JP7232632B2 - 多孔質シートの製造方法 - Google Patents

多孔質シートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7232632B2
JP7232632B2 JP2018230308A JP2018230308A JP7232632B2 JP 7232632 B2 JP7232632 B2 JP 7232632B2 JP 2018230308 A JP2018230308 A JP 2018230308A JP 2018230308 A JP2018230308 A JP 2018230308A JP 7232632 B2 JP7232632 B2 JP 7232632B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
density
foamed resin
sheet
porous sheet
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018230308A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020090879A (ja
Inventor
貴志 冨沢
芳史 鈴木
Original Assignee
田島ルーフィング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 田島ルーフィング株式会社 filed Critical 田島ルーフィング株式会社
Priority to JP2018230308A priority Critical patent/JP7232632B2/ja
Publication of JP2020090879A publication Critical patent/JP2020090879A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7232632B2 publication Critical patent/JP7232632B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Description

本発明は、多孔質シート及び該多孔質シートを製造する方法に関し、特に、建物の床、壁、屋根などに使われて吸音性などの防音性を付与するのに好適な多孔質シート及びその製造方法に関する。
一般的な床は、コンクリート等の下地にセラミックや石材製または合成樹脂系の床材や木質の床材(フローリング)が敷設されている。さらに室内の上層階においては、歩行や車輪の通過などに伴う階下への衝撃音等を低減することを目的として、多孔質シートからなる下張材が下地の上に敷設され、その上に合成樹脂製床材や木質系床材が敷設された床構造が知られている。
特許文献1においては、床の下張材が2層以上の軟質の発泡樹脂シートの積層体によって構成されている。これによって、歩行性と衝撃吸収性の両立を図っている。
特許文献2においては、床の下張材が連続気泡型ウレタンシートと不織布との積層体によって構成されている。これによって、遮音効果と接着性の向上を図っている。
特開2014-29065号公報 特開2014-12947号公報
多孔質シートからなる下張材を厚くすると衝撃音を低減する効果はあるものの、下張材のクッション性により歩行性が悪くなる。一方、下張材を薄くすると衝撃音の低減効果が悪くなる。この点は前掲特許文献1、2の床材においても同様である。
さらには床に限らず、壁、屋根、その他各種設備における防音用多孔質シートは、省スペース化などのために薄肉化が求められることが多いが、薄肉にすると所要の防音性が得られない。
本発明は、かかる事情に鑑み、例えば床の下張材等に使われる多孔質シートにおいて、薄くても、高い防音性(吸音性、遮音性を含む)が得られるようにすることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る多孔質シートは、軟質平板状の発泡樹脂からなり、みかけ密度が相対的に高い高密度部と相対的に低い低密度部とが、厚さ方向と直交する面内に互い違いに分布されていることを特徴とする。
当該特徴を有する多孔質シートによれば、高密度部と低密度部との面内分布によって音を効果的に吸収したり乱反射させたりできる。これによって、薄肉であっても高い防音性が発揮される。
ここで、みかけ密度とは、多孔質シートの樹脂部(実部)だけではなく気孔(内部空間)をも含んだ単位体積当たりの質量をいう。
互いに隣接する高密度部と低密度部との間の前記みかけ密度の変化が連続的であることことが好ましい。
これによって、音の乱反射効果が高まり、防音性を一層向上できる。
前記多孔質シートが、床の下地と床材の間に敷設される下張材であることが好ましい。
これによって、床の防音性と歩き心地を両立させることができる。
この場合、前記高密度部と低密度部との前記みかけ密度の比が1.1~5.0であることが好ましい。これによって、軽量床衝撃音を許容レベルにすることができる。
本発明方法は、前記多孔質シートを製造する方法であって、
前記多孔質シートとなるべき実質的に均一なみかけ密度の発泡樹脂シートを用意し、前記発泡樹脂シートには、厚さ方向に突出する山部と前記厚さ方向に凹んだ谷部とが、前記厚さ方向と直交する面内に互い違いに分布されており、
加熱加圧装置によって、前記発泡樹脂シートを圧縮して平坦化するとともに加熱することを特徴とする。
これによって、前記発泡樹脂シートから前記多孔質シートを容易に製造することができる。
「実質的に均一なみかけ密度」とは、みかけ密度のばらつき(高密度部分と低密度部分との比)が1.1未満であることを言う。
本発明によれば、薄くても、高い防音性が得られる多孔質シートを提供できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る多孔質シートを下張材として含む床の拡大断面図である。 図2は、前記多孔質シートのみかけ密度分布を示すグラフである。 図3は、前記多孔質シートの斜視図である。 図4は、前記多孔質シートの製造工程の解説図である。 図5は、実施例及び比較例に用いた成形前の発泡樹脂体の断面の写真である。 図6(a)は、実施例1における多孔質シートの高密度部の断面の写真である。図6(b)は、実施例1における多孔質シートの低密度部の断面の写真である。 図7(a)は、実施例3における多孔質シートの高密度部の断面の写真である。図7(b)は、実施例3における多孔質シートの低密度部の断面の写真である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、建物の床1を示したものである。床1は、下地2と、下張材3と、床材4を備えている。コンクリート等の下地2の上に下張材3が敷設され、下張材3の上に好ましくはポリ塩化ビニル製の床材4が敷設されている。下地2と下張材3との間には接着層5が介在されている。下張材3と床材4との間には接着層6が介在されている。接着層5,6は、セメントその他の接着剤でもよく両面粘着テープでもよい。
床材4と下張材3とは、互いに別体になっていて別々に敷設されるのに限らず、互いに積層一体化されていて一体的に敷設されるようになっていてもよい。
下張材3は、軟質平板状の発泡樹脂からなる多孔質シートによって構成されている。
前記発泡樹脂の気孔は、連続気泡でもよく、独立気泡でもよい。
前記発泡樹脂の材質は、発泡成形、プロファイル加工、熱プレス等の加工が可能な樹脂であれば特に限定はなく、例えばウレタン、メラミン、オレフィンなどの樹脂が挙げられる。加工性の観点からは、多孔質シートの材質は、ウレタンが好ましく、更に耐加水分解性の観点からは、エステル型ウレタンよりもエーテル型ウレタンが好ましい。
下張材3の上面及び下面は、巨視的には凹凸が無い平坦面になっている。なお、微視的には下張材3の上面及び下面には多数の気孔による凹凸が形成されている。
下張材3の厚さは、全域にわたって均一であり、好ましくは3mm~10mm程度である。3mmより小さいと、軽量床衝撃音を十分に低減できない。10mmより大きいと、歩き心地が悪くなる。
図2に示すように、下張材3のみかけ密度は、場所によって異なり、面内方向に沿って周期的に変化している。このため、下張材3には、みかけ密度が相対的に高い高密度部3aと、相対的に低い低密度部3bとが設けられている。図1及び図3に示すように、これら高密度部3aと低密度部3bとが、下張材3の厚さ方向と直交する面内に互い違いに分布されている。詳しくは、図3に示すように、高密度部3a及び低密度部3bが、それぞれ斜め格子状のパターンになるように分布されている。各高密度部3aのまわりを4つ(複数)の低密度部3bが環状に囲んでいる。かつ各低密度部3bのまわりを4つ(複数)の高密度部3aが環状に囲んでいる。
なお、高密度部3a及び低密度部3bの分布は、斜め格子状に限らず、三角格子状であってもよく、正方格子状であってもよく、その他のパターンになっていてもよい。
高密度部3aにおいては、樹脂部の網目構造が潰され、気孔(セル)の膜が破壊されている(図7(a)及び同図(b)参照)。または、高密度部3aにおいては、低密度部3bよりも樹脂部の網目構造が圧縮されて、気孔が扁平、狭小または細小になっている(図6(a)及び同図(b)参照)。高密度部3aにおいては、低密度部3bよりも樹脂部及び気孔が密集されている(図6、図7参照)。
低密度部3bにおいては、高密度部3aよりも樹脂部の網目構造の破壊度又は圧縮度が小さく、気孔が高密度部3aよりも大きい(図6、図7参照)。
高密度部3aは、低密度部3bよりも硬い。
図2に示すように、互いに隣接する高密度部3aと低密度部3bとの間のみかけ密度の変化は連続的である。すなわち、1の高密度部3aから隣接する低密度部3bへ向けてみかけ密度が連続的に減少している。好ましくは、前記みかけ密度の変化は概略正弦波状である。高密度部3aの中心部が最もみかけ密度が高い。低密度部3bの中心部が最もみかけ密度が低い。高密度部3aの中心部と低密度部3bの中心部とのみかけ密度比は、好ましくは1.1~5.0であり、より好ましくは1.3~4.8である。
高密度部3aの配置間隔は、好ましくは3mm~100mmである。同じく、低密度部3bの配置間隔は、好ましくは3mm~100mmである。3mmより小さいものは加工しにくい。配置間隔が100mmより大きいと、歩行性が悪化する。
下張材3(多孔質シート)は、次のようにして製造される。
図4に示すように、下張材3となる発泡樹脂体30を用意する。発泡樹脂体30は、下張材3と同じ樹脂材質(例えばウレタン、メラミン、オレフィン)で構成され、厚肉のシート状になっている。
前記発泡樹脂体30として、例えばイノアック株式会社製ECS,F2やアキレス株式会社製YHA,HTなどのウレタンフォーム、積水化学工業株式会社製ソフトロンなどのポリオレフィンフォームを用いることができる。発泡樹脂体30のみかけ密度は、プロファイル加工性(波型形状へのカット性)及びシート加工性の観点から、15kg/m~40kg/m程度が好ましい。
発泡樹脂体30の厚さは、下張材3の厚さの2倍以上である。発泡樹脂体30のみかけ密度は、全域にわたって実質的に均一であり、かつ低密度部3bの中心部よりも低密度である。発泡樹脂体30の全域にわたって同程度の大きさの気孔が均一に分布している(図5参照)。
前記の発泡樹脂体30をプロファイル加工機7に導入する。
プロファイル加工機7は、一対のロール7aと、カッター7bを有している。詳細な図示は省略するが、各ロール7aの外周面には、山部と谷部が設けられている。これら一対のロール7a間に発泡樹脂体30を通すことで、発泡樹脂体30を波形に圧縮変形させる。該変形された状態の発泡樹脂体30をカッター7bによって厚さ方向に2つの発泡樹脂シート31に分割する。
前記のプロファイル加工によって、各発泡樹脂シート31の分割面(厚さ方向と直交する面内)には、山部31aと谷部31bが互い違いに分布するように形成される。山部31aは、厚さ方向(図4において上下方向)に突出されている。谷部31bは、厚さ方向に凹んでいる。発泡樹脂シート31における前記分割面とは反対側の面は平坦面になっている。発泡樹脂シート31は、山部31aにおいて相対的に厚肉になり、谷部31bにおいて相対的に薄肉になっている。
これら山部31a及び谷部31bの分布パターン及び間隔は、下張材3の高密度部3a及び低密度部3bと同じである。言い換えると、山部31a及び谷部31bの分布パターン及び間隔によって、高密度部3a及び低密度部3bの分布パターン及び間隔が決まる。
発泡樹脂シート31における最小厚さ(平坦な底面から谷部31bまでの厚さ)は、下張材3の厚さより大きい。発泡樹脂シート31のみかけ密度は、発泡樹脂体30のみかけ密度と等しく、全域にわたって実質的に均一であり、かつ低密度部3bの中心部よりも低密度である。
続いて、加熱加圧装置8の一対の平らなプレス板8aの間に発泡樹脂シート31を挟んで圧縮するとともに、ヒータ8bによって加熱する。
加圧力は、発泡樹脂シート31が所望の厚さまで圧縮され、かつ気泡がある程残る大きさに設定する。一対のプレス板8aの外周部どうし間にスペーサ8cを設け、該スペーサ8cの高さを調整することによって、発泡樹脂シート31の圧縮度を設定できる。
加熱温度は、好ましくは発泡樹脂シート31の樹脂材質が熱変形(熱塑性変形)を起こす温度範囲に設定する。
圧縮加熱時間は、発泡樹脂シート31が所望の厚さの平板形状まで熱塑性変形するための熱量を発泡樹脂シート31に過不足なく与え得る時間に設定する。
これによって、発泡樹脂シート31の気泡が圧縮又は破裂され、樹脂部が熱塑性変形して圧縮される。この結果、発泡樹脂シート31が薄肉の平板状に成形されるとともに全域にわたってみかけ密度が高くなる。しかも、山部31aが谷部31bよりも初期厚さが大きい部分だけ強く圧縮されることでみかけ密度がより高くなる。
このようにして、発泡樹脂シート31から下張材3が作製される。山部31aが高密度部3aとなり、谷部31bが低密度部3bとなる。
加熱加圧装置8における、発泡樹脂シート31を平らに成形する平坦化手段は、前記一対のプレス板8a,8aに限らず、一対の円筒状のロールやベルト式プレス等でもよい。ロールやベルト式プレスを用いることで、発泡樹脂シート31を搬送しながら連続的に成形できる。
前記の下張材3を建物の施工現場に搬入し、コンクリート等の下地2の上に敷設、下張材3の上に床材4を敷設する。
下張材3(多孔質シート)よれば、厚みを薄くできる。かつ高密度部3aと低密度部3bとのパターンによって、薄くても、高い防音性(吸音性、遮音性)が得られる。特に、軽量床衝撃音を十分に低減することができる。更に、高密度部3aから低密度部3bへ向けて、みかけ密度が連続的に変化することによって、音の乱反射効果が高まり、防音性を一層向上できる。加えて、厚みを薄くするとともに適度な硬さの高密度部3aを適度な間隔で分布させることによって、歩き心地を良好にできる。この結果、下張材3の防音性と歩行性を両立させることができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、高密度部3a及び低密度部3bの分布パターンは、規則的に限らず、不規則的であってもよい。
高密度部3aと低密度部3bとの間のみかけ密度の変化が不連続的であってもよい。
本発明の多孔質シートの用途は、床の下張材用に限らない。当該多孔質シートを建物の壁に設けることで、壁に吸音性を持たせたり、屋根材の裏面に積層することで屋根に雨音の低減効果を持たせたりしてもよい。更には建物以外の用途にも適用可能である。
実施例を説明する。本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
<下張材(多孔質シート)の作製>
発泡樹脂体30として、エーテル型ポリウレタン(イノアック株式会社製ECS)を用意した。プロファイル加工機7によって前記発泡樹脂体30をプロファイル加工することによって、発泡樹脂シート31を製造した(図4参照)。
発泡樹脂シート31の底面から谷部31bの中心部までの厚さは10mmであった。
発泡樹脂シート31の底面から山部31aの中心部までの厚さは11mmであった。
隣接する山部31aどうし間の間隔(山部31aの配置ピッチ)は、30mmであった。
得られた発泡樹脂シート31を加熱加圧装置8にて加熱圧縮した。
スペーサ8cの高さは、3mmであった。
加熱温度は、200℃であった。
圧縮加熱時間は、3分間であった。
これによって、高密度部3aと低密度部3bとのみかけ密度比が1.1、厚さ3mmの下張材3(多孔質シート)を作製した。
<床シートサンプルの作製>
ポリ塩化ビニル製の床材4(田島ルーフィング株式会社製ビュージスタVSH-402)を50cm×60cmの大きさにカットするとともに、前記実施例1の下張材3を同じ大きさにカットして、前記床材4の裏面に実施例1の下張材3を両面テープ(大共株式会社製P-060)を介して貼付けた。
これら床材4と下張材3からなる床シートサンプルを、残響室の2階の床のコンクリート下地2上に両面テープ (大共株式会社製P-060)を介して貼付けた。下地2を構成するコンクリートスラブの厚さは200mmであった。
<防音性評価>
前記床シートサンプルについて、JIS A1418-1(2000)に準拠して残響室における軽量床衝撃音レベルLLを測定したところ、LL-50であった。LL-50以下が合格レベルである。
<歩行性評価>
また、10人の評価者に床シートサンプル上を歩いてもらい、歩き心地の官能評価を行った。結果は合格レベルであった(表1)。
なお、表1において、「◎」は、10人中8人以上が歩行感が良いと判断したことを示す。「○」は、10人中6人若しくは7人が歩行感が良いと判断したことを示す。「△」は、10人中4人若しくは5人が歩行感が良いと判断したことを示す。ここまでが実用上問題がなく合格レベルである。「×」は、歩行感が良いと判断したのが10人中3人以下であることを示し、不合格レベルである。
前記加熱圧縮する前の発泡樹脂シート31の一部、ならびに加熱圧縮後の下張材3(多孔質シート)の高密度部3a及び低密度部3bの一部をそれぞれカッターで切断し、断面を観察した。観察には、株式会社キーエンス製デジタルマイクロスコープを用いた。
加熱圧縮する前の発泡樹脂シート31の断面を図5に示す。実施例1の高密度部3aの断面を図6(a)に示し、低密度部3bの断面を図6(b)に示す。これら断面の写真はすべて同じ倍率及び照明条件で撮影したものであり、写真の上下方向はシート31,3の厚み方向と一致している。図6のスケールは図5と同じである。
図6(a)に示すように、実施例1の高密度部3aにおいては、低密度部3bよりも樹脂部の網目構造が厚さ方向(図6の上下)に圧縮されて、気孔が扁平、狭小または細小になっていた。図6(b)に示すように、低密度部3bにおいては、高密度部3aよりも樹脂部の網目構造の圧縮度が小さく、気孔が高密度部3aよりも平均して大きかった。
実施例2では、加熱圧縮前の発泡樹脂シート31の底面から山部31aの中心部までの厚さを13mmとした。
それ以外は実施例1と同様にして、厚さ3mmの下張材3(多孔質シート)を作製した。したがって、下張材3(多孔質シート)の高密度部3aと低密度部3bとのみかけ密度比は1.3であった。
さらに実施例1と同様にして床シートサンプル作製し、実施例1と同様の評価を行った。
軽量床衝撃音レベルは、LL-45であった。
歩き心地は、「○」であった。
実施例3では、加熱圧縮前の発泡樹脂シート31の底面から山部31aの中心部までの厚さを33mmとした。
それ以外は実施例1と同様にして、厚さ3mmの下張材3(多孔質シート)を作製した。したがって、下張材3(多孔質シート)の高密度部3aと低密度部3bとのみかけ密度比は3.3であった。
さらに実施例1と同様にして床シートサンプルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。
軽量床衝撃音レベルは、LL-45であった。
歩き心地は、「○」であった。
実施例3の高密度部3aの断面を図7(a)に示し、低密度部3bの断面を図7(b)に示す。撮影に用いた装置及び撮影方法は図5、図6と同じであった。図7の上下方向はシート3の厚み方向と一致している。図7のスケールは図5と同じである。
図7(a)に示すように、実施例3の高密度部3aにおいては、樹脂部の網目構造が圧潰され、気孔(セル)の膜が破壊されていた。
図7(b)に示すように、実施例3の低密度部3bにおいては、樹脂部の網目構造の圧潰は殆ど起きておらず、気孔が破壊されずに残っていた。
実施例4では、加熱圧縮前の発泡樹脂シート31の底面から山部31aの中心部までの厚さを48mmとした。
それ以外は実施例1と同様にして、厚さ3mmの下張材3(多孔質シート)を作製した。したがって、下張材3(多孔質シート)の高密度部3aと低密度部3bとのみかけ密度比は4.8であった。
さらに実施例1と同様にして床シートサンプルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。
軽量床衝撃音レベルは、LL-45であった。
歩き心地は、「◎」であった。
実施例5では、加熱圧縮前の発泡樹脂シート31の底面から山部31aの中心部までの厚さを50mmとした。
それ以外は実施例1と同様にして、厚さ3mmの下張材3(多孔質シート)を作製した。したがって、下張材3(多孔質シート)の高密度部3aと低密度部3bとのみかけ密度比は5.0であった。
さらに実施例1と同様にして床シートサンプルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。
軽量床衝撃音レベルは、LL-50であった。
歩き心地は、「◎」であった。
実施例6では、加熱圧縮前の発泡樹脂シート31の底面から山部31aの中心部までの厚さを33mmとした。
それ以外は実施例1と同様にして、下張材3(多孔質シート)を作製した。ただし、厚さは10mmとした。したがって、下張材3(多孔質シート)の高密度部3aと低密度部3bとのみかけ密度比は3.3であった。
さらに実施例1と同様にして床シートサンプルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。
軽量床衝撃音レベルは、LL-35であった。
歩き心地は、合格レベルの「△」であった。
[比較例1]
比較例として、厚さ10mmの平板状の発泡樹脂シートを加熱圧縮することによって、厚さ3mmの下張材(多孔質シート)を作製した。したがって、下張材(多孔質シート)の全域にわたってみかけ密度が均一であり、高密度部と低密度部の区別は無かった。
さらに実施例1と同様にして床シートサンプルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。
軽量床衝撃音レベルは、LL-55であり、防音効果が実施例1~6より低かった。
歩き心地は、「○」であった。
[比較例2]
比較例2として、厚さ30mmの平板状の発泡樹脂シートを加熱圧縮することによって、厚さ3mmの下張材(多孔質シート)を作製した。
さらに実施例1と同様にして床シートサンプルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。
軽量床衝撃音レベルは、LL-60であり、防音効果が比較例1よりも更に低下した。
歩き心地は、「◎」であった。
表1は、実施例及び比較例をまとめたものである。
Figure 0007232632000001
本発明は、例えば床の下張材に適用できる。
1 床
2 下地
3 下張材(多孔質シート)
3a 高密度部
3b 低密度部
4 床材
7 プロファイル加工機
8 加熱加圧装置
8a プレス板
8b ヒータ
8c スペーサ
30 発泡樹脂体
31 発泡樹脂シート
31a 山部
31b 谷部

Claims (4)

  1. 軟質平板状の発泡樹脂からなり、みかけ密度が相対的に高い高密度部と相対的に低い低密度部とが、厚さ方向と直交する面内に互い違いに分布されている多孔質シートを製造する方法であって、
    前記多孔質シートとなるべき実質的に均一なみかけ密度の発泡樹脂シートを用意し、前記発泡樹脂シートには、厚さ方向に突出する山部と前記厚さ方向に凹んだ谷部とが、前記厚さ方向と直交する面内に互い違いに分布されており、
    加熱加圧装置によって、前記発泡樹脂シートを圧縮して平坦化するとともに加熱することを特徴とする多孔質シートの製造方法。
  2. 前記多孔質シートの互いに隣接する高密度部と低密度部との間の前記みかけ密度の変化が連続的であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法
  3. 前記多孔質シートが、床の下地と床材の間に敷設される下張材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法
  4. 前記多孔質シートの前記高密度部の中心部と前記低密度部の中心部とのみかけ密度比が1.1~5.0であることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の製造方法。
JP2018230308A 2018-12-07 2018-12-07 多孔質シートの製造方法 Active JP7232632B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018230308A JP7232632B2 (ja) 2018-12-07 2018-12-07 多孔質シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018230308A JP7232632B2 (ja) 2018-12-07 2018-12-07 多孔質シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020090879A JP2020090879A (ja) 2020-06-11
JP7232632B2 true JP7232632B2 (ja) 2023-03-03

Family

ID=71012514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018230308A Active JP7232632B2 (ja) 2018-12-07 2018-12-07 多孔質シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7232632B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001293829A (ja) 2000-02-10 2001-10-23 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂複合積層体
JP2006124499A (ja) 2004-10-28 2006-05-18 Oji Paper Co Ltd 不均一発泡体の製造方法
JP2017025562A (ja) 2015-07-22 2017-02-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 直貼り床材

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001293829A (ja) 2000-02-10 2001-10-23 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂複合積層体
JP2006124499A (ja) 2004-10-28 2006-05-18 Oji Paper Co Ltd 不均一発泡体の製造方法
JP2017025562A (ja) 2015-07-22 2017-02-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 直貼り床材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020090879A (ja) 2020-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2313921C (en) Sound and thermal insulating non-woven synthetic sheet material
US11655635B2 (en) Plaster boards having internal layers and methods for making them
CA2796927A1 (en) Adhesiveless decorative floor tile
DE202009000324U1 (de) Isolierplatte oder Noppenplatte mit klebstoffabsorbierenden Eigenschaften
CN115398071A (zh) 镶板和生产镶板的方法
JP2007224705A (ja) カーペット層を有する室内建築用素材
JP7232632B2 (ja) 多孔質シートの製造方法
JP2001012067A (ja) 防音性温水暖房床
KR100593562B1 (ko) 층간소음 방지재 및 그 제조방법
KR20060097228A (ko) 복합방음판 및 그의 제조방법
RU2562979C1 (ru) Многослойный полимерный материал для покрытий и способ его изготовления
JP2631714B2 (ja) 緩衝材及びこれを用いた防音床材
KR101624963B1 (ko) 층간소음 방지를 위한 바닥 차음구조 및 그 시공방법
JPH0361820B2 (ja)
JP7292017B2 (ja) 床タイル
EP3862180B1 (en) Floor underlayment
JPH05280184A (ja) 防音二重床構造
JP3946538B2 (ja) 床暖房放熱器
JP6936080B2 (ja) 発泡樹脂積層板
KR19990027604A (ko) 폐고무 및 폐발포합성수지를 이용한 방음재 제조방법 및 이를 활용한 다층 방음재
RU168295U1 (ru) Подложка для покрытий
JP2020016014A (ja) 床遮音構造
JPH09257266A (ja) 床 材
JP2002129740A (ja) 床暖房機能付き防音床材
KR200297392Y1 (ko) 방음 바닥재

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7232632

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150