実施例に係る燃料供給装置について図面を参照して説明する。図1は、実施例に係る燃料供給装置を模式的に示す断面図である。図2及び図3は、図1に示す燃料供給装置を分割して示す断面図である。図1から3に示すように、燃料供給装置1は燃料タンク100に設置される。燃料タンク100は、例えば二輪自動車等の車両に搭載されている。燃料供給装置1は、燃料タンク100内に収容されている燃料を車両のエンジン(図示省略)に供給する装置である。燃料タンク100内に収容されている燃料は、例えばガソリン等である。燃料供給装置1は、燃料タンク100の底部101に設置される。燃料タンク100の底部101には開口部102が形成されている。燃料供給装置1は、底部101に形成されている開口部102に設置される。
燃料供給装置1は、燃料ポンプ2と、圧力調整弁3と、燃料ポンプ2と圧力調整弁3を収容するケース部材10とを備えている。また、燃料供給装置1は、燃料ポンプ2と圧力調整弁3の間に配置されている中間部材4を備えている。また、燃料供給装置1は、蓋部材8を備えている。
燃料ポンプ2は、燃料タンク100内に配置される。燃料ポンプ2は、燃料タンク100内に収容されている燃料を吐出する装置である。燃料ポンプ2は、本体部20と、吸入部21と、吐出部22とを備えている。本体部20は、略円筒状に形成されている。本体部20は、回転するモータ及びインペラ(いずれも図示省略)を内部に備えている。本体部20の内部でモータ及びインペラが回転することによって燃料ポンプ2から燃料が吐出される。燃料ポンプ2の吸入部21は、本体部20の軸方向の一端部に配置されている。吸入部21は、燃料タンク100内に収容されている燃料を本体部20の内部に吸入する部分である。吐出部22は、本体部20の軸方向の他端部に固定されている。吐出部22は、本体部20の内部に吸入された燃料を本体部20の外部に吐出する部分である。
燃料ポンプ2は、複数のポンプ端子部材23を更に備えている。燃料ポンプ2は、3個のポンプ端子部材23を備えているが、図1から3では1個のポンプ端子部材23のみが示されている。各ポンプ端子部材23は、燃料ポンプ2の本体部20の軸方向の他端部に固定されている。各ポンプ端子部材23は、金属から形成されており導電性を有している。各ポンプ端子部材23を通じて燃料ポンプ2に電力が供給される。3個のポンプ端子部材23は、それぞれ、燃料ポンプ2のモータ(図示省略)のU相、V相、W相に対応している。
図4に示すように、各ポンプ端子部材23は、その先端部232が金属の固定端子部材71に接触している。ポンプ端子部材23は、屈曲部231を備えており、屈曲部231において屈曲している。この構成では、例えば、燃料ポンプ2の本体部20が軸方向に振動したときに、それに応じて屈曲部231における屈曲角度が変動する。ポンプ端子部材23は、本体部20の軸方向に変形可能に構成されている。そのため、ポンプ端子部材23が固定端子部材71に接触している状態が維持される。固定端子部材71はケース部材10に固定されている。
図1から3に示すように、圧力調整弁3は、本体部30と、本体部30の内部に配置されている弁体(図示省略)とを備えている。本体部30は、略円筒状に形成されている。圧力調整弁3の本体部30の外径は、燃料ポンプ2の本体部20の外径よりも小さい。圧力調整弁3では、本体部30の内部に配置されている弁体に作用する圧力が所定の圧力以上になると弁体が開弁し、弁体に作用する圧力が所定の圧力未満になると弁体が閉弁する。圧力調整弁3の弁体が開弁すると、燃料ポンプ2から吐出された燃料の一部が圧力調整弁3を通過して燃料タンク100内に戻される。圧力調整弁3の弁体が閉弁すると、燃料ポンプ2から吐出された燃料が圧力調整弁3を通過せず、燃料の全部が車両のエンジンのインジェクタ(図示省略)に供給される。圧力調整弁3は、弁体が開閉することによって、エンジンのインジェクタに供給される燃料の圧力を調整する装置である。
圧力調整弁3の本体部30は、一対の凹部35、35を備えている。一対の凹部35、35は、本体部30の軸方向の一端部に形成されている。一対の凹部35、35は、本体部30の軸方向に延びている。図5に示すように、一対の凹部35、35は、本体部30の周方向に間隔をあけて配置されている。一対の凹部35、35には、後述する一対の凸部45、45が挿入される。
図1から3に示すように、ケース部材10は、燃料タンク100内に配置される。ケース部材10は、燃料タンク100の底部101に沿う方向に延びている。ケース部材10は、その長手方向が水平方向を向くように配置されている。ケース部材10は、樹脂製の部材である。ケース部材10は、1個の第1収容部11と、1個の第2収容部12と、3個の第3収容部13とを備えている(図1から3では、1個の第3収容部13のみが示されている。)。また、ケース部材10は、長手方向の一端部に形成されている第1押さえ部18と、長手方向の他端部に形成されている第2押さえ部19を備えている。
第1収容部11は、筒状に形成されている。第1収容部11は、ケース部材10の長手方向に延びている。第1収容部11は、第1開口部51と第2開口部52を備えている。第1開口部51は、第1収容部11の軸方向の一端部(第2収容部12と反対側の端部)に形成されている。第1開口部51は、圧力調整弁3と通過した燃料を燃料タンク100内に戻すために開口している。第1開口部51の内径は、圧力調整弁3の本体部30の外径よりも小さい。
第2開口部52は、第1収容部11の軸方向の他端部(第2収容部12側の端部)に形成されている。第2開口部52は、第1収容部11に圧力調整弁3を導入するために開口している。第2開口部52から第1収容部11に圧力調整弁3が圧入される。第2開口部52の内径は、圧力調整弁3の本体部30の外径と略同じ径である。第2開口部52の内径は、燃料ポンプ2の本体部20の外径よりも小さい。第2開口部52の内径は、第1開口部51の内径よりも大きい。
第1収容部11は、圧力調整弁3と中間部材4を収容する。圧力調整弁3は、第1収容部11に圧入される。第1収容部11の第2開口部52から第1収容部11の軸方向に沿って圧力調整弁3が圧入される。圧力調整弁3の本体部30の軸方向に沿って圧力調整弁3が圧入される。第1収容部11の内径は、圧力調整弁3の本体部30の外径と略同じ径である。第1収容部11の内周面に圧力調整弁3の本体部30の外周面が密着している。そのため、ケース部材10に対する圧力調整弁3の相対的な回転が抑制されている。
第1収容部11は、その軸方向の一端部(第2収容部12と反対側の端部)の周縁部が第1押さえ部18によって覆われている。図6に示すように、第1押さえ部18は、第1開口部51の周囲に形成されている。第1押さえ部18は、第1開口部51の径方向において第1開口部51よりも外側に位置している。第1押さえ部18は、圧力調整弁3の本体部30の軸方向の一端面(燃料ポンプ2と反対側の端面)に当接する。第1押さえ部18は、本体部30の軸方向の一端面の周縁部に当接する。第1押さえ部18は、圧力調整弁3がケース部材10の長手方向の一方側(燃料ポンプ2と反対側)に移動することを規制する。第1押さえ部18は、第1収容部11に収容されている圧力調整弁3が第1収容部11の外部に抜け出すことを規制する。第1押さえ部18は、圧力調整弁3が第1収容部11に圧入されたときに圧力調整弁3の移動を規制する。
第2収容部12は、ケース部材10の長手方向において第1収容部11と並んで配置されている。第2収容部12は、筒状に形成されている。第2収容部12は、ケース部材10の長手方向に延びている。第2収容部12は、第2開口部52を通じて第1収容部11に連通している。第1収容部11と第2収容部12が第2開口部52を介して連続的に形成されている。第2収容部12の軸方向の一端部(第1収容部11側の端部)に第2開口部52が形成されている。
第2収容部12は、第3開口部53を備えている。第3開口部53は、第2収容部12の軸方向の他端部(第1収容部11と反対側の端部)に形成されている。第3開口部53は、燃料タンク100内に収容されている燃料を燃料ポンプ2の吸入部21から吸入するために開口している。第3開口部53の内径は、燃料ポンプ2の本体部20の外径よりも小さい。第3開口部53の内径は、第2開口部52の内径よりも大きい。
第2収容部12は、燃料ポンプ2を収容する。燃料ポンプ2は、第2収容部12に圧入される。第2収容部12の軸方向に沿って燃料ポンプ2が圧入される。燃料ポンプ2の本体部20の軸方向に沿って燃料ポンプ2が圧入される。第2収容部12の内径は、燃料ポンプ2の本体部20の外径と略同じ径である。第2収容部12の内周面に燃料ポンプ2の本体部20の外周面が密着している。そのため、ケース部材10に対する燃料ポンプ2の相対的な回転が抑制されている。第2収容部12の内径は、第1収容部11の内径よりも大きい。第2収容部12の内径は、第3開口部53の内径よりも大きい。第2収容部12の内径は、第2開口部52の内径よりも大きい。燃料ポンプ2の本体部20の軸方向の他端面(圧力調整弁3側の端面)が第2開口部52の周囲のケース部材10に当接している。
第2収容部12は、その軸方向の他端部(第1収容部11と反対側の端部)の周縁部が第2押さえ部19によって覆われている。図7に示すように、第2押さえ部19は、第3開口部53の周囲に形成されている。第2押さえ部19は、第3開口部53の径方向において第3開口部53よりも外側に位置している。第2押さえ部19は、燃料ポンプ2の本体部20の軸方向の他端面(圧力調整弁3と反対側の端面)に当接する。第2押さえ部19は、本体部20の軸方向の他端面の周縁部に当接する。第2押さえ部19は、燃料ポンプ2がケース部材10の長手方向の他方側(圧力調整弁3と反対側)に移動することを規制する。第2押さえ部19は、第2収容部12に収容されている燃料ポンプ2が第2収容部12の外部に抜け出すことを規制する。第2押さえ部19は、燃料ポンプ2が第2収容部12に圧入された後に形成される。第2押さえ部19は、ケース部材10の長手方向の他端部を熱カシメすることによって形成される。ケース部材10の長手方向の他端部を第2収容部12の径方向の内側に屈曲させることによって第2押さえ部19が形成される。
次に、第3収容部13について説明する。図8に示すように、ケース部材10には3個の第3収容部13が形成されている。3個の第3収容部13は、第1収容部11の径方向において第1収容部11よりも外側に形成されている。3個の第3収容部13は、第1収容部11の周方向に沿って並んで配置されている。第1収容部11の軸方向に直交する断面における各第3収容部13の断面形状は略四角形状である。3個の第3収容部13は、それぞれ、燃料ポンプ2の3個のポンプ端子部材23を収容する。各第3収容部13に各ポンプ端子部材23が挿入される。
図1から3に示すように、各第3収容部13は、ケース部材10の長手方向において第2収容部12と並んで配置されている(図1から3では、1個の第3収容部13のみが示されている。)。各第3収容部13は、筒状に形成されている。各第3収容部13は、ケース部材10の長手方向に延びている。
各第3収容部13は、各第4開口部54を備えている。各第4開口部54は、各第3収容部13の軸方向の一端部(第2収容部12側の端部)に形成されている。各第4開口部54は、第3収容部13に燃料ポンプ2の各ポンプ端子部材23を挿入するために開口している。各第3収容部13は、各第4開口部54を通じて第2収容部12に連通している。第2収容部12と各第3収容部13が各第4開口部54を介して連続的に形成されている。第2収容部12の軸方向の他端部(第1収容部11側の端部)に各第4開口部54が形成されている。
次に、中間部材4について説明する。中間部材4は、略円筒状に形成されている。中間部材4は、第1収容部11に収容されている。中間部材4は、圧力調整弁3よりも燃料ポンプ2側において第1収容部11に挿入されている。中間部材4は、第1収容部11の第2開口部52から第1収容部11に挿入される。第1収容部11の軸方向に沿って中間部材4が挿入される。中間部材4の外径は、第1収容部11の内径と略同じ径である。中間部材4は、圧力調整弁3と燃料ポンプ2の間に配置されている。中間部材4の圧力調整弁3側の端部が圧力調整弁3に当接し、中間部材4の燃料ポンプ2側の端部が燃料ポンプ2に当接する。中間部材4は、圧力調整弁3と燃料ポンプ2の間の間隔を確保する部材である。
中間部材4は、一対の凸部45、45を備えている。各凸部45は、中間部材4の軸方向の一端部(圧力調整弁3側の端部)に設けられている。各凸部45は、中間部材4の軸方向に延びている。各凸部45は、第1収容部11の軸方向に延びている。図5に示すように、一対の凸部45、45は、中間部材4の周方向に間隔をあけて配置されている。一対の凸部45、45は、それぞれ、圧力調整弁3の本体部30に形成されている一対の凹部35、35に挿入される。そのため、圧力調整弁3に対する中間部材4の相対的な回転が規制される。また、ケース部材10に対する中間部材4の相対的な回転が規制される。中間部材4の軸方向回りの回転が規制される。
中間部材4は、連通孔41と、吐出孔42とを備えている。連通孔41は、中間部材4の軸方向に延びている。中間部材4が第1収容部11に収容されている状態では、連通孔41がケース部材10の長手方向に延びている。連通孔41は、中間部材4を軸方向に貫通している。連通孔41は、略円筒状に形成されている。連通孔41の軸方向の一端部(圧力調整弁3側の端部)は、圧力調整弁3と向かい合っている。連通孔41の軸方向の一端部(燃料ポンプ2側の端部)には、燃料ポンプ2の吐出部22が挿入される。燃料ポンプ2の吐出部22から吐出される燃料の圧力が連通孔41を通じて圧力調整弁3に作用する。吐出孔42は、中間部材4の径方向に延びている。吐出孔42は、連通孔41と連通している。燃料ポンプ2の吐出部22から連通孔41に吐出された燃料が吐出孔42を通じて吐出される。吐出孔42は、後述する吐出通路61と連通している。
次に、蓋部材8について説明する。蓋部材8は、吐出部6とコネクタ部7を有している。吐出部6は、ケース部材10の外周面に固定されている。吐出部6は、ケース部材10と一体的に形成されている。吐出部6は、樹脂製である。吐出部6は、ケース部材10の第1収容部11の径方向に沿って延びている。吐出部6は、略円筒状である。吐出部6は、吐出通路61を備えている。吐出通路61は、吐出部6の軸方向に延びている。吐出通路61は、第1収容部11に収容されている中間部材4に形成されている吐出孔42と連通する。第1収容部11の径方向において吐出孔42と吐出通路61が連通している。吐出孔42から吐出された燃料が吐出通路61を通じて外部に吐出される。吐出通路61から吐出された燃料は、吐出部6に接続されている供給管65を通じてエンジンのインジェクタに送られる。
コネクタ部7は、ケース部材10の外周面に固定されている。コネクタ部7と吐出部6がケース部材10の長手方向において並んで配置されている。コネクタ部7は、ケース部材10と一体的に形成されている。コネクタ部7は、樹脂製である。コネクタ部7は、その途中で屈曲している。コネクタ部7は、ケース部材10に固定されている部分から第1収容部11の径方向に沿って延び、屈曲した後に、ケース部材10の長手方向に沿って延びている。
コネクタ部7の内部には3個の固定端子部材71が配置されている(図1から3では、1個の固定端子部材71のみが示されている。)。コネクタ部7によって3個の固定端子部材71が封止されている。各固定端子部材71は、コネクタ部7の軸方向に沿って延びている。各固定端子部材71の基端部711と先端部712は、コネクタ部7から露出している。各固定端子部材71の基端部711は、燃料ポンプ2に電力を供給するための電源(図示省略)に電気的に接続される。図4に示すように、各固定端子部材71の先端部712は、ケース部材10の各第3収容部13に収容されている。各固定端子部材71の先端部712は、各ポンプ端子部材23の先端部232に接触している。各固定端子部材71と各ポンプ端子部材23が電気的に接続されている。各固定端子部材71と各ポンプ端子部材23を通じて燃料ポンプ2に電力が供給される。
蓋部材8は、樹脂製である。蓋部材8は、吐出部6及びコネクタ部7を介してケース部材10に固定されている。蓋部材8は、略円板状の部材である。蓋部材8は、燃料供給装置1が燃料タンク100に設置される際に燃料タンク100の底部101に固定される。蓋部材8は、燃料タンク100の底部101に形成されている開口部102を閉塞する。蓋部材8は、セットプレートと呼ばれることもある。
次に、燃料供給装置1の作成方法について説明する。燃料供給装置1を作成する際は、まず、第2押さえ部19が形成されていない状態のケース部材10を準備する。続いて、ケース部材10の第2収容部12に圧力調整弁3を挿入し、その後にその圧力調整弁3を第1収容部11に圧入する。第1収容部11の第2開口部52から第1収容部11の軸方向に圧力調整弁3を圧入する。続いて、第1収容部11に中間部材4を挿入する。第1収容部11の第2開口部52から第1収容部11の軸方向に中間部材4を挿入する。続いて、ケース部材10の第2収容部12に燃料ポンプ2を圧入する。第2押さえ部19が形成されていない状態のケース部材10において、第2収容部12の軸方向の一端部から第2収容部12に燃料ポンプ2を圧入する。第2収容部12の軸方向に燃料ポンプ2を圧入する。続いて、樹脂製のケース部材10の軸方向の一端部を例えば熱カシメすることによって第2押さえ部19を形成する。
次に、燃料供給装置1の動作について説明する。上記の燃料供給装置1では、燃料ポンプ2が、燃料タンク100内に収容されている燃料を吸入部21から吸入して吐出部22から吐出する。吐出部22から吐出された燃料は、中間部材4の連通孔41と吐出孔42を通じて吐出部6の吐出通路61に吐出される。吐出通路61に吐出された燃料は、供給管65を通じてエンジンのインジェクタに供給される。また、燃料ポンプ2から吐出される燃料の圧力が所定の圧力以上になると圧力調整弁3の弁体が開弁する。そうすると、燃料ポンプ2から吐出された燃料の一部が第1開口部51から燃料タンク100内に戻される。
(効果)
以上、実施例に係る燃料供給装置1について説明した。上記の説明から明らかなように、実施例に係る燃料供給装置1では、第1収容部11と第2収容部12が、第1収容部11の軸方向と第2収容部12の軸方向が同方向を向くように配置されている。第1収容部11は、第2収容部12と反対側の端部に形成されている第1開口部51と、第2収容部12側の端部に形成されている第2開口部52とを備えている。第2開口部52の内径が第1開口部51の内径よりも大きい。
この構成によれば、第1収容部11に圧力調整弁3を収容する際に、第2収容部12側の第2開口部52から第1収容部11の軸方向に圧力調整弁3を導入することができる。第2開口部52の内径が第1開口部51の内径よりも大きいので、第2開口部52から圧力調整弁3を導入することができる。また、第1収容部11に導入された圧力調整弁3が第1開口部51の周囲のケース部材10に接することで圧力調整弁3の移動を規制することができる。また、圧力調整弁3を第1収容部11に導入した後に、同方向において、燃料ポンプ2を第2収容部12に導入することができる。ケース部材10に対して圧力調整弁3と燃料ポンプ2を同方向に導入することができるので、圧力調整弁3と燃料ポンプ2をケース部材10に容易に収容することができる。よって、燃料ポンプ2と圧力調整弁3を容易に組み付けることができる。
上記の燃料供給装置1では、第2開口部52の内径が第2収容部12の内径がよりも小さく、第2収容部12に収容される燃料ポンプ2が第2開口部52の周囲のケース部材10に当接する。この構成によれば、燃料ポンプ2の移動を規制することができ、燃料ポンプ2が圧力調整弁3に接近し過ぎることを抑制することができる。
上記の燃料供給装置1は、圧力調整弁3と燃料ポンプ2の間の間隔を確保する中間部材4を備えている。そのため、燃料ポンプ2が圧力調整弁3に接近し過ぎることを抑制することができる。
上記の中間部材4は、連通孔41と一対の凸部45を備えている。一対の凸部45によって、ケース部材10に対する中間部材4の相対的な回転が規制される。連通孔41には燃料ポンプ2の吐出部22が挿入される。ケース部材10に対して燃料ポンプ2が相対的に回転することを抑制することができる。
上記のケース部材10は、燃料タンク100の開口部102を閉塞する蓋部材8に固定されている。この構成によれば、燃料タンク100の開口部102を蓋部材8によって閉塞することによって、燃料供給装置1を燃料タンク100に設置することができる。簡潔な構成で燃料供給装置1を燃料タンク100に設置することができる。そのため、部品点数を低減することができる。例えば、シール部材やワイヤーハーネスが不要になる。
上記の燃料ポンプ2は、第2収容部12の軸方向に変形可能なポンプ端子部材23を備えている。ポンプ端子部材23は、ケース部材10に固定されている固定端子部材71に接触する。この構成によれば、燃料ポンプ2が第2収容部12の軸方向に振動したとしても、それに応じてポンプ端子部材23が第2収容部12の軸方向に変形することによって、ポンプ端子部材23と固定端子部材71との接触状態を維持することができる。そのため、燃料ポンプ2に電力を供給し続けることができる。
(対応関係)
実施例における一対の凸部45が、回転規制部の一例である。実施例における燃料ポンプ2の吐出部22が挿入される連通孔41が、燃料ポンプの一部が挿入される孔の一例である。実施例における圧力調整弁3が、圧力調整装置の一例である。
以上、一実施例について説明したが、具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。以下の説明において、上記の説明における構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
(他の実施例)
(1)上記の実施例では、ケース部材10が3個の第3収容部13を備えていたが、他の実施例では、ケース部材10が第3収容部13を備えていなくてもよい。
(2)他の実施例では、図9に示すように、中間部材4に3個の第4収容部14が形成されていてもよい。3個の第3収容部13に代えて、3個の第4収容部14が中間部材4に形成されている。3個の第4収容部14は、第1収容部11の径方向において連通孔41よりも外側に形成されている。3個の第4収容部14は、第1収容部11の周方向に沿って並んで配置されている。第1収容部11の軸方向に直交する断面における各第4収容部14の断面形状は略四角形状である。3個の第4収容部14は、それぞれ、燃料ポンプ2の3個のポンプ端子部材23を収容する。各第4収容部14に各ポンプ端子部材23が挿入される。
図10に示すように、各第4収容部14は、ケース部材10の軸方向の一端部(燃料ポンプ2側の端部)に形成されている(図10では、1個の第4収容部14のみが示されている。)。各第4収容部14は、ケース部材10の長手方向において第2収容部12と並んで配置されている。各第4収容部14は、第2収容部12に連通している。各第4収容部14は、ケース部材10の長手方向に延びている。各第4収容部14は、中間部材4の軸方向に延びている。各第4収容部14は、中間部材4の軸方向及び径方向において開口している。
各ポンプ端子部材23は、直線状であってもよい。各ポンプ端子部材23は、ケース部材10の長手方向に延びている。各ポンプ端子部材23は、燃料ポンプ2の本体部20の軸方向に延びている。各固定端子部材71の先端部712は、湾曲していてもよい。各固定端子部材71の先端部712は、ケース部材10の各第4収容部14に収容されている。各固定端子部材71の先端部712は、各ポンプ端子部材23の先端部232に接触している。各固定端子部材71と各ポンプ端子部材23が電気的に接続されている。各固定端子部材71と各ポンプ端子部材23を通じて燃料ポンプ2に電力が供給される。
(3)上記の実施例では、燃料供給装置1が中間部材4を備えていたが、他の実施例では、燃料供給装置1が中間部材4を備えていなくてもよい。圧力調整弁3と燃料ポンプ2の間に中間部材4が配置されていなくてもよい。
(4)他の実施例では、図11に示すように、燃料ポンプ2の本体部20に3個の第5収容部15が形成されていてもよい。3個の第3収容部13に代えて、3個の第5収容部15が燃料ポンプ2の本体部20に形成されている。3個の第5収容部15は、本体部20の外周端部に形成されている。3個の第5収容部15は、本体部20の周方向に沿って並んで配置されている。本体部20の軸方向に直交する断面における各第5収容部15の断面形状は略四角形状である。3個の第5収容部15は、それぞれ、燃料ポンプ2の3個のポンプ端子部材23を収容する。各第5収容部15に各ポンプ端子部材23が挿入される。
図12に示すように、各第5収容部15は、本体部20の軸方向の一端部(圧力調整弁3側の端部)に形成されている(図12では、1個の第5収容部15のみが示されている。)。各第5収容部15は、第2収容部12に連通している。各第5収容部15は、ケース部材10の長手方向に延びている。各第5収容部15は、本体部20の軸方向に延びている。各第5収容部15は、本体部20の軸方向及び径方向において開口している。
各ポンプ端子部材23は、直線状であってもよい。各ポンプ端子部材23は、ケース部材10の長手方向に延びている。各ポンプ端子部材23は、燃料ポンプ2の本体部20の軸方向に延びている。各固定端子部材71の先端部712は、湾曲していてもよい。各固定端子部材71の先端部712は、ケース部材10の各第5収容部15に収容されている。各固定端子部材71の先端部712は、各ポンプ端子部材23の先端部232に接触している。各固定端子部材71と各ポンプ端子部材23が電気的に接続されている。各固定端子部材71と各ポンプ端子部材23を通じて燃料ポンプ2に電力が供給される。
(5)燃料ポンプ2のポンプ端子部材23の構成は上記の実施例に限定されるものではない。ポンプ端子部材23の他の実施例について以下に説明する。図13に示すように、ポンプ端子部材23は、複数の屈曲部231を備えていてもよい。この構成では、燃料ポンプ2が本体部20の軸方向に振動したときに、それに応じて複数の屈曲部231の屈曲角度が変動することによって、ポンプ端子部材23が本体部20の軸方向に変形する。ポンプ端子部材23が弾性変形する。
(6)図14に示すように、ポンプ端子部材23は、導電性及び弾性を有するボール状部材234を備えていてもよい。ボール状部材234は、例えば、導電性を有する樹脂から形成されている。この構成では、燃料ポンプ2が本体部20の軸方向に振動したときに、それに応じてボール状部材234が本体部20の軸方向に弾性変形することによって、ポンプ端子部材23が本体部20の軸方向に変形する。ポンプ端子部材23が弾性変形する。
(7)図15に示すように、燃料ポンプ2のポンプ端子部材23は、複数のボール状部材234を備えていてもよい。
(8)上記の実施例では圧力調整装置の一例として圧力調整弁3について説明したが、この構成に限定されるものではない。圧力調整装置は、弁以外の構成で圧力を調整するものであってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。