JP7229107B2 - 燃焼システム、端末装置およびプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、燃焼排ガスの成分を検知する検知部の保護を図りながら、燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知することを目的とする。
また、本発明は、被加熱物を加熱するための燃焼が行われる燃焼設備と、前記燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部と、前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記燃焼設備における前記被加熱物に対する処理に関する処理情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とする燃焼システムである。
また、かかる目的のもと、本発明は、燃焼が行われる燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う制御部と、前記検知部が検知した燃焼排ガスの成分情報を当該検知部から取得する取得部と、を備え、前記制御部は、燃焼排ガスの温度に関する温度情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とする端末装置である。
また、本発明は、被加熱物を加熱するための燃焼が行われる燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う制御部と、前記検知部が検知した燃焼排ガスの成分情報を当該検知部から取得する取得部と、を備え、前記制御部は、前記燃焼設備における前記被加熱物に対する処理に関する処理情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とする端末装置である。
また、かかる目的のもと、本発明は、コンピュータに、燃焼が行われる燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う機能と、前記検知部が検知した燃焼排ガスの成分情報を当該検知部から取得する機能と、を実現させ、前記制御を行う機能は、燃焼排ガスの温度に関する温度情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とするプログラムである。
また、本発明は、コンピュータに、被加熱物を加熱するための燃焼が行われる燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う機能と、前記検知部が検知した燃焼排ガスの成分情報を当該検知部から取得する機能と、を実現させ、前記制御を行う機能は、前記燃焼設備における前記被加熱物に対する処理に関する処理情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とするプログラムである。
<実施形態1>
図1は、実施形態1の燃焼システム1の概要図である。
燃焼設備10は、被加熱物が設置される炉室11と、炉室11にて火炎を発生させるメインバーナ12と、を有する。また、燃焼設備10は、メインバーナ12に対して燃料を供給する燃料供給部13と、メインバーナ12に対して空気を供給する空気供給部14と、燃焼排ガスを排出させる経路を形成する煙道15と、を有する。
なお、実施形態1の燃焼設備10は、例えば鍛造路、圧延路、またはアルミ溶解炉など、炉室11や煙道15における燃焼排ガスの温度が比較的高い(例えば、900℃以上)場合の一例である。
なお、以下の説明において、燃焼排ガスの流れの方向を説明する場合には、燃焼排ガスが発生する炉室11側を上流側と呼び、煙突側を下流側と呼ぶ。
メインバーナ12は、燃料および酸化剤を燃焼させることで火炎を発生させ、炉室11内の温度を高める。
燃料供給部13は、メインバーナ12に対して燃料を供給する。燃料供給部13が供給する燃料の流量は、図示しない燃料調整部によって調整が行われる。なお、燃料調整部の制御は、例えば端末装置30にて行うことができる。
第1煙道部15Vは、上流側が炉室11の天井部11Rにて炉内に接続し、下流側が第2煙道部15Hに接続する。第1煙道部15Vでは、上昇気流の作用により、鉛直方向下側から鉛直方向上側に向けた燃焼排ガスの流れが形成される。
第2煙道部15Hは、上流側が第1煙道部15Vに接続し、下流側が図示しない熱交換器および煙突に接続する。そして、第2煙道部15Hでは、第1煙道部15Vから熱交換器や煙突(不図示)に向けて略水平方向に沿った燃焼排ガスの流れが形成される。
図1に示すように、測定装置20は、煙道15から燃焼排ガスの一部が導かれる導入路21と、導入路21に燃焼排ガスを吸引する吸引部22と、燃焼排ガスの温度を測定する温度測定部23と、燃焼排ガスの酸素成分を測定する酸素濃度測定部24(検知部の一例)と、を備える。
図2は、実施形態1の測定装置20の詳細説明図である。
図2に示すように、導入路21は、煙道15に接続する接続流路部211と、燃焼排ガスの温度を低下させる冷却流路部212(降温部の一例)と、酸素濃度測定部24が設けられる測定流路部213と、を有する。
実施形態1の接続流路部211では、第1煙道部15V側の高さが低くなるように傾斜することで、導入路21にて水分などが発生した場合に、発生した水分が酸素濃度測定部24に流入することなく第1煙道部15Vに向けて流れるようにしている。
なお、測定流路部213は、ヒータなどの加熱部が設置されることで、測定流路部213を流れる燃焼排ガスの温度が一定温度以上に維持されるように構成されていても良い。
また、測定流路部213の材料は、冷却流路部212よりも熱伝導率が低いことに限定されず、同じ材料であったり、冷却流路部212よりも熱伝導率が高かったりしても良い。
吸引部22は、燃焼排ガスを吸引するエゼクタ221と、エゼクタ221に駆動ガスを引き込む駆動ガス供給路222と、吸引した燃焼排ガスを排出する排出路223と、駆動ガス供給路222における駆動ガスの流れを制御する電磁弁224と、を有する。
温度測定部23は、例えば熱電対などを用いることができる。実施形態1の温度測定部23は、接続流路部211に設けられている。詳細には、温度測定部23は、接続流路部211内にて接続流路部211の軸芯に沿って設置される。そして、温度測定部23は、接続流路部211における下流側にて端末装置30と通信するためのケーブルが引き出され、接続流路部211における上流側にて第1煙道部15Vに向けて突出している。そして、温度測定部23は、煙道15を流れる燃焼排ガスの温度を測定し、測定した温度情報を端末装置30に送る。なお、本実施形態の温度測定部23は、第1煙道部15Vの流路断面における中央部等に配置され、流れる燃焼排ガスの温度(平均値あるいは代表値)を測定する。
酸素濃度測定部24には、例えばジルコニア式酸素センサなどを用いることができる。そして、酸素濃度測定部24は、煙道15を流れる燃焼排ガスの酸素濃度を測定し、測定した酸素濃度情報を端末装置30に送る。
なお、実施形態1において、酸素濃度測定部24は、図示しない熱交換器よりも燃焼排ガスの流れの上流側に設けられている。
図1に示すように、端末装置30には、パーソナル・コンピュータなどの固定型端末装置や、タブレット端末やスマートフォンなどの携帯型情報端末を用いることができる。そして、端末装置30は、燃焼設備10にて測定された測定結果を燃焼設備10から受信する。さらに、端末装置30は、燃焼設備10に関する情報を図示しないサーバ装置に送信することができる。
また、本実施形態の端末装置30は、上述したように、燃焼設備10の燃焼に係わる制御も行うことができる。
図3に示すように、端末装置30は、測定装置20における各測定部を制御する測定制御部31(制御部の一例)と、測定装置20から測定結果に関する情報を取得する取得部32と、測定結果に関する情報を記憶する記憶部33と、を有する。さらに、端末装置30は、測定結果に関する情報をサーバ装置に送信する送信部34と、サーバ装置から測定結果に基づいて特定された燃焼設備10に関する情報を受信する受信部35と、端末装置30の画面にてユーザに対して情報を提示する提示部36と、を有する。
図2に示すように、実施形態1の燃焼システム1では、燃焼設備10にて燃焼が行われると、燃焼設備10にて発生した燃焼排ガスが煙道15を通って排出される。そして、実施形態1の燃焼システム1では、端末装置30の測定制御部31が温度測定部23、酸素濃度測定部24および電磁弁224を制御することで、燃焼排ガスの温度測定および酸素濃度測定を実行する。なお、実施形態1の燃焼システム1では、燃焼設備10にて燃焼が行われているときには、温度測定部23および酸素濃度測定部24による測定を常に行うようにしている。
さらに、導入路41に導かれた燃焼排ガスは、冷却流路部212を通過する際に、燃焼排ガスの温度が下げられる。そして、温度が下げられた燃焼排ガスは、測定流路部213を流れる際に、酸素濃度測定部24によって酸素濃度が測定される。実施形態1では、測定流路部213を流れる燃焼排ガスの温度が、炉室11における燃焼排ガスの温度よりも低下することで、酸素濃度測定部24が高温の燃焼排ガスに曝されることが抑制される。これによって、実施形態1では、例えば、酸素濃度測定部24に対して高温の燃焼排ガスの酸素濃度を測定するために特別な構造部を設けることを必須としなかったり、酸素濃度測定部24自体の高温の熱に起因する損傷を抑制したりできる。
続いて、実施形態2が適用される燃焼システム1について説明する。
図4は、実施形態2の燃焼システム1の全体図である。
なお、実施形態2において、上述した実施形態1と同様な構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
そして、実施形態2の燃焼システム1において、燃焼設備10および端末装置30の基本構成は、実施形態1と同様である。ただし、実施形態2の燃焼システム1は、測定装置40の構成が、実施形態1の測定装置20とは異なる。また、実施形態2の測定装置40は、実施形態1の測定装置20よりも長い距離、燃焼排ガスを吸引して燃焼排ガスの酸素濃度を測定する。
測定装置40は、燃焼設備10から燃焼排ガスの一部が導かれる導入路41と、導入路41に燃焼排ガスを吸引する吸引部22と、燃焼排ガスの酸素濃度を測定する酸素濃度測定部24と、を備える。
導入路41は、炉室11あるいは炉室11と繋がる煙道(不図示)の入口に接続する接続流路部411と、鉛直方向に沿って伸びる上下流路部412と、燃焼排ガスの温度を低下させる冷却流路部413と、酸素濃度測定部24が設けられる測定流路部414と、ドレン水を捕集するドレンポット415と、を有する。
ここで、実施形態2の燃焼システム1では、炉室11あるいは炉室11と繋がる煙道の入口に接続する導入路41に燃焼排ガスの一部を導入し、燃焼排ガスの成分を測定するようにしている。そして、実施形態2の燃焼システム1において、炉室11からの燃焼排ガスの排出は、図示しない煙道にて主に行われる。
実施形態2の接続流路部411では、炉室11側の高さが低くなるように傾斜することで、導入路41においてドレン水が発生した場合に、発生したドレン水が炉室11に向けて流れるようにしている。
なお、実施形態2の冷却流路部413の材料には、例えば、SUS316のステンレス鋼材を用いることができる。実施形態2において、冷却流路部413の材料にSUS316のステンレス鋼材を用いることで、冷却流路部413は、高温の燃焼排ガスに対する耐熱性や、燃焼排ガスから発生したドレン水などの水分による耐腐食性が高められている。
実施形態2のドレンポット415(捕集部の一例)は、水を収容する貯水部415Sと、貯水部415Sを蓋する蓋部415F(抑制部の一例)とを有する。そして、ドレンポット415は、導入路41にて発生したドレン水を捕集する。
蓋部415Fは、貯水部415Sの鉛直方向上側に設けられる開口を覆うように設けられる。そして、蓋部415Fは、貯水部415S内のドレン水を含めた水が蒸発することを抑制する。実施形態2のドレンポット415は、測定装置40を構成する複数の構成部のうち燃焼設備10の比較的近くに設けられる。そのため、実施形態2においては、貯水部415S内の水が蒸発し過ぎないように、蓋部415Fを設けている。
図4に示すように、実施形態2の吸引部22の基本構成は、実施形態1と同様である。すなわち、実施形態2の吸引部22は、エゼクタ221、駆動ガス供給路222、排出路223、および電磁弁224を有する。ここで、実施形態2の吸引部22には、測定流路部414が接続され、導入路41を介して燃焼設備10から燃焼排ガスの一部を吸引する。また、実施形態2の吸引部22は、燃焼設備10に空気を送る空気供給部14が供給する空気を駆動ガスとして用いる。なお、吸引部22に対する駆動ガスの供給は、電磁弁224によって制御される。
実施形態2の酸素濃度測定部24は、測定流路部414における側部に設けられる。特に、酸素濃度測定部24は、酸素濃度を検知するセンサ面が鉛直方向に沿うように設置される。これによって、実施形態2では、例えば測定流路部414にて水分やダストが生じた場合であっても、酸素濃度測定部24に水分やダストなどが測定部位に付着し難くしたり、堆積し難くしたりしている。
図4に示すように、実施形態2の燃焼システム1では、燃焼設備10にて燃焼が行われると、燃焼設備10にて燃焼排ガスが発生する。そして、実施形態2の燃焼システム1では、端末装置30の測定制御部31(図3参照)が、酸素濃度測定部24および電磁弁224を制御することで、燃焼排ガスの酸素濃度測定が実行される。なお、実施形態2の燃焼システム1では、燃焼設備10にて燃焼が行われているときには、酸素濃度測定部24による測定を常に行うようにしている。
続いて、実施形態3が適用される燃焼システム1について説明する。
図6は、実施形態3の燃焼システム1の全体図である。
なお、実施形態3において、上述した他の実施形態と同様な構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
そして、実施形態3の燃焼システム1において、燃焼設備10および端末装置30の基本構成は、他の実施形態と同様である。ただし、実施形態3の燃焼システム1は、測定装置50の構成が、実施形態1の測定装置20や実施形態2の測定装置40とは異なる。また、実施形態3の燃焼設備10は、燃焼排ガスの温度が高く(例えば、1200℃)、燃焼排ガスにダスト(例えば、ガラス揮発成分)が比較的多く含まれる場合の一例である。
測定装置50は、燃焼設備10から燃焼排ガスの一部が導かれる導入路51と、導入路51に燃焼排ガスを吸引する吸引部52と、燃焼排ガスの温度を測定する温度測定部23と、燃焼排ガスの温度を測定する燃焼排ガスの酸素成分を測定する酸素濃度測定部24と、を備える。
導入路51は、吸引部52により吸引が行われた際に、燃焼設備10にて発生した燃焼排ガスの一部が導かれる。また、導入路51は、少なくとも酸素濃度測定部24が設けられる部分が水平方向に沿って設けられる。
なお、導入路51は、酸素濃度測定部24側の高さが、燃焼設備10側よりも高くなるように傾斜して設けられる。これによって、測定装置50は、導入路51内にて発生したドレン水が炉室11あるいは煙道(不図示)の入口に向けて流れるようにしている。
吸引部52は、燃焼排ガスを吸引するエゼクタ521と、エゼクタ521に駆動ガスを供給する空気供給部522と、吸引した燃焼排ガスを排出する排出路523と、排出路523における気体の流れを制御する電磁弁524と、を有する。
実施形態3の温度測定部23は、導入路51における酸素濃度測定部24の上流側に設けられている。そして、温度測定部23は、導入路51を流れる燃焼排ガスの温度を測定し、測定した温度情報を端末装置30に送る。
実施形態3の酸素濃度測定部24は、導入路51における鉛直方向の上側に設けられる。さらに、酸素濃度測定部24は、酸素濃度を検知するセンサ面が導入路51における鉛直方向の下側を向くように設置される。
実施形態3の端末装置30の基本構成は、実施形態1と同様である。ただし、実施形態3において、測定制御部31(図3参照)は、空気供給部522および電磁弁524を制御することで、測定装置50における「間欠吸引制御」と、測定装置50における「逆洗制御」とを行う。
間欠吸引制御は、燃焼設備10にて燃焼が行われている間、吸引部52によって燃焼排ガスを間欠的に吸引するものである。つまり、実施形態3の測定装置50は、例えば燃焼設備10にて燃焼が行われている間、吸引部52によって燃焼排ガスを常に吸引しない。
実施形態3において、測定制御部31は、空気供給部522および電磁弁524の動作を制御することで間欠吸引制御を行う。より詳細には、測定制御部31は、間欠吸引制御において燃焼排ガスを吸引する場合、空気供給部522を駆動してエゼクタ521に空気を供給するとともに、電磁弁524が排出路523を開けた状態にする。
測定制御部31は、時間情報に基づく間欠吸引制御の例として、燃焼設備10の燃焼時間が一定時間継続している場合に、予め定められた時間周期で間欠吸引制御を行う。測定制御部31は、燃焼設備10における燃焼時間が所定時間を経過した場合に、予め定められた時間の燃焼排ガスの吸引を行う。例えば、測定制御部31は、1時間に1回の周期で、1回につき15分間、吸引部52によって燃焼排ガスを導入路51に吸引させる。
測定制御部31は、温度情報に基づく間欠吸引制御の例として、導入路51を流れる燃焼排ガスの温度が所定の温度範囲内である場合、吸引部52によって燃焼排ガスを導入路51に吸引させる。そして、測定制御部31は、導入路51を流れる燃焼排ガスの温度が所定の温度範囲外になった場合、吸引部52による燃焼排ガスの吸引を停止する。
測定制御部31は、処理情報に基づく間欠吸引制御の例として、受信部35(図3参照)が受信した燃焼設備10の生産管理情報のうち工程の情報に基づき、吸引部52によって燃焼排ガスを導入路51に吸引させる。特に、実施形態3の測定制御部31は、工程の情報のうち、燃焼排ガスにダストなどの汚れが、炉室11において単に燃焼を行う工程よりも多く発生する工程の情報を用いて間欠吸引制御を行う。そして、測定制御部31は、燃焼排ガスに酸素濃度測定部24にダストが付着する可能性が高い特定の処理が実行されていないときに、吸引部52によって燃焼排ガスを導入路51に吸引させる。一方で、測定制御部31は、燃焼排ガスに酸素濃度測定部24にダストが付着する可能性が高い特定の処理が実行されているときには、吸引部52による燃焼排ガスの吸引を行わない。
逆洗制御は、測定装置50において、導入路51に燃焼排ガスを吸引する際の流れとは逆方向の流れを生じさせるものである。そして、逆洗制御では、酸素濃度測定部24に燃焼排ガスを導かないときに、その酸素濃度測定部24に対して空気を導く。実施形態3において、測定制御部31は、空気供給部522および電磁弁524の動作を制御することで逆洗制御を行う。
そして、実施形態3の逆洗制御は、上述した間欠吸引制御において吸引部52により燃焼設備10から燃焼排ガスの吸引が行われていない期間に実行される。
図7は、実施形態3の燃焼システム1の測定制御部31が実行する動作フロー図である。
図8は、実施形態3の燃焼システム1の動作の説明図である。
また、測定制御部31は、燃焼設備10において燃焼が行われている場合(S101にてYes)には、燃焼設備の燃焼時間に関する時間情報を取得する(S102)。さらに、測定制御部31は、燃焼時間が所定時間を経過しているか否かを判断する(S103)。そして、燃焼時間が所定時間を経過している場合(S103にてYes)、測定制御部31は、燃焼設備10にて行われている処理内容の情報に基づいて、特定の処理が実行されているか否かを判断する(S104)。さらに、測定制御部31は、特定の処理が実行されていない場合(S104にてNo)、燃焼排ガスの温度が所定の温度範囲内であるか否かを判断する(S105)。
なお、実施形態3では、S106にて酸素濃度の測定が行われた場合、S103にて行う燃焼時間の計測をリセットし、再度S103に戻った場合には、燃焼設備10の燃焼時間をゼロからカウントする。
続いて、実施形態4が適用される燃焼システム1について説明する。
図9は、実施形態4の燃焼システム1の全体図である。
なお、実施形態4において、上述した他の実施形態と同様な構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
そして、実施形態4の燃焼システム1において、燃焼設備10および端末装置30の基本構成は、他の実施形態と同様である。ただし、実施形態4の燃焼システム1は、測定装置60の構成が、他の実施形態とは異なる。また、実施形態4の燃焼設備10は、燃焼排ガスの温度が高く(例えば、1200℃)、燃焼排ガスにダスト(例えば、ガラス揮発成分)が例えば実施形態3と比較して更に多く含まれる場合の一例である。
測定装置60は、燃焼設備10から燃焼排ガスの一部が導かれる導入路61と、導入路61に燃焼排ガスを吸引する吸引部62と、吸気を供給することで導入路61を清掃する清掃部63と、導入路61におけるドレン水を捕集するドレンポット部64(液溜部の一例)と、導入路61に吸引した大気を引き込む大気吸引部65と、を備える。さらに、測定装置60は、燃焼排ガスの温度を測定する温度測定部23と、燃焼排ガスの酸素成分を測定する酸素濃度測定部24と、を備える。
実施形態4の導入路61は、一方が燃焼設備10に接続し、他方が吸引部62に接続している。そして、導入路61は、吸引部62により吸引が行われた際に、燃焼設備10にて発生した燃焼排ガスの一部が導かれる。
また、導入路61は、第1電磁弁611を有している。第1電磁弁611は、導入路61を開閉する。そして、実施形態4の第1電磁弁611は、燃焼設備10から吸引部62に向けた気体の流れを制御する。詳細には、第1電磁弁611は、導入路61を開けた状態になると、燃焼設備10から吸引部62に向けた燃焼排ガスの吸引を許容する。一方、第1電磁弁611は、導入路61を閉じた状態になると、燃焼設備10から吸引部62に向けた燃焼排ガスの吸引を制限する。
吸引部62は、燃焼排ガスを吸引するエゼクタ621と、エゼクタ621に駆動ガスを供給する第1空気供給部622と、吸引した燃焼排ガスを排出する排出路623と、を有する。
清掃部63は、空気が流れる清掃流路631と、清掃流路631に空気を供給する第2空気供給部632と、清掃流路631を開閉する第2電磁弁633と、を有する。
第2空気供給部632は、清掃流路631に対して空気を供給する。実施形態4の第2空気供給部632には、例えば所定の圧力比にて空気を供給する送風機(すなわち、ファン)や、送風機よりも高い圧力比にて空気を供給する圧縮機(例えば、ポンプやブロア)などを用いることができる。また、第1空気供給部622と第2空気供給部632とは、共通とすることもできる。
図10は、実施形態4のドレンポット部64の全体図である。
図11は、実施形態4の水位調整部70の説明図である。
そして、接続流路64Jは、第1ポット部64Aの貯水部641に溜められた水を潜った後の燃焼排ガスを、さらに、下流側の第2ポット部64Bの貯水部641に送る。
排出流路643は、一方が貯水部641に接続し、他方が導入路61に接続する。また、排出流路643は、貯水部641側となる一方の端部643Eの位置が貯水部641に貯まっている水の水位よりも上側に設けられる。そして、排出流路643は、第2ポット部64Bの貯水部641に溜められた水を潜った後の燃焼排ガスを、導入路61に戻す。
また、第2ポット部64Bにおいて、低水位電極71Lの下端部の位置は、接続流路64Jの端部J2(図10参照)よりも上側に設けられる。さらに、第2ポット部64Bにおいて、高水位電極71Hの下端部の位置は、排出流路643の端部643E(図10参照)よりも下側に設けられる。
図9に示すように、大気吸引部65は、大気から空気を吸引する吸引流路651と、吸引流路651における気体の流れを制御する第3電磁弁652と、を有する。
吸引流路651は、一方が例えば燃焼設備10が設置される建屋内の大気に臨み、他方が導入路61に接続する。また、吸引流路651は、導入路61におけるドレンポット部64と酸素濃度測定部24との間に接続する。
第3電磁弁652は、吸引流路651から導入路61に空気が流れ込むことを許容する、バルブが開いた状態と、吸引流路651から導入路61に空気が流れ込むことを制限する、バルブが閉じた状態とを形成する。
実施形態4の温度測定部23は、導入路61における酸素濃度測定部24の上流側に設けられている。そして、温度測定部23は、導入路61を流れる燃焼排ガスの温度を測定し、測定した温度情報を端末装置30に送る。
実施形態4の酸素濃度測定部24は、導入路61における鉛直方向の上側に設けられる。さらに、酸素濃度測定部24は、酸素濃度を検知するセンサ面が測定流路部213における鉛直方向の下側を向くように設置される。
実施形態4の端末装置30の基本構成は、実施形態3と同様である。ただし、実施形態4において、測定制御部31(図3参照)は、空気供給部522および電磁弁524を制御することで、測定装置60における「間欠吸引制御」と、測定装置60における「逆洗制御」とを行う。
実施形態4の間欠吸引制御は、燃焼設備10にて燃焼が行われている間、常に燃焼排ガスを導入路61に吸引するのではなく、燃焼設備10にて燃焼が行われている間、燃焼排ガスを導入路61に間欠的に吸引するものである。実施形態4において、測定制御部31は、第1空気供給部622、第2空気供給部632、第1電磁弁611、第2電磁弁633および第3電磁弁652の動作を制御することで間欠吸引制御を行う。
より詳細には、測定制御部31は、導入路61に燃焼排ガスを吸引する場合、第1空気供給部622を駆動してエゼクタ621に空気を供給するとともに、第1電磁弁611が導入路61を開けた状態にする。さらに、測定制御部31は、導入路61に燃焼排ガスを吸引する場合、第2空気供給部632による空気の供給は停止させ、第2電磁弁633が清掃流路631を、第3電磁弁652が吸引流路651をそれぞれ閉じた状態にする。
なお、実施形態4においても、測定制御部31は、時間情報、温度情報、および処理情報である複数の条件のうち、少なくとも2つの条件、または、全ての条件を組み合わせて間欠吸引制御を実行しても良い。
実施形態4の逆洗制御は、測定装置60において、導入路61に燃焼排ガスを吸引する際の流れとは異なる流れを生じさせるものである。実施形態4において、測定制御部31は、第1空気供給部622、第2空気供給部632、第1電磁弁611、第2電磁弁633および第3電磁弁652の動作を制御することで逆洗制御を行う。
また、測定制御部31は、逆洗制御を行う場合、第1電磁弁611を閉じた状態にするとともに、第2電磁弁633を開いた状態にし、第2空気供給部632を駆動する。すなわち、測定制御部31は、清掃流路631から導入路61を通って燃焼設備10に向かう空気の流れを生じさせる。
そして、実施形態4の逆洗制御は、上述した間欠吸引制御においてエゼクタ621による燃焼排ガスの吸引が行われていない期間に実行される。
図12は、実施形態4の燃焼システム1の動作の説明図である。
具体的には、測定制御部31は、第1空気供給部622を駆動することで駆動ガスとしての空気をエゼクタ621に供給する。また、測定制御部31は、第3電磁弁652によって吸引流路651を開けた状態にする。そうすると、エゼクタ621は、吸引流路651から導入路61に向けた空気の流れを起こす。これによって、例えば導入路61や温度測定部23や酸素濃度測定部24に付着したダストやドレン水が排出路623から外部へと排出される。
特に、実施形態4では、導入路61の経路中にドレンポット部64を設けている。そのため、実施形態4では、逆洗制御における空気の流れは、ドレンポット部64を迂回するようにしている。
図13(A)は、変形例1の水位調整部70の説明図であり、図13(B)は、変形例2の水位調整部70の説明図である。
図14(A)は、変形例3の水位調整部70の説明図であり、図14(B)は、変形例4の水位調整部70の説明図である。
変形例1の水位調整部70の基本構成は、上述した実施形態4と同様である。
図13(A)に示すように、変形例1の水位調整部70は、水位検知センサ71、給水部72、排水部73および水位制御部74を有している。そして、変形例1の水位調整部70の水位検知センサ71は、高水位を検知可能な高水位電極71Hと、低水位を検知可能な低水位電極71Lと、図示しない共通電極と、を有している。すなわち、変形例1の水位調整部70は、実施形態4の水位調整部70とは異なり、中水位電極71Mを有していない。
変形例2の水位調整部70の基本構成は、上述した実施形態4と同様である。
図13(B)に示すように、変形例2の水位調整部70は、給水部72、排水部73、水位制御部74、および貯水部641に貯まっている水の静水圧を検知する圧力センサ75を有している。すなわち、変形例2の水位調整部70は、実施形態4の水位調整部70の水位検知センサ71に代えて、圧力センサ75を有している。
貯水部641に溜まる水の水位は、貯水部641に溜まる水の量、すなわち水の静水圧に比例する。従って、変形例2の水位調整部70では、貯水部641の静水圧を検知することで、貯水部641に溜まる水の水位を特定する。
変形例3の水位調整部70の基本構成は、上述した実施形態4と同様である。
図14(A)に示すように、変形例3の水位調整部70は、給水部72、排水部73、水位制御部74、および貯水部641の重量を検知する重量センサ76を有している。すなわち、変形例3の水位調整部70は、実施形態4の水位調整部70の水位検知センサ71に代えて、重量センサ76を有している。
変形例4の水位調整部70の基本構成は、上述した実施形態4と同様である。
図14(B)に示すように、変形例4の水位調整部70は、給水部72、排水部73、水位制御部74、圧力センサ75および重量センサ76を有している。すなわち、変形例4の水位調整部70は、実施形態4の水位調整部70の水位検知センサ71に代えて、圧力センサ75および重量センサ76を有している。
さらに、変形例4の水位調整部70では、変形例2と同様に、圧力センサ75を用いた水位も特定する。ここで、貯水部641の底部にダストなどが一定量以上に堆積している場合には、圧力センサ75に基づいて特定される水位と、重量センサ76に基づいて特定される水位との間に差が生じる。従って、変形例4の水位制御部74は、圧力センサ75による検知結果と重量センサ76による検知結果とに基づいて、貯水部641にダストが堆積していることを特定できる。すなわち、変形例4の水位調整部70では、給水部72、排水部73および水位制御部74(特定部の一例)は、貯水部641内に堆積するダスト(すなわち、異物)の量を特定する。
端末装置30は、それぞれ、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)、主記憶手段であるメモリ、磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)、ネットワークインターフェイス、ディスプレイ装置を含む表示機構、音声機構、および、キーボードやマウスなどの入力デバイスを備える。
そして、磁気ディスク装置には、OSのプログラムやアプリケーション・プログラムが格納されている。そして、これらのプログラムがメモリに読み込まれてCPUに実行されることにより、本実施形態の端末装置30の各々における各機能部の機能が実現される。
さらに、本実施形態の燃焼システム1において、一連の動作を端末装置30に実現させるプログラムは、例えば通信手段により提供することはもちろん、各種の記録媒体に格納して提供しても良い。
また、実施形態1~実施形態4において、例えば煙道15における上昇気流や炉室11の炉圧などによって、酸素濃度測定部24による成分の測定に十分な量の燃焼排ガスの流れが生じる場合には、吸引部(22、52、62)の構成は必須ではない。
Claims (6)
- 被加熱物を加熱するための燃焼が行われる燃焼設備と、
前記燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部と、
前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、燃焼排ガスの温度に関する温度情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とする燃焼システム。 - 被加熱物を加熱するための燃焼が行われる燃焼設備と、
前記燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部と、
前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記燃焼設備における前記被加熱物に対する処理に関する処理情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とする燃焼システム。 - 燃焼が行われる燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う制御部と、
前記検知部が検知した燃焼排ガスの成分情報を当該検知部から取得する取得部と、
を備え、
前記制御部は、燃焼排ガスの温度に関する温度情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とする端末装置。 - 被加熱物を加熱するための燃焼が行われる燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う制御部と、
前記検知部が検知した燃焼排ガスの成分情報を当該検知部から取得する取得部と、
を備え、
前記制御部は、前記燃焼設備における前記被加熱物に対する処理に関する処理情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とする端末装置。 - コンピュータに、
燃焼が行われる燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う機能と、
前記検知部が検知した燃焼排ガスの成分情報を当該検知部から取得する機能と、
を実現させ、
前記制御を行う機能は、燃焼排ガスの温度に関する温度情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とするプログラム。 - コンピュータに、
被加熱物を加熱するための燃焼が行われる燃焼設備の燃焼排ガスの成分を検知する検知部に間欠的に燃焼排ガスを導く制御を行う機能と、
前記検知部が検知した燃焼排ガスの成分情報を当該検知部から取得する機能と、
を実現させ、
前記制御を行う機能は、前記燃焼設備における前記被加熱物に対する処理に関する処理情報を用いて前記検知部に間欠的に燃焼排ガスを導くことを特徴とするプログラム。
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