JP7227411B1 - 自動車連携バックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、V2Xとは、V2L(Vehicle to Load)、V2H(Vehicle to Home)、V2G(Vehicle to Grid)、V2V(Vehicle to Vehicle)などの総称である。
系統からの交流を負荷に供給するとともに、直流に変換して蓄電池に充電し、前記系統が遮断されたときに前記蓄電池からの直流を変換器で交流に変換して前記負荷へ供給する無停電電源装置と、
走行用バッテリーを搭載する自動車と、
前記走行用バッテリーを前記蓄電池と並列に接続する充放電器と、
を備え、
任意時に、前記充放電器を介して前記走行用バッテリーを前記蓄電池と並列に接続することと、前記走行用バッテリーを前記蓄電池から切り離すことが可能であり、
前記系統が遮断されたとき、且つ前記走行用バッテリーを前記蓄電池と並列に接続されたときに、前記走行用バッテリーからの直流で前記蓄電池を充電すること、及び前記走行用バッテリーからの直流を前記変換器に供給すること、の少なくとも一方を電力バックアップとして行うことを特徴とする。
系統10からの交流を負荷50に供給するとともに、直流に変換して蓄電池23に充電し、系統10が遮断されたときに蓄電池23からの直流を変換器22で交流に変換して負荷50へ供給する無停電電源装置20と、
走行用バッテリー31を搭載する自動車30と、
着脱可能に走行用バッテリー31を蓄電池23と並列に接続する充放電器40と、
を備え、
系統10が遮断されたとき、且つ走行用バッテリー31を蓄電池23と並列に接続されたときに、走行用バッテリー31からの直流で蓄電池23を充電すること、及び走行用バッテリー31からの直流を変換器22に供給すること、の少なくとも一方を電力バックアップとして行うことを特徴とする。
負荷50は、交流電力を要求する機器である。
本自動車連携バックアップ装置は、バックアップ電源装置において自動車30の蓄電能力を活用してバックアップの長時間化を可能とすることができる。自動車30の走行用バッテリー31の電圧をUPS20内の蓄電池23の電圧(DCバス27の電圧)に変換する充放電器40を介し、走行用バッテリー31の電力をUPS20に給電する。
また、通常、走行用バッテリー31と蓄電池23とで大きな電圧差がある場合などの異常時の保護機能を別途設ける必要があるが、本自動車連携バックアップ装置は、整流器21、変換器22、及び充放電器40の全てで高周波トランスを備え、絶縁されているため、異常時の保護機能を別途設ける必要がない。
(1)接続端28に太陽光発電装置や風力発電装置を接続する場合
UPS20に接続する2次電池を太陽光発電あるいは風力発電とした場合、UPS20内の蓄電池23の蓄電容量が枯渇した際、日中や晴天、あるいは風量が十分でないと発電量が負荷50の要求電力を上回らず、バックアップを維持することができない。また、太陽光パネルや風車は大型で搬送することが困難のため、UPS毎に設置が必要となり、設備が大型となる。本自動車連携バックアップ装置の場合、天候に関わらずバックアップを行うことができ、可搬性があるため充放電器40や走行用バッテリー31をUPS毎に設置が不要である。
(2)充放電器がAC出力である場合(従来のV2X装置)
図2は、従来のV2X装置を利用する構成を説明する図である。UPSに接続する充放電器45をDC/ACタイプにした場合、UPS20の出力部に手動切替えスイッチ51を追加する必要がある。このため、UPS20から自動車30の走行用バッテリー31からの電力に切替するときに瞬断が発生してしまう。系統10が復旧した際も同様である。本自動車連携バックアップ装置の場合、手動切替えスイッチが不要で瞬断は発生しない。
(3)発動発電機の場合
本システムは、図2のシステムブロック図の充放電器45が発動発電機に置き換わった構成である。本システムの場合、上記(2)の他に、騒音や二酸化炭素の排出量が増えて環境に悪いというデメリットもある。本自動車連携バックアップ装置の場合、手動切替えスイッチが不要で瞬断は発生しない上、バックアップ中には騒音や二酸化炭素の排出はない。
図4の放電器41は、DC/DC電力変換器であって、
少なくとも1つのスイッチング素子SWを有し、直流電圧源からの入力電圧Vinを直流のリンク電圧Vlinkに昇圧し、UPS20に出力電圧Voutを供給する絶縁型コンバータ111にリンク電圧Vlinkを入力する昇圧回路110と、
入力電圧Vin、リンク電圧Vlink、及び前記直流電圧源から昇圧回路110に入力される直流電流Iinを検出し、出力電圧VoutをUPS20が要求する電圧値(設定出力電圧)Vorefに近づける前記リンク電圧の目標値である目標リンク電圧値Vrefを生成し、目標リンク電圧値Vrefを入力電圧Vinで除算した昇圧比αと直流電流Iinに基づいて、検出した出力電圧Voutが目標リンク電圧値Vrefに近づくように昇圧回路110のスイッチング素子SWに駆動信号を供給する制御回路120と、
を備える。
絶縁型コンバータには、入力される入力電圧(図1の場合、リンク電圧Vlink)と出力する出力電圧により変換効率が変動する。この変換効率が高くなる入力電圧と出力電圧で動作させることを「最適な動作」という。
以下に制御回路120の動作について説明する。
リンク電圧演算部121、昇圧比演算部122、リンク電圧可変制御部123、入力電流安定化制御部124、及びパルス生成部125を有しており、
リンク電圧演算部121は、少なくとも誤差演算係数αを用いてリンク電圧Vlinkが目標リンク電圧値Vrefに近づく制御信号Sig1を生成すること、
昇圧比演算部122は、目標リンク電圧値Vrefを入力電圧Vinで除算して昇圧比αを演算し、昇圧比αを誤差演算係数とすること、
リンク電圧可変制御部123は、絶縁型コンバータ111の変換率及びUPS20が要求する電圧値Vorefから目標リンク電圧値Vrefを生成すること、
入力電流安定化制御部124は、所定の関数f(Iin)に入力電流Iinの値を入力して電流安定化係数βを算出し、誤差演算係数αと電流安定化係数βとの乗算値を用いて入力電流Iinの値が制御信号Sig1の値に近づく操作量Sig2を生成すること、及び
パルス生成部125は、操作量Sig2から前記駆動信号を生成すること、
を特徴とする。
リンク電圧演算部121は、昇圧回路110の出力電圧であるリンク電圧Vlinkの検出値が目標リンク電圧値Vrefに近づくようにフィードバック制御する。リンク電圧Vlinkは、UPS20が要求する電圧値Vorefに幅があるため、それに応じて可変対応できる必要がある。つまり、絶縁型コンバータ111の回路構成や動作に関わらず、絶縁型コンバータ111に入力される直流のリンク電圧Vlinkを、昇圧回路110によって、絶縁型コンバータ111にとって最適に動作させるように制御する。
昇圧比演算部122は、入力電圧Vinを検出し、目標リンク電圧値Vrefとの比率である誤差演算係数αを計算する。つまり
α=Vref/Vin
である。
入力電圧Vinは、昇圧回路110の入力端子T1に接続される走行用バッテリー31によって異なり、さらにバッテリー状態によって変動(放電すれば電圧が下がる)する。誤差演算係数αは、入力電圧Vinが高ければ小さな値となり、入力電圧Vinが下がれば大きな値となる。つまり、本実施形態の放電器41は、入力電圧Vinにより昇圧回路110の昇圧比を可変することができる。
放電器41は、絶縁型コンバータ111をUPS20側に備える。上述の通り、絶縁型コンバータ111の回路構成や動作によっては、UPS20が要求するすべての電圧値Vorefに対応しきれない場合がある。そこで、放電器41は、絶縁型コンバータ111に入力される直流のリンク電圧Vlinkを、昇圧回路110によって、絶縁型コンバータ111が対応可能な値になるよう制御することにより、絶縁型コンバータ111の回路構成や動作に制限を与えることなく、入力電圧や出力電圧の範囲が広い場合であっても、適切な制御を実現することができる。
UPS20が要求する出力電圧の最小値から最大値に応じたリンク電圧の最小値から最大値の間においては、所定の絶縁型コンバータ111の変換率(リンク電圧/出力電圧)を用いて目標リンク電圧値Vrefを求めることができる。例えば、Vlinkminを最小リンク電圧、Vorefminを最小設定出力電圧、VorefをUPS20が要求する電圧値(設定出力電圧)とした場合は、以下となる。
Vref
=Vlinkmin/Vorefmin×Voref
“Vlinkmin/Vorefmin”が、本例の絶縁型コンバータ111の変換率である。
昇圧回路110の出力であるリンク電圧Vlinkの応答を高速化するため、リンク電圧演算部121のゲイン演算回路121bによって得られるゲインを上げると、入力電流Iinの変動も大きくなり動作が不安定となる。一方、リンク電圧ゲイン演算回路121bによって得られるゲインを下げ、入力電流Iinおよびリンク電圧Vlinkを安定化させようとすると、リンク電圧Vlinkの応答が遅くなり、UPS20の要求に対応ができなくなる。
f(Iin)=1/(Iin)2
である。
入力電流安定化制御部124が出力する操作量Sig2に基づき、昇圧回路110内のスイッチング素子SWの駆動信号を生成する。
本実施形態では、UPS20の出力容量が充放電器40の出力容量より大きく、充放電器40(走行用バッテリー31)の電力だけでは負荷50に十分な電力を供給できない場合を説明する。
この場合、本自動車連携バックアップ装置は、前記電力バックアップとして、充放電器40を定電力制御で動作させ、走行用バッテリー31からの直流と蓄電池23からの直流とを協調させて変換器22に供給することをさらに行うことを特徴とする。
20:UPS
21:整流器
22:変換器
22a:DC/DC回路
22b:DC/AC回路
22c:平滑コンデンサ
22d:脈動改善回路
22e:直流入力電圧
23:蓄電池
24:切替器
25:スイッチ
26:バイパス経路
27:DCバス
28:接続端
30:自動車
31:走行用バッテリー
40:充放電器
45:充放電器
50:負荷
51:手動切替えスイッチ
110:昇圧回路
111:絶縁型コンバータ
120:制御回路
121:リンク電圧演算部
121a:リンク電圧誤差演算回路
121b:リンク電圧ゲイン演算回路
122:昇圧比演算部
123:リンク電圧可変制御部
124:入力電流安定化制御部
124a:入力電流安定化誤差演算回路
124b:入力電流安定化ゲイン演算回路
124c:補正関数
125:パルス生成部
Claims (4)
- 系統からの交流を負荷に供給するとともに、直流に変換して蓄電池に充電し、前記系統が遮断されたときに前記蓄電池からの直流を変換器で交流に変換して前記負荷へ供給する無停電電源装置と、
走行用バッテリーを搭載する自動車と、
前記系統の交流から変換されて前記蓄電池を充電する直流、及び前記変換器へ供給される、前記蓄電池が放電した直流が流れるDCバスに、前記走行用バッテリーの電圧を前記蓄電池の電圧に変換して前記走行用バッテリーを接続する充放電器と、
を備え、
前記充放電器は、前記自動車とともに持ち運び可能であり、
任意時に、前記充放電器を介して前記走行用バッテリーを前記蓄電池と並列に接続することと、前記走行用バッテリーを前記蓄電池から切り離すことが可能であり、
前記系統が遮断されたとき、且つ前記走行用バッテリーを前記蓄電池と並列に接続されたときに、前記走行用バッテリーからの直流で前記蓄電池を充電すること、及び前記走行用バッテリーからの直流を前記変換器に供給すること、の少なくとも一方を電力バックアップとして行うことを特徴とする自動車連携バックアップ装置。 - 前記変換器は、前記蓄電池又は前記走行用バッテリー側のDC/DC回路、及び前記負荷側のDC/AC回路を有し、前記DC/DC回路の出力が前記DC/AC回路に入力される構造であり、
前記DC/DC回路は、前記変換器に入力する直流電流に重畳する前記負荷に起因する脈動電流を低減することを特徴とする請求項1に記載の自動車連携バックアップ装置。 - 前記充放電器は、前記走行用バッテリーの残量を把握し、前記残量が閾値を下回ったときに前記電力バックアップを停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車連携バックアップ装置。
- 前記電力バックアップとして、前記充放電器を定電力制御で動作させ、前記走行用バッテリーからの直流と前記蓄電池からの直流とを協調させて前記変換器に供給することをさらに行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動車連携バックアップ装置。
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