JP7220494B1 - 金含有メッキ液中の金濃度測定装置並びに測定方法 - Google Patents

金含有メッキ液中の金濃度測定装置並びに測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】置換又は還元型の金メッキ液などの非シアン系の金含有メッキ液中の金濃度を精確、簡便に分析する金濃度測定装置並びに測定方法を提供する。【解決手段】非シアン系の金含有メッキ液を吸光度測定により劣化状態を検知する際に、金イオンを含むメッキ液に、還元剤と共に、ポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類、ポリビニルホルムアミド類などの特定の水溶性ポリマーを分散剤として併用添加することで、一定のタイム幅でメッキ液中に生成した金粒子を安定なコロイド状態に保持でき、吸光度測定により金コロイド濃度を精確、簡便且つ適時的に分析して、安定したメッキ液の管理が可能になる。【選択図】図2

Description

本発明は、非シアン系の金含有メッキ液中の金濃度測定装置並びに測定方法に関し、金含有メッキ液中に生成した金コロイド粒子をある程度のタイム幅で安定に保持して、吸光度測定により金濃度を精確、簡便且つ適時的に分析できるもの を提供する。
金メッキ液は化学的に安定であるだけではなく、電気や物理的特性などから電子部品の接点や配線材料などのエレクトロニクス分野で多用されており、電子機器の小型化や高機能化に寄与している。
従来、金メッキ液には、液の安定性の高さや管理の容易さからシアン系メッキ液が汎用されて来たが、シアン系メッキ液は毒性による取り扱いの困難性や廃棄処理による環境への悪影響などの問題から、亜硫酸金などを用いた非シアン系の金メッキ液などが実用化されている。
一方、金メッキ液の濃度管理に着目すると、上記シアン系メッキ液では電位差滴定により簡便に金濃度の定量を行うことができる。また、非シアン系メッキ液では、ICPや蛍光X線などの分析装置を用いて金濃度の定量を行っている。
しかしながら、上記測定方法では分析装置を操作するために煩雑な技術を要するうえ、測定できる人材も限られる。また、測定結果を得るまでに時間を要することから、メッキ液の劣化状態に即応できないなどの問題があるため、生産工程での管理方法として最適とはいえない。
そこで、金メッキ液の劣化状態を検知する装置又は方法を挙げると、下記の先行文献がある。
(1)特許文献1
金含有溶液、還元剤(水素化ホウ素化合物、ジメチルアミンボラン類、次亜リン酸類、アスコルビン酸塩など)、還元助剤としてのヨウ化物及び水を混合した混合溶液について、還元剤により金イオンから還元された金の濃度を所定波長域での吸光度を測定することで、金含有溶液中の金濃度を定量する方法並びに金濃度の定量装置である(請求項1、6)。
金含有溶液の繰り返し使用に伴う劣化の影響を受け難い所定波長域(例えば、請求項3の520±10nm)での吸光度を測定するため、金含有濃度を高い精度で感度良く、短時間で効率的に定量できる([0010])。また、還元助剤としてヨウ化物を用いるため、上記還元剤の促進作用を発揮し、発色助剤として有用であるうえ、新液、老化液による吸光度のズレを調整する作用を有する([0037])。
(2)特許文献2
340~450nmの範囲の波長の吸光度によって、金メッキ液の劣化度を検知する金メッキ液の管理装置であり(特許請求の範囲)、吸光度による測定方法の基本となる文献である。
金メッキ液の波長、吸光度の特性の一例として、メッキの処理度合が増すごとに、波長340~450nm付近の吸光度が特に低下するため、当該装置はその現象を利用したものである(第2頁右上欄)。
(3)特許文献3
亜硫酸金メッキ液を用いた電解金メッキ方法において、メッキ液の劣化を検出しながらメッキを行う電解金メッキ方法であり(請求項1)、当該劣化検出は、例えば、メッキ液の特定吸収波長の強度を測定して、生成する金コロイド量を検知することで行う方法(請求項2)、或いは、メッキ液のpHを測定することで(請求項3)、メッキ液中の亜硫酸金錯体中の亜硫酸を測定することで(請求項4)、又はメッキ液中の硫酸を測定することで夫々行う方法である。
(4)特許文献4
亜硫酸金メッキ液を用いた電解金メッキに際して、メッキ液を収容するメッキ処理槽と、メッキ液を補充する補充手段と、上記処理槽又は補充手段のメッキ液を分析するメッキ液分析手段とからメッキ装置を構成し、波長220~240nmを含む紫外線の吸収特性からメッキ液の劣化状態を評価することを特徴としたものである(請求項1)。
上記メッキ装置によると、亜硫酸金錯体を含むメッキ液中に不均化反応による金コロイドが生成する前に、メッキ液の劣化状態を高精度に評価できる([0009])。
特開2014-105338号公報 特開平02-110348号公報 特開2002-030498号公報 特開2005-113239号公報
上記従来技術にあっては、分光光度法を用いて310nm付近での吸収強度を測定し、メッキ液中の金コロイド粒子の量を検知する方法(特許文献3)や、220~240nmでの吸収強度を測定し、メッキ液の酸化の程度を検知する方法(特許文献4)が実施されている。
しかしながら、いずれの検知方法においてもメッキ液の劣化状態の程度は検知できるが、メッキ液中の金濃度は定量できなかった。このため、例えば、メッキ槽の希釈や濃縮による金濃度の変化などのように、劣化以外による状態変化を検知することができず、安定したメッキ液の管理が困難であった。
本発明は、劣化以外による状態の変化、具体的には、メッキ液中の金コロイド粒子の状態に焦点を当て、当該金コロイド粒子の濃度を直接的に分析することを技術的課題とする。
そこで、本発明者らは、無電解金メッキ液中に生成した金コロイド粒子について、メッキ液に還元剤と共に、特定の分散剤を添加することで、水溶液中に生成した金コロイド粒子を所定のタイム幅で安定的に保持し、吸光度法により金濃度を精確、且つ簡便に測定することを着想した。
本発明1は、(A)非シアン系の金又は金合金メッキ液(金含有メッキ液)を採取し、
(B)採取した金含有メッキ液に還元剤を添加した金コロイド水溶液について、還元剤の作用で金イオンから生成した金コロイド粒子の濃度を、特定波長域の吸光度により測定する金濃度測定装置において、
(C)上記(B)の金コロイド水溶液に、さらに分散剤を添加するとともに、
上記分散剤が、ポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類、ポリビニルホルムアミド類、ポリエチレンイミン類(PEI類)、ポリアリルアミン類、ポリアミン類(PA類)、ポリビニルイミダゾール類(PVI類)、ポリアクリルアミド類(PAM類)からなる群より選ばれた水溶性ポリマーの少なくとも一種であることを特徴とする金含有メッキ液中の金濃度測定装置である。
本発明2は、上記本発明1において、金コロイド水溶液での上記(C)の水溶性ポリマーの濃度が0.02g/L~40.0g/Lであることを特徴とする金含有メッキ液中の金濃度測定装置である。
本発明3は、上記本発明1において、上記(B)の還元剤が、水素化ホウ素化合物、アミンボラン類、次亜リン酸類、アルデヒド類、アスコルビン酸類、ヒドラジン類、クエン酸化合物、塩化スズからなる群より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする金含有メッキ液中の金濃度測定装置である。
本発明4は、上記本発明1又は3において、金コロイド水溶液での上記(B)の還元剤の濃度が0.01~1.0モル/Lであることを特徴とする金含有メッキ液中の金濃度測定装置である。
本発明5は、上記本発明1において、上記(B)の特定波長域が300~800nmであることを特徴とする金含有メッキ液中の金濃度測定装置である。
本発明6は、上記本発明1又は5において、(1)金含有メッキ液を収容するメッキ液槽と、
(2)メッキ液槽から採取した金含有メッキ液に、還元剤及び分散剤を混合して金コロイド水溶液を調製する反応セルと、
(3)上記反応セルで生成した金コロイド粒子の濃度を所定波長域の吸光度により測定する吸光度ユニットと、
(4)金コロイド粒子の濃度を表示する金濃度表示装置と、
(5)上記(3)の吸光度ユニットで測定した吸光度に基づき、補給信号を受けた補給液槽からメッキ液槽に上記(1)の金メッキ液を補給する補給装置
とから構成されることを特徴とする金含有メッキ液中の金濃度測定装置である。
本発明7は、(a)非シアン系の金又は金合金メッキ液(金含有メッキ液)を採取する工程と、
(b)採取した少量の金メッキ液に還元剤と、さらに、ポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類、ポリビニルホルムアミド類、ポリエチレンイミン類(PEI類)、ポリアリルアミン類、ポリアミン類(PA類)、ポリビニルイミダゾール類(PVI類)、ポリアクリルアミド類(PAM類)からなる群より選ばれた水溶性ポリマーの少なくとも一種である分散剤を添加して、金コロイド水溶液を調製する工程と、
(c)還元剤の作用で金コロイド水溶液中に生成した金コロイド粒子の濃度を、特定波長域の吸光度により測定する工程と、
(d)測定した吸光度に基づく補給信号を受けて、金含有メッキ液を補給する工程
とから成ることを特徴とする金含有メッキ液中の金濃度測定方法である。
非シアン系の金含有メッキ液を吸光度測定により劣化状態を検知する場合、金含有メッキ液に、還元剤と共に、ポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類、ポリビニルホルムアミド類などの特定の水溶性ポリマーを分散剤として併用添加すると、一定のタイム幅に亘りメッキ液中に生成した金粒子を安定なコロイド状態に保持できるため、吸光度測定によって金コロイド濃度を精確、簡便且つ適時的に分析できる 。
また、メッキ液の劣化状態に影響を受けることなく、金コロイド濃度を精確、簡便に分析できるため、 メッキ液の吸光度測定による特徴的な吸収ピークに基づいて、 金イオンを適時的に補給できるため、 メッキ液を安定的に管理できる。
一方、金メッキ液中の金濃度測定装置に係わるものではないが、無電解金メッキ液自体を発明の対象とする先行文献の中には、本発明の特徴である特定の水溶性ポリマーに関連したものがある。
先ず、先行文献1(特開2010-144220号公報)は、突起電極を被覆するための置換金メッキ液に関し、亜硫酸カリウムとポリエチレンイミン又はその誘導体を含有する(請求項1、6、8参照)。このポリエチレンイミン又はその誘導体は、金皮膜の外観を良好にし、突起部に対する皮膜の接合性を向上することが記載される([0017])。
先行文献2(特開2003-013248号公報)は無電解金メッキ液に関し、有機ホスホン酸又はその塩と、ポリエチレンイミンを含有する(請求項1、3~4)。有機ホスホン酸又はその塩は錯化剤としてメッキ液中で金イオンを安定化させ([0009])、ポリエチレンイミンは下地金属皮膜との密着性を向上することが記載される([0018])。
先行文献3(特開平08-239768号公報)は無電解金メッキ液に関し、ポリエチレンイミンを光沢剤として添加できることが記載される(請求項9、[0015])。
本発明は、第一に、非シアン系の金含有メッキ液に還元剤を添加して、生成した金コロイド粒子の濃度を特定波長域の吸光度で測定する際に、還元剤と共に、特定の水溶性ポリマーを添加する金含有メッキ液中の金濃度測定装置であり(上記本発明1参照)、第二に、上記金含有メッキ液に還元剤と特定の水溶性ポリマーを混合する工程と、混合液中に生成した金コロイド粒子の吸光度を測定する工程と、吸光度に基づいて金含有メッキ液を補給する工程とからなる上記金含有メッキ液の金濃度測定方法である(上記本発明7参照)
上記金含有メッキ液は金メッキ液又は金合金メッキ液の両方を意味し、当該メッキ液は置換又は還元型メッキ液を包含する概念であり、電気メッキ液は排除される。
また、金含有メッキ液は非シアン系に限定されるため(上記第一の項目参照)、シアン系の金含有メッキ液は排除される。
上記金合金メッキ液は、金-スズ合金メッキ液、金-パラジウム合金メッキ液、金-ニッケル合金メッキ液、金-アンチモン合金メッキ液、金-銅合金メッキ液、金-亜鉛合金メッキ液、金-インジウム合金メッキ液、金-ルテニウム合金メッキ液等の2元合金メッキ液、金-ニッケル-パラジウム合金メッキ液等の3元合金メッキ液などである。
一方、上記水溶性ポリマーは金含有メッキ液中で分散剤として機能し、ポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類などの特定のポリマー群から選択される。
上記本発明1は、(A)非シアン系の金含有メッキ液を採取し、
(B)採取した金含有メッキ液に還元剤を添加して、金コロイド水溶液中に金イオンから生成した金コロイド粒子の濃度を、特定波長域の吸光度により測定する金濃度測定装置において、
(C)上記(B)の金コロイド水溶液には、さらにポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類などから選択された特定の分散剤が含有された金含有メッキ液中の金濃度測定装置である。
上記(A)の非シアン系の金含有メッキ液は、先述したように、金メッキ液と金合金メッキ液の上位概念であり、以下では先に、金メッキ液を説明し、次いで、金合金メッキ液を簡単に説明する。
上記金メッキ液は置換金メッキ液と還元型の金メッキ液に分類できるが、例えば、置換金メッキ液は、メッキ組成として、金イオン、ベースとなる酸又は塩、各種添加剤などを含有する。
先ず、金メッキ液には、上記金イオンを供給するための可溶性金塩が必須である。
上記可溶性金塩は、水溶液中で金イオンを発生させる可溶性の塩であれば任意のものが使用でき、特段の制限はなく、難溶性塩をも排除しない。具体的には、亜硫酸金ナトリウム、塩化金酸ナトリウム、チオ硫酸金ナトリウム、或いはこれらのカリウム塩、アンモニウム塩などである。
また、置換金メッキ液には、ベースとなる酸又は塩、安定剤、pH調整剤、界面活性剤などの各種添加剤を含有できる。
ベース酸又はその塩は、亜硫酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム塩、チオ硫酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム塩などである。
上記安定剤は液中の金イオンを安定化する機能を有し、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸、グリコール酸、乳酸、トリオキシ酪酸、或いはこれらのナトリウム、カリウム塩などのオキシカルボン酸類、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、イミノジプロピオン酸(IDP)、或いはこれらのナトリウム塩、カリウム塩などのアミノカルボン酸類、エチレンジアミンテトラメチレンリン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンリン酸、アミノトリメチレンリン酸、アミノトリメチレンリン酸五ナトリウム塩などのアミノリン酸類、トリエタノールアミンなどのエタノールアミン類、アスコルビン酸類などが挙げられる。
上記pH調整剤としては、塩酸、硫酸、シュウ酸、ホウ酸類、リン酸類等の各種の酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、アミン等の各種の塩基などが挙げられ、好ましくは弱酸性ないし中性域のpH領域に調整される。
上記界面活性剤には通常のノニオン系、アニオン系、両性、或はカチオン系などの各種界面活性剤が挙げられ、メッキ皮膜の緻密性、平滑性、密着性などの改善に寄与する。
上記アニオン系界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、モノ~トリアルキルアミン塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、トリメチルアルキルアンモニウム塩などが挙げられる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、C1~C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、C1~C25アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、C1~C25アルキルナフトール、C1~C25アルコキシルリン酸(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1~C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2~300モル付加縮合させたものなどが挙げられる。
上記両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。
尚、置換金メッキ液の具体例については、上記特許文献1の[0057]に示すように、金イオンを含む金含有溶液に、亜硫酸ナトリウムなどの錯化剤、クエン酸などのpH緩衝剤を含有する組成が挙げられる。
本発明1の上記(B)に示すように、採取した金メッキ液には、還元剤と分散剤を併用添加し、還元剤の作用で金メッキ液の金イオンから生成した金のコロイド粒子の濃度を、特定波長域の吸光度により測定する。
上記(B)では、金メッキ液に還元剤と分散剤を同時に添加しても良いし、還元剤と分散剤を時間差を設けて添加しても良い。
上記還元剤は、上記本発明3に示すように、水素化ホウ素化合物(水素化ホウ素ナトリウム、又はカリウムなど)、アミンボラン類(ジメチルアミンボランなど)、次亜リン酸類(次亜リン酸ナトリウムなど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒドなど)、アスコルビン酸類(L-アスコルビン酸ナトリウムなど)、ヒドラジン類(抱水ヒドラジン、モノメチルヒドラジンなど)、クエン酸化合物、塩化第一スズ(II)などであり、これらを単用又は併用できる。
本発明1は、上記(C)に示すように、金メッキ液に特定の水溶性ポリマーよりなる分散剤を添加することに特徴がある。
当該分散剤は金コロイドの凝集を抑制し、コロイド状態を保持する。
上記特定の水溶性ポリマーは、ポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類、ポリビニルホルムアミド類、ポリエチレンイミン類(PEI類)、ポリアリルアミン類、ポリアミン類(PA類)、ポリビニルイミダゾール類(PVI類)、ポリアクリルアミド類(PAM類)からなる群より選ばれ、これらを単用又は併用できる。
上記水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類、ポリビニルホルムアミド類、PEI類、ポリアリルアミン類、PA類などが好ましい。
本発明1の上記(B)では、金メッキ液を適量採取して、これに還元剤と分散剤を併用添加して金コロイド水溶液を調製する。
この場合、上記金コロイド水溶液における可溶性金塩(金イオン)の含有量は一般に0.002~0.08g/L、好ましくは0.005~0.05g/L、より好ましくは0.01~0.03g/Lである。
同じく、上記金コロイド水溶液において、還元剤の含有量は一般に0.01~1.0モル/L、好ましくは0.02~0.5モル/L、より好ましくは0.04~0.3モル/Lである。
同じく、水溶性ポリマーの含有量は一般に0.02~40.0g/L、好ましくは0.2~30.0g/L、より好ましくは1.0~20.0g/Lである。
また、反応温度は一般に10~40℃、好ましくは15~35℃、より好ましくは20~30℃である。
反応時間は一般に60分以下であり、好ましくは30分以下、より好ましくは15分以下である。
本発明1では、項目(B)に示すように、還元剤の作用で金イオンから生成した金コロイド粒子の濃度を、特定波長域の吸光度により測定する。
上記特定波長域は、一般に300~800nm、好ましくは500±100nm、さらに好ましくは500±20nmである。
本発明1の項目(C)に示すように、金メッキ液には還元剤と分散剤が併用添加されるため、金イオンは還元剤により金粒子に還元され、分散剤の作用で金粒子はコロイド状態を所定のタイム幅に亘り保持されるが、上記吸光度測定において、生成した金コロイド粒子は300~800nmの吸光度域で吸収ピークを示すことになる(下記の図1~図5参照)。
上述では、置換金メッキ液を前提にして、還元剤と分散剤を併用添加して金コロイド水溶液を調製する場合を説明したが、金メッキ液が還元型メッキ液の場合には、上記[0024]の末尾にも示した通り、特許文献1の[0058]に記述のように、金イオンを含む金含有水溶液に、亜硫酸ナトリウムなどの錯化剤、アスコルビン酸などの還元剤、2-アミノ-4-メチルベンゾチアゾールなどの安定剤を含有する組成が挙げられる。
還元型金メッキ液を用いて、例えば、ニッケルや金などの下地金属上に金メッキする場合、この下地金属が触媒作用を有するため、析出反応はこの下地金属及びその近傍のみで起こり、それ以外では、金イオンは還元されることなく、イオンのまま存在する。
本発明では、この金イオンに還元剤と特定の分散剤を加えることで、金のコロイド粒子を生成させ、吸光度測定によって金濃度を円滑に測定することができる。
先述したように、本発明1の金含有メッキ液は、非シアン系の金メッキ液又は金合金メッキ液であり、このうち、非シアン系の金合金メッキ液について説明すると、金合金は、金-スズ合金、金-パラジウム合金、金-ニッケル合金、金-アンチモン合金、金-銅合金、金-亜鉛合金、金-インジウム合金、金-ルテニウム合金等の2元合金、或いは、金-ニッケル-パラジウム合金等の3元合金などである。
還元剤や分散剤の添加量、金合金メッキ液の調製方式、反応温度、反応時間などは、上記金メッキ液の場合と同様である。また、吸光度の測定手順なども金メッキ液の場合と、特に変わるところはない。
以下、本発明の金コロイド水溶液中の金濃度測定装置の概略を説明するとともに、上記金コロイド水溶液を調製するための置換型金メッキ液の組成、金コロイド水溶液の金濃度を分析する場合の調整方法並びに測定方法を列挙した実施例と比較例、これら実施例などの吸収スペクトルによる分析評価を順次説明する。
尚、本発明は下記の実施例などに拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
《金コロイド水溶液中の金濃度測定装置の概略説明》
図6は、上記本発明7を具体的に示したもので、金コロイド水溶液中の金濃度測定装置の概略系統図である。
先ず、金メッキ液槽1には置換型金メッキ液が収容される。この置換型金メッキ液は、金イオン(可溶性金塩)、ベースの塩及び安定剤などを含むが、還元剤は含まない。下記の反応セル2には、当該金メッキ液が上記槽1から送給されるとともに、別途、還元剤と分散剤が合流する。
反応セル2には、メッキ液槽1から送給された金イオンを含むメッキ液と、他の液槽から送給された還元剤と、分散剤(水溶性ポリマー)と、純水とが夫々供給されて合流し、金イオンは還元剤及び分散剤の作用で金コロイド粒子へと還元され、金コロイド水溶液を生成する。金コロイド水溶液は、ある程度のタイム幅で(具体的には30分程度に亘り)コロイド状態を安定的に保全される。
次いで、反応セル2で生成した金コロイド粒子を含む反応液が吸光度ユニット3に送られ、反応液中の吸光度が測定される。吸光度ユニット3は光源、受光部、吸光度セルなどから成り、いわば吸光度測定機構を構成する。
そして、吸光度ユニット3と連動した表示装置6で金濃度が表示されるとともに、同じく吸光度ユニット3と連動した制御装置4でメッキ液の劣化度合に応じた補給量の計算が行われ、補給すべきメッキ液成分の量を指示する補給信号を受けた補給液槽5からメッキ液槽1に補給液(還元剤と水溶性ポリマーを除いた上記金メッキ液)の給液が行われる。
ちなみに、上記反応セル2と、吸光度ユニット3と、金濃度表示装置6と、補給量を計算する制御装置4とで、金コロイド水溶液の金濃度分析装置が構成される。
また、この分析装置と補給液槽5とメッキ液槽1とが一体になって前記金濃度測定装置の全体が構成される。
尚、反応セル2と吸光度ユニット3からは、測定が終了した金コロイド水溶液の排液が行われる。


《置換型金メッキ液の組成》
上述したように、メッキ液槽1に収容される置換型金メッキ液の組成は、次の通りである。
亜硫酸金ナトリウム(Auイオンとして) 1g/L
亜硫酸ナトリウム 50g/L
グルコン酸ナトリウム 25g/L
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 25g/L
酒石酸ナトリウム・カリウム 10g/L
pH 7
上記メッキ液組成のうち、亜硫酸ナトリウムはメッキ液のベースとなる塩、グルコン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、酒石酸塩は夫々金イオンの安定剤である。
下記の実施例1は、上記金メッキ液に還元剤と水溶性ポリマーを添加した金コロイド水溶液の全体の組成、及び金コロイド水溶液の調整方法並びに測定方法を列挙したものである。
実施例2~5は上記実施例1を基本として、分散剤の種類を夫々変えた例である。実施例6は上記実施例1を基本として、分散剤の添加量を変えた例である。実施例7は上記実施例1を基本として、還元剤の種類を変えた例である。実施例8は上記実施例1を基本として、還元剤の添加量を変えた例である。
一方、比較例1は上記実施例1を基本として、本発明の分散剤を省略した例、比較例2は上記実施例1を基本として、本発明1の特定の分散剤に属さない水溶性ポリマーを添加した例である。
《実施例1》
上記メッキ液槽1から供給された金メッキ液は、還元剤、本発明1の分散剤並びに純水と反応セル2で合流し、ここで金コロイド水溶液の全体(即ち、分析液)が構成されて、吸光度分析に付された。尚、分析液の調整方法と測定方法は下記の通りである。
(1)金コロイド水溶液の組成
金メッキ液 1mL
ポリビニルアミン(濃度100g/L) 10mL
ジメチルアミンボラン(濃度50g/L) 15mL
(2)分析液の調整方法
上述の通り、約10mLのイオン交換水が入った50mLのビーカーに、金メッキ液を1mLを加えた後、ポリビニルアミン(濃度100g/L)を10mL、ジメチルアミンボラン(濃度50g/L)を15mL夫々加え、さらにイオン交換水を加えて50mLに調整した。
調整時の温度は25℃とし、10分、20分、30分間に夫々放置した。
(3)分析液の測定方法
分光光度計(HITACHI U-2910 光路長:10mm石英セル)を用いて300~800nmの波長域で、吸光度を測定した。
《実施例2》
(1)金コロイド水溶液の組成
金メッキ液 1mL
ポリビニルアセトアミド(濃度100g/L) 10mL
ジメチルアミンボラン(濃度50g/L) 15mL
(2)分析液の調整方法
約10mLのイオン交換水が入った50mLのビーカーに、金メッキ液を1mL加えた後、ポリビニルアミン(濃度100g/L)を10mL、ジメチルアミンボラン(濃度50g/L)を15mL夫々加え、さらにイオン交換水を加えて50mLに調整した。調整時の温度は25℃とし、10分間放置した。
(3)分析液の測定方法
実施例1と同様の方法にて測定した。
《実施例3》
(1)金コロイド水溶液の組成
金メッキ液 1mL
ポリビニルホルムアミド(濃度100g/L) 10mL
ジメチルアミンボラン(濃度50g/L) 15mL
(2)分析液の調整方法
実施例2と同様の方法にて調整した。
(3)分析液の測定方法
実施例1と同様の方法にて測定した。
《実施例4》
(1)金コロイド水溶液の組成
金メッキ液 1mL
ポリアリルアミン(濃度100g/L) 10mL
ジメチルアミンボラン(濃度50g/L) 15mL
(2)分析液の調整方法
実施例2と同様の方法にて調整した。
(3)分析液の測定方法
実施例1と同様の方法にて測定した。
《実施例5》
(1)金コロイド水溶液の組成
金メッキ液 1mL
ポリエチレンイミン(濃度100g/L) 10mL
ジメチルアミンボラン(濃度50g/L) 15mL
(2)分析液の調整方法
実施例2と同様の方法にて調整した。
(3)分析液の測定方法
実施例1と同様の方法にて測定した。
《実施例6》
(1)金コロイド水溶液の組成
金メッキ液 1mL
ポリビニルアミン(濃度100g/L 0.5~10mL
ジメチルアミンボラン(濃度50g/L) 15mL
(2)分析液の調整方法
実施例2と同様の方法にて調整した。
上記ポリビニルアミン(分散剤)の添加量は、0.5mL、3mL、5mL、7mL、10mLに夫々変化させた。
(3)分析液の測定方法
実施例1と同様の方法にて測定した。
《実施例7》
(1)金コロイド水溶液の組成
金メッキ液 1mL
ポリビニルアミン(濃度100g/L) 10mL
水素化ホウ素ナトリウム(濃度50g/L) 10mL
(2)分析液の調整方法
実施例2と同様の方法にて調整した。
(3)分析液の測定方法
実施例1と同様の方法にて測定した。
《実施例8》
(1)金コロイド水溶液の組成
金メッキ液 1mL
ポリビニルアミン(濃度100g/L) 10mL
ジメチルアミンボラン(濃度50g/L) 2~20mL
(2)分析液の調整方法
実施例2と同様の方法にて調整した。
(3)分析液の測定方法
実施例1と同様の方法にて測定した。
《比較例1》
(1)金コロイド水溶液の組成
本発明1で規定する特定の分散剤を用いない例である。
金メッキ液 1mL
ジメチルアミンボラン(濃度50g/L) 10mL
(2)分析液の調整方法
実施例2と同様の方法にて調整した。
(3)分析液の測定方法
実施例1と同様の方法にて測定した。
《比較例2》
(1)金コロイド水溶液の組成
本発明1に規定する特定の分散剤から外れる水溶性ポリマーを用いた例である。
金メッキ液 1mL
ポリエチレングリコール(濃度100g/L) 10mL
ジメチルアミンボラン(濃度50g/L) 15mL
(2)分析液の調整方法
実施例2と同様の方法にて調整した。
(3)分析液の測定方法
実施例1と同様の方法にて測定した。
《吸収スペクトルによる分析評価》
(a)図1について
実施例1の置換金メッキ液について、放置時間10分、20分、30分間毎の金コロイド水溶液の吸収スペクトルである。
メッキ液の吸収特性を見ると、各放置時間共に波長500nm前後で吸収強度が大きく変化して、ピークを形成していることが分かる。
メッキ液中での金粒子はコロイド状態を形成してから時間経過が長くなると、コロイド状態が崩れて金の粒子径が大きくなり、ピークが消えるが、実施例1では、30分経過時点でも、金粒子はコロイド状態を安定的に保持していることが分かる。
(b)図2について
実施例1~5並びに比較例1~2の各置換金メッキ液について、分散剤の種類を変化させた場合の金コロイド水溶液の吸収スペクトルである。
やはり、波長500nm前後で吸収強度が大きく変化していることが分かる。分散剤毎の吸収スペクトルを見ると、実施例4、実施例1では吸光度のピークが大きく、実施例2、3、5では小さいが、金コロイド粒子の安定性はピークの発生の有無で測ることができ、ピークの強弱は金コロイド粒子の安定性には関与しない。
このため、本発明で規定する分散剤(特定の水溶性ポリマー)は、メッキ液中の金粒子をコロイド状態に保持する機能面では、分散剤の種類を変えても、その有効性に差異はないものと判断できる。
これに対して、比較例1、比較例2共に、吸収スペクトルにピークが現われず、金メッキ液に還元剤を投与して金イオンが金に還元された時点で、コロイド状態を維持できないことが裏付けられる。
従って、比較例2の水溶性ポリマー(ポリエチレングリコール)を本発明の特定のポリマー(例えば、実施例1のポリビニルアミン)に比べると、金粒子をコロイド状態に安定的に保全する機能において、本発明の特定の水溶性ポリマーの優位性は明らかである。
(c)図3について
実施例6について、分散剤(ポリビニルアミン)の添加量を0.5~10mlに亘り5段階に変化させたときの吸光度を示すが、いずれも波長500nm前後で同じようなピークを形成していることが分かる。
従って、分散剤をごく少量(例えば、0.5mL)添加した場合でも、メッキ液中の金粒子を10分間に亘りコロイド状態に良好に保持できることが判断できる。
(d)図4について
実施例1と7は、分散剤を共にポリビニルアミンに固定し、還元剤の種類を変えた場合の吸収スペクトルを示したものである。還元剤の種類を変えると、波長500nm前後での吸収ピークの大きさに違いが出るが、ピークの出現自体に差異はなかった。
このため、本発明で規定する分散剤は、ある程度のタイム幅でメッキ液中の金粒子をコロイド状態に保持する機能について、還元剤の種類を変えても、その有効性に差異はないものと判断できる。
(e)図5について
実施例8において、分散剤にポリビニルアミンを用い、還元剤(ジメチルアミンボラン)の添加量を変えた場合の吸収スペクトルを示したものであるが、還元剤の添加量に拘らず波長500nm前後で同じようなピークを形成していることが分かる。
従って、本発明の分散剤を還元剤に共存させる条件では、還元剤をごく少量添加した場合でも、メッキ液中の金粒子を10分間に亘りコロイド状態に良好に保持できることが判断できる。
(f)結論
図1~5を総合すると、金メッキ液に還元剤を添加し、さらに特定の水溶性ポリマーから選ばれた分散剤を添加して吸光度分析にかけると、上記分散剤の作用で、ある程度のタイム幅(例えば、30分程度)でメッキ液中の金粒子をコロイド状態に安定的に保全することができ、置換金メッキ液、還元金メッキ液などの非シアン系の金含有メッキ液中の金濃度を精確、簡便且つ適時的に分析することができる。
また、本発明の金含有メッキ液の分析に際して、還元剤と特定の分散剤を併用添加するため、メッキ液の吸光度測定において、所定波長での特徴的な吸収ピークに基づいて、メッキ液成分を補給して、安定したメッキ液の管理ができる。
実施例1で得られた放置時間の違いによる金コロイド水溶液の吸収スペクトルである。 実施例1~5並びに比較例1~2で得られた分散剤の種類の違いによる金コロイド水溶液の吸収スペクトルである(但し、比較例1は分散剤を含まず)。 実施例6で得られた分散剤の添加量の違いによる金コロイド水溶液の吸収スペクトルである。 実施例1と7で得られた還元剤の種類の違いによる金コロイド水溶液の吸収スペクトルである。 実施例8で得られた還元剤の添加量の違いによる金コロイド水溶液の吸収スペクトルである。 置換金メッキ液中の金濃度測定装置の概略系統図である。
1…金メッキ液槽、2…反応セル、3…吸光度セル、4…制御装置、5…補給液槽、6…表示装置。

Claims (7)

  1. (A)非シアン系の金又は金合金メッキ液(金含有メッキ液)を採取し、
    (B)採取した金含有メッキ液に還元剤を添加した金コロイド水溶液について、還元剤の作用で金イオンから生成した金コロイド粒子の濃度を、特定波長域の吸光度により測定する金濃度測定装置において、
    (C)上記(B)の金コロイド水溶液に、さらに分散剤を添加するとともに、
    上記分散剤が、ポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類、ポリビニルホルムアミド類、ポリエチレンイミン類(PEI類)、ポリアリルアミン類、ポリアミン類(PA類)、ポリビニルイミダゾール類(PVI類)、ポリアクリルアミド類(PAM類)からなる群より選ばれた水溶性ポリマーの少なくとも一種であることを特徴とする金含有メッキ液中の金濃度測定装置。
  2. 金コロイド水溶液での上記(C)の水溶性ポリマーの濃度が、0.02g/L~40.0g/Lであることを特徴とする請求項1に記載の金含有メッキ液中の金濃度測定装置。
  3. 上記(B)の還元剤が、水素化ホウ素化合物、アミンボラン類、次亜リン酸類、アルデヒド類、アスコルビン酸類、ヒドラジン類、クエン酸化合物、塩化スズからなる群より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の金含有メッキ液中の金濃度測定装置。
  4. 金コロイド水溶液での上記(B)の還元剤の濃度が、0.01~1.0モル/Lであることを特徴とする請求項1又は3に記載の金含有メッキ液中の金濃度測定装置。
  5. 上記(B)の特定波長域が300~800nmであることを特徴とする請求項1に記載の金含有メッキ液中の金濃度測定装置。
  6. (1)金含有メッキ液を収容するメッキ液槽と、
    (2)メッキ液槽から採取した金含有メッキ液に、還元剤及び分散剤を混合して金コロイド水溶液を調製する反応セルと、
    (3)上記反応セルで生成した金コロイド粒子の濃度を所定波長域の吸光度により測定する吸光度ユニットと、
    (4)金コロイド粒子の濃度を表示する金濃度表示装置と、
    (5)上記(3)の吸光度ユニットで測定した吸光度に基づき、補給信号を受けた補給液槽からメッキ液槽に上記(1)の金含有メッキ液を補給する補給装置
    とから構成されることを特徴とする請求項1又は5に記載の金含有メッキ液中の金濃度測定装置。
  7. (a)非シアン系の金又は金合金メッキ液(金含有メッキ液)を採取する工程と、
    (b)採取した金含有メッキ液に還元剤と、さらに、ポリビニルアミン類、ポリビニルアセトアミド類、ポリビニルホルムアミド類、ポリエチレンイミン類(PEI類)、ポリアリルアミン類、ポリアミン類(PA類)、ポリビニルイミダゾール類(PVI類)、ポリアクリルアミド類(PAM類)からなる群より選ばれた水溶性ポリマーの少なくとも一種である分散剤を添加して、金コロイド水溶液を調製する工程と、
    (c)還元剤の作用で金コロイド水溶液中に生成した金コロイド粒子の濃度を、特定波長域の吸光度により測定する工程と、
    (d)測定した吸光度に基づく補給信号を受けて、金含有メッキ液を補給する工程
    とから成ることを特徴とする金含有メッキ液中の金濃度測定方法。
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