JP7224566B1 - レーザ加工ヘッドおよびレーザ加工機 - Google Patents

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Abstract

レーザ加工ヘッド(1A)は、光出射部(3)から発散するレーザ光が入射し、レーザ光を集束させる第1のレンズ群(11)と、第1のレンズ群(11)を通過したレーザ光が伝搬する第2のレンズ群(12)と、第2のレンズ群(12)を通過したレーザ光が伝搬して、光出射部(3)の像を転写位置に形成するレンズ群を第2のレンズ群(12)とともに構成する第3のレンズ群(13)と、第3のレンズ群(13)を通過したレーザ光が入射し、レーザ光を集束させる第4のレンズ群(14)と、第1のレンズ群(11)と第2のレンズ群(12)との間の光軸上に配置され、レーザ光のビームモードを変換させる光束変換光学素子(15)と、第1のレンズ群(11)を光軸方向において移動させる第1の移動機構(17)と、第3のレンズ群(13)を光軸方向において移動させる第2の移動機構(18)と、を備える。

Description

本開示は、レーザ光を出射するレーザ加工ヘッドおよびレーザ加工機に関する。
レーザ光を用いたレーザ加工では、さまざまな材質またはさまざまな厚みのワークについて、高品質な加工が可能であること、または、高い効率での加工が可能であることが期待される。そのために、レーザ加工機は、集光位置におけるレーザビームのビーム径を適切に制御すること、または、レーザビームの横断面におけるレーザビームの強度分布であるビームモードを適切に制御することが求められる。中板厚の加工では、レーザビームの外縁部における強度が大きいレーザビーム、いわゆるリング状のビームモードのレーザビームを形成すること、および、ビーム径を大きくすることが求められる。
特許文献1には、2つのアキシコンレンズと、各アキシコンレンズを光軸方向へ移動させる移動機構とを備え、各アキシコンレンズの間の距離を変化させることによってビームモードを切り換えるレーザ加工機が開示されている。特許文献1にかかるレーザ加工機において、レーザ加工ヘッド内の光出射部から発散したレーザ光は、2つのアキシコンレンズと集光レンズとを通り、光出射部の像の転写位置がワークの表面またはその近傍となるように集束される。
特開2019-42793号公報
特許文献1に記載される技術によると、光軸方向において転写位置から離れた位置においてリング状のビームモードが得られる一方、転写位置ではリング状のビームモードが得られない。また、特許文献1に記載される技術によると、リング状のビームモードについてビーム径を大きくするには、ワークの位置を転写位置から大きくずらす必要がある。ワークの位置を転写位置から大きくずらすことで、ワーク上におけるレーザビームのエッジがぼけることとなるため、加工品質が低下する。このため、特許文献1に記載される従来技術では、ビームモードの変換により高品質な加工を実現することが困難であるという問題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ビームモードの変換により高品質な加工を実現可能とするレーザ加工ヘッドを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかるレーザ加工ヘッドは、光出射部から発散するレーザ光が入射し、レーザ光を集束させる第1のレンズ群と、第1のレンズ群を通過したレーザ光が伝搬する第2のレンズ群と、第2のレンズ群を通過したレーザ光が伝搬して、光出射部の像を転写位置に形成するレンズ群を第2のレンズ群とともに構成する第3のレンズ群と、第3のレンズ群を通過したレーザ光が入射し、レーザ光を集束させる第4のレンズ群と、第1のレンズ群と第2のレンズ群との間の光軸上に配置され、レーザ光のビームモードを変換させる光束変換光学素子と、第1のレンズ群を光軸方向において移動させる第1の移動機構と、第3のレンズ群を光軸方向において移動させる第2の移動機構と、を備える。
本開示にかかるレーザ加工ヘッドは、ビームモードの変換により高品質な加工を実現することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッドの構成例を示す図 実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッドの動作について説明するための図 実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッドの構成と、実施の形態1の第1の比較例にかかる構成とを示す図 実施の形態1の第2の比較例にかかる構成を示す図 実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッドにより光出射部から転写位置までの距離を変更させる例を示す図 実施の形態2にかかるレーザ加工ヘッドの構成例を示す図 実施の形態2にかかるレーザ加工ヘッドの動作について説明するための第1の図 実施の形態2にかかるレーザ加工ヘッドの動作について説明するための第2の図 実施の形態3にかかるレーザ加工機の構成例を示す図 実施の形態1または2にかかる制御回路の構成例を示す図 実施の形態1または2にかかる専用のハードウェア回路の構成例を示す図
以下に、実施の形態にかかるレーザ加工ヘッドおよびレーザ加工機を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aの構成例を示す図である。レーザ加工ヘッド1Aは、レーザ加工機に備えられる。レーザ加工ヘッド1Aは、ワーク5へ向けてレーザビームを出射する。ワーク5は、金属製の板である。ワーク5の材料には、鉄、ステンレス鋼、または黄銅といった金属材料が使用される。なお、ワーク5の材料とワーク5の形状とは、実施の形態1で説明するものに限定されない。
伝送ケーブル2は、光源からレーザ加工ヘッド1Aへのレーザ光の伝送路である。伝送ケーブル2は、例えば光ファイバである。図1では、光源の図示を省略する。レーザ加工ヘッド1Aは、レーザ加工ヘッド1Aの外殻を構成する筐体16を備える。図1では、筐体16の内部に収容される構成を模式的に表す。伝送ケーブル2の出射端である光出射部3は、筐体16の内部に接続される。伝送ケーブル2を伝搬したレーザ光は、筐体16の内部へ入射する。
レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11と、第2のレンズ群12と、第3のレンズ群13と、第4のレンズ群14と、光束変換光学素子15とを備える。第1のレンズ群11と、第2のレンズ群12と、第3のレンズ群13と、第4のレンズ群14と、光束変換光学素子15とは、筐体16の内部に収容される。第1のレンズ群11と、第2のレンズ群12と、第3のレンズ群13と、第4のレンズ群14とは、光出射部3の像を転写させる転写光学系10を構成する。光束変換光学素子15が光軸上に存在するときは、光束変換光学素子15も転写光学系10の構成要素に含まれる。
第1のレンズ群11は、正のパワーを持つレンズ群である。第1のレンズ群11は、光出射部3から発散するレーザ光が入射し、レーザ光を集束させる。第2のレンズ群12は、正のパワーを持つレンズ群である。第2のレンズ群12には、第1のレンズ群11を通過したレーザ光が伝搬する。
第3のレンズ群13は、負のパワーを持つレンズ群である。第3のレンズ群13には、第2のレンズ群12を通過したレーザ光が伝搬する。第2のレンズ群12と第3のレンズ群13とは、転写位置において光出射部3の像を形成するレンズ群を構成する。第4のレンズ群14は、正のパワーを持つレンズ群である。第4のレンズ群14は、第3のレンズ群13を通過したレーザ光が入射し、レーザ光を集束させる。第4のレンズ群14を通過したレーザ光は、筐体16の外部へ出射する。
光束変換光学素子15は、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間の光軸上に配置される。実施の形態1において、光軸とは、転写光学系10の光軸とする。光束変換光学素子15は、レーザ光のビームモードを変換させる。実施の形態1において、光束変換光学素子15は、アキシコンレンズである。アキシコンレンズは、円錐形の凸面である円錐面と、円錐面とは逆側の平面とを有する。光束変換光学素子15は、ガウシアンビームをリング状のビームへ変換させる。レーザ加工ヘッド1Aは、光軸上に光束変換光学素子15が配置されることによって、転写位置または転写位置の近傍においてリング状のビームモードを生成する。図1に示す例において、転写位置は、ワーク5上の位置に一致しているものとする。
レーザ加工ヘッド1Aは、第1の移動機構17と第2の移動機構18とを備える。第1の移動機構17は、第1のレンズ群11を光軸方向において移動させる。第2の移動機構18は、第3のレンズ群13を光軸方向において移動させる。
制御装置4は、レーザ加工ヘッド1Aを備えるレーザ加工機の全体を制御する。制御装置4は、第1の移動機構17と第2の移動機構18との各々へ制御信号を送る。第1の移動機構17は、制御信号に従って第1のレンズ群11を移動させる。第2の移動機構18は、制御信号に従って第3のレンズ群13を移動させる。制御装置4は、第1の移動機構17と第2の移動機構18との各々へ制御信号を送ることによって、第1の移動機構17と第2の移動機構18とを制御する。
図1では、第1のレンズ群11と、第2のレンズ群12と、第3のレンズ群13と、第4のレンズ群14との各々を、単一のレンズにより示す。第1のレンズ群11と、第2のレンズ群12と、第3のレンズ群13と、第4のレンズ群14との各々は、単一のレンズに限られず、複数のレンズで構成されても良い。第1のレンズ群11と、第2のレンズ群12と、第3のレンズ群13と、第4のレンズ群14との各々におけるレンズの数は、任意であるものとする。
次に、レーザ加工ヘッド1Aから出射するレーザビームのビームモードを変換させる際におけるレーザ加工ヘッド1Aの動作について説明する。
図2は、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aの動作について説明するための図である。図2には、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13との各々を光軸方向において移動させる様子を示す。図2では、レーザ加工ヘッド1Aのうち主な構成を図示し、レーザ加工ヘッド1Aのその他の構成の図示を省略する。
ここで、図2の左部に示す状態を、第1の状態と称する。また、図2の右部に示す状態を、第2の状態と称する。第1の状態では、第1のレンズ群11が光出射部3の方へ寄せられ、かつ、第3のレンズ群13が第4のレンズ群14の方へ寄せられる。すなわち、第1の状態は、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とが互いに離れる方向へ移動した状態である。一方、第2の状態では、第1のレンズ群11が第2のレンズ群12の方へ寄せられ、かつ、第3のレンズ群13が第2のレンズ群12の方へ寄せられる。すなわち、第2の状態は、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とが互いに近づく方向へ移動した状態である。第1の移動機構17による第1のレンズ群11の移動と第2の移動機構18による第3のレンズ群13の移動とによって、レーザ加工ヘッド1Aの状態は、第1の状態と第2の状態とに切り換えられる。図2に示す両矢印は、レーザ加工ヘッド1Aの状態を第1の状態と第2の状態とに切り換え可能であることを表す。
ビームモード21は、レーザ加工ヘッド1Aが第1の状態であるときにおけるビームモードである。ビームモード22は、レーザ加工ヘッド1Aが第2の状態であるときにおけるビームモードである。ビームモード21とビームモード22との各々は、リング状のビームモードである。ビームモード21のビーム径は、ビームモード22のビーム径よりも大きい。なお、以下の説明では、リング状のレーザビームのビーム径を、リング径と称する。
レーザ加工ヘッド1Aが第2の状態であるときに、転写位置における光出射部3の像の結像が保たれた状態で、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを互いに離れる方向へ移動させることにより、レーザ加工ヘッド1Aの状態は第1の状態へ切り換えられる。これにより、レーザ加工ヘッド1Aは、ビームモード22からビームモード21へ、リング径を拡大させる。
レーザ加工ヘッド1Aが第1の状態であるときに、転写位置における光出射部3の像の結像が保たれた状態で、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを互いに近づける方向へ移動させることにより、レーザ加工ヘッド1Aの状態は第2の状態へ切り換えられる。これにより、レーザ加工ヘッド1Aは、ビームモード21からビームモード22へ、リング径を縮小させる。このようにして、レーザ加工ヘッド1Aは、転写位置における光出射部3の像の結像を保ちながら、レーザビームのビームモードを変換させる。
レーザ加工ヘッド1Aの状態は、ワーク5の材料またはワーク5の厚みに応じて、第1の状態と第2の状態とに切り換えることができる。例えば、厚さ20mm程度の中厚板のレーザ加工では、レーザ加工ヘッド1Aを第1の状態とすることで、高品質かつ高い効率での加工を行い得る。レーザ加工ヘッド1Aは、転写位置における光出射部3の像の結像を保ちながらビームモードを変換できるため、ワークの位置を転写位置から大きくずらす必要がある場合に比べて、高品質な加工が可能となる。レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11の移動と第3のレンズ群13の移動とによって、加工対象に適したビーム径を容易に選択することができる。ワーク5の材料またはワーク5の厚みに応じてビーム径が適宜選択されることによって、加工品質の向上と生産性の向上とが可能となる。
次に、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aの構成による作用効果について説明する。ここでは、比較例にかかる構成を図示し、比較例の場合との対比により、レーザ加工ヘッド1Aの構成による作用効果について説明する。
図3は、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aの構成と、実施の形態1の第1の比較例にかかる構成とを示す図である。図3の左部には、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aに備えられる構成を示す。図3の右部には、第1の比較例にかかる構成を示す。第1の比較例にかかる構成は、光出射部3と第1のレンズ群11との間に光束変換光学素子15が配置される点が、実施の形態1の構成とは異なる。
第1の比較例にかかる構成においても、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを移動させることにより、リング径を変化させ得る。リング径を変化させる場合において、光出射部3と光束変換光学素子15との間の距離が長いほど、リング径を大きくさせることが可能となる。第1の比較例の場合は、光出射部3の直後に光束変換光学素子15が配置されることから、光出射部3と光束変換光学素子15との間の距離が長いほど、光出射部3と第1のレンズ群11との間の距離が長くなる。光出射部3と第1のレンズ群11との間の距離が長くなるほど、光出射部3から発散したレーザ光を取り込むために、第1のレンズ群11以降の光学系を大型にする必要がある。
これに対し、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間に光束変換光学素子15が配置されるため、第1の比較例の場合よりも、光出射部3と光束変換光学素子15との間に長い距離を確保し易い。レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間に光束変換光学素子15が配置され、かつ第1のレンズ群11と第3のレンズ群13との各々を移動させる構成によって、第1のレンズ群11以降の光学系を大型にすること無く、リング径を変化させる度合いを大きくすることができる。図3において、実施の形態1における光出射部3と第1のレンズ群11との間の距離と、第1の比較例における光出射部3と光束変換光学素子15との間の距離とが同じであるが、第1の比較例よりも実施の形態1の場合の方が、第1のレンズ群11以降の光学系が小型である。
また、第1の比較例において、光出射部3と光束変換光学素子15との間に長い距離を確保することに代えて、光束変換光学素子15における円錐形の頂角を小さくすることによって、リング径を大きくさせ得る。ただし、光束変換光学素子15における円錐形の頂角が小さくなるほど、光束変換光学素子15の高精度なアライメントが必要となる。実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aは、光束変換光学素子15における円錐形の頂角が小さくしなくても、リング径を大きくさせることが可能である。
光束変換光学素子15の位置が光出射部3から近いほど、光束変換光学素子15へ入射するレーザ光の強度が高くなる。光束変換光学素子15へ入射するレーザ光の強度が高くなるほど、光束変換光学素子15が熱により損傷する可能性が高くなる。第1の比較例の場合は、光出射部3の直後に光束変換光学素子15が配置されるため、光束変換光学素子15の位置が光出射部3から近くなり易い。これに対し、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間に光束変換光学素子15が配置されるため、第1の比較例の場合に比べて、光出射部3から光束変換光学素子15を離すことができる。レーザ加工ヘッド1Aは、光束変換光学素子15へ入射するレーザ光の強度が高くなることを防ぐことができ、光束変換光学素子15が損傷する可能性を低減できる。
図4は、実施の形態1の第2の比較例にかかる構成を示す図である。第2の比較例にかかる構成は、第3のレンズ群13と第4のレンズ群14との間に光束変換光学素子15が配置される点が、実施の形態1の構成とは異なる。図4の左部には、第1のレンズ群11を光出射部3の方へ寄せ、かつ、第3のレンズ群13を光束変換光学素子15の方へ寄せた状態を示す。図4の右部には、第1のレンズ群11を第2のレンズ群12の方へ寄せ、かつ、第3のレンズ群13を第2のレンズ群12の方へ寄せた状態を示す。図4に示す両矢印は、第2の比較例にかかる構成が、図4の左部に示す状態と図4の右部に示す状態とに状態を切り換え可能であることを表す。
第2の比較例の場合、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを移動させることによって、主に、リング状のビームモードにおけるリングの厚みが変化する。図4の左部に示す状態におけるビームモード23ではリング幅が太く、図4の右部に示す状態におけるビームモード24ではリング幅が細い。第2の比較例の場合、リングの厚みの変化が大きい一方、リング径の変化は小さい。
実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aは、リングの厚みを大きく増加させること無く、リング径を大きく変化させることができる。レーザ加工ヘッド1Aは、リングの厚みが大きく増加する場合に比べて、外縁部におけるエネルギー密度を高めることが可能となる。これにより、レーザ加工ヘッド1Aは、ワーク5の材料またはワーク5の厚みに応じた、高品質、かつ効率的な加工が可能となる。
以上に説明するように、光束変換光学素子15が配置される位置によって、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを移動させることによるビームモードの変化の態様が異なる。レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間の光軸上に光束変換光学素子15が配置されることによって、さまざまな材質またはさまざまな厚みのワーク5について、高品質な加工と高い効率での加工とを実現させることができる。
さらに、レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを移動させることによって、転写倍率を保ちながら、光出射部3から転写位置までの距離を変更させることができる。図5は、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aにより光出射部3から転写位置までの距離を変更させる例を示す図である。
図5の左部には、ワーク5上の位置に対してレーザ加工ヘッド1Aの側に転写位置6が設定された状態を示す。図5に右部には、ワーク5上の位置に対してレーザ加工ヘッド1Aとは逆側に転写位置6が設定された状態を示す。図5に示す両矢印は、レーザ加工ヘッド1Aが、図5の左部に示す状態と図5の右部に示す状態とに状態を切り換え可能であることを表す。レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11の位置と第3のレンズ群13の位置とが適宜調整されることによって、光軸方向において転写位置6を変化させることができる。これにより、レーザ加工ヘッド1Aは、さまざまな材質またはさまざまな厚みのワーク5について、高品質な加工と高い効率での加工とを実現させることができる。
レーザ加工ヘッド1Aに必要な光束変換光学素子15が1つであることによって、レーザ加工ヘッド1Aは、上記特許文献1に記載されるように2つのアキシコンレンズが必要である場合に比べて光学系の低廉化が可能となる。また、上記特許文献1に記載されるように2つのアキシコンレンズを移動させる場合にはアキシコンレンズ同士の接触による各アキシコンレンズの損傷が懸念される。レーザ加工ヘッド1Aは、かかる懸念を解消し得る。
なお、上記説明では、レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11を移動させる移動機構と第3のレンズ群13を移動させる移動機構とを備える構成とした。レーザ加工ヘッド1Aには、第1のレンズ群11または第3のレンズ群13以外の光学要素を移動させる移動機構が備えられても良い。例えば、レーザ加工ヘッド1Aには、第2のレンズ群12または第4のレンズ群14を移動させる移動機構が追加されても良い。これにより、レーザ加工ヘッド1Aは、加工品質の向上のための調整、または生産性の向上のための調整を適宜行うことができる。
上記説明では、光束変換光学素子15はアキシコンレンズとしたが、光束変換光学素子15はアキシコンレンズ以外の光学素子でも良い。光束変換光学素子15は、多面体または非球面形状といった、円錐形以外の形状の光学素子でも良い。光束変換光学素子15は、円錐形、多面体または非球面形状といった形状が多数配列されたアレイ型光学素子でも良い。光束変換光学素子15は、屈折型の光学素子に限られず、回折型の光学素子でも良い。
実施の形態1によると、レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11、第2のレンズ群12、第3のレンズ群13、および第4のレンズ群14と、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間の光軸上に配置される光束変換光学素子15とを備える。また、レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11を移動させる第1の移動機構17と、第3のレンズ群13を移動させる第2の移動機構18とを備える。レーザ加工ヘッド1Aは、第1のレンズ群11の移動と第3のレンズ群13の移動とによって、レーザビームのビームモードを容易に変換させることができる。レーザ加工ヘッド1Aは、ワーク5の材料またはワーク5の厚みに応じてビームモードを選択することにより、加工品質の向上と生産性の向上とが可能となる。以上により、レーザ加工ヘッド1Aは、ビームモードの変換により高品質な加工を実現することができるという効果を奏する。また、レーザ加工ヘッド1Aは、生産性の向上が可能となる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2にかかるレーザ加工ヘッド1Bの構成例を示す図である。レーザ加工ヘッド1Bは、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aと同様の構成に加えて、第3の移動機構19を備える。実施の形態2では、上記の実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、実施の形態1とは異なる構成について主に説明する。
第3の移動機構19は、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間の光軸上の位置と光軸から外れた位置とへ光束変換光学素子15を移動させる。図6に示す例では、第3の移動機構19は、光軸に垂直な軸を中心に光束変換光学素子15を回転させることによって、光束変換光学素子15を移動させる。光束変換光学素子15は、第3の移動機構19に連動して回転可能なホルダに取り付けられる。光束変換光学素子15は、第3の移動機構19の回転によってホルダとともに移動する。ホルダの図示は省略する。
制御装置4は、第1の移動機構17と第2の移動機構18と第3の移動機構19との各々へ制御信号を送る。第3の移動機構19は、制御信号に従って光束変換光学素子15を移動させる。制御装置4は、第1の移動機構17と第2の移動機構18と第3の移動機構19との各々へ制御信号を送ることによって、第1の移動機構17と第2の移動機構18と第3の移動機構19とを制御する。
図6には、光束変換光学素子15が光軸上の位置に配置されているときにおける光束変換光学素子15を実線により表す。図6には、光束変換光学素子15が光軸から外されているときにおける、光束変換光学素子15と第3の移動機構19の一部とを破線により表す。また、図6には、光束変換光学素子15が移動する軌跡を破線により表す。第1の移動機構17は、第3の移動機構19が光束変換光学素子15を移動させる際に、第1のレンズ群11を移動させる。レーザ加工ヘッド1Bは、光束変換光学素子15の移動前に第1のレンズ群11を移動させることによって、第1のレンズ群11が光束変換光学素子15の移動の妨げとなることを回避できる。図6には、光束変換光学素子15の移動前に第1のレンズ群11を移動させた場合における、第1のレンズ群11と第1の移動機構17の一部とを破線により表す。
次に、レーザ加工ヘッド1Bから出射するレーザビームのビームモードを変換させる際におけるレーザ加工ヘッド1Bの動作について説明する。
図7は、実施の形態2にかかるレーザ加工ヘッド1Bの動作について説明するための第1の図である。図7には、光束変換光学素子15が光軸上に配置されている様子と、光束変換光学素子15が光軸から外れた位置にある様子とを示す。図7では、レーザ加工ヘッド1Bのうち主な構成を図示し、レーザ加工ヘッド1Bのその他の構成の図示を省略する。
ここで、図7の左部に示す状態を、第3の状態と称する。また、図7の右部に示す状態を、第4の状態と称する。第3の状態では、光束変換光学素子15が光軸上に配置されている。第3の状態における、第1のレンズ群11、第3のレンズ群13および光束変換光学素子15の位置関係は、図2の左部に示す第1の状態の場合と同じである。第3の状態におけるビームモード25は、図2に示すビームモード21と同様である。第3の状態において、第1のレンズ群11および第3のレンズ群13を適宜移動させることによって、レーザ加工ヘッド1Bは、実施の形態1の場合と同様にリング径を変化させる。
第3の状態から、第1の移動機構17により光出射部3の方へ第1のレンズ群11を移動させた後、第3の移動機構19は、光束変換光学素子15を光軸上から移動させる。すなわち、第3の移動機構19は、光軸上から光束変換光学素子15を退避させる。図7に示す例では、光軸上から光束変換光学素子15を退避させた後、第1の移動機構17が第1のレンズ群11を元の位置に戻す。これにより、レーザ加工ヘッド1Bは、第3の状態から第4の状態へ状態を遷移させる。このように、第3の移動機構19による光束変換光学素子15の移動によって、レーザ加工ヘッド1Bの状態は、第3の状態と第4の状態とに切り換えられる。また、レーザ加工ヘッド1Bは、第3の移動機構19により光束変換光学素子15の移動させる際に、第1の移動機構17によって第1のレンズ群11を移動させる。図7に示す両矢印は、レーザ加工ヘッド1Bの状態が、第3の状態と第4の状態とに切り換え可能であることを表す。
第4の状態では、転写光学系10により、光出射部3の像が転写される。伝送ケーブル2が光ファイバである場合、光出射部3の転写像は円形となる。この場合、第4の状態において、円形のビームモード26が得られる。レーザ加工ヘッド1Bは、光軸への光束変換光学素子15の挿入と、光軸からの光束変換光学素子15の退避とによって、ビームモードを変換させることができる。
また、レーザ加工ヘッド1Bは、第4の状態において第1のレンズ群11および第3のレンズ群13を適宜移動させることによって、ビーム径を変化させることができる。
図8は、実施の形態2にかかるレーザ加工ヘッド1Bの動作について説明するための第2の図である。図8には、第4の状態において、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13との各々を光軸方向において移動させる様子を示す。図8では、レーザ加工ヘッド1Bのうち主な構成を図示し、レーザ加工ヘッド1Bのその他の構成の図示を省略する。
図8の左部に示す状態において、第1のレンズ群11は光出射部3の方へ寄せられ、かつ、第3のレンズ群13は第4のレンズ群14の方へ寄せられる。すなわち、図8の左部に示す状態は、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とが互いに離れる方向へ移動した状態である。一方、図8の右部に示す状態において、第1のレンズ群11は第2のレンズ群12の方へ寄せられ、かつ、第3のレンズ群13は第2のレンズ群12の方へ寄せられる。すなわち、図8の右部に示す状態は、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とが互いに近づく方向へ移動した状態である。図8に示す両矢印は、レーザ加工ヘッド1Bが、図8の左部に示す状態と図8の右部に示す状態とに状態を切り換え可能であることを表す。レーザ加工ヘッド1Bは、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを移動させることによって、転写光学系10の転写倍率を変化させる。
図8の右部に示す状態におけるビームモード28のビーム径は、図8の左部に示す状態におけるビームモード27のビーム径よりも小さい。第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを互いに近づける方向へ移動させることによって、ビーム径は小さくなる。また、第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを互いに遠ざける方向へ移動させることによって、ビーム径は大きくなる。このようにして、レーザ加工ヘッド1Bは、レーザビームのビーム径を変換させる。
レーザ加工ヘッド1Bは、光束変換光学素子15の移動によって、ビームモードの形状をリング状と円形とに切り換える。レーザ加工ヘッド1Bは、光軸上に光束変換光学素子15が配置されている第3の状態において第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを移動させることによって、リング状のビームモードのリング径を変化させる。レーザ加工ヘッド1Bは、光軸の外へ光束変換光学素子15を退避させた第4の状態において第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを移動させることによって、円形のビームモードのビーム径を変化させる。
レーザ加工ヘッド1Bは、第1のレンズ群11の移動と第3のレンズ群13の移動と光束変換光学素子15の移動とによって、加工対象に適したリング径またはビーム径と、加工対象に適したビームモードとを容易に選択することができる。ワーク5の材料またはワーク5の厚みに応じて、リング径またはビーム径と、ビームモードとが適宜選択されることによって、加工品質の向上と生産性の向上とが可能となる。
レーザ加工ヘッド1Bは、第3の移動機構19が光束変換光学素子15を移動させる際に第1のレンズ群11を移動させることによって、光束変換光学素子15を移動させるためのスペースを創出する。そのため、レーザ加工ヘッド1Bは、光束変換光学素子15を移動させるためのスペースを光学系に常時確保しておく必要が無くなり、光学系の小型化が可能となる。レーザ加工ヘッド1Bは、リング径の変換に使用される第1の移動機構17を、スペースを創出するための移動機構としても使用する。レーザ加工ヘッド1Bは、リング径の変換に使用される第1の移動機構17とは別に、スペースを創出するための移動機構を設ける必要が無い。光軸に垂直な軸を中心に光束変換光学素子15を回転させることによって光束変換光学素子15を移動させる場合は、光束変換光学素子15を通すスペースが光軸上に必要となるため、第1の移動機構17により第1のレンズ群11を移動させる構成による効果は大きい。
レーザ加工ヘッド1Bは、光軸に垂直な軸を中心に光束変換光学素子15を回転させる簡易な構成によって、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間の光軸上の位置と光軸から外れた位置とへ光束変換光学素子15を移動させることができる。なお、第3の移動機構19は、光軸に垂直な軸を中心に光束変換光学素子15を回転させる機構に限定されない。第3の移動機構19は、光軸に平行な軸を中心に光束変換光学素子15を回転させる機構でも良い。または、第3の移動機構19は、光軸に垂直な面内において光束変換光学素子15を移動させる機構でも良い。第3の移動機構19は、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間の光軸上の位置と光軸から外れた位置とへ光束変換光学素子15を移動させる機構であれば良い。光軸に垂直な軸を中心に光束変換光学素子15を回転させる場合、光軸に平行な軸を中心に光束変換光学素子15を回転させる場合または光軸に垂直な面内において光束変換光学素子15を移動させる場合に比べて、筐体16を小型にすることができる。
レーザ加工ヘッド1Bは、光束変換光学素子15を移動させる構成とすることで、レーザ加工ヘッド1Bに備えられる1つの光学系を使用して、光束変換光学素子15の作用の有無を切り換える。レーザ加工ヘッド1Bは、光束変換光学素子15の作用の有無を切り換えることによって、リング状のビームモードと光出射部3の転写像であるビームモードとを切り換えることができる。さらに、レーザ加工ヘッド1Bは、第1のレンズ群11の移動と第3のレンズ群13の移動とによって、リング径を変化させるビームモード変換と、転写像の倍率を変化させるビームモード変換とを行うことができる。
実施の形態2によると、レーザ加工ヘッド1Bは、第3の移動機構19により、第1のレンズ群11と第2のレンズ群12との間の光軸上の位置と光軸から外れた位置とへ光束変換光学素子15を移動させる。レーザ加工ヘッド1Bは、光束変換光学素子15を移動させることによって、レーザビームのビームモードを容易に変換させることができる。また、レーザ加工ヘッド1Bは、第1のレンズ群11の移動と第3のレンズ群13の移動とによって、レーザビームのビームモードを容易に変換させることができる。レーザ加工ヘッド1Bは、ワーク5の材料またはワーク5の厚みに応じてビームモードを選択することにより、加工品質の向上と生産性の向上とが可能となる。以上により、レーザ加工ヘッド1Bは、ビームモードの変換により高品質な加工を実現することができるという効果を奏する。また、レーザ加工ヘッド1Bは、生産性の向上が可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3では、レーザ加工ヘッド1Aまたはレーザ加工ヘッド1Bを備えるレーザ加工機について説明する。図9は、実施の形態3にかかるレーザ加工機100の構成例を示す図である。図9に示すレーザ加工機100は、実施の形態1にかかるレーザ加工ヘッド1Aを備える。レーザ加工機100には、レーザ加工ヘッド1Aの代わりに、実施の形態2にかかるレーザ加工ヘッド1Bが備えられても良い。実施の形態3では、上記の実施の形態1または2と同一の構成要素には同一の符号を付し、実施の形態1または2とは異なる構成について主に説明する。
レーザ加工機100は、レーザ光を出力する光源であるレーザ発振器7と、レーザ加工ヘッド1Aと、レーザ発振器7からレーザ加工ヘッド1Aへのレーザ光の伝送路である伝送ケーブル2と、ワーク5が載せられるステージ8と、レーザ加工機100を制御する制御装置4とを備える。レーザ加工機100は、レーザ加工ヘッド1Aから出射するレーザビーム9をワーク5に照射させることによってワーク5を加工する。レーザ加工ヘッド1Aは、ワーク5へ加工ガスを噴射する。加工ガスを噴射する要素の図示は省略する。
レーザ加工機100は、レーザ加工ヘッド1Aに対してステージ8を移動させることによって、レーザビーム9とワーク5とを相対移動させる。ステージ8は、レーザビーム9の中心軸に対して垂直な2次元方向に移動可能である。図9において、白抜きの両矢印は、ステージ8を移動可能な方向を示す。なお、レーザ加工機100は、ステージ8を移動させずに、レーザビーム9とワーク5とを相対移動させるものであっても良い。レーザ加工機100は、ステージ8の位置を固定するとともに、ワーク5におけるレーザビーム9の入射位置を制御するものであっても良い。
制御装置4は、レーザ加工ヘッド1Aと、レーザ発振器7と、ステージ8との各々へ制御信号を送る。レーザ発振器7は、制御信号に従ってレーザ光を出力する。レーザ加工ヘッド1Aは、実施の形態1にて説明するように、制御信号に従って第1のレンズ群11と第3のレンズ群13とを移動させる。ステージ8は、制御信号に従って動作する。このように、制御装置4は、レーザ加工ヘッド1Aと、レーザ発振器7と、ステージ8との各々を制御する。
実施の形態3によると、レーザ加工機100は、レーザ加工ヘッド1Aまたはレーザ加工ヘッド1Bを備えることによって、ワーク5の材料またはワーク5の厚みに応じてビームモードを適宜選択して、ワーク5を加工することができる。レーザ加工機100は、ビームモードを選択することにより、加工品質の向上と生産性の向上とが可能となる。レーザ加工機100は、ビームモードの変換により高品質な加工を実現することができるという効果を奏する。また、レーザ加工機100は、生産性の向上が可能となる。レーザ加工機100は、特に、中厚板、または、中厚板よりも厚い板について、加工品質の向上と生産性の向上とを図ることができる。
次に、実施の形態1または2にかかる制御装置4を実現するハードウェア構成について説明する。制御装置4は、処理回路により実現される。処理回路は、プロセッサがソフトウェアを実行する回路であっても良いし、専用の回路であっても良い。
処理回路がソフトウェアにより実現される場合、処理回路は、例えば、図10に示す制御回路30である。図10は、実施の形態1または2にかかる制御回路30の構成例を示す図である。制御回路30は、入力部31、プロセッサ32、メモリ33および出力部34を備える。
入力部31は、制御回路30の外部から入力されたデータを受信してプロセッサ32に与えるインターフェース回路である。出力部34は、プロセッサ32またはメモリ33からのデータを制御回路30の外部に送るインターフェース回路である。処理回路が図10に示す制御回路30である場合、プロセッサ32がメモリ33に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置4の機能が実現される。メモリ33は、プロセッサ32が実施する各処理における一時メモリとしても使用される。
プロセッサ32は、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、またはDSP(Digital Signal Processor)である。メモリ33は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクまたはDVD(Digital Versatile Disc)等が該当する。
図10は、汎用のプロセッサ32およびメモリ33により制御装置4を実現する場合のハードウェアの例であるが、制御装置4は、専用のハードウェア回路により実現されても良い。図11は、実施の形態1または2にかかる専用のハードウェア回路35の構成例を示す図である。
専用のハードウェア回路35は、入力部31、出力部34および処理回路36を備える。処理回路36は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせた回路である。なお、制御装置4は、制御回路30とハードウェア回路35とが組み合わされて実現されても良い。
以上の各実施の形態に示した構成は、本開示の内容の一例を示すものである。各実施の形態の構成は、別の公知の技術と組み合わせることが可能である。各実施の形態の構成同士が適宜組み合わせられても良い。本開示の要旨を逸脱しない範囲で、各実施の形態の構成の一部を省略または変更することが可能である。
1A,1B レーザ加工ヘッド、2 伝送ケーブル、3 光出射部、4 制御装置、5 ワーク、6 転写位置、7 レーザ発振器、8 ステージ、9 レーザビーム、10 転写光学系、11 第1のレンズ群、12 第2のレンズ群、13 第3のレンズ群、14 第4のレンズ群、15 光束変換光学素子、16 筐体、17 第1の移動機構、18 第2の移動機構、19 第3の移動機構、21,22,23,24,25,26,27,28 ビームモード、30 制御回路、31 入力部、32 プロセッサ、33 メモリ、34 出力部、35 ハードウェア回路、36 処理回路、100 レーザ加工機。

Claims (6)

  1. 光出射部から発散するレーザ光が入射し、前記レーザ光を集束させる第1のレンズ群と、
    前記第1のレンズ群を通過した前記レーザ光が伝搬する第2のレンズ群と、
    前記第2のレンズ群を通過した前記レーザ光が伝搬して、前記光出射部の像を転写位置に形成するレンズ群を前記第2のレンズ群とともに構成する第3のレンズ群と、
    前記第3のレンズ群を通過した前記レーザ光が入射し、前記レーザ光を集束させる第4のレンズ群と、
    前記第1のレンズ群と前記第2のレンズ群との間の光軸上に配置され、前記レーザ光のビームモードを変換させる光束変換光学素子と、
    前記第1のレンズ群を光軸方向において移動させる第1の移動機構と、
    前記第3のレンズ群を光軸方向において移動させる第2の移動機構と、
    を備えることを特徴とするレーザ加工ヘッド。
  2. 前記第2のレンズ群は、正のパワーを持つレンズ群であって、
    前記第3のレンズ群は、負のパワーを持つレンズ群であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工ヘッド。
  3. 前記第1のレンズ群と前記第2のレンズ群との間の光軸上の位置と光軸から外れた位置とへ前記光束変換光学素子を移動させる第3の移動機構を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工ヘッド。
  4. 前記第1の移動機構は、前記第3の移動機構が前記光束変換光学素子を移動させる際に、前記第1のレンズ群を移動させることを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工ヘッド。
  5. 前記光束変換光学素子は、アキシコンレンズであることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工ヘッド。
  6. レーザ光を出力する光源と、
    請求項1または2に記載のレーザ加工ヘッドと、
    を備えることを特徴とするレーザ加工機。
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