JP2011010442A - 機関車用蓄電装置の制御装置 - Google Patents

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浩 新田
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Abstract

【課題】発電機と蓄電装置の負荷分担を適正に行うと共に、発電機の高効率運転状態を維持することができる、ハイブリッド方式機関車の蓄電装置制御装置を提供する。
【解決手段】蓄電池8の直流出力部は、発電機2出力部と並列に機関車の負荷12に接続され、充放電制御装置9は出力直流電圧を所定の値に制御する電圧制御機能を有し、電圧制御機能は、基準になる基準電圧指令値に対して出力電流に応じて出力電圧指令値を遷移させる垂下特性を有し、垂下特性の傾き(ドループ)及び又は基準電圧値(切片)を調整することができることを特徴とする。なお、基準電圧値は発電機の電力設定値に対応して決めることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、機関車に用いる蓄電装置の制御装置に関し、特にディーゼル発電機と蓄電池を備えたハイブリッド方式機関車における蓄電装置の制御装置に関する。
輸送密度が小さい地方路線などは、架線、変電所等のインフラがいらないディーゼル機関車や気動車を使うことにより、低コストで輸送サービスを行っている。しかし、ディーゼル機関などのエンジンは、高い効率を維持できる運転範囲から外れると急激に効率が低下する特性を有するため、燃料消費量を抑制する運転方法が課題となる。
なお、電気鉄道車両は、制動時に主電動機で発生する電気的エネルギーを架線に戻して他車両の力行エネルギーとして再利用する回生ブレーキ制御を行うようになってきたが、ディーゼル機関車などでは架線など他車両にエネルギーを渡す手段がないため、回生エネルギーの再利用は行うことができなかった。
ディーゼル機関車における回生エネルギーの再利用に対しては、エンジンに加えて蓄電池(二次電池とも言う)を使った蓄電装置を備えることにより、蓄電装置に回生エネルギーを充電し始動時や力行時に放電して利用する、ハイブリッド方式機関車が開発されている。図12は、エンジン動力の全てを発電機で電力に変換し、モーターにより車輪を駆動するいわゆるシリーズハイブリッド式機関車の代表的な例に関するシステム構成図である。
図12のハイブリッド方式機関車は、ディーゼルエンジンとリチウムイオン蓄電池を組み合わせ、駆動力に電気モーターを使用するものである。この機関車は、発車時は蓄電池充電電力のみを使用し、速度30km/h程度になると蓄電池とエンジンの併用に入る。加速時はディーゼルエンジンが動作して発電機を動かし、蓄電池電力と合わせてモーターを回転させる。減速時は、ディーゼルエンジンは停止もしくは排気ブレーキ動作を行い、回生エネルギーを蓄電池に充電する。停車後は発電エンジンを停止する。このハイブリッド方式機関車では、蓄電池を併用したことにより、10%程度の燃料節約ができたとされる。
しかし、エンジンの運転効率は、エンジン回転速度と出力により決まるが、最大効率になる運転領域からずれると急激に効率が低下する。したがって、エンジンを車両速度に適合する回転速度で運転する場合は、効率の悪い領域で運転する間に過大な燃料を消費するばかりでなく、燃焼不良により大気汚染の原因物質を多大に放出することになる。ところが、図12に表したような、エンジンの回転軸が車輪の回転軸と機械的に切り離された、いわゆるシリーズハイブリッド方式では、エンジンの回転速度を車両速度とは関係なく決めることができる。したがって、最大運転効率近くのエンジン回転速度とエンジン出力で運転する時間を長くすることにより、大きな省エネルギー効果を得ることができる。
特許文献1には、電車における複数の電源装置を各車両の負荷が共用するシステムにおいて、電源装置に対して垂下特性に基づき出力容量の制御を行うことにより、各電源装置間のバランスを維持するようにしたものが開示されている。ここで、垂下特性とは、出力電圧と出力電流の間に傾きを有する関係であって、出力電流が増加するにしたがって出力電圧が減少する特性を言う。
開示されたシステムでは、電源装置の出力容量が予め設定された容量より大きくなったときに、垂下特性を変化させる。電源装置Aの出力容量が設定容量を上回ったということは、電源装置Aの出力分担率が電源装置Bのものより大きくなっていることで、電源装置Aの垂下特性を切り替えて出力電圧設定値を下げれば、電源装置Aから各負荷への給電が減少し、電源Bの負荷容量が増加して、両者の出力分担率が均等化されることになる。このため、開示システムでは、電源装置の小型化・効率化が達成できる。
特開2001−016785号公報
しかし、エンジン発電機と蓄電装置を備えてモーター駆動するハイブリッド方式機関車において、発電機出力に接続した整流装置と、蓄電池に接続した充放電制御装置とが、機関車の主変換装置の入力部に並列接続されて給電するように構成されたものでは、発電機と蓄電装置の両者の電圧一定制御機能が互いに干渉し合って、発電機と蓄電装置の負荷分担が不適正になるので、安定運転のためには、それぞれ単独でも給電ができるような容量が必要になる。また、電動機を駆動するために直流を交流に変換する主変換装置に接続された主回路直流部における直流電圧がハンチングして安定しない現象が生じる。さらに、エンジンの運転条件は適正範囲から外れると、燃焼効率が急激に悪化し燃料消費量が増大して効率の高い運転ができない。
これに対して、特許文献1には、垂下特性を電圧制御機能に持たせることによって負荷分担率の適正化を図ることについて記載があるが、同じ特性を持った電源装置を並列接続する場合について記載したもので、蓄電装置と発電機など異種の電源装置同士の問題に対する解決手段を提供するものではない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、発電機と蓄電装置の負荷分担を適正に行って、主回路直流部電圧がハンチングを生じないようにすると共に、発電機の高効率運転状態を維持することができる、ハイブリッド方式機関車の蓄電装置制御装置及び制御方法を提供することである。
上記課題を解決するため、発電機と蓄電装置のハイブリッド方式機関車における本発明の蓄電装置は、蓄電池と充放電制御装置を含む蓄電装置であって、蓄電装置の直流出力部は、発電機出力部と並列に機関車の主変換装置の入力部である直流部に接続され、充放電制御装置は直流部の電圧を所定の値に制御する電圧制御機能を有し、電圧制御機能は、基準になる基準電圧指令値に対して充放電電流に応じて出力電圧指令値を遷移させる垂下特性を有し、垂下特性の傾き(ドループ)及び又は基準電圧値(切片)を調整することができることを特徴とする。なお、基準電圧値は発電機の電力設定値に対応して決めることが好ましい。また、垂下特性の傾きも発電機の電力設定値に対応して決めることができる。
また、上記課題を解決するため、発電機と蓄電装置のハイブリッド方式機関車における蓄電装置の本発明に係る制御方法は、基準電圧値とドループ指令値と蓄電装置の充放電電流値とを取り込んで、基準電圧値からドループ指令値と蓄電装置充放電電流値を掛けた値を引いた値を直流部の電圧設定値として出力する工程と、電圧設定値と直流部電圧値を取り込んで、電圧設定値と電圧値の偏差に対して制御演算を施して充放電電流設定値を求めて出力する工程と、充放電電流設定値と蓄電装置における充放電電流値との偏差に対して制御演算を施して通流率設定値を求めてこれをPWM信号に変換して蓄電装置のスイッチ回路を駆動する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の蓄電装置およびその制御方法によれば、蓄電装置の出力設定値を生成するときに、垂下特性を利用することによって、蓄電装置と発電機という異なる特性を有する2つの電源装置の負荷分担率を適正に定めることができる。また、蓄電装置と発電機の負荷分担率が適正に定まるため、主回路直流部における電圧のハンチングを抑制することができる。さらに、蓄電装置の垂下特性により発電機の余剰出力を適宜に蓄電池に充電することができるので、エンジンの高効率運転時間を増大させることができる。
本発明の1実施形態に係る蓄電装置の制御システムの概略構成図である。 本実施形態における蓄電装置の制御装置のブロック図である。 本実施形態において垂下特性の切片を調整するときの電流と電圧指令値の関係を示す線図である。 本実施形態において垂下特性の切片の調整を行うときの関連回路を示すブロック図である。 本実施形態において垂下特性の傾きを調整するときの電流と電圧指令値の関係を示す線図である。 本実施形態において垂下特性の傾きの調整を行うときの関連回路を示すブロック図である。 本実施形態における蓄電池放電時の制御状態を説明する線図である。 本実施形態における蓄電池充電時の制御状態を説明する線図である。 本実施形態の蓄電装置の充放電制御装置において放電時における垂下特性を変更したときの負荷分担について説明する線図である。 本実施形態の蓄電装置の充放電制御装置において充電時における垂下特性を変更したときの負荷分担について説明する線図である。 本実施形態における蓄電装置の制御装置の別例に係るブロック図である。 従来技術のハイブリッド式機関車の代表例に関するシステム構成図である。
以下、図面を用い実施形態に基づいて本発明の蓄電装置を詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施形態に係る蓄電装置の制御システムの概略構成図である。本実施形態の蓄電装置は、ハイブリッド方式機関車に使用される蓄電装置である。図1に示すハイブリッド方式機関車は、エネルギー源がエンジン1と結合された発電機2と充放電可能な二次電池である蓄電池8を含む蓄電装置10で構成され、エンジン動力の全てを発電機2で電力に変換しモーター6により車輪7を駆動する、いわゆるシリーズハイブリッド方式機関車である。シリーズハイブリッド方式では、エンジン1の回転軸が車輪7の回転と機械的に切り離されているので、エンジン1の回転速度を車両速度とは関係なく決めることができる。
エンジン1の出力軸と発電機2の入力軸は機械的に結合されていて、両者の回転速度は等しい。発電機2は、エンジン1の軸トルクを入力として、これを3相交流電力に変換して出力する。発電機2の交流出力はダイオード整流器である整流装置3により直流に変換されて、直流部4に供給される。
この構成において、エンジン1の出力をある値に設定すると、発電機ロータ周波数(回転速度信号)を入力し、これに対応してエンジンの出力を調整する燃料噴射量が決められる。また、発電機の負荷量を与えると、充放電制御装置9によって一定に制御された整流装置3の出力電力と、蓄電装置10の出力電力との和が負荷12に供給される。
たとえば、エンジン1の回転速度に対する出力特性を、ある特定の回転速度において発電機負荷量に対応する出力が得られ、それよりも回転速度が増加すると出力が減少し、回転速度が減少すると出力が増加する特性とする。また、整流装置3に対して、発電機2の負荷量が回転速度にかかわらず一定となるような定電力発電制御を行うものとする。すると、回転速度によらず一定出力になる発電機2に対し、エンジン1は回転速度を調整することにより出力が変化するので、エンジン出力を発電機負荷量と等しくなるように自動的にバランスさせることができる。
すなわち、エンジン出力が発電機負荷量より大きいときは、エンジン1の出力が減少して発電機負荷量にバランスするところまで、回転速度を増加させればよい。また、エンジン出力が発電機負荷量より小さいときは、エンジン1の出力が増加して発電機負荷量にバランスするところまで、回転速度を減少させればよい。
このとき、与えられたエンジン出力において、燃料消費率が十分小さくなるようなエンジン出力特性を選択して、燃料供給量を決めることができる。
主変換装置5は、直流部4における直流電力を交流電力に変換し、モーター6に供給する。モーター6の出力は、図示しない減速機により減速して車輪7の輪軸に伝達され、機関車あるいは気動車を駆動する。主変換装置5の入力電力は、電源装置にとって負荷12となる。
蓄電装置10は、蓄電池8と充放電制御装置9を含み、出力部は直流部4と結合されていて、直流部4の電力を取得して充電したり、放電して電力を補ったりすることができる。
図2は、本実施形態における蓄電装置の制御装置のブロック図であって、特に蓄電装置10における充放電制御装置9について詳しく表示したブロック図である。
発電機2と蓄電装置10のハイブリッド方式機関車に適用する、本実施形態の蓄電装置10は、蓄電池8と充放電制御装置9を含む蓄電装置である。蓄電装置10の直流出力部は、発電機2の出力部と並列に機関車の主変換装置5の入力部である主回路直流部に接続される。充放電制御装置9は直流部の電圧を所定の値に制御する電圧制御機能を有し、電圧制御機能は、基準になる基準電圧指令値に対して蓄電池の充放電電流に応じて出力電圧指令値を遷移させる垂下特性を有し、垂下特性の傾き(ドループ)及び又は基準電圧値(切片)を調整することができる。なお、基準電圧値は発電機2の電力設定値に対応して決めることが好ましい。また、垂下特性の傾きも発電機2の電力設定値に対応して決めることができる。
また、本実施形態に係る制御方法は、基準電圧値とドループ指令値と蓄電装置10の出力電流値とを取り込んで、基準電圧値からドループ指令値と蓄電装置充放電電流値を掛けた値を引いた値を直流部4の電圧設定値として出力する工程と、電圧設定値と直流部電圧値を取り込んで、電圧設定値と電圧値の偏差に対して制御演算を施して充放電電流設定値を求めて出力する工程と、充放電電流設定値と蓄電装置10における充放電電流値との偏差に対して制御演算を施して通流率設定値を求めてこれをPWM信号に変換して蓄電装置10のスイッチ回路を駆動する工程と、を含む。
図2に示すように、本実施形態のハイブリッド方式機関車においては、発電機2により生成された交流電力は、ダイオード整流器3で直流化して直流部4に供給される。
一方、蓄電池8の端子は、充放電制御装置9を介して直流部4に接続され、直流部4に余剰電力があれば充放電制御装置9の制御により蓄電池8に充電され、直流部4の電力が負荷12に充当できないときは充放電制御装置9の制御により蓄電池8から放電された電力が直流部4に補給される。
負荷12は、機関車等の運転状態にしたがって大きさが決まり、直流部4から必要な電力の供給を受けて、補充される。
充放電制御装置9は、切替器22と、電圧指令・垂下特性生成部23と、電圧制御・電流指令生成部25と、PWM制御部27と、直流チョッパ回路29とを含んで構成される。また、発電機1の電力指令値を設定値として発電機1の出力が電力指令値に十分近くなるような操作変数を出力する電力指令生成部21が設けられている。
電力指令生成部21は、比較器21aと、P.I.D.調節器21bとを含んで構成される。
比較器21aは、発電機2の出力電力Pgenと電力設定値Pgenを入力して、発電機2の出力電圧の偏差を算出し、P.I.D.調節器21bに入力する。
P.I.D.調節器21bは、入力された偏差についてP.I.D.制御演算をして、操作量として直流部4における基準電圧値Vdcを出力する。P.I.D.調節器21bの操作量は、切替器22を介して、電圧指令・垂下特性生成部23に供給される。
電圧指令・垂下特性生成部23は、直流部4における基準電圧値Vdcのための選択器23aと、ドループ設定値Droopのための選択器23bと、乗算器23cと、減算演算をする加算器23dと、出力用のリミッタ23eを含んで構成される。
基準電圧値のための選択器23aは、基準電圧値Vdcを電力指令生成部21から入力する自動設定と、予め決められた定数あるいは適宜決定する値を入力する手動設定とを選択して、入力された基準電圧値Vdcを加算器23dに供給する。なお、手動設定に代えてコンピュータから自動的に設定値を入力するようにしてもよい。なお、入力された基準電圧値Vdcは、図示しないリミッタを用いて、プロセス状態の過激な変動を防ぐため所定の上下閾値で飽和するように制限することができる。
ドループ設定値のための選択器23bは、切替器22を切り替えて電力指令生成部21から入力する自動設定と、予め決められた定数あるいは適宜決定する値を入力する手動設定とを選択して、ドループ設定値Droopを入力し、入力されたドループ設定値Droopを乗算器23cに供給する。ドループ設定値Droopは、予め決めたセットを記憶装置に格納しておいて、その中から選択して提供するようにしてもよい。なお、ドループ設定値Droopは、プロセス状態の過激な変動を防ぐため、図示しないリミッタを用いて、所定の上下閾値で飽和するように制限することができる。
乗算器23cは、蓄電池8から充放電制御装置9を介して直流部4に接続される配線に設けられた電流変換器41で蓄電池8と直流部4の間に流れる蓄電装置出力電流Idcの測定結果と、ドループ設定値のための選択器23bを介して供給されるドループ設定値Droopとを入力して、両者の積を電流に係る垂下特性値として加算器23dに出力する。
加算器23dは、基準電圧値Vdcからドループ設定値Droopにそのときの蓄電装置出力電流Idcを掛けた値を引いて、ドループ特性を持った出力電圧指令Vdccmdとして、出力用のリミッタ23eに供給する。すなわち、Vdccmd=Vdc−Idc×Droopである。
出力用のリミッタ23eは、加算器23dから供給される出力電圧指令Vdccmdを入力し、過激な変動を防ぐため所定の上下閾値で飽和する関数値として、電圧制御・電流指令生成部25に供給する。
電圧制御・電流指令生成部25は、比較器25aと、P.I.D.調節器25bと、出力用のリミッタ25cとを含んで構成される。
比較器25aは、直流部4の電圧変換器43から供給される直流部電圧Vdcと、電圧指令・垂下特性生成部23から供給される出力電圧指令Vdccmdとを入力し、直流部電圧Vdcと出力電圧指令Vdccmdの偏差を算出して、P.I.D.調節器25bに入力する。
P.I.D.調節器25bは、入力された偏差についてP.I.D.制御演算をして、操作量として蓄電池の充放電電流指令Idclcmdを生成して出力用のリミッタ25cに供給する。
出力用のリミッタ25cは、P.I.D.調節器25bから供給される充放電電流指令Idclcmdを入力し、過激な変動を防ぐため所定の上下閾値で飽和する関数値に変容させた充放電電流指令Idclcmdとして、PWM制御部27に供給する。
PWM制御部27は、比較器27aと、P.I.D.調節器27bと、直流チョッパ回路29の通流率γを調整するための変調率設定器27cとを含んで構成される。
比較器27aは、直流チョッパ回路29の内部に設置され充放電電流を測定する電流変換器42から供給される蓄電池電流Idclと、電圧制御・電流指令生成部25から供給される充放電電流指令Idclcmdとを入力し、蓄電池電流Idclと充放電電流指令Idclcmdの偏差を算出して、P.I.D.調節器27bに入力する。
P.I.D.調節器27bは、入力された偏差についてP.I.D.制御演算を行って、操作量を算出し、変調率設定器27cに供給する。
変調率設定器27cは、P.I.D.調節器27bから供給される操作量に対応する直流チョッパ回路29のスイッチング素子開閉タイミングを算定し、PWM制御信号として直流チョッパ回路29に供給する。
直流チョッパ回路29は、直流部4と蓄電池8の間に介装され、蓄電池8の充放電電流を調整する回路である。図2に表示した直流チョッパ回路29は2象限チョッパ回路で、直流部4に接続される側に電流を平滑にするためのリアクトル29aとキャパシタ29bが設けられている。スイッチ回路は、IGBTなどの半導体スイッチング素子とダイオードを並列接続したスイッチ30a,30bを2個直列に接続したもので、2個のスイッチの接続点にリアクトル29cを介して蓄電池8の正極端子が接続されている。
図2において、上側のスイッチ30aを駆動する時には降圧チョッパ回路が形成され、直流部4から蓄電池8への充電が行われる。一方、下側のスイッチ30bを駆動する時は昇圧チョッパ回路が形成され、スイッチ30bをオンすると蓄電池8からのエネルギーがリアクトル29cに蓄積され、スイッチ30bをオフするとこの蓄積エネルギーと蓄電池8からのエネルギーを直流部4に供給する。このようにして、直流部4から蓄電池8への充電と、蓄電池8から直流部4への放電とが行われる。
変調率設定器27cから供給されるPWM制御信号は、直流チョッパ回路29のスイッチ30a,30bの開閉タイミングにより通流率γを調整し、蓄電池8の蓄電池電流Idclを制御する。
蓄電池電流Idclは、直流チョッパ回路29の内部に設けられた電流変換器42により測定され、PWM制御部27の測定入力としてフィードバックされる。
本実施形態に係る蓄電装置の制御システムによれば、発電機2の出力測定値が電力設定値Pgenに近づくように、直流部4における基準電圧値Vdcを算定し、さらに適宜に決めたドループ設定値Droopと蓄電装置出力電流Idcを掛けて、基準電圧値Vdcから引いて求めた値を出力電圧指令Vdccmdとする。出力電圧指令Vdccmdには蓄電装置出力電流Idcに係る垂下特性が含まれている。
さらに、出力電圧指令Vdccmdを目標値とし、直流チョッパ回路29におけるスイッチ回路に対する通流率γを操作変数として、直流部4における出力電圧Vdcをフィードバック制御している。
本実施形態に係る蓄電装置の制御システムは、上に説明した構成を有するので、通常、エンジン1を最適状態あるいは許容範囲内で運転しておいて、負荷12の変動に対応して蓄電装置10の充放電電流を調整することができる。したがって、低速運転中はもとより、停止中や回生運転中にも、エンジン1については効率のよい運転を持続して、燃料消費率を改善して省エネルギーを達成することができる。
なお、図面には、各段における制御演算をP.I.D.アルゴリズムで行うことが記載されているが、比例(P)制御演算、比例積分(P.I.)あるいは比例微分(P.D.)などの制御論理を使うこともできる。
図3は、垂下特性の切片を調整することにより、蓄電装置10と発電機2の負荷分担を変化させる手法を説明する線図である。線図は、横軸に充放電電流を取り、縦軸に直流部電圧指令値を取って、切片を調整する場合の電流と電圧指令値の関係を示すものである。直流部電圧指令の垂下特性における切片の調整は、電力指令値を変化させることにより行うことができる。図4は、切片の調整を行うときの関連回路を示すブロック図である。
垂下特性における切片の調整を行うときは、切替器により、電力指令生成部21の操作出力を電圧指令・垂下特性生成部23の基準電圧値のための選択器23aに入力させるように結線する。すると、発電機2の電力設定値Pgenと出力測定値Pgenの関係に応じて電力指令の基準電圧値Vdcが変化して、電圧指令Vdccmdが垂下特性の傾きを維持しながら、たとえば、図3に示す線A、線B、線Cと変化するので、蓄電装置10と発電機2の負荷分担を変化させることができる。
また、図5は、垂下特性の傾き(ドループ)を調整することにより、蓄電装置10と発電機2の負荷分担を変化させる手法を説明する線図である。線図は、図3と同じ座標軸を使って、傾きを調整する場合の電流と電圧指令値の関係を示すものである。ドループの調整は、電力指令値を変化させることにより行うことができる。図6は、ドループの調整を行うときの関連回路を示すブロック図である。

垂下特性における傾きの調整を行うときは、切替器により、電力指令生成部21の操作出力を電圧指令・垂下特性生成部23のドループ設定値のための選択器23bに入力させるように結線する。すると、発電機2の電力設定値Pgenと出力測定値Pgenの関係に応じて垂下特性の傾きが図6に示すように変化して、蓄電装置10と発電機2の負荷分担を変化させる。
図5において、線Aから線B、さらに線Cと垂下特性の傾きを大きくすることは、図3において、線Aから線B、さらに線Cと切片を小さくすることとほぼ同じ効果を得ることができる。したがって、電力指令生成部21の出力を、Vdcとして電圧指令・垂下特性生成部23の基準電圧値のための選択器23aに入力させる場合も、Droopとしてドループ設定値のための選択器23bに入力させる場合も、負荷分担を適正化して安定な運転を行うことができる。
図7及び図8は、本実施形態の蓄電装置の制御装置における制御動作を説明する線図である。図は、横軸に電流を取り、縦軸に電圧を取って、発電機出力、負荷量、充放電電力をプロットし、蓄電装置10の充放電制御装置9の目標値設定の概念を説明する線図である。図7は、放電時における垂下特性の意義、図8は充電時における垂下特性の意義を説明するものである。
図7において、発電機出力が一定であるとして特性曲線C1が引かれている。また、特性曲線C2は、電力一定とした場合の負荷を示す曲線である。ここでは、負荷が発電機出力を超えている。
エンジン1にとって望ましい発電機出力条件の位置Gで、車両に設備されたモーター6等の負荷が掛かっていて、発電機出力に対して直流部4における基準電圧値Vdcにおいて電流がIΔだけ不足している。このとき、直流点4における不足電流IΔは、蓄電装置10から放電によって補給されるべき不足電力に対応するものである。図7には、電力量一定とした場合の特性曲線C3が描かれている。
このとき、発電機2の出力を直流化して出力するダイオード整流器3の出力調整を直流部4における基準電圧値Vdcに基づいて行い、同時に、蓄電装置10の出力電圧制御を同じ基準電圧値Vdcに基づいて行うと、発電機2と蓄電装置10の負荷分担が安定せず制御主体が適宜交代するため、直流部4における電圧Vdcがハンチングする場合が生ずる。
本実施形態の充放電制御装置9は、蓄電装置10の制御において電流について垂下特性を持たせるようにしたので、負荷分配が安定し、ハンチングが抑制される。
負荷量が発電機出力より大きいため不足する電流IΔを補填するのは蓄電装置10であるが、図2に示されるように、蓄電池8の制御を行う充放電制御装置9は、直流部4における電圧Vdcを出力電圧指令Vdccmdに維持するように蓄電池8の蓄電池電流Idclを制御している。
そして、垂下特性生成部23により、電流指令生成部25の設定値となる出力電圧指令Vdccmdに蓄電装置出力電流Idcに係るドループ特性を持たせている。
すなわち、図2に示されたように、出力電圧指令Vdccmdは、発電機2に関する望ましい出力条件に適合する基準電圧値Vdcに、そのときどきに測定される蓄電装置10の蓄電装置出力電流Idcに所定のドループ設定値Droopを掛けた垂下特性を持たせたものとなっている。
したがって、出力電圧指令Vdccmdは、図7に示したように、電圧軸上の基準電圧値Vdcの位置から引かれる設定値Droopに対応する傾きDrを持った垂下線上において、不足電流IΔの値だけ離れた位置Aに表れた電圧値になる。
ただし、この出力電圧指令Vdccmdは、実際の蓄電装置出力電流Idcの値が追従するにつれて、不足電力の特性曲線C3上の位置Bに落ち着くことになる。
結局、直流部4における出力電圧Vdcは、発電機と蓄電池の負荷分担の結果にしたがって、位置Gと位置Bとの中間のどこかの位置Eで表される電圧になる。なお、負荷に流れる電流は、特性曲線C2上の電圧Vdcに対応する位置Lで表される値になる。
このように、出力電圧指令Vdccmdに垂下特性を持たせることにより、発電機2と蓄電池8の負荷分担が明確に定まるので、直流部4の出力電圧Vdcが2つの制御の競合によってハンチングすることを抑制して、安定な出力が可能である。
また、発電機2の運転条件、すなわちエンジン1の運転条件は、負荷の状態によらず、エンジンにとって有利な範囲から選択することができるので、燃料消費率の小さい高効率な運転ができる。
また、図8に示した通り、本実施形態の蓄電装置の充放電制御装置9は、充電時にも、放電時と同様に負荷分担を明確にして、安定な制御を行うことができる。
図8においても、発電機出力が一定であるとして特性曲線C1が引かれている。エンジン1にとって望ましい発電機出力条件の位置Gで、特性曲線C2で表される発電機出力より小さな負荷が掛かっていて、発電機出力に対して直流部4における基準電圧値Vdcにおいて電流がIΔだけ過剰になっている。このとき、直流部4における過剰電流IΔは、蓄電装置10に充電することができる余剰電力であって、図8には、余剰電力量一定とした場合の特性曲線C3が描かれている。
出力電圧指令Vdccmdは、図8に示したように、電圧軸上の基準電圧値Vdcの位置から引かれる設定値Droopの傾きPrを持った垂下特性線上において、余剰電流IΔの値だけ離れた位置に表れた電圧値になり、さらに、余剰電力の特性曲線C3上の交点位置Bに落ち着く。直流部4における出力電圧Vdcは、位置Gと位置Bとの中間の位置Eで表される電圧になる。なお、負荷に流れる電流は、特性曲線C2上の電圧Vdcに対応する位置Lで表される値になる。
このように、出力電圧指令Vdccmdに垂下特性を持たせることにより、発電機2と蓄電池8の負荷分担が明確に定まるので、エンジン1について燃料消費率が小さく効率が高い運転をしながら、安定な蓄電池充電が可能である。
本実施形態に係る蓄電装置の制御システムは、また、出力電圧指令Vdccmdに与える垂下特性を調整することにより、容易に、発電機2と蓄電池8の負荷分担を変更することができる。
たとえば、図2における垂下特性生成部23において、基準電圧値Vdc用の選択器23aを手動設定に切り替えて、基準電圧値Vdcの値、すなわち垂下特性の特性線が縦軸を横切る切片に当たる値、を変化させると、蓄電装置の充放電制御装置の出力電圧指令Vdccmdが変化する。したがって、直流部4における出力電圧値Vdcが変化すると同時に、新しい負荷分担状態が発現することになる。
垂下特性生成部23のドループ設定値のための選択器23bを手動設定に切り替えて、適宜決定する新しいドループ設定値Droopに変更すると、垂下特性線が充放電電力の特性曲線C3と交差する位置が変化するので、充放電制御装置の出力電圧指令Vdccmdが変化して、新しい負荷分担状態が発現する。
特に、整流装置3の出力電流を直流部4の出力電圧Vdcにしたがって制御するようにした場合は、蓄電装置の充放電電力特性の傾きより発電機出力特性の傾きが大きいこともあって、蓄電装置の充放電制御装置9における垂下特性の切片やドループの傾きを調整することにより、負荷分担状態が大きく変化する。
図9及び図10は、本実施形態の蓄電装置の充放電制御装置において垂下特性を変更したときの負荷分担について説明する線図である。図は、図7や図8と同じ座標系に充放電特性と発電機出力特性を記載したものである。
図9は、放電時における垂下特性の切片と垂下部の傾きの影響を説明する線図で、図9(a)はドループの傾きを大きくしたときの変化、図9(b)は切片を低下させたときの変化を示す。
図9(a)において、蓄電装置10における初めの放電制御位置Bαと、これに対応する発電機出力制御位置Gαとが、垂下特性の傾きを増加することにより、放電制御位置がBβに変化し、発電機出力制御位置がGβに変化して、蓄電装置10と発電機2の負荷分担が変化する。なお、発電機出力の特性曲線がより緩やかであるため、発電機出力の変化に伴い変化した電流差Igは、蓄電装置10の放電電流変化に伴う電流差Ibより明らかに大きい。
図9(b)において、初めの蓄電装置10における放電制御位置Bαと発電機出力制御位置Gαとが、垂下特性の切片を減少させることにより、放電制御位置がBβに変化し、発電機出力制御位置がGβに変化して、蓄電装置10と発電機2の負荷分担が変化する。なお、発電機出力の変化に伴い変化した電流差Igは、図9(a)の場合と同様に、蓄電装置10の放電電流変化に伴う電流差Ibより明らかに大きい。
図10は、充電時における切片と垂下部の傾きの影響を説明する線図で、図10(a)はドループの傾きを大きくしたときの変化、図10(b)は切片を低下させたときの変化を示す。
図10(a)において、蓄電装置10における初めの放電制御位置Bαと、これに対応する発電機出力制御位置Gαとが、垂下特性の傾きを増加することにより、放電制御位置がBβに変化し、発電機出力制御位置がGβに変化して、蓄電装置10と発電機2の負荷分担が変化する。
また、図10(b)において、初めの蓄電装置10における放電制御位置Bαと、これに対応する発電機出力制御位置Gαとが、垂下特性の切片をαからβに減少させることにより、放電制御位置がBβに変化し、発電機出力制御位置がGβに変化して、蓄電装置10と発電機2の負荷分担が変化する。
なお、図10(a)と図10(b)のいずれの場合においても、発電機出力の変化に伴い変化した電流差Igは、特性曲線がより緩やかであるため、蓄電装置10の放電電流変化に伴う電流差Ibより明らかに大きい。
以上のように、蓄電装置10の充電時と放電時のいずれも、充放電制御装置9における垂下特性の切片及び又は傾きを変更することにより蓄電装置10と発電機2の負荷分担を変化させることができる。また、これら垂下特性の変更は、いずれも、蓄電装置10よりも発電機2の負荷分担を大きく変化させることが分かる。
なお、図2では、充放電制御装置9における直流チョッパ回路29に使用するスイッチ回路が2象限チョッパ回路に使われるものであったが、4象限チョッパ回路を使ってもよい。
図11は、本実施形態における蓄電装置の制御装置の別例に係るブロック図であって、図2における2象限チョッパ回路に代えて、4象限チョッパ回路を使用した場合の蓄電装置の制御装置を記載したものである。その他の要素については、変更がないので、参照番号を付すことにより説明を省略する。
図11に記載した蓄電装置の充放電制御装置9における直流チョッパ回路29は、直流部4と蓄電池8の間に介装され、蓄電池8の充放電電流を調整する回路である。直流チョッパ回路29には、直流部4に接続される側に電流を平滑にするためのリアクトル29aとキャパシタ29bが設けられている。スイッチ回路は、半導体スイッチング素子とダイオードを並列接続したスイッチ30a,30bを2個直列に接続したものと、半導体スイッチング素子とダイオードを並列接続したスイッチ30c,30dを2個直列に接続したものとを並列接続したもので、それぞれの直列接続点を繋ぐ配線にリアクトル29cを備え、スイッチ回路の端子と蓄電池8の間に電流を平滑にするためのキャパシタ29dとリアクトル29eが設けられている。
図11に表示した直流チョッパ回路29は、4象限で動作する4象限チョッパ回路である。この回路は、2象限で動作するチョッパを2組用いて構成したものと考えることができる。
PWM制御部27から供給されるPWM制御信号は、直流チョッパ回路29のスイッチ30a,30b,30c,30dの開閉タイミングにより通流率γを調整し、蓄電池8の蓄電池電流Idclを制御して、直流部4から蓄電池8への充電と蓄電池8から直流部4への放電とを行う。
蓄電池電流Idclは、直流チョッパ回路29のリアクトル29cを設けた配線に設けられた電流変換器42により測定され、PWM制御部27の測定入力としてフィードバックされる。
なお、直流チョッパ回路29は、上記2象限チョッパ回路と4象限チョッパ回路に限らず、DC−DCコンバータを含んで、半導体バルブデバイスを用いたスイッチングにより直流変換する公知の各種直流変換回路を利用することができることは言うまでもない。
また、蓄電池8は、充放電可能な各種の二次電池を利用することができる。
また、本明細書においては、対象とするエンジンとしてディーゼルエンジンを挙げたが、この他にも、たとえばガスタービンエンジンやガソリンエンジンなど、高効率運転範囲が広くない各種のエンジンに適用することにより大きな効果が得られることは言うまでもない。
さらに、ディーゼル機関車を代表的に挙げたが、本発明の技術的思想は、気動車にも適用が可能である。
本発明の蓄電装置およびその制御方法によれば、蓄電装置の出力設定値を生成するときに、垂下特性を利用することによって、蓄電装置と発電機という異なる特性を有する2つの電源装置の負荷分担を適宜に定めて安定した制御をすることができる。さらに、蓄電装置の垂下特性により発電機の余剰出力を適宜に蓄電装置に充電することができるので、エンジンの高効率運転時間を増大させることができる。また、ディーゼル発電機などの燃料消費率を改善するので、シリーズハイブリッド方式のディ−ゼル機関車などに利用することができる。
1 エンジン
2 発電機
3 整流装置(ダイオード整流器)
4 直流部
5 主変換装置
6 モーター
7 車輪
8 蓄電池
9 充放電制御装置
10 蓄電装置
12 負荷
21 電力指令生成部
21a 比較器
21b P.I.D.調節器
22 切替器
23 電圧指令・垂下特性生成部
23a 基準電圧値のための選択器
23b ドループ設定値のための選択器
23c 乗算器
23d 加算器
23e リミッタ
25 電圧制御・電流指令生成部
25a 比較器
25b P.I.D.調節器
25c リミッタ
27 PWM制御部
27a 比較器
27b P.I.D.調節器
27c 変調率設定器
29 直流チョッパ回路
29a リアクトル
29b キャパシタ
29c リアクトル
29d キャパシタ
29e リアクトル
30a,30b,30c,30d スイッチ
41,42 電流変換器
43 電圧変換器

Claims (7)

  1. 発電機と蓄電装置を用いたハイブリッド方式機関車において、
    直流出力部が発電機出力部と並列に機関車の主変換装置の入力部である直流部に接続される蓄電装置であって、
    該蓄電装置は、蓄電池と充放電制御装置を含み、
    該充放電制御装置は、前記直流部の電圧を所定の値に制御する電圧制御部を備え、
    該電圧制御部は、基準になる基準電圧指令値に対して前記蓄電池の充放電電流に応じて出力電圧指令値を遷移させる垂下特性を有し、前記基準電圧指令値(切片)を調整する、蓄電装置。
  2. 前記基準電圧指令値は、前記発電機の電力設定値に対応して調整される、請求項1記載の蓄電装置。
  3. 前記垂下特性の傾き(ドループ)は調整することができる、請求項1または2記載の蓄電装置。
  4. 前記垂下特性の傾きは、前記発電機の電力設定値に対応して調整される、請求項1から3のいずれか一項に記載の蓄電装置。
  5. 前記充放電制御装置は、垂下特性生成部と、電流指令生成部と、通流率制御部とを含み、
    前記垂下特性生成部は、前記発電機の電力指令生成部で出力される基準電圧値と垂下特性の傾きを指定するドループ指令値と前記蓄電装置の出力電流値とを取り込んで、前記基準電圧値から該ドループ指令値と該蓄電装置出力電流値を掛けた値を引いた値を前記直流部の電圧設定値として出力し、
    前記電流指令生成部は、前記電圧設定値と前記直流部の電圧値を取り込んで、該電圧設定値と該電圧値の偏差に対して制御演算を施して充放電電流設定値を求めて出力し、
    前記通流率制御部は該充放電電流設定値と前記蓄電装置における充放電電流値との偏差に対して制御演算を施して通流率設定値を求めてこれをPWM信号に変換して前記蓄電装置のスイッチ回路を駆動する、請求項1記載の蓄電装置。
  6. 発電機と蓄電装置を用いたハイブリッド方式機関車における蓄電装置の制御方法であって、
    前記発電機の電力指令生成部で出力される基準電圧値と垂下特性の傾きを指定するドループ指令値と蓄電装置の出力電流値とを取り込んで、前記基準電圧値から該ドループ指令値と該蓄電装置出力電流値を掛けた値を引いた値を前記直流部の電圧設定値として出力する工程と、
    前記電圧設定値と前記直流部の電圧値を取り込んで、該電圧設定値と該電圧値の偏差に対して制御演算を施して充放電電流設定値を求めて出力する工程と、
    該充放電電流設定値と前記蓄電装置における充放電電流値との偏差に対して制御演算を施して通流率設定値を求めてこれをPWM信号に変換して前記蓄電装置のスイッチ回路を駆動する工程と、を含む蓄電装置の制御方法。
  7. 前記垂下特性の傾きは、前記発電機の電力設定値に対応して調整される、請求項6記載の蓄電装置の制御方法。
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