JP7225054B2 - 発光素子封止用樹脂組成物、光源装置及び光源装置の製造方法 - Google Patents

発光素子封止用樹脂組成物、光源装置及び光源装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、発光素子封止用樹脂組成物、光源装置及び光源装置の製造方法に関する。
発光ダイオード(LED)などの発光素子は、封止部材で封止された状態で使用される。封止部材は、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの透明性を有する樹脂で構成される。しかし、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂は、短波長の光、例えば紫外線、によって劣化するため、短波長の光を放射する発光素子、例えば紫外線発光素子、の封止部材には適していない。
一方、フッ素化された重合体は、短波長の光によって劣化しにくいため、発光素子の封止部材の材料として用いられることがある。例えば、特許文献1は、発光素子を封止するための封入剤の材料として、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく繰り返し単位を含むポリマー、ペルフルオロポリエーテルなどのペルフルオロポリマーを開示している。
特許第5194431号公報
特許文献1に開示された封入剤は、封止性が十分でないため、他の封止部材と組み合わせて用いる必要がある。詳細には、特許文献1の封入剤によって発光素子を封止した後に、他の封止部材によってこれらをさらに封止する必要がある。他の封止部材を余分に用いることによって、発光素子を備える光源装置の製造効率が低下する。さらに、封止部材には、高い耐熱性が求められる。
そこで本発明は、耐熱性及び封止性に優れた封止部材を作製するための樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、
(i)下記式(1)で表される構成単位(A)と、カルボニル含有基、ヒドロキシル基、エポキシ基、イソシアネート基及びシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有する構成単位(B)とを含む重合体(P1)を有する、並びに、
(ii)前記構成単位(A)を含む重合体(P2)と、前記構成単位(B)を含む重合体(P3)とを有する、の少なくとも1つが成立する、発光素子封止用樹脂組成物を提供する。
Figure 0007225054000001
[式(1)中、Rff 1~Rff 4は各々独立に、フッ素原子、炭素数1~7のパーフルオロアルキル基、又は炭素数1~7のパーフルオロアルキルエーテル基を表す。Rff 1及びRff 2は、連結して環を形成してもよい。]
さらに本発明は、
発光素子と、
前記発光素子を封止する封止部材と、を備え、
(I)前記封止部材が、下記式(1)で表される構成単位(A)と、カルボニル含有基、ヒドロキシル基、エポキシ基、イソシアネート基及びシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有する構成単位(B)とを含む重合体(P1)を有する、並びに、
(II)前記封止部材が、前記構成単位(A)を含む重合体(P2)と、前記構成単位(B)を含む重合体(P3)とを有する、の少なくとも1つが成立する、光源装置を提供する。
Figure 0007225054000002
[式(1)中、Rff 1~Rff 4は各々独立に、フッ素原子、炭素数1~7のパーフルオロアルキル基、又は炭素数1~7のパーフルオロアルキルエーテル基を表す。Rff 1及びRff 2は、連結して環を形成してもよい。]
本発明によれば、耐熱性及び封止性に優れた封止部材を作製するための樹脂組成物を提供できる。
光源装置の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の説明は、本発明を特定の実施形態に制限する趣旨ではない。
[発光素子封止用樹脂組成物]
本実施形態の発光素子封止用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と呼ぶことがある)では、
(i)下記式(1)で表される構成単位(A)と、カルボニル含有基、ヒドロキシル基、エポキシ基、イソシアネート基及びシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基(F)を有する構成単位(B)とを含む重合体(P1)を有する、並びに、
(ii)構成単位(A)を含む重合体(P2)と、構成単位(B)を含む重合体(P3)とを有する、の少なくとも1つが成立する。
Figure 0007225054000003
式(1)中、Rff 1~Rff 4は各々独立に、フッ素原子、炭素数1~7のパーフルオロアルキル基、又は炭素数1~7のパーフルオロアルキルエーテル基を表す。Rff 1及びRff 2は、連結して環を形成してもよい。「パーフルオロ」は、炭素原子に結合している全ての水素原子がフッ素原子に置換されていることを意味する。式(1)において、パーフルオロアルキル基の炭素数は、1~5が好ましく、1~3がより好ましく、1であることがさらに好ましい。パーフルオロアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。パーフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基などが挙げられる。
式(1)において、パーフルオロアルキルエーテル基の炭素数は、1~5が好ましく、1~3がより好ましい。パーフルオロアルキルエーテル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。パーフルオロアルキルエーテル基としては、パーフルオロメトキシメチル基などが挙げられる。
ff 1及びRff 2が連結して環を形成している場合、当該環は、5員環であってもよく、6員環であってもよい。この環としては、パーフルオロテトラヒドロフラン環、パーフルオロシクロペンタン環、パーフルオロシクロヘキサン環などが挙げられる。
構成単位(A)の具体例としては、例えば、下記式(A1)~(A8)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0007225054000004
構成単位(A)は、上記式(A1)~(A8)で表される構成単位のうち、構成単位(A2)、すなわち下記式(2)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 0007225054000005
構成単位(A)は、例えば、下記式(3)で表される化合物に由来する。式(3)において、Rff 1~Rff 4は、式(1)と同じである。
Figure 0007225054000006
上記式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記式(M1)~(M8)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0007225054000007
構成単位(B)は、上述した官能基(F)を有している限り、特に限定されない。構成単位(B)は、例えば、炭素-炭素二重結合及び官能基(F)を有する化合物に由来する。構成単位(B)は、水素原子を含まないことが好ましいが、水素原子を含んでいてもよい。構成単位(B)に含まれる炭素原子に結合している水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
官能基(F)のカルボニル含有基としては、例えば、酸無水物基、カルボキシ基、酸ハライド基、アルコキシカルボニル基及びカーボネート基が挙げられ、好ましくは酸無水物基である。構成単位(B)は、樹脂組成物から形成された封止部材の接着性を向上させる観点から、酸無水物基、エポキシ基、イソシアネート基及びシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つを有することが好ましく、酸無水物基を有することがより好ましい。構成単位(B)がシアノ基を含む場合、重合体(P1)又は重合体(P3)は、シアノ基を介して三量体を形成することができる。重合体(P1)の三量体又は重合体(P3)の三量体は、封止部材の耐久性を向上させることに適している。
構成単位(B)は、環構造を有していてもよい。構成単位(B)の環構造は、単環式であってもよく、多環式であってもよい。構成単位(B)の環構造の炭素数は、例えば4~10であり、好ましくは4~6である。構成単位(B)において、環構造が置換基として官能基(F)を有していてもよく、環構造自体が官能基(F)を含んでいてもよい。構成単位(B)の環構造は、好ましくは酸無水物環である。構成単位(B)の環構造に含まれる炭素原子が重合体(P1)又は重合体(P3)の主鎖を形成していてもよい。
酸無水物環を含む構成単位(B)の具体例としては、イタコン酸無水物に由来する構成単位、マレイン酸無水物に由来する構成単位、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物に由来する構成単位などが挙げられる。すなわち、酸無水物環を含む構成単位(B)を形成する化合物としては、イタコン酸無水物、マレイン酸無水物、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物などが挙げられる。
シアノ基を含む構成単位(B)としては、例えば、シアノ基を含むビニルエーテル化合物に由来する構成単位が挙げられる。シアノ基を含むビニルエーテル化合物は、全フッ素化されていてもよく、例えば、パーフルオロ(5-シアノ-3-オキサ-1-ヘキセン)(Perfluoro(5-cyano-3-oxa-l-hexene))、パーフルオロ(7-シアノ-5-メチル-3,6-ジオキサ-1-ヘプテン)(Perfluoro-(7-cyano-5-methyl-3,6-dioxa-1-heptene))、パーフルオロ(8-シアノ-5-メチル-3,6-ジオキサ-1-オクテン)(Perfluoro-(8-cyano-5-methyl-3,6-dioxa-1-octene))、パーフルオロ(10-シアノ-5-メチル-3,6-ジオキサ-1-デセン)(Perfluoro-(10-cyano-5-methyl-3,6-dioxa-1-decene))、パーフルオロ(11-シアノ-5,8-ジメチル-3,6,9-トリオキサ-1-ウンデセン)(Perfluoro-(11-cyano-5,8-dimethyl-3,6,9-trioxa-1-undecene))、パーフルオロ(8-シアノ-5-メチル-3,6-ジオキサ-1-ノネン)(Perfluoro(8-cyano-5-methyl-3,6-dioxa-1-nonene))などが挙げられる。シアノ基を含むビニルエーテル化合物の製造方法は、例えば、米国特許第4281092号明細書に記載されている。
(要件(i))
本実施形態の樹脂組成物は、重合体(P1)を有することが好ましい。以下では、樹脂組成物が重合体(P1)を有する場合、すなわち要件(i)が成立する場合、について説明する。
重合体(P1)は、構成単位(A)を1種又は2種以上含んでいてもよい。重合体(P1)は、例えば、構成単位(A)を主成分として含む。本明細書において、「主成分」は、重合体(P1)にモル基準で最も多く含まれる構成単位を意味する。重合体(P1)における構成単位(A)の含有率は、例えば80モル%以上であり、好ましくは90モル%以上であり、より好ましくは95モル%以上である。構成単位(A)の含有率の上限値は、例えば、99モル%である。重合体(P1)は、構成単位(B)を1種又は2種以上含んでいてもよい。重合体(P1)における構成単位(B)の含有率は、例えば20モル%以下であり、好ましくは10モル%以下であり、より好ましくは5モル%以下である。構成単位(B)の含有率の下限値は、例えば、1モル%である。
重合体(P1)は、構成単位(A)及び構成単位(B)以外の他の構成単位(C)をさらに含んでいてもよい。他の構成単位(C)を形成する化合物としては、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンなどのフッ素含有オレフィン化合物;パーフルオロプロピルビニルエーテルなどのパーフルオロビニルエーテル化合物;パーフルオロアリルビニルエーテル、パーフルオロブテニルビニルエーテルなどの2つ以上の重合性二重結合を有し、かつ環化重合可能な含フッ素化合物が挙げられる。
重合体(P1)の重合方法は、特に限定されず、例えば、ラジカル重合などの一般的な重合方法を利用できる。重合体(P1)を重合するための重合開始剤は、全フッ素化された化合物であってもよい。
重合体(P1)の重量平均分子量は、例えば、50,000~1,000,000である。重合体(P1)のガラス転移温度(Tg)は、例えば、100℃~140℃である。本明細書において、Tgは、JIS K7121:1987の規定に準拠して求められる中間点ガラス転移温度 (Tmg)を意味する。重合体(P1)の1%重量減少温度は、例えば、220℃以上である。本明細書において、1%重量減少温度は、熱重量分析(TGA)計を用いて、空気雰囲気下、昇温速度10℃/分で重合体(P1)を室温(20℃±15℃)から加熱した場合に、重合体(P1)の重量が測定開始前の重量から1%減少したときの温度を意味する。
重合体(P1)の粘度は、例えば、250℃の条件下で、1,000~10,000mPa・sである。重合体(P1)の粘度は、例えば、市販のコーンプレート型回転式粘度計によって測定することができる。重合体(P1)の粘度が高ければ高いほど、樹脂組成物から形成された封止部材の封止性が向上する傾向がある。重合体(P1)は、25℃の条件下で固体であることが好ましい。
重合体(P1)は、例えば、紫外線に対して高い透過率を有する。本明細書において、紫外線は、200~400nmの波長の光を意味し、深紫外領域(200~300nm)の光を含む。特に、重合体(P1)は、例えば、365nmの波長の光及び265nmの波長の光に対する透過率が高い。365nmの波長の光に対する重合体(P1)の透過率は、例えば90%以上であり、好ましくは92%以上であり、より好ましくは94%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。265nmの波長の光に対する重合体(P1)の透過率は、例えば90%以上であり、好ましくは92%以上であり、より好ましくは94%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。重合体(P1)の透過率は、次の方法によって特定することができる。まず、重合体(P1)を10重量%の濃度で含む測定用試料を調製する。測定用試料は、例えば、重合体(P1)と重合体(P1)を溶解又は分散させることができる溶媒との混合物である。溶媒としては、例えば、ジクロロペンタフルオロプロパン(旭硝子社製、アサヒクリン(登録商標)AK-225)を用いることができる。次に、測定用試料をセル(例えば光路長1.0cmの石英セル)にセットし、市販の紫外可視近赤外分光光度計を用いて、特定の波長(例えば365nm)の光に対する測定用試料の透過率を測定する。次に、重合体(P1)を含まないことを除き、測定用試料と同じ組成を有する対照試料を作製する。測定用試料と同じ方法によって、特定の波長の光に対する対照試料の透過率を測定する。対照試料の透過率に基づいて測定用試料の透過率を補正し、得られた値を特定の波長の光に対する重合体(P1)の透過率として特定することができる。
樹脂組成物における重合体(P1)の含有率は、例えば70wt%以上であり、好ましくは90wt%以上である。樹脂組成物は、例えば、実質的に重合体(P1)からなる。樹脂組成物が後述する溶媒を含む場合、樹脂組成物における重合体(P1)の含有率は、10wt%~50wt%であってもよく、20wt%~40wt%であってもよい。
樹脂組成物は、重合体(P1)以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。樹脂組成物は、溶媒を含んでいてもよく、溶媒を含まなくてもよい。樹脂組成物に含まれる溶媒は、例えば、重合体(P1)を溶解又は分散させるものであることが好ましい。溶媒としては、例えば、1H-トリデカフルオロヘキサン(旭硝子社製、アサヒクリン(登録商標)AC2000)、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-トリデカフルオロオクタン(旭硝子社製、アサヒクリン(登録商標)AC6000)、1,1,2,2-テトラフルオロ-1-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エタン(旭硝子社製、アサヒクリン(登録商標)AE3000)、ジクロロペンタフルオロプロパン(旭硝子社製、アサヒクリン(登録商標)AK-225)、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン(旭硝子社製、サイトップ(登録商標)CT-solv100E)、1-メトキシノナフルオロブタン(スリーエムジャパン社製、Novec(登録商標)7100)、1-エトキシノナフルオロブタン(スリーエムジャパン社製、Novec(登録商標)7200)、パーフルオロヘキシルメチルエーテル(スリーエムジャパン社製、Novec(登録商標)7300)、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロ-4-(1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロポキシ)ペンタン(スリーエムジャパン社製、Novec(登録商標)7600)、2H,3H-パーフルオロペンタン(三井・ケマーズフロロケミカル社製、Vertrel(登録商標)XF)、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロ-1-オクタノール、4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9-トリデカフルオロ-1-ノナノール、ヘキサフルオロベンゼン、ヘキサフルオロ-2-プロパノール、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-1-ペンタノール、1H,1H,7H-ドデカフルオロ-1-ヘプタノールなどの含フッ素化合物類、及び、これら以外の市販のフッ素系溶媒(例えば、スリーエムジャパン社製のフロリナート(登録商標)FC-770、及び、セントラル硝子社製のセレフィン(登録商標)1233Z)が挙げられる。樹脂組成物は、これらの溶媒を1種又は2種以上含んでいてもよい。樹脂組成物に含まれる成分の溶解性の観点から、溶媒としては、ヘキサフルオロベンゼン、パーフルオロヘキシルメチルエーテル及び2H,3H-パーフルオロペンタンが好ましい。
(要件(ii))
次に、樹脂組成物が重合体(P2)及び重合体(P3)を有する場合、すなわち要件(ii)が成立する場合、について説明する。重合体(P2)は、詳細には、構成単位(A)を含み、かつ構成単位(B)を含まない。重合体(P2)は、構成単位(A)を1種又は2種以上含んでいてもよい。重合体(P2)における構成単位(A)の含有率は、例えば80モル%以上であり、好ましくは90モル%以上であり、より好ましくは95モル%以上である。重合体(P2)は、例えば、実質的に構成単位(A)からなる。
重合体(P2)は、構成単位(A)及び構成単位(B)以外の他の構成単位(C)をさらに含んでいてもよい。他の構成単位(C)を形成する化合物としては、重合体(P1)について上述したものが挙げられる。
重合体(P2)の重合方法は、特に限定されず、例えば、ラジカル重合などの一般的な重合方法を利用できる。重合体(P2)を重合するための重合開始剤は、全フッ素化された化合物であってもよい。
重合体(P2)の重量平均分子量は、例えば、50,000~1,000,000である。重合体(P2)のガラス転移温度(Tg)は、例えば、80℃~160℃である。
重合体(P2)の粘度は、例えば、250℃の条件下で、1,000~10,000mPa・sである。重合体(P2)の粘度は、重合体(P1)と同じ方法によって測定できる。重合体(P2)は、25℃の条件下で固体であることが好ましい。
樹脂組成物における重合体(P2)の含有率は、例えば5wt%以上であり、好ましくは10wt%以上である。樹脂組成物における重合体(P2)の含有率の上限値は、例えば、30wt%である。
重合体(P3)は、詳細には、構成単位(B)を含み、かつ構成単位(A)を含まない。重合体(P3)は、構成単位(B)を1種又は2種以上含んでいてもよい。重合体(P3)における構成単位(B)の含有率は、例えば20モル%以下であり、好ましくは10モル%以下であり、より好ましくは5モル%以下である。構成単位(B)の含有率の下限値は、例えば、1モル%である。
重合体(P3)は、構成単位(A)及び構成単位(B)以外の他の構成単位(C)をさらに含んでいてもよい。他の構成単位(C)を形成する化合物としては、重合体(P1)について上述したものが挙げられる。
重合体(P3)の重合方法は、特に限定されず、例えば、ラジカル重合などの一般的な重合方法を利用できる。重合体(P3)を重合するための重合開始剤は、全フッ素化された化合物であってもよい。
重合体(P3)の重量平均分子量は、例えば、50,000~1,000,000である。重合体(P3)のガラス転移温度(Tg)は、例えば、80℃~160℃である。
重合体(P3)の粘度は、例えば、250℃の条件下で、1,000~10,000mPa・sである。重合体(P3)の粘度は、重合体(P1)と同じ方法によって測定できる。重合体(P3)は、25℃の条件下で固体であることが好ましい。
重合体(P3)は、例えば、紫外線に対して高い透過率を有する。365nmの波長の光に対する重合体(P3)の透過率は、例えば90%以上であり、好ましくは92%以上であり、より好ましくは94%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。365nmの波長の光に対する重合体(P3)の透過率は、重合体(P1)と同じ方法によって特定できる。
樹脂組成物における重合体(P3)の含有率は、例えば20wt%以上であり、好ましくは50wt%以上である。樹脂組成物における重合体(P3)の含有率の上限値は、例えば、90wt%である。
樹脂組成物は、重合体(P2)及び重合体(P3)以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。樹脂組成物は、溶媒を含んでいてもよく、溶媒を含まなくてもよい。溶媒としては、要件(i)について上述したものが挙げられる。
(樹脂組成物の特性)
樹脂組成物の粘度は、例えば、250℃の条件下で、1,000~10,000mPa・sである。樹脂組成物の粘度は、重合体(P1)と同じ方法によって測定できる。樹脂組成物は、25℃の条件下で固体であってもよい。
樹脂組成物は、例えば、紫外線に対して高い透過率を有する。365nmの波長の光に対する樹脂組成物の透過率は、例えば90%以上であり、好ましくは92%以上であり、より好ましくは94%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。265nmの波長の光に対する樹脂組成物の透過率は、例えば90%以上であり、好ましくは92%以上であり、より好ましくは94%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。樹脂組成物の透過率は、例えば、重合体(P1)と同じ方法によって特定できる。樹脂組成物が溶媒を含む場合、樹脂組成物自体をセルにセットして、樹脂組成物の透過率を測定してもよい。
樹脂組成物において、要件(i)及び要件(ii)の少なくとも1つが成立することによって、樹脂組成物から形成された封止部材は、優れた耐熱性及び封止性を有する。特に、構成単位(A)は、封止部材の耐熱性及び封止性を向上させることに適している。本発明者らが知る限り、構成単位(A)を含む重合体(P1)又は重合体(P2)を有する樹脂組成物を発光素子の封止部材に利用した例はない。さらに、構成単位(A)を含む重合体(P1)又は重合体(P2)は、短波長の光によって劣化しにくいため、重合体(P1)又は重合体(P2)を含む樹脂組成物は、紫外線発光素子の封止部材の材料に適している。言い換えると、本実施形態の樹脂組成物は、紫外線発光素子封止用樹脂組成物として利用することができる。なお、「紫外線発光素子」は、200~400nm、特に365nm又は265nmの波長の光を放射する発光素子を意味する。
[光源装置]
図1に示すように、本実施形態の光源装置10は、発光素子2及び封止部材1を備える。封止部材1は、発光素子2を封止している。光源装置10において、(I)封止部材1が重合体(P1)を有する、並びに、(II)封止部材1が、重合体(P2)及び重合体(P3)を有する、の少なくとも1つが成立する。封止部材1において、重合体(P1)、重合体(P2)及び重合体(P3)は、樹脂組成物について上述したものと同じである。
封止部材1の形状としては、特に限定されず、半球状、円柱状、角柱状、円錐台状、角錐台状などが挙げられる。封止部材1は、ゲル状であってもよいが、固体状であることが好ましい。
要件(I)が成立する場合、封止部材1における重合体(P1)の含有率は、例えば70wt%以上であり、好ましくは90wt%以上である。封止部材1は、例えば、実質的に重合体(P1)からなる。
要件(II)が成立する場合、封止部材1における重合体(P2)の含有率は、例えば5wt%以上であり、好ましくは10wt%以上である。封止部材1における重合体(P2)の含有率の上限値は、例えば、30wt%である。封止部材1における重合体(P3)の含有率は、例えば20wt%以上であり、好ましくは50wt%以上である。封止部材1における重合体(P3)の含有率の上限値は、例えば、90wt%である。
発光素子2は、特に限定されず、典型的には半導体発光素子である。半導体発光素子としては、例えば、発光ダイオード(LED)、スーパールミネッセントダイオード(SLD)及びレーザーダイオード(LD)が挙げられる。発光素子2は、紫外線を放射する紫外線発光素子であることが好ましい。
光源装置10は、例えば、基板3、リード電極4、ボンディングワイヤ5、リフレクタ6及び薄膜7をさらに備える。基板3は、封止部材1及び発光素子2を支持している。基板3の材料としては、例えば、アルミニウム、シリコン、セラミックス、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、ガラス、タングステン、モリブデン及びサファイアが挙げられる。
リード電極4は、基板3の上に配置されている。発光素子2及びリード電極4は、ボンディングワイヤ5によって電気的に接続されている。封止部材1は、例えば、リード電極4の一部及びボンディングワイヤ5も封止している。
リフレクタ6は、発光素子2から放射された光を反射させ、前方に導くための部品である。リフレクタ6は、基板3から基板3の厚さ方向に延びており、基板3の表面を取り囲んでいる。リフレクタ6は、封止部材1の側面に接しており、封止部材1の形状を保持していてもよい。
薄膜7は、封止部材1の上に配置されており、例えば、封止部材1に接している。薄膜7の側面は、例えば、リフレクタ6に接している。封止部材1は、例えば、薄膜7及びリフレクタ6に取り囲まれている。薄膜7及びリフレクタ6によって、封止部材1をさらに封止できる。薄膜7の材料としては、例えば、ガラス;シリコーン樹脂などの透明樹脂が挙げられる。なお、光源装置10では、封止部材1のみによって発光素子2を十分に封止できるため、薄膜7は、必ずしも必要ではない。言い換えると、光源装置10が薄膜7を備えておらず、封止部材1の表面が光源装置10の外部に露出していてもよい。
発光素子2から光が放射された場合、光は、封止部材1の内部を通過し、出射光20として光源装置10から出射される。発光素子2から放射された光の一部は、封止部材1と薄膜7との界面にて反射し、反射光30となることもある。
次に、光源装置10の製造方法について説明する。本実施形態における光源装置10の製造方法は、例えば、上述した樹脂組成物によって発光素子2が覆われるように、樹脂組成物を発光素子2に塗布することと、樹脂組成物の粘度を増加させることによって封止部材1を形成することと、を含む。樹脂組成物を発光素子2に塗布する方法は、特に限定されない。例えば、ディスペンサを用いて樹脂組成物を発光素子2に塗布してもよい。室温(20℃±15℃)における樹脂組成物の粘度が高い場合、樹脂組成物を発光素子2に塗布する前に樹脂組成物を加熱して、樹脂組成物の粘度を低下させてもよい。加熱処理の条件は、特に限定されない。加熱された樹脂組成物の温度は、100℃~250℃であってもよい。
樹脂組成物の粘度を増加させる方法は、特に限定されない。加熱された樹脂組成物を発光素子2に塗布した場合、樹脂組成物を冷却することによって、樹脂組成物の粘度を増加させてもよい。冷却処理の条件は、特に限定されない。冷却処理によって、樹脂組成物の温度は、例えば、室温まで低下する。冷却処理は、樹脂組成物を室温の条件下で放置することによって行ってもよい。樹脂組成物が溶媒を含む場合、当該溶媒を蒸発させるなどの方法で樹脂組成物から溶媒を取り除くことによって、樹脂組成物の粘度を増加させてもよい。
以下に、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
まず、パーフルオロ-2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン(式(M2)で表される化合物)22.6g、イタコン酸無水物1.12g、及び、50mLの1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロペンタン(三井・ケマーズフロロプロダクツ社製バートレルXF)を室温のアルゴン雰囲気下で混合した。アルゴン雰囲気下を維持しながら、得られた混合物にパーフルオロ過酸化ベンゾイルを0.155g加え、撹拌混合した。次に、凍結脱気法により混合物から溶存酸素を除去した。混合物について、撹拌しながら、40℃に加熱し、72時間反応を行った。得られた反応混合物をクロロホルム300mLに添加した。この操作によって生じた沈殿物をろ過により回収した。得られた濾物は、パーフルオロ-2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソランとイタコン酸無水物との共重合体(重合体(P1))であった。共重合体の収量は19.2gであり、収率は81.0%であった。
次に、得られた共重合体を1H-パーフルオロヘキサンに溶解させた。この溶液に、メタノールを徐々に滴下することにより、段階的に重合体を沈殿させた。沈殿開始直後に沈殿した重合体、及び、沈殿終了直前に沈殿した重合体を除去して、残りの重合体を回収し、溶媒を除去することによって、透明かつ固体の共重合体を15g得た。
次に、共重合体に溶媒を加えることによって、樹脂組成物を作製した。溶媒としては、ヘキサフルオロベンゼンを用いた。樹脂組成物における共重合体の含有率は、30wt%であった。次に、表面にリード電極が設けられた高熱伝導セラミック基板を準備した。基板上にGaN系LED(発光波長365nm)を配置し、ボンディングワイヤを介して、LEDとリード電極とを接続した。次に、LEDに樹脂組成物を塗布した。樹脂組成物から溶媒を除去することによって樹脂組成物の粘度を増加させ、封止部材を作製した。これにより、実施例1の光源装置を作製した。
(透過率)
実施例1で得られた共重合体について、365nmの波長の光に対する透過率を測定した。透過率の測定は、次の方法によって行った。まず、共重合体1.0gをジクロロペンタフルオロプロパン(旭硝子社製、アサヒクリン(登録商標)AK-225)9.0gに溶解させることによって、共重合体を10重量%の濃度で含む測定用溶液を作製した。測定用溶液を石英セル(光路長1.0cm)にセットし、365nmの光に対する測定用溶液の透過率を測定した。透過率の測定には、紫外可視近赤外分光光度計UV-1900(島津製作所製)を用いた。次に、測定用溶液と同じ方法で、365nmの光に対するアサヒクリン(登録商標)AK-225の透過率を測定した。アサヒクリン(登録商標)AK-225の透過率に基づいて、測定用溶液の透過率を補正し、得られた値を365nmの光に対する共重合体の透過率として特定した。365nmの波長の光に対する共重合体の透過率は、95%であった。
(1%重量減少温度)
実施例1で得られた共重合体について、1%重量減少温度を測定した。1%重量減少温度は、熱重量分析(TGA)計を用いて、空気雰囲気下、昇温速度10℃/分で共重合体を室温から加熱した場合に、共重合体の重量が測定開始前の重量から1%減少したときの温度を意味する。共重合体の1%重量減少温度は、230℃であった。
(封止性)
実施例1について、封止部材が形成されてから60分までの間、封止部材の形状の変化を観察し、以下の基準により評価した。評価結果が〇である場合、封止部材は、封止性に優れていると判断できる。評価結果が×である場合、封止部材は、封止性が十分でないと判断できる。結果を表1に示す。
〇:封止部材が形成されてから60分までの間に、封止部材の形状の変化が目視で確認されなかった。
×:封止部材が形成されてから60分までの間に、封止部材の形状の変化が目視で確認された。
(照度の変化)
実施例1の光源装置について、発光素子(LED)に17.6mAの直流電流を印加した。このとき、光源装置から出射された光の照度を積分球型照度計によって測定した。次に、発光素子に300mAの直流電流を印加し、発光素子を1000時間連続で点灯させた。次に、発光素子に17.6mAの直流電流を印加し、光源装置から出射された光の照度を積分球型照度計によって測定した。連続点灯試験後に光源装置から出射された光の照度と、連続点灯試験前に光源装置から出射された光の照度との比率を算出し、以下の基準により照度の変化を評価した。結果を表1に示す。
〇:連続点灯試験前の照度(初期照度)に対する連続点灯試験後の照度の比率が90%以上であった。
×:初期照度に対する連続点灯試験後の照度の比率が90%未満であった。
[比較例1]
まず、内容積が500ccの撹拌機付きステンレス製オートクレーブの内部を脱気し、CF2=CFOC3755g、CF2ClCF2CHClF(旭硝子社製、製品名:AK225cb)600g、パーフルオロシクロヘキサンカルボニルペルオキシド1g及びテトラフルオロエチレン(TFE)11gを圧入した。内容物を撹拌しながらオートクレーブ内を50℃に昇温し、5時間反応させた。
次に、オートクレーブを冷却して内容物を取り出し、2リットルのガラスビーカーに移した。内容物を撹拌しながらメタノール500gをビーカーに投入して、ポリマーを析出させた。上澄みを除去した後に、ポリマーをAK225cbに再度溶解させた。次に、得られた溶液を細孔径1μmのPTFE製メンブランフィルターでろ過した。エバポレーターを用いて、得られた溶液から溶媒を留去すると、27gのポリマーが得られた。
得られたポリマーを1H-パーフルオロヘキサンに溶解させた。この溶液にメタノールを徐々に滴下することにより、段階的にポリマーを沈殿させた。沈殿開始直後に沈殿したポリマー、及び、沈殿終了直前に沈殿したポリマーを除去して、残りのポリマーを回収し、溶媒を除去することによって、透明かつ高粘度な水あめ状のパーフルオロポリマー(樹脂組成物)を15g得た。
次に、表面にリード電極が設けられた高熱伝導セラミック基板を準備した。基板上にGaN系LED(発光波長365nm)を配置し、ボンディングワイヤを介して、LEDとリード電極とを接続した。次に、100℃に加熱した樹脂組成物をLEDに塗布した。次に、樹脂組成物を室温まで冷却し、封止部材を作製した。このとき、封止部材は、水あめ状であった。これにより、比較例1の光源装置を得た。
(粘度)
比較例1で得られたパーフルオロポリマーについて、粘度を測定した。まず、パーフルオロポリマーの温度が50℃~100℃である場合の当該ポリマーの粘度をコーンプレート型回転式粘度計で測定した。パーフルオロポリマーの温度と粘度との関係をプロットしたグラフを作成した。得られたグラフに基づいて、25℃でのパーフルオロポリマーの粘度を算出した。25℃でのパーフルオロポリマーの粘度は、250Pa・sであった。
(その他)
実施例1と同じ方法によって、比較例1で得られたパーフルオロポリマーについて、365nmの波長の光に対する透過率及び1%重量減少温度を測定した。結果を表1に示す。さらに、実施例1と同じ方法によって、比較例1の光源装置について、封止部材の封止性及び照度の変化を評価した。結果を表1に示す。なお、比較例1の光源装置における照度の変化の評価については、封止部材の形状を保持するためのリフレクタを基板に取り付けた状態で行った。
Figure 0007225054000008
表1からわかるとおり、重合体(P1)を含む樹脂組成物から形成された封止部材(実施例1)は、封止性に優れていた。さらに、照度の変化などの評価結果から、この封止部材は、耐熱性にも優れていることがわかる。
本実施形態の樹脂組成物は、発光素子を封止する封止部材の材料に適している。
1 封止部材
2 発光素子
3 基板
4 リード電極
5 ボンディングワイヤ
6 リフレクタ
10 光源装置

Claims (11)

  1. (i)下記式(1)で表される構成単位(A)と、カルボニル含有基、ヒドロキシル基、エポキシ基、イソシアネート基及びシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有する構成単位(B)とを含む重合体(P1)を有する、並びに、
    (ii)前記構成単位(A)を含む重合体(P2)と、前記構成単位(B)を含む重合体(P3)とを有する、の少なくとも1つが成立する、発光素子封止用樹脂組成物。
    Figure 0007225054000009
    [式(1)中、Rff 1~Rff 4は各々独立に、フッ素原子、炭素数1~7のパーフルオロアルキル基、又は炭素数1~7のパーフルオロアルキルエーテル基を表す。Rff 1及びRff 2は、連結して環を形成してもよい。]
  2. 前記構成単位(B)は、酸無水物基、エポキシ基、イソシアネート基及びシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記構成単位(B)は、酸無水物基を有する、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記構成単位(B)は、環構造を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記構成単位(A)が下記式(2)で表される、請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
    Figure 0007225054000010
  6. 前記重合体(P1)を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記重合体(P1)における構成単位(B)の含有率が10モル%以下である、請求項6に記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物によって発光素子が覆われるように、前記樹脂組成物を前記発光素子に塗布することと、
    前記樹脂組成物の粘度を増加させることによって、前記発光素子を封止する封止部材を形成することと、
    を含む、光源装置の製造方法。
  9. 前記樹脂組成物を前記発光素子に塗布する前に、前記樹脂組成物を加熱することをさらに含む、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記樹脂組成物を冷却することによって、前記樹脂組成物の粘度を増加させる、請求項9に記載の製造方法。
  11. 発光素子と、
    前記発光素子を封止する封止部材と、を備え、
    (I)前記封止部材が、下記式(1)で表される構成単位(A)と、カルボニル含有基、ヒドロキシル基、エポキシ基、イソシアネート基及びシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を有する構成単位(B)とを含む重合体(P1)を有する、並びに、
    (II)前記封止部材が、前記構成単位(A)を含む重合体(P2)と、前記構成単位(B)を含む重合体(P3)とを有する、の少なくとも1つが成立する、光源装置。
    Figure 0007225054000011
    [式(1)中、Rff 1~Rff 4は各々独立に、フッ素原子、炭素数1~7のパーフルオロアルキル基、又は炭素数1~7のパーフルオロアルキルエーテル基を表す。Rff 1及びRff 2は、連結して環を形成してもよい。]
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