JP7226370B2 - 電動機駆動システム - Google Patents

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Description

本開示は、電動機駆動システムに関するものである。
従来、例えば特開昭58-195433号公報に記載された無効電力補償装置が知られている。上記公報にかかる無効電力補償装置は、第一の主回路と第二の主回路とを備えている。第一の主回路は、無効電力を連続的に制御可能であり、電力用コンデンサとリアクトルと電力制御器とで構成されている。電力制御器は、例えば逆並列のサイリスタである。第二の主回路は、無効電力を段階的に制御可能であり、電力系統が要求する無効電力量が第一の主回路の補償能力を超えた場合に電力系統に投入される。第二の主回路は、複数の電力用コンデンサと、これらを選択的に電力系統に接続する開閉器とを含んでいる。これにより主回路にかかる費用と定常時の電気的損失を大幅に低下できる利点が上記公報で説明されている。
特開昭58-195433号公報
上記従来の技術は、電力系統に接続した専用の無効電力補償装置である。一方、電力系統などの交流電源に電動機駆動システムが接続された場合において、電動機駆動システムに無効電力補償機能が要求されることがある。電動機駆動システムは、ドライブ装置を備えている。ドライブ装置は、電動機を駆動するための有効電力を電力系統側から入力し電動機へ出力する役割を持つ。その一方で、ドライブ装置は電力系統へ無効電力を出力することで無効電力補償を行うことも可能である。ただしその無効電力補償運転は、電動機の駆動と両立可能な範囲で実施されることが求められる。本願発明者は、これらの事項に着目しつつ鋭意検討を行うことで、電動機駆動システムに無効電力補償を搭載させる新規な技術を見出した。
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたもので、無効電力補償機能を搭載した電動機駆動システムを提供することを目的とする。
本開示にかかる電動機駆動システムは、
交流電源からの交流電力を変換して電動機に供給する電力変換回路と、前記電力変換回路が出力する有効電力および無効電力を制御する電力変換制御回路と、を含むドライブ装置と、
開閉器を介して前記交流電源に接続された電力用コンデンサと、
前記電動機の駆動中に前記電力変換回路で出力可能な無効電力量である可能補償無効電力量と前記電力用コンデンサの無効電力補償容量とに基づいて無効電力補償を実施するように前記開閉器の開閉を制御する無効電力調整器と、を備え
前記無効電力調整器は、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じた前記可能補償無効電力量で補償しきれない進相容量の余剰分により、電動機駆動システムの無効電力が進相容量とならない様に無効電力目標値を決定し、前記無効電力調整器は、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じた無効電力変動分を前記可能補償無効電力量で補償しきれない場合に、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じて前記可能補償無効電力量で補償しきれない余剰分が設定力率で決まる無効電力目標値を基準として進相側と遅相側とにそれぞれ割り振られるタイミングで前記開閉器を制御するように構築される。
また、本開示にかかる他の電動機駆動システムは、
交流電源からの交流電力を変換して電動機に供給する電力変換回路と、前記電力変換回路が出力する有効電力および無効電力を制御する電力変換制御回路と、を含むドライブ装置と、
開閉器を介して前記交流電源に接続された電力用コンデンサと、
前記電動機の駆動中に前記電力変換回路で出力可能な無効電力量である可能補償無効電力量と前記電力用コンデンサの無効電力補償容量とに基づいて無効電力補償を実施するように前記開閉器の開閉を制御する無効電力調整器と、を備え、
前記無効電力調整器は、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じた前記可能補償無効電力量で補償しきれない進相容量の余剰分により、電動機駆動システムの無効電力が進相容量とならない様に無効電力目標値を決定し、前記無効電力調整器は、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じた無効電力変動分を前記可能補償無効電力量で補償しきれない場合に、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じて前記可能補償無効電力量で補償しきれない余剰分が設定力率で決まる無効電力目標値を基準として進相側と遅相側とにそれぞれ割り振られるタイミングで前記開閉器を制御するように構築される。
無効電力調整器は、無効電力補償を行う際にドライブ装置の可能補償無効電力量を算入した上で制御内容を決定する。これにより、電動機の駆動に配慮しつつドライブ装置と無効電力調整器とを協働させる。電力用コンデンサである程度大きな量の無効電力補償(進相無効電力補償)を実施するとともに、ドライブ装置で細かく連続的に無効電力を補償することができる。
第1の実施の形態にかかる電動機駆動システムの構成図である。 第1の実施の形態にかかる電動機駆動システムの構成図である。 第1の実施の形態にかかる電動機駆動システムの構成図である。 電源系統の電圧とコンバータの交流電圧との関係を示すベクトル図である。 第1の実施の形態にかかる電動機駆動システムにおいて実行される制御動作のフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる電動機駆動システムにおいて実行される制御動作のフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる電動機駆動システムにおいて実行される動作を示すタイミングチャートである。 第1の実施の形態にかかる電動機駆動システムにおいて実行される動作を示すタイミングチャートである。 第2の実施の形態の変形例にかかる電動機駆動システムの構成図である。 第2の実施の形態の変形例にかかる電動機駆動システムにおいて実行される動作を示すタイミングチャートである。
以下の実施の形態の説明においては、便宜上、交流電源1の電圧位相に対し、原則として進みの無効電力を正、遅れの無効電力を負として取り扱う。
図1~図3は、第1の実施の形態にかかる電動機駆動システム10の構成図である。電動機駆動システム10は3相の交流電源1から電力の供給を受ける。電動機駆動システム10は電流センサ11、電圧センサ12、電動機4、ドライブ装置30、電力用コンデンサ5A,5B、開閉器6A,6B、無効電力調整器20を備える。
電流センサ11は、交流電源1から電動機駆動システム10へ供給される交流電流を検出する。電圧センサ12は、交流電源1から電動機駆動システム10へ供給される交流電圧を検出する。
負荷9は交流電源1から電力の供給を受ける遅れ力率の負荷である。負荷9の消費電力(有効電力や無効電力)は時間とともに変動する。電力用コンデンサ5A,5Bは各々開閉器6A,6Bを経由して交流電源1に接続されている。
無効電力調整器20は、開閉器6A,6Bの開閉制御を行うことにより、電力用コンデンサ5A,5Bの投入/開放の制御および、無効電流指令値Id*をドライブ装置30に出力し、電動機駆動システム10の力率を力率目標値に追従するように、制御する。
無効電力調整器20は、電動機駆動システム10の力率を目標力率に追従するように、開閉器6A,6Bへの開閉制御信号およびドライブ装置30への無効電流指令値Id*を出力する。
無効電力調整器20は、電流センサ11および電圧センサ12の信号にもとづき、電力演算器7にて電動機駆動システム10の皮相電力測定値と無効電力測定値を演算する。力率目標設定回路22は力率目標値を設定し出力する。無効電力目標値演算器23は、力率目標設定回路22の出力と皮相電力測定値から無効電力目標値を演算する。減算器24は無効電力目標値と無効電力測定値の差分を行い第一無効電力指令値Q1*を投入開放制御回路25およびリミッタ26に出力する。リミッタ26は第一無効電力指令値Q1*を電圧センサ12の信号にもとづき、電流値に変換し、さらに制限値演算回路27の出力であるd軸電流制限値Idlimで制限された無効電流指令値Id*をドライブ装置30へ出力する。d軸電流制限値Idlimとは後述の最小d軸電流リミット値Idminと最大d軸電流リミット値Idmaxであり、リミッタ26の出力である無効電流指令値Id*は最小d軸電流リミット値Idminと最大d軸電流リミット値Idmaxで設定された範囲内の値となる。
制限値演算回路27はドライブ装置内のコンバータ制御回路内のd/q変換回路33からのq軸電流値Iqから、d軸電流制限値Idlimを演算する。投入開放制御回路25は、第一無効電力指令値Q1*、d軸電流制限値Idlim、ドライブ装置内のコンバータ制御回路内のd/q変換回路33からのd軸電流値Idおよび電圧センサ12の信号にもとづき、開閉器6A,6Bの開閉制御信号を出力する。
ドライブ装置30は交流電源1から変圧器8経由で供給される商用周波の電力をコンバータ2で直流電力に変換する。インバータ3はコンバータ2と直流リンクで接続されている。
インバータ3の出力は電動機4に接続されている。インバータ3は電圧型PWM変換器であり、図示されない制御回路により、電動機4を所望の回転速度になるように制御する。
コンバータ2は3相入力の電圧型PWM変換器であり、コンバータ制御回路31によって制御される。コンバータ制御回路31がコンバータ2の交流電圧と位相をコントロールすることにより、交流電源1とドライブ装置30間の有効電力と無効電力が制御される。変圧器8とコンバータ2の間には電流センサ40が設けられ、その出力であるコンバータ入力電流はd/q変換回路33に入力される。
PLL回路32は電圧センサ12からの信号により交流電源1の基準位相信号を生成し、d/q変換回路33や逆d/q変換回路38に出力する。d/q変換回路33はコンバータ入力電流を基準位相信号にもとづき、交流電源1の位相と同相成分であるq軸電流Iqと、交流電源1の位相と直交する成分であるd軸電流Idとに変換し、各々q軸電流制御回路37とd軸電流制御回路36に入力する。
直流電圧制御回路34には直流リンクの電圧信号が入力され、直流リンクの電圧が直流電圧基準35の設定値に追従するようにq軸電流指令値Iq*をq軸電流制御回路37に出力する。d軸電流制御回路36はd軸電流Iqが無効電流指令値Id*に追従するようにd軸電圧指令値を生成し逆d/q変換回路38に出力する。q軸電流制御回路37はq軸電流Idがq軸電流指令値Iq*に追従するようにq軸電圧指令値を生成し逆d/q変換回路38に出力する。
逆d/q変換回路38はd軸電圧指令値、q軸電圧指令値および基準位相信号にもとづき3相の電圧指令信号を生成し、PWM回路39に出力する。PWM回路39は3相の電圧指令信号にもとづきコンバータ2にゲート指令信号を与え、コンバータ2はゲート指令信号にもとづき、交流電圧を制御する。
このようにして、ドライブ装置30は、交流電源1から必要な有効電力を得るとともに、無効電力調整器20からの無効電流指令値Id*にしたがって、連続的に必要な無効電力を得たり、供給したりすることができる。
図4は電源系統1の電圧とコンバータ2の交流電圧の関係を示すベクトル図である。
Figure 0007226370000001
コンバータ2の変圧器8の1次側(交流電源1側)に換算した交流電圧をVcとする。コンバータ2の変圧器8の1次側(交流電源1側)に換算した入力電流をIcとする。変圧器8のインピーダンスをXtとする。変圧器8のインピーダンスにおける抵抗分が無視できるとする。この場合、下式(1)となる。
Figure 0007226370000002
Figure 0007226370000003
円イは点Sを中心とした半径X・Icmaxの円である。Icmaxはコンバータ2の最大出力電流である。
円弧ロは点Sを中心とした半径をコンバータ2の最大出力電圧とした円の一部である。点Aの取りえる位置は、円イの円内且つ円弧ロの左側の領域に限られる。また、コンバータ2が順変換器運転のみの場合は直線Hより下部の領域に限られる。
ここで、コンバータ2を交流電流Icmaxで、力率1で運転した場合のコンバータ2は交流電圧Vcp1の絶対値はIcmaxとVは同位相すなわちX・IはVと直交するので、下記式(2)となる。
Figure 0007226370000004
また、コンバータ2を進み力率0で運転をした場合のコンバータ2の交流電圧Vcp2の絶対値は下記式(3)となる。
Figure 0007226370000005
Figure 0007226370000006
電圧型のコンバータの出力可能な最大交流電圧の実効値は直流電圧に比例する。ここで、コンバータの変調率と出力電流Icを同じとして、式(2)の運転が可能なコンバータと式(3)の運転が可能なコンバータとで比較すると、式(3)を行うコンバータは式(2)が可能なコンバータより、直流電圧を高くする必要がある。例えば、変圧器の抵抗分を無視して、インピーダンスがコンバータ容量の5%とした場合、式(3)を行うコンバータは式(2)が可能なPWMコンバータより、直流電圧を約2.5%高くしなければならず、コストUPとなる。
本実施の形態では、電力用コンデンサの組み合わせにより、式(2)のコンバータでも、式(3)のコンバータでも効果的な無効電力補償が可能なシステムを提供可能である。
Figure 0007226370000007
これは線分BCより上部では有効電力が不足し、線分BCより下部では有効電力が余剰し、線分BCの延長線上でB点より左側では出力電流がIcmaxを超えてしまい、線分BCの延長線上でC点より右側は直流電圧から決定されるコンバータ2の交流電圧の最大値を超える領域になるので運転ができない。
ここで、点Bにおけるコンバータ2の無効電力および無効電流を各々運転点Aの有効電力における最小の可能補償無効電力量Qdmin,最小の可能補償無効電流量Idminとし、点Cにおけるコンバータ2の無効電力をおよび無効電流を各々運転点Aの有効電力における最大の可能補償無効電力量Qdmax,最大の可能補償無効電流量Idmaxとする。すなわち、コンバータ2の調整可能な無効電力の範囲はQdmax-Qdminであり、コンバータ2の調整可能な無効電流の範囲はIdmax-Idminである。
また、下記の式(4)が成り立つ。
Figure 0007226370000008
Figure 0007226370000009
なお、図4の円弧ロ(円弧ロは点Sを中心とした半径をコンバータ2の最大出力電圧とした円の一部)が、円弧ハまたは円弧ニとなるようにシステム構成が変更される場合もある。この場合にも、点Aの取りえる位置は、円イの円内であって、且つ円弧ハまたは円弧ニの左側の領域に限られる。制限値演算回路27は運転点がこの範囲を逸脱しない様に最大d軸電流リミット値Idmaxおよび最小d軸電流量リミット値Idminを演算する。
図5および図6は、本実施の形態にかかる電動機駆動システムにおいて実行される制御動作のフローチャートである。図5および図6は、主として投入開放制御回路25および制限値演算回路27等を含む回路構成の動作をあらわすフローチャートである。
図5のルーチンでは、まず、ステップS001で交流電源電圧の読み込みとともに第一無効電力補償指令値Q1*の読み込みが行われる。続いて、ステップS002で、制限値演算回路27において、有効電流Iqおよび無効電流Idが読み込まれるとともに、最小d軸電流リミット値Idmin、最大d軸電流リミット値Idmaxが演算される。
次に、ステップS003で、交流電源電圧と電流値Idとから現在のコンバータ補償無効電力Q1が演算される。次に、ステップS004で、交流電源電圧とIdmin、Idmaxとから、コンバータ2の最大の可能補償無効電力量Qdmax(一般的なコンバータ設計では最大有効電力で運転したときに力率1で運転可能であるので、この値は進み無効効電力となる)が演算されるとともに、コンバータ2の最小の可能補償無効電力量Qdmin(この値は零または遅れ無効電力すなわちゼロまたは負の値となる)が演算される。さらに、ステップ005で、次投入予定電力用コンデンサの無効電力補償容量Qconが演算されるとともに、次開放予定電力用コンデンサの無効電力補償容量Qcoffが演算される。これらの演算処理を実行するための演算プログラムは、例えば、予め設定して投入開放制御回路25の内部における不揮発性記憶媒体等に実行可能な形態で記憶されていてもよい。
ステップS003、S004、S005で無効電力の演算を行っているのは、同一電流値でも、交流電源1の電圧値で無効電力の値が変わるからである。交流電源1の電圧変動が無視しうる場合は、電流値あるいはコンデンサ容量と係数で無効電力を求めてもよい。
尚、電力用コンデンサは一般に直列リアクトルが接続されるS005にて演算するQon、Qoffは直列リアクトルを考慮した容量となる。
「次投入予定電力用コンデンサ」あるいは「次開放予定電力用コンデンサ」は、図1の電力用コンデンサ5A、5Bのうち、次に投入(接続)あるいは次に開放(非接続)とされるいずれかの電力用コンデンサを意味する。例えば、現時点で電力用コンデンサ5Aが電源系統1に接続されている場合、残りの電力用コンデンサ5Bが次投入予定電力用コンデンサとされる。一方、現時点で電力用コンデンサ5Aが電源系統1に接続されている場合、次開放予定電力用コンデンサは、この電力用コンデンサ5Aである。
ここで、無効電力Qは、進みを正とし、遅れを負とする。Qcon、Qcoffはそれぞれ正の値である。Qdminは負の値である。Q*、Q1は、ゼロを含む正または負どちらの値も取りうる。ΔQm1およびΔQm2は設定マージンであり、正の値である。
次に、ステップS010は、次投入予定電力用コンデンサを投入した場合にコンバータ2で変動する無効電力をすべて補償できるか否かを判断している。YESの場合はステップS011に進み、NOの場合はステップS020に進む。
ステップS011においてコンバータ2の補償無効電力Q1が第一所定値以上であれば、電力用コンデンサを投入するステップS012に進む。第一所定値は「Qdmax-ΔQm2」である。NOの場合はステップS020に進む。
ステップS020は、次開放予定電力用コンデンサを開放した場合にコンバータ2で変動無効電力をすべて補償できるか否かを判断している。YESの場合はステップS021に進み、NOの場合はステップS031に進む。
ステップS021においてコンバータ2の補償無効電力Q1が第二所定値以下であれば、電力用コンデンサを開放するステップS022に進む。第二所定値は、「Qdmin+ΔQm2」である。ステップS021においてコンバータ2の補償無効電力Q1が第二所定値を超える場合はステップ31に進む。
ステップS031、S041は、電力用コンデンサの投入または開放時における無効電力変動をコンバータ2が補償しきれない場合の処理である。この場合、可能補償無効電力量Qdmax、Qdminで補償しきれない無効電力変動が、開放または投入時において正側と負側にそれぞれ割り振られるように、ステップS031,S041の処理が作動する。
この割り振りの量は必ずしも正側と負側とに均等でなくともよい。しかし、後述の様に割り振り量を決定する値であるK1およびK2をK1=0.5としK2=0.5とすると、正側と負側とに均等とすることでばらつき量をちょうど半分にできるので、全体として見たときのばらつきの程度を小さくできるという利点がある。
実施の形態では、ステップS031では、第一無効電力補償指令値Q1*が第三所定値以上となったときに、電力用コンデンサを投入するステップS012に進む。第三所定値は、下記の式(5)で計算されるQx1である。
Qx1={Qcon-(Qdmax-Qdmin)}×K1 ・・・(5)
ここでK1はゼロから1までの値である。
ステップS031で、第一無効電力補償指令値Q1*が第三所定値以上とならないときにはステップS041に進む。
ステップS041では、第一無効電力補償指令値Q1*が、第四所定値以下となったときに、電力用コンデンサを開放するステップS022に進む。第四所定値は、マイナスQx2である。Qx2は、下記の式(6)で与えられる。
Qx2={Qcoff-(Qdmax-Qdmin)}×K2 ・・・(6)
ここでK2はゼロから1までの値である。
図7および図8は、実施の形態にかかる電動機駆動システムにおいて実行される動作を示すタイミングチャートである。図7と図8は、負荷9の無効電力量と電力用コンデンサ5A、5Bによる無効電力量とコンバータ2の無効電力補償可能量を模式的に表したタイムチャートである。図7と図8は、図1において力率目標設定回路22の設定力率を1(無効電力目標値を零)とした例である。
図7は、互いに時間軸を対応させて図示された上段の図7(A)と下段の図7(B)とを含んでいる。図8も同様に、互いに時間軸を対応させて図示された上段の図8(A)と下段の図8(B)とを含んでいる。
図7(A)および図8(A)において、各線は下記の値を表している。太実線は、電力用コンデンサによる無効電力量である。細破線は、負荷9の無効電力量である。二点鎖線は、負荷9の無効電力量にQdmaxを加算した値である。一点鎖線は、負荷9の消費無効電力量にQdminを加算した値である。
視覚的に比較を容易にするために電力用コンデンサによる無効電力量は進みを上方向とし、負荷9の無効電力量,QdmaxおよびQdminは遅れを上方向としている。ここで、Qdmaxは遅れの値とし、Qdminは進みの値としている。したがって、図7(A)および図8(A)において、二点鎖線は細破線より上となり、一点鎖線は細破線より下となっている。図7(A)および図8(A)の縦軸において、QAは電力用コンデンサ5Aの無効電力量であり、QBは電力用コンデンサ5Bの無効電力量である。
図7(B)および図8(B)の太実線は、電動機駆動システム10の無効電力量であり、進みを上方向としている。
図7は、図6のステップS011およびS021でYESの場合に実施される制御動作を表すタイムチャートである。時刻t1でS011がYESとなり、開閉器6Aの閉指令が出力され、開閉器6Aが閉となり、電力用コンデンサ5A投入される。よって電力用コンデンサの無効電力量はQAとなる。時刻t2で再度S011がYESとなり、開閉器6Bの閉指令が出力され、開閉器6Bが閉となり、電力用コンデンサ5B投入される。よって電力用コンデンサの無効電力量はQA+QBとなる。
時刻t3でS021がYESとなり、開閉器6Bの開指令が出力され、開閉器6Bが開となり、電力用コンデンサ5Bが開放される。よって電力用コンデンサの無効電力量はQAとなる。時刻t4でS021が再びYESとなり、開閉器6Aの開指令が出力され、開閉器6Aが開となり、電力用コンデンサ5Aが開放される。よって電力用コンデンサの無効電力量はなくなる。
図7のタイミングチャートで記された範囲では、電力用コンデンサの無効電力量と負荷9の消費無効電力量の差分は、コンバータ2の補償可能な無効電力量の範囲内である。従って、図7(B)に示す電動機駆動システム10の無効電力量は零となっている。
図8は、図6のS031またはS041でYESの場合に実施される制御動作を表すタイムチャートである。時刻t7以前は開閉器6A,6Bともに開である。時刻t6において、負荷9の無効電力がコンバータ2の補償可能な無効電力の範囲を超えている。したがって図8(B)に示すように、時刻t6以降かつ時刻t7までは、電動機駆動システム10の消費無効電力は負の値(遅れ)を示す。
さらに、負荷9の消費無効電力量が増加し、時刻t7においてS031の条件がYESとなる。S031の条件がYESということは、つまり、第一無効電力補償指令値Q1*が、次投入予定コンデンサの補償無効電力とコンバータ2の無効電力の可変無効電力量の差のK1倍の値以上である。そうすると、開閉器6Aの閉指令が出力され、開閉器6Aが閉となり、電力用コンデンサ5Aが投入される。よって電力用コンデンサの無効電力量はQAとなる。
電力用コンデンサ5Aが投入されると、Q1*は正の値から負の値にかわり、コンバータ2は進み力率運転から遅れ力率運転にかわる。しかし、負荷9の無効電力量(遅れ)とコンバータ2の無効電力量(遅れ)の合計の絶対値より電力用コンデンサの無効電力量QA(進み)が大きいので、電動機駆動システム10の無効電力は正の値(進み)となる。すなわち時刻t7において電動機駆動システム10の無効電力は-Qx1(遅れ)から+Qx1´(進み)にかわる。ここでQx1´は以下の式(7)で計算される値である。
Qx1´={Qcon-(Qdmax-Qdmin)}×(1-K1) ・・・(7)
さらに負荷9の無効電力量が増加すると、電動機駆動システム10の無効電力量(進み)は減少してゆく。やがて時刻t8において、電力用コンデンサの無効電力量QA(進み)と負荷9の無効電力(遅れ)との合計の絶対値がコンバータ2の発生可能な遅れ無効電力の値になる。そうすると、図8(B)に示すように、時刻t8で電動機駆動システム10の無効電力量は零となる。
時刻t8から時刻t9までの間は、電力用コンデンサの無効電力量QA(進み)と負荷9の無効電力(遅れ)の合計の無効電力を、コンバータ2の発生無効電力で補償可能である。従って、この期間では、図8(B)に示すように電動機駆動システム10の無効電力量は零となっている。
時刻t9から時刻t12までの間は、時刻t6から時刻t12までと同様であるので説明を省略する。ただし、時刻t10において、開閉器6Bの閉指令が出力され、開閉器6Bが閉となり、電力用コンデンサ5Bが投入され、電力用コンデンサの無効電力量はQA+QBとなっている。
負荷9の遅れの無効電力量が減少して、時刻t12から時刻t13までは、電力用コンデンサの進みの無効電力量QA+QBが、負荷9とコンバータ2が消費する遅れの無効電力量を超えるので、電動機駆動システム10の無効電力は正の値(進み)となる。さらに、負荷9の消費無効電力量が減少し、時刻t13においてS041の条件がYES(第一無効電力補償指令値Q1*が、コンバータ2の無効電力の可変無効電力量と次開放予定コンデンサの補償無効電力の差のK2倍の値以下、すなわちQ1*≦-Q2)となると、開閉器6Bの開指令が出力され、開閉器6Bが開となり、電力用コンデンサ5Bが開放される。よって電力用コンデンサの無効電力量はQAとなる。
電力用コンデンサ5Bが開放されると、Q1*は正の値から負の値にかわり、コンバータ2は遅れ力率運転から進み力率運転にかわる。しかし、負荷9の無効電力量(遅れ)とコンバータ2の無効電力量(進み)の合計の絶対値より電力用コンデンサの無効電力量QA(進み)が小さいので、電動機駆動システム10の無効電力は負の値(遅れ)となる。すなわち時刻t13において電動機駆動システム10の無効電力はQx2(進み)から-Qx2´(遅れ)にかわる。ここでQx2´は以下の式(8)で計算される値である。
Qx2´={Qcoff-(Qdmax-Qdmin)}×(1-K2) ・・・(8)
さらに負荷9の無効電力量(遅れ)が減少すると、電動機駆動システム10の遅れの無効電力量は減少してゆき、時刻t14において、電力用コンデンサの無効電力量QA(進み)と負荷9の無効電力(遅れ)の合計の絶対値がコンバータ2の発生可能な進み無効電力の値になると、電動機駆動システム10の無効電力量は零となる。時刻t14から時刻t15までの間は、電力用コンデンサの無効電力量QA(進み)と負荷9の無効電力(遅れ)の合計の無効電力を、コンバータ2の発生無効電力で補償可能であるので、電動機駆動システム10の無効電力量は零となっている。
時刻t15から時刻t18までの間は、時刻t12から時刻t15までと同様であるので説明を省略する。ただし、時刻t16において、開閉器6Aの開指令が出力され、開閉器6Aが開となり、電力用コンデンサ5Aが開放され、電力用コンデンサの無効電力量は零となっている。
よって、第1の実施の形態によれば、コンバータ2の発生する無効電力の可変範囲が電力用コンデンサの開閉による無効電力のステップ状の変化量以内の場合は、図7(B)に示すように、電動機駆動システム10の無効電力量を目標値に追従させ、コンバータ2の発生する無効電力の可変範囲が電力用コンデンサの開閉による無効電力のステップ状の変化を超えた場合でも、図8(B)に示すように、開閉時の無効電力の変化を、Qx1とQx1′およびQx2とQx2′、すなわちK1と(1-K1)およびK2と(1-K2)という目標値を中心に所望の割合とすることができる。
もし仮に目標値から正側または負側の片方のみにばらついたとすると、目標値から最大ばらつき点までの距離が大きくなりすぎる恐れがある。この点、実施の形態によれば、目標値からのばらつきが正側と負側と所望の割合に割り当てられる。これにより、目標値からの最大のばらつきを抑制することができる。その結果、目標値に追従可能な無効電力調整器を提供することができる。
さらに第1の実施の形態において、K1およびK2を0.5とすると、目標値からのばらつきが正側と負側とを均等に割り当てられる。これにより、目標値からの最大のばらつきを1/2に抑制することができる。その結果、より目標値に追従可能な無効電力調整器を提供することができる。
図9は、第2の実施の形態にかかる電動機駆動システムの構成図であり、特に無効電力調整器201の内部構成図である。図10は第2の実施の形態において実行される動作を示すタイミングチャートである。第2の実施の形態は第1の実施の形態の無効電力調整器20を無効電力調整器201に置き換えた形態である。第1の実施の形態の無効電力調整器20との差異は力率目標設定回路22,無効電力目標値演算器23と投入開放制御回路25の代わりに最大値選択回路91,極性反転回路92、減算回路93と投入開放制御回路251を設ける点である。
投入開放制御回路25と投入開放制御回路251の差異は、投入開放制御回路251はQx1′を演算する機能を備え、Qx1′とQx2を最大値選択回路91へ出力する点である。その他は投入開放制御回路25と投入開放制御回路251は同様である。最大値選択回路91はQx1′とQx2の大きいほうの値を選択し極性反転回路92に出力する。極性反転回路92は入力値の極性を反転し、減算回路93に出力する。減算回路は極性反転回路の出力にマージンΔQm3を減算し、その値を無効電力目標値Qref0とする。以下の動作は第1の実施例と同様である。
第2の実施の形態では電力用コンデンサ5A、5Bの接続と非接続との切り替えに応じた無効電力変動分を可能補償無効電力量Qdmax、Qdminで補償しきれないことが検出される場合がある。この場合接続したときには、無効電力目標値に対し進相容量Qx1′変動する。また、非接続直前には無効電力目標値に対し進相容量Qx2ずれが生じる。投入開放制御回路251にてQx1′とQx2を演算し、最大値選択回路91にて大きいほうの値を選択し、さらに極性反転回路にて極性を反転することにより、進相容量を遅相容量に置き換え、減算回路にてマージンΔQm3を考慮し、これを無効電力目標値Qref0とすることで、投入開放制御回路251はコンバータ2の有効電力に応じた遅相の無効電力目標値を設定できる。その結果、図9に示すように、電力用コンデンサ5A、5Bの接続と非接続との切り替え前後の無効電力目標値と電動機駆動システム10の無効電力の差が進相方向にずれても、常に電動機駆動システム10の無効電力を遅相で運転できるので、目標値からのばらつき抑制効果が得られるとともに、交流電源1のバックインピーダンスが大きい場合に発生の可能性のある進相容量に起因する過電圧発生の問題を抑制することができる。さらに、最大値選択回路91の出力側に1次遅れ回路等を設け、無効電力目標値の急変を抑制してシステムを安定に運転できるようにしてもよい。さらに無効電力調整器20と同様に力率目標設定回路22と無効電力目標値演算器23を加え、その無効電力目標値演算器23の出力と減算回路93の出力を最小値選択回路に入力し、無効電力目標値演算器23の出力と減算回路93の出力の小さいほうの値を無効電力目標値として減算器24に入力するようにしてもよい。尚、第1の実施の形態で、力率目標設定回路22の目標力率の設定を遅相に設定することでも第2の実施形態と同様な効果が得られるが、第2の実施形態のほうが、電力用コンデンサの投入開放の前後以外の時点の無効電力量を低減できる可能性がある。
なお、実施の形態では、三つ以上の電力用コンデンサが設けられてもよく、この場合においても複数の電力用コンデンサを電源系統1に接続する順番および交流電源1から開放する順番をそれぞれ予め設定しておけばよい。また、複数の電力用コンデンサは、互いに同じ容量であってもよく、あるいは容量が互いに異なっていてもよい。また、電力用コンデンサは一つのみでもよく、この場合には、電力用コンデンサが電源系統1に接続中である場合には次投入予定電力用コンデンサが無いものとみなされればよく、電力用コンデンサが電源系統1に対して非接続中である場合には次開放予定電力用コンデンサが無いものとみなされればよい。尚、実施の形態において、すべての電力用コンデンサが非接続中である場合は次開放予定電力用コンデンサの無効電力補償容量Qcoffは零とみなし、すべての電力用コンデンサが接続中である場合は次投入予定電力用コンデンサの無効電力補償容量Qconは零とみなすことでよい。
第1の実施の形態および第2の実施の形態についての構成及び効果の概略を以下に述べる。
ドライブ装置30は有効電力と無効電力とを出力可能に構築されている。ドライブ装置30は、無効電力量を調節することで、無効電力補償を実施することもできる。無効電力調整器20は、交流電源の側に対して電力用コンデンサ5A、5Bを選択的に接続する。無効電力調整器20は、無効電力補償の処理に、ドライブ装置30の可能補償無効電力量を算入する。これにより、無効電力調整器20は、可能補償無効電力量を考慮に入れつつ、電力用コンデンサ5A、5Bの選択的な接続/非接続を実施することができる。電動機駆動との両立を確保しつつドライブ装置30と無効電力調整器20とを協働させることにより、電力用コンデンサ5A、5Bによりある程度大きな量の無効電力補償(進相補償)を実施するとともに、ドライブ装置30でより細かく連続的に無効電力補償量を調節することができる。このような役割分担により、ドライブ装置30の無効補償負担分を小さくできる利点があり、電動機駆動に必要な容量に対してドライブ装置30を大きくしすぎなくともよい利点もある。
また、図6のステップS010、S020の判定処理により、電力用コンデンサ5A、5Bの接続と非接続との切り替えに応じた無効電力変動分を可能補償無効電力量Qdmax、Qdminで補償しきれないことが検出される場合がある。この場合に、無効電力調整器20は、電力用コンデンサ5A、5Bの接続と非接続との切り替えに応じて、「可能補償無効電力量Qdmax、Qdminで補償しきれない余剰分」が、設定力率で決まる無効電力目標値を基準として進相側と遅相側とにそれぞれ割り振られるタイミングで開閉器6A、6Bを制御してもよい。ここでいう割り振るタイミングとは、式(5)の右辺のK1と(1-K1)および式(6)のK2および(1-K2)できまるタイミングに相当している。
ここでいう「余剰分」は、式(5)の右辺の{Qcon-(Qdmax-Qdmin)}あるいは式(6)の右辺の{Qcoff-(Qdmax-Qdmin)}に相当している。また、「設定力率で決まる無効電力目標値」は、図7(B)、図8(B)における無効電力=0の軸に相当している。
また、実施の形態では、K1=0.5およびK2=0.5とすることで、Qx1=Qx1′、Qx2=Qx2′となり設定力率で決まる無効電力目標値を基準として進相側と遅相側とに均等な割り振りができ、目標値に対するずれが均等になり、追従性が良くなる。また、K1=0.5およびK2=0.5でなく均等な割り振りがではなくとも、進みまたは遅れの一方にのみ余剰分を割り振ることに比べれば、目標値からのばらつき抑制効果が得られるからである。
また、図9、図10に示した第2の実施例では、無効電力調整器201は、電力用コンデンサ接続と非接続との切り替えに応じた無効電力変動分の可能補償無効電力量Qdmax、Qdminで補償しきれない余剰分の進相容量分を考慮して、遅相容量の無効電力目標値が設定されるよう構成される、その結果、目標値からのばらつき抑制効果が得られるとともに、交流電源1のバックインピーダンスが大きい場合に発生する進相容量に起因する過電圧発生の問題を抑制することができる。
1 交流電源(電力系統)、2 コンバータ、3 インバータ、4 電動機、5A、5B 電力用コンデンサ、6A、6B 開閉器、7 電力演算器、8 変圧器、9 負荷、10 電動機駆動システム、11,40 電流センサ、12 電圧センサ、20 無効電力調整器、22 力率目標設定回路、23 無効電力目標値演算器、24 減算器、25 投入開放制御回路、26 リミッタ、27 制限値演算回路、30 ドライブ装置、31 制御回路、32 PLL回路、33 d/q変換回路、34 直流電圧制御回路、35 直流電圧基準、36 d軸電流制御回路、37 q軸電流制御回路、38 逆d/q変換回路、39 PWM回路、Qref0 無効電力目標値、201 無効電力調整器、91 最大値選択回路,92 極性反転回路,93 減算回路,251 投入開放制御回路

Claims (4)

  1. 交流電源からの交流電力を変換して電動機に供給する電力変換回路と、前記電力変換回路が出力する有効電力および無効電力を制御する電力変換制御回路と、を含むドライブ装置と、
    開閉器を介して前記交流電源に接続された電力用コンデンサと、
    前記電動機の駆動中に前記電力変換回路で出力可能な無効電力量である可能補償無効電力量と前記電力用コンデンサの無効電力補償容量とに基づいて無効電力補償を実施するように前記開閉器の開閉を制御する無効電力調整器と、を備え
    前記無効電力調整器は、予め設けられた設定力率を有する力率目標設定部を含み、
    前記無効電力調整器は、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じた無効電力変動分を前記可能補償無効電力量で補償しきれない場合に、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じて前記可能補償無効電力量で補償しきれない余剰分が前記設定力率で決まる無効電力目標値を基準として進相側と遅相側とにそれぞれ割り振られるタイミングで前記開閉器を制御するように構築された電動機駆動システム
  2. 記可能補償無効電力量は、進相を正とし且つ遅相を負とした場合における最大可能補償無効電力量と最小可能補償無効電力量との差分で決まる大きさを持ち、
    前記無効電力調整器は、現在接続されていない前記電力用コンデンサを接続することに応じて予測される無効電力変動が前記最大可能補償無効電力量を逸脱する場合に、前記余剰分が前記無効電力目標値を基準として進相側と遅相側とに均等に割り振られるタイミングで前記電力用コンデンサが接続されるように、前記開閉器を投入する請求項に記載の電動機駆動システム。
  3. 前記可能補償無効電力量は、進相を正とし且つ遅相を負とした場合における最大可能補償無効電力量と最小可能補償無効電力量との差分で決まる大きさを持ち、
    前記無効電力調整器は、現在接続されている前記電力用コンデンサを非接続することに応じて予測される無効電力変動が前記最小可能補償無効電力量を逸脱する場合に、前記余剰分が前記無効電力目標値を基準として進相側と遅相側とに均等に割り振られるタイミングで前記電力用コンデンサを非接続とするように、前記開閉器を開放する請求項に記載の電動機駆動システム。
  4. 交流電源からの交流電力を変換して電動機に供給する電力変換回路と、前記電力変換回路が出力する有効電力および無効電力を制御する電力変換制御回路と、を含むドライブ装置と、
    開閉器を介して前記交流電源に接続された電力用コンデンサと、
    前記電動機の駆動中に前記電力変換回路で出力可能な無効電力量である可能補償無効電力量と前記電力用コンデンサの無効電力補償容量とに基づいて無効電力補償を実施するように前記開閉器の開閉を制御する無効電力調整器と、を備え、
    前記無効電力調整器は、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じた前記可能補償無効電力量で補償しきれない進相容量の余剰分により、電動機駆動システムの無効電力が進相容量とならない様に無効電力目標値を決定し、前記無効電力調整器は、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じた無効電力変動分を前記可能補償無効電力量で補償しきれない場合に、前記電力用コンデンサの接続と非接続との切り替えに応じて前記可能補償無効電力量で補償しきれない余剰分が設定力率で決まる無効電力目標値を基準として進相側と遅相側とにそれぞれ割り振られるタイミングで前記開閉器を制御するように構築された電動機駆動システム。
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