JP7234797B2 - 撮像システム、画像形成装置及びプログラム - Google Patents

撮像システム、画像形成装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像システム、画像形成装置及びプログラムに関する。
従来、原稿(撮像対象の記録媒体)を撮像するスキャン機能を有しない画像形成装置(例えばSFP(シングルファンクションプリンター))において、撮像部を備えた撮像装置(例えばカメラやスマートフォン)を取り付けて原稿を撮像することで、簡易的に原稿のスキャンを行う技術が知られている。例えば、引用文献1には、複数の原稿を手差しトレイに載置した状態で白紙ジョブを実行させて、当該複数の原稿を画像形成装置の搬送部により1枚ずつ排紙部まで搬送させ、排紙部に排出された各原稿を撮像装置により順に撮像させることで、複数の原稿をスキャンする方法が開示されている。
特開2014-131194号公報
しかしながら、白紙ジョブ実行時の画像形成装置の動作は、記録媒体に画像を形成しない点を除き、画像を形成する通常の印刷ジョブを実行するときの動作と同様である。この印刷ジョブ実行時の動作は、通常、適切に画像が形成できるように最適化されているため、必ずしも原稿の撮像に適した動作であるとは限らないという課題がある。
この発明の目的は、より適切に原稿を撮像することができる撮像システム、画像形成装置及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の撮像システムの発明は、
記録媒体が載置される給紙部と、前記給紙部に載置された記録媒体を1枚ずつ搬送する搬送動作を行う搬送部と、前記搬送部により搬送されている記録媒体に画像を形成する画像形成動作を行う記録部と、前記搬送部による搬送が終了した記録媒体が載置される排紙部と、印刷ジョブを実行して当該印刷ジョブに応じた前記搬送動作及び前記画像形成動作を行わせる制御部と、を有する画像形成装置と、
前記給紙部に載置された記録媒体を搬送して画像を形成せずに前記排紙部に排出させるための前記印刷ジョブである白紙ジョブを前記画像形成装置に送信する送信部と、撮像部と、を有し、前記給紙部又は前記排紙部に載置されている撮像対象の記録媒体である原稿を、前記白紙ジョブによる当該原稿の搬送タイミングに応じたタイミングで所定の撮像位置から前記撮像部により撮像する撮像装置と、
を備え、
前記画像形成装置は、前記撮像装置が前記撮像位置にあるか否かを検出する撮像装置検出部を有し、
前記制御部は、前記撮像装置検出部により前記撮像装置が前記撮像位置にあることが検出されている状態で前記白紙ジョブを実行する場合に、前記印刷ジョブの実行に係る前記画像形成装置の動作モードを、記録媒体に画像を形成するための第1モードから、当該第1モードとは異なる所定の第2モードに切り替えることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像システムにおいて、
前記撮像装置検出部は、前記撮像位置に配置された前記撮像装置との接触を検知することにより、前記撮像装置が前記撮像位置にあることを検出することを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の撮像システムにおいて、
前記画像形成装置は、前記撮像位置に配置された前記撮像装置との間で近距離無線通信を行う通信部を有し、
前記撮像装置検出部は、前記通信部が前記撮像装置との間で近距離無線通信を行っていることに基づいて、前記撮像装置が前記撮像位置にあることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記画像形成装置は、記録媒体に形成された画像を定着させるために当該記録媒体を加熱する加熱部を有し、
前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記加熱部による記録媒体の加熱温度が所定の低温条件を満たすように前記加熱部の動作を制御することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、前記画像形成装置が前記白紙ジョブを受信したときに、記録媒体に画像を形成するための前記印刷ジョブが実行されている場合には、当該印刷ジョブが完了した後に前記第2モードへの切り替えを行って前記加熱部の動作の制御を開始することを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記加熱温度が前記低温条件を満たす状態となった後に、前記搬送部による前記白紙ジョブに応じた前記原稿の搬送を開始させることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項4~6のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記加熱部による加熱を行わせないことを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項1~7のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、撮像対象の全ての前記原稿に対応する前記白紙ジョブからなる撮像ジョブの開始後、当該撮像ジョブの完了又は中止を検出するまでの期間は、前記動作モードを前記第2モードに維持することを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の撮像システムにおいて、
前記画像形成装置は、前記給紙部における記録媒体の有無を検出する媒体検出部を有し、
前記制御部は、前記撮像ジョブの開始後に、前記媒体検出部により前記給紙部に記録媒体が載置されていないことが検出された場合に、前記撮像ジョブの完了を検出することを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、前記画像形成装置の動作モードを前記第2モードに切り替えた後、前記撮像ジョブが実行されていない期間に、前記撮像装置が前記撮像位置にないことを前記撮像装置検出部が検出した場合には、前記画像形成装置の動作モードを前記第1モードに切り替えることを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項8~10のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、前記撮像ジョブの完了を検出する前に、前記撮像装置が前記撮像位置にないことを前記撮像装置検出部が検出した場合には、前記撮像装置による撮像が長期中断状態となったことを示す所定の長期中断条件を満たすまでは、前記動作モードを前記第2モードに維持することを特徴としている。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、前記長期中断条件が満たされた場合に、前記撮像ジョブの中止を検出して前記動作モードを前記第1モードに切り替えることを特徴としている。
請求項13に記載の発明は、請求項1~12のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、前記撮像装置検出部により前記撮像装置が前記撮像位置にあることが検出されているときに、画像を形成するための前記印刷ジョブを前記画像形成装置が受信した場合には、当該印刷ジョブの実行を保留し、前記画像形成装置の動作モードが前記第2モードから前記第1モードに切り替えられた後に前記印刷ジョブを開始させることを特徴としている。
請求項14に記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記画像形成装置は、前記給紙部における記録媒体の有無を検出する媒体検出部を有し、
前記制御部は、前記撮像装置が前記撮像位置にあることが前記撮像装置検出部により検出されたときに、前記給紙部から給紙される記録媒体を対象とした未完了の前記印刷ジョブがあり、かつ前記媒体検出部により前記給紙部に記録媒体が載置されていないことが検出されている場合には、当該印刷ジョブを中止させることを特徴としている。
請求項15に記載の発明は、請求項1~14のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記記録部は、記録媒体に色材を付与して当該記録媒体に画像を形成し、
前記制御部は、前記第2モードにおいては、記録媒体に対して前記色材を付与しないように前記記録部を制御することを特徴としている。
請求項16に記載の発明は、請求項1~15のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記搬送部による記録媒体の搬送速度が、前記第1モードにおける搬送速度より大きくなるように前記搬送部の動作を制御することを特徴としている。
請求項17に記載の発明は、請求項1~16のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記搬送部による記録媒体の搬送速度の変動幅が、前記第1モードにおける搬送速度の変動幅より小さくなるように前記搬送部の動作を制御することを特徴としている。
請求項18に記載の発明は、請求項1~17のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記画像形成装置は、前記記録部をクリーニングするクリーニング部を有し、
前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記クリーニング部による前記記録部のクリーニングを行わせないことを特徴としている。
請求項19に記載の発明は、請求項1~18のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記撮像装置は、前記給紙部に載置されている前記原稿を前記撮像部により撮像し、
前記送信部は、前記撮像部による一の前記原稿の撮像が完了した後に前記白紙ジョブを前記画像形成装置に送信することを特徴としている。
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の撮像システムにおいて、
前記搬送部は、前記給紙部に載置されている記録媒体のうち前記撮像部により撮像される面が、前記排紙部において当該排紙部の表面に対向する状態となるように記録媒体を搬送するフェースダウン搬送が可能に設けられており、
前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記搬送部により前記フェースダウン搬送を行わせることを特徴としている。
請求項21に記載の発明は、請求項19又は20に記載の撮像システムにおいて、
前記撮像装置は、前記撮像部の動作を制御する撮像制御部を有し、
前記撮像制御部は、前記送信部が前記白紙ジョブを送信した後に、前記給紙部における原稿の載置領域を撮像部により撮像させて判定用画像を取得する判定用撮像制御を複数回行い、いずれかの前記判定用撮像制御において、前記白紙ジョブの送信前に最後に撮像された原稿の画像とは異なる判定用画像が得られた後、連続する前記判定用撮像制御により同一の判定用画像が得られた場合に、前記白紙ジョブの送信前に撮像された原稿が前記給紙部から除去されたと判定して、前記撮像部により次の原稿を撮像させることを特徴としている。
請求項22に記載の発明は、請求項19~21のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記撮像装置は、前記撮像部の動作を制御する撮像制御部を有し、
前記撮像制御部は、前記送信部が前記白紙ジョブを送信した後に、前記給紙部における原稿の載置領域を撮像部により撮像させて判定用画像を取得する判定用撮像制御を行い、前記原稿が載置されていない状態の前記載置領域の画像と、前記判定用画像との比較結果に基づいて、撮像対象の全ての原稿の撮像が完了したことを検出することを特徴としている。
請求項23に記載の発明は、請求項19~22に記載の撮像システムにおいて、
前記送信部は、撮像対象の全ての原稿の撮像が完了したことが検出された場合に、前記給紙部に原稿が載置されていないことを前記画像形成装置に検出させるための前記白紙ジョブを送信することを特徴としている。
請求項24に記載の発明は、請求項1~18のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記撮像装置は、前記白紙ジョブを前記画像形成装置に送信した後の所定のタイミングで、前記排紙部に載置されている前記原稿を前記撮像部により撮像することを特徴としている。
請求項25に記載の発明は、請求項24に記載の撮像システムにおいて、
前記撮像装置は、前記撮像部の動作を制御する撮像制御部を有し、
前記撮像制御部は、前記排紙部における原稿の載置領域を撮像部により撮像させて判定用画像を取得する判定用撮像制御を複数回行い、前記白紙ジョブの送信後の前記判定用撮像制御において、前記白紙ジョブの送信前に得られた前記判定用画像とは異なる判定用画像が得られた後、連続する前記判定用撮像制御により同一の判定用画像が得られた場合に、前記白紙ジョブにより搬送された原稿が前記排紙部に載置されたと判定して、前記撮像部により当該原稿を撮像させることを特徴としている。
請求項26に記載の発明は、請求項1~25のいずれか一項に記載の撮像システムにおいて、
前記撮像装置は、当該撮像装置が前記撮像位置にあるか否かを判定する位置判定部を有し、
前記送信部は、前記位置判定部により前記撮像装置が前記撮像位置にあると判定されている場合にのみ前記白紙ジョブを送信することを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項27に記載の画像形成装置の発明は、
記録媒体が載置される給紙部と、
前記給紙部に載置された記録媒体を1枚ずつ搬送する搬送動作を行う搬送部と、
前記搬送部により搬送されている記録媒体に画像を形成する画像形成動作を行う記録部と、
前記搬送部による搬送が終了した記録媒体が載置される排紙部と、
印刷ジョブを実行して当該印刷ジョブに応じた前記搬送動作及び前記画像形成動作を行わせる制御部と、
を備え、
前記給紙部に載置された記録媒体を搬送して画像を形成せずに前記排紙部に排出させるための前記印刷ジョブである白紙ジョブを送信する送信部と、撮像部と、を有し、前記給紙部又は前記排紙部に載置されている撮像対象の記録媒体である原稿を、前記白紙ジョブによる当該原稿の搬送タイミングに応じたタイミングで所定の撮像位置から前記撮像部により撮像する撮像装置が通信可能に接続される画像形成装置であって、
当該画像形成装置は、前記撮像装置が前記撮像位置にあるか否かを検出する撮像装置検出部を備え、
前記制御部は、前記撮像装置検出部により前記撮像装置が前記撮像位置にあることが検出されている状態で前記白紙ジョブを実行する場合に、前記印刷ジョブの実行に係る前記画像形成装置の動作モードを、記録媒体に画像を形成するための第1モードから、当該第1モードとは異なる所定の第2モードに切り替えることを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項28に記載のプログラムの発明は、
記録媒体が載置される給紙部と、前記給紙部に載置された記録媒体を1枚ずつ搬送する搬送動作を行う搬送部と、前記搬送部により搬送されている記録媒体に画像を形成する画像形成動作を行う記録部と、前記搬送部による搬送が終了した記録媒体が載置される排紙部と、を備え、
前記給紙部に載置された記録媒体を搬送して画像を形成せずに前記排紙部に排出させるための印刷ジョブである白紙ジョブを送信する送信部と、撮像部と、を有し、前記給紙部又は前記排紙部に載置されている撮像対象の記録媒体である原稿を、前記白紙ジョブによる当該原稿の搬送タイミングに応じたタイミングで所定の撮像位置から前記撮像部により撮像する撮像装置が通信可能に接続され、
前記撮像装置が前記撮像位置にあるか否かを検出する撮像装置検出部をさらに備える画像形成装置に設けられたコンピューターを、
前記印刷ジョブを実行して当該印刷ジョブに応じた前記搬送動作及び前記画像形成動作を行わせる制御手段として機能させるプログラムであって、
前記制御手段は、前記撮像装置検出部により前記撮像装置が前記撮像位置にあることが検出されている状態で前記白紙ジョブを実行する場合に、前記印刷ジョブの実行に係る前記画像形成装置の動作モードを、記録媒体に画像を形成するための第1モードから、当該第1モードとは異なる所定の第2モードに切り替えることを特徴としている。
本発明に従うと、より適切に原稿を撮像することができるという効果がある。
撮像システムの概略構成を示す図である。 撮像システムの概略構成を示す図である。 画像形成装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 撮像端末の主要な機能構成を示すブロック図である。 第1モード及び第2モードの設定内容を説明する図である。 画像形成装置側スキャン処理の制御手順を示すフローチャートである。 前処理の制御手順を示すフローチャートである。 スキャン用搬送処理の制御手順を示すフローチャートである。 撮像端末側スキャン処理の制御手順を示すフローチャートである。 給紙部原稿撮像処理の制御手順を示すフローチャートである。 給紙部原稿撮像処理の制御手順を示すフローチャートである。 給紙部原稿撮像処理の制御手順を示すフローチャートである。 判定用撮像の方法を説明する図である。 排紙部原稿撮像処理の制御手順を示すフローチャートである。 排紙部原稿撮像処理の制御手順を示すフローチャートである。 排紙部原稿撮像処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の撮像システム、画像形成装置及びプログラムに係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
<撮像システムの構成>
図1及び図2は、本発明の実施形態である撮像システム1の概略構成を示す図である。
撮像システム1は、画像形成装置10と、撮像端末20(撮像装置)と、を備える。図1は、撮像端末20が画像形成装置10の給紙部アダプター104上に装着(ここでは、載置)されている状態を示す図であり、図2は、撮像端末20が画像形成装置10の排紙部アダプター105上に装着されている状態を示す図である。
画像形成装置10は、記録媒体mに対して電子写真方式で画像を形成するプリンターである。また、本実施形態の画像形成装置10は、画像が形成された記録媒体mをスキャンする機能を有しないSFPである。
以下では、画像が形成された撮像対象の記録媒体mを、「原稿M」とも記す。また、「記録媒体m」と表記した場合には、画像が形成されていない記録媒体m、又は原稿Mを指すものとする。
撮像端末20は、撮像素子を有する撮像部22を備えたスマートフォンである。撮像端末20は、画像形成装置10が有する給紙部アダプター104又は排紙部アダプター105上に載置されて装着されることで、画像形成装置10との間でNFC(Near Field Communication:近距離無線通信)による通信が可能な状態で接続される。NFCの種別は、特には限られないが、例えばWi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)やBluetooth(登録商標)を用いることができる。また、撮像端末20と画像形成装置10との通信の方式として、光や音による通信を採用してもよい。また、撮像端末20は、給紙部アダプター104上に装着された状態において、所定の給紙部撮像位置(撮像位置)に配置されるようになっており、当該給紙部撮像位置から、画像形成装置10の手差しトレイ101(給紙部)に載置された原稿Mを上方から撮像することができる。また、撮像端末20は、排紙部アダプター105上に装着された状態において、所定の排紙部撮像位置(撮像位置)に配置されるようになっており、当該排紙部撮像位置から、画像形成装置10の排紙トレイ102(排紙部)に載置された原稿Mを上方から撮像することができる。
なお、スマートフォンに代えて、撮像部22を有する任意の端末装置、例えばカメラ端末などが撮像端末20として用いられてもよい。
撮像システム1では、画像形成装置10の手差しトレイ101に載置された複数の原稿Mを、画像形成装置10による搬送前に手差しトレイ101上で、又は画像形成装置10による搬送後に排紙トレイ102上で、撮像端末20により1枚ずつ撮像することで、当該複数の原稿Mのスキャンを行うことができる。なお、本明細書では、撮像対象の複数の原稿Mを撮像端末20により撮像(撮影)して画像データを取得することを、スキャンと記す。
以下では、撮像端末20を給紙部撮像位置に配置し、手差しトレイ101上の原稿Mを撮像してスキャンすることを「給紙部スキャン」と記す。また、撮像端末20を排紙部撮像位置に配置し、排紙トレイ102上の原稿Mを撮像してスキャンすることを「排紙部スキャン」と記す。すなわち、撮像システム1で行われるスキャンは、給紙部スキャン及び排紙部スキャンのいずれかである。
なお、撮像システム1では、スキャンした撮像データに基づいて画像形成装置10により画像形成を行うことで、原稿Mのコピーを行うこともできる。
<画像形成装置10の構成>
次に、図1~図3を参照して画像形成装置10の構成について説明する。
図3は、画像形成装置10の主要な機能構成を示すブロック図である。
画像形成装置10は、制御部11(制御手段、媒体検出部)と、搬送部12と、記録部13と、加熱部14と、通信部15と、クリーニング部16と、操作表示部17と、記憶部18と、手差しトレイ101と、排紙トレイ102と、内部給紙トレイ103と、給紙部アダプター104と、第1の撮像端末検出部1041(撮像装置検出部)と、第2の撮像端末検出部1051(撮像装置検出部)などを備える。
搬送部12は、記録媒体mを挟持した状態で回転することで記録媒体mを搬送する搬送ローラー121を複数備えており、手差しトレイ101や内部給紙トレイ103に載置された記録媒体を1枚ずつ搬送する搬送動作を行う。すなわち、搬送部12は、複数の搬送ローラー121により、手差しトレイ101や内部給紙トレイ103から記録媒体mを取得し、記録部13、加熱部14を通る搬送経路で搬送して排紙トレイ102に排出させる。
また、搬送部12は、記録媒体mの表裏を反転させるための反転部12aを有している。反転部12aは、搬送経路から分岐した退避経路に記録媒体mを取り込んだ後に、記録媒体mを搬送経路の残り部分に戻すことで記録媒体mの表裏を反転させる。これにより、搬送部12は、手差しトレイ101において上方を向いている面が、下方を向いた状態で(すなわち、排紙トレイ102と対向する向きで)排紙トレイ102に排出されるように記録媒体mを搬送する「フェースダウン搬送」を行うができる。これに対し、手差しトレイ101において上方を向いている面が排紙トレイ102において上方を向いたままとなるように搬送する動作を、以下では「フェースアップ搬送」と記す。
なお、反転部12aの機構は上記に限られず、記録媒体mの表裏を反転可能な任意の機構を用いることができる。
記録部13は、搬送部12により搬送されている記録媒体mに画像を形成する画像形成動作を行う。本実施形態の記録部13は、電子写真方式で画像を形成する。記録部13は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)の色成分に各々対応する4組の露光部131、感光体132及び現像部133を備えている。また、記録部13は、中間転写体134、転写ローラー135を備えている。
露光部131は、発光素子としてのLD(Laser Diode)を備えており、印刷ジョブに係る画像データに基づいてLDを駆動し、帯電する感光体132上にレーザー光を照射、露光して感光体132上に静電潜像を形成する。現像部133は、露光された感光体132上に所定の色(C、M、Y及びKのいずれか)のトナー(色材)を供給して、感光体132上に形成された静電潜像を現像する。
C、M、Y及びKに対応する4つの感光体132上に各々C、M、Y及びKのトナーで形成された画像(単色画像)は、各感光体132から中間転写体134上に順次重ねられて転写される。これにより、中間転写体134上にC、M、Y及びKを色成分とするカラー画像が形成される。中間転写体134は、複数の転写体搬送ローラーに巻き回された無端ベルトであり、各転写体搬送ローラーの回転に従って回転する。
転写ローラー135は、中間転写体134上のカラー画像を、搬送部12により搬送されている記録媒体m上に転写する。詳しくは、記録媒体m及び中間転写体134を挟持する転写ローラー135に所定の転写電圧が印加されることにより、中間転写体134上においてカラー画像を形成しているトナーが記録媒体m側に引き寄せられて記録媒体mに転写され、画像が形成される。
加熱部14は、内部にヒーターが設けられた一対の加熱ローラーを有する。加熱部14は、画像が形成された記録媒体mを加熱ローラーにより挟持して搬送することで記録媒体mを加熱し、記録媒体mに付与されたトナーを記録媒体mに定着させる。また、加熱部14は、加熱部14による記録媒体mの加熱温度に対応する温度を検出して制御部11に出力する図示しない温度検出部を有する。
なお、加熱部14は、加熱ローラーを有するものに限られず、例えば搬送されている記録媒体mの近傍から熱放射により記録媒体mを加熱する方式のものであってもよい。
通信部15は、撮像端末20の通信部23(図4)との間でNFCによる通信を行う。通信部15は、例えば各種通信モジュールやネットワークカードにより構成され、通信部23と所定方式のNFCにより接続して当該NFCの通信規格に従ったデータの送受信を行う。また、通信部15は、通信部23とのNFCによる通信接続の開始、及び終了(切断)をそれぞれ検出して検出結果を制御部11に出力する。通信部15は、給紙部アダプター104上又は排紙部アダプター105上に撮像端末20が載置されたときに撮像端末20の通信部23との距離が所定距離範囲内(すなわち、NFCによる通信が可能な距離範囲内)となる位置に設けられている。
また、通信部15は、撮像端末20以外の外部機器との間で通信を行ってデータの送受信を行う。通信部15は、例えば、LANによる有線又は無線による通信に係る各種通信規格に対応した通信を行う。受信されるデータには、外部機器から入力された、記録対象の画像データや当該画像データの画像形成動作に係る設定を含む印刷ジョブのデータなどが含まれる。
クリーニング部16は、画像形成装置10の各部、特に記録部13をクリーニングする。クリーニング部16は、例えば、記録媒体mに転写されずに中間転写体134上に残留したトナーを除去する動作を行う。また、クリーニング部16は、記録部13のその他の部材や、加熱部14などをクリーニング可能な構成とされていてもよい。クリーニング部16によるクリーニング動作は、記録部13による画像形成動作が行われていない期間に実行される。
操作表示部17は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイといった表示装置と、操作キーや、表示装置の画面に重ねられて配置されたタッチパネルといった入力装置とを備える。操作表示部17は、表示装置において各種情報を表示させ、また入力装置に対するユーザーの入力操作を操作信号に変換して制御部11に出力する。
記憶部18には、画像形成装置10の各種制御を行うための制御プログラム181(プログラム)が記憶されている。また、記憶部18には、通信部15を介して撮像端末20から入力されたデータや、外部機器から入力されたデータが記憶される。記憶部18としては、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などが併用されてもよい。
手差しトレイ101は、記録媒体mを載置するための板状部材であり、画像形成装置10の筐体の外部に設けられている。したがって、手差しトレイ101には、記録媒体mの一方の面が外部に露出した状態で載置される。
一方、内部給紙トレイ103は、画像形成装置10の筐体の内部に設けられたトレイである。
手差しトレイ101及び内部給紙トレイ103には、画像を形成する白紙の記録媒体mが載置されて、記録部13による画像形成に用いられる。
また、撮像システム1において原稿Mのスキャンを行う場合には、スキャンの対象となる原稿Mが手差しトレイ101に載置される。
排紙トレイ102は、搬送部12による搬送が終了した記録媒体mが載置される板状部材であり、手差しトレイ101と同様に、画像形成装置10の筐体の外部に設けられている。排紙トレイ102には、画像の形成やスキャンが終了した記録媒体mが、一方の面が外部に露出した状態で、ユーザーにより取り出されるまで載置される。
給紙部アダプター104は、画像形成装置10の筐体に取り付けられた板状部材である。給紙部アダプター104は、手差しトレイ101の上方に、手差しトレイ101に対して平行に取り付けられている。給紙部アダプター104には、撮像端末20の大きさに合わせて、撮像端末20の外形より一回り小さい開口部104aが設けられており、当該開口部104aの淵に撮像端末20の外周端部を載置することができるようになっている。このように撮像端末20を給紙部アダプター104上に載置して装着すると、撮像端末20が給紙部撮像位置に設置され、撮像端末20の撮像部22が開口部104aを通して手差しトレイ101と対向し、手差しトレイ101上の記録媒体mの全体を撮像できるようになっている。
給紙部アダプター104のうち撮像端末20が載置される面には、給紙部撮像位置に装着された撮像端末20との接触を検知して検知結果を制御部11に出力する第1の撮像端末検出部1041が設けられている。第1の撮像端末検出部1041の構成は、特には限られないが、各種のハードスイッチや圧力検知パッドなどを用いることができる。
排紙部アダプター105は、画像形成装置10の筐体に取り付けられた板状部材である。排紙部アダプター105は、排紙トレイ102の上方に、排紙トレイ102に対して平行に取り付けられている。排紙部アダプター105には、給紙部アダプター104の開口部104aと同様の形状の開口部105aが設けられており、当該開口部105aの淵に撮像端末20の外周端部を載置することができるようになっている。このように撮像端末20を排紙部アダプター105上に載置して装着すると、撮像端末20が排紙部撮像位置に設置され、撮像端末20の撮像部22が開口部105aを通して排紙トレイ102と対向し、排紙トレイ102上の記録媒体mの全体を撮像できるようになっている。
排紙部アダプター105のうち撮像端末20が載置される面には、排紙部撮像位置に装着された撮像端末20との接触を検知して検知結果を制御部11に出力する第2の撮像端末検出部1051が設けられている。第2の撮像端末検出部1051としては、第1の撮像端末検出部1041と同様のものを用いることができる。
制御部11は、画像形成装置10の全体動作を統括制御するプロセッサーである。制御部11は、例えば、通信部15が受信した印刷ジョブに基づいて画像形成装置10の各部の動作を制御して、記録媒体mに画像を形成させる。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などを有する。制御部11は、CPUが制御プログラム181に従って各種処理を行うことで、搬送制御部111、加熱制御部112、通信制御部113、ジョブ管理部114、画像形成制御部115などとして機能する。
また、制御部11は、印刷ジョブの実行に係る画像形成装置10の動作モードを、記録媒体mに画像を形成するための第1モードと、撮像端末20によるスキャンを行わせるための、第1モードとは異なる第2モードとの間で切り替えることができる。
搬送制御部111は、搬送部12により上記の搬送動作を行わせるための搬送制御を行う。すなわち、搬送制御部111は、搬送部12の各搬送ローラー121に接続された図示しないモーターを駆動させることで、搬送部12により、手差しトレイ101又は内部給紙トレイ103から記録媒体mを取得させ、当該記録媒体mを上記の搬送経路で1枚ずつ搬送させる。
また、搬送制御部111は、印刷ジョブに基づく搬送動作において、手差しトレイ101からの給紙を行えないことを検知することで、手差しトレイ101に記録媒体mが載置されていないこと(以下では「給紙エンプティー」と記す)を検出する。したがって、搬送制御部11(制御部11)は、手差しトレイ101における記録媒体mの有無を検出する媒体検出部としても機能する。
加熱制御部112は、加熱部14のヒーターに対する電力供給の切替制御を行う。すなわち、加熱制御部112は、加熱部14のヒーターの動作(発熱)を切り替える制御を行う。切り替え制御は、単純なオンオフ制御であってもステップ状に複数段階の切り替えが可能であってもよく、また、高周波数でのオンオフ制御によりPWM制御(Pulse Width Modulation)がなされてもよい。
通信制御部113は、通信部15の動作(データの送受信)を制御する。
ジョブ管理部114は、記録部13による記録媒体mへの画像形成に係る印刷ジョブを受け付けて管理する。印刷ジョブには、搬送部12により搬送される記録媒体mに対して画像を形成せずに記録媒体mを出力させるための白紙ジョブが含まれる。
画像形成制御部115は、記録部13により記録媒体mに画像形成動作を行わせるための画像形成制御を行う。すなわち、画像形成制御部115は、印刷ジョブに従って記録部13の各部を動作させて、当該印刷ジョブに係る画像を記録媒体m上に形成させる。
また、画像形成制御部115は、記録部13が記録媒体mに対して一切トナーを付与しないように制御することもできる。すなわち、記録部13によるトナーの付与には、印刷ジョブに係る画像データに基づくもののほか、所定のヘッダー及びフッター(日付等)や画質検査用のパッチといった、画像データに基づかない画像を形成するためのものが含まれ得るが、画像形成制御部115は、このような画像データに基づかないトナーの付与も行わないように制御することができる。以下では、このように記録部13が記録媒体mに対して一切トナーを付与しないようにする制御を「トナー付与停止制御」と記す。
画像形成装置10において印刷ジョブが実行される場合には、印刷ジョブの内容に応じて、搬送制御部111による搬送制御と、画像形成制御部115による画像形成制御が行われる。また、白紙ジョブが実行される場合には、白画素のみからなる画像データに基づいて画像形成制御及び搬送制御が行われる。これにより、記録媒体mが白紙のまま搬送されて排紙トレイ102に排出される。すなわち、白紙ジョブが実行される場合には、結果的に記録部13による画像形成動作は行われず、搬送部12による搬送動作のみが行われる。
<撮像端末20の構成>
次に、図1、図2及び図4を参照して撮像端末20の構成について説明する。
図4は、撮像端末20の主要な機能構成を示すブロック図である。
撮像端末20は、制御部21(撮像制御部、位置判定部)と、撮像部22と、通信部23(送信部)と、操作表示部24と、記憶部25などを備える。
撮像部22は、レンズ等の光学系と撮像素子とを備えたカメラモジュールであり、対象を撮像してその撮像データを記憶部25に出力する。
通信部23は、画像形成装置10の通信部15との間でNFCによる通信を行う。通信部23は、例えば各種通信モジュールにより構成され、通信部15と所定方式のNFCにより接続して当該NFCの通信規格に従ったデータの送受信を行う。また、通信部23は、通信部15とのNFCによる通信接続の開始、及び終了(切断)をそれぞれ検出して検出結果を制御部21に出力する。
操作表示部24は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイといった表示装置と、表示装置の画面に重ねられて配置されたタッチパネルといった入力装置とを備える。操作表示部24は、表示装置において各種情報を表示させ、また入力装置に対するユーザーの入力操作を操作信号に変換して制御部21に出力する。
記憶部25には、撮像端末20の各種制御を行うための制御プログラムや、原稿Mの撮像動作を行うためのアプリケーションプログラム251が記憶されている。このうちアプリケーションプログラム251は、通信部23により画像形成装置10に対して白紙ジョブを送信させるプログラムや、画像形成装置10の動作制御を行うためのプリンタードライバーを含む。アプリケーションプログラム251は、撮像端末20の出荷後に撮像端末20にインストール可能なプログラムとすることができる。また、記憶部25には、撮像部22から出力された撮像データなどが記憶される。記憶部25としては、フラッシュメモリー等の書き換え可能な半導体メモリーが用いられる。
制御部21は、撮像端末20の全体動作を統括制御するプロセッサーである。制御部21は、CPU、RAM及びROMなどを有する。制御部21は、CPUが各種制御プログラムやアプリケーションプログラム251に従って各種処理を行うことで、撮像制御部211、通信制御部212、画像処理部213、記憶制御部214などとして機能する。
具体的には、制御部21は、アプリケーションプログラム251を実行することで、撮像部22により所定のタイミングで原稿Mを撮像させ、通信部23により所定のタイミングで画像形成装置10に対して白紙ジョブを送信させることで、原稿Mのスキャンを実行する。また、アプリケーションプログラム251のプリンタードライバーに係る機能により、画像形成装置10の各種ステータス情報を取得する。
撮像制御部211は、アプリケーションプログラム251の実行中に、所定のタイミングで撮像部22により撮像動作を行わせて、撮像データを記憶部25に記憶させる撮像制御を行う。詳しくは、撮像制御部211は、給紙部スキャンを行う場合には、手差しトレイ101に載置された複数の原稿Mを、搬送部12による各原稿Mの搬送に対応するタイミングで撮像部22により1枚ずつ撮像させる。また、撮像制御部211は、排紙部スキャンを行う場合には、原稿Mが排紙トレイ102に排出されたタイミングで、原稿Mを撮像部22により1枚ずつ撮像させる。
通信制御部212は、通信部23の動作(データの送受信)を制御する。具体的には、通信制御部212は、アプリケーションプログラム251の実行中に、撮像部22による原稿Mの撮像タイミングと同期した所定のタイミングで通信部23により画像形成装置10に対して白紙ジョブを送信させて、画像形成装置10により原稿Mを搬送させる。また、通信制御部212は、アプリケーションプログラム251の実行中に、画像形成装置10から各種ステータス情報を通信部23により受信させて取得する。このステータス情報は、例えば、手差しトレイ101に記録媒体mが載置されていない給紙エンプティー状態であることを示す情報や、第1の撮像端末検出部1041又は第2の撮像端末検出部1051による撮像端末20の検出状況に係る情報などが含まれる。したがって、制御部21は、当該ステータス情報に基づいて、撮像端末20が撮像位置にあるか否かを判定する位置判定部としても機能する。
画像処理部213は、撮像部22による撮像データに対して各種の画像処理を行う。画像処理部213により行われる画像処理としては、撮像データの解像度変換処理、原稿Mの大きさに応じて原稿Mの周囲が映り込んでいる部分等を削除するトリミング処理、及び撮像データを所定のフォーマット(例えば、PDF、Jpeg、Tiff、PJL(Printer Job Language)等)に変換するフォーマット変換処理などがある。
記憶制御部214は、撮像データを記憶部25等の所定の記憶部に記憶させる処理などを行う。
<撮像システムのスキャン動作の概要>
次に、撮像システム1のスキャン動作について説明する。
撮像システム1において原稿Mのスキャンが行われる場合には、画像形成装置10の給紙部アダプター104上、又は排紙部アダプター105上に撮像端末20が装着される。これにより、画像形成装置10の通信部15と撮像端末20の通信部23とが、NFCによる通信が可能な状態とされるとともに、撮像端末20が、手差しトレイ101上の原稿Mを撮像可能な給紙部撮像位置、又は排紙トレイ102上の原稿Mを撮像可能な排紙部撮像位置に配置される。
また、スキャン対象の複数の原稿Mがユーザーにより手差しトレイ101に載置される。
この状態で、撮像端末20のアプリケーションプログラム251が実行されて、操作表示部24に対して原稿Mのスキャンを開始するための所定の入力操作が行われると、撮像端末20の配置位置に応じて原稿Mの給紙部スキャン又は排紙部スキャンが開始される。
原稿Mの給紙部スキャンでは、撮像端末20が、手差しトレイ101上の最上部の原稿Mを撮像する撮像動作(撮像制御部211による撮像制御)と、画像形成装置10が、撮像端末20から送信された白紙ジョブを実行することで、撮像の終了した原稿Mを手差しトレイ101から取得して排紙トレイ102に搬送する搬送動作(搬送制御部111による搬送制御)とが、原稿Mの枚数分だけ交互に繰り返し行われる。これにより、複数の原稿Mのスキャンが自動的に行われる。
原稿Mの排紙部スキャンでは、画像形成装置10が、撮像端末20から送信された白紙ジョブを実行することで、手差しトレイ101から原稿Mを1枚取得して排紙トレイ102に搬送する搬送動作(搬送制御部111による搬送制御)と、撮像端末20が、排紙トレイ102上の排出された原稿Mを撮像する撮像動作(撮像制御部211による撮像制御)とが、原稿Mの枚数分だけ交互に繰り返し行われる。これにより、複数の原稿Mのスキャンが自動的に行われる。
給紙部スキャン及び排紙部スキャンにおいて複数枚の原稿Mがスキャンされる場合には、原稿Mの枚数だけ白紙ジョブが繰り返し実行されることとなる。以下では、撮像対象の全ての原稿Mに対応する白紙ジョブの群を「スキャンジョブ(撮像ジョブ)」と記す。
上述したように、画像形成装置10では、印刷ジョブの実行に係る画像形成装置10の動作モードが、記録媒体mに画像を形成するための第1モードと、撮像端末20によるスキャンを行わせるための第2モードとの間で切り替えられる。
図5は、第1モード及び第2モードの設定内容を説明する図である。
図5に示すように、第1モードでは、記録媒体mへの画像の定着のために、加熱部14による加熱動作が実行される。
一方、第2モードでは、加熱部14による加熱動作が停止される。これは、スキャン対象の原稿Mが搬送経路上で加熱部14により加熱されて原稿Mが損傷するのを避けるためである。また、加熱部14の動作停止直後は加熱部14が高温となっているため、加熱部14による原稿Mの加熱温度が所定の低温条件を満たした後にスキャンが開始される。この低温条件が満たされているか否かは、加熱部14の温度検出部により検出された温度に基づいて制御部11により判定される。上記の低温条件は、例えば、検出された温度が所定の基準温度以下であること、とすることができる。ここで、基準温度は、原稿Mに用いられている記録媒体mの種別や、色材の材質などに応じて定められる。
また、第2モードでは、記録部13によるトナー付与が実行されないように記録部13が制御される。すなわち、上述のトナー付与停止制御が実行される。
また、第1モードでは、記録媒体mの搬送速度がV1とされる一方、第2モードでは、記録媒体mの搬送速度がV1より大きいV2とされる。ここで、搬送速度は、手差しトレイ101から排紙トレイ102までの記録媒体mの搬送経路の長さを、記録媒体mが手差しトレイ101から排紙トレイ102に搬送されるのに要する時間で除した値である。これにより、スキャンに要する時間を短縮することができる。
また、第1モードでは、記録媒体mの搬送位置に応じて、主により高画質で画像を形成するために、部分的に搬送速度を低下させる制御が行われる。これにより、第1モードでは記録媒体mの搬送中に搬送速度の増減が生じる。
これに対し、第2モードでは、記録媒体mの搬送速度の変動幅が、第1モードにおける搬送速度の変動幅より小さくなるように制御される。具体的には、手差しトレイ101から排紙トレイ102に至るまでの搬送経路上で搬送速度が実質的に変動しないように搬送部12の動作が制御される。これにより、搬送部12の搬送速度変更時の振動に起因して原稿Mの撮像画像の画質が低下する不具合の発生が抑制される。
また、第2モードでは、給紙部スキャンが行われる場合にはフェースダウン搬送が行われる。これにより、撮像が完了した複数の原稿Mが、その順序が変わらない状態で排紙トレイ102に載置される。
一方、第2モードでは、排紙部スキャンが行われる場合にはフェースアップ搬送が行われる。これにより、排紙トレイ102上で原稿Mを撮像することが可能となる。
これに対し、第1モードでは、印刷ジョブの設定に応じてフェースダウン搬送又はフェースアップ搬送が選択される。
また、第1モードでは、所定のタイミングでクリーニング部16によるクリーニング動作が実行される。ここで、クリーニング動作が行われるタイミングは、特には限られないが、例えば所定枚数の記録媒体mに画像が記録されたタイミング、又は最後にクリーニング動作が終了してから所定時間が経過したタイミングなどとすることができる。
一方、第2モードでは、クリーニング部16によるクリーニング動作が停止される。換言すれば、クリーニング部16によるクリーニング動作が実行されないように制御される。これにより、原稿Mのスキャン時間がクリーニング動作によって必要以上に延びてしまう不具合の発生が抑制される。
以下、撮像システム1のスキャン動作を、画像形成装置10側の処理(画像形成装置側スキャン処理)、及び撮像端末20側の処理(撮像装置側スキャン処理)に分けて詳細に説明する。
<画像形成装置側スキャン処理>
図6は、画像形成装置側スキャン処理の制御部11による制御手順を示すフローチャートである。
画像形成装置側スキャン処理では、制御部11は、前処理S11及びスキャン用搬送処理S12を順に実行する。
画像形成装置10において画像形成装置側スキャン処理を実行するためのプログラムの少なくとも一部は、画像形成装置10に設けられたIWS(Internal Web Server)上で実行されるアプリケーションプログラム等の、出荷後にインストール可能なプログラムであってもよい。よって、出荷時に本実施形態のスキャン動作に対応していない画像形成装置10についても、上記アプリケーションプログラムをインストールすることで、当該スキャン動作に対応させることができる。
図7は、前処理の制御部11による制御手順を示すフローチャートである。
前処理が呼び出された段階では、制御部11は、画像形成装置10の動作モードを第1モードに維持する(ステップS1101)。
制御部11は、第1の撮像端末検出部1041及び第2の撮像端末検出部1051からの検出信号に基づいて、撮像端末20が給紙部撮像位置又は排紙部撮像位置に装着されているか否かを判定する(ステップS1102)。撮像端末20が装着されていないと判定された場合には(ステップS1102で“NO”)、制御部11は、画像を形成するための通常の印刷ジョブを受け付けて実行し(ステップS1107)、処理をステップS1102に戻す。
撮像端末20が装着されていると判定された場合には(ステップS1102で“YES”)、制御部11は、実行中の印刷ジョブがあるか否かを判定する(ステップS1103)。実行中の印刷ジョブがないと判定された場合には(ステップS1103で“NO”)、制御部11は、処理をステップS1106に移行させる。
実行中の印刷ジョブがあると判定された場合には(ステップS1103で“YES”)、制御部11は、当該印刷ジョブが手差しトレイ101の用紙(記録媒体m)を指定したものであり、かつ給紙エンプティー状態(すなわち、手差しトレイ101に記録媒体mがない状態)であるか否かを判定する(ステップS1104)。実行中の印刷ジョブが手差しトレイ101の用紙を指定したものであり、かつ給紙エンプティー状態であると判定された場合には(ステップS1104で“YES”)、制御部11は、印刷ジョブを中止して給紙エンプティーに係るエラーを解除し(ステップS1108)、処理をステップS1106に移行させる。
実行中の印刷ジョブがあり給紙エンプティーとなっている状態で手差しトレイ101にスキャン対象の原稿Mが載置されると、印刷ジョブに使用できる記録媒体mが手差しトレイ101に供給されたとみなされて、原稿Mに対して印刷ジョブの画像形成が行われてしまう不具合が生じるが、ステップS1108の処理を行うことで、この不具合が生じないようにすることができる。
実行中の印刷ジョブが、手差しトレイ101の用紙を指定したものでないか、又は給紙エンプティー状態ではないと判定された場合には(ステップS1104で“NO”)、制御部11は、印刷ジョブを継続させ、印刷ジョブが完了したか否かを判定する(ステップS1105)。印刷ジョブが完了していないと判定された場合には(ステップS1105で“NO”)、制御部11は、再度ステップS1105の処理を実行する。
印刷ジョブが完了したと判定された場合(ステップS1105で“YES”)、ステップS1103の処理で実行中の印刷ジョブがないと判定された場合(ステップS1103で“NO”)、又はステップS1108の処理が終了した場合には、制御部11は、画像形成装置10の動作モードを第2モードに設定する(ステップS1106)。すなわち、制御部11は、図5に示した第2モードに対応する制御が実行されるように、画像形成装置10の各部の動作に係る設定を更新する。
具体的には、制御部11は、加熱部14による加熱動作を停止させる制御を行う。また、制御部11は、記録部13のトナー付与停止制御を実行する。また、制御部11は、搬送部12による記録媒体mの搬送速度をV2に設定するとともに、搬送速度増減が生じない制御に切り替える。また、制御部11は、給紙部スキャン時(すなわち、第1の撮像端末検出部1041により撮像端末20が検出されている場合)には、フェースダウン搬送が行われるように搬送部12の制御を切り替え、排紙部スキャン時(すなわち、第2の撮像端末検出部1051により撮像端末20が検出されている場合)には、フェースアップ搬送が行われるように搬送部12の制御を切り替える。また、制御部11は、クリーニング部16によるクリーニング動作が実行されないように制御を切り替える。
ステップS1106の処理が終了すると、制御部11は、前処理を終了させる。
図8は、スキャン用搬送処理の制御部11による制御手順を示すフローチャートである。
スキャン用搬送処理が呼び出されると、制御部11は、印刷ジョブを受信したか否かを判定し(ステップS1201)、印刷ジョブを受信していないと判定された場合には(ステップS1201で“NO”)、再度ステップS1201の処理を実行する。
印刷ジョブを受信したと判定された場合には(ステップS1201で“YES”)、制御部11は、受信した印刷ジョブが白紙ジョブであるか否かを判定する(ステップS1202)。受信した印刷ジョブが白紙ジョブでない、すなわち画像の形成のための通常の印刷ジョブであると判定された場合には(ステップS1202で“NO”)、制御部11は、当該印刷ジョブの実行を保留する処理を行って(ステップS1210)、処理をステップS1201に戻す。
受信した印刷ジョブが白紙ジョブであると判定された場合には(ステップS1202で“YES”)、制御部11は、加熱部14による記録媒体mの加熱温度が基準温度以下に低下したか否かを判定し(ステップS1203)、基準温度以下でないと判定された場合には(ステップS1203で“NO”)、再度ステップS1203の処理を行う。
加熱部14による記録媒体mの加熱温度が基準温度以下であると判定された場合には(ステップS1203で“YES”)、制御部11は、白紙ジョブを実行する(ステップS1204)。すなわち、制御部11は、搬送部12により手差しトレイ101上の記録媒体m(原稿M)を1枚取得させて排紙トレイ102まで搬送させる。白紙ジョブでは、白紙の画像データが用いられるため、記録部13による原稿Mに対する画像の形成は行われない。また、記録部13に対するトナー付与停止制御がなされているため、原稿Mに対して画像データに基づかずにトナーが付与されることもない。また、搬送部12による原稿Mの搬送は、搬送速度がV2となるように、かつ搬送速度の増減が生じないように(すなわち搬送速度が一定となるように)行われる。また、給紙部スキャンの場合にはフェースダウン搬送が、また排紙部スキャンの場合にはフェースアップ搬送が行われる。
制御部11は、第1の撮像端末検出部1041及び第2の撮像端末検出部1051からの検出信号に基づいて、撮像端末20の非装着(撮像位置から取り外されたこと)が検出されたか否かを判定する(ステップS1205)。撮像端末20の非装着が検出された場合には(ステップS1205で“YES”)、制御部11は、撮像端末20の再装着が検出されたか否かを判定し(ステップS1211)、撮像端末20の再装着が検出されていない場合には(ステップS1211で“NO”)、撮像端末20の非装着が検出されてから所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップS1212)。所定時間が経過していないと判定された場合には(ステップS1212で“NO”)、制御部11は、処理をステップS1211に戻す。一方、所定時間が経過していると判定された場合には(ステップS1212で“YES”)、制御部11は、撮像装置による撮像が長期中断状態となったことを示す所定の長期中断条件が満たされているとみなして、スキャンジョブが終了したものと判定する(換言すれば、スキャンジョブの終了を検出する)(ステップS1213)。
撮像端末20の非装着が検出されていない場合(ステップS1205で“NO”)、又はステップS1211の処理で撮像端末の再装着が検出されている場合には(ステップS1211で“YES”)、制御部11は、白紙ジョブの実行後に手差しトレイ101の給紙エンプティーが検出されているか否かを判定する(ステップS1206)。給紙エンプティーが検出されていない場合には(ステップS1206で“NO”)、制御部11は、処理をステップS1201に戻す。給紙エンプティーが検出されている場合には(ステップS1206で“YES”)、制御部11は、手差しトレイ101上の全ての原稿Mの撮像が完了し、スキャンジョブが終了したものと判定する(ステップS1207)。
なお、後述するように、スキャンジョブのうち撮像端末20から最後に送信される白紙ジョブは、最後の原稿Mの撮像及び搬送が終了した後に画像形成装置10に給紙エンプティーを検出させるためのダミーの白紙ジョブである。ダミーの白紙ジョブの実行時には手差しトレイ101に搬送対象の原稿Mがない状態のため、原稿Mの搬送は行われず、ステップS1206で給紙エンプティーが検出されることとなる。
制御部11は、撮像端末20の非装着が検出されたか否かを判定し(ステップS1208)、撮像端末20の非装着が検出されていない場合には(ステップS1208で“NO”)、再度ステップS1208の処理を実行する。撮像端末20の非装着が検出された場合(ステップS1208で“YES”)、又はステップS1213の処理が終了した場合には、制御部11は、画像形成装置10の動作モードを第1モードに設定し、保留中の印刷ジョブを実行する(ステップS1209)。
ステップS1209の処理が終了すると、制御部11は、スキャン用搬送処理を終了させ、図6の画像形成装置側スキャン処理を終了させる。
<撮像端末側スキャン処理>
図9は、撮像端末側スキャン処理の制御部21による制御手順を示すフローチャートである。
撮像端末側スキャン処理では、制御部21は、ユーザーからの入力操作に応じてアプリケーションプログラム251を起動し、必要に応じてスキャン設定処理を実行する(ステップS21)。ステップS21で実行されるスキャン設定の内容は、特には限られないが、スキャン又はコピーのいずれを実行するかの設定、原稿Mのサイズ、生成される撮像データの解像度及びフォーマット(PDF、Jpeg、Tiff等)、撮像データを記憶させるストレージ(撮像端末20の記憶部25、画像形成装置10の記憶部18、所定のクラウドストレージ、電子メール送信、FTP(File Transfer Protocol)転送、SMB(Server Message Block)転送等)などが含まれる。また、給紙部スキャン及び排紙部スキャンのいずれを行うかを設定できるようにしてもよい。
ユーザーによるスキャン設定のための入力操作が完了すると、制御部21は、撮像端末20を画像形成装置10に装着することをユーザーに促すための表示を操作表示部24に行わせる(ステップS22)。
制御部21は、スキャン開始を指示するユーザーからの入力操作がなされたか否かを判定し(ステップS23)、当該入力操作がなされていないと判定された場合には(ステップS23で“NO”)、再度ステップS23の処理を実行する。スキャン開始を指示する入力操作がなされたと判定された場合には(ステップS23で“YES”)、制御部21は、撮像端末20の装着位置が給紙部撮像位置であるか否かを判定する(ステップS24)。撮像端末20の装着位置は、画像形成装置10から送信された、撮像端末20の装着位置の検出状況に係るステータス情報に基づいて判定することができる。あるいは、ステップS21におけるユーザーの設定内容に基づいて判定してもよい。
制御部21は、撮像端末20の装着位置が給紙部撮像位置であると判定された場合には(ステップS24で“YES”)、給紙部原稿撮像処理を実行し(ステップS25)、撮像端末20の装着位置が排紙部撮像位置であると判定された場合には(ステップS24で“NO”)、排紙部原稿撮像処理を実行する(ステップS26)。
ステップS25又はステップS26が終了すると、制御部21は、撮像端末側スキャン処理を終了させる。
図10~図12は、給紙部原稿撮像処理の制御部21による制御手順を示すフローチャートである。
給紙部原稿撮像処理が呼び出されると、制御部21は、手差しトレイ101に原稿Mが載置されているか否かを判定する(ステップS2501)。ここでは、制御部21は、撮像部22による撮像(後述する判定用撮像と同様の撮像)を行わせて、得られた画像が手差しトレイ101の画像であるか否かに基づいて上記判定を行う。得られた画像が手差しトレイ101の画像であるか否かは、例えば、予め記憶部25に手差しトレイ101の画像を記憶させておき、ステップS2501で得られた画像と記憶部25の手差しトレイ101の画像とを比較することにより判定することができる。
手差しトレイ101に原稿Mが載置されていないと判定された場合には(ステップS2501で“NO”)、制御部21は、原稿Mをトレイ101に載置することをユーザーに促すための表示を操作表示部24に行わせ(ステップS2512)、処理をステップS2501に戻す。
手差しトレイ101に原稿Mが載置されていると判定された場合には(ステップS2501で“YES”)、制御部21は、撮像部22により手差しトレイ101上の最上部に載置されている原稿Mを撮像させる(ステップS2502)。
制御部21は、撮像端末20の非装着(撮像位置から取り外されたこと)が検出されたか否かを判定する(ステップS2503)。ここでは、制御部21は、画像形成装置10から送信された、撮像端末20の装着位置の検出状況に係るステータス情報に基づいて、撮像端末20の非装着を検出することができる。あるいは、画像形成装置10とのNFCによる通信が切断されたことに基づいて撮像端末20の非装着を検出してもよい。
撮像端末20の非装着が検出された場合には(ステップS2503で“YES”)、制御部21は、図11に示すように、撮像端末20の再装着が検出されたか否かを判定する(ステップS2514)。制御部21は、撮像端末20の再装着が検出されている場合には(ステップS2514で“YES”)、処理を図10のステップS2504に移行させ、撮像端末20の再装着が検出されていない場合には(ステップS2514で“NO”)、ユーザーからのスキャン終了を指示する入力操作がなされたか否かを判定する(ステップS2515)。スキャン終了を指示する入力操作がなされていないと判定された場合には(ステップS2515で“NO”)、制御部21は、撮像端末20の非装着が検出されてから所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップS2516)。この所定時間は、図8のスキャン用搬送処理のステップS1212における所定時間と同一とすることができる。所定時間が経過していないと判定された場合には(ステップS2516で “NO”)、制御部21は、処理をステップS2514に戻す。一方、所定時間が経過していると判定された場合(ステップS2516で“YES”)、又はステップS2515の処理でスキャン終了を指示する入力操作がなされたと判定された場合には(ステップS2515で“YES”)、制御部21は、処理を図10のステップS2511に移行させる。
図10のステップS2503の処理において撮像端末20の非装着が検出されていない場合には(ステップS2503で“NO”)、制御部21は、通信部23により画像形成装置10に対して白紙ジョブを送信させる(ステップS2504)。これにより、ステップS2502で撮像された原稿Mの搬送が開始される。
制御部21は、この段階で撮像端末20の非装着が検出されたか否かを判定する(ステップS2505)。撮像端末20の非装着が検出された場合には(ステップS2505で“YES”)、制御部21は、図12に示すように、撮像端末20の再装着が検出されたか否かを判定する(ステップS2517)。制御部21は、撮像端末20の再装着が検出されている場合には(ステップS2517で“YES”)、処理を図10のステップS2506に移行させ、撮像端末20の再装着が検出されていない場合には(ステップS2517で“NO”)、ユーザーからのスキャン終了を指示する入力操作がなされたか否かを判定する(ステップS2518)。スキャン終了を指示する入力操作がなされていないと判定された場合には(ステップS2518で“NO”)、制御部21は、撮像端末20の非装着が検出されてから所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップS2519)。この所定時間は、図11のステップS2516における所定時間と同一とすることができる。所定時間が経過していないと判定された場合には(ステップS2519で “NO”)、制御部21は、処理をステップS2517に戻す。一方、所定時間が経過していると判定された場合(ステップS2519で“YES”)、又はステップS2518の処理でスキャン終了を指示する入力操作がなされたと判定された場合には(ステップS2518で“YES”)、制御部21は、処理を図10のステップS2511に移行させる。
図10のステップS2505の処理において撮像端末20の非装着が検出されていない場合には(ステップS2505で“NO”)、制御部21は、ステップS2506~ステップS2509の処理を実行して、判定用撮像により、最後に撮像した原稿Mが搬送されて手差しトレイ101から除去されたか否かを判定する。
ここで、判定用撮像について説明する。判定用撮像は、原稿Mの搬送状況を検出するために撮像部22が手差しトレイ101における原稿Mの載置領域を撮像する動作である。撮像部22に判定用撮像を行わせるための制御部21による制御が、判定用撮像制御に相当する。
図13は、判定用撮像の方法を説明する図である。
図13(a)は、最初の判定用撮像の様子を示す図である。図13(a)では、撮像済の原稿M(最上部の原稿M)の搬送が開始されておらず、判定用撮像により得られる判定用画像は、ステップS2502で得られた原稿Mの画像と同一となる。また、原稿Mの搬送が開始されるまでは、繰り返し行われる各判定用撮像により同一の判定用画像が取得されることとなる。
図13(b)は、最上部の原稿Mの搬送の開始後、当該原稿Mが手差しトレイ101から完全に除去される前の様子を示す図である。図13(b)では、手差しトレイ101上の最上部の原稿Mが搬送部12により取得されて図中の左方向に移動し、一部が画像形成装置10の筐体内に入っている。このように最上部の原稿Mが移動している期間に各判定用撮像で取得される判定用画像は、原稿Mの位置が、当該原稿Mの移動に応じて互いに異なることとなる。したがって、判定用撮像により、ステップS2502で得られた原稿Mの画像とは異なる判定用画像が得られた場合、原稿Mの搬送が開始されていると判定することができる。
図13(c)は、搬送されている原稿Mが筐体内部に完全に取り込まれた状態を示す図である。図13(c)では、搬送された原稿Mの次の撮像対象の原稿Mが最上部に載置されている。また、当該次の撮像対象の原稿Mは静止した状態であるので、この状態で行われる各判定用撮像で取得される判定用画像は、同一の画像となる。したがって、ステップS2502で得られた原稿Mの画像とは異なる判定用画像(図13(b)の状態で取得された判定用画像)が得られた後、図13(c)の状態において連続する判定用撮像により同一の判定用画像が得られた場合には、直近で撮像がなされた原稿Mの搬送が完了して手差しトレイ101から除去されたと判定することができる。当該判定がなされた段階では、スキャン済の原稿Mが手差しトレイ101上から取り除かれているため、次の原稿Mの撮像を適切に行うことができる。
撮像済の原稿Mの画像と判定用画像との異同判定には、画像の類似判定を行う各種公知のアルゴリズムを用いることができる。これにより、判定対象の画像同士が、撮像端末20の位置ずれ、異物の付着、及び周囲の明るさの変化などに起因して僅かに相違する場合にも、適切に同一の画像であると判定することができる。換言すれば、本明細書において異同判定の対象となっている画像が「同一」であるとは、上記のような相違がある場合が含まれる。
図10に戻り、制御部21は、撮像部22により判定用撮像を行わせ、得られた撮像データを判定用画像として記憶部25に記憶させる(ステップS2506)。
制御部21は、得られた判定用画像がステップS2502で得られた原稿Mの画像と同一であるか否かを判定する(ステップS2507)。判定用画像が原稿Mの画像と同一であると判定された場合には(ステップS2507で“YES”)、制御部21は、原稿Mの搬送の開始前であると判定して、再度ステップS2506の処理を行う。
判定用画像が原稿Mの画像とは異なると判定された場合には(ステップS2507で“NO”)、制御部21は、得られた判定用画像が一つ前の判定用画像(前回行われた判定用撮像で得られた判定用画像)と同一であるか否かを判定する(ステップS2508)。判定用画像が一つ前の判定用画像と異なると判定された場合には(ステップS2508で“NO”)、制御部21は、原稿Mが給紙トレイ101上で移動中であると判定し、ステップS2506と同様に撮像部22に判定用撮像を行わせて判定用画像を取得し(ステップS2513)、処理をステップS2508に戻す。
判定用画像が一つ前の判定用画像と同一であると判定された場合には(ステップS2508で“YES”)、制御部21は、最上部の原稿Mが手差しトレイ101から除去されたと判定する(ステップS2509)。
制御部21は、最後に取得された判定用画像が手差しトレイ101の画像であるか否かを判定する(ステップS2510)。得られた画像が手差しトレイ101の画像であるか否かは、ステップS2501と同様に、予め記憶部25に記憶されている手差しトレイ101の画像(原稿Mが載置されていない状態の、手差しトレイ101における原稿Mの載置領域の画像)との比較により判定することができる。最後に取得された判定用画像が手差しトレイ101の画像ではないと判定された場合には(ステップS2510で“NO”)、制御部21は、未撮像の原稿Mが手差しトレイ101上に残っていると判定し、処理をステップS2502に移行させて次の原稿Mの撮像を行わせる。
最後に取得された判定用画像が手差しトレイ101の画像であると判定された場合には(ステップS2510で“YES”)、制御部21は、全ての原稿Mのスキャンが終了したと判定し、所定の後処理を実行する(ステップS2511)。
この後処理では、制御部21は、画像形成装置10に給紙エンプティーを検出させるためのダミーの白紙ジョブを通信部23により送信させる。
また、制御部21は、原稿Mの撮像データのトリミング処理、スキャンジョブ設定で定められた解像度への解像度変換処理、フォーマット変換処理を行う。このうちトリミング処理では、必要に応じて、撮像された画像における原稿領域の輪郭検出を行い、検出された輪郭領域に応じてトリミング処理を行う。また、輪郭領域が台形であった場合は、指定された原稿Mのサイズと対応するようにアフィン変換等によりリサイズを行う。
また、制御部21は、図9のステップS21で設定されたストレージに撮像データを記憶させる。なお、設定されたストレージの記憶可能容量が少ない場合には、スキャン設定で選択可能な他のストレージに記憶させてもよい。
また、制御部21は、原稿Mのスキャンが完了したことを示す表示、及び撮像端末20を画像形成装置10から取り外すことを促す表示を操作表示部24に行わせる。なお、操作表示部24による表示に代えて、音声により報知を行わせてもよい。
ステップS2511の処理が終了すると、制御部21は、給紙部原稿撮像処理を終了させる。
図14~図16は、排紙部原稿撮像処理の制御部21による制御手順を示すフローチャートである。
排紙部原稿撮像処理が呼び出されると、制御部21は、撮像部22により判定用撮像を行わせ、得られた撮像データを判定用画像として記憶部25に記憶させる(ステップS2601)。この段階では、排紙トレイ102には原稿Mがないため、通常、判定用画像は排紙トレイ102の画像となる。ただし、原稿M以外の記録媒体mが排紙トレイ102に載置された状態の画像であってもよい。
制御部21は、通信部23により画像形成装置10に対して白紙ジョブを送信させる(ステップS2602)。これにより、手差しトレイ101上の最上部の原稿Mの搬送が開始される。
制御部21は、撮像端末20の非装着が検出されたか否かを判定する(ステップS2603)。撮像端末20の非装着が検出された場合には(ステップS2603で“YES”)、制御部21は、図15に示すように、撮像端末20の再装着が検出されたか否かを判定する(ステップS2615)。制御部21は、撮像端末20の再装着が検出されている場合には(ステップS2615で“YES”)、処理を図14のステップS2604に移行させ、撮像端末20の再装着が検出されていない場合には(ステップS2615で“NO”)、ユーザーからのスキャン終了を指示する入力操作がなされたか否かを判定する(ステップS2616)。スキャン終了を指示する入力操作がなされていないと判定された場合には(ステップS2616で“NO”)、制御部21は、撮像端末20の非装着が検出されてから所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップS2617)。この所定時間は、図8のスキャン用搬送処理のステップS1212における所定時間と同一とすることができる。所定時間が経過していないと判定された場合には(ステップS2617で “NO”)、制御部21は、処理をステップS2615に戻す。一方、所定時間が経過していると判定された場合(ステップS2617で“YES”)、又はステップS2616の処理でスキャン終了を指示する入力操作がなされたと判定された場合には(ステップS2616で“YES”)、制御部21は、処理を図10のステップS2611に移行させる。
制御部21は、ステップS2604~ステップS2607の処理を実行して、判定用撮像により、撮像対象の原稿Mが排紙トレイ102に排出されたか否かを判定する。ここでは、一連の判定用撮像により得られた画像が変化した後(すなわち、搬送中の原稿Mの少なくとも一部が排紙トレイ102にある状態となった後)、判定用画像の変化がなくなったタイミング(すなわち、原稿Mの全体が排紙トレイ102上にあり、かつ静止したタイミング)で、撮像対象の原稿Mが排紙トレイ102に排出されたと判定する。
詳しくは、制御部21は、撮像部22により判定用撮像を行わせ、得られた撮像データを判定用画像として記憶部25に記憶させる(ステップS2604)。
制御部21は、得られた判定用画像が、ステップS2602の白紙ジョブ送信前に最後に取得された判定用画像と同一であるか否かを判定する(ステップS2605)。
判定用画像が、白紙ジョブ送信前に最後に取得された判定用画像と異なると判定された場合には(ステップS2605で“NO”)、制御部21は、ステップS2604で得られた判定用画像が一つ前の判定用画像(前回行われた判定用撮像で得られた判定用画像)と同一であるか否かを判定する(ステップS2606)。判定用画像が一つ前の判定用画像と異なると判定された場合には(ステップS2606で“NO”)、制御部21は、原稿Mの搬送が継続中であると判定し、ステップS2604と同様に撮像部22に判定用撮像を行わせて判定用画像を取得し(ステップS2607)、処理をステップS2606に戻す。
判定用画像が一つ前の判定用画像と同一であると判定された場合には(ステップS2606で“YES”)、制御部21は、撮像対象の原稿Mが排紙トレイ102に排出されて静止したと判定し、撮像部22により排出トレイ102上の最上部に載置されている原稿Mを撮像させる(ステップS2608)。
他方で、ステップS2605の処理で、判定用画像が、白紙ジョブ送信前に最後に取得された判定用画像と同一であると判定された場合には(ステップS2605で“YES”)、制御部21は、所定の待機時間が経過したか否かを判定する(ステップS2612)。制御部21は、所定の待機時間が経過していないと判定された場合には(ステップS2612で“NO”)、処理をステップS2604に戻し、所定の待機時間が経過していると判定された場合には(ステップS2612で“YES”)、スキャン開始後、一度も原稿Mの撮像がなされていないか否かを判定する(ステップS2613)。
一度も原稿Mの撮像がなされていない場合には(ステップS2613で“YES”)、制御部21は、手差しトレイ101に原稿Mが載置されていないと判定して、原稿Mをトレイ101に載置することをユーザーに促すための表示を操作表示部24に行わせ(ステップS2614)、処理をステップS2602に戻す。少なくとも1回の原稿Mの撮像がなされている場合(ステップS2613で“NO”)には、制御部21は、全ての原稿Mのスキャンが終了したと判定し、処理をステップS2611に移行させる。
ステップS2608で原稿Mの撮像が行われると、制御部21は、撮像端末20の非装着が検出されたか否かを判定する(ステップS2609)。撮像端末20の非装着が検出された場合には(ステップS2609で“YES”)、制御部21は、図16に示すように、撮像端末20の再装着が検出されたか否かを判定する(ステップS2618)。制御部21は、撮像端末20の再装着が検出されている場合には(ステップS2618で“YES”)、処理を図14のステップS2610に移行させ、撮像端末20の再装着が検出されていない場合には(ステップS2618で“NO”)、ユーザーからのスキャン終了を指示する入力操作がなされたか否かを判定する(ステップS2619)。スキャン終了を指示する入力操作がなされていないと判定された場合には(ステップS2619で“NO”)、制御部21は、撮像端末20の非装着が検出されてから所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップS2620)。この所定時間は、図15のステップS2617における所定時間と同一とすることができる。所定時間が経過していないと判定された場合には(ステップS2620で “NO”)、制御部21は、処理をステップS2618に戻す。一方、所定時間が経過していると判定された場合(ステップS2620で“YES”)、又はステップS2619の処理でスキャン終了を指示する入力操作がなされたと判定された場合には(ステップS2619で“YES”)、制御部21は、処理を図10のステップS2611に移行させる。
図14のステップS2609の処理で撮像端末20の非装着が検出されていない場合には(ステップS2609で“NO”)、制御部21は、画像形成装置10から給紙エンプティーのステータス情報を受信しているか否かを判定する(ステップS2610)。制御部21は、給紙エンプティーのステータス情報を受信していない場合には(ステップS2610で“NO”)、処理装置ステップS2602に戻し、給紙エンプティーのステータス情報を受信している場合には(ステップS2610で“YES”)、制御部21は、全ての原稿Mのスキャンが終了したと判定し、所定の後処理を実行する(ステップS2611)。この後処理の内容は、給紙部原稿撮像処理(図10)のステップS2511における後処理の内容と同様である。
ステップS2611の処理が終了すると、制御部21は、排紙部原稿撮像処理を終了させる。
(変形例1)
上記実施形態では、画像形成装置10の給紙部アダプター104及び排紙部アダプター105のうち任意の一方に撮像端末20を装着可能な構成としたが、給紙部アダプター104及び排紙部アダプター105のうち所定の一方のアダプターにのみ撮像端末20を装着可能な構成とすることもできる。この場合には、他方のアダプターを省略してもよい。
(変形例2)
上記実施形態では、第1の撮像端末検出部1041又は第2の撮像端末検出部1051により撮像端末20を接触検知により検出したが、これに代えて、通信部15が撮像端末20の通信部23とNFCによる通信を開始したことに基づいて、撮像端末20が給紙部撮像位置又は排紙部撮像位置にあることを制御部11が検出してもよい。この場合には、制御部11により撮像装置検出部が構成される。
ただし、撮像端末20の配置位置が給紙部撮像位置及び排紙部撮像位置のいずれであるかを、NFCによる通信の開始のみに基づいて検出することは通常困難であるため、変形例1のように、予め配置位置を給紙部撮像位置及び排紙部撮像位置のうち一方に限定しておくことが好ましい。
あるいは、第1の撮像端末検出部1041及び第2の撮像端末検出部1051による接触検知と、NFCによる通信の開始との双方を組み合わせて撮像端末20の装着を検出してもよい。
また、端末装置20が撮像位置に装着されていない状態で画像形成装置10に接近したときにもNFCによる通信が開始され得るため、画像形成装置10に接近してNFCによる通信が開始された場合に、原稿Mのスキャンを行うか否かをユーザーに問い合わせる表示を端末装置20の操作表示部24に行わせるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態に係る撮像システム1は、記録媒体mが載置される手差しトレイ101と、手差しトレイ101に載置された記録媒体mを1枚ずつ搬送する搬送動作を行う搬送部12と、搬送部12により搬送されている記録媒体mに画像を形成する画像形成動作を行う記録部13と、搬送部12による搬送が終了した記録媒体mが載置される排紙トレイ102と、印刷ジョブを実行して当該印刷ジョブに応じた搬送動作及び画像形成動作を行わせる制御部11と、を有する画像形成装置10と、手差しトレイ101に載置された記録媒体mを搬送して画像を形成せずに排紙トレイ102に排出させるための印刷ジョブである白紙ジョブを画像形成装置10に送信する通信部23と、撮像部22と、を有し、手差しトレイ101又は排紙トレイ102に載置されている撮像対象の記録媒体mである原稿Mを、白紙ジョブによる当該原稿Mの搬送タイミングに応じたタイミングで所定の撮像位置から撮像部22により撮像する撮像端末20と、を備え、画像形成装置10は、撮像端末20が撮像位置にあるか否かを検出する第1の撮像端末検出部1041及び第2の撮像端末検出部1051を有し、制御部11は、第1の撮像端末検出部1041又は第2の撮像端末検出部1051により撮像端末20が撮像位置にあることが検出されている状態で白紙ジョブを実行する場合に、印刷ジョブの実行に係る画像形成装置10の動作モードを、記録媒体mに画像を形成するための第1モードから、当該第1モードとは異なる所定の第2モードに切り替える。
これによれば、原稿Mをスキャンする場合の画像形成装置の動作モードを、原稿のスキャンに適したものに容易に調整することができる。一例を挙げると、第2モードにおいて加熱部14による加熱動作を停止することで、原稿Mが加熱部14の熱により損傷する不具合の発生を抑制することができる。また、第2モードにおける記録媒体mの搬送速度を増大させることで、原稿Mのスキャンに要する時間を短縮することができる。このように、本実施形態の構成によれば、記録媒体mに画像を形成する場合と、撮像端末20により原稿Mをスキャンする場合とを同一の動作モードとする場合と比較して、より適切に原稿の撮像及びスキャンを行うことができる。
また、第1の撮像端末検出部1041及び第2の撮像端末検出部1051は、撮像位置に配置された撮像端末20との接触を検知することにより、撮像端末20が撮像位置にあることを検出する。これによれば、簡易な方法で確実に、撮像端末20が撮像可能な状態となっていることを検出することができる。
また、変形例2に係る撮像システム1では、画像形成装置10は、撮像位置に配置された撮像端末20との間で近距離無線通信を行う通信部15を有し、撮像装置検出部としての制御部11が、通信部15が撮像端末20との間で近距離無線通信を行っていることに基づいて、撮像端末20が撮像位置にあることを検出する。これによれば、簡易かつ非接触の方法で、撮像端末20が撮像可能な状態となっていることを検出することができる。
また、画像形成装置10は、記録媒体mに形成された画像を定着させるために当該記録媒体mを加熱する加熱部14を有し、制御部11は、第2モードにおいては、加熱部14による記録媒体mの加熱温度が所定の低温条件を満たすように加熱部14の動作を制御する。これによれば、加熱部14の熱により原稿Mが損傷する不具合の発生を抑制することができる。また、原稿Mの損傷による撮像データの品位の低下を抑制することができる。
また、制御部11は、画像形成装置10が白紙ジョブを受信したときに、記録媒体mに画像を形成するための印刷ジョブが実行されている場合には、当該印刷ジョブが完了した後に第2モードへの切り替えを行って加熱部14の動作の制御を開始する。これによれば、画像を形成するための印刷ジョブにおいて加熱部14により確実に画像を定着させつつ、原稿Mの撮像のための白紙ジョブの実行時には加熱温度を低下させて原稿Mの損傷を抑制することができる。
また、制御部11は、第2モードにおいては、加熱温度が上記低温条件を満たす状態となった後に、搬送部12による白紙ジョブに応じた原稿Mの搬送を開始させる。これによれば、加熱部14の熱により原稿Mが損傷する不具合の発生をより確実に抑制することができる。
また、制御部11は、第2モードにおいては、加熱部14による加熱を行わせない。これによれば、加熱部14の熱で原稿Mが損傷する不具合の発生をより確実に抑制することができる。
また、制御部11は、撮像対象の全ての原稿Mに対応する白紙ジョブからなるスキャンジョブの開始後、当該スキャンジョブの完了又は中止を検出するまでの期間は、動作モードを第2モードに維持する。これによれば、動作モードの変更頻度を抑えつつ、各原稿Mを適切に撮像することができる。
また、制御部11は、手差しトレイ101における記録媒体mの有無を検出する媒体検出部として機能し、制御部11は、スキャンジョブの開始後に、制御部11により手差しトレイ101に記録媒体mが載置されていないことが検出された場合に、スキャンジョブの完了を検出する。これによれば、簡易な方法によりスキャンジョブの完了を検出することができる。
また、制御部11は、画像形成装置10の動作モードを第2モードに切り替えた後、スキャンジョブが実行されていない期間に、撮像端末20が撮像位置にないことを第1の撮像端末検出部1041又は第2の撮像端末検出部1051が検出した場合には、画像形成装置10の動作モードを第1モードに切り替える。このように自動的に動作モードを第1モードに切り替えることで、より効率よく、通常の印刷ジョブを第1モードで、また原稿Mのスキャンのための白紙ジョブを第2モードで実行することができる。
また、制御部11は、スキャンジョブの完了を検出する前に、撮像端末20が撮像位置にないことを第1の撮像端末検出部1041又は第2の撮像端末検出部1051が検出した場合には、撮像端末20による撮像が長期中断状態となったことを示す所定の長期中断条件を満たすまでは、動作モードを第2モードに維持する。これによれば、撮像端末20が再装着されたときに、容易にスキャンジョブを再開させることができる。
また、制御部11は、長期中断条件が満たされた場合に、スキャンジョブの中止を検出して動作モードを第1モードに切り替える。これによれば、ユーザーが原稿Mのスキャンを終了させた可能性の高い場合に、自動的に第1モードに切り替えて通常の印刷ジョブを開始することができる。
また、制御部11は、第1の撮像端末検出部1041又は第2の撮像端末検出部1051により撮像端末20が撮像位置にあることが検出されているときに、画像を形成するための印刷ジョブを画像形成装置10が受信した場合には、当該印刷ジョブの実行を保留し、画像形成装置10の動作モードが第2モードから第1モードに切り替えられた後に当該印刷ジョブを開始させる。これによれば、原稿Mのスキャンと、通常の印刷ジョブとを効率よく実行することができる。
また、制御部11は、撮像端末20が撮像位置にあることが第1の撮像端末検出部1041又は第2の撮像端末検出部1051により検出されたときに、手差しトレイ101から給紙される記録媒体mを対象とした未完了の印刷ジョブがあり、かつ手差しトレイ101に記録媒体mが載置されていないことが検出されている場合には、当該印刷ジョブを中止させる。これによれば、手差しトレイ101に撮像対象の原稿Mを載置した場合に、当該原稿Mに対して印刷ジョブの画像形成が行われてしまう不具合の発生を抑制することができる。
また、記録部13は、記録媒体mにトナーを付与して当該記録媒体mに画像を形成し、制御部11は、第2モードにおいては、記録媒体mに対してトナーを付与しないように記録部13を制御する。これによれば、画像データに基づくトナーの付与のほか、所定のヘッダー及びフッター(日付等)や画質検査用のパッチといった、画像データに基づかない画像を形成するためのトナーの付与も停止させることができるため、原稿Mの汚損を確実に抑制することができる。
また、制御部11は、第2モードにおいては、搬送部12による記録媒体mの搬送速度が、第1モードにおける搬送速度より大きくなるように搬送部12の動作を制御する。これによれば、原稿Mのスキャンに要する時間を短縮することができる。
また、制御部11は、第2モードにおいては、搬送部12による記録媒体mの搬送速度の変動幅が、第1モードにおける搬送速度の変動幅より小さくなるように搬送部12の動作を制御する。これによれば、搬送部12の搬送速度変更時の振動に起因して原稿Mの撮像画像の画質が低下する不具合の発生を抑制することができる。
また、画像形成装置10は、記録部13をクリーニングするクリーニング部17を有し、制御部11は、第2モードにおいては、クリーニング部17による記録部13のクリーニングを行わせない。これによれば、原稿Mのスキャンに要する時間がクリーニング動作によって必要以上に延びてしまう不具合の発生を抑制することができる。
また、撮像端末20は、手差しトレイ101に載置されている原稿Mを撮像部22により撮像し、通信部23は、撮像部22による一の原稿Mの撮像が完了した後に白紙ジョブを画像形成装置10に送信する。このような給紙部スキャンによれば、手差しトレイ101上の原稿Mを撮像した後に当該原稿Mが搬送されるため、搬送中の原稿Mに汚損や損傷が生じても撮像データには影響しない。よって、撮像データの品位の低下をより確実に抑制することができる。
また、搬送部12は、手差しトレイ101に載置されている記録媒体mのうち撮像部22により撮像される面が、排紙トレイ102において当該排紙トレイ102の表面に対向する状態となるように記録媒体mを搬送するフェースダウン搬送が可能に設けられており、制御部11は、第2モードにおいては、搬送部12によりフェースダウン搬送を行わせる。これによれば、排紙トレイ102上で撮像対象面が下向きとなるように原稿Mを積層させることができ、スキャンの前後で原稿Mの順番を維持することができる。
また、撮像端末20は、撮像部22の動作を制御する制御部21を有し、制御部21は、通信部23が白紙ジョブを送信した後に、手差しトレイ101における原稿Mの載置領域を撮像部22により撮像させて判定用画像を取得する判定用撮像制御を複数回行い、いずれかの判定用撮像制御において、白紙ジョブの送信前に最後に撮像された原稿Mの画像とは異なる判定用画像が得られた後、連続する判定用撮像制御により同一の判定用画像が得られた場合に、白紙ジョブの送信前に撮像された原稿Mが手差しトレイ101から除去されたと判定して、撮像部22により次の原稿Mを撮像させる。これによれば、1つ前の原稿Mが手差しトレイ101から完全に除去される前に不適切な撮像がなされる不具合の発生を抑制することができる。
また、制御部21は、原稿Mが載置されていない状態の手差しトレイ101を撮像部22により撮像して得られた画像と、判定用画像との比較結果に基づいて、撮像対象の全ての原稿Mの撮像が完了したことを検出する。これによれば、簡易な方法で原稿Mのスキャン完了を検出することができる。
また、通信部23は、制御部21により、撮像対象の全ての原稿Mの撮像が完了したことが検出された場合に、手差しトレイ101に原稿Mが載置されていないことを画像形成装置10に検出させるための白紙ジョブを送信する。これによれば、簡易な方法で画像形成装置10に原稿Mのスキャン完了を認識させることができる。
また、撮像端末20は、白紙ジョブを画像形成装置10に送信した後の所定のタイミングで、排紙トレイ102に載置されている原稿Mを撮像部22により撮像する。これによれば、排紙トレイ102上で原稿Mを撮像する排紙部スキャンを行うことができる。
また、撮像端末20は、撮像部22の動作を制御する制御部21を有し、
制御部21は、排紙トレイ102における原稿Mの載置領域を撮像部22により撮像させて判定用画像を取得する判定用撮像制御を複数回行い、白紙ジョブの送信後の判定用撮像制御において、白紙ジョブの送信前に得られた判定用画像とは異なる判定用画像が得られた後、連続する判定用撮像制御により同一の判定用画像が得られた場合に、白紙ジョブにより搬送された原稿Mが排紙トレイ102に載置されたと判定して、撮像部22により当該原稿Mを撮像させる。これによれば、原稿Mが排紙トレイ102に完全に排出される前に不適切な撮像がなされる不具合の発生を抑制することができる。
また、撮像端末20は、当該撮像端末20が撮像位置にあるか否かを判定する位置判定部を有し、通信部23は、位置判定部により撮像端末20が撮像位置にあると判定されている場合にのみ白紙ジョブを送信する。これによれば、撮像が不可能な状態で原稿Mが搬送される不具合の発生を抑制することができる。
また、本実施形態の画像形成装置10は、記録媒体mが載置される手差しトレイ101と、手差しトレイ101に載置された記録媒体mを1枚ずつ搬送する搬送動作を行う搬送部12と、搬送部12により搬送されている記録媒体mに画像を形成する画像形成動作を行う記録部13と、搬送部12による搬送が終了した記録媒体mが載置される排紙トレイ102と、印刷ジョブを実行して当該印刷ジョブに応じた搬送動作及び画像形成動作を行わせる制御部11と、を備え、手差しトレイ101に載置された記録媒体mを搬送して画像を形成せずに排紙トレイ102に排出させるための印刷ジョブである白紙ジョブを送信する通信部23と、撮像部22と、を有し、手差しトレイ101又は排紙トレイ102に載置されている撮像対象の記録媒体mである原稿Mを、白紙ジョブによる当該原稿Mの搬送タイミングに応じたタイミングで所定の撮像位置から撮像部22により撮像する撮像端末20が通信可能に接続される画像形成装置10であって、当該画像形成装置10は、撮像端末20が撮像位置にあるか否かを検出する第1の撮像端末検出部1041及び第2の撮像端末検出部1051を備え、制御部11は、第1の撮像端末検出部1041又は第2の撮像端末検出部1051により撮像端末20が撮像位置にあることが検出されている状態で白紙ジョブを実行する場合に、印刷ジョブの実行に係る画像形成装置10の動作モードを、記録媒体mに画像を形成するための第1モードから、当該第1モードとは異なる所定の第2モードに切り替える。これによれば、原稿Mをスキャンする場合の画像形成装置の動作モードを、原稿のスキャンに適したものに容易に調整することができる。よって、記録媒体mに画像を形成する場合と、撮像端末20により原稿Mをスキャンする場合とを同一の動作モードとする場合と比較して、より適切に原稿の撮像及びスキャンを行うことができる。
また、本実施形態の制御プログラム181は、画像形成装置10に設けられたコンピューターとしての制御部11を、印刷ジョブを実行して当該印刷ジョブに応じた搬送動作及び画像形成動作を行わせる制御手段として機能させるプログラムであって、上記制御手段は、第1の撮像端末検出部1041又は第2の撮像端末検出部1051により撮像端末20が撮像位置にあることが検出されている状態で白紙ジョブを実行する場合に、印刷ジョブの実行に係る画像形成装置10の動作モードを、記録媒体mに画像を形成するための第1モードから、当該第1モードとは異なる所定の第2モードに切り替える。このようなプログラムにより画像形成装置10を動作させることで、原稿Mをスキャンする場合の画像形成装置の動作モードを、原稿のスキャンに適したものに容易に調整することができる。よって、記録媒体mに画像を形成する場合と、撮像端末20により原稿Mをスキャンする場合とを同一の動作モードとする場合と比較して、より適切に原稿の撮像及びスキャンを行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、白紙ジョブの実行時に搬送部12が手差しトレイ101から記録媒体mを取得できない場合に制御部11が給紙エンプティーを検出する例を用いて説明したが、これに代えて、手差しトレイ101に接触方式や光学方式により記録媒体mの有無を検出する媒体検出部を設けて給紙エンプティーを検出してもよい。
また、給紙部スキャンを行う場合には、ユーザーによるスキャン開始を指示する入力操作に応じて撮像を開始する態様に代えて、原稿Mが手差しトレイ101に載置されたタイミングを撮像部22による撮像結果に基づいて検出し、当該タイミングで原稿Mの撮影を自動的に開始してもよい。
また、撮像端末20が撮像位置から取り外された場合に、スキャンを終了するか否かをユーザーに選択させる表示を操作表示部24に行わせてもよい。
また、上記実施形態では、第2モードにおいて加熱部14の加熱動作を中止させることで原稿Mの損傷を抑制する例を挙げて説明したが、熱による原稿Mの損傷を抑制する方法は、これに限られない。例えば、第2モードにおいて加熱部14の加熱動作を停止させる態様に代えて、加熱部14を所定の待機温度に低下させつつ加熱動作を継続させてもよい。また、加熱部14が、搬送されている記録媒体mの近傍から熱放射により記録媒体mを加熱する方式のものである場合には、加熱部14の熱源を原稿Mの搬送経路から遠ざけることで熱による原稿Mの損傷を抑制してもよい。
また、第2モードにおいて、図5に示した第2モードの特徴のうち一部のみが実行されてもよい。
また、スキャン開始及び終了の指示は、操作表示部24に対する入力操作に代えて、音声などの他の手段により受け付けられてもよい。
また、記録部13による画像形成の方式は電子写真方式に限られず、例えば色材としてインクの液滴を吐出することで記録媒体mに画像を形成するインクジェット方式などであってもよい。
また、原稿Mのスキャン機能を有する複合機(MFP:Multifunction Peripherals)と撮像端末20とを有する撮像システムに本発明を適用してもよい。
また、撮像装置として撮像端末20を例に挙げて説明したが、撮像装置は、端末装置の形態を有しているものに限られず、撮像部を有する任意の装置を撮像装置として用いることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 撮像システム
10 画像形成装置
11 制御部(制御手段、媒体検出部)
12 搬送部
13 記録部
14 加熱部
15 通信部
16 クリーニング部
18 記憶部
181 制御プログラム(プログラム)
20 撮像端末(撮像装置)
21 制御部(撮像制御部、位置判定部)
22 撮像部
23 通信部(送信部)
24 操作表示部
25 記憶部
101 手差しトレイ(給紙部)
102 排紙トレイ(排紙部)
103 内部給紙トレイ
104 給紙部アダプター
1041 第1の撮像端末検出部(撮像装置検出部)
105 排紙部アダプター
1051 第2の撮像端末検出部(撮像装置検出部)
M 原稿
m 記録媒体

Claims (28)

  1. 記録媒体が載置される給紙部と、前記給紙部に載置された記録媒体を1枚ずつ搬送する搬送動作を行う搬送部と、前記搬送部により搬送されている記録媒体に画像を形成する画像形成動作を行う記録部と、前記搬送部による搬送が終了した記録媒体が載置される排紙部と、印刷ジョブを実行して当該印刷ジョブに応じた前記搬送動作及び前記画像形成動作を行わせる制御部と、を有する画像形成装置と、
    前記給紙部に載置された記録媒体を搬送して画像を形成せずに前記排紙部に排出させるための前記印刷ジョブである白紙ジョブを前記画像形成装置に送信する送信部と、撮像部と、を有し、前記給紙部又は前記排紙部に載置されている撮像対象の記録媒体である原稿を、前記白紙ジョブによる当該原稿の搬送タイミングに応じたタイミングで所定の撮像位置から前記撮像部により撮像する撮像装置と、
    を備え、
    前記画像形成装置は、前記撮像装置が前記撮像位置にあるか否かを検出する撮像装置検出部を有し、
    前記制御部は、前記撮像装置検出部により前記撮像装置が前記撮像位置にあることが検出されている状態で前記白紙ジョブを実行する場合に、前記印刷ジョブの実行に係る前記画像形成装置の動作モードを、記録媒体に画像を形成するための第1モードから、当該第1モードとは異なる所定の第2モードに切り替えることを特徴とする撮像システム。
  2. 前記撮像装置検出部は、前記撮像位置に配置された前記撮像装置との接触を検知することにより、前記撮像装置が前記撮像位置にあることを検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  3. 前記画像形成装置は、前記撮像位置に配置された前記撮像装置との間で近距離無線通信を行う通信部を有し、
    前記撮像装置検出部は、前記通信部が前記撮像装置との間で近距離無線通信を行っていることに基づいて、前記撮像装置が前記撮像位置にあることを検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  4. 前記画像形成装置は、記録媒体に形成された画像を定着させるために当該記録媒体を加熱する加熱部を有し、
    前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記加熱部による記録媒体の加熱温度が所定の低温条件を満たすように前記加熱部の動作を制御することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の撮像システム。
  5. 前記制御部は、前記画像形成装置が前記白紙ジョブを受信したときに、記録媒体に画像を形成するための前記印刷ジョブが実行されている場合には、当該印刷ジョブが完了した後に前記第2モードへの切り替えを行って前記加熱部の動作の制御を開始することを特徴とする請求項4に記載の撮像システム。
  6. 前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記加熱温度が前記低温条件を満たす状態となった後に、前記搬送部による前記白紙ジョブに応じた前記原稿の搬送を開始させることを特徴とする請求項4又は5に記載の撮像システム。
  7. 前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記加熱部による加熱を行わせないことを特徴とする請求項4~6のいずれか一項に記載の撮像システム。
  8. 前記制御部は、撮像対象の全ての前記原稿に対応する前記白紙ジョブからなる撮像ジョブの開始後、当該撮像ジョブの完了又は中止を検出するまでの期間は、前記動作モードを前記第2モードに維持することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の撮像システム。
  9. 前記画像形成装置は、前記給紙部における記録媒体の有無を検出する媒体検出部を有し、
    前記制御部は、前記撮像ジョブの開始後に、前記媒体検出部により前記給紙部に記録媒体が載置されていないことが検出された場合に、前記撮像ジョブの完了を検出することを特徴とする請求項8に記載の撮像システム。
  10. 前記制御部は、前記画像形成装置の動作モードを前記第2モードに切り替えた後、前記撮像ジョブが実行されていない期間に、前記撮像装置が前記撮像位置にないことを前記撮像装置検出部が検出した場合には、前記画像形成装置の動作モードを前記第1モードに切り替えることを特徴とする請求項8又は9に記載の撮像システム。
  11. 前記制御部は、前記撮像ジョブの完了を検出する前に、前記撮像装置が前記撮像位置にないことを前記撮像装置検出部が検出した場合には、前記撮像装置による撮像が長期中断状態となったことを示す所定の長期中断条件を満たすまでは、前記動作モードを前記第2モードに維持することを特徴とする請求項8~10のいずれか一項に記載の撮像システム。
  12. 前記制御部は、前記長期中断条件が満たされた場合に、前記撮像ジョブの中止を検出して前記動作モードを前記第1モードに切り替えることを特徴とする請求項11に記載の撮像システム。
  13. 前記制御部は、前記撮像装置検出部により前記撮像装置が前記撮像位置にあることが検出されているときに、画像を形成するための前記印刷ジョブを前記画像形成装置が受信した場合には、当該印刷ジョブの実行を保留し、前記画像形成装置の動作モードが前記第2モードから前記第1モードに切り替えられた後に前記印刷ジョブを開始させることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の撮像システム。
  14. 前記画像形成装置は、前記給紙部における記録媒体の有無を検出する媒体検出部を有し、
    前記制御部は、前記撮像装置が前記撮像位置にあることが前記撮像装置検出部により検出されたときに、前記給紙部から給紙される記録媒体を対象とした未完了の前記印刷ジョブがあり、かつ前記媒体検出部により前記給紙部に記録媒体が載置されていないことが検出されている場合には、当該印刷ジョブを中止させることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の撮像システム。
  15. 前記記録部は、記録媒体に色材を付与して当該記録媒体に画像を形成し、
    前記制御部は、前記第2モードにおいては、記録媒体に対して前記色材を付与しないように前記記録部を制御することを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の撮像システム。
  16. 前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記搬送部による記録媒体の搬送速度が、前記第1モードにおける搬送速度より大きくなるように前記搬送部の動作を制御することを特徴とする請求項1~15のいずれか一項に記載の撮像システム。
  17. 前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記搬送部による記録媒体の搬送速度の変動幅が、前記第1モードにおける搬送速度の変動幅より小さくなるように前記搬送部の動作を制御することを特徴とする請求項1~16のいずれか一項に記載の撮像システム。
  18. 前記画像形成装置は、前記記録部をクリーニングするクリーニング部を有し、
    前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記クリーニング部による前記記録部のクリーニングを行わせないことを特徴とする請求項1~17のいずれか一項に記載の撮像システム。
  19. 前記撮像装置は、前記給紙部に載置されている前記原稿を前記撮像部により撮像し、
    前記送信部は、前記撮像部による一の前記原稿の撮像が完了した後に前記白紙ジョブを前記画像形成装置に送信することを特徴とする請求項1~18のいずれか一項に記載の撮像システム。
  20. 前記搬送部は、前記給紙部に載置されている記録媒体のうち前記撮像部により撮像される面が、前記排紙部において当該排紙部の表面に対向する状態となるように記録媒体を搬送するフェースダウン搬送が可能に設けられており、
    前記制御部は、前記第2モードにおいては、前記搬送部により前記フェースダウン搬送を行わせることを特徴とする請求項19に記載の撮像システム。
  21. 前記撮像装置は、前記撮像部の動作を制御する撮像制御部を有し、
    前記撮像制御部は、前記送信部が前記白紙ジョブを送信した後に、前記給紙部における原稿の載置領域を撮像部により撮像させて判定用画像を取得する判定用撮像制御を複数回行い、いずれかの前記判定用撮像制御において、前記白紙ジョブの送信前に最後に撮像された原稿の画像とは異なる判定用画像が得られた後、連続する前記判定用撮像制御により同一の判定用画像が得られた場合に、前記白紙ジョブの送信前に撮像された原稿が前記給紙部から除去されたと判定して、前記撮像部により次の原稿を撮像させることを特徴とする請求項19又は20に記載の撮像システム。
  22. 前記撮像装置は、前記撮像部の動作を制御する撮像制御部を有し、
    前記撮像制御部は、前記送信部が前記白紙ジョブを送信した後に、前記給紙部における原稿の載置領域を撮像部により撮像させて判定用画像を取得する判定用撮像制御を行い、前記原稿が載置されていない状態の前記載置領域の画像と、前記判定用画像との比較結果に基づいて、撮像対象の全ての原稿の撮像が完了したことを検出することを特徴とする請求項19~21のいずれか一項に記載の撮像システム。
  23. 前記送信部は、撮像対象の全ての原稿の撮像が完了したことが検出された場合に、前記給紙部に原稿が載置されていないことを前記画像形成装置に検出させるための前記白紙ジョブを送信することを特徴とする請求項19~22のいずれか一項に記載の撮像システム。
  24. 前記撮像装置は、前記白紙ジョブを前記画像形成装置に送信した後の所定のタイミングで、前記排紙部に載置されている前記原稿を前記撮像部により撮像することを特徴とする請求項1~18のいずれか一項に記載の撮像システム。
  25. 前記撮像装置は、前記撮像部の動作を制御する撮像制御部を有し、
    前記撮像制御部は、前記排紙部における原稿の載置領域を撮像部により撮像させて判定用画像を取得する判定用撮像制御を複数回行い、前記白紙ジョブの送信後の前記判定用撮像制御において、前記白紙ジョブの送信前に得られた前記判定用画像とは異なる判定用画像が得られた後、連続する前記判定用撮像制御により同一の判定用画像が得られた場合に、前記白紙ジョブにより搬送された原稿が前記排紙部に載置されたと判定して、前記撮像部により当該原稿を撮像させることを特徴とする請求項24に記載の撮像システム。
  26. 前記撮像装置は、当該撮像装置が前記撮像位置にあるか否かを判定する位置判定部を有し、
    前記送信部は、前記位置判定部により前記撮像装置が前記撮像位置にあると判定されている場合にのみ前記白紙ジョブを送信することを特徴とする請求項1~25のいずれか一項に記載の撮像システム。
  27. 記録媒体が載置される給紙部と、
    前記給紙部に載置された記録媒体を1枚ずつ搬送する搬送動作を行う搬送部と、
    前記搬送部により搬送されている記録媒体に画像を形成する画像形成動作を行う記録部と、
    前記搬送部による搬送が終了した記録媒体が載置される排紙部と、
    印刷ジョブを実行して当該印刷ジョブに応じた前記搬送動作及び前記画像形成動作を行わせる制御部と、
    を備え、
    前記給紙部に載置された記録媒体を搬送して画像を形成せずに前記排紙部に排出させるための前記印刷ジョブである白紙ジョブを送信する送信部と、撮像部と、を有し、前記給紙部又は前記排紙部に載置されている撮像対象の記録媒体である原稿を、前記白紙ジョブによる当該原稿の搬送タイミングに応じたタイミングで所定の撮像位置から前記撮像部により撮像する撮像装置が通信可能に接続される画像形成装置であって、
    当該画像形成装置は、前記撮像装置が前記撮像位置にあるか否かを検出する撮像装置検出部を備え、
    前記制御部は、前記撮像装置検出部により前記撮像装置が前記撮像位置にあることが検出されている状態で前記白紙ジョブを実行する場合に、前記印刷ジョブの実行に係る前記画像形成装置の動作モードを、記録媒体に画像を形成するための第1モードから、当該第1モードとは異なる所定の第2モードに切り替えることを特徴とする画像形成装置。
  28. 記録媒体が載置される給紙部と、前記給紙部に載置された記録媒体を1枚ずつ搬送する搬送動作を行う搬送部と、前記搬送部により搬送されている記録媒体に画像を形成する画像形成動作を行う記録部と、前記搬送部による搬送が終了した記録媒体が載置される排紙部と、を備え、
    前記給紙部に載置された記録媒体を搬送して画像を形成せずに前記排紙部に排出させるための印刷ジョブである白紙ジョブを送信する送信部と、撮像部と、を有し、前記給紙部又は前記排紙部に載置されている撮像対象の記録媒体である原稿を、前記白紙ジョブによる当該原稿の搬送タイミングに応じたタイミングで所定の撮像位置から前記撮像部により撮像する撮像装置が通信可能に接続され、
    前記撮像装置が前記撮像位置にあるか否かを検出する撮像装置検出部をさらに備える画像形成装置に設けられたコンピューターを、
    前記印刷ジョブを実行して当該印刷ジョブに応じた前記搬送動作及び前記画像形成動作を行わせる制御手段として機能させるプログラムであって、
    前記制御手段は、前記撮像装置検出部により前記撮像装置が前記撮像位置にあることが検出されている状態で前記白紙ジョブを実行する場合に、前記印刷ジョブの実行に係る前記画像形成装置の動作モードを、記録媒体に画像を形成するための第1モードから、当該第1モードとは異なる所定の第2モードに切り替えることを特徴とするプログラム。
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