JP7231719B2 - 楽曲データ編集装置、および楽曲データ編集プログラム - Google Patents
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Description
ミュージックシーケンサー、DAW等は、コンピュータの画面上に楽曲の演奏パート別に時間軸に沿って発音位置等を表示して、各演奏パートにおける発音位置、BPM(Beats Per Minute)等を編集することにより、新たな楽曲データを生成することができる。
しかし、このような試行錯誤によって作成されたフレーズデータは偶発的なフレーズデータであるため、再現しようと思っても簡単には再現することができない。
このため、従来の楽曲データ編集装置には、楽曲データに対する操作単位で楽曲データを記録したり、読み出したりするUNDO/REDO機能や、DAWのように試行錯誤で演奏した楽曲データの再生開始位置から終了位置を読み出す機能が設けられている。
また、UNDO/REDO機能は、そもそも演奏自体を復元するものではなく、意図的に行うリアルタイムの記録しかできない。このため、UNDO/REDO機能で行う操作は、楽曲再生の進行タイミングに同期させて記録することができないという課題がある。
さらに、DAWを利用して記録する場合、記録した結果を画面で確認して、再生開始位置と再生終了位置を指定して、該当箇所を再生して確認するという作業を繰り返すこととなるが、よいフレーズがどこに記録されたのかわからないので、同様に効率的によいフレーズを探すことが困難であるという課題がある。
本発明の楽曲データ編集プログラムは、コンピュータを前述した楽曲データ編集装置として機能させる。
本発明は、楽曲のフレーズを作成する際に、自身が行った操作や演奏を記録し、記録した結果を効率よく再現することにより、新たな楽曲のフレーズの作成に資することを目的としている。
本発明で再生する楽曲データは、図1に示すように、楽曲データに単位区間が割り付けられ、単位区間毎に楽曲再生が可能とされる。
単位区間は、たとえば1小節、2小節等の小節単位で構成してもよく、イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ等の楽曲構造の特徴的な区間である楽曲構造区間を単位として構成してもよい。
本発明における操作は、楽曲データの再生方向、再生速度や、発音のタイミング、強さ、長さや、キー、コード、スケール等を変更する操作を意味する。
記録された単位区間を読み出す方法は、FILO(First In Last Out)やFIFO(First In First Out)のように装置側で読み出す順番を設定するように構成してもよいが、記録した単位区間の順番を操作者に認識させ、操作者が任意に選択できるようにしてもよい。
次に、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図2には、本発明の実施の形態に係るミュージックシーケンサー1が示されている。ミュージックシーケンサー1には、MIDIキーボード、ドラムマシン、シンセサイザ、サウンドモジュール等の電子機器が接続される。ミュージックシーケンサー1は、電子楽器から入力される楽曲データを記録したり、楽曲データに対して、再生方向、再生速度、発音のタイミング・強さ・長さ、キー、コード等を変更するなどの編集を加えたり、編集を加えた楽曲データを接続されている電子楽器に対して出力する楽曲データ編集装置として機能する。
図2は、ミュージックシーケンサー1の操作パネルが示され、操作パネルは、全体設定領域1A、フレーズ編集領域1B、および単位区間編集領域1Cに区画される。
フレーズ編集領域1Bは、再生中の楽曲データの再生速度、再生方向などの操作を行う領域である。
単位区間の読み出し時には、パッドP1からパッドP16を使用して、記録された単位区間を読み出して再生することができる。パッドP1からパッドP16は、単位区間に応じて設けられ、それぞれのパッドを操作すると、操作されたパッドに応じた単位区間が読み出され、読み出された単位区間の編集を行うことができる。操作により読み出す単位区間は、任意に選択することができ、たとえば、1小節を単位区間とした場合、16小節分の単位区間を読み出すことができる。
楽曲データ再生手段2は、ミュージックシーケンサー1により編集された楽曲データをMIDI信号として外部に出力する。
具体的には、単位区間記録手段3は、再生された楽曲データを、単位区間ごとにメモリ4に書き込み時系列で記録する。
再生操作の変化は、従前の再生操作とは異なる再生操作が生じたか否かによって検出される。
異なる再生操作は、本実施の形態では、たとえば、再生速度の変化、再生中の楽曲の音程変化、新たな音階入力による変化などが挙げられる。
再生中の楽曲の音程変化としては、キー、コードの変化、局所的に再生テンポが変化して音程が変化する場合等が挙げられる。
新たな音階入力による変化としては、操作者がMIDIキーボードを操作したことによる新たな音階の入力、前段のミュージックセンサーにより変更された音階の入力等が挙げられる。
変化区間検出手段5は、再生操作に変化が生じたことを検出した場合、変化が生じた単位区間を変化区間として記録するように、単位区間記録手段3に出力する。
このとき、単位区間編集領域1CのパッドP1からパッドP16は、単位区間記録手段3および変化区間検出手段5の機能が有効な場合には、楽曲データ再生手段2における楽曲データを編集するための操作手段として使用される。
一方、単位区間読出手段6の機能が有効な場合には、単位区間を読み出すための操作手段として使用される。
変化区間検出手段5は、単位区間に再生操作の変化があった場合のみを記録するか否かを判定する(手順S1)。
すべての単位区間の記録を行う場合、単位区間記録手段3は、再生中の楽曲データを、単位区間ごとに時系列で記録していく(手順S4)。
再生操作に変化がない場合、変化区間検出手段5は、単位区間の記録を行わずに、手順S1から手順S2を行い、新たな再生箇所の単位区間の比較を行う。
再生操作に変化があった場合、変化区間検出手段5はその旨を単位区間記録手段3に指示し、単位区間記録手段3は、再生操作に変化のあった単位区間を変化区間としてメモリ4に記録し、同様の手順を時系列で継続する(手順S4)。
また、操作者がパッドP1からパッドP16のうち、任意のパッドを操作することにより、読み出し再生する単位区間を操作者に選択させてもよい。
本実施の形態では、単位区間記録手段3が再生中の楽曲データを単位区間ごとに時系列でメモリ4に記録している。したがって、単位区間読出手段6によりメモリ4に記録された任意の単位区間を読み出して再生することができるため、楽曲データの再生中に操作者が試行錯誤で操作したよいフレーズを簡単かつ効率的に再現することができる。
本実施の形態では、単位区間読出手段6がパッドP1からパッドP16なる読出操作部を備えている。したがって、操作者がパッドP1からパッドP16を操作することにより、任意の単位区間を読み出して再生することができるため、より効率的によいフレーズを再生することができる。
前述の実施の形態では、MIDI規格の電子機器に接続されたミュージックシーケンサー1に本発明を適用していたが、本発明はこれに限られない。楽曲データを入力する電子機器は、USB規格のコネクタにより接続される、たとえばコンピュータのような電子機器であってもよい。
その他、本発明の具体的な構造および形状等は本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
Claims (4)
- 楽曲再生の単位区間が割り付けられた楽曲データを再生する楽曲データ再生手段と、
再生中の前記楽曲データを単位区間ごとに時系列で記録する単位区間記録手段と、
前記単位区間記録手段により記録された単位区間を読み出す単位区間読出手段と、
前記楽曲データの再生中に、再生操作に変化が生じた単位区間を変化区間として検出する変化区間検出手段とを備え、
前記単位区間記録手段は、前記変化区間検出手段により検出された変化区間を記録する
楽曲データ編集装置。 - 請求項1に記載の楽曲データ編集装置において、
前記変化区間検出手段は、再生中の楽曲の速度変化、音程変化、および音階入力に基づいて、再生操作に変化が生じたと検出する楽曲データ編集装置。 - 請求項1または請求項2に記載の楽曲データ編集装置において、
前記単位区間読出手段は、前記単位区間記録手段に記録された単位区間に応じた読出操作部を備え、
前記単位区間読出手段は、操作者が前記読出操作部を操作すると、操作に応じた単位区間を読み出す楽曲データ編集装置。 - コンピュータを請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の楽曲データ編集装置として機能させるコンピュータ読取可能な楽曲データ編集プログラム。
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