JP6914132B2 - Pwmコンバータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、交流電力を直流電力に変換するPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調制御)コンバータに用いる制御装置に関し、特に、交流側の系統電源電圧に対して直流側の直流電圧(バス電圧)を制御する制御装置に関する。
従来、PWMコンバータは、半導体スイッチング素子を制御することにより、系統電源から入力された交流電力を、任意の直流電力に変換する電力変換器である。PWMコンバータは、モータを駆動するためのインバータの直流電源となったり、無停電電源装置または太陽光発電装置の構成要素の1つとなったりする等、幅広い分野で利用されている(例えば、特許文献1を参照)。
このPWMコンバータを制御する制御装置(以下、「PWMコンバータ制御装置」という。)は、直流側のバス電圧を所定の設定電圧に一致させるための電圧指令を生成し、電圧指令をPWMコンバータへ出力する。PWMコンバータは電圧指令を入力すると、電圧指令に従って、PWMコンバータに備えた半導体スイッチング素子のゲートがオン/オフする。そして、バス電圧は、所定の設定電圧に一致するようになる。
特開2010−130741号公報
従来のPWMコンバータ制御装置においては、直流側のバス電圧を所定の設定電圧に一致させる制御を行う際に、交流側の系統電源電圧に対してバス電圧を昇圧していた。つまり、バス電圧が系統電源電圧よりも高いことを前提に、制御が行われる。
このため、例えばPWMコンバータの直流側(出力側)に接続された負荷が高くなった場合、またはサージ電圧を抑える必要がある場合には、バス電圧が低下してしまい、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなる可能性がある。また、何らかの原因で系統電源電圧が上昇した場合も、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなる可能性がある。
バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合には、PWMコンバータ制御装置において、バス電圧を所定の設定電圧に一致させる制御を実現することができないという問題があった。
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合も、バス電圧を所定の設定電圧に一致させる制御を実現可能なPWMコンバータ制御装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1のPWMコンバータ制御装置は、系統電源から供給された交流電力を直流電力に変換するPWMコンバータに対し、直流側のバス電圧が所定の設定電圧に一致するように制御するPWMコンバータ制御装置において、前記PWMコンバータを制御するd軸電圧指令及びq軸電圧指令に基づいて、前記系統電源側の系統電源電圧を端子電圧指令フィードバックとして生成する端子電圧指令算出部と、前記バス電圧として検出されたバス電圧フィードバックに所定のゲインを乗算して電源電圧指令を求め、当該電源電圧指令から前記端子電圧指令算出部により生成された前記端子電圧指令フィードバックを減算して端子電圧偏差を求め、当該端子電圧偏差が0となるようにd軸電流指令を求め、当該d軸電流指令と前記系統電源側の3相電流から得られたd軸電流フィードバックとの間の偏差が0となるように、比例制御及び積分制御にて前記d軸電圧指令を求めるd軸制御部と、所定のバス電圧指令と前記バス電圧フィードバックとの間のバス電圧偏差が0となるようにq軸電流指令を求め、当該q軸電流指令と前記系統電源側の3相電流から得られたq軸電流フィードバックとの間の偏差が0となるように、比例制御及び積分制御にて電圧指令を求め、当該電圧指令に、前記d軸電流指令に基づいて算出された補償電圧を加算し、前記q軸電圧指令を求めるq軸制御部と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2のPWMコンバータ制御装置は、請求項1に記載のPWMコンバータ制御装置において、前記d軸制御部が、前記バス電圧フィードバックに前記所定のゲインを乗算し、前記電源電圧指令を求める第1の乗算器と、前記第1の乗算器により求めた前記電源電圧指令から前記端子電圧指令フィードバックを減算し、前記端子電圧偏差を求める第1の減算器と、前記第1の減算器により求めた前記端子電圧偏差が0となるように、電流指令を生成する端子電圧制御器と、前記端子電圧制御器により生成した前記電流指令に対し、0から所定のマイナスの値までの範囲で制限を加え、制限後の前記電流指令を前記d軸電流指令として求める第1のリミッタと、前記第1のリミッタにより求めた前記d軸電流指令から前記d軸電流フィードバックを減算し、d軸電流偏差を求める第2の減算器と、前記第2の減算器により求めた前記d軸電流偏差が0となるように、前記比例制御及び前記積分制御にて前記d軸電圧指令を求める電流制御器と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項3のPWMコンバータ制御装置は、請求項1または2に記載のPWMコンバータ制御装置において、さらに、前記d軸制御部及び前記q軸制御部における前記積分制御のワインドアップを防止するための積分ゲインを求めるワインドアップ防止部を備え、前記ワインドアップ防止部が、前記バス電圧フィードバックに所定のバス電圧利用率を乗算し、乗算後のバス電圧フィードバックを求める第2の乗算器と、前記第2の乗算器により求めた前記乗算後のバス電圧フィードバックから、前記端子電圧指令算出部により生成された前記端子電圧指令フィードバックを減算し、電圧偏差を求める第3の減算器と、前記第3の減算器により求めた前記電圧偏差に対し、0から所定のマイナスの値までの範囲で制限を加え、制限後の電圧偏差を求める第2のリミッタと、前記第2のリミッタにより求めた前記制限後の電圧偏差がマイナスの場合、前記積分制御のワインドアップを防止するための積分ゲインを求める演算器と、を備えたことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合も、バス電圧を所定の設定電圧に一致させる制御を実現することが可能となる。
本発明の実施形態によるPWMコンバータ制御装置を含む制御システムの構成例を示す全体図である。 PWMコンバータ制御装置の構成例を示すブロック図である。 d軸制御部の構成例を示すブロック図である。 q軸制御部の構成例を示すブロック図である。 ワインドアップ防止部の構成例を示すブロック図である。 マイナスの値のd軸電流により端子電圧が低下することを説明する図である。 計算機シミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。
〔制御システム〕
図1は、本発明の実施形態によるPWMコンバータ制御装置を含む制御システムの構成例を示す全体図である。この制御システムは、PWMコンバータ制御装置1、PWMコンバータ2、系統電源3、リアクタ4、電流検出器5、電圧検出器6及び平滑用コンデンサ7を備えて構成される。
PWMコンバータ制御装置1は、電流検出器5からR相電流フィードバックIR、S相電流フィードバックIS及びT相電流フィードバックITを入力すると共に、電圧検出器6からバス電圧フィードバックebusを入力する。
PWMコンバータ制御装置1は、バス電圧フィードバックebusから得られる直流側のバス電圧と、後述する端子電圧指令フィードバックv1 *に相当する交流側の系統電源電圧との間の偏差が0となるように、d軸電流指令id *を生成する。そして、PWMコンバータ制御装置1は、d軸電流指令id *からd軸電圧指令vd *を生成する。
PWMコンバータ制御装置1は、所定のバス電圧指令ebus *とバス電圧フィードバックebusとの間の偏差が0となるように、q軸電流指令iq *を生成し、q軸電流指令iq *からq軸電圧指令vq *を生成する。
PWMコンバータ制御装置1は、d軸電圧指令vd *及びq軸電圧指令vq *を、R相電圧指令VR *、S相電圧指令VS *及びT相電圧指令VT *に変換する。そして、PWMコンバータ制御装置1は、R相電圧指令VR *、S相電圧指令VS *及びT相電圧指令VT *をPWMコンバータ2へ出力する。
リアクタ4は、系統電源3からPWMコンバータ2へ供給される交流電力のエネルギー制御用のインダクタンス機器であり、電流変化を抑制するために用いられる。
電流検出器5は、系統電源3からPWMコンバータ2へ供給される交流電力の電流値を検出する。電流検出器5は、検出した電流値を、R相電流フィードバックIR、S相電流フィードバックIS及びT相電流フィードバックITとしてPWMコンバータ制御装置1へ出力する。
PWMコンバータ2は、系統電源3からリアクタ4を介して供給される交流電力を入力する。また、PWMコンバータ2は、PWMコンバータ制御装置1から、R相電圧指令VR *、S相電圧指令VS *及びT相電圧指令VT *を入力する。
PWMコンバータ2は、R相電圧指令VR *、S相電圧指令VS *及びT相電圧指令VT *に基づいて、系統電源3からの交流電力を直流電力に変換する。そして、PWMコンバータ2は、直流電力を、平滑用コンデンサ7を介して図示しない負荷へ出力する。
電圧検出器6は、PWMコンバータ2と図示しない負荷との間の直流バスの電圧を検出し、この直流電圧をバス電圧フィードバックebusとしてPWMコンバータ制御装置1へ出力する。
平滑用コンデンサ7は、PWMコンバータ2と図示しない負荷との間の直流バスに挿入されている。平滑用コンデンサ7は、PWMコンバータ2から図示しない負荷へ供給される直流電力の電圧を平滑化する。
〔PWMコンバータ制御装置1〕
次に、図1に示したPWMコンバータ制御装置1について詳細に説明する。図2は、PWMコンバータ制御装置1の構成例を示すブロック図である。このPWMコンバータ制御装置1は、端子電圧指令算出部10、d軸制御部11、q軸制御部12、ワインドアップ防止部13及び座標変換部14,15を備えている。
端子電圧指令算出部10は、d軸制御部11により生成されたd軸電圧指令vd *を入力すると共に、q軸制御部12により生成されたq軸電圧指令vq *を入力する。そして、端子電圧指令算出部10は、d軸電圧指令vd *及びq軸電圧指令vq *に基づいて、以下の式にて、端子電圧指令フィードバックv1 *を算出する。
〔数1〕
1 *=√(vd *2+vq *2) ・・・(1)
端子電圧指令算出部10は、端子電圧指令フィードバックv1 *をd軸制御部11及びワインドアップ防止部13に出力する。端子電圧指令算出部10により算出される端子電圧指令フィードバックv1 *は、系統電源3の交流電圧に対応する直流電圧、すなわち系統電源電圧に相当する。
d軸制御部11は、端子電圧指令算出部10から端子電圧指令フィードバックv1 *を入力すると共に、電圧検出器6からバス電圧フィードバックebusを入力する。また、d軸制御部11は、ワインドアップ防止部13により算出された可変積分ゲインKiを入力すると共に、q軸制御部12により生成されたq軸電流指令iq *を入力する。さらに、d軸制御部11は、座標変換部15により変換されたd軸電流フィードバックidを入力する。
d軸制御部11は、バス電圧フィードバックebusから得られるバス電圧と、端子電圧指令フィードバックv1 *に相当する系統電源電圧との間の偏差が0となるように、d軸電流指令id *を生成する。バス電圧が系統電源電圧よりも低い場合、マイナスの値のd軸電流指令id *が生成される。そして、d軸制御部11は、d軸電流指令id *をq軸制御部12に出力する。
d軸制御部11は、d軸電流指令id *とd軸電流フィードバックidとの間の偏差が0となるように、可変積分ゲインKiを用いてd軸電圧指令vd *を生成する。バス電圧が系統電源電圧よりも低い場合、以前(バス電圧が系統電源電圧と同等のとき)よりも小さい値のd軸電圧指令vd *が生成される。そして、d軸制御部11は、d軸電圧指令vd *を座標変換部14及び端子電圧指令算出部10に出力する。
q軸制御部12は、所定のバス電圧指令ebus *を入力すると共に、電圧検出器6からバス電圧フィードバックebusを入力する。また、q軸制御部12は、ワインドアップ防止部13により算出された可変積分ゲインKiを入力すると共に、d軸制御部11からd軸電流指令id *を入力する。さらに、q軸制御部12は、座標変換部15により変換されたq軸電流フィードバックiqを入力する。
q軸制御部12は、バス電圧指令ebus *とバス電圧フィードバックebusとの間の偏差が0となるように、q軸電流指令iq *を生成し、q軸電流指令iq *をd軸制御部11に出力する。q軸制御部12は、q軸電流指令iq *とq軸電流フィードバックiqとの間の偏差が0となるように、可変積分ゲインKiを用いて電圧指令を生成する。q軸制御部12は、電圧指令に、d軸からq軸への電圧干渉を補償するq軸補償電圧等を加算してq軸電圧指令vq *を生成する。バス電圧が系統電源電圧よりも低い場合、以前よりも小さい値のq軸電圧指令vq *が生成される。そして、q軸制御部12は、q軸電圧指令vq *を座標変換部14及び端子電圧指令算出部10に出力する。
ワインドアップ防止部13は、電圧検出器6からバス電圧フィードバックebusを入力すると共に、端子電圧指令算出部10から端子電圧指令フィードバックv1 *を入力する。ワインドアップ防止部13は、バス電圧フィードバックebus及び端子電圧指令フィードバックv1 *に基づいて、d軸制御部11及びq軸制御部12の電流制御における積分制御のワインドアップを防止するための可変積分ゲインKiを算出する。そして、ワインドアップ防止部13は、可変積分ゲインKiをd軸制御部11及びq軸制御部12に出力する。
座標変換部14は、d軸制御部11からd軸電圧指令vd *を入力すると共に、q軸制御部12からq軸電圧指令vq *を入力する。座標変換部14は、図示しない電気角に基づいて、d軸電圧指令vd *及びq軸電圧指令vq *をR相電圧指令VR *、S相電圧指令VS *及びT相電圧指令VT *に座標変換する。そして、座標変換部14は、R相電圧指令VR *、S相電圧指令VS *及びT相電圧指令VT *をPWMコンバータ2へ出力する。
座標変換部15は、電流検出器5からR相電流フィードバックIR、S相電流フィードバックIS及びT相電流フィードバックITを入力する。座標変換部15は、図示しない電気角に基づいて、R相電流フィードバックIR、S相電流フィードバックIS及びT相電流フィードバックITをd軸電流フィードバックid及びq軸電流フィードバックiqに座標変換する。そして、座標変換部15は、d軸電流フィードバックidをd軸制御部11に出力し、q軸電流フィードバックiqをq軸制御部12に出力する。
〔d軸制御部11〕
次に、図2に示したd軸制御部11について詳細に説明する。図3は、d軸制御部11の構成例を示すブロック図である。このd軸制御部11は、乗算器20,27、リミッタ21,24、減算器22,25,28、端子電圧制御器23及び電流制御器26を備えている。
乗算器20は、電圧検出器6からバス電圧フィードバックebusを入力し、予め設定されたゲインγにバス電圧フィードバックebusを乗算し、乗算後のバス電圧フィードバックebusをリミッタ21に出力する。
リミッタ21は、乗算器20から乗算後のバス電圧フィードバックebusを入力し、乗算後のバス電圧フィードバックebusに対し、予め設定された上限値から下限値までの範囲で制限を加える。そして、リミッタ21は、リミッタ後(制限後)のバス電圧フィードバックebusを電源電圧指令e1 *として減算器22に出力する。この電源電圧指令e1 *は、PWMコンバータ制御装置1の直流側のバス電圧に相当する。
具体的には、リミッタ21は、入力した乗算後のバス電圧フィードバックebusが上限値以上の場合、上限値を電源電圧指令e1 *に設定し、上限値の電源電圧指令e1 *を出力する。また、リミッタ21は、入力した乗算後のバス電圧フィードバックebusが上限値よりも小さく、かつ下限値よりも大きい場合、入力した乗算後のバス電圧フィードバックebusを電源電圧指令e1 *としてそのまま出力する。
さらに、リミッタ21は、入力した乗算後のバス電圧フィードバックebusが下限値以下の場合、下限値を電源電圧指令e1 *に設定し、下限値の電源電圧指令e1 *を出力する。
減算器22は、リミッタ21からバス電圧である電源電圧指令e1 *を入力すると共に、端子電圧指令算出部10から端子電圧指令フィードバックv1 *を入力する。この端子電圧指令フィードバックv1 *は、PWMコンバータ制御装置1の交流側の系統電源電圧に相当する。そして、減算器22は、バス電圧である電源電圧指令e1 *から系統電源電圧である端子電圧指令フィードバックv1 *を減算して端子電圧偏差を求め、端子電圧偏差を端子電圧制御器23に出力する。
ここで、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合、電源電圧指令e1 *が端子電圧指令フィードバックv1 *よりも小さくなるから、減算器22から出力される端子電圧偏差は、マイナスの値となる。
端子電圧制御器23は、減算器22から端子電圧偏差を入力し、端子電圧偏差が0となるように、PI制御(比例制御及び積分制御)により端子電流指令を生成し、端子電流指令をリミッタ24に出力する。
リミッタ24は、端子電圧制御器23から端子電流指令を入力し、端子電流指令に対し、予め設定された上限値(0)から下限値(−1.5)までの範囲で制限を加える。そして、リミッタ24は、0またはマイナスの値の端子電流指令をd軸電流指令id *として、減算器25及びq軸制御部12に出力する。
具体的には、リミッタ24は、入力した端子電流指令が上限値(0)以上の場合、上限値(0)をd軸電流指令id *に設定し、0の値のd軸電流指令id *を出力する。また、リミッタ24は、入力した端子電流指令が上限値(0)よりも小さく、かつ下限値(−1.5)よりも大きい場合、入力した端子電流指令をd軸電流指令id *としてそのまま出力する。
さらに、リミッタ24は、入力した端子電流指令が下限値(−1.5)以下の場合、下限値(−1.5)をd軸電流指令id *に設定し、−1.5の値のd軸電流指令id *を出力する。
ここで、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合、リミッタ24にはマイナスの値の端子電圧偏差が入力されるから、リミッタ24から出力されるd軸電流指令id *も、マイナスの値となる。これに対し、バス電圧が系統電源電圧以上となった場合、リミッタ24には0またはプラスの値の端子電圧偏差が入力されるから、リミッタ24から出力されるd軸電流指令id *は、0の値となる。
減算器25は、リミッタ24から、0から−1.5までの範囲のd軸電流指令id *を入力すると共に、座標変換部15からd軸電流フィードバックidを入力する。そして、減算器25は、d軸電流指令id *からd軸電流フィードバックidを減算し、d軸電流偏差を求め、d軸電流偏差を電流制御器26に出力する。
ここで、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合、減算器25にはマイナスの値のd軸電流指令id *が入力されるから、減算器25から出力されるd軸電流偏差は、マイナスの値となる。
電流制御器26は、減算器25からd軸電流偏差を入力すると共に、ワインドアップ防止部13から可変積分ゲインKiを入力する。そして、電流制御器26は、d軸電流偏差が0となるように、予め設定された比例ゲイン及び入力した可変積分ゲインKiによるPI制御により電圧指令を生成し、電圧指令を減算器28に出力する。
ここで、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合、電流制御器26にはマイナスの値のd軸電流偏差が入力され、電流制御器26から出力される電圧指令は、以前よりも小さくなる。
乗算器27は、q軸からd軸への電圧干渉を補償するために、d軸補償電圧を生成する。具体的には、乗算器27は、q軸制御部12からq軸電流指令iq *を入力し、予め設定されたq軸リアクタンス補償Xq ^にq軸電流指令iq *を乗算し、d軸補償電圧を求め、d軸補償電圧を減算器28に出力する。
減算器28は、電流制御器26から電圧指令を入力すると共に、乗算器27からd軸補償電圧を入力する。そして、減算器28は、電圧指令からd軸補償電圧を減算し、d軸電圧指令vd *を求め、d軸電圧指令vd *を座標変換部14及び端子電圧指令算出部10に出力する。
ここで、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合、減算器28には電流制御器26から以前よりも小さい値の電圧指令が入力され、減算器28から出力されるd軸電圧指令vd *も、以前よりも小さい値となる。この場合、d軸電流指令id *はマイナスの値であるから、系統電源3には、マイナスの値の電流(−id)が流れる。
このように、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合、d軸制御部11から以前よりも小さい値のd軸電圧指令vd *が出力される。これにより、系統電源電圧を下げることができる。端子電圧指令算出部10により前記式(1)を用いて算出される端子電圧指令フィードバックv1 *が小さくなり、減算器22において、系統電源電圧である端子電圧指令フィードバックv1 *が、バス電圧である電源電圧指令e1 *に近くなる。
図6は、マイナスの値のd軸電流(−id)により端子電圧v1が低下することを説明する図である。より詳細には、マイナスの値のd軸電流指令id *により、系統電源3にマイナスの値の電流(−id)が流れ、結果として、系統電源3側の端子電圧v1である系統電源電圧が低下することを示している。
系統電源3にq軸電流(iq)が流れており、系統電源電圧を電源電圧フィードバックe1とする。q軸電流(iq)によるd軸電圧αの位相は、q軸電流(iq)に対して90°進む。
d軸電圧αは、q軸リアクタンスXqにq軸電流(iq)を乗算して得られる(Xq×iq)。つまり、d軸電圧αは、図3に示した乗算器27においてq軸リアクタンス補償Xq ^にq軸電流指令iq *を乗算して得られるd軸補償電圧に相当する。このときの端子電圧v1-1は、図6に示すとおりである。
ここで、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなると、マイナスの値のd軸電流指令id *が生成され、系統電源3にマイナスの値の電流(−id)が流れる。そうすると、マイナスの値の電流(−id)によるq軸電圧βに位相は、マイナスの値の電流(−id)に対して90°進む。
q軸電圧βは、d軸リアクタンスXdにd軸電流(−id)を乗算して得られる(−Xd×id)。つまり、q軸電圧βは、後述する図4に示す乗算器35において、d軸リアクタンス補償Xd ^にd軸電流指令id *を乗算して得られるq軸補償電圧に相当する。このときの端子電圧v1-2は、図6に示すとおりである。
このように、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなると、マイナスの値のd軸電流指令id *が生成され、マイナスの値のd軸電流(−id)が流れる。そして、以前よりも小さい値のd軸電圧指令vd *が生成され、また、以前よりも小さい値のq軸電圧指令vq *が生成される。このとき、図6に示すように、端子電圧v1-1は端子電圧v1-2に変化し、端子電圧v1-2は端子電圧v1-1よりも小さくなる。
端子電圧v1は端子電圧指令フィードバックv1 *に対応しているから、端子電圧指令フィードバックv1 *も小さくなる。そして、図3に示したd軸制御部11の減算器22において、系統電源電圧である端子電圧指令フィードバックv1 *が、バス電圧である電源電圧指令e1 *に近くなり、端子電圧偏差が0となるようにフィードバック制御が行われる。
〔q軸制御部12〕
次に、図2に示したq軸制御部12について詳細に説明する。図4は、q軸制御部12の構成例を示すブロック図である。このq軸制御部12は、減算器30,33、バス電圧制御器31、演算器32、電流制御器34、乗算器35及び加算器36を備えている。
減算器30は、所定のバス電圧指令ebus *を入力すると共に、電圧検出器6からバス電圧フィードバックebusを入力する。そして、減算器30は、バス電圧指令ebus *からバス電圧フィードバックebusを減算し、バス電圧偏差を求め、バス電圧偏差をバス電圧制御器31に出力する。
バス電圧制御器31は、減算器30からバス電圧偏差を入力し、バス電圧偏差が0となるように、PI制御によりバス電流指令を生成し、バス電流指令を演算器32に出力する。
演算器32は、バス電圧制御器31からバス電流指令を入力し、バス電圧フィードバックebusを、後述する所定の電源電圧フィードフォワード補償e1 ^で除算する。そして、演算器32は、除算結果にバス電流指令を乗算し、乗算結果をq軸電流指令iq *として生成する。演算器32は、q軸電流指令iq *を減算器33及びd軸制御部11に出力する。
これにより、バス電圧及び系統電源電圧が高速に変動した場合であっても、これを吸収するq軸電流指令iq *を生成することができ、安定したq軸制御を実現し、後段の電流制御器34の負荷を低減することができる。
減算器33は、演算器32からq軸電流指令iq *を入力すると共に、座標変換部15からq軸電流フィードバックiqを入力する。そして、減算器33は、q軸電流指令iq *からq軸電流フィードバックiqを減算し、q軸電流偏差を求め、q軸電流偏差を電流制御器34に出力する。
電流制御器34は、減算器33からq軸電流偏差を入力すると共に、ワインドアップ防止部13から可変積分ゲインKiを入力する。そして、電流制御器34は、q軸電流偏差が0となるように、予め設定された比例ゲイン及び入力した可変積分ゲインKiによるPI制御により電圧指令を生成し、電圧指令を加算器36に出力する。
乗算器35は、d軸からq軸への電圧干渉を補償するために、q軸補償電圧を生成する。具体的には、乗算器35は、d軸制御部11からd軸電流指令id *を入力し、予め設定されたd軸リアクタンス補償Xd ^にd軸電流指令id *を乗算し、q軸補償電圧を求め、q軸補償電圧を加算器36に出力する。
ここで、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合、乗算器35にはd軸制御部11からマイナスの値のd軸電流指令id *が入力されるから、乗算器35から出力されるq軸補償電圧は、マイナスの値となる。
加算器36は、電流制御器34から電圧指令を入力すると共に、乗算器35からq軸補償電圧を入力し、さらに、所定の電源電圧フィードフォワード補償e1 ^を入力する。所定の電源電圧フィードフォワード補償e1 ^は、図示しない演算部により、電源電圧の推定値として算出される。
加算器36は、電圧指令にq軸補償電圧を加算し、さらに電源電圧フィードフォワード補償e1 ^を加算し、q軸電圧指令vq *を求める。加算器36は、q軸電圧指令vq *を座標変換部14及び端子電圧指令算出部10に出力する。
ここで、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合、加算器36にはマイナスの値のq軸補償電圧が入力され、加算器36から出力されるq軸電圧指令vq *は、以前よりも小さくなる。
また、バス電圧が系統電源電圧よりも低い場合、すなわちバス電圧フィードバックebusが電源電圧フィードバックe1よりも小さい場合、以下の式が成立する。
〔数2〕
d=(e1/Xd)(1−ebus/e1)≦e1/Xd ・・・(2)
前記式(2)は、d軸リアクタンスXdが大きい場合、d軸電流フィードバックidが小さくなることを示している。
したがって、大きい値のd軸リアクタンスXdを有する系統電源3を用いることにより、小さい値のd軸電流指令id *にて制御を行うことができる。この場合、系統電源3に流れるマイナスの値の電流(−id)を小さくすることができる。
〔ワインドアップ防止部13〕
次に、図2に示したワインドアップ防止部13について詳細に説明する。図5は、ワインドアップ防止部13の構成例を示すブロック図である。このワインドアップ防止部13は、乗算器40、減算器41、リミッタ42及び演算器43を備えている。
乗算器40は、電圧検出器6からバス電圧フィードバックebusを入力し、予め設定されたバス電圧利用率ηにバス電圧フィードバックebusを乗算し、乗算結果を減算器41に出力する。
減算器41は、乗算器40から乗算結果(バス電圧利用率ηが乗算されたバス電圧フィードバックebus)を入力すると共に、端子電圧指令算出部10から端子電圧指令フィードバックv1 *を入力する。そして、減算器41は、バス電圧利用率ηが乗算されたバス電圧フィードバックebusから端子電圧指令フィードバックv1 *を減算し、電圧偏差を求める。減算器41は、電圧偏差をリミッタ42に出力する。
リミッタ42は、減算器41から電圧偏差を入力し、電圧偏差に対し、上限値(0)から下限値(−1)までの範囲で制限を加え、リミッタ後(制限後)の電圧偏差εを演算器43に出力する。
具体的には、リミッタ42は、入力した電圧偏差が0以上である場合、電圧偏差ε=0を出力する。入力した電圧偏差が0以上である場合とは、バス電圧利用率ηが乗算されたバス電圧フィードバックebusが端子電圧指令フィードバックv1 *以上である(ebus×η≧v1 *)ことを示している。
また、リミッタ42は、入力した電圧偏差が0よりも小さく、かつ−1よりも大きい場合、入力した電圧偏差を電圧偏差εとしてそのまま出力する。また、リミッタ42は、入力した電圧偏差が−1以下の場合、電圧偏差ε=−1を出力する。入力した電圧偏差が0よりも小さい場合とは、バス電圧利用率ηが乗算されたバス電圧フィードバックebusが端子電圧指令フィードバックv1 *よりも小さい(ebus×η<v1 *)ことを示している。
演算器43は、リミッタ42から電圧偏差εを入力し、積分ゲイン設定Ki *及びパラメータP0を用いて、以下の式にて演算を行い、可変積分ゲインKiを求める。
〔数3〕
i=Ki */(1+P0×ε) ・・・(3)
演算器43は、可変積分ゲインKiをd軸制御部11及びq軸制御部12に出力する。積分ゲイン設定Ki *は、d軸制御部11の電流制御器26及びq軸制御部12の電流制御器34にて使用する積分ゲインの基準値であり、予め設定される。パラメータP0も予め設定される。
ここで、制御状況等によっては、バス電圧フィードバックebusと端子電圧指令フィードバックv1 *との間の関係がebus<v1 *となり、バス電圧フィードバックebusが飽和してしまうことがある。バス電圧フィードバックebusが飽和するときは、d軸制御部11の電流制御器26及びq軸制御部12の電流制御器34による積分制御がワインドアップの状態となる。
このような状態に近くなると、減算器41により算出される電圧偏差は、0よりも小さくなり、リミッタ42により出力される電圧偏差εも0よりも小さくなる。この場合、演算器43により演算される可変積分ゲインKiは、基準値である積分ゲイン設定Ki *よりも小さい値となり、0に近くなる(実質的に0となる)。
このように、ワインドアップ防止部13は、通常の状態において、基準値である積分ゲイン設定Ki *を可変積分ゲインKiとして、d軸制御部11及びq軸制御部12に出力する。これにより、d軸制御部11の電流制御器26及びq軸制御部12の電流制御器34にて、基準値である積分ゲイン設定Ki *を用いたPI制御が行われる。
一方、ワインドアップ防止部13は、バス電圧フィードバックebusが飽和しそうな状態において、可変積分ゲインKi=0をd軸制御部11及びq軸制御部12に出力する。これにより、d軸制御部11の電流制御器26及びq軸制御部12の電流制御器34にて、可変積分ゲインKi=0のP制御が行われるから、積分機能を停止することができ、比例機能にて制御が行われる。その結果、電流制御器26,34の出力を維持することができる。つまり、バス電圧フィードバックebusが飽和しそうな状態において、電流制御器26,34による積分制御がワインドアップの状態となることを防止することができる。
このように、ワインドアップ防止部13は、バス電圧フィードバックebusにバス電圧利用率ηを乗算した結果が端子電圧指令フィードバックv1 *以上の場合に(ebus×η≧v1 *)、基準値である積分ゲイン設定Ki *を可変積分ゲインKiとする。また、ワインドアップ防止部13は、バス電圧フィードバックebusにバス電圧利用率ηを乗算した結果が端子電圧指令フィードバックv1 *よりも小さい場合に(ebus×η<v1 *)、基準値である積分ゲイン設定Ki *よりも小さくなるように、可変積分ゲインKiを算出する。これにより、電流制御器26,34による積分制御がワインドアップの状態となることを防止することができる。
〔シミュレーション結果〕
次に、図2に示したPWMコンバータ制御装置1によるシミュレーション結果について説明する。図7は、計算機シミュレーション結果を示す図である。この計算機シミュレーション結果は、系統電源3の電圧を200Vrmsとして、計算機を用いて得られたものである。
図7において、グラフの上から、バス電圧フィードバックebus、q軸電流フィードバックiq、d軸電流フィードバックid及び端子電圧指令フィードバックv1 *の特性を示しており、横軸は時間である。
系統電源3の電圧が200Vrmsであるから、系統電源電圧は200×√2≒280Vである。したがって、バス電圧フィードバックebusが750Vの場合、バス電圧は系統電源電圧よりも高く、バス電圧フィードバックebusが30Vの場合、バス電圧は系統電源電圧よりも低い。
図7を参照して、バス電圧フィードバックebusが低下し、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなると、q軸電流フィードバックiq、d軸電流フィードバックid及び端子電圧指令フィードバックv1 *も小さくなることがわかる。q軸電流フィードバックiq及びd軸電流フィードバックidは、マイナスの値となっている。
そして、バス電圧が系統電源電圧よりも高くなり、元の状態に戻ると、q軸電流フィードバックiq、d軸電流フィードバックid及び端子電圧指令フィードバックv1 *も元の値に戻ることがわかる。
これは、図3に示したd軸制御部11の減算器22において、端子電圧指令フィードバックv1 *が電源電圧指令e1 *に近くなり、端子電圧偏差が0となるようにフィードバック制御が行われていることを示している。
以上のように、本発明の実施形態のPWMコンバータ制御装置1によれば、d軸制御部11は、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなると、電源電圧指令e1 *から端子電圧指令フィードバックv1 *を減算してマイナスの端子電圧偏差を生成する。そして、d軸制御部11は、端子電圧偏差が0となるようにマイナスの値のd軸電流指令id *を生成し、d軸電流指令id *とd軸電流フィードバックidとの間の偏差が0となるようにd軸電圧指令vd *を生成する。これにより、d軸電圧指令vd *を下げることができる。
q軸制御部12は、バス電圧指令ebus *とバス電圧フィードバックebusとの間のバス電圧偏差が0となるようにq軸電流指令iq *を生成し、q軸電流指令iq *とq軸電流フィードバックiqとの間の電流偏差が0となるように電圧指令を生成する。そして、q軸制御部12は、電圧指令に、d軸電流指令id *が反映されたq軸補償電圧等を加算してq軸電圧指令vq *を生成する。バス電圧が系統電源電圧よりも低くなり、マイナスの値のd軸電流指令id *が生成されると、q軸補償電圧はマイナスの値となる。これにより、q軸電圧指令vq *を下げることができる。
したがって、d軸電圧指令vd *及びq軸電圧指令vq *が下がると、端子電圧指令フィードバックv1 *も小さくなり、系統電源電圧である端子電圧指令フィードバックv1 *が、バス電圧である電源電圧指令e1 *に近くなる。つまり、d軸制御部11において、端子電圧偏差が0となるようにフィードバック制御が行われ、また、q軸制御部12において、バス電圧偏差が0となるようにフィードバック制御が行われる。
したがって、何らかの原因で、バス電圧が低下したり系統電源電圧が上昇したりして、バス電圧が系統電源電圧よりも低くなった場合であっても、バス電圧を所定の設定電圧に一致させる制御を実現することが可能となる。つまり、制御対象のバス電圧の可変範囲を広くすることができる。
また、ワインドアップ防止部13は、バス電圧フィードバックebusにバス電圧利用率ηを乗算した結果が端子電圧指令フィードバックv1 *よりも小さい場合に(ebus×η<v1 *)、実質的に可変積分ゲインKi=0を算出する。そして、d軸制御部11及びq軸制御部12は、電流制御において積分機能を停止し、比例機能によりd軸電圧指令vd *及びq軸電流指令iq *を算出する。これにより、積分制御がワインドアップの状態となることを防止することができる。
1 PWMコンバータ制御装置
2 PWMコンバータ
3 系統電源
4 リアクタ
5 電流検出器
6 電圧検出器
7 平滑用コンデンサ
10 端子電圧指令算出部
11 d軸制御部
12 q軸制御部
13 ワインドアップ防止部
14,15 座標変換部
20 乗算器
21,24,42 リミッタ
22,25,28,30,33,41 減算器
23 端子電圧制御器
26,34 電流制御器
27,35,40 乗算器
31 バス電圧制御器
32,43 演算器
36 加算器
bus バス電圧フィードバック
bus * バス電圧指令
1 * 端子電圧指令フィードバック
i 可変積分ゲイン
R R相電流フィードバック
S S相電流フィードバック
T T相電流フィードバック
d d軸電流フィードバック
q q軸電流フィードバック
d * d軸電流指令
q * q軸電流指令
d * d軸電圧指令
q * q軸電圧指令
R * R相電圧指令
S * S相電圧指令
T * T相電圧指令
1 ^ 電源電圧フィードフォワード補償
1 電源電圧フィードバック
1 * 電源電圧指令
d ^ d軸リアクタンス補償
q ^ q軸リアクタンス補償
d d軸リアクタンス
q q軸リアクタンス
α iqにより位相が90°進むd軸電圧
β −idにより位相が90°進むq軸電圧
1-1,v1-2 端子電圧

Claims (3)

  1. 系統電源から供給された交流電力を直流電力に変換するPWMコンバータに対し、直流側のバス電圧が所定の設定電圧に一致するように制御するPWMコンバータ制御装置において、
    前記PWMコンバータを制御するd軸電圧指令及びq軸電圧指令に基づいて、前記系統電源側の系統電源電圧を端子電圧指令フィードバックとして生成する端子電圧指令算出部と、
    前記バス電圧として検出されたバス電圧フィードバックに所定のゲインを乗算して電源電圧指令を求め、当該電源電圧指令から前記端子電圧指令算出部により生成された前記端子電圧指令フィードバックを減算して端子電圧偏差を求め、当該端子電圧偏差が0となるようにd軸電流指令を求め、当該d軸電流指令と前記系統電源側の3相電流から得られたd軸電流フィードバックとの間の偏差が0となるように、比例制御及び積分制御にて前記d軸電圧指令を求めるd軸制御部と、
    所定のバス電圧指令と前記バス電圧フィードバックとの間のバス電圧偏差が0となるようにq軸電流指令を求め、当該q軸電流指令と前記系統電源側の3相電流から得られたq軸電流フィードバックとの間の偏差が0となるように、比例制御及び積分制御にて電圧指令を求め、当該電圧指令に、前記d軸電流指令に基づいて算出された補償電圧を加算し、前記q軸電圧指令を求めるq軸制御部と、
    を備えたことを特徴とするPWMコンバータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のPWMコンバータ制御装置において、
    前記d軸制御部は、
    前記バス電圧フィードバックに前記所定のゲインを乗算し、前記電源電圧指令を求める第1の乗算器と、
    前記第1の乗算器により求めた前記電源電圧指令から前記端子電圧指令フィードバックを減算し、前記端子電圧偏差を求める第1の減算器と、
    前記第1の減算器により求めた前記端子電圧偏差が0となるように、電流指令を生成する端子電圧制御器と、
    前記端子電圧制御器により生成した前記電流指令に対し、0から所定のマイナスの値までの範囲で制限を加え、制限後の前記電流指令を前記d軸電流指令として求める第1のリミッタと、
    前記第1のリミッタにより求めた前記d軸電流指令から前記d軸電流フィードバックを減算し、d軸電流偏差を求める第2の減算器と、
    前記第2の減算器により求めた前記d軸電流偏差が0となるように、前記比例制御及び前記積分制御にて前記d軸電圧指令を求める電流制御器と、
    を備えたことを特徴とするPWMコンバータ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のPWMコンバータ制御装置において、
    さらに、前記d軸制御部及び前記q軸制御部における前記積分制御のワインドアップを防止するための積分ゲインを求めるワインドアップ防止部を備え、
    前記ワインドアップ防止部は、
    前記バス電圧フィードバックに所定のバス電圧利用率を乗算し、乗算後のバス電圧フィードバックを求める第2の乗算器と、
    前記第2の乗算器により求めた前記乗算後のバス電圧フィードバックから、前記端子電圧指令算出部により生成された前記端子電圧指令フィードバックを減算し、電圧偏差を求める第3の減算器と、
    前記第3の減算器により求めた前記電圧偏差に対し、0から所定のマイナスの値までの範囲で制限を加え、制限後の電圧偏差を求める第2のリミッタと、
    前記第2のリミッタにより求めた前記制限後の電圧偏差がマイナスの場合、前記積分制御のワインドアップを防止するための積分ゲインを求める演算器と、
    を備えたことを特徴とするPWMコンバータ制御装置。
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