JP7219463B2 - 光学ユニット、光学測定装置および光学測定方法 - Google Patents

光学ユニット、光学測定装置および光学測定方法 Download PDF

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本発明は、サンプルの光学特性を測定するための光学ユニット、光学測定装置および光学測定方法に関する。
サンプルの光学特性を測定する光学測定装置の一例として、顕微測定装置が知られている。顕微測定装置は、光を拡大縮小する光学系を介して、任意のサンプルの反射率や屈折率、膜厚、消衰係数といった物理量を測定する。顕微測定装置では、サンプルに対する測定位置(あるいは、光学系が結像するサンプル上に位置である焦点位置)の調整が難しいという課題がある。サンプルに対する測定位置の調整に関して、以下のような、測定光と同じ光路に沿って可視光を投影することで、サンプル上に照射位置を具現化するという先行技術が知られている(以下の特許文献1~4など参照)。
特開2005-098835号公報(特許文献1)は、低コヒーレンス光を用いて非接触で距離を計測する光学式距離計測方法および装置に関するものであり、計測対象面に計測用の低コヒーレンス光と可視光が照射され、光検出器には低コヒーレンス光のみを入射するように構成されている。このような構成を採用することで、計測対象面上の計測点の視認性を確保することができ、可視光を計測ノイズ光とすることなく、計測ヘッドと計測対象面の間の距離を計測することができる。
特開2016-090383号公報(特許文献2)は、近赤外レーザ光に可視光を波長合成器で合成して測定対象物に出射することにより、測定対象物上の近赤外レーザ光の照射箇所を可視光により提示する構成を採用した場合に、近赤外レーザ光と可視光との間に生じる色収差によって、測定対象物上の近赤外レーザ光の照射位置と可視光の照射位置が一致しなくなることがあるという課題に対して、測定に用いる不可視レーザ光の照射位置を正しく提示する解決手段を開示する。
特開2009-270939号公報(特許文献3)は、広帯域光を計測用の検出光として用い、検出光を測定対象物に向けて出射する集光レンズの出射側端面及び測定対象物間の距離を測定対象物による反射光と出射側端面による反射光との干渉を利用して計測する光学式変位計を開示する。光学式変位計においては、検出光の照射位置をワーク上に表示するためのガイド光として可視光を生成するガイド光の光源装置を有している。
特開2006-139027号公報(特許文献4)は、刺激光の照射位置を把握するためのガイド光を刺激光と同じ位置に比較的簡単な構成によって精度良く照射できる顕微鏡の照明装置を開示する。
特開2005-098835号公報 特開2016-090383号公報 特開2009-270939号公報 特開2006-139027号公報
上述の特許文献1~4に開示される先行技術においては、サンプル上に照射位置を示す可視光を投影し、ユーザが投影された可視光に基づいて測定位置を確認することになる。しかしながら、可視域以外(赤外域および紫外域など)(「不可視域」とも称す。)の光を用いて光学特性を測定する場合には、光学系に生じる色収差などによって、可視光が投影されている位置が実際の測定位置と一致するか否かを確認できない場合もある。
本発明は、可視域以外を波長範囲に含む測定光の照射位置(測定位置)をより正確に可視化することが可能な光学ユニット、光学測定装置および光学測定方法を提供することを目的とする。
本発明のある実施の形態に従う光学ユニットは、可視域以外を波長範囲に含む測定光を第1の光軸に沿ってサンプルに照射するとともに、サンプルにおいて生じる測定光の反射光を受光するプローブと、第1の光軸上に配置された第1のビームスプリッタと、可視域を波長範囲に含む観察光が第1の光軸に沿ってサンプルに照射されるように、観察光を第1のビームスプリッタに導く第2のビームスプリッタと、サンプルにおいて生じる測定光の反射光およびサンプルにおいて生じる観察光の反射光のうち、第1のビームスプリッタによって第2の光軸に光路が変化した光を受光し、受光した光の像を示す撮像画像を出力する撮像部とを含む。撮像部は、観察光の波長範囲の少なくとも一部、および、測定光の波長範囲の少なくとも一部のいずれにも感度を有している。
測定光の波長範囲は、近赤外域を含んでいてもよい。観察光の波長範囲は、測定光の波長範囲とは重複しないように構成されていてもよい。
第2のビームスプリッタは、第2の光軸上に配置されていてもよい。観察光を発生する観察用光源は、第2のビームスプリッタに関連付けられた第3の光軸上に配置されていてもよい。
第2の光軸は、第1の光軸に対して直交していてもよい。第3の光軸は、第2の光軸に対して直交するとともに、第1の光軸とは非平行であってもよい。
第1のビームスプリッタは、ペリクル膜からなっていてもよい。
光学ユニットは、撮像部に入射する測定光の反射光と観察光の反射光との強度バランスを調整する強度調整手段をさらに含んでいてもよい。
強度調整手段は、撮像部の前段に配置された光学フィルタを含んでいてもよい。
強度調整手段は、測定光の波長範囲についての撮像部からの出力信号と、観察光の波長範囲についての撮像部からの出力信号とを合成する処理を変化させる手段と、測定光の波長範囲に対する撮像部の感度と観察光の波長範囲に対する撮像部の感度との比を変化させる手段とのうち、いずれかを含んでいてもよい。
本発明の別の実施の形態に従う光学測定装置は、上述の光学ユニットと、光学ユニットのプローブと光学的に接続され、プローブを介して導かれる測定光の反射光を受光して光学特性を含む測定結果を出力する測定ユニットとを含む。
測定ユニットは、測定光の反射光に基づいてサンプルの反射率スペクトルを算出する手段と、反射率スペクトルに対する所定の波数変換により波数変換反射率スペクトルを算出する手段と、波数変換反射率スペクトルを波数についてフーリエ変換してパワースペクトルを算出する手段と、パワースペクトルに現れるピークの位置に基づいて、光学特性として、サンプルの光学膜厚、サンプルの膜厚、サンプルまでの距離のうち少なくとも一つを算出する手段とを含んでいてもよい。
第1のビームスプリッタの光学膜厚は、測定ユニットの測定波長範囲の上限値および下限値に基づいて決定される測定可能な光学膜厚の下限値未満となるように決定されてもよい。
本発明のさらに別の実施の形態に従う光学測定方法は、測定用光源が発生した、可視域以外を波長範囲に含む測定光を第1の光軸に沿ってサンプルに照射するステップと、可視域を波長範囲に含む観察光を第1の光軸に沿ってサンプルに照射するステップと、サンプルにおいて生じる測定光の反射光を受光して光学特性を含む測定結果を出力するステップと、サンプルにおいて生じる測定光の反射光およびサンプルにおいて生じる観察光の反射光のうち、第1の光軸上に配置された第1のビームスプリッタによって第2の光軸に光路が変化した光を撮像部で受光し、受光した光の像を示す撮像画像を出力するステップとを含む。撮像部は、観察光の波長範囲の少なくとも一部、および、測定光の波長範囲の少なくとも一部のいずれにも感度を有している。
本発明のある実施の形態によれば、可視域以外を波長範囲に含む測定光の照射位置(測定位置)をより正確に可視化できる。
本実施の形態に従う光学測定装置の構成例を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学測定装置を構成する測定ユニットの機能構成例を示す模式図である。 図2に示す分光測定部の光学系の一例を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットの光学系の要部を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットにおける測定光および測定光の反射光の光路を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットにおける測定光の反射光の光路を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットにおける観察光の光路を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットにおける観察光の反射光の光路を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットにおける撮像部の視野を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットの光学系の別形態を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットの撮像部が採用する2次元撮像素子の構成例を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットの撮像部が採用する2次元撮像素子の別の構成例を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学ユニットの撮像部による撮像結果の一例を示す図である。 本実施の形態に従う光学測定装置を用いて測定可能な光学膜厚の下限値を有するサンプルを測定したときの波長範囲と干渉波形の周期性との関係を説明するための図である。 本実施の形態に従う光学測定装置を用いたサンプルの測定手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に従う光学測定装置を用いたサンプルの測定例を示す図である。 本実施の形態に従う光学測定装置を用いたサンプルの測定例を示す図である。 本実施の形態に従う光学測定装置を用いたサンプルの測定例を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<A.光学測定装置1の構成例>
まず、本実施の形態に従う光学測定装置1の構成例について説明する。
図1は、本実施の形態に従う光学測定装置1の構成例を示す模式図である。図1を参照して、光学測定装置1は、典型的には、光学ユニット2と、測定ユニット100と、表示装置200とを含む顕微測定装置である。図1には、3つの装置からなる光学測定装置1を例示するが、3つの装置の全部または一部を一体化して光学測定装置として構成してもよい。
光学測定装置1は、サンプルSMPに対して測定用の光(以下、「測定光」とも称す。)を照射するとともに、サンプルSMPからの反射光に基づいて、サンプルSMPの光学特性を算出する。光学特性としては、典型的には、サンプルSMPの光学膜厚、サンプルSMPの膜厚、基準位置からサンプルSMPの表面までの距離などが想定される。
測定ユニット100は、測定光を発生する光源として機能するとともに、サンプルSMPからの反射光を受光して測定結果を出力する受光部として機能する。測定ユニット100には、Y型ファイバ40のファイバカプラ43で分岐される分岐ファイバ41および分岐ファイバ42が接続される。後述するように、測定光は、分岐ファイバ41を介して光学ユニット2へ提供され、サンプルSMPからの反射光は、分岐ファイバ42を介して測定ユニット100に入射する。
サンプルSMPの代表例としては、特殊な表面形状や微細構造を有する、半導体基板、薄膜形成されたガラス基板、機能性樹脂、機能性プラスチックなどが挙げられる。
また、光学測定装置1は、測定中のサンプルSMPの状態を観察するために、観察用の光(以下、「観察光」とも称す。)をサンプルSMPに照射する。観察光がサンプルSMPで反射されて生じる反射光の撮像画像も出力される。
本実施の形態に従う光学測定装置1は、可視域以外(赤外域および紫外域など)を波長範囲に含む光を測定光として用いてサンプルSMPの光学特性を測定する。このとき、可視域を波長範囲に含む光を観察光としてサンプルSMPに照射して撮像部で撮像することで、測定と同時に、サンプルSMPの表面状態を観察できるようにする。このとき、観察されるサンプルSMPの表面状態に測定状態を示す情報を含めることで、サンプルSMP上の測定位置をより確実に確認できる。また、後述するようなビームスプリッタおよび関連する光学系を採用することで、測定に用いられる光の強度低下を抑制して、測定精度の向上および測定時間の高速化を実現できる。
以下の説明においては、近赤外域を波長範囲に含む光を測定光として用いる構成について例示するが、測定光としてはこれに限られず、赤外域を波長範囲に含む光を測定光として用いてもよいし、紫外域を波長範囲に含む光を測定光として用いてもよい。また、測定光の波長範囲は、観察光の波長範囲と重複しない限りにおいて、可視域の一部を含んでいてもよい。すなわち、測定誤差を生じないように、観察光の波長範囲は、測定光の波長範囲とは重複しないように構成されることが好ましい。
(a1:光学ユニット2の構成例)
まず、光学測定装置1を構成する光学ユニット2の構成例について説明する。
光学ユニット2は、同一の光軸AX1に沿って測定光および観察光がサンプルSMPに照射されるので、「同軸落射顕微ユニット」と称されることもある。
図1を参照して、光学ユニット2は、ステージ10と、下部筒部12と、上部筒部14と、投受光プローブ16と、結像レンズ20と、主ビームスプリッタ22と、観察用光源24と、副ビームスプリッタ26と、マクロレンズ28と、撮像部30と、光学フィルタ32とを含む。
ステージ10は、サンプルSMPが配置されるとともに、光軸AX1に直交する平面に沿ってサンプルSMPの配置位置を異ならせる。ステージ10は、光軸AX1に直交する平面に沿って2つの直交する軸方向に移動する構成(XYステージ)であってもよいし、光軸AX1を基準にして距離および角度を変化させる構成(Rθステージ)であってもよい。また、ステージ10は、手動操作によってサンプルSMPの位置を変化させるような構成(手動ステージ)であってもよいし、上位パーソナルコンピュータ(上位PC)からの指令に従ってサンプルSMPの位置を変化させるような構成(自動ステージ)であってもよい。
ステージ10の上部には、下部筒部12および上部筒部14が光軸AX1に平行に配置される。上部筒部14の上部には投受光プローブ16が配置される。投受光プローブ16には、Y型ファイバ40の一端に設けられたコネクタ18が光学的に接続される。
投受光プローブ16は、測定光を光軸AX1に沿ってサンプルSMPに照射するとともに、サンプルSMPにおいて生じる測定光の反射光を受光する。より具体的には、投受光プローブ16は、光軸AX1の中心に位置付けられた結像レンズ20を有している。コネクタ18から射出された測定光は、サンプルSMPで結像するように結像レンズ20で収束される。
下部筒部12の内部において、光軸AX1と交差する位置に主ビームスプリッタ22が配置されるとともに、主ビームスプリッタ22に関連付けて撮像部30が配置される。主ビームスプリッタ22は、透過する測定光の減衰を可能な限り抑制するために、光分配薄膜が用いられてもよい。光分配薄膜の一例としては、高透過率のペリクル膜を用いることができる。
結像レンズ20を透過してサンプルSMPへ向けて伝搬する測定光の一部は、主ビームスプリッタ22を透過して光軸AX1に沿ってサンプルSMPへ向かう。サンプルSMPへ入射した測定光の一部は、サンプルSMPの表面、内部または裏面で反射して、光軸AX1に沿って逆方向に伝搬する。サンプルSMPでの反射により生じた測定光の反射光は、主ビームスプリッタ22に入射すると、その一部は、主ビームスプリッタ22を透過して投受光プローブ16へ入射するとともに、別の一部は、主ビームスプリッタ22で反射されて撮像部30へ入射する。すなわち、サンプルSMPに測定光を照射することで生じる測定光の反射光は、投受光プローブ16(測定ユニット100)および撮像部30のいずれにも入射することになる。
また、主ビームスプリッタ22に関連付けて副ビームスプリッタ26が配置され、副ビームスプリッタ26に関連付けて観察用光源24が配置される。副ビームスプリッタ26は、光軸AX2上に配置されており、観察用光源24は、副ビームスプリッタ26に関連付けられた光軸AX3上に配置されている。副ビームスプリッタ26は、観察用光源24からの観察光が光軸AX1に沿ってサンプルSMPに照射されるように、観察光を主ビームスプリッタ22に導く。副ビームスプリッタ26は、ハーフミラーなどが用いられてもよい。このように、副ビームスプリッタ26は、測定光の光路に影響を与えないように、測定光の光路外、すなわち光軸AX1と交差しない位置に配置されている。
観察用光源24は、少なくとも可視域の波長範囲を含む観察光を発生する。可視域の波長範囲を含む観察光を発生する観察用光源24としては、白色LED(light emitting diode)などを採用してもよい。観察用光源24が発生した観察光は、副ビームスプリッタ26で反射されて主ビームスプリッタ22に入射し、主ビームスプリッタ22で反射されて光軸AX1に沿ってサンプルSMPへ向かう。サンプルSMPへ入射した観察光の一部は、サンプルSMPの表面、内部または裏面で反射して、光軸AX1に沿って逆方向に伝搬する。サンプルSMPでの反射により生じた観察光の反射光は、主ビームスプリッタ22に入射すると、その一部は、主ビームスプリッタ22で反射されて撮像部30へ入射する。
サンプルSMPに観察光を照射することで生じる観察光の反射光は、撮像部30に入射することになる。なお、観察光の反射光は、投受光プローブ16を介して測定ユニット100にも入射し得るが、後述するような測定ユニット100のカットフィルタ(図3参照)により遮断されるため、測定への実質的な影響はない。
撮像部30は、入射する光の強度に応じた観察像を出力する2次元撮像素子からなり、測定光の波長範囲の少なくとも一部および観察光の波長範囲の少なくとも一部に感度を有している。上述したように、撮像部30は、サンプルSMPにおいて生じる測定光の反射光およびサンプルSMPにおいて生じる観察光の反射光のうち、主ビームスプリッタ22によって光軸AX2に光路が変化した光を受光する。撮像部30は、受光した光の像を示す撮像画像を出力する。
ここで、撮像部30は、観察光の波長範囲の少なくとも一部、および、測定光の波長範囲の少なくとも一部のいずれにも感度を有している。すなわち、撮像部30の感度範囲は、観察光の可視域だけではなく、測定光の近赤外域を含み得る。この結果、撮像部30は、サンプルSMPから生じた測定光の反射光および観察光の反射光の情報を含む撮像画像を出力することになる。撮像部30による撮像画像は表示装置200に出力される。撮像部30としては、典型的には、CCDイメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどを採用してもよい。
撮像部30の前段にはマクロレンズ28が配置されている。マクロレンズ28は、撮像部30の視野範囲を調整する。
マクロレンズ28の前段には光学フィルタ32が配置されている。光学フィルタ32は、予め定められた波長範囲の成分を減衰させることで、撮像部30に入射する測定光の反射光と観察光の反射光との強度バランスを調整する(詳細については後述する。)。
(a2:測定ユニット100の構成例)
次に、光学測定装置1を構成する測定ユニット100の構成例について説明する。
図2は、本実施の形態に従う光学測定装置1を構成する測定ユニット100の機能構成例を示す模式図である。図2を参照して、測定ユニット100は、測定用光源110と、分光測定部120と、演算部130と、インターフェイス140とを含む。
測定ユニット100は、光学ユニット2の投受光プローブ16と光学的に接続され、投受光プローブ16を介して導かれる測定光の反射光を受光して測定結果を出力する。光学ユニット2と測定ユニット100との間は、一端に2つの分岐を有するY型ファイバ40により光学的に接続されている。なお、Y型ファイバ40は、シングルモードの構造を有するものが用いられる。
測定用光源110は、測定光を発生する。測定用光源110が発生する測定光は、典型的には、近赤外域を波長範囲に含むようにしてもよい。近赤外域を波長範囲に含む測定光を発生する測定用光源110としては、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光源を採用してもよい。また、測定用光源110は、インコヒーレント光を測定光として発生させることが好ましい。測定用光源110は、Y型ファイバ40の分岐ファイバ41と光学的に接続されており、分岐ファイバ41を介して光学ユニット2へ測定光が伝搬する。
分光測定部120は、Y型ファイバ40の分岐ファイバ42と光学的に接続されており、光学ユニット2からのサンプルからの反射光(すなわち、測定光がサンプルなどで反射して生じる光)を受光し、受光した光の波長毎の強度を示す強度分布を測定結果として出力する(詳細については図3参照)。
演算部130は、分光測定部120から出力される測定結果に基づいて、サンプルの各種光学特性を算出する。サンプルの光学特性として、サンプルSMPの光学膜厚、サンプルSMPの膜厚、基準位置からサンプルSMPまでの距離のうち少なくとも一つを算出するようにしてもよい。この場合には、分光測定部120の測定結果は、サンプルからの反射光または透過光のスペクトルを含み、演算部130は、分光測定部120からのスペクトルを周波数解析することで、サンプルの膜厚を算出する。演算部130は、プログラムを実行するプロセッサを用いて実装してもよいし、FPGA(field-programmable gate array)やASIC(application specific integrated circuit)、SoC(system on a chip)などのハードワイヤードデバイスを用いて実装してもよい。
インターフェイス140は、図示しない上位PCとの間で、演算部130により算出される光学特性を含む測定結果などを遣り取りする。インターフェイス140としては、イーサネット(登録商標)、無線LAN、USB(universal serial bus)といった公知の伝送媒体を用いることができる。
測定ユニット100と上位PCとの間では、測定結果として、算出されたサンプルの光学特性に加えて、サンプルの反射率スペクトルなどの算出過程で用いられたデータ、測定時の属性情報、撮像部30による撮像画像などを遣り取りしてもよい。
なお、測定ユニット100の内部または外部に電源供給部を配置してもよい。
図3は、図2に示す分光測定部120の光学系の一例を示す模式図である。分光測定部120は、入射する光の波長毎の強度分布(スペクトル)を出力する。図3を参照して、分光測定部120は、スリット121と、シャッタ122と、カットフィルタ123と、コリメートミラー124と、回折格子125と、フォーカスミラー126と、検出部127とを含む。
スリット121は、Y型ファイバ40の分岐ファイバ42に続いて配置され、入射する光のスポット径を調整する。
シャッタ122は、検出部127に入射する光を遮断可能に構成される。シャッタ122は、検出部127をリセットするためなどに用いられる。シャッタ122としては、典型的には、電磁力によって駆動する機械式の構造が採用される。
カットフィルタ123は、検出部127に入射する光に含まれる検出波長範囲外の波長成分を制限する。カットフィルタ123は、検出波長範囲外の波長成分を可能な限り遮断することが好ましい。
コリメートミラー124は、スリット121を介して入射した光(拡散光)を反射して平行光に変換するとともに、平行光に変換された光を回折格子125に向けて伝搬させる。
回折格子125は、入射した光を波長に応じて分離した上で検出部127へ導く。具体的には、回折格子125は、反射型回折格子であり、予め定められた波長間隔毎の回折波が対応する各方向に反射するように構成される。このような構成を有する回折格子125に光が入射すると、含まれる各波長成分は対応する方向に反射されて、検出部127の対応する検出素子に入射する。回折格子125としては、典型的には、ブレーズドホログラフィック平面グレーティングが採用される。
フォーカスミラー126は、回折格子125により波長に応じた方向に反射された光を反射して、検出部127の検出面に結像する。
検出部127は、複数の検出素子を有しており、各検出素子に入射する光の強度を示す電気信号を出力する。すなわち、検出部127は、回折格子125により分光された光に含まれる各波長成分の強度であるスペクトルを示す電気信号を出力する。検出部127としては、典型的には、近赤外域に感度をもつ検出素子を直線状に複数配置したリニアイメージセンサーが採用される。検出素子としては、典型的には、InGaAs(インジウムガリウムヒ素)が採用される。
<B.光学測定装置1の光学系>
次に、光学測定装置1の光学系についてより詳細に説明する。
図4は、本実施の形態に従う光学ユニット2の光学系の要部を示す模式図である。図4を参照して、投受光プローブ16は光軸AX1上のサンプルSMPに測定光を結像する。投受光プローブ16とサンプルSMPとを結ぶ光軸AX1上には、主ビームスプリッタ22が配置されている。主ビームスプリッタ22の反射面に対応する光軸AX2上には、光学フィルタ32、マクロレンズ28および撮像部30が配置されている。副ビームスプリッタ26の反射面に対応する光軸AX3上には、観察用光源24が配置されている。
図4に示すように、光軸AX2は光軸AX1に対して直交しており、光軸AX3は光軸AX2に対して直交している。光軸AX3は光軸AX1とは非平行になっている。
以下、測定光、測定光の反射光、観察光、および、観察光の反射光の光路について説明する。
図5は、本実施の形態に従う光学ユニット2における測定光ML1および測定光の反射光ML2の光路を示す模式図である。図5を参照して、測定ユニット100が発生した測定光ML1は、投受光プローブ16から照射されて光軸AX1に沿って伝搬してサンプルSMPに入射する。サンプルSMPに入射した測定光ML1の一部は、サンプルSMPの表面、内部または裏面で反射して測定光の反射光ML2となり、光軸AX1に沿って投受光プローブ16に向けて伝搬する。
図6は、本実施の形態に従う光学ユニット2における測定光の反射光ML3の光路を示す模式図である。図6を参照して、測定光ML1がサンプルSMPの表面、内部または裏面で反射して生じる反射光の一部は、光軸AX1に沿って投受光プローブ16に向けて伝搬している過程で、主ビームスプリッタ22により反射される。主ビームスプリッタ22により反射された光は、測定光の反射光ML3として光軸AX2に沿って撮像部30に向けて伝搬する。
図7は、本実施の形態に従う光学ユニット2における観察光OL1の光路を示す模式図である。図7を参照して、観察用光源24が発生した観察光OL1は、光軸AX3に沿って伝搬して副ビームスプリッタ26に入射して伝播方向を光軸AX2に変更され、さらに主ビームスプリッタ22に入射して伝播方向を光軸AX1に変更される。そして、観察光OL1はサンプルSMPに入射する。
図8は、本実施の形態に従う光学ユニット2における観察光の反射光OL2の光路を示す模式図である。図8を参照して、サンプルSMPに入射した観察光OL1の一部は、サンプルSMPの表面、内部または裏面で反射して観察光の反射光OL2となり、光軸AX1に沿って投受光プローブ16に向けて伝搬する。光軸AX1に沿って投受光プローブ16に向けて伝搬している過程で、反射光OL2は主ビームスプリッタ22により反射される。主ビームスプリッタ22により反射された反射光OL2は、光軸AX2に沿って撮像部30に向けて伝搬する。
図9は、本実施の形態に従う光学ユニット2における撮像部30の視野を示す模式図である。図9を参照して、撮像部30は、測定光の反射光ML3および観察光の反射光OL2の、2つの光を合成した観察像を出力することができる。
上述したように、撮像部30は、観察光および測定光の波長範囲に感度を有しているので、可視光により視覚化されるサンプルSMPの表面状態に加えて、サンプルSMPの光学特性を測定するための測定光そのものについても観察することができる。
測定光と同じ光路に沿って可視光を投影することで、サンプルSMP上に照射位置を具現化するという先行技術では、色収差などによって、可視光が投影されるサンプルSMP上に位置が必ずしも測定位置とは一致しない場合がある。本実施の形態に従う光学測定装置1においては、サンプルSMPに照射される観察光を直接観察できるので、このような課題は生じず、サンプルSMP上の測定位置をより確実に確認できる。
図10は、本実施の形態に従う光学ユニット2の光学系の別形態を示す模式図である。図10には、光学特性として、基準位置からサンプルSMPの表面までの距離を測定する場合の光学系を示す。
図10に示す光学系においては、図4に示す光学系に比較して、光軸AX1上に透過光学部材34が付加されている。透過光学部材34は、距離測定の基準位置となる参照面を有している。透過光学部材34の参照面を基準として、参照面とサンプルSMP表面との間の距離を測定することもできる。
サンプルSMPまでの距離を測定する詳細については、例えば、特許第6402273号公報などを参照されたい。
<C.強度バランス調整>
本実施の形態に従う光学測定装置1において、撮像部30は、測定光の反射光および観察光の反射光を受光する。それぞれの光は、光源、波長範囲、光路などが異なっているため、同一の撮像部30で一度に撮像する場合には、強度バランスを調整することが好ましい。すなわち、光学測定装置1には、撮像部30に入射する測定光の反射光と観察光の反射光との強度バランスを調整する強度調整機能を実装してもよい。このような強度調整機能を実装することで、波長範囲が近赤外域である測定光の反射光および波長範囲が可視域である観察光の反射光を、いずれもサチレーションや滲みなどを生じることなく、コントラストよく撮像できる。
以下、強度バランスを調整するいくつかの手法について説明する。
(b1:光学フィルタ)
典型的には、撮像部30の前段に光学フィルタ(図1に示す光学フィルタ32)を配置することで、測定光の反射光と観察光の反射光との間で強度バランスを調整できる。すなわち、強度調整機能として、撮像部30の前段に配置された光学フィルタを採用してもよい。基本的には、相対的に強度の大きい反射光を減衰させることで強度バランスを調整することになる。
(1)測定光の反射光の強度>観察光の反射光の強度の場合
測定光の反射光の強度が観察光の反射光の強度より大きな場合には、測定光の反射光の強度を減衰させる必要がある。このような場合には、短波長側の光を透過させるとともに、長波長側の光を減衰させる機能を有する光学フィルタを用いることができる。このような光学フィルタとしては、熱線吸収フィルタ、ショートパスフィルタ、コールドフィルタ、ノッチフィルタ、干渉フィルタなどを用いることができる。
(2)測定光の反射光の強度<観察光の反射光の強度の場合
観察光の反射光の強度が測定光の反射光の強度より大きな場合には、観察光の反射光の強度を減衰させる必要がある。このような場合には、長波長側の光を透過させるとともに、短波長側の光を減衰させる機能を有する光学フィルタを用いることができる。このような光学フィルタとしては、ロングパスフィルタ、赤外透過フィルタ、ノッチフィルタなどを用いることができる。
なお、本実施の形態に従う光学測定装置1の一実施例においては、測定光の反射光の強度は、観察光の反射光の強度に比較して約10倍程度のオーダで大きく、カットフィルタ123として、熱線吸収フィルタ(遮断特性:波長500nmで約85%、波長1000nmで約0.2%)を2枚配置することで、強度バランスを調整した。
どのような光学フィルタを採用するのかについては、使用する撮像部30の分光感度特性なども考慮する必要がある。そのため、実際にセットアップした光学系において、測定光(近赤外域)および観察光(可視域)の出力波長帯や強度比などを考慮しつつ、最適な光学フィルタを適宜選択することが好ましい。
このように光学フィルタを用いて強度バランスを調整することで、サンプルSMPの表面状態を観察する場合(観察光の反射光の撮像)と、測定光の照射位置を確認する場合(測定光の反射光の撮像)とで、撮像部30の撮像条件を異ならせるようなことをしなくても済む。すなわち、サンプルSMPの表面状態の観察および測定光の照射位置の確認を同一の撮像条件で一度に撮像することができるため、測定運用時における利便性を高めることができる。
(b2:撮像部30の感度特性)
撮像部30の感度特性を変化させることで、測定光の反射光(近赤外域)と観察光の反射光(可視域)との間で強度バランスを調整してもよい。
図11は、本実施の形態に従う光学ユニット2の撮像部30が採用する2次元撮像素子の構成例を示す模式図である。図11を参照して、撮像部30が採用する2次元撮像素子であるCCDイメージセンサ302は、可視域および近赤外域のそれぞれを検出できるように区画されている。
より具体的には、CCDイメージセンサ302は、カラーフィルタ304と、近赤外吸収フィルタ306と、光電変換部308とを含む。カラーフィルタ304は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、近赤外線(IR)の各波長範囲の光を透過させる領域に区画されている。近赤外吸収フィルタ306は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各区画に対応付けて配置されており、近赤外域の光を減衰または遮断する。光電変換部308は、区画毎に入射する光の強度を示す電気信号を出力する。なお、図示しないデュアルパスフィルタが前段に配置されてもよい。
図11に示すような2次元撮像素子を採用することで、可視域の像(赤色(R)、緑色(G)、青色(B))を示す電気信号と、近赤外域の像(近赤外線(IR))を示す電気信号とを独立して出力できるので、これらの電気信号からそれぞれの像を生成する処理を調整することで、出力される撮像画像に含まれるそれぞれの像の強度を調整できる。
このように、強度調整機能として、測定光の波長範囲(すなわち、近赤外域)についての撮像部30からの出力信号と、観察光の波長範囲(すなわち、可視域)についての撮像部30からの出力信号とを合成する処理を変化させる機能を採用してもよい。
図12は、本実施の形態に従う光学ユニット2の撮像部30が採用する2次元撮像素子の別の構成例を示す模式図である。図12を参照して、撮像部30が採用する2次元撮像素子であるCMOSイメージセンサ310は、積層型薄膜を有しており、積層型薄膜への印加電圧を変えることで、感度波長域(可視光/近赤外線域)を全画素同時に、フレーム単位で電子制御することが可能になっている。
CMOSイメージセンサ310は、マイクロレンズ312と、保護層314と、透明電極316と、可視域用有機薄膜318と、近赤外域用有機薄膜320と、画素電極322と、シリコン基板324と、電荷蓄積ノード326と、電源328とを含む。
図12(A)に示す状態では、電源328からの印加電圧がLowになっており、可視域用有機薄膜318にのみ信号電荷330が存在しており、近赤外域用有機薄膜320には信号電荷330が存在していない状態を示す。この状態においては、CMOSイメージセンサ310は、可視域に感度を有することになる。
一方、図12(B)に示す状態では、電源328からの印加電圧がHighになっており、可視域用有機薄膜318および近赤外域用有機薄膜320の両方に信号電荷330が存在している状態を示す。この状態においては、CMOSイメージセンサ310は、近赤外域に感度を有することになる。
図12に示すような2次元撮像素子を採用することで、可視域の像と近赤外域の像とを独立して出力できるので、これらの電気信号からそれぞれの像を生成する処理を調整することで、出力される撮像画像に含まれるそれぞれの像の強度を調整できる。
このように、強度調整機能として、測定光の波長範囲(すなわち、近赤外域)に対する撮像部30の感度と観察光の波長範囲(すなわち、可視域)に対する撮像部30の感度との比を変化させる機能を採用してもよい。
上述したような撮像部30の感度特性を変化させることで強度バランスを調整する手法を採用することで、光学フィルタなどの光学部材を不要にできるので、低コスト化およびコンパクト化を実現できる。
<D.撮像部による撮像結果の例>
次に、本実施の形態に従う光学測定装置1の撮像部30による撮像結果の一例を示す。
図13は、本実施の形態に従う光学ユニット2の撮像部30による撮像結果の一例を示す図である。図13においては、サンプルSMPとして、Si基板上に金属電極パターンが形成されたパターンウェハを撮像した測定した結果の一例を示す。なお、撮像部30には、モノクロCCD撮像部(メーカ:SENTECH、型式:STC-SB133POEHS)を用いた。
図13(A)には、撮像部30により撮像された画像を示す。図13(A)に示すように、撮像部30により撮像された画像においては、サンプルSMPの表面形状に加えて、測定光の照射位置(測定位置)を確認することができる。
図13(B)には、図13(A)のX-X断面に対応する、撮像部30が出力した濃淡値のプロファイルを示す。図13(B)に示すように、測定光のスポット像の部分は、濃淡値が高くなっており、サンプルSMPの表面形状を示す画像において、測定光の照射位置を十分に視認できることを意味している。
また、図13(B)に示すように、上述したような測定光の反射光および観察光の反射光の強度バランスを調整することで、撮像部30により撮像される撮像画像において、それぞれの反射光による像の濃淡値の差を適正なレベルに調整できる。
なお、サンプルSMPの表面形状によっては(特に、表面が荒れたサンプルSMPを測定する場合など)、サンプルSMPの表面での乱反射の影響で、測定光のスポット像がうまく視認できない場合が想定される。このような場合は、表面が鏡面の基準サンプルを用いて測定光の照射位置を事前に取得し、その取得した照射位置を表示装置200に表示される撮像画像に重ねて表示するようにしてもよい。
<E.光学特性の算出処理例>
次に、測定ユニット100での光学特性の算出処理の一例について説明する。
本実施の形態に従う光学測定装置1は、光学特性の一例として、サンプルの光学膜厚、サンプルの膜厚、サンプルまでの距離を測定する。具体的には、光学測定装置1は、サンプルに測定光を照射して生じる反射光を受光し、その反射光に含まれる各波長成分の強度分布から反射率スペクトルを算出し、反射率スペクトルに対する所定の波数変換により波数変換反射率スペクトルを算出し、波数変換反射率スペクトルを波数についてフーリエ変換してパワースペクトルを算出し、パワースペクトルに現れるピークの位置に基づいて、サンプルの光学膜厚、サンプルの膜厚、サンプルまでの距離のうち1つ以上を測定する。なお、周波数解析には、高速フーリエ変換などの手法を用いることができる。また、光学膜厚から膜厚を算出する際は、算出された光学膜厚をサンプルの屈折率nで除することにより、サンプルの膜厚を算出することができる。
このように、測定ユニット100は、測定光の反射光に基づいてサンプルSMPの反射率スペクトルを算出する処理と、反射率スペクトルに対する所定の波数変換により波数変換反射率スペクトルを算出する処理と、波数変換反射率スペクトルを波数についてフーリエ変換してパワースペクトルを算出する処理と、反射率スペクトルをフーリエ変換してパワースペクトルを算出する処理と、パワースペクトルに現れるピークの位置に基づいて、光学特性として、サンプルの光学膜厚、サンプルの膜厚、サンプルまでの距離のうち少なくとも一つを算出する処理とを実行可能になっている。
さらに、サンプルの屈折率の波長依存性を考慮して膜厚を算出するようにしてもよい。この場合には、波長λ毎の反射率を示す反射率スペクトルR(λ)を算出した上で、既知の波長毎屈折率n(λ)から算出される波数K(λ)=2πn(λ)/λを導入して、各波長の反射率Rから波数変換反射率R’≡R/(1-R)をそれぞれ算出する。それぞれ算出された波長毎の波数変換反射率R’からなる波数変換反射率スペクトルを波数Kについてフーリエ変換することでパワースペクトルを算出する。算出されたパワースペクトルに現れるピークの位置に基づいてサンプルの膜厚を算出する。このようなサンプルの屈折率の波長依存性を考慮して膜厚を算出することで、サンプルの膜厚を高精度に算出できる。また、パワースペクトルに現れる複数のピークに基づいて、サンプルに含まれる多層膜の各層の厚みを算出できる。
詳細な算出処理については、例えば、特開2009-092454号公報などを参照されたい。上述の光学特性の算出処理は、反射率スペクトルだけではなく、透過率スペクトルについても適用可能である。
<F.主ビームスプリッタ22>
次に、主ビームスプリッタ22についてより詳細に説明する。
(f1:主ビームスプリッタ22の構造)
本実施の形態に従う光学測定装置1は、測定ユニット100から発生した測定光をサンプルSMPに照射し、照射した測定光の反射光を測定ユニット100で受光して測定結果を出力するので、光路上における測定光の強度を低下させる要因を可能な限り排除することが好ましい。
光学測定装置1においては、測定光の光路上には、主ビームスプリッタ22のみが実質的に配置されることが好ましい。さらに、主ビームスプリッタ22自体の透過率も可能な限り高くすることが好ましい。
具体的には、本実施の形態に従う光学測定装置1においては、主ビームスプリッタ22として光分配薄膜を用いる。特に、光分配薄膜の一例としてペリクル膜を用いてもよい。すなわち、主ビームスプリッタ22をペリクル膜で構成してもよい。ペリクル膜は、炭素多孔体膜で構成されており、厚みは、数100nm~数10μm程度になっている。このように、極めて薄い光分配薄膜を主ビームスプリッタ22として採用することで、測定光に対する減衰を可能な限り抑制する。
例えば、主ビームスプリッタ22として採用したペリクル膜の透過率が92%であれば、主ビームスプリッタ22を光軸AX1上に配置したとしても、測定光の強度は約85%(=92%の2乗)に維持できる。
このように、測定光の光路である光軸AX1に配置する光学部材を可能な限り少なくすることで、測定ユニット100に入射する測定光の反射光の強度を維持でき、これによって、測定精度の向上および測定に要する時間(タクトタイム)の短縮を実現できる。
また、平行光でなく収束光である測定光がビームスプリッタに入射すると光路が変化し得るが、ペリクル膜は極めて薄いので、このような光路の変化が実質的に生じない。そのため、ビームスプリッタの表面側および裏面側でのそれぞれの反射により生じる像の間にはずれが生じないことになり、いわゆるゴースト像が実質的に発生しない。すなわち、主ビームスプリッタ22は、測定光の光束が非コリメートビームである位置に配置されているが、ゴースト像が発生しないので、サンプルSMPに照射される測定光のスポットの像およびサンプルSMPの表面状態を示す像に生じる滲みを抑えて、クリアな観察が可能になる。
(f2:主ビームスプリッタ22の厚み)
上述するような測定ユニット100と組み合わせる場合には、主ビームスプリッタ22の光学膜厚を以下のように設計することが好ましい。すなわち、光学ユニット2を分光干渉式の膜厚測定に適用する場合には、主ビームスプリッタ22の光学膜厚(屈折率×実際の厚み:nd)は、測定ユニット100の分光測定部120が測定可能な波長範囲の下限値λminと上限値λmaxとによって、以下の(1)式に従って算出される光学膜厚の下限値dminを下回るようにすることが好ましい。
Figure 0007219463000001
すなわち、nd<dminとなるように、主ビームスプリッタ22の光学膜厚が決定される。このように、主ビームスプリッタ22の光学膜厚は、測定ユニット100の測定波長範囲の上限値および下限値に基づいて決定される測定可能な光学膜厚の下限値未満となるように決定されることが好ましい。
図14は、本実施の形態に従う光学測定装置を用いて測定可能な光学膜厚の下限値を有するサンプルSMPを測定したときの波長範囲と干渉波形の周期性との関係を説明するための図である。なお、図14において、波数の下限値kminは波長範囲の上限値λmaxの逆数を意味し、波数の上限値kmaxは波長範囲の下限値λminの逆数を意味する。
図14に示すように、(1)式に従って算出される光学膜厚の下限値dminは、干渉波形の1周期分が分光測定部120の測定可能な波長範囲(λmin~λmax)に一致する場合の光学膜厚に相当する。すなわち、光学膜厚の下限値dminは、干渉波形の1周期分を構成するデータ数が検出部127の検出素子数と同一である場合の光学膜厚を意味する。
反射率スペクトルの波長範囲が干渉波形の1周期分未満であれば、フーリエ変換して得られるパワースペクトルには、干渉波形に由来するピークは生じない。主ビームスプリッタ22には測定光が透過するので、主ビームスプリッタ22自体で干渉が生じ得るが、上述したような光学膜厚の条件を満たすようにすることで、サンプルSMPの膜厚を算出するためのパワースペクトルには、その影響が及ばないことになる。すなわち、主ビームスプリッタ22の光学膜厚を(1)式に従って算出される光学膜厚の下限値dminを下回るようにすることで、サンプルSMPの膜厚を算出するにあたって、主ビームスプリッタ22自体で生じる干渉の影響を測定結果から排除できる。
(f3:観察光の注入)
本実施の形態に従う光学測定装置1において、主ビームスプリッタ22は、測定光の反射光の分離、観察光の注入、観察光の反射光の分離という3つの機能を発揮する。
図1、図7および図8を再度参照して、観察用光源24は、主ビームスプリッタ22の反射面に対応する光軸AX2に直交する光軸AX3上に配置される。すなわち、主ビームスプリッタ22での反射により形成される光路(光軸AX2)上に、観察用光源24が発生する観察光を注入するための副ビームスプリッタ26が配置されている。このように、測定光が伝搬する光路である光軸AX1とは別の光路である光軸AX2上に観察光を注入するための光学部材を配置することで、測定光の減衰を抑制できる。
<G.測定手順>
次に、本実施の形態に従う光学測定装置1を用いたサンプルSMPの測定手順について説明する。
図15は、本実施の形態に従う光学測定装置1を用いたサンプルSMPの測定手順を示すフローチャートである。なお、必要に応じて、キャリブレーションなどの事前処理が実行されてもよい。
図15を参照して、ユーザがサンプルSMPをステージ10上に配置する(ステップS2)。
続いて、可視域を波長範囲に含む観察光を光軸AX1に沿ってサンプルSMPに照射する(ステップS4)。すなわち、ユーザは、光学ユニット2の観察用光源24を点灯し、観測光を光軸AX1に注入する。そして、ユーザは、この状態で表示装置200に表示される撮像画像を見ながら、撮像部30の焦点がサンプルSMPの表面と一致するように、撮像部30およびマクロレンズ28の位置などを調整する(ステップS6)。
撮像部30の焦点がサンプルSMPの表面と一致するように調整された後、可視域以外を波長範囲に含む測定光を光軸AX1に沿ってサンプルSMPに照射する(ステップS8)。すなわち、ユーザは、測定ユニット100の測定用光源110を点灯し、測定光を光軸AX1に注入する。そして、ユーザは、この状態で表示装置200に表示される撮像画像を見ながら、測定光の焦点がサンプルSMPの表面と一致するように、投受光プローブ16の位置などを調整する(ステップS10)。測定光の焦点がサンプルSMPの表面と一致した状態においては、測定光のスポット像の大きさが最小となり、滲みのない像が表示されることになる。
以上のような処理によって、測定可能な状態になる。
そして、サンプルSMPにおいて生じる測定光の反射光およびサンプルSMPにおいて生じる観察光の反射光のうち、光軸AX1上に配置された主ビームスプリッタ22によって光軸AX2に光路が変化した光が撮像部30で受光され、受光された光の像を示す撮像画像が出力される(ステップS12)。この状態において、測定ユニット100は、サンプルSMPにおいて生じる測定光の反射光を受光して測定結果を出力する(ステップS14)。測定結果を出力する処理は、測定光の反射光に基づいてサンプルの反射率スペクトルを算出する処理と、反射率スペクトルに対する所定の波数変換により波数変換反射率スペクトルを算出する処理と、波数変換反射率スペクトルを波数についてフーリエ変換してパワースペクトルを算出する処理と、パワースペクトルに現れるピークの位置に基づいて、光学特性として、サンプルの光学膜厚、サンプルの膜厚、サンプルまでの距離のうち少なくとも一つを算出する処理とを含んでいてもよい。
このように、ユーザは、サンプルSMPの表面状態を観察するための観察光と測定光との両方を光軸AX1に注入した状態で、撮像部30からの撮像画像を参照しながら、サンプルSMPについての測定(例えば、膜厚測定や距離測定)を行う。
以上の手順によって、サンプルSMPに対する測定が完了する。なお、複数のサンプルSMPを連続的に測定する場合には、図15に示されるステップが繰り返されることになるが、サンプルSMPの種類や形状などによっては、ステップS6およびS10の調整処理などを適宜省略してもよい。
<H.測定例>
次に、本実施の形態に従う光学測定装置1を用いたサンプルSMPの測定例を示す。
図16~図18は、本実施の形態に従う光学測定装置1を用いたサンプルSMPの測定例を示す図である。図16~図18においては、透明基板層にセラミックが積層されたサンプルSMPを測定した結果の一例を示す。なお、撮像部30には、カラーCMOS撮像部(メーカ:Allied Vision Technologies、型式:Mako-G319C)を用いた。
図16には、サンプルSMPの単層部を測定した結果を示し、図17には、サンプルSMPの積層部を測定した結果を示し、図18には、サンプルSMPの積層部(ボイド)を測定した結果を示す。
図16(A)~図18(A)には、各測定状態において撮像部30により撮像された画像を示し、図16(B)~図18(B)には、各測定状態において測定された反射率スペクトルを示し、図16(C)~図18(C)には、各測定状態において算出されたパワースペクトルを示す。
図16(A)を参照して、測定光のスポット像が単層部に対応する位置に確認できる。この測定状態において、図16(C)に示されるパワースペクトルにおいては、サンプルSMPの透明基板層のピークのみが現れていることが分かる。
図17(A)を参照して、測定光のスポット像が積層部に対応する位置に確認できる。この測定状態において、図17(C)に示されるパワースペクトルにおいては、サンプルSMPのセラミック層および透明基板層の両方のピークが現れていることが分かる。
図18(A)を参照して、測定光のスポット像が積層部(ボイド)に対応する位置に確認できる。この測定状態において、図18(C)に示されるパワースペクトルにおいては、サンプルSMPのセラミック層および透明基板層の両方のピークに加えて、両層の間に生じたボイド(気泡)によると考えられるピークが現れていることが分かる。
<I.利点>
従来技術においては、測定光の光路に沿ってサンプル上に照射位置を示す可視光を投影し、ユーザが投影された可視光に基づいて測定位置を確認するような構成が採用されていた。しかしながら、可視域以外(赤外域および紫外域など)の測定光を用いて光学特性を測定する場合には、光学系に生じる色収差などによって、可視光が投影されている位置が実際の測定位置と一致するか否かを確認できない場合もある。
これに対して、本実施の形態に従う測定装置は、可視域以外を波長範囲として含む測定光と、可視域を波長範囲として含む観察光とをサンプルSMPに照射した状態を、撮像部で撮像することにより、サンプルSMPの表面状態に加えて、実際に測定光が投影されている位置を同時に観察できる。このように、本実施の形態に従う光学測定装置1によれば、従来技術では確認することができなかった、測定光の実際の照射位置(測定位置)を可視化できる。
撮像部により撮像される撮像画像を表示装置200に表示することで、サンプルSMPの表面状態および測定光の照射位置を同時に観察できる。測定中に撮像画像を観察できるので、測定位置と測定される反射率スペクトルおよびパワースペクトルとの関係を確認しながら測定を行うことができるので、ピークの同定や各層の厚みの解析を容易化できる。
また、本実施の形態に従う光学測定装置1によれば、撮像部に入射する測定光の反射光と観察光の反射光との間で強度バランスを調整するので、撮像画像内において、サンプルSMPの表面状態および測定光のスポット像が適切に表現される。
さらに、本実施の形態に従う光学測定装置1によれば、測定ユニット100から照射される測定光がサンプルSMPに照射され、サンプルSMPから測定ユニット100に戻るまでの光路上には、1つのビームスプリッタのみが配置される。観察光をサンプルSMPに照射する機能を有しつつ、ビームスプリッタの数を最小限にした光学系を採用することで、測定光の減衰を抑制して、測定の高精度化および高速化を実現できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 光学測定装置、2 光学ユニット、10 ステージ、12 下部筒部、14 上部筒部、16 投受光プローブ、18 コネクタ、20 結像レンズ、22 主ビームスプリッタ、24 観察用光源、26 副ビームスプリッタ、28 マクロレンズ、30 撮像部、32 光学フィルタ、34 透過光学部材、40 Y型ファイバ、41,42 分岐ファイバ、43 ファイバカプラ、100 測定ユニット、110 測定用光源、120 分光測定部、121 スリット、122 シャッタ、123 カットフィルタ、124 コリメートミラー、125 回折格子、126 フォーカスミラー、127 検出部、130 演算部、140 インターフェイス、200 表示装置、302,310 イメージセンサ、304 カラーフィルタ、306 近赤外吸収フィルタ、308 光電変換部、312 マイクロレンズ、314 保護層、316 透明電極、318 可視域用有機薄膜、320 近赤外域用有機薄膜、322 画素電極、324 シリコン基板、326 電荷蓄積ノード、328 電源、330 信号電荷、AX1,AX2,AX3 光軸、FV 視野、ML1 測定光、ML2,ML3,OL2 測定光の反射光、OL1 観察光、OL2 観察光の反射光、SMP サンプル。

Claims (12)

  1. 可視域以外を波長範囲に含む測定光を第1の光軸に沿ってサンプルに照射するとともに、前記サンプルにおいて生じる前記測定光の反射光を受光するプローブと、
    前記第1の光軸上に配置された第1のビームスプリッタと、
    可視域を波長範囲に含む観察光が前記第1の光軸に沿って前記サンプルに照射されるように、前記観察光を前記第1のビームスプリッタに導く第2のビームスプリッタと、
    前記サンプルにおいて生じる前記測定光の反射光および前記サンプルにおいて生じる観察光の反射光のうち、前記第1のビームスプリッタによって第2の光軸に光路が変化した光を受光し、受光した光の像を示す撮像画像を出力する撮像部とを備え、
    前記観察光の波長範囲は、前記測定光の波長範囲とは重複しないように構成されており、
    前記撮像部は、前記観察光の波長範囲の少なくとも一部、および、前記測定光の波長範囲の少なくとも一部のいずれにも感度を有している、光学ユニット。
  2. 前記測定光の波長範囲は、近赤外域を含む、請求項1に記載の光学ユニット。
  3. 前記第2のビームスプリッタは、前記第2の光軸上に配置されており、
    前記観察光を発生する観察用光源は、前記第2のビームスプリッタに関連付けられた第3の光軸上に配置される、請求項1または2に記載の光学ユニット。
  4. 前記第2の光軸は、前記第1の光軸に対して直交しており、
    前記第3の光軸は、前記第2の光軸に対して直交するとともに、前記第1の光軸とは非平行である、請求項3に記載の光学ユニット。
  5. 前記第1のビームスプリッタは、ペリクル膜からなる、請求項1~4のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  6. 前記撮像部に入射する測定光の反射光と観察光の反射光との強度バランスを調整する強度調整手段をさらに備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  7. 前記強度調整手段は、前記撮像部の前段に配置された光学フィルタを含む、請求項6に記載の光学ユニット。
  8. 前記強度調整手段は、
    前記測定光の波長範囲についての前記撮像部からの出力信号と、前記観察光の波長範囲についての前記撮像部からの出力信号とを合成する処理を変化させる手段と、
    前記測定光の波長範囲に対する前記撮像部の感度と前記観察光の波長範囲に対する前記撮像部の感度との比を変化させる手段とのうち、いずれかを含む、請求項6に記載の光学ユニット。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の光学ユニットと、
    前記光学ユニットの前記プローブと光学的に接続され、前記プローブを介して導かれる前記測定光の反射光を受光して光学特性を含む測定結果を出力する測定ユニットとを備える、光学測定装置。
  10. 前記測定ユニットは、
    前記測定光の反射光に基づいて前記サンプルの反射率スペクトルを算出する手段と、
    前記反射率スペクトルに対する所定の波数変換により波数変換反射率スペクトルを算出する手段と、
    前記波数変換反射率スペクトルを波数についてフーリエ変換してパワースペクトルを算出する手段と、
    前記パワースペクトルに現れるピークの位置に基づいて、前記光学特性として、前記サンプルの光学膜厚、前記サンプルの膜厚、前記サンプルまでの距離のうち少なくとも一つを算出する手段とを含む、請求項9に記載の光学測定装置。
  11. 前記第1のビームスプリッタの光学膜厚は、前記測定ユニットの測定波長範囲の上限値および下限値に基づいて決定される測定可能な光学膜厚の下限値未満となるように決定される、請求項9に記載の光学測定装置。
  12. 測定用光源が発生した、可視域以外を波長範囲に含む測定光を第1の光軸に沿ってサンプルに照射するステップと、
    可視域を波長範囲に含む観察光を前記第1の光軸に沿って前記サンプルに照射するステップと、
    前記サンプルにおいて生じる前記測定光の反射光を受光して光学特性を含む測定結果を出力するステップと、
    前記サンプルにおいて生じる前記測定光の反射光および前記サンプルにおいて生じる観察光の反射光のうち、前記第1の光軸上に配置された第1のビームスプリッタによって第2の光軸に光路が変化した光を撮像部で受光し、受光した光の像を示す撮像画像を出力するステップとを備え、
    前記観察光の波長範囲は、前記測定光の波長範囲とは重複しないように構成されており、
    前記撮像部は、前記観察光の波長範囲の少なくとも一部、および、前記測定光の波長範囲の少なくとも一部のいずれにも感度を有している、光学測定方法。
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