JP7230472B2 - 加飾フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、加飾フィルムに関する。
従来、透光性基材の表面側に、光透過性を有する木質薄単板からなる突板層を積層した加飾フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の加飾フィルムでは、透光性基材の裏面側に光源を配置することで、光源の消灯時には通常の木目調パネルに見えるが、光源の点灯時には木目が浮かび上がって見えるようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載の加飾フィルムでは、突板層が木質薄単板からなるため、突板層の透光性が低く、表面に絵柄を明確に、且つ鮮明に現出させることが困難である。また、突板層を薄くすると、透光性が高まるが、突板層の薄型化には限度がある。
特開平8-267667号公報
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、裏面側から光が照射されていないときの意匠性、及び裏面側から光が照射されたときの意匠性の両方に優れた加飾フィルムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、(a)第1アクリルフィルムの一方の面側に、暗色隠蔽層、明色隠蔽層、絵柄層及び第2アクリルフィルムがこの順に積層されてなる加飾フィルムであって、(b)暗色隠蔽層は、第1アクリルフィルムの一方の面上に部分的に形成されており、(c)明色隠蔽層は、透光性を有し、且つ、暗色隠蔽層が部分的に形成された第1アクリルフィルムの一方の面すべてを覆うように形成されており、(d)第2アクリルフィルム側から見た場合に、第1アクリルフィルム側から光が照射されていないと、絵柄層の絵柄を視認可能となり、第1アクリルフィルム側から光が照射されると、絵柄層の絵柄とともに、暗色隠蔽層がない部分を透過した光による透光柄とを視認可能となる加飾フィルムであることを要旨とする。
本発明によれば、第2アクリルフィルム側(表面側)から見た場合における、第1アクリルフィルム側(裏面側)から光が照射されていないときの意匠性、及び裏面側から光が照射されたときの意匠性の両方に優れた加飾フィルムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る加飾フィルムを表す断面図である。 変形例に係る加飾フィルムを表す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る加飾フィルムについて、図面を参照しつつ説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識を基に設計の変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた形態も、本発明の範囲に含まれる。また、各図面は、理解を容易にするため適宜誇張して表現している。
(構成)
図1に示すように、本発明の実施形態に係る加飾フィルム10は、第1アクリルフィルム1の一方の面側に、暗色隠蔽層2、明色隠蔽層3、絵柄層4及び第2アクリルフィルム5がこの順に積層されて形成される。
(第1アクリルフィルム、第2アクリルフィルム)
第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5は、加飾フィルム10のベースとなる板である。第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5の材料としては、例えば、三菱ケミカル製アクリプレン、カネカ製サンデュレン、住友化学製テクノロイを使用できる。第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5の厚さは、例えば、50μm以上150μm以下とする。50μm未満だとフィルム厚みが薄く、表面硬度が低下する恐れがある。一方、150μmを超えると、コストが上昇してしまうとともに、加飾フィルム10が厚くなることにより、射出成形等の加工を行なう際に複雑な形状に対応することが困難になる恐れがある。より好ましくは、75μm以上125μm以下とする。
(暗色隠蔽層)
暗色隠蔽層2は、第1アクリルフィルム1側を隠蔽するための層である。また、第1アクリルフィルム1側から照射される光を遮蔽するために、第1アクリルフィルム1の一方の面1a上に部分的に形成されている。暗色隠蔽層2の形成方法としては、印刷を用いることができる。印刷によって形成する場合、印刷インキとしては、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等、従来公知のインキを使用できる。また、少なくともカーボンブラックを含んでいることが好ましい。なお、隠蔽性に影響の出ない範囲で、カーボンブラック以外の他の顔料や添加剤を添加しても構わない。印刷方法としては、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等、従来公知の印刷方法を使用できる。特に、絵柄層4の絵柄の透けを防止する点からは、印刷厚み(塗布後のインキの厚み)が厚いほうが有利であるため、例えば、スクリーン印刷やインクジェット印刷等が好ましい。
(明色隠蔽層)
明色隠蔽層3は、明色隠蔽層3側を隠蔽するための層である。また、透光性を有し、且つ、暗色隠蔽層2が部分的に形成された第1アクリルフィルム1の一方の面1aすべてを覆うように形成されている。明色隠蔽層3の形成方法としては、印刷や樹脂フィルムの積層を用いることができる。印刷によって形成する場合、印刷インキとしては、例えば、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系等、従来公知のインキを使用できる。また、少なくとも酸化チタンを含んでいることが好ましい。透光性に影響が出ない範囲、絵柄層4の絵柄の透け防止の効果が損なわれない範囲、絵柄層4自体の意匠性が損なわれない範囲で、酸化チタン以外の他の顔料や添加剤を添加しても構わない。印刷方法としては、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等、従来公知の印刷方法を使用できる。特に、絵柄層4の絵柄の透けを防止する点からは、印刷厚み(塗布後のインキの厚み)が厚いほうが有利であるため、例えば、スクリーン印刷やインクジェット印刷等が好ましい。
一方、明色隠蔽層3を樹脂フィルムによって形成する場合、樹脂としては、例えば、ポリプロピレン樹脂を使用できる。ポリプロピレン樹脂は、少なくとも酸化チタンを含んでいることが好ましい。透光性に影響が出ない範囲、絵柄層4の絵柄の透け防止の効果が損なわれない範囲、絵柄層4自体の意匠性が損なわれない範囲で、酸化チタン以外に他の顔料や添加剤を添加しても構わない。明色隠蔽層3の厚さは、例えば、10μm以上100μm以下とする。10μmを下回ると、透光性は向上するものの、絵柄層4の絵柄が透けてしまったり、暗色隠蔽層2の色味が絵柄層4の絵柄に影響を及ぼしたりする可能性がある。一方、100μmを超えると、透光性が低下したり、成形性が低下したりする可能性がある。
(絵柄層)
絵柄層4は、加飾フィルム10に絵柄による意匠性を付与するための層である。絵柄層4は、染料又は顔料等の着色剤を適当なバインダー樹脂とともに適当な希釈溶媒中に溶解又は分散してなる印刷インキ又は塗料等を用いて形成される。印刷インキ又は塗料等は、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法又はインクジェット印刷等の各種印刷法や、グラビアコート法又はロールコート法等の各種塗工法等で塗布される。バインダー樹脂としては、例えば、公知のバインダ樹脂を使用できる。例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂得、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂等の熱硬化型樹脂を使用できる。また、顔料としては、例えば、公知の顔料を用いることができる。例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、鉄・複合酸化物、酸化鉄、有機顔料、メタリック顔料、パール顔料等を採用することができる。
また、絵柄は、特に制限されるものではないが、例えば、木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学模様、文字、記号、単色無地等或いはこれらの2種類以上の組み合わせ等を用いることできる。絵柄層4の厚さは、例えば、0.1μm以上0.2μm以下とする。なお、インクジェット印刷を用いた場合、絵柄層4の厚さは、この範囲よりも厚くなる。
(その他の層)
また、図2に示すように、必要に応じて、暗色隠蔽層2と明色隠蔽層3との間や、明色隠蔽層3と絵柄層4との間に、接着層6を形成してもよい。接着層6は、各層間の密着性を向上させるための層である。接着層6は接着剤で形成され、接着剤としては、対象となる層を接着可能な接着剤であればよく、従来公知の接着剤を使用できる。例えば、貼り合わせ時には流動性を有し、貼り合わせた後に、固体状になる接着剤でもよい。また、第2アクリルフィルム5の表層側の面5aに、図示しない表面保護層を形成してもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る加飾フィルム10は、第1アクリルフィルム1の一方の面1a側に、暗色隠蔽層2、明色隠蔽層3、絵柄層4及び第2アクリルフィルム5がこの順に積層されてなる。暗色隠蔽層2は、第1アクリルフィルム1の一方の面1a上に部分的に形成されている。また、明色隠蔽層3は、透光性を有し、且つ、暗色隠蔽層2が部分的に形成された第1アクリルフィルム1の一方の面1aすべてを覆うように形成されている。そして、第2アクリルフィルム5側から見た場合に、第1アクリルフィルム1側から光が照射されていないと、絵柄層4の絵柄を視認可能となり、第1アクリルフィルム1側から光が照射されると、絵柄層4の絵柄とともに、暗色隠蔽層2がない部分を透過した光による透光柄とを視認可能となるようにした。それゆえ、第2アクリルフィルム5側(表面側)から見た場合における、第1アクリルフィルム1側(裏面側)から光が照射されていないときの意匠性、及び第1アクリルフィルム1側(裏面側)から光が照射されたときの意匠性の両方に優れた加飾フィルム10を提供することができる。
また、裏側から光が照射されていないときと照射されているときとで、絵柄層4の意匠と透光意匠との組合せを容易に切り替えできる。また、射出成形同時加飾のような自動車内装加飾用途にも適応し、表面硬度や成形性に優れた加飾フィルム10を提供できる。
また、本発明の実施形態に係る加飾フィルム10では、明色隠蔽層3を、少なくとも酸化チタンを含む印刷層とした。それゆえ、絵柄層4の絵柄が透けることを防止するとともに、暗色隠蔽層2との組合せにより透光柄の意匠表現が可能となる。
さらに、本発明の実施形態に係る加飾フィルム10では、明色隠蔽層3を、少なくとも酸化チタンを含むポリプロピレン樹脂層とした。それゆえ、絵柄層4の絵柄が透けることを防止するとともに、暗色隠蔽層2との組合せにより透光柄の意匠表現が可能となる。
また、本発明の実施形態に係る加飾フィルム10では、暗色隠蔽層2を、少なくともカーボンブラックを含む印刷層とした。それゆえ、裏側からの光があるときにその光を遮断し、明色隠蔽層3との組合せにより透光柄の意匠表現が可能となるとともに、プラスチック基材等の貼合せ基材の色味が絵柄層4の意匠に影響を及ぼすことを防止できる。
さらに、本発明の実施形態に係る加飾フィルム10では、明色隠蔽層3と絵柄層4との間に、接着層6を設けたため、明色隠蔽層3と絵柄層4との密着性を向上できる。
また、本発明の実施形態に係る加飾フィルム10では、暗色隠蔽層2と明色隠蔽層3との間に、接着層6を設けたため、暗色隠蔽層2と明色隠蔽層3との密着性を向上できる。
さらに、本発明の実施形態に係る加飾フィルム10では、第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5の厚さを、50μm以上150μm以下とした。それゆえ、成形性や表面硬度に優れた加飾フィルム10とすることができる。
また、本発明の実施形態に係る加飾フィルム10では、明色隠蔽層3の厚さを、10μm以上100μm以下とした。それゆえ、絵柄層4の絵柄が透けることを確実に防止し、暗色隠蔽層2の色味が絵柄層4に影響を及ぼすことを防止できる。
以下に、本発明に係る加飾フィルム10の実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
まず、第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5として、厚さ125μmの透明アクリルフィルムを用意した。続いて、第2アクリルフィルム5の一方の面5bに、グラビア印刷により絵柄層4を形成した。絵柄層4の絵柄は、木目柄とした。続いて、絵柄層4の上に、スクリーン印刷により明色隠蔽層3を形成した。明色隠蔽層3では、酸化チタンを含む白インキをベタ状に印刷した。明色隠蔽層3の厚さは、15μmとした。
続いて、第1アクリルフィルム1の一方の面1aに、スクリーン印刷により暗色隠蔽層2を形成した。暗色隠蔽層2では、カーボンブラックを含む黒インキを窓枠状に印刷した。暗色隠蔽層2の厚さは、15μmとした。続いて、第2アクリルフィルム5の絵柄層4側の面と、第1アクリルフィルム1の暗色隠蔽層2側の面とを、2液硬化タイプのウレタン系接着剤を介して貼り合わせた。これにより実施例1の加飾フィルム10を作製した。
(実施例2)
実施例2では、明色隠蔽層3として、白色のポリプロピレン樹脂フィルムを用い、絵柄層4と明色隠蔽層3との間に接着層6を設けた。それ以外は実施例1と同様にして、実施例2の加飾フィルム10を作製した。なお、白色のポリプロピレン樹脂フィルムとしては、酸化チタンを含むポリプロピレン樹脂を60μmの厚みに製膜したフィルムを使用した。また、絵柄層4と明色隠蔽層3との間に設けた接着層6は、実施例1における接着層6に用いた材料と同じものを使用した。
(実施例3)
実施例3では、第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5として、厚さ50μmの透明アクリルフィルムを用いた。それ以外は実施例1と同様にして、実施例3の加飾フィルム10を作製した。
(実施例4)
実施例4では、第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5として、厚さ150μmの透明アクリルフィルムを用いた。それ以外は実施例1と同様にして、実施例4の加飾フィルム10を作製した。
(実施例5)
実施例5では、明色隠蔽層3として、90μmの厚みに製膜した白色のポリプロピレン樹脂フィルムを用いた。それ以外は実施例2と同様にして、実施例5の加飾フィルム10を作製した。
(実施例6)
実施例6では、暗色隠蔽層2として、実施例1における明色隠蔽層3で用いた酸化チタンを含む白インキと同じインキを用いて、窓枠状に印刷した。それ以外は実施例1と同様にして、実施例6の加飾フィルム10を作製した。
(実施例7)
実施例7では、第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5として、厚さ38μmの透明アクリルフィルムを用いた。それ以外は実施例1と同様にして、実施例7の加飾フィルム10を作製した。
(実施例8)
実施例8では、第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5として、厚さ200μmの透明アクリルフィルムを用いた。それ以外は実施例1と同様にして、実施例8の加飾フィルム10を作製した。
(実施例9)
実施例9では、スクリーン印刷により形成した明色隠蔽層3の厚さを5μmとした。それ以外は実施例1と同様にして、実施例9の加飾フィルム10を作製した。
(実施例10)
実施例10では、明色隠蔽層3として、120μmの厚みに成膜した白色のポリプロピレン樹脂フィルムを用いた。それ以外は実施例2と同様にして、実施例10の加飾フィルム10を作製した。
(比較例1)
比較例1では、明色隠蔽層3を省略した。それ以外は実施例1と同様にして、比較例1の加飾フィルム10を作製した。
(比較例2)
比較例2では、暗色隠蔽層2を省略した。それ以外は実施例2と同様にして、比較例2の加飾フィルム10を作製した。
(比較例3)
比較例3では、実施例2で使用した白色のポリプロピレン樹脂フィルムの代わりに、着色ポリプロピレン樹脂フィルム(ベージュ色)を用いた。すなわち、酸化チタンを含まないプロピレン樹脂を60μmの厚みに成膜したフィルムを用いた。それ以外は実施例2と同様にして、比較例3の加飾フィルム10を作製した。
(性能評価)
実施例1~10、比較例1~3の加飾フィルム10に対して、以下の性能評価を行った。
(意匠性)
意匠性試験では、第2アクリルフィルム5側から見た場合における、第1アクリルフィルム1側から光が照射されていないとき(表1では「裏面からの光なし」と記載する)の加飾フィルム10の意匠性(絵柄層4の意匠性)と、第1アクリルフィルム1側から光が照射されたとき(表1では「裏面からの光あり」と記載する)の加飾フィルム10の意匠性(絵柄層4及び透光柄の意匠性)について、目視で評価した。そして、意匠性に優れると判定した場合を合格「○」とし、意匠性が僅かに乏しいと判定した場合を合格「△」とし、意匠性に乏しいと判定した場合を不合格「×」とした。
(成形性)
成形性試験では、真空成形機を用いて各試料を成形し、目視で成形後の外観(クラック・破れや皺、白化の有無、形状追従性)を確認した。真空成形の熱条件としては、シート表面温度が150~160℃になるように加熱した。また、成形後のシートの一部に面積が成形前の最大2倍に伸長した部分ができるように型及び型位置を設定した。そして、クラック・破れや皺、白化の発生がなく、形状追従性に問題がない場合を合格「○」とし、実用上問題ない範囲ではあるが、僅かにクラック・破れや皺、白化の発生がある、または形状追従性に問題がある場合を合格「△」とし、クラック・破れや皺、白化の発生がある、または形状追従性に問題がある場合を不合格「×」とした。
(鉛筆硬度)
鉛筆硬度試験では、JIS K-5400に従って測定した。測定は5回行い、鉛筆硬度がHB以上の場合を合格「○」とし、HB未満の場合を不合格「×」とした。
(評価結果)
この評価結果を表1に示す。
Figure 0007230472000001
上記表1に示すように、実施例1~10の加飾フィルム10は、「意匠性」の試験結果が、「裏面からの光なし」及び「裏面からの光あり」の何れも合格「△」「○」となった。具体的には、実施例6では、暗色隠蔽層2を白インキで形成したため、「裏面からの光なし」が合格「○」となったが、「裏面からの光あり」は合格「△」となった。さらに、実施例9では、明色隠蔽層3の厚さを5μmとしたため(薄くしたため)、「裏面からの光あり」が合格「○」となったが、「裏面からの光なし」は合格「△」となった。また、実施例10では、明色隠蔽層3の厚さを120μmとしたため(厚くしたため)、「裏面からの光なし」が合格「○」となったが、「裏面からの光あり」は合格「△」となった。
なお、実施例7では、第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5の厚さを38μmとしたため(薄くしたため)、「鉛筆硬度」が不合格「×」となった。また、実施例8では、第1アクリルフィルム1及び第2アクリルフィルム5の厚さを120μmとしたため(厚くしたため)、「成形性」が不合格「×」を含むもの「△~×」となった。
一方、比較例1~3の加飾フィルム10は、「意匠性」の試験結果のうち、「裏面からの光なし」及び「裏面からの光あり」の少なくとも何れかが合格「△」、「×」となった。具体的には、比較例1では、明色隠蔽層3が省略されているため、「裏面からの光なし」及び「裏面からの光あり」の何れも不合格「×」となった。また、比較例2では、暗色隠蔽層2が省略されているため、「裏面からの光なし」が合格「○」となったが、「裏面からの光あり」は不合格「×」となった。さらに、比較例3では、明色隠蔽層3として着色ポリプロピレン樹脂フィルム(ベージュ)を用いたため、「裏面からの光なし」が合格「○」となったが、「裏面からの光あり」は不合格「×」となった。
したがって、実施例1~10の加飾フィルム10は、比較例1~3の加飾フィルム10と異なり、第1アクリルフィルム1側から光が照射されていないときの意匠性及び第1アクリルフィルム1側から光が照射されたときの意匠性の両方に優れることが確認された。
1…第1アクリルフィルム、1a…一方の面、2…暗色隠蔽層、3…明色隠蔽層、4…絵柄層、5…第2アクリルフィルム、5a…表層側の面、5b…一方の面、6…接着層、10…加飾フィルム

Claims (5)

  1. 第1アクリルフィルムの一方の面側に、暗色隠蔽層、明色隠蔽層、絵柄層及び第2アクリルフィルムがこの順に積層されてなる加飾フィルムであって、
    前記暗色隠蔽層は、前記第1アクリルフィルムの一方の面部分的に覆うように、カーボンブラックを含む黒インキによって形成されており、
    前記明色隠蔽層は、透光性を有し、且つ、前記暗色隠蔽層が部分的に形成された前記第1アクリルフィルムの一方の面すべてを覆うように、酸化チタンを含む白インキ又は酸化チタンを含むポリプロピレン樹脂を成膜した白色のポリプロピレン樹脂フィルムによって形成されており、
    前記第2アクリルフィルム側から見た場合に、前記第1アクリルフィルム側から前記暗色隠蔽層がない部分を透過した光による透光柄が視認可能となる強さの光が照射されていないときには、前記絵柄層の絵柄を視認可能となり、前記第1アクリルフィルム側から前記光が照射されているときには、前記絵柄層の絵柄とともに前記透柄を視認可能となることを特徴とする加飾フィルム。
  2. 前記明色隠蔽層と前記絵柄層との間に、接着層を有することを特徴とする請求項に記載の加飾フィルム。
  3. 前記暗色隠蔽層と前記明色隠蔽層との間に、接着層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾フィルム。
  4. 前記第1及び第2アクリルフィルムの厚さが、50μm以上150μm以下であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の加飾フィルム。
  5. 前記明色隠蔽層の厚さが、10μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の加飾フィルム。
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