JP7219594B2 - 粘着剤組成物、及びそれを含む物品並びに粘着製品の製造方法 - Google Patents

粘着剤組成物、及びそれを含む物品並びに粘着製品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、粘着剤組成物、硬化性組成物及びそれらを含む物品並びに粘着製品の製造方法に関する。
粘着剤(感圧性接着剤)組成物は、クラフトテープ、医療用救急絆創膏等の貼付支持体、サージカルテープ、導電性テープなどの幅広い用途に用いられている。粘着剤組成物としては、従来、アクリル系重合体を主成分としたものが多く知られている(特許文献1)。
特開平5-112764号公報 特表2018-502852号公報 特表2015-517973号公報
ここで、粘着剤組成物としては、保持力と粘着物性の向上のためにガラス転移温度を0℃以下にしたアクリル系重合体を、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤及び/又は金属系架橋剤等で架橋したものが開発されているが、本発明者らが鋭意検討したところ、このような粘着剤では、保持力を維持したまま粘着力を向上させることに限界があることが判明した。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、保持力を維持したまま優れた粘着力を有する粘着剤組成物、及び当該粘着剤組成物を含む物品並びに粘着製品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の粘着剤組成物は、分子内に下記式(I)で表される部分構造を少なくとも二つ有する化合物と、(メタ)アクリル系重合体と、を含む。
Figure 0007219594000001

(式(I)において、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、1~15個の炭素原子を有する一価の炭化水素基、又はR及びRが一緒になって3~15個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を形成している。)
上記化合物は、n個(nは2~5の整数)の上記部分構造を連結するn価の炭化水素基を有し、前記n価の炭化水素基が2~20個の炭素原子を有すると好ましい。
上記粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、0.01~10質量部の上記化合物を含むと好ましい。
また、本発明の粘着剤組成物は、下記式(II)で表されるジエステル化合物、及び多価アルコールを、当該ジエステル化合物及び多価アルコールの間でエステル交換反応が起こる条件下で反応させた反応生成物である化合物と、(メタ)アクリル系重合体と、を含むものであってもよい。
Figure 0007219594000002

(式(II)において、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、1~15個の炭素原子を有する一価の炭化水素基である、又はR及びRが一緒になって3~15個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を形成しており、R及びRは、それぞれ独立に1~30個の炭素原子を有する1価の有機基を表す、又はR及びRが一緒になって3~30個の炭素原子を有する2価の有機基を形成している。)
式(II)で表されるジエステル化合物が、メチレンマロン酸ジメチル、メチレンマロン酸ジエチル、メチレンマロン酸ジn-ヘキシル、メチレンマロン酸ジシクロヘキシルからなる群から選択される少なくとも一種であると好ましい。
上記粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、0.01~10質量部の上記反応生成物を含むと好ましい。
上記粘着剤組成物は、塩基性化合物を更に含むと好ましい。
上記(メタ)アクリル系重合体がカルボキシル基を含有する構造単位を有すると好ましい。
上記塩基性化合物の含有量が、塩基性化合物を化学量論的に完全に中和するのに必要な一価の酸のモル数に換算して、カルボキシル基100mol%に対して、0.001~20mol%であると好ましい。
上記(メタ)アクリル系重合体が、-100~-10℃のガラス転移温度を有すると好ましい。
本発明の硬化性組成物は、分子内に下記式(I)で表される部分構造を少なくとも二つ有する化合物と、-100℃~-10℃のガラス転移温度を有する(メタ)アクリル系重合体と、を含む。
Figure 0007219594000003

(式(I)において、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、1~15個の炭素原子を有する炭化水素基、又はR及びRが一緒になって3~15個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を形成している。)
本発明の粘着製品の製造方法は、上記粘着剤組成物又は硬化性組成物を支持体に塗布する工程と、支持体に塗布した粘着剤組成物又は硬化性組成物を少なくとも部分的に硬化させて粘着層を形成する工程と、を備える。
本発明の物品は、基材と、基材の表面上に形成された樹脂組成物層と、を備え、樹脂組成物層が、上記粘着剤組成物又は硬化性組成物を含有する。
本発明によれば、保持力を維持したまま優れた粘着力を有する粘着剤組成物、及び当該粘着剤組成物を含む物品及び粘着製品の製造方法を提供することができる。
本実施形態の粘着剤組成物(感圧性接着剤組成物とも言う)は、分子内に下記式(I)で表される部分構造を少なくとも二つ有する化合物と、(メタ)アクリル系重合体と、を含む。なお、以下、上記化合物を単に架橋剤とも呼ぶ。
Figure 0007219594000004

(式(I)において、R及びRがそれぞれ独立に水素原子、1~15個の炭素原子を有する炭化水素基又はR及びRが一緒になって3~15個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を形成している。)
本実施形態の粘着剤組成物は、従来のイソシアネート系等の架橋剤を使用した粘着剤組成物と異なり、保持力を維持したまま優れた粘着力を有する。従来のイソシアネート系等の架橋剤を使用した粘着剤組成物が保持力を維持したまま粘着力を向上することが困難であった理由について、必ずしも定かではないが、本発明者は以下のように考えている。従来のイソシアネート系、エポキシ系等の架橋剤は、(メタ)アクリル系重合体と架橋反応を行う前に一部失活しているか、若しくは、架橋反応が遅いことから、該架橋剤から得られた粘着製品を貼り付けても該粘着製品の粘着層に未架橋の(メタ)アクリル系重合体が存在していると考えられ、それが影響し保持力を維持したまま粘着力を向上させることが困難であったと考えられる。それに対し、本実施形態の架橋剤は、失活しにくく迅速に架橋反応することから、粘着製品を貼り付けするまでには、(メタ)アクリル系重合体が全体にわたって架橋した設計通りの粘着層になっていると考えられる。
式(I)において、R及びRの炭化水素基の炭素数としては、1~10個が好ましく、1~5個が好ましい。R及びRの具体例としては、メチル基、エチル基、n-ブチル基、n-ペンチル基(アミル基)、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、イソプロピル基、2-メチルブチル基、イソアミル基、3,3-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、2-エチル-2-メチルプロピル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、2-エチルヘキシル基、2-プロピルペンチル基、ネオノニル基、2-エチルヘプチル基、2-プロピルヘキシル基、2-ブチルペンチル基、イソデシル基、ネオデシル基、2-エチルオクチル基、2-プロピルヘプチル基、2-ブチルヘキシル基、イソウンデシル基、ネオウンデシル基、2-エチルノニル基、2-プロピルオクチル基、2-ブチルヘプチル基、2-ペンチルヘキシル基、イソドデシル基、ネオドデシル基、2-エチルデシル基、2-プロピルノニル基、2-ブチルオクチル基、2-ペンチルヘプチル基、イソトリデシル基、ネオトリデシル基、2-エチルウンデシル基、2-プロピルデシル基、2-ブチルオクチル基、2-ペンチルオクチル基、2-ヘキシルヘプチル基、イソテトラデシル基、ネオテトラデシル基、2-エチルドデシル基、2-プロピルウンデシル基、2-ブチルデシル基、2-ペンチルノニル基、2-ヘキシルオクチル基、イソペンタデシル基、ネオペンタデシル基、シクロヘキシルメチル基、ベンジル基等が挙げられる。
及びRは、少なくとも一方が水素原子であってもよく、両方が水素原子であってよい。
及びRが一緒になって3~15個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を形成している場合、2価の炭化水素基の炭素数としては、4~12個が好ましく、5~9個がより好ましい。2価の炭化水素基の具体例としては、1,3-プロピレン基、1、4-ブチレン基、1,5-ペンチレン基、1,6-へキシレン基、1,5-へキシレン基等が挙げられる。
粘着剤組成物における式(I)で表される化合物の含有量は、保持力を維持しつつ更に粘着力を向上できる観点から、アクリル系重合体100質量部に対して、0.01~10質量部であると好ましく、0.1~5質量部であると好ましく、0.5~3質量部であるとより好ましい。
上記架橋剤の重量平均分子量は、300~10000であることが好ましく、300~5000であることがより好ましく、更に400~3000であることがより好ましい。
架橋剤の重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量を言う。具体的には、重量平均分子量は、装置として東ソー(株)製、品番:HLC-8220GPCを用い、分離カラムとして東ソー(株)製、品番:TSKgel Super Multipore HZ-Nを用い、標準ポリスチレン〔東ソー(株)製〕による換算値とすることができる。
上記の条件で測定することが妥当でない架橋剤については、上記条件を適宜、最小限の変更を加えて測定しても良い。
式(I)の化合物は、下記式(II)で表されるジエステル化合物、及び多価アルコールを、当該ジエステル化合物と多価アルコールとの間でエステル交換反応が起こる条件下で反応させることによって製造することができる。つまり、上記架橋剤は、式(II)で表されるジエステル化合物及び多価アルコールをエステル交換反応が起こる条件下で反応させた反応生成物であってよい。
Figure 0007219594000005

(式(II)において、R及びRは、式(I)のR及びRと同じ意味であり、R及びRは、それぞれ独立に1~30個の炭素原子を有する1価の有機基を表す。)
式(II)で表されるジエステル化合物と、多価アルコールとのエステル交換反応は、酸触媒又はエステル形態の酸の触媒下で行うことができる。そのような反応は、例えば、特表2018-502852号公報、特表2015-517973号公報等に記載されている。
エステル交換反応にて使用される酸触媒としては、特に制限されないが、トリフルオロメタンスルホン酸(トリフル酸)、フルオロスルホン酸、硫酸、メタンスルホン酸、硫酸化酸化錫、トリフレート化酸化錫、硫酸化ジルコニア、トリフレート化ジルコニア、トリフレート化HZSM-5、リン酸、テトラフルオロホウ酸ジエチルエーテル錯体、Amberlyst15水形態(不均一硫酸)、NafionNR15(不均一トリフルオロメタンスルホン酸)等が挙げられる。エステル形態の酸としては、アルキルトリフレート、エチルトリフタレート、ジブチルサルフェート等が挙げられる。エステル交換反応は、加熱して行ってもよく、例えば、80~160℃の温度で行ってもよい。
及びRは、1価の有機基であり、そのような有機基としては、1~30個の炭素原子を有する1価の炭化水素基、又は1~15個の炭素原子を有する炭化水素基の少なくとも一つの水素原子がハロゲン、1~15個の炭素原子を有するアルコキシ基、水酸基、ニトロ基、アジド基、シアノ基、アシルオキシ基、カルボキシル基及び1~15個の炭素原子を有するアルキルエステル基からなる群から選択される置換基により置換された1価の基、又は複素環を有する基が挙げられる。当該一価の基は、置換基を1~5個以下有すると好ましく、1~3個有するとより好ましい。複素環としては、テトラヒドロフルフリル基等が挙げられる。
及びRの1価の炭化水素基の炭素原子の数としては、1~20個であることが好ましく、1~15個であることがより好ましく、1~10個であることが更に好ましい。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基のいずれであってもよく、脂肪族炭化水素基は、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、及び脂環式炭化水素基のいずれであってもよい。また、脂肪族炭化水素基は、飽和脂肪族炭化水素基及び不飽和脂肪族炭化水素基のいずれであってもよい。なお、芳香族炭化水素基は、芳香環を有する基であって、脂肪族部分を有していてもよく、脂環式炭化水素基は、環状の脂肪族炭化水素部分を有する基であって、直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素部分を有していてもよい。
直鎖の飽和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基(アミル基)、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、n-ノナデシル基、n-イコシル基、n-ヘンイコシル基、n-ドコシル基等が挙げられる。
分岐鎖の飽和炭化水素基としては、イソプロピル基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、1-メチルブチル基、1-エチルプロピル基、2-メチルブチル基、イソアミル基、1,2-ジメチルプロピル基、1,1-ジメチルプロピル基、tert-アミル基、1,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1-エチルブチル基、2-エチルブチル基、2-エチル-2-メチルプロピル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、イソオクチル基、1-エチルヘキシル基、1-プロピルペンチル基、2-エチルヘキシル基、2-プロピルペンチル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、1-エチルヘプチル基、1-プロピルヘキシル基、1-ブチルペンチル基、2-エチルヘプチル基、2-プロピルヘキシル基、2-ブチルペンチル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、1-エチルオクチル基、1-プロピルヘプチル基、1-ブチルヘキシル基、2-エチルオクチル基、2-プロピルヘプチル基、2-ブチルヘキシル基、イソウンデシル基、sec-ウンデシル基、tert-ウンデシル基、ネオウンデシル基、1-エチルノニル基、1-プロピルオクチル基、1-ブチルヘプチル基、1-ペンチルヘキシル基、2-エチルノニル基、2-プロピルオクチル基、2-ブチルヘプチル基、2-ペンチルヘキシル基、イソドデシル基、sec-ドデシル基、tert-ドデシル基、ネオドデシル基、1-エチルデシル基、1-プロピルノニル基、1-ブチルオクチル基、1-ペンチルヘプチル基、2-エチルデシル基、2-プロピルノニル基、2-ブチルオクチル基、2-ペンチルヘプチル基、イソトリデシル基、sec-トリデシル基、tert-トリデシル基、ネオトリデシル基、1-エチルウンデシル基、1-プロピルデシル基、1-ブチルノニル基、1-ペンチルオクチル基、1-ヘキシルヘプチル基、2-エチルウンデシル基、2-プロピルデシル基、2-ブチルオクチル基、2-ペンチルオクチル基、2-ヘキシルヘプチル基、イソテトラデシル基、sec-テトラデシル基、tert-テトラデシル基、ネオテトラデシル基、1-エチルドデシル基、1-プロピルウンデシル基、1-ブチルデシル基、1-ペンチルノニル基、1-ヘキシルオクチル基、2-エチルドデシル基、2-プロピルウンデシル基、2-ブチルデシル基、2-ペンチルノニル基、2-ヘキシルオクチル基、イソペンタデシル基、sec-ペンタデシル基、tert-ペンタデシル基、ネオペンタデシル基、イソヘキサデシル基、sec-ヘキサデシル基、tert-ヘキサデシル基、ネオヘキサデシル基、イソヘプタデシル基、sec-ヘプタデシル基、tert-ヘプタデシル基、ネオヘプタデシル基、イソオクタデシル(イソステアリル)基、sec-オクタデシル基、tert-オクタデシル基、ネオオクタデシル基、イソノナデシル基、sec-ノナデシル基、tert-ノナデシル基、ネオノナデシル基、イソイコシル基、sec-イコシル基、tert-イコシル基、ネオイコシル基、イソヘンイコシル基、sec-ヘンイコシル基、tert-ヘンイコシル基、ネオヘンイコシル基、イソドコシル基、sec-ドコシル基、tert-ドコシル基、ネオドコシル基、イソトリコシル基、sec-トリコシル基、tert-トリコシル基、ネオトリコシル基、イソテトラコシル基、sec-テトラコシル基、tert-テトラコシル基、ネオテトラコシル基、イソペンタコシル基、sec-ペンタコシル基、tert-ペンタコシル基、ネオペンタコシル基、イソヘキサコシル基、sec-ヘキサコシル基、tert-ヘキサコシル基、ネオヘキサコシル基、イソヘプタコシル基、sec-ヘプタコシル基、tert-ヘプタコシル基、ネオヘプタコシル基、イソオクタコシル基、sec-オクタコシル基、tert-オクタコシル基、ネオオクタコシル基、イソノナコシル基、sec-ノナコシル基、tert-ノナコシル基、ネオノナコシル基、イソトリアコンチル基、sec-トリアコンチル基、tert-トリアコンチル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が挙げられる。
不飽和炭化水素基としては、直鎖アルケニル基、又は分岐鎖アルケニル基が挙げられ、直鎖アルケニル基としては、具体的には、ビニル基、アリル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ドデセニル基、オクタデセニル基、イコセニル基等が挙げられる。
分岐アルケニル基としては、イソプロペニル基、イソブテニル基、イソペンテニ)基、イソヘキセニル基、イソヘプテニル基、イソオクテニル基、イソノネニル基、イソデセニル基、イソドデセニル基、イソオクタデセニル基、イソイコセニル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基;ナフチル基;ベンジル基、1-フェニルエチル基、2-フェニルエチル基、3-フェニルプロピル基、4-フェニルブチル基、等のアラルキル基;スチリル基(Ph-CH=C-基);シンナミル基(Ph-CH=CHCH-基);1-ベンゾシクロブテニル基;1,2,3,4-テトラヒドロナフチル基、ジスチレン化フェニル基などが挙げられる。
及びRが一緒になって3~30個の炭素原子を有する2価の有機基を形成している場合、2価の有機基の炭素数としては、3~10個が好ましく、3~6個がより好ましい。また、2価の有機基としては、2価の炭化水素基が挙げられ、2価の炭化水素基の具体例としては、2,2-プロピレン基、1,3-プロピレン基、1、4-ブチレン基、1,5-ペンチレン基、1,6-へキシレン基、1,5-へキシレン基等が挙げられる。当該2価の有機基は、3~15個の炭素原子を有する2価の炭化水素基の一つ以上の水素水素原子が置換基に置換された基であってもよい。置換基としては、上述のR及びRが一価の有機基である場合に例示した置換基を挙げることができる。当該2価の有機基は、置換基を1~5個以下有すると好ましく、1~3個有するとより好ましい。
式(II)で表される化合物としては、メチレンマロン酸メチルプロピル、メチレンマロン酸ジヘキシル、メチレンマロン酸ジシクロヘキシル、メチレンマロン酸ジイソプロピル、メチレンマロン酸ブチルメチル、メチレンマロン酸エトキシエチルエチル、メチレンマロン酸メトキシエチルメチル、メチレンマロン酸ヘキシルエチル、メチレンマロン酸ジペンチル、メチレンマロン酸エチルペンチル、メチレンマロン酸メチルペンチル、メチレンマロン酸エチルエチルメトキシル、メチレンマロン酸エトキシエチルメチル、メチレンマロン酸ブチルエチル、メチレンマロン酸ジブチル、メチレンマロン酸ジエチル(DEMM)、メチレンマロン酸ジエトキシエチル、メチレンマロン酸ジメチル、メチレンマロン酸ジ-N-プロピル、メチレンマロン酸エチルヘキシル、メチレンマロン酸フェンキルメチル、メチレンマロン酸メンチルメチル、メチレンマロン酸2-フェニルプロピルエチル、メチレンマロン酸3-フェニルプロピル、メチレンマロン酸ジメトキシエチル等が挙げられる。
多価アルコールとしては、特に制限はないが、2~5価のアルコールであることが好ましく、2又は3価のアルコールであることがより好ましい。2価のアルコールとしては、炭素数2~20のアルキレングリコールが挙げられ、具体的には、
一般式;HO-C2m+1-OH(mは、2~15の整数であり、2~10が好ましく、1~6が好ましい。)
で表される化合物が挙げられ、具体的には、エチレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,5-ペンチレングリコール、1,6-ヘキシレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-ベンゼンジメタノール等が挙げられる。
また、2価のアルコールとしては、
一般式;HO-(C2r+1-O)-H(rは、2~5の整数であり、2~3であることが好ましく、sは、2~50の整数であり、5~30が好ましく、5~20がより好ましい。)で表されるポリアルキレングリコールであってもよい。
3価以上のアルコールとしては、グリセリン、ポリグリセリン、エリトリトール、キシリトール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の化合物が挙げられる。
つまり、架橋剤は、式(I)で表される部分構造と、当該部分構造の2個以上を連結する多価アルコールの残基を有する。n価(nは、2~5の整数)のアルコールが、2~20個の炭素数を有する炭化水素化合物の水素原子をn個の水酸基で置換したものである場合、式(II)の化合物と、多価アルコールとの反応では、架橋剤は、n個の式(I)で表される部分構造を連結したn価の炭化水素基(つまり多価アルコールの残基)を含有する。
また、架橋剤は、上記n価の炭化水素基の一つ又は二つの水素原子を水酸基で置換した基を有していてもよい。この場合、nは2~4であると好ましい。
また、当該n価の炭化水素基は、直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基、芳香族系炭化水素基、脂環式炭化水素基であってよい。
式(II)の上記R及びRの少なくとも一方は、上記反応において未反応であり得る。そのため、架橋剤は、末端基として、式(I)の部分構造の一方の酸素原子に上述の1価の有機基であるR及びRの少なくとも一方が結合した基を有していてよい。
<(メタ)アクリル系重合体>
本実施形態の粘着剤組成物は、上記架橋剤と共に(メタ)アクリル系重合体を含む。(メタ)アクリル系重合体としては、特に制限はなく、通常、(メタ)アクリル系粘着剤に使用されている(メタ)アクリル系重合体を使用することができる。
(メタ)アクリル系重合体は、アルキル(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位を含む。アルキル(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位は(メタ)アクリル系重合体における主成分であってよい。アルキル(メタ)アクリル酸エステルのアルキル基としては、炭素数1~20個のアルキル基が好ましい。また、アルキル基は、直鎖、分岐鎖、及び脂環式アルキル基のいずれであってもよい。
アルキル(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量は、(メタ)アクリル系重合体の全質量に対して50~95質量%であると好ましく、60~90質量%であるとより好ましい。
(メタ)アクリル系重合体は、カルボキシル基を有する構造単位を含むと好ましい。本明細書では、カルボキシル基を有する構造単位の含有量が(メタ)アクリル系重合体の総量に対して10質量%以下であるものを(メタ)アクリル系重合体と呼ぶ。カルボキシル基を有する構造単位の含有量は、(メタ)アクリル系重合体の全質量に対して0.1~10質量%であると好ましく、1~8質量%であるとより好ましく、2~7質量%であると更に好ましい。なお、(メタ)アクリル系重合体は、カルボキシル基を有する構造単位を含まなくてもよい。
カルボキシル基を有する構造単位は、(メタ)アクリル系重合体の重合体鎖のどこかに共有結合で結合していればよく、例えば主鎖に結合してもいてもよいしグラフト鎖に結合していてもよい。また重合体鎖の末端に結合していてもよく、主鎖の末端以外の部分に結合していてもよい。例えば、カルボキシル基を有する単量体としては、モノカルボン酸類、ジカルボン酸類、ジカルボン酸モノエステル類等を挙げることができる。より具体的には、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、けい皮酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチル、無水イタコン酸、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチル、ビニル安息香酸、シュウ酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシル基末端カプロラクトン変性アクリレート(例えば「プラクセルFA」シリーズ;ダイセル工業製)、カルボキシル基末端カプロラクトン変性メタクリレート(例えば「プラクセルFMA」シリーズ;ダイセル工業株式会社製)などを挙げることができる。これらの中でも(メタ)アクリル酸、イタコン酸が好ましい。これらは1種又は2種以上を適宜選択し用いることができる。また、カルボキシル基を有する単量体は、カルボキシル基が中和された塩として用いてもよい。
上記カルボキシル基は、カルボキシル基の塩を含む。カルボキシル基の塩も架橋に寄与する。ポットライフ等の所望に応じてカルボキシル基の塩を含めても良い。カルボキシル基の塩としては、制限されないが、例えばアンモニウム塩、有機アンモニウム塩、金属塩等が例示され、アルカリ金属、有機アミンの塩が好ましい。例えば、カルボキシル基の塩は、(メタ)アクリル系重合体を中和することによって得ることができる。(メタ)アクリル系重合体に含まれるカルボキシル基100mol%のうち、50mol%以下が塩であってよく、1~30mol%が塩であってもよい。
(メタ)アクリル系重合体が水酸基を有する場合、(メタ)アクリル系重合体は、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位を有していてよい。水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート(例えば、ダイセル化学工業製の「プラクセルF」シリーズ等)等が挙げられる。
(メタ)アクリル系重合体における水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量としては、(メタ)アクリル系重合体の総量に対して、3質量部以下であると好ましく、0.01~3質量%であるとより好ましく、0.1~1質量%であると更に好ましく、実質的に0質量%でもよい。アクリル系重合体の水酸基価は100以下であると好ましく、50以下であるとより好ましく、実質的に0であってもよい。
(メタ)アクリル系重合体は、アルコキシアルキル(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位を含んでいてもよく、そのような単量体としては、メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリプロポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリル系重合体は、スチレン、α-メチルスチレン等の芳香族不飽和炭化水素化合物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の炭素数1~5のモノカルボン酸のビニルエステル、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、N-ビニルピロリドン、(メタ)アクリロニトリルなどのビニル系化合物に由来する構造単位を含んでいてもよい。(メタ)アクリル系重合体における上記ビニル系化合物に由来する構造単位の含有量としては、(メタ)アクリル系重合体の全質量に対して1~20質量%であると好ましく、2~10質量%であるとより好ましい。
(メタ)アクリル系重合体は、上記構造単位に対応するモノマー成分を重合させることによって調製することができる。モノマー成分を重合させる際には、連鎖移動剤又は重合開始剤を用いることができる。(メタ)アクリル系重合体の分子量は、連鎖移動剤の量を調製することにより、容易に調節することができる。
連鎖移動剤としては、例えば、2-メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2-メルカプトプロピオン酸、3-メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、3-メルカプトプロピオン酸オクチル、2-メルカプトエタンスルホン酸、n-ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ブチルチオグリコレートなどのチオール化合物;四塩化炭素、塩化メチレン、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタンなどのハロゲン化物;イソプロパノールなどの第2級アルコール;亜リン酸及びその塩、次亜リン酸及びその塩、亜硫酸及びその塩、亜硫酸水素及びその塩、亜二チオン酸及びその塩、メタ重亜硫酸及びその塩などが挙げられる。
連鎖移動剤の量は、目的とする(メタ)アクリル系重合体の分子量によって異なるので一概には決定することができないことから、目的とする(メタ)アクリル系重合体の分子量に応じて適宜調整することが好ましい。
重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤などが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アゾ系重合開始剤としては、例えば、アゾイソブチロニトリル、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス-(2-メチルブチロニトリル)などが挙げられる。これらのアゾ系重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
過酸化物系重合開始剤としては、例えば、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、ジtert-ブチルパーオキサイドなどが挙げられる。これらの過酸化物系重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
重合開始剤の量は、特に限定されないが、通常、(メタ)アクリル系重合体の原料モノマー100質量部あたり、好ましくは0.001~20質量部、より好ましくは0.01~10質量部である。
なお、モノマー成分を重合させる際には、溶媒を用いることができる。溶媒として、例えば、n-ヘキサン、n-ヘプタなどの脂肪族炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物;イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコールなどのアルコール;プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのエーテル;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン;ジメチルホルムアミドなどのアミドなどの有機溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。溶媒のなかでは、人体に対する影響を小さくする観点から、脂肪族炭化水素化合物、アルコール、エーテル、エステル、ケトン及びアミドが好ましく、脂肪族炭化水素化合物及びエステルがより好ましく、n-ヘキサン及び酢酸エチルが更に好ましい。
以上のようにして(メタ)アクリル系重合体を調製することができる。(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量は、粘着剤組成物の粘着性を向上させる観点から、好ましくは20万以上、より好ましくは30万以上であり、粘着剤組成物の粘着保持性、タック性、曲面での接着性及び角部での接着性を向上させる観点から、好ましくは150万以下、より好ましくは100万以下である。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量を言う。重量平均分子量としては、より具体的には、測定装置として、東ソー(株)製、品番:HLC-8220GPCを用い、分離カラムとして東ソー(株)製、品番:TSKgel Super HZM-Mを用い、標準ポリスチレン〔東ソー(株)製〕により換算した値とすることができる。
上記の条件で測定することが妥当でない(メタ)アクリル系重合体については、上記条件を適宜、最小限の変更を加えて測定しても良い。
(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度は、本実施形態の粘着剤組成物の粘着保持性、タック性、曲面での接着性及び角部での接着性を向上させる観点から、好ましくは-100℃以上、より好ましくは-90℃以上、更に好ましくは-80℃以上であり、本実施形態の粘着剤組成物の粘着性を向上させる観点から-10℃以下、好ましくは-20℃以下、より好ましくは-30℃以下、更に好ましくは-35℃以下である。
(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度は、当該(メタ)アクリル系重合体を構成する単量体成分に使用されている単量体の単独重合体のガラス転移温度を用いて、式:
1/Tg=Σ(Wm/Tgm)/100
〔式中、Wmは重合体を構成する単量体成分における単量体mの含有率(重量%)、Tgmは単量体mの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度:K)を示す〕
で表されるフォックス(Fox)の式に基づいて求められた温度を意味する。
(メタ)アクリル系重合体(不揮発分)のガラス転移温度は、当該(メタ)アクリル
系重合体の原料として用いられる単量体成分に含まれている単量体からなる単独重合体
のガラス転移温度(Tg)(絶対温度:K)と単量体の質量分率から、式(1):
1/Tg=W/Tg+W/Tg+W/Tg+・・・・+W/Tg (1)
〔式中、Tgは、求めようとしている(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度(K)、W、W、W・・・・Wは、それぞれ各単量体の質量分率、Tg、Tg、Tg・・・・Tgは、それぞれ各単量体の質量分率に対応する単量体からなる単独重合体のガラス転移温度(K)を示す〕
で表されるフォックス(Fox)の式に基づいて求めることができる。
本明細書においては、(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度は、式(1)に基づいて求められたガラス転移温度を意味する。なお、特殊単量体、多官能単量体などのようにガラス転移温度が不明の単量体については、ガラス転移温度が判明している単量体のみを用いてガラス転移温度が求められる。
この(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度を考慮して、当該(メタ)アクリル系重合体の原料として用いられる単量体成分の組成を決定することができる。
単独重合体のガラス転移温度は、例えば、アクリル酸の単独重合体では106℃、メタクリル酸の単独重合体では130℃、ω-カルボキシポリカプロラクトンアクリレート〔東亜合成(株)製、商品名:アロニックス(登録商標)M-5300〕の単独重合体では-41℃、2-エチルヘキシルアクリレートの単独重合体では-70℃、n-ブチルアクリレートの単独重合体では-56℃、メチルアクリレートの単独重合体では10℃、メチルメタクリレートの単独重合体では105℃、エチルアクリレートの単独重合体では-24℃、n-ブチルアクリレートの単独重合体では-54℃、n-ブチルメタクリレートの単独重合体では-20℃、n-オクチルアクリレートの単独重合体では-80℃、イソオクチルアクリレートの単独重合体では-58℃、シクロへキシルアクリレートの単独重合体では16℃、シクロへキシルメタクリレートの単独重合体では83℃、イソボルニルメタクリレートの単独重合体では180℃、2-ヒドロキシエチルアクリレートの単独重合体では-15℃、2-ヒドロキシエチルメタクリレートの単独重合体では85℃、4-ヒドロキシブチルアクリレートの単独重合体では-32℃である。
(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度は、当該(メタ)アクリル系重合体を調製する際に用いられる原料モノマーの種類及びその量を適宜調整することによって容易に調節することができる。
本実施形態の粘着剤組成物は、貯蔵安定性を向上させる観点から、アニオン重合禁止剤、ラジカル重合禁止剤や酸化防止剤を1種または2種以上含んでいてもよい。アニオン重合禁止剤としては水中での酸解離定数が2以下である酸が好ましく、具体的には例えば、硫酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などのスルホン酸類、亜硫酸、リン酸、トルフルオロ酢酸などが挙げられる。アニオン重合禁止剤を含む場合、その含有量は酸性度に応じて適宜調整すればよいが貯蔵安定性と反応性のバランスを取る観点から、上記架橋剤の総量に対して0.1~2000ppmであることが好ましく、より好ましくは1~1000ppm、更に好ましくは3~500ppmである。ラジカル重合禁止剤、酸化防止剤としては、着色抑制の観点からヒンダードフェノール類、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が好ましく、具体的には例えば、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアレート、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、テトラキス(メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)フロピオネート)メタン、4,4’-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,5-ジ-t-ブチルヒドロキノン等のヒンダードフェノール類;ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等のイオウ系酸化防止剤;トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)-1,1,3-トリス(2-メチル-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト等のリン系酸化防止剤などが挙げられる。ラジカル重合禁止剤、酸化防止剤を含む場合、その含有量は貯蔵安定性と反応性のバランスを取る観点から、上記架橋剤に対して50~5000ppmであることが好ましく、より好ましくは100~3000ppm、更に好ましくは200~2000ppmである。
本実施形態の粘着剤組成物は、粘度が高くなり過ぎることを避け、取扱いの容易さを担保して作業性を向上させる観点から、非反応性あるいは反応性の希釈剤を含んでいてもよい。ここで反応性希釈剤とは、上記架橋剤とアニオン重合機構により共重合することが可能な官能基を有する希釈剤のことを指す。希釈剤としてそのような反応性希釈剤のみを用いると、反応性希釈剤が高分子量化しながら架橋に取り込まれるため、揮発性溶媒を除去する工程を必要としない架橋性樹脂組成物を構成することができる。一方、非反応性の希釈剤とは、上記架橋剤とアニオン重合機構により共重合する官能基を有さない希釈剤のことを指す。
非反応性の希釈剤としては、水あるいは有機溶媒が挙げられ、用途に応じて適宜選択すればよいが、水の水酸基は比較的連鎖移動を起こし易く粘着剤組成物の架橋を阻害する傾向にあるため、有機溶媒が好ましい。有機溶媒としては揮発性があり上記(メタ)アクリル系重合体と上記架橋剤とを均一溶解できるものが好ましい。具体的には例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、s-ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3-メトキシブタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
反応性希釈剤としては、単官能性1,1-二置換ビニル化合物すなわち、式(II)で表されるジエステル化合物を挙げることができる。そのようなジエステル化合物としては、例えば、メチレンマロン酸ジメチル、メチレンマロン酸ジエチル、メチレンマロン酸ジn-ブチル、メチレンマロン酸ジn-ヘキシル、メチレンマロン酸ジシクロヘキシル、メチレンマロン酸メチルシクロヘキシル、メチレンマロン酸2-エチルヘキシルメチルなどが具体的に挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の粘着剤組成物は、非反応性の希釈剤を、例えば0質量%以上、50質量%以下含んでいても良く、反応性の希釈剤を、例えば0質量%以上、50質量%以下含んでいても良い。
本実施形態の粘着剤組成物は、塩基性化合物を含んでいてもよい。塩基性化合物としては、塩基として作用するものであれば特に制限されず、アルカリ金属、塩基性の低分子化合物、高分子化合物、塩基性表面を有する固体状物質等、種々のものを適用できる。塩基性の低分子化合物としては、入手性や取扱い性の観点から、金属酸化物、水酸化物塩、アルコキシド化合物、カルボン酸塩、アミン類等が挙げられる。なお、上記(メタ)アクリル系重合体がカルボキシル基の塩を有する場合、塩基性化合物は必ずしも添加しなくてもよいが、上記(メタ)アクリル系重合体がカルボキシル基の塩を有しない場合は、塩基性化合物を添加することが好ましい。塩基性化合物は、粘着剤組成物を架橋する際に添加して使用してもよい。あるいは、先に(メタ)アクリル系重合体と塩基性化合物とを混合した組成物を調製し、架橋する際に当該組成物に架橋剤を添加してもよい。(メタ)アクリル系重合体に上記架橋剤と共に塩基性化合物を同時に添加してもよい。上記の通り、塩基性化合物添加について一例を挙げたが、ポットライフの調整など必要とされる使用条件に応じて、本実施形態の目的または効果を阻害しない範囲で塩基性化合物の添加量や添加方法を適宜調整してもよい。
金属酸化物としては、塩基性の金属酸化物が挙げられ、より具体的には、酸化ナトリウム(NaO)、酸化カリウム(KO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化銅(CuO)、酸化亜鉛(ZnO)等が挙げられる。
水酸化物塩としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化銅、水酸化亜鉛などの金属水酸化物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどのアンモニウムヒドロキシド類;が挙げられる。
アルコキシド化合物としては、式(RO)m1Mで表される化合物が挙げられ(式中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基又はアリール基であり、より具体的には、1~10個の炭素原子を有するアルキル基又はアリール基であってよく、Mは、m1価のカチオンを表し、m1は1~4の整数である)、より具体的には、ナトリウムメトキシド、ナトリムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド等の金属アルコキシド類が挙げられる。
カルボン酸塩としては、モノカルボン酸、又はジカルボン酸の塩が挙げられ、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸の塩のいずれであってもよい。当該カルボン酸の炭素数は、1~10個であってよく、1~6個であってもよい。カルボン酸塩としては、より具体的には、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸亜鉛、安息香酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、酢酸とトリエチルアミンとの塩等のカルボン酸塩類が挙げられる。
アミン類はR111213N(R11、R12、R13は、それぞれ独立して、水素、または置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいアリール基であり、それぞれ結合して環状構造を形成していてもよい)と表すことができ、例えばアンモニア、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、1-メチルピペリジン、モルホリン、4-メチルモルホリン、ピリジン、イミダゾール、1-メチルイミダゾール、テトラメチルグアニジン等が具体的に挙げられる。
塩基性の高分子化合物としては上述した塩基性の低分子化合物と同等の構造を有する高分子化合物を挙げることができ、具体的には例えば、マレイン酸に由来する構造単位等、カルボキシル基を有する構造単位を含む重合体の塩(ポリカルボン酸塩)(ただし、上記カルボキシル基を有する構造単位の含有量が10質量%以下である(メタ)アクリル系重合体は除く)、ビニルピリジン共重合体、ポリエチレンイミンなどが挙げられる。
塩基性の高分子化合物は、(メタ)アクリル系重合体の総量に対してカルボキシル基を有する構造単位を10質量%より多く含有する(メタ)アクリル系重合体(以下、(メタ)アクリル系重合体(B)とも呼ぶ)であってよい。(メタ)アクリル系重合体(B)としては、(メタ)アクリル系重合体(B)の総量に対してカルボキシル基を有する構造単位の含有量が50質量%以上である、好ましくは、70質量%以上であるものも挙げられる。(メタ)アクリル系重合体(B)としては、ポリ(メタ)アクリル酸、又はポリ(メタ)アクリル酸の塩などが挙げられる。ポリ(メタ)アクリル酸の塩としては、ポリ(メタ)アクリル酸のアルカリ金属や有機アミンの塩等が挙げられる。(メタ)アクリル系重合体(B)に含まれるカルボキシル基100mol%のうち、50mol%以上が塩であってよく、60mol%以上が塩であってもよい。
本実施形態の粘着剤組成物が塩基性化合物を含む場合、塩基性化合物の含有量としては、(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、0.001~3質量部であると好ましく、0.002~1.5質量部であってよい。
また、(メタ)アクリル系重合体がカルボキシル基を有する場合、粘着剤組成物における塩基性化合物の含有量としては、可使時間の確保を重視する場合は、(メタ)アクリル系重合体に含まれるカルボキシル基に対して100mol%に対して20mol%以下含むことが好ましく、より好ましくは10mol%以下、更に好ましくは5mol%以下である。また例えば、粘着剤組成物における塩基性化合物の含有量としては、硬化の迅速性を重視する場合は、0.001mol%以上が好ましく、より好ましくは0.01mol%以上、更により好ましくは0.1mol%以上である。なお、塩基性化合物のモル数は、塩基性化合物を化学量論的に完全に中和するのに必要な一価の酸のモル数とする。
これらの塩基性化合物は、何らかの材料でカプセル化され、外部刺激によって放出されるものであってもよい。
なお、本実施形態においては、粘着剤組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲内で必要により、上記(メタ)アクリル系重合体以外のその他の重合体を含有させてもよい。また、粘着剤組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、例えば、カチオン性帯電防止剤、アニオン性帯電防止剤、両性帯電防止剤、ノニオン性帯電防止剤、イオン導電性重合体などの帯電防止剤、架橋促進剤、粘着付与剤、改質剤、顔料、充填剤、老化防止剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、難燃剤、チクソトロピック付与剤、レベリング剤、離型剤、艶消し剤、消泡剤などの添加剤を含有させてもよい。
顔料又は充填剤としては、例えば、酸化亜鉛粉、酸化チタン粉、アルミナ粉、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、炭酸カルシウム粉、マイカ粉、酸化マグネシウム粉、水酸化アルミニウム粉、水酸化カルシウム粉、水酸化マグネシウム粉、ホワイトカーボン、シリカ粉、金属粉、導電性粒子などが挙げられる。
本実施形態の粘着剤組成物のゲル分率は、凝集力及び耐熱性を向上させる観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であり、被着体への貼り付け性を向上させる観点から、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
本実施形態の粘着製品は、基材上に形成された粘着層を有する。粘着製品の基材は、通常粘着テープ等の粘着製品の支持体として使用されるものである。すなわち、本実施形態の粘着製品は、支持体と、支持体の表面上に形成された粘着層と、を備え、粘着層が、上記粘着剤組成物を含有する。粘着剤組成物は、粘着剤層において硬化(架橋)された状態であってもよく、硬化されていない状態でもよい。粘着剤組成物が硬化されている場合、粘着剤組成物は、部分的に硬化されていてもよく(つまり、半硬化状態であってもよい)、完全に硬化された状態であってもよい。本実施形態の粘着剤組成物は、架橋して粘着剤として使用するための粘着剤前駆体としても使用できる。
本実施形態の粘着製品を製造する方法としては、特に制限されないが、上記粘着剤組成物又は硬化性組成物を支持体に塗布する工程と、支持体に塗布した粘着剤組成物、又は硬化性組成物を少なくとも部分的に硬化させて粘着層を形成する工程と、を備える方法が好ましい。
本実施形態の粘着剤組成物を支持体に塗布する方法としては、例えば、ナイフコーター、スロットダイコーター、リップコーター、ロールコーター、フローコーター、スプレーコーター、バーコーター、ディッピングなどの方法が挙げられる。本実施形態の粘着剤組成物を支持体に塗布する際には、粘着剤組成物を支持体に直接塗布してもよく、あるいは離型紙などに塗布した後、得られた塗布物に形成されている粘着剤層を支持体上に転写させてもよい。このように粘着剤組成物を支持体に塗布した後、乾燥させることにより、支持体上に粘着剤層を形成させることができる。
支持体上に形成された粘着剤組成物を含む粘着剤層の表面には、例えば、離型紙を貼着してもよい。このように粘着剤層の表面に離型紙を貼着した場合には、粘着剤層を好適に保護することができる。離型紙は、粘着テープを使用するときに粘着剤層の表面から引き剥がされる。なお、シート状、テープ状などの形状を有する支持体の片面に粘着剤層が形成されている場合には、この支持体の背面に離型剤を塗布し、離型剤層を形成させることにより、粘着剤層を内側にして粘着シートや粘着テープなどをロール状に巻いたとき、粘着剤層は、支持体の背面の離型剤層と接触するので、粘着剤層の表面を保護、保存等をすることができる。
支持体としては、例えば、上質紙、クラフト紙、クレープ紙、グラシン紙などの紙類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、セロファンなどの樹脂からなる支持体、織布、不織布、布帛などの繊維製品などが挙げられる。
粘着剤組成物を支持体に塗布した後、乾燥させることによって粘着剤層を形成することができる。粘着剤組成物を乾燥させると同時に硬化を行ってもよい。乾燥方法としては、例えば、熱風、遠赤外線照射などが挙げられる。乾燥温度としては、乾燥と同時に粘着剤組成物の硬化を効果的に行える観点から、50~120℃が好ましく、60~100℃が好ましい。
粘着剤組成物を塗布することによって形成される粘着剤層の乾燥後の厚さは、特に限定されないが、通常、1μm~5mm程度である。
以上説明したように、本実施形態の粘着剤組成物は、粘着性、粘着保持性、タック性、曲面での接着性及び角部での接着性に総合的に優れていることから、例えば、支持体の片面又は両面に粘着剤層を有する粘着テープ、支持体を有しない粘着剤層のみを有する粘着テープなどに好適に使用することができる。
また、本実施形態の粘着剤組成物は、予め塩基性化合物を含んでいてもよいが、硬化させる際に塩基性化合物と接触させてもよい。例えば、粘着製品を製造する際には、粘着剤組成物を支持体に塗布した後に粘着剤組成物の層と塩基性化合物とを接触させる工程(接触工程)を有する。上記接触工程は常温でも、加熱した状態で行ってもよく、接触工程後に加熱を行ってもよい。加熱する際の温度としては、50~120℃が好ましく、60~100℃が好ましい。上記接触工程で使用する塩基性化合物及びその使用割合については、粘着剤組成物に予め塩基性化合物を含有させる場合と同様であってよい。
上記の接触工程において、粘着製品の製造以外で塩基性化合物と粘着剤組成物の層(粘着層)とを接触させる方法としては、例えば、既に製造された粘着製品の粘着層表面上に紛体状の塩基性化合物を噴霧して混合する、既に製造された粘着製品の粘着層表面上に液状の塩基性化合物を塗布するなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塩基化合物を本実施形態の粘着剤組成物に添加して混合する場合、その添加量は塩基性化合物の種類や本実施形態の(メタ)アクリル系重合体の構造に応じて適宜選択すればよい。また添加する塩基性化合物がカルボキシ基と反応してカルボン酸塩を形成する低分子化合物であれば、架橋システムの効率取扱い性の観点で好ましい。そのような塩基性化合物を添加して混合する形態は、本実施形態の(メタ)アクリル系重合体と本実施形態の架橋剤との混合物を調製する形態とも言える。そのような組成物の形態は、例えば本実施形態の(メタ)アクリル系重合体に塩基性化合物を加えて混合しカルボン酸塩とした後に本実施形態の架橋剤を混合する、本実施形態の(メタ)アクリル系重合体と本実施形態の架橋剤を混合した後に塩基性化合物を加えて混合する、などの方法により得ることができるが、これらの方法に限定されるものではない。なお、粘着製品の粘着層(粘着剤組成物)は塩基性化合物を含まず、被着体の表面に塩基性化合物が配置されている、又は表面が塩基性を有する材質であり、被着体に貼付した際に粘着層と塩基性化合物とが混合される態様であってもよい。
また、本実施形態では、分子内に下記式(I)で表される部分構造を少なくとも二つ有する化合物と、-100℃~-10℃ガラス転移温度を有する(メタ)アクリル系重合体と、を含む、硬化性組成物も提供する。このような硬化性組成物によれば、失活が起こりにくい一方で、架橋点とは迅速に反応するため、短時間で均一な硬化性組成物が得られるという効果を奏することができる。
Figure 0007219594000006

(式(I)において、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、1~15個の炭素原子を有する炭化水素基、又はR及びRが一緒になって3~15個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を形成している。)
本実施形態の硬化性組成物において、分子内に下記式(I)で表される部分構造を少なくとも二つ有する化合物としては、上述した架橋剤を使用することができる。また、(メタ)アクリル系重合体としては、ガラス転移温度が-100℃~-10℃となる範囲で上述した(メタ)アクリル系重合体を使用することができる。また、本実施形態の硬化性組成物における(メタ)アクリル系重合体、及び上記架橋剤の含有量は、上述の粘着剤組成物における含有量として例示した範囲であってよい。また、硬化性組成物に粘着剤組成物における任意成分である、塩基性化合物、カチオン性帯電防止剤等の添加剤などの成分を配合してもよく、これらの成分の含有量も上述の粘着剤組成物における含有量と同様とすることができる。
本実施形態の硬化性組成物を使用して粘着製品を製造する際は、上述の粘着剤組成物を使用した場合と同様の方法により、硬化性組成物を含有する粘着層を支持体上に形成して粘着製品を製造することができる。また、本実施形態では、より一般的に、基材と、基材の表面上に形成された樹脂組成物層と、を備え、樹脂組成物層が、上記粘着剤組成物又は硬化性組成物を含有する、物品を提供する。なお、本実施形態の硬化性組成物は、粘着剤組成物以外の用途にも使用することができ、より具体的には、例えば、保護コーティング、インク、シーリング剤等が挙げられる。
本実施形態の硬化性組成物を保護コーティング等として使用する場合は、例えば、硬化性組成物を塗装する物品(基材と呼称)表面上に本実施形態の硬化性組成物から形成された被覆層を形成する。言い換えれば、本実施形態では、基材と、当該基材上に形成された被覆層とを備え、当該被覆層が、本実施形態の硬化性組成物の硬化物である物品を提供できる。
また、本実施形態の硬化性組成物は、予め塩基性化合物を含んでいてもよいが、硬化させる際に塩基性化合物と接触させてもよい。上記接触させる工程において、表面に塩基性化合物を含む基材に硬化性組成物を塗布する、既に基材表面上に形成された硬化性組成物の被覆層表面上に液状の塩基性化合物を塗布する、既に基材表面上に形成された硬化性組成物の被覆層表面上に紛体状の塩基性化合物を噴霧するなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
表面に塩基性化合物を含む基材としては、基材の表面に塩基性化合物を散布、堆積、塗布するなどして塩基性化合物を配置したものであってもよく、基材自体が塩基性を有する材質のものであってもよい。基材自体が塩基性を有するもの(塩基性表面を有する固体状物質)としては、具体的には例えば、塩基性アルミナ、ソーダライムガラス、モルタル、コンクリートなどが挙げられる。
<実施例1>
[アクリル系重合体の合成]
冷却管、窒素ガス導入管、温度計、滴下漏斗及び撹拌機を備えた反応容器内に酢酸エチル72質量部、トルエン72質量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)45.3質量部、ブチルアクリレート(BA)40質量部、アクリル酸(AA)4.5質量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)0.2質量部、酢酸ビニル(VAc)10.0質量部を入れた後、過酸化物系重合開始剤(日本油脂株式会社製、商品名:ナイパーBMT-K40)0.3質量部を入れ、窒素ガス雰囲気中にて80℃で3時間反応させた後に、過酸化物系重合開始剤(日本油脂株式会社製、商品名:パーヘキサHC)0.2質量部を添加し、更に80℃で3時間反応させることで、重量平均分子量が560,000のアクリル系重合体の溶液を得た。その後、得られたアクリル系重合体の溶液を室温まで冷却した。
[メチレンマロン酸エステル誘導体の合成]
メチレンマロン酸ジエチルと1,5-ペンチレングリコールとを5:1のモル比で混合し、強酸触媒下で、130℃、300~500mmHg(40.0~66.7kPa)の圧力下で、3時間加熱し、式(I)で表される部分構造が1,5-ペンチレングリコールの残基で連結された構造を有する多官能メチレンマロン酸エステル誘導体(以下、PESとも呼ぶ。)を得た。
上記で得られたアクリル系重合体の溶液100質量部(41.0質量%溶液)に対して、安息香酸ナトリウム0.1質量%メタノール溶液を3.6質量部加え、30分攪拌した。更にここに上記PES0.3質量部を添加することにより、粘着剤組成物を得た。
アプリケーターを用いて上記粘着剤組成物を剥離紙(サンエー化研株式会社製、商品名:K-80HS)に塗布し、次いで80℃の温度で3分間乾燥させた。これにより、剥離紙上に厚さが25μmである粘着剤層を形成させた。この粘着剤層上にPETフィルム支持体、厚さ:25μm)を張り合わせることにより、片面が接着面である粘着テープを得た。
<実施例2及び比較例1~3>
表1に示すように粘着剤組成物の組成を変更した以外は、実施例1と同様に粘着テープを製造した。なお、表1における架橋剤の略称は以下のとおりである。
L-55:イソシアネート系架橋剤(東ソー株式会社製、商品名:コロネートL-55E)
テトラッドC:エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD-C)
アルミキレートA:金属系架橋剤(川研ファインケミカル株式会社製、商品名:アルミキレートA)
Figure 0007219594000007
以下の評価方法により、実施例及び比較例の粘着テープの性能を評価した。
評価方法
<初期粘着力の試験方法>
粘着テープを長さ50mm、幅25mmの長方形に裁断することにより、試験片を作製した。試験片の剥離紙を剥離し、その剥離面に、被着体として表面が研磨されたステンレス鋼(SUS)板を載置し、質量が2kgのロールを当該ステンレス鋼板上で往復させることにより、当該ステンレス鋼板を剥離面に貼り付け、室温(約23℃)で25分間静置した後、剥離角度180°、剥離速度300mm/minで剥離したときの剥離力及び破壊モードを測定した。
また、ステンレス鋼板に代えて、ガラス板又はポリエチレン(PE)シートを被着体として使用し、ステンレス鋼板を使用した場合と同様に剥離力及び破壊モードを測定した。結果を表2に示す。
<保持力の試験方法>
被着体として表面が研磨されたステンレス鋼板を用い、<初期粘着力の試験方法>と同様にして、試験片を、温度が23℃、相対湿度が65%の雰囲気中にて上記ステンレス鋼板上に載せ、当該試験片上から2kgの質量を有するゴムローラーで1往復させることによって試験片を圧着させた。圧着させた試験片を温度が80℃、相対湿度が65%の雰囲気中に20分間放置した後、1kgの錘を粘着シートの端部に取り付けて吊り下げて当該雰囲気中で1440分間静置し、粘着シートが剥がれ落ちるのに要する時間及び試験開始から1440分間経過時の粘着シートの位置ずれ長さを測定した。保持力は、以下の基準で評価し、評価がAであれば、保持力は十分であると言える。結果を表2に示す。
A:1440分間経過時に錘が落下せず、且つ粘着シートの位置ずれが1mm以下であった。
B:1440分間経過前に錘が落下した、又は粘着シートの位置ずれが1mmより大きかった。
Figure 0007219594000008
実施例1~2、及び比較例1~3の粘着シートはいずれも破壊モードが界面破壊であるため糊残りが見られず、保持力も十分であった。しかしながら、実施例1~2の粘着シートは、SUS、ガラス及びPEのいずれの材質の被着体に対しても、比較例1~3の粘着シートより剥離力に優れ、粘着力が向上したことが分かった。

Claims (12)

  1. 分子内に下記式(I)で表される部分構造を少なくとも二つ有する化合物と、
    (メタ)アクリル系重合体と、を含む、粘着剤組成物。
    Figure 0007219594000009

    (式(I)において、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、1~15個の炭素原子を有する一価の炭化水素基、又はR及びRが一緒になって3~15個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を形成している。)
  2. 前記化合物は、n個(nは2~5の整数)の前記部分構造を連結するn価の炭化水素基を有し、前記n価の炭化水素基が2~20個の炭素原子を有する、請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. (メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、0.01~10質量部の前記化合物を含む、請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
  4. 下記式(II)で表されるジエステル化合物、及び多価アルコールを、当該ジエステル化合物及び多価アルコールの間でエステル交換反応が起こる条件下で反応させた反応生成物である化合物と、
    (メタ)アクリル系重合体と、を含む、粘着剤組成物。
    Figure 0007219594000010

    (式(II)において、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、1~15個の炭素原子を有する一価の炭化水素基である、又はR及びRが一緒になって3~15個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を形成しており、R及びRは、それぞれ独立に1~30個の炭素原子を有する1価の有機基を表す、又はR及びRが一緒になって3~30個の炭素原子を有する2価の有機基を形成している。)
  5. 式(II)で表されるジエステル化合物が、メチレンマロン酸ジメチル、メチレンマロン酸ジエチル、メチレンマロン酸ジn-ヘキシル、メチレンマロン酸ジシクロヘキシルからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項4に記載の粘着剤組成物。
  6. (メタ)アクリル系重合体100質量部に対して、0.01~10質量部の前記化合物を含む、請求項4又は5に記載の粘着剤組成物。
  7. 塩基性化合物を更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  8. 前記(メタ)アクリル系重合体がカルボキシル基を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  9. 塩基性化合物を含有し、前記塩基性化合物の含有量が、前記塩基性化合物を化学量論的に完全に中和するのに必要な一価の酸のモル数に換算して、前記カルボキシル基100mol%に対して、0.001~20mol%である、請求項8に記載の粘着剤組成物。
  10. 前記(メタ)アクリル系重合体が、-100~-10℃のガラス転移温度を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の粘着剤組成物、又は分子内に請求項1に記載の式(I)で表される部分構造を少なくとも二つ有する化合物及び-100℃~-10℃のガラス転移温度を有する(メタ)アクリル系重合体を含む硬化性組成物を支持体に塗布する工程と、
    支持体に塗布した前記粘着剤組成物、又は前記硬化性組成物を少なくとも部分的に硬化させて粘着層を形成する工程と、を備える、粘着製品の製造方法。
  12. 基材と、
    前記基材の表面上に形成された樹脂組成物層と、を備え、
    前記樹脂組成物層が、請求項1~10のいずれか一項に記載の粘着剤組成物を含有する、物品。
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