JP7230723B2 - 溶着樹脂成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、複数に分割された分割体により構成され、かつ隣り合う分割体が、それぞれの周縁部における分割面に形成された溶着部において接合された溶着樹脂成形品に関する。
複数に分割された分割体により構成され、かつ隣り合う分割体が溶着により接合された溶着樹脂成形品が知られている。この溶着樹脂成形品の一形態として、それぞれ中空状をなす本体部及び分岐部を備え、分岐部と本体部との接続部分が、本体部側へ膨らむように湾曲する湾曲部を有するものがある。例えば、特許文献1には、エンジンの吸気通路に配置される吸気マニホールドが、上記溶着樹脂成形品として記載されている。この吸気マニホールドでは、サージタンクが上記本体部に該当し、列をなすように並べられた状態でサージタンクに接続された複数の分岐管が、上記分岐部に該当する。
図10~図13には、サージタンク61と複数の分岐管62とを備え、かつ第1分割体64及び第2分割体71によって構成された吸気マニホールド60が図示されている。図10及び図11(a),(b)に示すように、吸気マニホールド60において、各分岐管62とサージタンク61との接続部分のうち、複数の分岐管62の並び方向における両側には、サージタンク61側へ膨らむように湾曲する湾曲部63が形成される。
第1分割体64は、サージタンク61の一部61aと、分岐管62毎の一部62aとを有している。第2分割体71は、サージタンク61の残部61bと、分岐管62毎の残部62bとを有している。
図12及び図13に示すように、第1分割体64の周縁部65における分割面66には第1溶着部67が形成され、第2分割体71の周縁部72における分割面73には第2溶着部74が形成されている。そして、第1溶着部67と第2溶着部74とが溶着されることにより、第1分割体64及び第2分割体71が接合されている。
特許第5617382号公報
ところで、エンジンでは、吸気通路における燃焼室よりも上流で混合気が引火し、火炎が吸気通路を逆流する、いわゆるバックファイアが発生する場合がある。この場合、一時的ではあるが吸気通路が正圧になり、サージタンク61が膨らむように変形しようとする。第1溶着部67及び第2溶着部74には、これらを互いに遠ざけようとする力が加わる。この際、分岐管62のうち、サージタンク61に最も近い箇所である上記湾曲部63には、最も大きな力が加わる。
その結果、サージタンク61の上記変形に伴い、湾曲部63が起点となって、第1溶着部67及び第2溶着部74が剥離するおそれがある。
こうした問題は、分岐部と本体部との接続部分が湾曲部を有していて、隣り合う分割体のうち、上記湾曲部に接近した箇所において溶着されている溶着部に対し、互いに遠ざけようとする力が作用する溶着樹脂成形品であれば、吸気マニホールドに限らず、共通して起り得る。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、分岐部と本体部との接続部分における湾曲部が起点となって、隣り合う分割体の溶着部が剥離するのを抑制することのできる溶着樹脂成形品を提供することにある。
上記課題を解決する溶着樹脂成形品は、中空状の本体部と、前記本体部の内部空間に連通した状態で前記本体部に接続された中空状の分岐部とを備え、前記分岐部と前記本体部との接続部分が、前記本体部側へ膨らむように湾曲する湾曲部を有しており、複数に分割された分割体により構成されている樹脂成形品であり、隣り合う前記分割体は、前記本体部の一部を構成する分割本体部と、前記分岐部の一部を構成する分割分岐部とをそれぞれ備えており、隣り合う前記分割体のそれぞれの周縁部における分割面には溶着部が形成され、隣り合う前記分割体が前記溶着部において接合されている溶着樹脂成形品であり、隣り合う前記分割体の少なくとも一方は拡張周縁部を備えており、前記拡張周縁部を備える前記分割体のうち前記湾曲部に隣接する箇所では、前記拡張周縁部が前記周縁部から、隣り合う前記分割体の配列方向へ離れた箇所に位置しており、前記拡張周縁部を備える前記分割体では、前記周縁部と前記拡張周縁部とが、前記分割本体部から離間した状態で前記配列方向へ延びる横壁部により連結され、さらに、前記分割本体部及び前記横壁部が、前記横壁部に対し交差する方向及び前記配列方向へ延びる縦リブにより連結されている。
上記の構成によれば、拡張周縁部、横壁部及び縦リブを備える分割体では、横壁部に対し交差する方向と、隣り合う分割体の配列方向とへ延びて、分割本体部及び横壁部を連結する縦リブが、同配列方向に対する湾曲部の強度を高める。そのため、本体部が変形して、湾曲部に対し、隣り合う分割体の溶着部を遠ざかる側へ変形させようとする力が加わっても、両溶着部が同配列方向へ変形しにくく互いに溶着した状態に保持される。
また、周縁部と拡張周縁部との間において、分割本体部から離間した状態で上記配列方向へ延びる横壁部が、縦リブに対し交差した状態で連結されている。そのため、横壁部により縦リブが補強され、横壁部が設けられない場合に比べ、上記配列方向に対する縦リブの強度が高められる。隣り合う分割体の溶着部を互いに遠ざける側へ変形させようとする力を受け止める縦リブの能力が高められる。隣り合う溶着部の互いに遠ざかる側への変形がより一層抑制される。
上記溶着樹脂成形品によれば、分岐部と本体部との接続部分における湾曲部が起点となって、隣り合う分割体の溶着部が剥離するのを抑制することができる。
一実施形態における吸気マニホールドの側面図。 一実施形態における吸気マニホールドの部分平面図。 図2の部分拡大平面図。 図4(a)は一実施形態の第1分割体における周縁部、拡張周縁部、第1溶着部等を斜め下方から見た部分斜視図、図4(b)は第2分割体における周縁部、第2溶着部等を斜め上方から見た部分斜視図。 一実施形態の第1分割体を斜め上方から見た図であり、図5(a)は縦リブ、横壁部等を示す部分断面斜視図、図5(b)は図5(a)とは異なる断面での部分断面斜視図。 一実施形態の第1分割体を斜め下方から見た図であり、図6(a)は縦リブ、横壁部等を示す部分断面斜視図、図6(b)は図6(a)とは異なる断面での部分断面斜視図。 図3の7-7線における吸気マニホールドの部分拡大断面図。 図3の8-8線における吸気マニホールドの部分拡大断面図。 一実施形態の吸気マニホールドを斜め上方から見た図であり、図9(a)は第1溶着部及び第2溶着部が溶着された部分を示す部分断面斜視図、図9(b),(c)はそれぞれ図9(a)とは異なる断面での部分断面斜視図。 従来の吸気マニホールドにおいて、隣り合う分岐管とサージタンクとの接続部分を示す図であり、図3に対応する部分拡大平面図。 従来の吸気マニホールドを示す図であり、図11(a)は図4(a)に対応する第1分割体の部分斜視図、図11(b)は図4(b)に対応する第2分割体の部分斜視図。 図10の12-12線における吸気マニホールドの部分断面図。 図10の13-13線における吸気マニホールドの部分断面図。
以下、溶着樹脂成形品を、直列型エンジンの吸気通路に配置される吸気マニホールドに具体化した一実施形態について、図1~図9を参照して説明する。
図1~図3に示すように、吸気マニホールド10の全体は、ポリアミド樹脂等の高い耐熱性を有する樹脂材料によって形成されている。吸気マニホールド10は、本体部としてのサージタンク11と、分岐部の一部としての複数の分岐管12とを備えている。サージタンク11は中空状をなしている。サージタンク11の側壁部には、中空状のエア取り入れ口13が分岐部の一部として、サージタンク11の内部空間に連通した状態で接続されている。そして、エアクリーナによって濾過されたエアがエアダクト(いずれも図示略)、エア取り入れ口13等を通じてサージタンク11内に吸入される。
複数の分岐管12は、エンジンの燃焼室と同数設けられている。これらの分岐管12は、1列をなすように並べられた状態で配置されている。各分岐管12は、サージタンク11と同様に中空状をなしている。各分岐管12の一方の端部は、サージタンク11に対し、その内部空間に連通した状態で接続されている。各分岐管12の他方の端部は、エンジンに接続される。そして、サージタンク11内のエアが各分岐管12を通って、エンジンの対応する燃焼室に導かれる。
本実施形態の吸気マニホールド10では、隣り合う分岐管12の間隔が、サージタンク11との接続部分では狭くなっている。
さらに、吸気マニホールド10では、各分岐管12とサージタンク11との接続部分が、サージタンク11側へ膨らむように湾曲する湾曲部14を有している。湾曲部14は、各分岐管12について、複数の分岐管12の並べられた方向における両側に位置する。本実施形態の吸気マニホールド10では、上述したように、隣り合う分岐管12の間隔が、サージタンク11との接続部分で狭くなっていることから、隣り合う分岐管12毎の湾曲部14も、互いに接近している。
また、吸気マニホールド10では、エア取り入れ口13とサージタンク11との接続部分が、サージタンク11側へ膨らむように湾曲する湾曲部14を有している。
図1、図7及び図8に示すように、吸気マニホールド10は、2つの部材に半割状に分割されている。これらの部材を区別するために、一方の部材を第1分割体15といい、他方の部材を第2分割体31というものとする。
図4(a)、図5(a),(b)及び図6(a),(b)に示すように、第1分割体15は、上記サージタンク11の一部を構成する分割本体部としての第1分割本体部16と、各分岐管12の一部を構成する分割分岐部としての第1分割分岐部17とを備えている。第1分割体15は、第1分割分岐部17を分岐管12と同数有している。第1分割体15では、第1分割本体部16と第1分割分岐部17とが一体に形成されている。第1分割体15は、隣り合う第1分割分岐部17間に拡張周縁部19を備えている。拡張周縁部19は、湾曲部14に隣接する箇所とは異なる箇所では、隣り合う第1分割分岐部17間において隣り合う一対の周縁部18間に位置し、両周縁部18に連続している。
図4(b)、図7及び図9(a)~(c)に示すように、第2分割体31は、上記サージタンク11の残部を構成する分割本体部としての第2分割本体部32と、各分岐管12の残部を構成する分割分岐部としての第2分割分岐部33とを備えている。第2分割体31は、第2分割分岐部33を分岐管12と同数有している。第2分割体31では、第2分割本体部32と第2分割分岐部33とが一体に形成されている。第2分割体31は、隣り合う第2分割分岐部33間に拡張周縁部35を備えている。拡張周縁部35は、隣り合う第2分割分岐部33間において隣り合う一対の周縁部34間に位置し、両周縁部34に連続している。
図4(a)、図7及び図9(a)~(c)に示すように、第1分割体15では、隣り合う第1分割分岐部17間において隣り合う一対の周縁部18が互いに接近している。第1分割体15は、周縁部18に分割面21を有している。分割面21からは、溶着部としての第1溶着部22が突出している。第1溶着部22は第1分割体15に一体に形成されている。隣り合う第1分割分岐部17間において隣り合う第1溶着部22は、互いに接近しており、隣り合う第1分割分岐部17の第1分割本体部16に対する接続部分で連結されている。両第1溶着部22の連結部分は、上記湾曲部14に対応して、サージタンク11側へ膨らむように湾曲している。第1溶着部22の幅は、上記連結部分において他の部分におけるよりも大きくなっている。
また、第1分割体15の上記分割面21であって、第1溶着部22から一定距離離れた箇所には壁部24が形成されている。壁部24は、第1分割本体部16では、図示はしないが、第1溶着部22の幅方向における両側に設けられている。壁部24は、隣り合う第1分割分岐部17間では、第1分割分岐部17毎の第1溶着部22の幅方向であって、隣の第1分割分岐部17から遠い側のみに設けられている。表現を変えると、隣り合う第1分割分岐部17間では、隣り合う第1溶着部22が互いに接近しているところ、壁部24は、上記のように接近した一対の第1溶着部22を幅方向における両側から挟み込んでいる(図4(a)、図9(a)参照)。
また、図4(b)及び図7に示すように、第2分割体31では、隣り合う第2分割分岐部33間において隣り合う周縁部34が互いに接近している。第2分割体31は、周縁部34に分割面36を有している。分割面36からは、溶着部としての第2溶着部37が突出している。第2溶着部37は第2分割体31に一体に形成されている。隣り合う第2分割分岐部33間において隣り合う第2溶着部37は、互いに接近しており、隣り合う第2分割分岐部33の第2分割本体部32に対する接続部分で連結されている。両第2溶着部37の連結部分は、上記湾曲部14に対応して、サージタンク11側へ膨らむように湾曲している。第2溶着部37の幅は、上記連結部分において他の部分におけるよりも大きくなっている。
そして、第1溶着部22と第2溶着部37とが振動溶着されることにより、第1分割体15及び第2分割体31が一体に接合されて、吸気マニホールド10が形成されている。
図5(a),(b)、図6(a),(b)及び図8に示すように、第1分割体15のうち、隣り合う第1分割分岐部17間における2つの湾曲部14に隣接する箇所では、拡張周縁部19が周縁部18から、第1分割体15及び第2分割体31の配列方向(図8の上方)へ離れた箇所に位置している。
第1分割体15では、周縁部18及び拡張周縁部19が、板状の横壁部25によって連結されている。横壁部25は、第1分割本体部16から離間した状態で上記配列方向へ延びている。横壁部25は、第1溶着部22の第2溶着部37との溶着面23に沿う方向には、図3及び図5(a)においてそれぞれ二点鎖線で示すように、第1分割本体部16側へ膨らむように湾曲している。より詳しくは、横壁部25は、次の条件を満たすように、平面視で円弧状をなすように湾曲している。
・各第1分割分岐部17に対し、複数の分岐管12の並び方向に近い箇所では、遠い箇所よりも第1分割本体部16から遠い箇所に位置すること。
・各第1分割分岐部17から上記並び方向へ遠ざかるに従い第1分割本体部16に徐々に近づくこと。
・隣り合う第1分割分岐部17間の中央部分において第1分割本体部16に最も接近すること。
さらに、図5(a),(b)及び図8に示すように、第1分割本体部16及び横壁部25は、同横壁部25に交差する方向と上記配列方向とへ延びる板状の縦リブ27によって連結されている。縦リブ27は、第1分割本体部16に対しても横壁部25に対しても交差した状態、本実施形態では略直交した状態で接続されている。
拡張周縁部19のうち横壁部25に隣接する箇所であって、上記溶着面23から遠い側の面、換言すると、外側の面は、溶着面23に対し平行に形成された平坦面20によって構成されている。横壁部25において、上記溶着面23から遠い側の面26は、上記平坦面20と同一面上に形成されている。これに加え、縦リブ27において、上記溶着面23から遠い側の面28もまた、上記平坦面20と同一面上に形成されている。
第1分割本体部16、横壁部25及び縦リブ27によって挟まれた箇所、すなわち、縦リブ27の厚み方向における両側の箇所には、上記溶着面23から遠い側の面において開口し、かつ同溶着面23側へ凹む凹部39が形成されている。
次に、上記のように構成された本実施形態の作用について説明する。また、作用に伴い生ずる効果についても併せて説明する。
最初に、第1分割体15及び第2分割体31を接合する方法について、図8を参照して説明する。
この方法の実施に際しては、射出成形等の樹脂成形法によってそれぞれ成形された第1分割体15及び第2分割体31が準備される。また、固定治具51及び可動治具52を備える振動溶着機50が準備される。
固定治具51上に第2分割体31が載置されるとともに、その第2分割体31上に第1分割体15が載置される。この載置は、第2溶着部37上に第1溶着部22が重ね合わされた状態でなされる。可動治具52が、拡張周縁部19における平坦面20に押し付けられる。この際、平坦面20が溶着面23に対し平行に形成されているため、傾斜している場合に比べ、溶着面23に対し直交する方向へ押し付け力を加えやすい。
湾曲部14に隣接する箇所では、可動治具52の押し付け力が、拡張周縁部19、横壁部25及び縦リブ27を介して周縁部18に伝達され、第1溶着部22が第2溶着部37に押し付けられる。このとき、横壁部25及び縦リブ27は、可動治具52によって加えられた押し付け力を周縁部18に伝達する機能を発揮する。また、湾曲部14から遠ざかった箇所では、上記押し付け力が周縁部18を介して第1溶着部22に伝達され、同第1溶着部22が第2溶着部37に押し付けられる。
可動治具52が、押し付け方向に直交する方向へ振動されることにより、第1溶着部22及び第2溶着部37が溶着される。すなわち、第1溶着部22が第2溶着部37に押し付けられた状態で擦り合わされ、そのときに発生する摩擦熱によって、第1溶着部22及び第2溶着部37が接触部分において溶融して接合される。この摩擦の際に第1溶着部22と第2溶着部37との間で発生した樹脂屑等は、第1分割体15の周縁部18と、第2分割体31の周縁部34との間から出ることを壁部24によって遮られる。
そして、第1分割本体部16及び第2分割本体部32の接合によりサージタンク11が形成されるとともに、第1分割分岐部17及び第2分割分岐部33の結合により複数の分岐管12が形成される。このようにして、サージタンク11及び複数の分岐管12を有する吸気マニホールド10が得られる。この吸気マニホールド10は、エンジンの吸気通路に組み付けられる。
上記吸気マニホールド10では、隣り合う分岐管12とサージタンク11との接続部分に縦リブ27が設けられている。縦リブ27は、第1分割本体部16及び横壁部25に対し交差する方向と、第1分割体15及び第2分割体31の配列方向とへ延びている。そして、縦リブ27の一方の端部は第1分割本体部16に連結され、他方の端部は、横壁部25を介して周縁部18及び拡張周縁部19に連結されている。縦リブ27により、各湾曲部14の上記配列方向に対する強度が高められる。従って、バックファイアによってサージタンク11の内部に正圧が加わった場合には、そのサージタンク11が膨らむように変形して、各湾曲部14に対し、上記配列方向であって、第1溶着部22及び第2溶着部37を互いに遠ざける側へ変形させようとする力が加わる。しかし、各湾曲部14の上記配列方向に対する強度を高められた本実施形態では、第1溶着部22及び第2溶着部37が上記配列方向へ変形しにくい。第1溶着部22及び第2溶着部37は、互いに溶着した状態に保持される。
また、周縁部18と拡張周縁部19との間に設けられて、上記配列方向へ延びる横壁部25は、上記縦リブ27に連結されている。横壁部25は縦リブ27に対し交差している。そのため、横壁部25により縦リブ27が補強され、横壁部25が設けられない場合に比べ、上記配列方向に対する縦リブ27の強度が高められる。第1溶着部22及び第2溶着部37を互いに遠ざける側へ変形させようとする力を受け止める縦リブ27の能力が高められる。従って、第1溶着部22及び第2溶着部37の互いに遠ざかる側への変形がより一層抑制される。
このように、本実施形態によると、縦リブ27及び横壁部25により、湾曲部14を起点とする、第1溶着部22及び第2溶着部37の剥離を抑制することができる。
本実施形態によると、上記以外にも、次の効果が得られる。
・仮に、横壁部25が角張っていると、サージタンク11の変形に伴い上記湾曲部14に対し加わった力が、横壁部25の角張った箇所に集中して加わるおそれがある。この点、本実施形態では、図3及び図5(a)においてそれぞれ二点鎖線で示すように、横壁部25が、第1分割本体部16側へ膨らむように、平面視で円弧状に湾曲している。そのため、上記力が分散して横壁部25に加わることとなり、上記力が特定の箇所に集中して加わるのを抑制することができる。
・図12において二点鎖線で示すように、従来の吸気マニホールド60において、第1分割体64の周縁部65とサージタンク61との間に縦リブ75を追加する。こうすることによっても、湾曲部63の強度を高め、第1溶着部67及び第2溶着部74の剥離をある程度抑制することが可能である。
しかし、一般的な補強用のリブと同様に、縦リブ75が、第1溶着部67及び第2溶着部74の間の溶着面77に対し傾斜していると、同縦リブ75が、振動溶着機80の可動治具82によって第1分割体64を固定治具81側へ押して、第1溶着部67を第2溶着部74に押し付ける作業の妨げとなり、溶着作業の作業性の低下を招く。
この点、本実施形態では、図8に示すように、第1分割体15における拡張周縁部19のうち横壁部25に隣接する箇所であって、溶着面23から遠い側の平坦面20が、溶着面23に対し平行に形成されている。横壁部25において溶着面23から遠い側の面26も、縦リブ27において溶着面23から遠い側の面28も、上記平坦面20と同一面上に形成されている。そのため、縦リブ27、横壁部25及び拡張周縁部19は、振動溶着機50の可動治具52によって第1溶着部22を第2溶着部37に押し付ける作業の妨げとなりにくく、溶着作業の作業性が向上する。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。上記実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・横壁部25は、第1分割本体部16から離間した状態で、第1分割体15及び第2分割体31の配列方向へ延びて、周縁部18及び拡張周縁部19を連結することを条件に、上記実施形態とは異なる形状に形成されてもよい。
・上記拡張周縁部19、横壁部25及び縦リブ27は、図2において、隣り合う分岐管12間の湾曲部14だけでなく、複数の分岐管12の並び方向における両端の分岐管12のうち、隣に分岐管12が存在しない側の湾曲部14を対象として設けられてもよい。
また、上記拡張周縁部19、横壁部25及び縦リブ27は、エア取り入れ口13とサージタンク11との接続部分において、サージタンク11側へ膨らむように湾曲する湾曲部14を対象として設けられてもよい。
・溶着樹脂成形品は3つ以上に分割された分割体によって構成されてもよい。この場合、隣り合う分割体のそれぞれの周縁部における分割面に溶着部が形成される。そして、隣り合う分割体は溶着部において相互に結合される。
・上記拡張周縁部19、横壁部25及び縦リブ27が第1分割体15に代え、又は加え、第2分割体31に設けられてもよい。
・上記溶着樹脂成形品は、直列型エンジンとは異なるエンジン、例えば、V型エンジン、水平対向エンジン等に用いられる吸気マニホールドにも適用可能である。
・上記溶着樹脂成形品は、吸気マニホールドとは異なる樹脂成形品、例えば、エンジンのシリンダヘッドカバー、チェーンカバー等にも適用可能である。
10…吸気マニホールド(溶着樹脂成形品)、11…サージタンク(本体部)、12…分岐管(分岐部)、14…湾曲部、15…第1分割体(分割体)、16…第1分割本体部(分割本体部)、17…第1分割分岐部(分割分岐部)、18,34…周縁部、19,35…拡張周縁部、20…平坦面、21,36…分割面、22…第1溶着部(溶着部)、23…溶着面、25…横壁部、26,28…面、27…縦リブ、31…第2分割体(分割体)、32…第2分割本体部(分割本体部)、33…第2分割分岐部(分割分岐部)、37…第2溶着部(溶着部)。

Claims (5)

  1. それぞれ中空状をなす本体部及び複数の分岐部を備え、
    前記本体部は、同本体部の内部空間を取り囲む壁部を備え、
    前記分岐部は、前記壁部から前記本体部の外方へ延びる管状をなし、
    前記本体部の前記内部空間と前記分岐部の内部空間とは連通されており、
    前記分岐部と前記本体部との接続部分が、前記本体部側へ膨らむように湾曲する湾曲部を有しており
    前記本体部及び前記分岐部を備える構造体が、複数に分割された分割体により構成されている樹脂成形品であり、
    隣り合う前記分割体は、前記本体部の一部を構成する分割本体部と、前記分岐部の一部を構成する分割分岐部とをそれぞれ備えており、
    隣り合う前記分割体のそれぞれの周縁部における分割面には溶着部が形成され、隣り合う前記分割体が前記溶着部において接合されている溶着樹脂成形品であり、
    隣り合う前記分割体の少なくとも一方は拡張周縁部を備えており、
    前記拡張周縁部を備える前記分割体のうち前記湾曲部に隣接する箇所では、前記拡張周縁部が前記周縁部から、隣り合う前記分割体の配列方向へ離れた箇所に位置しており、
    前記拡張周縁部を備える前記分割体では、前記周縁部と前記拡張周縁部とが、前記分割本体部から離間した状態で前記配列方向へ延びる横壁部により連結され、さらに、前記分割本体部及び前記横壁部が、前記横壁部に対し交差する方向及び前記配列方向へ延びる縦リブにより連結されている溶着樹脂成形品。
  2. 前記横壁部は、前記分割本体部側へ膨らむように湾曲している請求項1に記載の溶着樹脂成形品。
  3. 前記拡張周縁部のうち前記横壁部に隣接する箇所であって、前記溶着部の溶着面から遠い側の面は、前記溶着面に対し平行に形成された平坦面により構成されている請求項1又は2に記載の溶着樹脂成形品。
  4. 前記縦リブ及び前記横壁部において、前記溶着面から遠い側のそれぞれの面は、前記平坦面と同一面上に形成されている請求項3に記載の溶着樹脂成形品。
  5. 複数に分割された前記分割体は、エンジンの吸気通路に配置される吸気マニホールドを構成するものであり、
    前記本体部は、前記吸気マニホールドにおけるサージタンクを構成し、
    前記分岐部は、前記サージタンクに対し、列をなすように並べられた状態で接続された複数の分岐管を構成し、
    前記拡張周縁部、前記縦リブ及び前記横壁部は、隣り合う前記分岐管の間に形成されている請求項1~4のいずれか1項に記載の溶着樹脂成形品。
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