JP7235402B2 - 耐火層間材の支持金具および支持方法 - Google Patents

耐火層間材の支持金具および支持方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐火層間材の支持金具および支持方法に関し、特に壁パネルと、床スラブの端面との間に形成された層間隙間に所定の間隔で複数設置することで、前記層間隙間を充填する耐火層間材を支持する支持金具および支持方法に関する。
従来から高層建築物において、建築物へ荷重の負担をかけないように、カーテンウォールと呼ばれる非耐力壁を土台や柱等の骨組みにはめ込んで形成する外壁構法が採用されている。
この外壁構法では、例えば床と外壁との間には部材と部材とのつなぎ目や構造上所定の隙間である層間隙間が形成されるため、この層間隙間を閉塞する必要がある。また火災が生じた際にはこの層間隙間から上下階に延焼してしまうため、層間隙間が耐火上の弱点となっている。
そこで、床と外壁との間に形成される隙間には、耐火性を備えた耐火層間材を圧入し、耐火層間材を床と外壁とに密着させて層間隙間を閉塞することで火災が生じた際の延焼を防止している。
また耐火層間材の下側には、耐火層間材の落下を防止する支持金具や、下階で発生した火災による火が直接耐火層間材に触れないように、耐火層間材と支持金具との間で隙間を閉塞するように金属製板材を配置する方法が採用されている(たとえば、特許文献1参照)。
図7は、建築物の床スラブと壁パネルとの間に配置される耐火層間材を支持するための従来の支持金具および金属製板材を示す図である。
図7に示すように、支持金具50は、床スラブ10の上面に配置される上面支持部51と、上面支持部51から床スラブ10の外面に沿って垂下する垂下部52と、垂下部52の下端から壁パネル20方向に屈曲して先端が壁パネル20に接触する突っ張り部53と、垂下部52に設けられた金属製板材60を支持するための板材支持部54とで構成されている。
支持金具50は、建築物の床スラブ10と壁パネル20との間の層間隙間Gの長手方向に間隔を置いて配置され、層間隙間Gに複数配置された支持金具50によって金属製板材60が支持され、支持金具50に支持された金属製板材60によって、ここでは図示しない耐火層間材30は支持される。
図8は、建築物の床スラブと壁パネルとの間に配置される耐火層間材を支持するための垂下部に板材支持部を具さない従来の支持金具および金属製板材を示す図である。
図8に示すように支持金具70は、床スラブ10の上面に配置される上面支持部71と、上面支持部71の端部から床スラブ10の端面に沿って垂下する垂下部72と、垂下部72の下端から壁パネル20に向かって斜め上に鋭角に曲げられた角部73と、角部73を介して壁パネル20に到達するまで延設された突っ張り部74とで構成されている。
支持金具70は、建築物の床スラブ10と壁パネル20との間の層間隙間Gの長手方向に間隔を置いて配置され、層間隙間Gに複数配置された支持金具70によって金属製板材60が支持され、支持金具50に支持された金属製板材60によって、ここでは図示しない耐火層間材30は支持される。
支持金具70は支持金具50と異なり、垂下部に設けた板材支持部で金属製板材60を支持するのではなく、垂下部72の下端から壁パネル20に向かって斜め上に鋭角に曲げられた角部73で金属製板材60を支持するものである。
このため、金属製板材60が不要な現場であっても、あるいは金属製板材60が必要な現場であっても、共通した支持金具70を利用することができる。これにより、支持金具70の製造者は統一した形状で製造できるため製造効率がよくなり、製造コストを低減することができる。
特開2010-261232号公報
しかし、特許文献1に記載の支持金具50や支持金具70によって支持される金属製板材60は、支持金具50や支持金具70を層間隙間Gに挿入した際の変形によって、金属製板材60と床スラブ10との間や、耐火層間材30と床スラブ10との間に隙間が生じてしまう問題があった。
図9は、層間隙間に挿入前の従来の支持金具の断面図と、従来の支持金具、金属製板材、および耐火層間材を層間隙間に挿入した際の断面図とである。
図9(A)に示すように、支持金具50は、床スラブ10の上面に配置される上面支持部51から、垂下部52が床スラブ10の外面に沿って垂下しており、垂下部52の下端から壁パネル20方向に屈曲して突っ張り部53の先端が壁パネル20に接触するように形成されている。また垂下部52には、金属製板材60を支持するための板材支持部54が設けられている。
次に、支持金具50は図9(B)に示すように、間隔を置いて層間隙間Gに配置された後、金属製板材60は板材支持部54と壁パネル20とに支えられるように層間隙間Gに配置される。その後、耐火層間材30が備える心材31は、層間隙間Gに圧入され、上面被覆材32が粘着剤を介して床スラブ10および壁パネル20の表面に接着されることで、層間隙間Gを完全に閉塞することができる。
支持金具50を層間隙間G挿入する際は、垂下部52と突っ張り部53との間に形成された屈曲部から層間隙間Gに挿入して、上面支持部51を垂直下方向に押し込みながら上面支持部51が床スラブ10に当たるまで押し込んでいく。
やがて突っ張り部53の先端が壁パネル20に接することにより、突っ張り部53の先端と壁パネル20との接点で摩擦力が発生する。さらに上面支持部51に加えた垂直下方向の力により、突っ張り部53の壁パネル20側の先端を支点として床スラブ10から壁パネル20方向にかけた反時計回りの回転力が発生することになる。
そしてこの反時計回りの回転力により垂下部52は、上面支持部51と垂下部52との接合点、つまり床スラブ10の角端部を支点に反時計回りに回転し、垂下部52の下端側から壁パネル20側に移動していく。
すると垂下部52に備えられた板材支持部54も壁パネル20側に移動していくことになり、床スラブ10の端面から垂下部52および板材支持部54は離れた位置で支持金具50は層間隙間Gに固定される。
ところがこの状態で板材支持部54に金属製板材60を乗せると、板材支持部54が床スラブ10の端面から離れた位置で固定されているため、金属製板材60と床スラブ10との間に隙間Sが生じてしまうことになる。
図10は、層間隙間に従来の支持金具および金属製板材を挿入した状態の上面図である。
図10に示すように、床スラブ10の端面から垂下部52および板材支持部54は離れた状態で、支持金具50に金属製板材60を設置してしまうと、床スラブ10と金属製板材60との間に一定の隙間Sが生じることになる。
この状態で金属製板材60の上部に層間隙間Gを閉塞するように耐火層間材30を設置しても、下階で火災が発生した場合には、金属製板材60が隙間Sを閉塞できていないために下階の火が直接耐火層間材30に触れてしまうため、耐火時間を著しく低下させる原因となっていた。
図11は、層間隙間に挿入前の垂下部に板材支持部を具さない従来の支持金具の断面図と、垂下部に板材支持部を具さない従来の支持金具、金属製板材、および耐火層間材を層間隙間に挿入した際の断面図とである。
図11(A)に示すように、支持金具70は、床スラブ10の上面に配置される上面支持部71から、垂下部72が床スラブ10の外面に沿って垂下しており、垂下部72の下端から角部73を介して壁パネル20方向に屈曲して突っ張り部74の先端が壁パネル20に接触するように形成されている。
次に、支持金具70は図11(B)に示すように、間隔を置いて層間隙間Gに配置された後、金属製板材60は角部73と壁パネル20とに支えられるように層間隙間Gに配置される。その後、耐火層間材30が備える心材31は、層間隙間Gに圧入され、上面被覆材32が粘着剤を介して床スラブ10および壁パネル20の表面に接着されることで、層間隙間Gを完全に閉塞するものである。
支持金具70を層間隙間G挿入する際は、垂下部72と突っ張り部74との間に形成された角部73から層間隙間Gに挿入して、上面支持部71を垂直下方向に押し込みながら上面支持部71が床スラブ10に当たるまで押し込んでいく。
やがて突っ張り部74の先端が壁パネル20に接することにより、突っ張り部74の先端と壁パネル20との接点で摩擦力が発生する。さらに上面支持部71に加えた垂直下方向の力により、突っ張り部74の先端を支点として床スラブ10から壁パネル20方向にかけた反時計回りの回転力が発生することになる。
そしてこの反時計回りの回転力により垂下部72は下端側、つまり角部73は壁パネル20側に移動していき、床スラブ10の端面から垂下部72および角部73は離れた位置で支持金具50は層間隙間Gに固定される。
ところがこの状態で角部73に金属製板材60を乗せると、角部73が床スラブ10の端面から離れた位置で固定されているため、金属製板材60と床スラブ10との間に隙間Sが生じてしまうことになる。
この支持金具70においても、図10のように、床スラブ10の端面から垂下部72および角部73が離れた状態で、支持金具70に金属製板材60を設置してしまうと、床スラブ10と金属製板材60との間に一定の隙間Sが生じることになる。
この状態で金属製板材60の上部に層間隙間Gを閉塞するように耐火層間材30を設置しても、下階で火災が発生した場合には、金属製板材60が隙間Sを閉塞できていないために下階の火が直接耐火層間材30に触れてしまうため、耐火時間を著しく低下させる原因となっていた。
また上記のように垂下部52や垂下部72が床スラブ10の端面から離れてしまうことで生じる隙間Sにより、層間隙間Gにおける隙間Sの上部では、支持金具50や支持金具70によって支持された耐火層間材30も床スラブ10の端面から離れてしまう問題が生じる。
このように耐火層間材30が床スラブ10の端面から離れてしまうと、層間隙間Gにおける隙間Sの上部では、層間隙間Gを閉塞する耐火層間材30の厚さが薄くなってしまう。このような状態であると本来耐火層間材30が有するはずの耐火機能を十分に発揮することができずに、火災が生じた際の延焼を防止することができない。
具体的には、層間隙間Gの閉塞方法に関する規定では、1.6mm以上の鉄板の上に500mm以上の耐火層間材で閉塞しなくてはならないとされている。上記のように耐火層間材30が床スラブ10の端面から離れてしまうと、層間隙間Gにおける隙間Sの上部では、規定の厚さの耐火層間材30で閉塞することはできない。
上記の問題を解決するためには、突っ張り部53または突っ張り部74の先端を垂直下方向に押し込むことで、逆方向つまり時計回りの回転力が発生し、垂下部52や垂下部72を床スラブ10の端面に接着させることが考えられる。
しかし、壁パネル20と摩擦力で接している突っ張り部53または突っ張り部74の先端を無理矢理垂直下方向に押し込むと、壁パネルを傷つけてしまう恐れがある。また、支持金具50や支持金具70は、層間隙間Gの長手方向に間隔を置いて複数配置されるので、すべての支持金具50や支持金具70の先端を押し込まなければならないのは、非常に非効率であり、施工時間の増加につながる問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、床と壁との間に形成される隙間を容易、かつ閉塞する耐火層間材が耐火性能を損なうことのない所定の厚さで支持することができる支持金具および支持方法を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、壁パネルと、床スラブの端面との間に形成された層間隙間に所定の間隔で複数設置することで、前記層間隙間を充填する耐火層間材を支持する支持金具において、前記床スラブの上面に載置される上面支持部と、前記上面支持部の前記壁パネル側端部から前記床スラブの端面に沿って垂下する垂下部と、前記垂下部の下端から前記垂下部の鉛直投影面より前記床スラブ側方向に曲げられた傾斜面と、前記傾斜面の下端から前記壁パネル方向に折り返されて、前記壁パネルにわたって上向きに到達する支持辺とを備えることを特徴とする支持金具が提供される。
これにより、上面支持部が、床スラブの上面に載置され、垂下部が、上面支持部の壁パネル側端部から床スラブの端面に沿って垂下し、傾斜面が、垂下部の下端から垂下部の鉛直投影面より床スラブ側方向に曲げられ、支持辺が、傾斜面の下端から壁パネル方向に折り返されて、壁パネルにわたって上向きに到達する。
また、本発明では、壁パネルと、床スラブの端面との間に形成された層間隙間に所定の間隔で複数設置することで、前記層間隙間を充填する耐火層間材を支持するための、前記床スラブの上面に載置される上面支持部と、前記上面支持部の前記壁パネル側端部から前記床スラブの端面に沿って垂下する垂下部と、前記垂下部の下端から前記垂下部の鉛直投影面より前記床スラブ側方向に曲げられた傾斜面と、前記傾斜面の下端から前記壁パネル方向に折り返された折り返し部を介して、前記壁パネルにわたって上向きに到達する支持辺とを備える支持金具の支持方法において、前記支持金具を前記層間隙間に設置したときに、前記支持辺が、前記支持辺と前記壁パネルとの接点を支点に、前記床スラブから前記壁パネル方向に回転する工程と、前記傾斜面が、前記垂下部の下端と前記床スラブとの接点を支点に、前記床スラブから前記壁パネル方向に回転する工程とを備えることを特徴とする支持方法が提供される。
これにより、前記支持金具を前記層間隙間に設置したときに、支持辺が、支持辺と壁パネルとの接点を支点に、床スラブから壁パネル方向に回転し、傾斜面が、垂下部の下端と床スラブとの接点を支点に、床スラブから壁パネル方向に回転する。
本発明の支持金具および支持方法によれば、上面支持部が、床スラブの上面に載置され、垂下部が、上面支持部の壁パネル側端部から床スラブの端面に沿って垂下し、傾斜面が、垂下部の下端から垂下部の鉛直投影面より床スラブ側方向に曲げられ、支持辺が、傾斜面の下端から壁パネル方向に折り返されて、壁パネルにわたって上向きに到達するので、支持金具を層間隙間に挿入する際に、支持辺が、支持辺と壁パネルとの接点を支点に、床スラブから壁パネル方向回転し、傾斜面が、垂下部の下端と床スラブとの接点を支点に、床スラブから壁パネル方向に回転することで、垂下部は垂直な状態で耐火層間材を支持することができる。
本実施の形態に係る耐火層間材を支持するための支持金具を示す斜視図である。 支持金具を床スラブに架設した状態を示す斜視図である。 支持金具を床スラブに架設した後に金属製板材を設置した状態を示す断面図である。 層間隙間に支持金具および金属製板材を挿入した状態の上面図である。 支持金具と、金属製板材と、耐火層間材とを用いて層間を閉塞した状態を示す側面図である。 支持金具の他の形状例を示す側面図である。 建築物の床スラブと壁パネルとの間に配置される耐火層間材を支持するための従来の支持金具および金属製板材を示す図である。 建築物の床スラブと壁パネルとの間に配置される耐火層間材を支持するための垂下部に板材支持部を具さない従来の支持金具および金属製板材を示す図である。 層間隙間に挿入前の従来の支持金具の断面図と、従来の支持金具、金属製板材、および耐火層間材を層間隙間に挿入した際の断面図とである。 層間隙間に従来の支持金具および金属製板材を挿入した状態の上面図である。 層間隙間に挿入前の垂下部に板材支持部を具さない従来の支持金具の断面図と、垂下部に板材支持部を具さない従来の支持金具、金属製板材、および耐火層間材を層間隙間に挿入した際の断面図とである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本実施の形態に係る耐火層間材を支持するための支持金具を示す斜視図である。
図1に示すように、支持金具100は一枚の金属製の板材、例えば幅50mm、厚さ0.8mmの金属製の板材を加工したものであり、上面支持部110、垂下部120、屈曲部130、傾斜部140、板材支持角部150、および支持辺160を備えている。
支持金具100は、ここでは図示しない形成された床スラブ10と壁パネル20との間に形成された層間隙間Gに挿入し、ここでは図示しない金属製板材60および耐火層間材30を支持するためのものである。
上面支持部110は、床スラブ10の上面に配置されるものであり、幅50mm、長さ30mmで形成された上面支持部110が床スラブ10の壁側角部に接するように配置される。
また、床スラブ10の壁側角部に配置された上面支持部110から、垂下部120が床スラブ10の端面に沿って垂下するように、上面支持部110と垂下部120とは直角に曲げられて形成されている。
垂下部120は主に耐火層間材30を支持する部分であり、床スラブ10の端面に沿うように耐火層間材30に必要な所定の厚さ以上、例えば長さ100mmで鉛直方向に設けられる、垂下部120の下端からは、屈曲部130を介して傾斜部140が床スラブ10側に6度程度傾斜するように鈍角に曲げられて形成される。なお、傾斜角度は支持金具の形状や設置箇所によって任意の傾斜角度で形成することができる。
なお、傾斜部140の傾斜をもたらす屈曲部130の位置は任意の位置で設けられるが、支持金具100の下部から1/3程度の高さで設けるとよい。傾斜部140よりも垂下部120の割合を大きくした方が垂下部120と床スラブ10との接着面が大きくなるため、安定して垂下部120が耐火層間材30を支持することができる。好ましくは規定で必要とされている50mm以上で垂下部120を設けるとよい。
傾斜部140の下端からは、板材支持角部150を介して支持辺160が延設されている。支持辺160は、板材支持角部150から壁パネル20に到達する十分な長さ、具体的には床スラブ10と壁パネル20との間に形成された層間隙間Gよりも長い長さを備えており、支持金具100は層間隙間Gに挿入される。
板材支持角部150は、60度程度の鋭角で曲げ加工されたものであり、層間隙間Gの長手方向に沿って架設される金属製板材60を支持するためのものである。
このように板材支持角部150は、板材支持角部150を介して延設された支持辺160が斜め上に鋭角に曲げ加工されることで、支持金具100が層間隙間Gに挿入されるときに、支持辺160が上側方向に曲がるのでスムーズに挿入することができる。
また、屈曲部130を介して傾斜部140が床スラブ10側に傾斜して設けられているために板材支持角部150は、上面支持部110と垂下部120との接点よりも床スラブ10側に位置する。
このように板材支持角部150が、床スラブ10側に折り曲げられた支持金具100が層間隙間Gに挿入することで、板材支持角部150が床スラブ10の端面から離れてしまうことを防止することができる。
具体的には、支持金具100を層間隙間Gに押し込んだ際に、支持辺160と壁パネルとの接点を支点として床スラブ10から壁パネル20方向にかけて生じる回転力と反対方向に、屈曲部130を介して傾斜部140が形成されているので、回転力を受けても板材支持角部150が床スラブ10から離れることはない。
さらに具体的には、支持金具100を層間隙間Gに押し込むと、支持金具100には支持辺160と壁パネルとの接点を支点として床スラブ10から壁パネル20方向にかけて反時計回りの回転力が生じる。
このとき、傾斜部140にも同じように反時計回りの回転力が生じるが、傾斜部140の上端部には屈曲部130が設けられているため、屈曲部130を支点とする反時計回りの回転力が生じる。
このため、傾斜部140は屈曲部130を支点として反時計回りに回転しようと力が働くが、傾斜部140の下端は鉛直方向よりも床スラブ10側に傾斜、つまり時計回り側に傾斜しているため、やがて反時計回りの回転力が生じることで傾斜部140は垂下部120と同じ鉛直になる。
これにより床スラブ10の端面に板材支持角部150が接した状態で、金属製板材60が板材支持角部150によって支持されるので、板材支持角部150と床スラブ10の端面との間に隙間が生じなくなる。
このため、下の階で発生した火災が発生しても、金属製板材60が正常に層間隙間Gを塞ぎ、下の階からの火が直接耐火層間材30に触れることがなくなり、耐火層間材30を正常に機能させることができる。
また垂下部120は、支持金具100には支持辺160と壁パネルとの接点を支点として床スラブ10から壁パネル20方向にかけて反時計回りの回転力が生じても、屈曲部130が支点となるため回転力の影響を受けにくい。このため垂下部120は、耐火層間材30を所定の厚さで層間隙間Gを閉塞することができる。
また支持金具100が層間隙間Gに挿入されると、板材支持角部150を介して延設された支持辺160の弾性力によって、支持辺160の下方向に力が働くので、支持金具100が層間隙間Gに固定される。
支持辺160に形成される壁パネル20と接する先端部161は、支持金具100を切断加工する際に生じるバリと呼ばれる突起を取り除いたり、同じく切断加工する際に生じる角部を丸くしたりする丸み面取処理を施すことで、支持辺160先端の両端部には、角部を丸く面取り加工した角丸部162やバリが除去された先端部161が形成される。
このように丸み面取り処理された先端部161および角丸部162により、支持金具100の層間隙間Gへの挿入時に、壁パネル20を傷つけてしまうことがなくなる。壁パネル20と接する部分の摩擦抵抗が少なくなりスムーズに支持金具100を層間隙間Gに挿入することができる。
さらに摩擦抵抗が少なくなることで、建築物の揺れなので鋭利な端部が壁パネル20と擦れる度に壁パネル20と支持金具100との間で生じる摩擦音を低減することができる。
図2は、支持金具を床スラブに架設した状態を示す斜視図である。
図2に示すように、支持金具100は、床スラブ10の側面と壁パネル20とで形成される層間隙間Gに、床スラブ10の端面に沿って所定の間隔で配置される。
支持金具100は、層間隙間Gよりも長く形成された支持辺160を層間隙間Gに圧入するため、安定して層間隙間Gに支持金具100を固定することができる。より強固に固定するためには、床スラブ10と支持金具100とが接する面に粘着テープなどを用いて固定することもできる。
また、屈曲部130を介して設けられた傾斜部140は、支持金具100を層間隙間Gに押し込むことで発生する回転力を受けて回転方向に曲がり、支持金具100を層間隙間Gに設置完了後に傾斜部140が垂直になるように屈曲部130の角度や傾斜部140の長さを調節すると良い。
図3は、支持金具を床スラブに架設した後に金属製板材を設置した状態を示す断面図である。
図3に示すように、層間隙間G長さ方向に所定の間隔で複数設置された支持金具100が有する板材支持角部150に、金属製板材60の長さ方向の一端が支持され、金属製板材60の長さ方向の多端は壁パネル20によって上向きに配置される。
このとき、支持金具100が備える屈曲部130および傾斜部140によって板材支持角部150は床スラブ10の端面に接しているため、金属製板材60は床スラブ10の端面に接するようにして配置される。これにより、金属製板材60は層間隙間Gを閉塞するように配置することができる。
図4は、層間隙間に支持金具および金属製板材を挿入した状態の上面図である。
図4に示すように、支持金具100は、床スラブ10の端面に板材支持角部150が接した状態で設置されている。
このように、床スラブ10の端面に板材支持角部150が接した状態で、支持金具100は層間隙間Gに設置できるので、床スラブ10と金属製板材60との間に隙間が生じることがない。
これにより、金属製板材60の上部に層間隙間Gを閉塞するように耐火層間材30を設置しても、下階で火災が発生した場合においても、下階の火が直接耐火層間材30に触れることはない。つまり耐火時間を低下させることがなく延焼拡大を防止することができる。
また層間隙間Gを金属製板材60および耐火層間材30で閉塞できるので、十分に耐火性能を有する区画を確立することができる。
図5は、支持金具と、金属製板材と、耐火層間材とを用いて層間を閉塞した状態を示す側面図である。
図5に示すように、支持金具100は、床スラブ10の端面に板材支持角部150が接した状態で層間隙間Gの長手方向に所定の間隔で配置され、また床スラブ10の端面に接した状態の板材支持角部150から壁パネル20にわたって金属製板材60が架設され、さらに金属製板材60の上部には、床スラブ10と壁パネル20と金属製板材60とによって形成された層間隙間Gを閉塞する耐火層間材30が充填されている。
耐火層間材30は、心材31と上面被覆材32とで構成されており、心材31は、層間隙間Gに圧入され、上面被覆材32が粘着剤を介して床スラブ10および壁パネル20の表面に接着されることで、層間隙間Gを完全に閉塞することができる。
このように耐火層間材30は、層間隙間Gを閉塞するように架設された金属製板材60によって、下階の火が直接耐火層間材30に触れることはない。これにより耐火時間を低下させることがなく延焼拡大を防止することができる。
図6は、支持金具の他の形状例を示す側面図である。
図6(A)に示すように、支持金具100は層間隙間Gの幅によって支持辺160の長さや、鋭角に折り曲げられる板材支持角部150の角度を任意の角度で形成することもできる。
図6(B)に示すように、支持金具100は傾斜部140から支持辺160にかけて湾曲面170を介して連続させることもできる。
このように傾斜部140から支持辺160にかけて湾曲面170が形成される場合では、湾曲面170で金属製板材60を支持するのではなく、垂下部120の一部に設けられた板材支持部180で金属製板材60を支持することもできる。
板材支持部180は、例えば垂下部120の一部を切り起こした形状の突起であり、この板材支持部180によって金属製板材60の床スラブ10側部分が指示され、金属製板材60の壁パネル20側は壁パネル20によって支持される。この他、板材支持部180は、垂下部120の壁パネル20側の表面に溶接等で取り付けられた突起体でもよい。
この板材支持部180は、垂下部120の一部、好ましくは垂下部120の下部に設けられるので、傾斜部140が屈曲部130を支点にして回転力がかかる際の影響を受けにくく、板材支持部180が床スラブ10の端面に接した状態で金属製板材60を支持することができる。このため金属製板材60で層間隙間Gを完全に閉塞することができる。
なお、本実施の形態では、屈曲部130を介して傾斜部140が床スラブ10側に6度程度傾斜するように鈍角に曲げられて形成されるが、屈曲部130は鈍角で形成するだけでなく、緩やかな曲面で形成することもできる。
また、支持金具100は一枚の金属製の板材から形成されており、鋭角に折り曲げられた板材支持角部150で金属製板材60の一端を支持するため、板材支持角部150を支持するためだけに必要な部材を必要としない。
つまり、金属製板材60が不要な現場であっても、あるいは金属製板材60が必要な現場であっても、共通した支持金具100を利用することができる。これにより、支持金具100の製造者は統一した形状で製造できるため製造効率がよくなり、製造コストを低減することができる。
10 床スラブ
20 壁パネル
30 耐火層間材
31 心材
32 上面被覆材
50、70、100 支持金具
51、71、110 上面支持部
52、72、120 垂下部
53、74 突っ張り部
54 板材支持部
60 金属製板材
73 角部
130 屈曲部
140 傾斜部
150 板材支持角部
160 支持辺
161 先端部
162 角丸部
170 湾曲面
180 板材支持部
G 層間隙間
S 隙間

Claims (5)

  1. 壁パネルと、床スラブの端面との間に形成された層間隙間に所定の間隔で複数設置することで、前記層間隙間を充填する耐火層間材を支持する支持金具において、
    前記床スラブの上面に載置される上面支持部と、
    前記上面支持部の前記壁パネル側端部から前記床スラブの端面に沿って接するように垂下する垂下部と、
    前記垂下部の下端から前記垂下部の鉛直投影面より前記床スラブ側方向に向けられて、前記層間隙間に挿入された時に前記垂下部とともに前記床スラブの端面に沿って接するように垂下する角度で前記垂下部の下端の屈曲部から曲げられた傾斜面と、
    前記傾斜面の下端から前記壁パネル方向に折り返された折り返し部を介して、前記壁パネルにわたって上向きに到達する支持辺と、
    を備えることを特徴とする支持金具。
  2. 前記折り返し部は、
    前記層間隙間の長手方向に沿って架設することで前記層間隙間を閉塞する金属製板材を支持するために鋭角に曲げられた鋭角部、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の支持金具。
  3. 前記耐火層間材は、
    前記層間隙間を閉塞した金属製板材の上部に充填されること、
    を特徴とする請求項2記載の支持金具。
  4. 前記垂下部は、
    前記層間隙間を充填するために所定の耐火層間材の厚さ以上の高さを有すること、
    を特徴とする請求項1記載の支持金具。
  5. 壁パネルと、床スラブの端面との間に形成された層間隙間に所定の間隔で複数設置することで、前記層間隙間を充填する耐火層間材を支持するための、前記床スラブの上面に載置される上面支持部と、前記上面支持部の前記壁パネル側端部から前記床スラブの端面に沿って接するように垂下する垂下部と、前記垂下部の下端から前記垂下部の鉛直投影面より前記床スラブ側方向に向けられて、前記層間隙間に挿入された時に前記垂下部とともに前記床スラブの端面に沿って接するように垂下する角度で前記垂下部の下端の屈曲部で曲げられた傾斜面と、前記傾斜面の下端から前記壁パネル方向に折り返された折り返し部を介して、前記壁パネルにわたって上向きに到達する支持辺とを備える支持金具の支持方法において、
    前記支持金具を前記層間隙間に設置したときに、
    前記支持辺が、前記支持辺と前記壁パネルとの接点を支点に、前記床スラブから前記壁パネル方向に回転する工程と、
    前記傾斜面が、前記垂下部の下端の屈曲部を支点に、前記傾斜面の下端側が前記床スラブから前記壁パネル方向に回転する工程と、
    前記傾斜面が、前記垂下部とともに前記床スラブの端面に沿って接するように垂下する工程と、
    を備えることを特徴とする支持方法。
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