JP7227859B2 - 免震装置 - Google Patents

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この発明は、免震装置に関するものである。
従来の免震装置として、鉛直方向に交互に積層された硬質材料層及び軟質材料層を有する積層構造体を備え、積層構造体における上側及び/又は下側の端部側において、硬質材料層を、当該硬質材料層に対し軸線方向内側に配置された他の硬質材料層よりも大径としたものがある(例えば、特許文献1)。特許文献1によれば、このような構成により、免震装置の水平方向変形時において、積層構造体におけるフランジプレート近傍部分の応力集中を抑制し、ひいては、座屈のおそれを低減できる、とされている。
特開2014-47926号公報
しかし、上述の免震装置においては、免震装置の水平方向変形時において、積層構造体のうち、上記大径の硬質材料層における外周側部分及びそれより軸線方向外側(フランジプレート側)の部分が、フランジプレートから離れるように軸線方向内側へ反り返ること(以下、「めくれ上がり」ともいう。)のおそれがあった。
この発明は、めくれ上がりを抑制できる免震装置を、提供することを、目的とするものである。
本発明の免震装置は、鉛直方向に交互に積層された硬質材料層及び軟質材料層を有する、積層構造体を備えた、免震装置であって、
前記積層構造体は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、前記硬質材料層である小径硬質材料層、及び、当該小径硬質材料層に対し軸線方向外側に隣り合うとともに前記小径硬質材料層よりも大径の前記硬質材料層である大径硬質材料層を、有しており、
前記大径硬質材料層の軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層における、少なくとも、前記小径硬質材料層よりも外周側に位置する外周側部分は、前記小径硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層、又は、前記大径硬質材料層よりも小径の前記硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高いことを特徴とする。
本発明の免震装置によれば、めくれ上がりを抑制できる。
本発明の免震装置において、前記大径硬質材料層の軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層は、前記小径硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層、又は、前記大径硬質材料層よりも小径の前記硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高いことが好ましい。
これにより、めくれ上がりをさらに抑制できる。
本発明の免震装置において、前記大径硬質材料層よりも軸線方向外側に配置された前記軟質材料層における、少なくとも、前記小径硬質材料層よりも外周側に位置する外周側部分は、前記小径硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層、又は、前記大径硬質材料層よりも小径の前記硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高いことが好ましい。
これにより、めくれ上がりをさらに抑制できる。
本発明の免震装置において、前記積層構造体は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、前記小径硬質材料層及び前記大径硬質材料層からなる対を複数有しており、
前記複数の対が含む複数の前記大径硬質材料層のうち、少なくとも、当該大径硬質材料層における、当該大径硬質材料層と対をなす前記小径硬質材料層よりも外周側に位置する段差部分の径方向長さが最大である、前記大径硬質材料層の、軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層における、前記外周側部分は、前記対をなす前記小径硬質材料層、又は、当該大径硬質材料層よりも小径の前記硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高いことが好ましい。
これにより、めくれ上がりをさらに抑制できる。
本発明の免震装置において、前記積層構造体は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、前記小径硬質材料層及び前記大径硬質材料層からなる対を複数有しており、
前記複数の対のうち少なくとも2つの対のそれぞれの前記大径硬質材料層の、軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層における、前記外周側部分は、当該大径硬質材料層と対をなす前記小径硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高いことが好ましい。
これにより、めくれ上がりをさらに抑制できる。
本発明の免震装置において、前記少なくとも2つの対が含む複数の前記大径硬質材料層のそれぞれの軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層における、前記外周側部分の複数は、当該大径硬質材料層における、当該大径硬質材料層と対をなす前記小径硬質材料層よりも外周側に位置する段差部分の径方向長さが大きいものほど、弾性率が高いことが好ましい。
これにより、めくれ上がりをさらに抑制できる。
この発明によれば、めくれ上がりを抑制できる免震装置を、提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る免震装置の軸線方向断面図である。 本発明の第2実施形態に係る免震装置の軸線方向断面図である。 本発明の第3実施形態に係る免震装置の軸線方向断面図である。 本発明の第4実施形態に係る免震装置の軸線方向断面図である。 本発明の第5実施形態に係る免震装置の軸線方向断面図である。 本発明の第6実施形態に係る免震装置の一部を示す、軸線方向断面図である。 本発明の第7実施形態に係る免震装置の一部を示す、軸線方向断面図である。 本発明の第8実施形態に係る免震装置の一部を示す、軸線方向断面図である。
本発明の免震装置は、地震の揺れが構造物(例えば、ビル、マンション、戸建て住宅、倉庫等の建物、並びに、橋梁等)に伝わるのを抑制するために、構造物の上部構造と下部構造との間に配置されると、好適なものである。
以下に、図面を参照しつつ、この発明に係る免震装置の実施形態を例示説明する。各図において共通する構成要素には同一の符号を付している。
図1は、本発明の第1実施形態に係る免震装置1を説明するための図面である。図1は、本実施形態に係る免震装置1の、軸線方向断面図である。
図1に示すように、本実施形態の免震装置1は、上下一対のフランジプレート21、22(以下、それぞれ「上側フランジプレート21」、「下側フランジプレート22」ともいう。)と、積層構造体3と、を備えている。
本明細書において、免震装置1の「中心軸線O」(以下、単に「中心軸線O」ともいう。)は、積層構造体3の中心軸線である。免震装置1の中心軸線Oは、鉛直方向に延在するように指向される。本明細書において、免震装置1の「軸線方向」とは、免震装置1の中心軸線Oに平行な方向である。免震装置1の「軸線方向内側」とは、積層構造体3の軸線方向中心に近い側を指しており、免震装置1の「軸線方向外側」とは、積層構造体3の軸線方向中心から遠い側(フランジプレート21、22に近い側)を指している。また、免震装置1の「軸直方向」とは、免震装置1の軸線方向に垂直な方向である。また、免震装置1の「内周側」、「外周側」、「径方向」、「周方向」とは、免震装置1の中心軸線Oを中心としたときの「内周側」、「外周側」、「径方向」、「周方向」をそれぞれ指す。また、「上」、「下」とは、鉛直方向における「上」、「下」をそれぞれ指す。
上側フランジプレート21は、上側フランジプレート21の上に構造物(例えば、ビル、マンション、戸建て住宅、倉庫等の建物、並びに、橋梁等)の上部構造(建物本体等)が載せられた状態で、当該上部構造に連結されるように、構成されている。下側フランジプレート22は、上側フランジプレート21よりも下側に配置され、構造物の下部構造(基礎等)に連結されるように構成されている。上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22は、金属から構成されると好適であり、鋼から構成されるとより好適である。本実施形態において、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22は、軸直方向断面において、円形の外縁形状を有している(図示せず)。しかし、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22は、軸直方向断面において、多角形状(四角形等)等、任意の外縁形状を有していてよい。
積層構造体3は、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22どうしの間に配置されている。積層構造体3は、複数の硬質材料層4と、複数の軟質材料層5と、被覆層6と、を有している。硬質材料層4と軟質材料層5とは、鉛直方向に交互に積層されている。各硬質材料層4と各軟質材料層5とは、同軸上に配置されており、すなわち、各硬質材料層4と各軟質材料層5とのそれぞれの中心軸線は、免震装置1の中心軸線O上に位置している。積層構造体3の上下両端には、軟質材料層5が配置されている。積層構造体3の上下両端に配置された一対の軟質材料層5は、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22にそれぞれ固定されている。
硬質材料層4は、硬質材料から構成されている。硬質材料層4を構成する硬質材料としては、金属が好適であり、鋼がより好適である。図1の例のように、硬質材料層4どうしの軸線方向の間隔は、均一(一定)であると、好適である。また、図1の例のように、各硬質材料層4の厚さは、互いに同じであると、好適である。
軟質材料層5は、硬質材料層4よりも剛性の低い、軟質材料から構成されている。軟質材料層5を構成する軟質材料としては、弾性体が好適であり、ゴムがより好適である。軟質材料層5を構成するゴムとしては、天然ゴム又は合成ゴム(高減衰ゴム等)が好適である。図1の例のように、各軟質材料層5の厚さは、互いに同じであると、好適である。
被覆層6は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面を覆っている。被覆層6を構成する材料は、弾性体が好適であり、ゴムがより好適である。被覆層6を構成する材料は、軟質材料層5を構成する軟質材料と同じでもよいし、軟質材料層5を構成する軟質材料とは異なっていてもよい。
被覆層6は、軟質材料層5と一体に構成されている。
本実施形態において、被覆層6は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面の全体を覆っていており、ひいては、積層構造体3の外周側の表面の全体を構成している。ただし、被覆層6は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面の一部のみを覆っていてもよく、ひいては、積層構造体3の外周側の表面の一部のみを構成していてもよい。例えば、被覆層6は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面のうち、大径硬質材料層4Lの段差部分4LMの軸線方向内側の面のみを覆っていてもよい。あるいは、被覆層6は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面のうち、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周面のみを覆っていてもよい。また、被覆層6は、設けられていなくてもよく、その場合、積層構造体3の外周側の表面は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面のみから構成される。
なお、本明細書では、隣り合う硬質材料層4が軸線方向に重複する径方向範囲で、径方向に延在する軟質の材料層を「軟質材料層5」と称し、これより外周側の、硬質材料層4以外の材料層を「被覆層6」と称している。
本実施形態において、硬質材料層4、軟質材料層5、及び被覆層6は、それぞれ、軸直方向断面において、円形の外縁形状を有している。しかし、硬質材料層4、軟質材料層5、及び被覆層6は、それぞれ、軸直方向断面において、多角形状(四角形等)等の任意の非円形状の外縁形状を有していてもよい。
なお、本明細書において、積層構造体3、硬質材料層4、軟質材料層5、及び被覆層6のそれぞれの「外径」とは、これらが軸直方向断面において非円形の外縁形状を有している場合、軸直方向断面におけるこれらの外接円の直径を指す。
図1に示すように、本実施形態において、積層構造体3は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方(図1の例では、両方)の端部側において、硬質材料層4である小径硬質材料層4Sと、当該小径硬質材料層4Sに対し軸線方向外側に隣り合うとともに小径硬質材料層4Sよりも大径の(すなわち、外径が大きい)硬質材料層4である大径硬質材料層4Lと、を有している。図1の例では、積層構造体3は、その上側及び下側の両方の端部側において、それぞれ、互いに隣り合う1つの小径硬質材料層4Sと1つの大径硬質材料層4Lとからなる対4Pを、1つずつ有している。
なお、1つの対4Pは、互いに隣り合う1つの小径硬質材料層4Sと1つの大径硬質材料層4Lとからなるものとし、当該小径硬質材料層4S及び当該大径硬質材料層4L以外の各硬質材料層4は、当該対4Pを構成しない(すなわち、当該1つの対4Pに着目したとき、当該小径硬質材料層4S及び当該大径硬質材料層4L以外の各硬質材料層4は、たとえ、当該小径硬質材料層4Sや当該大径硬質材料層4Lと同径であっても、小径硬質材料層4Sや大径硬質材料層4Lとは称しない)ものとする。
本実施形態において、小径硬質材料層4Sは、積層構造体3の軸線方向中心よりも軸線方向外側に位置している。小径硬質材料層4Sよりも軸線方向内側に位置する硬質材料層41は、それぞれ、小径硬質材料層4Sと同径(すなわち、外径が同じ)である。また、本実施形態において、積層構造体3は、大径硬質材料層4Lの軸線方向外側に位置する2つの硬質材料層42を有している。硬質材料層42は、大径硬質材料層4Lと同径(すなわち、外径が同じ)である。ただし、大径硬質材料層4Lを、積層構造体3を構成する複数の硬質材料層4のうち、最も軸線方向外側に位置するものとしてもよい。
本明細書では、大径硬質材料層4Lのうち、小径硬質材料層4Sよりも外周側に位置する部分4LMを、「段差部分(4LM)」と称する。
本実施形態において、小径硬質材料層4Sの軸線方向内側に隣接する軟質材料層5Sは、積層構造体3の軸線方向中心よりも軸線方向外側に位置している。軟質材料層5Sよりも軸線方向内側に位置する軟質材料層51は、それぞれ、軟質材料層5Sと同径である。また、本実施形態において、大径硬質材料層4Lの軸線方向外側に隣接する軟質材料層5Lは、積層構造体3の軸線方向外側端よりも軸線方向内側に位置している。軟質材料層5Lよりも軸線方向外側に位置する軟質材料層52は、それぞれ、軟質材料層5Lと同径である。ただし、対4Pを、積層構造体3の最も軸線方向外側に配置して、軟質材料層5Lを、積層構造体3を構成する複数の軟質材料層5のうち、最も軸線方向外側に位置するものとしてもよい。
本明細書では、対をなす小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lのうち、大径硬質材料層4Lの軸線方向外側に隣接する上記軟質材料層5Lにおける、小径硬質材料層4Sよりも外周側に位置する外周側部分を、「外周側部分(5LM)」と称する。
本実施形態において、軟質材料層5Lにおける、外周側部分5LMは、小径硬質材料層4Sの軸線方向内側に隣接する軟質材料層5S、又は、大径硬質材料層4Lよりも小径の硬質材料層(本例では、小径硬質材料層4S及び硬質材料層41)の軸線方向内側に隣接する、軟質材料層(本例では、軟質材料層5S及び軟質材料層51)よりも、弾性率が高い。ここで、「大径硬質材料層4Lよりも小径の硬質材料層」とは、大径硬質材料層4Lよりも小径の全ての硬質材料層を指し、従って、小径硬質材料層4Sを含む。より具体的に、図1の例では、大径硬質材料層4Lの軸線方向外側に隣接する軟質材料層5Lの外周側部分5LMは、軟質材料層5S、又は、軟質材料層5S及び軟質材料層51(本例では、全て軟質材料層5Sよりも軸線方向内側に位置している)よりも、弾性率が高い。
なお、外周側部分5LMは、軟質材料層5Sのみよりも、弾性率が高いものとしてもよい。ただし、上述の図1の例に示すように、外周側部分5LMは、大径硬質材料層4Lよりも小径の全ての硬質材料層の軸線方向内側に隣接する軟質材料層5S、51よりも、弾性率が高いことが好ましい。また、より好適には、外周側部分5LMは、上記の軟質材料層5S及び51に加えて、大径硬質材料層4L及び小径硬質材料層4Sの間に配置された軟質材料層5Mよりも弾性率が高い。なお、外周側部分5LMのうち、少なくとも一部が、小径硬質材料層4Sの軸線方向内側に隣接する軟質材料層5S、又は、大径硬質材料層4Lよりも小径の硬質材料層(本例では、小径硬質材料層4S及び硬質材料層41)の軸線方向内側に隣接する、軟質材料層(本例では、軟質材料層5S及び軟質材料層51)よりも、弾性率が高ければよい。
なお、弾性率を高くする手段については、特に限定されないが、例えば、弾性率の異なるゴムを用いてもよい。
以下、本実施形態の免震装置1の作用効果について説明する。
まず、本実施形態の免震装置1は、上述のとおり、積層構造体3が、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方(図1の例では、両方)の端部側において、硬質材料層4である小径硬質材料層4Sと、当該小径硬質材料層4Sに対し軸線方向外側に隣り合うとともに小径硬質材料層4Sよりも大径の硬質材料層4である大径硬質材料層4Lと、を有している。これにより、仮に、積層構造体3の全ての硬質材料層4が小径硬質材料層4Sと同径である場合に比べて、免震装置1の水平変形時において、硬質材料層4どうしが軸線方向に重複する領域を増大でき、ひいては、積層構造体3がよりしっかりと軸線方向に支えられるので、免震装置1が座屈しにくくなる(言い換えれば、免震装置1の耐座屈性能を向上できる)。また、仮に、積層構造体3の全ての硬質材料層4が大径硬質材料層4Lと同径である場合に比べて、免震装置1の免震性能を向上できる。
さらに、本実施形態では、軟質材料層5Lにおける、外周側部分5LMは、小径硬質材料層4Sの軸線方向内側に隣接する軟質材料層5S、又は、大径硬質材料層4Lよりも小径の硬質材料層(本例では、小径硬質材料層4S及び硬質材料層41)の軸線方向内側に隣接する軟質材料層(本例では、軟質材料層5S及び軟質材料層51)よりも、弾性率が高い。これによって、免震装置1の水平方向変形時に、積層構造体3のうち、大径硬質材料層4Lの段差部分4LM、及び、それより軸線方向外側の部分に作用する、軸線方向内側へ向かう反発力に抗することができ、大径硬質材料層4Lの段差部分4LM、及び、それより軸線方向外側の部分の、軸線方向内側へのめくれ上がりを抑制することができる。よって、段差部分4LM、及び、それより軸線方向外側の部分において、軟質材料層5が疲労したり損傷したりするおそれを低減でき、ひいては、免震装置1の耐久性を向上できる。
なお、本明細書における「弾性率」とは、JIS K6254における静的せん断弾性率を指し、JIS K6254に規定される静的せん断弾性率の測定方法に準じて測定した。測定には、短冊状1号形の試験片を用い、引張試験における引張速度は、1mm/min、引張歪みは100%とした。
本実施形態において、軟質材料層5Lにおける、外周側部分5LMの弾性率を弾性率G1とし、小径硬質材料層4Sの軸線方向内側に隣接する軟質材料層5Sの弾性率を弾性率G2とし、硬質材料層41の軸線方向内側に隣接する軟質材料層51の弾性率を弾性率G3とするとき、弾性率G1/G2は、200~500%であることが好ましく、弾性率G1/G3は、200~500%であることが好ましい。
なお、弾性率G2及びG3は同じでも異なっていてもよいが、製造性の観点から、本例のように同じであることが好ましい。
また、めくり上がり防止の効果の向上の観点から、軟質材料層5Lにおける、外周側部分5LMの弾性率G1は、0.6MPa以上であることが好ましく、1.0MPa以上であることがさらに好ましい。また、免震性能の向上の観点から、外周側部分5LMの弾性率G1は、2.0MPa以下であることが好ましい。
本実施形態では、上述のとおり、外周側部分5LMの外周側の表面を被覆層6が覆っている。被覆層6の弾性率は特に限定されないが、軸直方向における軟質材料層の一体性を高めるため、外周側部分5LMと同じ弾性率とすることがさらに好ましい。
なお、本明細書で説明する各実施形態においては、図1に示す例のように、積層構造体3の上側及び下側の両方の端部側において、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対4Pが設けられていると、好適である。この場合、仮に積層構造体3の上側及び下側のうちいずれか一方の端部側のみにおいて、対4Pが設けられている場合に比べて、免震装置1の耐座屈性能を向上できる。
ただし、図2に示す第2実施形態のように、積層構造体3の下側の端部側のみにおいて、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対4Pが設けられていてもよいし、あるいは、図3に示す第3実施形態のように、積層構造体3の上側の端部側のみにおいて、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対4Pが設けられていてもよい。これらの場合、仮に積層構造体3の上側及び下側の両方の端部側において対4Pが設けられている場合(図1)に比べて、免震装置1の製造時において、積層構造体3を構成する各硬質材料層4及び各軟質材料層5の積層作業等がしやすくなるので、免震装置1の製造性を向上できる。なお、これらの場合、積層構造体3の上側及び下側のうち、対4Pが設けられていない方の端部側においては、段差部分4LMが存在せず、各硬質材料層4が同径であることから、水平方向変形時においてめくれ上がりのおそれが無い。よって、積層構造体3の上側及び下側のうち、対4Pが設けられている方の端部側のみにおいて、軟質材料層5Lにおける、外周側部分5LMを、小径硬質材料層4Sの軸線方向内側に隣接する軟質材料層5S、又は、大径硬質材料層4Lよりも小径の硬質材料層(本例では、小径硬質材料層4S及び硬質材料層41)の軸線方向内側に隣接する、軟質材料層(本例では、軟質材料層5S及び軟質材料層51)よりも、弾性率が高いものとすれば、めくり上がり抑制の観点において、十分である。また、第2実施形態及び第3実施形態の例において、外周側部分5LMは、軟質材料層5S及び51に加えて、大径硬質材料層4L及び小径硬質材料層4Sの間に配置された軟質材料層5Mよりも、弾性率が高いことがより好ましい。
また、図1~図3に示す第1~第3実施形態では、軟質材料層5Lにおける、外周側部分5LMの弾性率を、軟質材料層5S及び軟質材料層51よりも高いものとしているが、軟質材料層5Lにおける、少なくとも外周側部分5LMを含む部分、即ち、外周側部分5LM及び外周側部分5LMよりも内周側の部分の少なくとも一部を、軟質材料層5S、又は、軟質材料層5S及び軟質材料層51、好適には加えて軟質材料層5Mより高い弾性率としてもよい。
図4に示す積層構造体3においては(第4実施形態)、大径硬質材料層4Lの軸線方向外側に隣接する軟質材料層5Lは、小径硬質材料層4Sの軸線方向内側に隣接する軟質材料層5S、又は、大径硬質材料層4Lよりも小径の硬質材料層(本例では、小径硬質材料層4S及び硬質材料層41)の軸線方向内側に隣接する軟質材料層(本例では、軟質材料層5S及び軟質材料層51)よりも、弾性率が高いことが好ましい。即ち、外周側部分5LMを含む軟質材料層5Lの全体が、軟質材料層5S、又は、軟質材料層5S及び軟質材料層51よりも、弾性率が高いことが好ましい。これにより、軟質材料層5Lの全体が、軟質材料層5S及び軟質材料層51よりも高い弾性率となり、めくり上がりをさらに抑制することができる。なお、軟質材料層5Lは、軟質材料層5S及び51に加えて、大径硬質材料層4L及び小径硬質材料層4Sの間に配置された軟質材料層5Mよりも、弾性率が高いことがより好ましい。
図5に示す積層構造体3においては(第5実施形態)、大径硬質材料層4Lよりも軸線方向外側に配置された軟質材料層(本例では、軟質材料層5L及び軟質材料層52)における、少なくとも、小径硬質材料層4Sよりも外周側に位置する外周側部分(本例では、外周側部分5LM及び52M)は、小径硬質材料層4Sの軸線方向内側に隣接する軟質材料層5S、又は、大径硬質材料層4Lよりも小径の硬質材料層(本例では、小径硬質材料層4S及び硬質材料層41)の軸線方向内側に隣接する軟質材料層(本例では、軟質材料層5S及び軟質材料層51)よりも、弾性率が高いことが好ましい。これによって、免震装置1の水平方向変形時に、大径硬質材料層4Lの段差部分4LM、及び、それより軸線方向外側の部分の、軸線方向内側へのめくれ上がりを、さらに抑制することができる。なお、外周側部分5LM及び52Mは、軟質材料層5S及び51に加えて、大径硬質材料層4L及び小径硬質材料層4Sの間に配置された軟質材料層5Mよりも、弾性率が高いことがより好ましい。
なお、本実施形態において、外周側部分5LM及び52Mの外周側の表面を覆っている被覆層6、並びに硬質材料層42の外周側の表面を覆っている被覆層6の弾性率は特に限定されないが、軸直方向における軟質材料層の一体性を高めるため、外周側部分5LM及び52Mと同じ弾性率とすることがさらに好ましい。
また、本実施形態において、軟質材料層5Lにおける外周側部分5LM、及び軟質材料層52における外周側部分52Mの弾性率を、軟質材料層5S及び51よりも高いものとしているが、軟質材料層5Lにおける、少なくとも外周側部分5LMを含む部分、即ち、外周側部分5LM及び外周側部分5LMよりも内周側の部分の少なくとも一部を、軟質材料層5S、又は、軟質材料層5S及び軟質材料層51より高い弾性率としてもよく、加えて、軟質材料層5Mより高い弾性率としてもよい。さらに、軟質材料層52における、少なくとも外周側部分52Mを含む部分、即ち、外周側部分52M及び外周側部分52Mよりも内周側の部分の少なくとも一部を、軟質材料層5S、又は、軟質材料層5S及び軟質材料層51より高い弾性率としてもよく、加えて、軟質材料層5Mよりも高い弾性率とすることもできる。
さらに、大径硬質材料層4Lよりも軸線方向外側の軟質材料層の全部を、軟質材料層5S、又は、軟質材料層5S及び軟質材料層51より高い弾性率としてもよく、加えて、軟質材料層5Mよりも高い弾性率としてもよい。
また、図4及び図5に示す第4実施形態及び第5実施形態において、積層構造体3の上側及び下側の両方の端部側において、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対4Pが設けられているが、積層構造体3の下側の端部側のみ及び上側の端部側のみにおいて、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対4Pが設けられていてもよい。
本明細書の各実施形態において、図6、図7及び図8に示す実施形態6、7及び8における積層構造体3のように、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方(図6~図8に示す例では、少なくとも下側)の端部側において、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対4Pを、複数(図6~図8に示す例では、3つ)有していてもよい。
実施形態6における積層構造体3は、図6に示すように、各対4Pの段差部分4LM1、4LM2及び4LM3の径方向長さL1、L2及びL3が、互いに異なる。より具体的には、各対4Pの段差部分4LM1、4LM2及び4LM3の径方向長さL1、L2及びL3は、軸線方向外側に位置するものほど、径方向長さが長い(即ち、長さL1<L2<L3)。
ここで、仮に軟質材料層5がそれぞれ同じ弾性率を有する場合、段差部分4LMの径方向長さが長いほど、免震装置1の水平方向変形時において、積層構造体3のうち、当該段差部分4LM、及び、それより軸線方向外側の部分は、軸線方向内側への反り返り(めくれ上がり)が生じやすくなる。このような観点から、積層構造体3が、その上側及び下側のうち少なくとも一方の端部側において、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対4Pを複数有している場合、図6に示すように、少なくとも、径方向長さL3が最大である段差部分4LMを有する大径硬質材料層4L(本例では、径方向長さが長さL3である段差部分4LM3を有する大径硬質材料層4L3)の軸線方向外側に隣接する軟質材料層5L(本例では、軟質材料層5L3)における、少なくとも、大径硬質材料層4Lと対をなす小径硬質材料層4S(本例では、小径硬質材料層4S3)よりも外周側に位置する外周側部分5LM(本例では、外周側部分5LM3)の弾性率を、対をなす小径硬質材料層4S(本例では小径硬質材料層4S3)の軸線方向内側に隣接する軟質材料層5S(本例では、軟質材料層5S3)、又は、当該大径硬質材料層4Lよりも小径の硬質材料層4の軸線方向内側に隣接する軟質材料層5(本例では、軟質材料層5S3、5S2、5S1及び51)よりも、弾性率が高いものとすることが好ましい。即ち、外周側部分5LM3の弾性率を、軟質材料層5S3、又は、軟質材料層5S3、5S2、5S1及び51よりも、弾性率が高いものとすることが好ましい。これにより、めくれ上がりをさらに抑制できる。
なお、外周側部分5LM3は、軟質材料層5S3、又は、軟質材料層5S3、5S2、5S1及び51に加えて、軟質材料層5M3、5M2及び5M1よりも弾性率が高いことがより好ましい。
実施形態7における積層構造体3は、図7に示すように、各対4Pの段差部分4LM1、4LM2及び4LM3の径方向長さL1、L2及びL3が、互いに同じである。
本実施形態において、積層構造体3は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対を複数有している場合、図7に示すように、複数の対4Pのうち少なくとも2つの対(より好適には全て)のそれぞれの大径硬質材料層4Lの、軸線方向外側に隣接する軟質材料層5Lにおける、外周側部分5LMは、当該大径硬質材料層4Lと対をなす小径硬質材料層4Sの軸線方向内側に隣接する軟質材料層5Sよりも、弾性率が高いことが好ましい。より好ましくは、外周側部分5LMは、当該大径硬質材料層4Lと対をなす小径硬質材料層4Sの軸方向内側に隣接する軟質材料層5Sに加えて、対をなす大径硬質材料層4Lと小径硬質材料層との間に配置された軟質材料層5Mよりも、弾性率が高い。図7において、より具体的には、外周側部分5LM3は、軟質材料層5S3(図示例では、軟質材料層5S3は、軟質材料層5L2でもあり、そのうちの、外周側部分5LM2以外の部分)よりも、弾性率が高いことが好ましい。さらに、外周側部分5LM2は、軟質材料層5S2よりも、弾性率が高いことが好ましい。
これにより、めくれ上がりをさらに抑制できる。
なお、本例において、軟質材料層5LM2及び5LM3の弾性率は同じだが、弾性率が異なっていてもよい。
実施形態8における積層構造体3は、図8に示すように、各対4Pの段差部分4LM1、4LM2及び4LM3の径方向長さL1、L2及びL3が、互いに異なる。より具体的には、図6に示す積層構造体3と同様に、各対4Pの段差部分4LM1、4LM2及び4LM3の径方向長さL1、L2及びL3は、軸線方向外側に位置するものほど、径方向長さが長い(即ち、長さL1<L2<L3)。
免震装置1において、大径硬質材料層4Lが、小径硬質材料層4Sよりも外周側に位置する段差部分4LMを有していると、段差部分4LMに軸線方向内側へ反り返る力が作用しやすく、さらに、上述のとおり、仮に軟質材料層5がそれぞれ同様の弾性率を有する場合、段差部分4LMの径方向長さが長いほど、免震装置1の水平方向変形時において、積層構造体3のうち、当該段差部分4LM、及び、それより軸線方向外側の部分は、軸線方向内側への反り返り(めくれ上がり)が生じやすくなる。このような観点から、本実施形態において、積層構造体3が、その上側及び下側のうち少なくとも一方の端部側において、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対4Pを複数有している場合、少なくとも2つの対(本例では、対4P1、対4P2、対4P3の3つ)が含む複数の大径硬質材料層(本例では、大径硬質材料層4L1、4L2、4L3)のそれぞれの軸線方向外側に隣接する軟質材料層(本例では、軟質材料層5L1、5L2、5L3)における、外周側部分の複数(本例では、外周側部分5LM1、5LM2、5LM3)は、当該大径硬質材料層における、当該大径硬質材料層と対をなす小径硬質材料層(本例では、小径硬質材料層4S1、4S2、4S3)よりも外周側に位置する段差部分(本例では、段差部分4LM1、4LM2、4LM3)の径方向長さが大きいものほど、弾性率が高いことが好ましい。より具体的には、図8に示す例では、対4P1、4P2及び4P3において、段差部分4LM1、4LM2及び4LM3の径方向長さは、径方向長さL1、L2及びL3の順に大きくなり、外周側部分5LMの弾性率は、外周側部分5LM1、5LM2、5LM3の順に高くなっていることが好ましい。これにより、めくれ上がりをさらに抑制できる。
なお、図8の例では、複数の対4Pのうち、外周側部分5LM1、5LM2、5LM3の弾性率がそれぞれ異なっているが、外周側部分5LM1、5LM2、5LM3の弾性率の大小関係は、任意でよい。例えば、図8の例のように、各対4Pの段差部分4LM1、4LM2及び4LM3の径方向長さL1、L2及びL3が、軸線方向外側に位置するものほど、径方向長さが長い(即ち、長さL1<L2<L3)場合において、外周側部分5LM1、5LM2、5LM3の弾性率は、互いに同じであってもよい。あるいは、外周側部分5LM1及び5LM2の弾性率が互いに同じであってもよく、又は、外周側部分5LM2及び5LM3の弾性率が互いに同じであってもよい。
本明細書で説明する各例において、積層構造体3は、図1~図8の各例のように、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、各硬質材料層4が、それぞれ当該硬質材料層4に対し軸線方向内側に隣り合う他の硬質材料層4の外径以上の外径を有している(すなわち、各硬質材料層4の外径が、軸線方向外側に向かうにつれて徐々に増大している)と、好適である。言い換えれば、積層構造体3は、図1~図6の各例のように、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、いずれの硬質材料層4も、当該硬質材料層4に対し軸線方向内側に隣り合う他の硬質材料層4の外径未満の外径を有していないと、好適である。これにより、仮に、いずれかの硬質材料層4が、当該硬質材料層4に対し軸線方向内側に隣り合う他の硬質材料層4の外径未満の外径を有している場合に比べて、免震装置1の耐座屈性能を、向上できる。
また、本明細書で説明する各例において、積層構造体3は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、最も軸線方向外側に位置する複数の硬質材料層4が、それぞれ当該硬質材料層4に対し軸線方向内側に隣り合う他の硬質材料層4の外径よりも大きな外径を有している(すなわち、これら複数の硬質材料層4の外径が、軸線方向外側に向かうにつれて、一部で一定となることなく常に滑らかに増大している)と、好適である。この場合、免震装置1の耐座屈性能及び免震性能を、向上できることに加えて、積層構造体3のめくれ上がりをさらに抑制することができる。
なお、積層構造体3は、図1~図5の各例のように、積層構造体3における軸線方向中央部分において、複数の硬質材料層4が同径であってもよいし、あるいは、積層構造体3の中央部分において、複数の硬質材料層4が、それぞれ当該硬質材料層4に対し軸線方向内側に隣り合う他の硬質材料層4の外径よりも大きな外径を有し(すなわち、これら複数の硬質材料層4の外径が、軸線方向外側に向かうにつれて、一部で一定となることなく常に滑らかに増大し)ていてもよい。例えば、積層構造体3は、積層構造体3における軸線方向の全体において、複数の硬質材料層4が、それぞれ当該硬質材料層4に対し軸線方向内側に隣り合う他の硬質材料層4の外径よりも大きな外径を有し(すなわち、これら複数の硬質材料層4の外径が、軸線方向外側に向かうにつれて、一部で一定となることなく常に滑らかに増大し)ていてもよい。
なお、これらの場合、各対4Pの小径硬質材料層4Sは、当該対4Pに対し軸線方向内側に隣り合う他の対4Pの大径硬質材料層4Lとなり得る。同様に、各対4Pの大径硬質材料層4Lは、当該対4Pに対し軸線方向外側に隣り合う他の対4Pの小径硬質材料層4Sとなり得る。
本明細書で説明する各例においては、積層構造体3は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、小径硬質材料層4S及び大径硬質材料層4Lからなる対4Pを、複数有している場合、図6及び図8の例のように、各対4Pの段差部分4LMは、軸線方向外側に位置するものほど、径方向長さが長いと、好適である。これにより、仮に図7の例のように各対4Pの段差部分4LMの径方向長さLが互いに同じである場合に比べて、積層構造体3のめくれ上がりをさらに抑制することができる。
また、積層構造体3は、図1~図5の各例においては、各硬質材料層4と各軟質材料層5とが環状ではなく中実に構成されており、積層構造体3の中心軸線O上に硬質材料層4と軟質材料層5とが位置しているが、これに限られない。例えば、積層構造体3は、各硬質材料層4と各軟質材料層5とが環状に構成されており、各硬質材料層4の中心穴と各軟質材料層5の中心穴とによって、積層構造体3は、その中心軸線O上に、軸線方向に延在する中心穴を有しており、当該中心穴に、柱状体が配置されていてもよい。柱状体は、塑性変形により振動エネルギーを吸収できるように構成されていると好適である。柱状体は、例えば、鉛、錫、錫合金、又は熱可塑性樹脂から構成されることができる。
本発明の免震装置は、地震の揺れが構造物(例えば、ビル、マンション、戸建て住宅、倉庫等の建物、並びに、橋梁等)に伝わるのを抑制するために、構造物の上部構造と下部構造との間に配置されると、好適なものである。
1:免震装置、21:上側フランジプレート(フランジプレート)、 22:下側フランジプレート(フランジプレート)、 3:積層構造体、 4:硬質材料層、 4S、4S1~4S3:小径硬質材料層(硬質材料層)、 4L、4L1~4L3:大径硬質材料層(硬質材料層)、 4LM、4LM1~4LM3:段差部分、 41、42:硬質材料層、 4P、4P1~4P3:対、 5:軟質材料層、 5S、5S1~5S3:軟質材料層、 5L、5L1~5L3:軟質材料層、 51、52:軟質材料層、 5LM、5LM1~5LM3:外周側部分、 6:被覆層、 O:中心軸線







Claims (6)

  1. 鉛直方向に交互に積層された硬質材料層及び軟質材料層を有する、積層構造体を備えた、免震装置であって、
    前記積層構造体は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、前記硬質材料層である小径硬質材料層、及び、当該小径硬質材料層に対し軸線方向外側に隣り合うとともに前記小径硬質材料層よりも大径の前記硬質材料層である大径硬質材料層を、有しており、
    前記大径硬質材料層の軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層における、少なくとも、前記小径硬質材料層よりも外周側に位置する外周側部分は、前記小径硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層、又は、前記大径硬質材料層よりも小径の前記硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高く、
    いずれか1つの前記大径硬質材料層の軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層における、少なくとも、前記小径硬質材料層よりも外周側に位置する外周側部分は、前記いずれか1つの大径硬質材料層に対し軸線方向外側に隣り合う前記硬質材料層の軸線方向外側に隣接する前記軟質材料よりも、弾性率が高い、免震装置。
  2. 前記大径硬質材料層の軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層は、前記小径硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層、又は、前記大径硬質材料層よりも小径の前記硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高い、請求項1に記載の免震装置。
  3. 前記大径硬質材料層よりも軸線方向外側に配置された前記軟質材料層における、少なくとも、前記小径硬質材料層よりも外周側に位置する外周側部分は、前記小径硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層、又は、前記大径硬質材料層よりも小径の前記硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高い、請求項1又は2に記載の免震装置。
  4. 前記積層構造体は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、前記小径硬質材料層及び前記大径硬質材料層からなる対を複数有しており、
    前記複数の対が含む複数の前記大径硬質材料層のうち、少なくとも、当該大径硬質材料層における、当該大径硬質材料層と対をなす前記小径硬質材料層よりも外周側に位置する段差部分の径方向長さが最大である、前記大径硬質材料層の、軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層における、前記外周側部分は、前記対をなす前記小径硬質材料層、又は、当該大径硬質材料層よりも小径の前記硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高い、請求項1~3のいずれか一項に記載の免震装置。
  5. 前記積層構造体は、その上側及び下側のうち少なくともいずれか一方の端部側において、前記小径硬質材料層及び前記大径硬質材料層からなる対を複数有しており、
    前記複数の対のうち少なくとも2つの対のそれぞれの前記大径硬質材料層の、軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層における、前記外周側部分は、当該大径硬質材料層と対をなす前記小径硬質材料層の軸線方向内側に隣接する前記軟質材料層よりも、弾性率が高い、請求項1~4のいずれか一項に記載の免震装置。
  6. 前記少なくとも2つの対が含む複数の前記大径硬質材料層のそれぞれの軸線方向外側に隣接する前記軟質材料層における、前記外周側部分の複数は、当該大径硬質材料層における、当該大径硬質材料層と対をなす前記小径硬質材料層よりも外周側に位置する段差部分の径方向長さが大きいものほど、弾性率が高い、請求項5に記載の免震装置。
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