JP7221431B2 - 複数の半導体素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の半導体素子の製造方法に関する。
従来、基板上に半導体層を結晶成長させた後、基板と半導体層を分離して、半導体素子を製造することが知られている(例えば、特許文献1)。
特許第5023318号公報
基板と半導体層の剥離時に、半導体層の品質の劣化を低減することが求められている。
本開示の複数の半導体素子の製造方法は、表面層を有する基板と、前記表面層上に位置し、第1方向に並ぶ複数の開口を有するマスクパターンと、前記複数の開口の内部にそれぞれ位置する数の第1半導体層と、前記複数の開口の内部における前記複数の第1半導体層上にそれぞれ位置する複数の脆弱部と、前記複数の脆弱部よりも上側にそれぞれ位置する複数の第2半導体層とを備える半導体基板を準備する準備工程と、前記第1方向に連結されていない状態の前記複数の第2半導体層と前記基板とを、前記複数の脆弱部で分離する分離工程とを含む。
本開示の半導体素子の製造方法によれば、基板と基板上に成長させる結晶成長層との分離を円滑に行えるので、結晶成長層の特性の劣化を軽減することができる。
本実施形態の半導体素子の製造方法の工程図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す平面図である。 マスクパターン12の他の一例を示す平面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す拡大断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す拡大断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す拡大断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す平面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。 本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。
図1は、本実施形態の半導体素子の製造方法の工程図である。本開示の半導体素子の製造方法は、基板を準備する準備工程S1、基板上にマスクパターンを形成するマスク形成工程S2、基板上に半導体を成長させる第1結晶成長工程S3、第1結晶工程で成長させた半導体層上に脆弱部を形成する脆弱部形成工程S4、脆弱部の面を起点として半導体層を成長させる第2結晶成長工程S5、基板上に形成したマスクパターンをエッチングによって除去するマスク除去工程S6、および半導体層を基板から分離する分離工程S7と、を含んでいる。ここでいう「窒化物半導体」は、たとえば、AlGaInN(0≦x≦1;0≦y≦1;0≦z≦1;x+y+z=1)によって構成されるものを用いることができる。
(1)準備工程 S1
図2は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。また、図3は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す平面図である。まず、表面層11を有する基板10を準備する。基板10は、たとえば、窒化物半導体であればよい。本開示の基板10は、たとえば、窒化ガリウム(GaN)単結晶インゴットから切り出したGaN基板を使用することが可能である。また、半導体中に不純物がドーピングされたn型基板またはp型基板であってもよい。たとえば、基板の欠陥密度は1×1019cm-3程度以下のものを使用することが可能である。
また、基板10としては、GaN基板のほか、サファイア基板、SiC基板などのGaN以外の基板の表面にGaN層を形成した基板も使用することが可能である。また、基板10の表面層11は、GaN層に限定されることはなく、窒化物半導体で構成されている基板であれば使用可能である。
基板10の法線方向の半導体の結晶面方位としては、極性面であるC面<0001>無極性面であるA面<11-20>、および、M面<1-100>、さらには半極性面であるR面<1-102>、<11-20>、および<20-21>などを使用することができ、基板10上に製作する素子によって適宜選択することが可能である。また、これらの結晶面方位から数度傾けた、いわゆるオフ基板も使用することが可能である。
(2)マスク形成工程 S2
次に上述の準備工程で準備したGaN基板である基板10上にマスクパターン12を形成する。まず基板10上にマスクパターン12の材料となる酸化ケイ素(SiO)をPCVD(Plasma Chemical Vapor Deposition)法などによって表面層11上にSiO
を100nm~500nm程度積層する。続いて、フォトグラフィー法とHF(フッ酸)系ウェットエッチングまたはCFなどのフッ素系のガスを用いたドライエッチングによって、SiO層をパターニングして、開口13が設けられたマスクパターン12を形成する。たとえば、図2に示されるように、マスクパターン12は、互いに平行に構成された複数の帯状体12aから構成されている。この場合、隣り合う帯状体12aの隙間が開口13である。開口13は、帯状である。帯状体12aの幅は、たとえば、150μm~200μmであり、また、開口13の幅は、2μm~20μmである
マスクパターン12によって、表面層11は覆われるが、開口13に対応する部分の表面層11は露出している。基板10上には、表面層11が露出した領域である、成長領域11aが形成される。成長領域11aは、基板10の表面層11の半導体が露出している領域であり、続いて行われる第1結晶成長工程S3において、半導体が結晶成長する領域である。
たとえば、基板10として<0001>面方位のGaN半導体基板を使用した場合、図3に示されるように、GaNの<11-20>方向に平行な第1の方向に150μm~200μmのピッチで周期的に配列され、GaN半導体基板の<1-100>方向に平行な第2方向に延びる複数の帯状体12aが設けられているマスクパターンを形成することが可能である。たとえば、帯状体12aの幅は150μm~200μmである。開口13の幅は、2μm~20μmである。
上述のような成長領域11aから結晶成長させた第1半導体層14は、半導体レーザ素子を形成する場合に好適である。たとえば、マスクパターン12の帯状体12aおよび開口13の長手方向は、GaNのm軸<1-100>方向に形成されているので、劈開面がm面となるように構成し、マスクパターン12の長手方向を半導体レーザの長手方向と構成することが可能である。
帯状体12aの幅と開口13幅との関係は、後述する第2結晶成長工程S5において形成される半導体層の基板10の面に垂直な方向の結晶成長速度と、基板10の面に平行な方向の結晶成長速度との比率、および成長させる半導体層の厚みを考慮して定めることが可能である。
マスクパターン12を形成するためのマスク材料としては、SiOのほか、気相成長によって、マスク材料の表面を起点として、半導体層が成長しない材料であればよく、例えば、パターニングが可能な酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(AlO)などの酸化物あるいは、タングステン(W)およびクロム(Cr)などの遷移金属を使用することが可能である。また、マスク材料の積層方法は、蒸着、スパッタ、および塗布硬化など、マスク材料に適合した方法を適宜用いることが可能である。
図4は、マスクパターン形成工程において形成されるマスクパターン12の他の一例を示す平面図である。本例では、円形のドット状の開口13が所定の間隔で、再隣接の開口どうしが正三角形の配置となるように、配列されている。平面視したとき、1つの開口13は、直径2μm~20μm程度であり、開口13と隣接する開口13との間隔は150μm~200μm程度である。開口13と隣接する開口13との間隔と、円形のドット状の開口13の半径との関係は、後述する第2結晶成長工程S5において形成される半導体層の面に垂直な方向の結晶成長の速度と、面に平行な方向の結晶成長の速度との比率、および成長させる半導体層の厚みを考慮して定めることが可能である。
(3)第1結晶成長工程 S3
図5は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。成長領域11a上に半導体からなる第1半導体層14を気相成長(エピタキシャル成長)させる第1結晶成長
工程S3を行う。なお、本開示の第1半導体層14は、窒化物半導体である。
第1結晶成長工程S3には、III族原料に塩化物を用いるハイドライド気相成長(HVPE:Hydride Vapor Phase Epitaxy)法、III族原料に有機金属を用いる有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、または分子線気
相成長(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法などの気相成長法を用いることが可能である。
たとえば、成長領域11a上に第1半導体層14であるGaN層をMOCVD法で成長させる場合には、マスクパターン12が形成された基板10をエピタキシャル装置の反応管に挿入して水素ガス、窒素ガスまたは水素と窒素の混合ガスとアンモニアなどのV族原料ガスを供給しながら、基板10を所定の成長温度(たとえば、1050℃から1100℃)まで昇温する。温度が安定してから上記ガスの他にトリメチルガリウム(TMG)などのIII族原料を供給して成長領域11aから、第1半導体層14を気相成長させる。このときSiなどのn型不純物、Mgなどのp型不純物などの原料ガスを供給することによって、所望の導電型のGaN層を得ることが可能となる。このとき、マスクパターン12上には結晶は成長しない。
第1半導体層14は、気相成長法によって開口13内部に形成されていく。第1結晶成長工程S3は、成長する第1半導体層14の表面が、開口13内部にある時点で終了し、脆弱部形成工程S4に移行する。すなわち、マスクパターン12の厚さよりも第1半導体層14の厚さが薄い。
(4)脆弱部形成工程 S4
図6は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。脆弱部形成工程S4は、第1結晶成長工程S3と連続して行うことが可能である。第1半導体層14の表面は、開口13の内部にある。気相成長の条件を変化させることによって、第1半導体層14上に脆弱部15を成長させる。脆弱部15の層厚は、たとえば、2~100nmである。脆弱部15は、基板の面に沿って形成される。脆弱部15には、複数の例がある。以下で各例について説明する。
(実施例1)
脆弱部15は、第1結晶成長工程S3の結晶成長層の組成と、異なる組成の結晶成長層として結晶成長させることで、形成することが可能である。たとえば、第1結晶成長工程S3でGaN層を結晶成長させた場合、脆弱部15として、GaNとBN、AlNおよびInNなどの混晶結晶を成長させることによって、脆弱部15を形成することが可能である。
たとえば、第1結晶成長工程S3で成長させた第1半導体層14がGaNである場合には、第1半導体層14上にAlGaInN(0≦x≦1;0≦y<1;0≦z≦1;x+y+z=1)からなる脆弱部15を形成する、結晶成長層と脆弱部15とでは格子定数が異なるため、後述する分離工程S7に基板から剥離しようとしたときに脆弱部15付近に応力が集中して割れのきっかけをつくることができる。
(実施例2)
脆弱部15は、隣接する層とは異なる組成もつ層を複数層重ねた多層構造とすることができる。図7は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す拡大断面図である。第1結晶成長工程で成長させたGaNの第1半導体層14上にAlGaN層15a1を2~20nm程度、気相成長法で成長させる。次に、AlGaN層上にGaN層15a2を2~20nm程度、気相成長法で成長させる。この工程を繰り返して、AlGaN層15a1,15a3,15a5とGaN層15a2,15a4とを交互に合計10~100nm積層して超格子構造の脆弱部15を形成する。このように、脆弱部15を超格子構造とすることによって、脆弱部15付近に応力が集中して、割れのきっかけをより容易につくることができ、分離工程S7を容易に行うことができる。また、層構造によって、基板の面に沿った方向に剥離面が形成されやすくなるのでより安定した分離工程S7を実現することができる。
(実施例3)
多層構造の脆弱部15は、層に含まれる物質の組成は同じであっても、層の成長条件を周期的に変化させることによって形成することが可能である。たとえば、結晶成長際の基板10の温度を変化させることによって形成することが可能である。図8は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す拡大断面図である。第1結晶成長工程S3終了後、基板の温度を700℃に下げることによって高温で成長させた結晶と比べて結晶の表面粗さの小さな半導体層15b1を2nm~20nm程度成長させる。続いて、基板の温度を1070℃に上げて、半導体層15b1よりも表面粗さの大きい半導体層15b2を2nm~20nm程度成長させる。この工程を繰り返して、第1半導体層14上に、表面粗さの小さな半導体層15b1,15b3,15b5と表面粗さの大きな半導体層15b2,15b4とを交互に合計10~100nm積層して脆弱部15を形成する。このとき、原料ガス供給と同時に基板の温度を周期的に変化させてもよい。また、表面粗さの小さな半導体層15b1,15b3,15b5は、アモルファスの半導体層であってもよい。
このように、基板温度を繰り返し上下に変化させて形成した脆弱部15は、結晶粒の小さい、低結晶性の15b1,15b3,15b5と、結晶粒の大きい、高結晶性の半導体層15b2,15b4とが交互に積層された周期構造となる。このため、後述する第2結晶成長工程後に結晶成長層を基板10から剥離しようとしたときに脆弱部15付近に応力が集中して割れのきっかけをつくることができ、結晶成長層を基板10から容易に分離することが可能になる。また、周期構造によって、基板10の面に沿った方向に剥離面を形成しやすくなるのでより安定した分離工程S7を実現することができる。
(実施例4)
多層構造の脆弱部15は、層に含まれる不純物濃度を周期的に変化させることによって形成することが可能である。脆弱部15として、第1半導体層14とは不純物濃度を変えた半導体を用いることも可能である。たとえば、GaNのN型不純物として使用される、シリコン(Si)の濃度を変化させて脆弱部15を形成することができる。
図9は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す拡大断面図である。第1結晶成長工程でGaNの結晶成長層を形成し、n型不純物の原料ガスとして窒素ガスで希釈したシラン(SiH)を供給しながらSiの濃度が1×1019cm-3程度の結晶成長層を2~20nm程度の厚さで成長させる。続いて、供給するSiHの濃度を低下させて、Siの濃度が1×1016cm-3程度の結晶成長層を2~20nm程度の厚さで成長させる。この工程を繰り返して、高濃度の不純物が含まれる半導体層15c1,15c3,15c5と、低濃度の不純物が含まれる半導体層15c2,15c4とを交互に積層して合計の厚さが10~100nmの脆弱部15を形成する。
このように、不純物濃度の異なる層を積層することで、脆弱部15付近に応力が集中して、脆弱部15の基板10に沿った方向に、割れのきっかけをつくることができ、結晶成長層を基板10から容易に分離することが可能になる。また、周期構造によって、基板10の面に沿った方向に剥離面を形成しやすくなるのでより安定した分離工程S7を実現することができる。
(5)第2結晶成長工程 S5
図10は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。脆弱部15上の面を起点としてGaNを気相成長させる。それぞれの脆弱部15から成長した第2半導体層16は、マスクパターン12の上面を超えて成長していく。結晶成長面がマスクパターン12の上面を超えると、基板10に垂直な方向のほか、マスクパターン12の上面に沿って横方向に結晶成長する。なお、本開示の第2半導体層16は、窒化物半導体である。
たとえば、脆弱部15上に第2半導体層16であるGaN層をMOCVD法で成長させる場合には、脆弱部形成工程S4終了後、エピタキシャル装置に水素ガス、窒素ガスまたは水素と窒素の混合ガスとアンモニアなどのV族原料ガスを供給しながら、基板10を所定の成長温度(たとえば、1000℃から1100℃)に調整する。温度が安定してから上記ガスの他にトリメチルガリウム(TMG)などのIII族原料を供給して脆弱部15の表面から、第2半導体層16を気相成長させる。このときSiなどのn型不純物、Mgなどのp型不純物などの原料ガスを供給することによって、所望の導電型のGaN層を得ることが可能となる。
第2半導体層16は、脆弱部15の表面から結晶成長を開始し、結晶成長面がマスクパターンを越えた後は、マスクパターン12の上面に沿って横方向に成長する。そのため、第2半導体層16は、貫通転位が少なくなり、レーザ素子などに利用しやすい結晶成長層を得ることが可能となる。
図11は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す平面図である。第2結晶成長工程S5では、それぞれの脆弱部15から成長した第2半導体層16が、隣り合う第2半導体層16と互いに重なる前に終了する。たとえば、脆弱部表面15s1から成長した第2半導体層16a1が、隣接する脆弱部表面15s2,15s3からそれぞれ成長した第2半導体層16a2,16a3と重ならない状態で終了する。すなわち、帯状体12aを介して隣接する一方の脆弱部表面15s1から成長した第2半導体層16a1と、他方の脆弱部表面15s2,15s3上に成長した他方の第2半導体層16a2および16a3とが離間した状態で結晶成長を停止させ、結晶成長工程を終了させる。
第2結晶成長工程S5が終了した基板10を基板上方から平面視すると、第2半導体層16a1は、第2半導体層16a2,16a3と離間しており、第2半導体層16の縁部近傍において、帯状体12aが露出している。隣接する第2半導体層16の縁部同士が接すると、その付近の第2半導体層16において、クラックおよび貫通転位などの結晶欠陥が生じやすくなるが、第2半導体層16が隣接する第2半導体層16と離間しているので、それぞれの第2半導体層16の縁部でクラックや結晶欠陥を低減することができる。
第2結晶成長工程S5終了後に後述するマスク除去工程S6を行うが、第2結晶成長工程S5終了後、さらに、第2半導体層16上にさらに半導体および電極などを形成してから、マスク除去工程S6を行うことも可能である。
(6)マスク除去工程 S6
図12は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。第2結晶成長工程S5を終了後、エピタキシャル装置から基板10を取り出して、成長した第2半導体層16を実質的に侵さないエッチャントを用いてマスク材料をエッチング除去する。SiOのマスクの場合、HF系ウェットエッチングを行う。マスク除去工程S6によって、マスクパターン12が除去され、開口13内に形成された細い半導体の部分である接続部17だけで、基板10と半導体層8が接続されている状態になるので、後述する分離工程S7を円滑に行うことができる。
このとき、マスクパターン12は、平面視において、第2半導体層16が隣接する第2半導体層16と離間しているので、マスク除去工程S6おいて、隣接する第2半導体層16の隙間から、エッチング液が、マスクパターン12に速やかに到達するので、マスク除去工程S6を速やかに行うことが可能となる。なお、第2結晶成長後、マスク除去工程S6を省略して分離工程S7を行うことも可能である。
(7)分離工程 S7
図13~15は、本実施形態の半導体素子の製造方法を示す断面図である。マスク除去工程S6終了後、図13に示すように、1つの面に接着層19を形成した支持基板18を、基板10の第2半導体層16が形成された面と対向させる。接着層19としては、たとえば、熱可塑性樹脂などを用いることができる。支持基板18としては、Si基板を用いることができる。Si基板の他に、GaAs、GaP、GaNなどの化合部半導体基板、金属基板、セラミックス基板、カーボン基板および樹脂基板などを用いることが可能である。また、支持基板18としては、粘着剤が塗布された樹脂製シートをシート単体で用いることができ、さらには粘着剤が塗布された樹脂製シートを上記基板に担持させて支持基板18とすることもできる。
続いて、図14に示されるように、支持基板18上の接着層19を基板10の第2半導体層16を形成した面に押圧し、基板10と支持基板18とを接合する。このとき、接着層19として、熱可塑性樹脂を用いた場合には、基板を樹脂の軟化点まで上昇させてから基板10と接合することにより、基板10と支持基板18とを確実に接合することができる。
次に、図15に示されるように、一体となった基板10と支持基板18とを引き剥がすように外力を加える。このとき、脆弱部15付近に応力が集中して割れのきっかけが生じ、支持基板18に接合している第2半導体層16は、脆弱部15で基板と分離される。すなわち、分離工程S7において、基板10と第2半導体層16とは脆弱部15で分離される。図15においては、脆弱部15は、第1半導体層14と接続しており、また、第2半導体層16から分離しているが、分離工程S7後の脆弱部15は、基板10側または第2半導体層16側のいずれか一方の側にあるか、あるいはそれらの両方に存在することになる。基板10は、研磨して第1半導体層14および脆弱部15を取り除いて再利用することができる。
割れのきっかけが脆弱部15付近で生じるので、基板10と第2半導体層16とは脆弱部15で確実に分離することができる。分離工程S7による影響が第2半導体層16に及びにくいので、分離工程S7によって第2半導体層16にクラックなどが生じにくくなり、第2半導体層16の品質を向上させることができる。
このとき、脆弱部15の厚さが大きすぎると、脆弱部15の厚さ方向に亀裂が入る可能性が大きくなるため、分離工程S7において、第2半導体層16にクラックなどの不具合が生じる可能性が大きくなる。そこで、脆弱部15の厚さを10nm~100nmとすることによって、脆弱部15の厚さ方向に亀裂が入る可能性を小さくすることができるので、第2半導体層16の品質を向上させることができる。
また、脆弱部15を超格子構造、高結晶性の層と低結晶性の層と交互に積層した周期構造、または不純物濃度が高い層と不純物濃度が低い層とを交互に積層した周期構造とすることによって、脆弱部15が多層構造となり、脆弱部15に沿った方向に割れやすくなり、脆弱部15の厚さ方向に亀裂が入る可能性を小さくすることができるので、第2半導体層16の品質を向上させることができる。
(変形例)
上述の半導体素子の製造方法で説明したように、マスク除去工程S6後に分離工程S7を行ったが、マスク除去工程S6を省略することも可能である。この場合においても、脆弱部15に脆弱部15付近に応力が集中して割れのきっかけが生じるので、基板10と第2半導体層16とは脆弱部15で確実に分離することができる。また、分離工程S7による影響が第2半導体層16に及びにくいので、分離工程S7によって第2半導体層16にクラックなどが生じにくくなり、第2半導体層16の品質を向上させることができる。
また、上記の第1結晶成長工程S3を経ずにマスク形成工程S2終了後に、脆弱部形成工程S4を行うことも可能である。この場合、上記の第1結晶成長工程S3を行わない場合には、マスク形成工程S2直後に成長領域11a上に直接脆弱部15を形成する脆弱部形成工程S4を行う。
このように、第1結晶成長工程S3を省略した場合であっても、上述の分離工程S7によって脆弱部15で基板10と第2半導体層16とを剥離することができるが、第1結晶成長工程S3で、第1半導体層14を形成することによって、脆弱部15を基板10から離間した部分に形成することができるので、脆弱部15に割れのきっかけが生じやすくなり、基板10と第2半導体層16とを確実に分離することができる。また、脆弱部15が基板10から離間しているので、分離工程S7によって、基板10を損傷する可能性が低減し、基板10の消耗を低減してコストダウンを図ることができる。
10 基板
11 表面層
12 マスクパターン
13 開口
14 第1半導体層
15 脆弱部
16 第2半導体層
18 支持基板

Claims (10)

  1. 表面層を有する基板と、前記表面層上に位置し、第1方向に並ぶ複数の開口を有するマスクパターンと、前記複数の開口の内部にそれぞれ位置する複数の第1半導体層と、前記複数の開口の内部における前記複数の第1半導体層上にそれぞれ位置する複数の脆弱部と、前記複数の脆弱部よりも上側にそれぞれ位置する複数の第2半導体層とを備える半導体基板を準備する準備工程と、
    前記第1方向に連結されていない状態の前記複数の第2半導体層と前記基板とを、前記複数の脆弱部で分離する分離工程とを含む、複数の半導体素子の製造方法。
  2. 前記分離工程の前に、前記複数の第2半導体層それぞれの上にさらに半導体および電極を形成する請求項1に記載の、複数の半導体素子の製造方法。
  3. 前記準備工程と前記分離工程との間に、エッチングによって前記マスクパターンを除去するマスク除去工程をさらに含む請求項1または2に記載の、複数の半導体素子の製造方法。
  4. 前記分離工程の前に、前記半導体基板の上面側に支持基板を押圧し、前記半導体基板と前記支持基板とを接合する接合工程をさらに含む請求項1~3のいずれか1項に記載の、複数の半導体素子の製造方法。
  5. 前記分離工程において、前記基板から前記支持基板を引き剥がすような外力を加える請求項4に記載の、複数の半導体素子の製造方法。
  6. 前記複数の脆弱部それぞれは、GaNを基材としたBN、AlN、またはInNの混晶を含む請求項1~5のいずれか1項に記載の、複数の半導体素子の製造方法。
  7. 前記複数の脆弱部それぞれは、超格子構造である請求項6に記載の、複数の半導体素子の製造方法。
  8. 前記複数の脆弱部それぞれは、高結晶性の層と低結晶性の層とを交互に積層した周期構造である請求項1~5のいずれか1項に記載の、複数の半導体素子の製造方法。
  9. 前記複数の脆弱部それぞれは、不純物濃度が高い層と不純物濃度が低い層とを交互に積層した周期構造である請求項1~5のいずれか1項に記載の、複数の半導体素子の製造方法。
  10. 前記複数の脆弱部それぞれの厚さは、10~100nmである請求項1~9のいずれか1項に記載の、複数の半導体素子の製造方法。
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