JP2024044673A - 光測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上述の課題の少なくともひとつを解決可能な光測定装置を提供する。【解決手段】光源装置200は、波長掃引光L1を発生する。照射光学系310は、波長掃引光L1を対象物に照射する。パルス光源210は、連続スペクトルを含むパルス光を生成する。分割器222は、パルス光を、波長に応じて空間的に複数n個(n≧2)のビームに分割する。複数n本のファイバFBは、n個のビームに異なる遅延を与える。カプラ226は、n本のファイバFBから出力されるn個のビームを合波するバンドルファイバFBまたはマルチコアファイバである。ロッドインテグレータ228は、その入射端がカプラ226の出射端と結合される。クリティカル照明系312は、ロッドインテグレータ228の出射端の光源像を対象物2に投影する。【選択図】図5

Description

本開示は、光測定装置に関する。
対象物の成分分析や検査に分光解析が広く用いられる。分光解析では、照射光を対象物に照射し、照射の結果得られる物体光のスペクトルが測定される。そして、物体光のスペクトルと照射光のスペクトルの関係にもとづいて、反射特性(波長依存性)あるいは透過特性などの光学的特性を得ることができる。
光学特性の測定手法のひとつとして、波長掃引型の分光法が知られている。波長掃引型の分光器は、波長が経時的に変化する波長掃引光を生成し、検査対象に照射する。波長掃引光は、時間と波長が1対1の関係にあるパルスあるいはパルス列である。そして波長掃引光を検査対象に照射して得られる光の時間波形を受光器によって検出する。受光器の出力波形は、時間軸が波長に対応するスペクトルを表す。
図1は、波長掃引型の分光装置10を示す図である。分光装置10は、光源装置20、分光ヘッド30、演算処理装置40を備える。
光源装置20は、波長掃引光L1を生成する。波長掃引光L1は、分光ヘッド30に導かれる。分光ヘッド30の照射光学系31は、波長掃引光L1を試料2に照射する。第1受光器32は、波長掃引光L1を試料2に照射した結果得られる光(物体光)L2を検出する。物体光L2は、試料2の反射光または透過光でありうる。
照射光学系31において、波長掃引光L1の一部が参照光L3として分岐される。第2受光器33は、参照光L3を測定する。
第1受光器32が生成する第1検出信号S1と、第2受光器33が生成する第2検出信号S2は、演算処理装置40に供給される。物体光L2および参照光L3は、波長掃引光L1の時間-波長の1対1の対応関係を引き継いでいる。したがって、第1検出信号S1の時間波形は、時間軸を波長に換算することにより、物体光L2のスペクトルに変換できる。同様に、第2検出信号S2の時間波形は、時間軸を波長に換算することにより、参照光L3のスペクトルに変換できる。演算処理装置40は、参照光L3に対する物体光L2の対応する波長ごとの割合を計算し、試料2の分光特性(反射率や透過率)を測定する。
図2は、波長掃引光を生成する光源装置20を示す図である。光源装置20は、パルス光源21、波長選択フィルタ22、分割器23、ディレイライン24、カプラ25を備える。
パルス光源21は、連続スペクトルを有するパルス光を発生する。波長選択フィルタ22は、パルス光に含まれるスペクトル成分のうち、分光に使用する波長帯域を選択する。分割器23は、アレイ導波路回折格子(AWG:Arrayed Waveguide Grating)であり、パルス光を、波長に応じて複数n個の経路に分割する。ディレイライン24は、複数の経路の光(分割光)に、異なる遅延を与える。たとえばディレイライン24は、長さが異なる複数のファイバFB1~FBnを含む。カプラ25は、マルチコアファイバやバンドルファイバであり、複数のファイバFB1~FBnから出力される光を空間的に再結合する。再結合された光は、波長掃引光L1として出射される。
特許文献2には、マルチコアファイバやバンドルファイバであるカプラ25の出射光を、対象物に照射する光学系が開示されている。マルチコアファイバやバンドルファイバから出射する個々のビームはガウシアンの強度分布を有しており、特許文献2の照射光学系は、ビームを、ガウシアンの強度分布を保ったまま、対象物に照射する。
特開2020-159973号公報 特開2022-42444号公報 米国特許出願公開第2017/0122806号明細書
本発明者らは、図2の波長掃引光の光源装置20について検討した結果、以下の課題を認識するに至った。
(課題1)
図3は、波長掃引型の分光装置の課題のひとつ(課題1という)を説明する図である。波長掃引光L1のビームは、パルスであり、所定位置に繰り返し照射され、対象物(試料)OBJは、搬送手段によって、波長掃引光L1の照射位置を横切るようにして搬送される。図3には、対象物OBJと波長掃引光L1のビームの相対的な位置関係が示される。
波長掃引光L1が、ガウシアン形状の照度分布を有する場合、ガウシアン分布の裾の部分(たとえば1/e幅よりも外側)では、強度が不足するため、分光測定に使用できない。したがって、対象物OBJを、端部を含めた全体にわたり検査する場合、図3の上段に示すように、波長掃引光L1の強度分布の1/eより低い部分(ハッチングを付す)が、対象物OBJよりも外側にはみ出す。はみ出した光が、迷光となって受光器に入射すると測定精度が低下する。また迷光は、対象物OBJを透過しておらず減衰していないため、高強度であり、受光器に入射すると、受光器の信頼性に悪影響を及ぼすおそれがある。
図3の下段に示すように、対象物OBJの両端に照射されるビームの相対位置を、ビームの裾が対象物OBJに包含されるように、内側にオフセットすることにより、迷光を低減できる。しかしながらこの場合、対象物OBJの両端を検査することができないため、測定可能範囲が狭くなる。また、照射回数Nのスペクトルを積算することにより、S/N比は、√N倍に改善されるところ、図3の下段の状態では、上段の状態に比べて、1個の対象物OBJに対する波長掃引光L1のパルスの照射回数が減ることとなり、S/N比が低下する。
(課題2)
図4は、波長掃引型の分光装置の課題の別のひとつ(課題2という)を説明する図である。図4には、波長が異なる複数のビームの、対象物OBJの表面(試料面)における強度分布が示される。対象物OBJの厚さdが、照射位置によって異なる場合がある。図4に示すように、波長λとλのビームが異なる位置に照射されると、波長ごとに感じる厚みd,dが異なることとなる。入射光の強度Iと透過光の強度Iとの間には、一般に下式のランベルト・ベールの法則が成り立っている。
-log(I/I)=ε・c・d
ここで-log(I/I)は吸光度、εは吸光係数、dは光路長である。光路長すなわち対象物の厚みが一定であれば吸光度は濃度に比例するため、吸光度を測定することで、目的とする物質の濃度を求めることができる。ところが、図4に示すように、対象物OBJの厚みが均一で無く、ビームが波長によって異なる位置に照射される場合、各波長における対象物の厚みが異なるため、吸光度が、対象物OBJに含まれる物質の吸光係数εのみでなく、光路長dの影響を受けることとなり、ただしく吸光度スペクトルを測定できないという問題が生ずる。
この問題を解決するために、波長が異なる複数のビームを、同じ位置に照射する照射光学系を開示する必要があり、特許文献2に開示されるような特別な光学系が必要となる。
なお、これらの問題を当業者の一般的な認識として捉えてはならず、本発明者らが独自に認識したものである。
本開示は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、上述の課題の少なくともひとつを解決可能な光測定装置の提供にある。
本開示のある態様は、光測定装置に関する。光測定装置は、波長掃引光を発生する光源装置と、波長掃引光を対象物に照射する光学系と、を備える。光源装置は、連続スペクトルを含むパルス光を生成するパルス光源と、パルス光を、波長に応じて空間的に複数n個(n≧2)のビームに分割する分割器と、n個のビームに異なる遅延を与える複数n本のファイバと、n本のファイバから出力されるn個のビームを合波するバンドルファイバまたはマルチコアファイバであるカプラと、その入射端がカプラの出射端と結合されたロッドインテグレータと、を含む。光学系は、ロッドインテグレータの出射端の光源像を対象物に投影するクリティカル照明系を含む。
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明あるいは本開示の態様として有効である。さらに、この項目(課題を解決するための手段)の記載は、本発明の欠くべからざるすべての特徴を説明するものではなく、したがって、記載されるこれらの特徴のサブコンビネーションも、本発明たり得る。
本開示のある態様によれば、上述の課題の少なくともひとつを解決できる。
波長掃引型の分光装置を示す図である。 波長掃引光を生成する光源装置を示す図である。 波長掃引型の分光装置の課題のひとつを説明する図である。 波長掃引型の分光装置の課題の別のひとつを説明する図である。 実施形態に係る光測定装置を示す図である。 カプラおよびロッドインテグレータを示す斜視図である。 カプラおよびロッドインテグレータの断面図である。 ロッドインテグレータによるプロファイル変換を説明する図である。 波長掃引光を示す図である。 図5の光測定装置による分光を説明する図である。 試料の表面に照射される波長掃引光の強度分布を説明する図である。 光測定装置による第1の効果を説明する図である。 光測定装置による第2の効果を説明する図である。 トップハット型のビームプロファイルを説明する図である。 実施形態に係る光測定装置により生成される照射光のビームプロファイルの測定結果を示す図である。 ビームプロファイルのスムージング処理を説明する図である。 波長の異なる複数のビームのプロファイルを示す図である。 断面が六角形のロッドインテグレータにより得られるビームプロファイルを示す図である。 ロッドインテグレータの断面図である。 断面が円のロッドインテグレータによって得られるビームプロファイルを示す図である。 断面が三角形のロッドインテグレータによって得られるビームプロファイルを示す図である。 断面が四角形のロッドインテグレータによって得られるビームプロファイルを示す図である。 断面が五角形のロッドインテグレータによって得られるビームプロファイルを示す図である。
(実施形態の概要)
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。またこの概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、実施形態の欠くべからざる構成要素を限定するものではない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態(実施例や変形例)または複数の実施形態(実施例や変形例)を指すものとして用いる場合がある。
一実施形態に係る光測定装置は、波長掃引光を発生する光源装置と、波長掃引光を対象物に照射する光学系と、を備える。光源装置は、連続スペクトルを含むパルス光を生成するパルス光源と、パルス光を、波長に応じて空間的に複数n個(n≧2)のビームに分割する分割器と、n個のビームに異なる遅延を与える複数n本のファイバと、n本のファイバから出力されるn個のビームを合波するバンドルファイバまたはマルチコアファイバであるカプラと、その入射端がカプラの出射端と結合されたロッドインテグレータと、を含む。光学系は、ロッドインテグレータの出射端の光源像を対象物に投影するクリティカル照明系を含む。
カプラからは、ガウシアンの強度分布を持った複数のビームが出射する。この複数のビームがロッドインテグレータを通過することにより、ロッドインテグレータの出射端において、各ビームは、ガウシアン分布に比べて平坦な、トップハット型のビームプロファイルを有することとなる。したがって、ロッドインテグレータの出射端には、波長が異なる複数のビームが均一な強度分布で重ね合わされた光源像が発生する。この光源像を、クリティカル照明系によってそのまま対象物の表面(試料面)に照射することで、複数の波長が同一箇所、同一範囲に、均一な照度分布で照射される。トップハット型のビームは、ガウシアンビームに比べて、裾の部分のエネルギーが小さいため、ビームの照射位置を対象物の端に寄せたとしても、迷光を抑制できる。
なお、本明細書において、「トップハット型のビームプロファイル」とは、完全なトップハット型であることを意味するのではなく、トップハット型に準ずるプロファイルを含みうる。トップハット型のビームプロファイルは、裾(エッジ)の急峻性と、ピークの平坦性という2つの特徴を具備しており、課題1に関連して、裾の急峻性が重要であり、課題2に関連して、ピークの平坦性が重要となる。
たとえば対象物が平坦である場合、課題1だけを主眼に置くことができ、その場合、ロッドインテグレータの出射端の強度分布は、少なくとも裾の急峻性を具備していればよく、そのようなものもトップハット型に準ずるビームプロファイルに含まれる。
あるいは、迷光対策が十分になされた装置の場合には、課題2のみを主眼に置くことができ、ロッドインテグレータの出射端の強度分布は、少なくともピークの平坦性を具備していればよく、そのようなものもトップハット型に準ずるビームプロファイルに含まれる。
一実施形態において、トップハット型のビームプロファイルは、エッジの急峻性が0.2以下であり、平坦性が25%以下のものを指してもよい。
急峻性は、強度分布のピークを100%で正規化したときの、強度40%に対応するビーム幅(40%幅)と、強度10%に対応するビーム幅(10%幅)を用いて以下のように定義するものとする。
急峻性=(10%幅-40%幅)/10%幅
また平坦性は、強度が40%以上の範囲(40%幅内)におけるCV値(変動係数:Coefficient of Variation)で定義する。
一実施形態において、ロッドインテグレータの断面は、多角形であってもよい。ロッドインテグレータは、円形に近いほど、トップハット型のビームプロファイルを得るために必要なロッド長が長くなる。反対に、三角形や四角形の断面では、同じトップハット型のビームプロファイルを得るために必要なロッド長は短くできるが、カプラとのアライメントに高い精度が要求される。それらのバランスを考慮すると、五角形~八角形の断面が好適である。
一実施形態において、ロッドインテグレータは、六角形の断面を有してもよい。この場合、要求されるカプラとのアライメント精度を緩和しつつ、トップハット型のビームプロファイルを得るために必要なロッド長を短縮できる。
一実施形態において、ロッドインテグレータの長さは100mmより長くてもよい。これにより、十分に平坦なビームプロファイルを得ることができる。
一実施形態において、ロッドインテグレータの長さは500mmより短くてもよい。たとえば円形のロッドインテグレータを用いて、トップハット側のビームプロファイルを実現しようとすると、500mmを超えるロッド長が必要となるが、このように長いロッドインテグレータは、自重による曲がり損失が問題となり、また長いロッドインテグレータを高精度に位置決めして支持することは容易ではない。ロッドインテグレータの長さを500mm、好ましくは200mm以下とすれば、自重による曲がりを抑制でき、また高精度に位置決めして支持することが容易となる。
(実施形態)
以下、本開示を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、開示を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも開示の本質的なものであるとは限らない。
図面に記載される各部材の寸法(厚み、長さ、幅など)は、理解の容易化のために適宜、拡大縮小されている場合がある。さらには複数の部材の寸法は、必ずしもそれらの大小関係を表しているとは限らず、図面上で、ある部材Aが、別の部材Bよりも厚く描かれていても、部材Aが部材Bよりも薄いこともあり得る。
図5は、実施形態に係る光測定装置100を示す図である。光測定装置100は、光源装置200、照射光学系310、受光装置320、演算処理装置400を備える。
光源装置200は、波長が経時的に変化する波長掃引光L1を発生する。波長掃引光L1は、時間と波長が一対一の関係で対応付けられる。これを波長掃引光L1は「波長の一意性を有する」という。
光源装置200は、パルス光源210およびパルスストレッチャ220を備える。
パルス光源210は、広帯域な連続スペクトルを有する広帯域パルス光L1aを出射する。広帯域パルス光L1aのスペクトルは、たとえば900nm~1300nmの範囲において、少なくとも10nm、好ましくは50nm、より好ましくは100nmの波長域にわたって連続している。広帯域パルス光L1aの波長域の幅は、分光に必要な波長域をカバーしていればよい。
たとえばパルス光源210は、超短パルスレーザと、非線形素子を含みうる。超短パルスレーザとしては、ゲインスイッチレーザ、マイクロチップレーザ、ファイバレーザ等が例示される。
非線形素子は、非線形現象によって、超短パルスレーザが生成する超短パルスのスペクトル幅をさらに広げる。非線形素子としてはファイバが好適であり、たとえば、フォトニッククリスタルファイバやその他の非線形ファイバを用いることができる。ファイバのモードとしてはシングルモードの場合が好適であるが、マルチモードであっても十分な非線形性を示すものであれば、使用することができる。
パルス光源210として、SLD(Superluminescent Diode)光源のような他の広帯域パルス光源を使用してもよい。
非線形素子から出力される広帯域パルス光L1aは、フェムト秒~ナノ秒オーダーのパルス幅を有する。
パルスストレッチャ220は、広帯域パルス光L1aのパルス幅を伸長し、波長掃引光L1を出力する。パルスストレッチャ220は、分割器222、ディレイライン224、カプラ226、ロッドインテグレータ228を備える。
分割器222は、広帯域パルス光L1aを、波長に応じて複数n個(n≧2)のビームに分割する。分割器222の構成は特に限定されないが、たとえばアレイ導波路回折格子(AWG)で構成することができる。
ディレイライン224は、複数n本のファイバFB1~FBnを含む。ファイバFB1~FBnは、異なる長さを有し、分割器222によって分割された複数のビームに対して、異なる遅延を与える。
分割前の広帯域パルス光L1aが、時間とともに周波数が上昇する(波長が短くなる)正のチャープパルス(アップチャープパルス)であるとする。この場合、パルスの前縁部に最長波長λの成分が含まれ、パルスの後縁部に最短波長λの成分が含まれている。
複数のファイバFB1~FBnは、異なる長さl~lを有している。λが最長波長、λが最短波長であるとすると、波長掃引光L1を、広帯域パルス光L1aと同じ正のチャープパルスとするためには、1<l<…<lの関係を満たしていればよい。一例として、n=20の場合、20本のファイバFBの長さl~l20は、1m~20mまで、1m刻みで増加してもよい。
ファイバFB1~FBnは、波長毎に異なる群遅延特性を有する必要はなく、同一のファイバ(同一のコア/クラッド材料のファイバ)を使用することができる。この意味で、ファイバFBは、マルチモードファイバを使用することが可能であり、この場合、意図しない非線形光学効果を防止することができる点において有利である。
カプラ226は、ディレイライン224によって異なる遅延が付与された複数のビームを再結合する。たとえばカプラ226は、n個のビームを合波するバンドルファイバまたはマルチコアファイバである。
ロッドインテグレータ228は、その入射端がカプラ226の出射端と光学的に結合され、ビームプロファイルを平滑化するホモジナイザとして機能する。
図6は、カプラ226およびロッドインテグレータ228を示す斜視図である。カプラ226は、複数のファイバ227を含み、各ファイバ227には、異なる波長λ,λ,…λのビームが伝搬する。各ファイバ227内を、ビームは単一横モード(シングルモード)で伝搬し、ファイバ227の出射端において、各ビームのプロファイルは、ガウシアン分布を有する。各波長のビームは、ロッドインテグレータ228の入射端の異なる位置に入射する。
図7は、カプラ226およびロッドインテグレータ228の断面図である。この例では、カプラ226は、60本のファイバ227を含んでおり、それらがロッドインテグレータ228の断面にわたり分布している。
図8は、ロッドインテグレータ228によるプロファイル変換を説明する図である。図8には、i番目の波長λiと、j番目の波長λjのビームBMi,BMjのみが示される。ファイバ227から出射したガウシアンビームは、ロッドインテグレータ228内を伝搬する。ロッドインテグレータ228を伝搬する際に、ビームはマルチモード化し、ビームのサイズは、ロッドインテグレータ228の出射端229において、ロッドインテグレータ228の断面の大きさまで大きくなる。各ビームBMi,BMjの出射端におけるプロファイルは、トップハット型に近づく。
以上が光源装置200の構成である。
図9は、波長掃引光L1を示す図である。図9の上段は、波長掃引光L1の強度(時間波形)IWS(t)を、下段は波長掃引光L1の波長λの時間変化を示す。この例において、波長掃引光L1は1個のパルス光であり、その前縁部において主波長がλ、後縁部において主波長がλであり、1パルス内で波長がλからλの間で経時的に変化する。この例では、波長掃引光L1は、時間とともに振動数が増加する、言い換えると時間とともに波長が短くなる正のチャープパルス(λ>λ)である。なお、波長掃引光L1は、時間とともに波長が長くなる負のチャープパルスであってもよい(λ<λ)。後述するように、波長掃引光L1は、波長ごとに、時間的に孤立したパルス(波束)からなるパルス列であってもよい。
図5に戻る。照射光学系310は、クリティカル照明系312、ビームスプリッタ314、ミラー316を備える。
クリティカル照明系312は、ロッドインテグレータ228の出射端229の光源像を試料2の表面(試料面)に投影する。
ビームスプリッタ314は、波長掃引光L1の一部を、試料2に向ける。またビームスプリッタ314は、波長掃引光L1の一部を参照光L3として取り出す。ミラー316は、参照光L3を受光装置320に向ける。
受光装置320は、第1受光器322、第2受光器324、A/Dコンバータ326,328を含む。第1受光器322は、波長掃引光L1を試料2に照射して得られる物体光L2を検出する。物体光L2は、反射光であってもよいし、透過光であってもよい。
A/Dコンバータ326は、第1受光器322の出力信号S1をデジタル信号D1に変換する。第2受光器324は、参照光L3を検出する。A/Dコンバータ328は、第2受光器324の出力信号S2をデジタル信号D2に変換する。デジタル信号D1が示す物体光L2の時間波形IOBJ(t)およびデジタル信号D2が示す参照光L3の時間波形IREF(t)は、演算処理装置400に取り込まれる。
波長掃引型の分光法では、波長掃引光L1における時刻と波長は1対1の対応関係を有する。この対応関係は、当然ながら参照光L3も有しており、また物体光L2にも引き継がれる。この時間と波長の対応関係を利用して、演算処理装置400は、物体光L2の時間波形IOBJ(t)を、周波数ドメインのスペクトルIOBJ(λ)に変換する。また演算処理装置400は、参照光L3の時間波形IREF(t)を、スペクトルに変換し、適切にスケーリングすることで、参照スペクトルIREF(λ)を計算する。
演算処理装置400の処理は特に限定されないが、一例として演算処理装置400は、参照スペクトルIREF(λ)と物体光L2のスペクトルIOBJ(λ)にもとづいて、対象物OBJの透過率T(λ)もしくは反射率R(λ)を計算することができる。
T(λ)=IOBJ(λ)/IREF(λ)
R(λ)=IOBJ(λ)/IREF(λ)
図10は、図5の光測定装置100による分光を説明する図である。上述のように、波長掃引光L1は、時間tと波長λが1対1で対応しているから、その時間波形IREF(t)は、周波数ドメインのスペクトルIREF(λ)に変換することができる。
物体光L2の時間波形IOBJ(t)も、時間tと波長λが1対1で対応したものとなる。したがって演算処理装置400は、受光装置320の出力が示す物体光L2の波形IOBJ(t)を、物体光L2のスペクトルIOBJ(λ)に変換することができる。
演算処理装置400は、2つのスペクトルIOBJ(λ)とIREF(λ)の比IOBJ(λ)/IREF(λ)にもとづいて、対象物OBJの透過スペクトルT(λ)を計算することができる。
波長掃引光L1における時間tの波長λの関係が、λ=f(t)なる関数で表されるとする。最も簡易には、波長λは、時間tに対して、一次関数にしたがってリニアに変化する。物体光L2の時間波形IOBJ(t)が、ある時刻tにおいて低下するとき、透過スペクトルT(λ)は、波長λ=f(t)に吸収スペクトルを有することを意味する。
なお、演算処理装置400における処理はこれに限定されない。時間の2つの時間波形IOBJ(t)とIREF(t)の比T(t)=IOBJ(t)/IREF(t)を演算した後に、この時間波形T(t)の変数tをλに変換することで、透過スペクトルT(λ)を算出してもよい。
続いて光測定装置100の利点を説明する。
図11は、試料2の表面に照射される波長掃引光L1の強度分布を説明する図である。上述のように、ロッドインテグレータ228の出射端229において、波長λ1~λnそれぞれのビームBM1~BMnは、トップハット形状のプロファイルを有しており、出射端229の光源像となる。クリティカル照明系312は、この光源像を、強度分布を維持したまま、試料2の表面に投影する。なおクリティカル照明系312は、出射端229のサイズと、試料2のサイズに応じた倍率を有してよく、したがって拡大投影あるいは縮小投影してもよい。試料2の表面には、波長掃引光L1として、トップハット型の照度分布を有する波長の異なる複数のビームが順次照射される。
図12は、光測定装置100による第1の効果を説明する図である。第1の効果は、課題1に対応している。図12には、対象物OBJと波長掃引光L1のビームの相対的な位置関係が示される。上述のように波長掃引光L1は、対象物OBJを動かしながら、複数回にわたり照射される。対象物OBJの表面に照射されるビームは、トップハット形状の強度分布を有しているため、ビームを対象物OBJの端部に寄せて照射しても、迷光のエネルギーは小さい。したがって、迷光に起因する上述の課題1を解決することができる。
図13は、光測定装置100による第2の効果を説明する図である。第2の効果は、課題2に対応している。本実施形態では、クリティカル照明系312を利用して、ロッドインテグレータ228の出射端229の照明像がそのまま、対象物OBJの表面に投影される。したがって、複数の波長のビームは、実質的に同一箇所に、トップハット形状の強度分布で照射される。これにより、波長の異なるビームは、同じ厚さを感じることとなり、上述の課題2を解決することができる。
続いて、ロッドインテグレータ228の設計について説明する。上述のように、ロッドインテグレータ228は、複数の波長のビームが、出射端229においてトップハット型のビームプロファイルをもつように設計される。そこでトップハット型のビームプロファイルについて説明する。
図14は、トップハット型のビームプロファイルを説明する図である。本実施形態において、トップハット型のビームプロファイルは、エッジの急峻性と、トップの平坦性の2つの観点から定義することができる。
「トップハット型のビームプロファイル」は、完全なトップハット型であることを意味するのではなく、図14に示すようなトップハット型に準ずるプロファイルを含みうる。トップハット型のビームプロファイルは、裾(エッジ)の急峻性と、ピークの平坦性という2つの特徴から把握することができる。課題1に関連して、裾の急峻性が重要であり、課題2に関連して、ピークの平坦性が重要となる。
たとえば対象物が平坦である場合、課題1だけを主眼に置くことができ、その場合、ロッドインテグレータの出射端の強度分布は、少なくとも裾の急峻性を具備していればよく、そのようなものもトップハット型に準ずるビームプロファイルに含まれる。
あるいは、迷光対策が十分になされた装置の場合には、課題2のみを主眼に置くことができ、ロッドインテグレータの出射端の強度分布は、少なくともピークの平坦性を具備していればよく、そのようなものもトップハット型に準ずるビームプロファイルに含まれる。
急峻性は、強度分布のピークを100%で正規化したときの、強度40%に対応するビーム幅(40%幅)と、強度10%に対応するビーム幅(10%幅)を用いて以下のように定義するものとする。
急峻性=(10%幅-40%幅)/10%幅
課題1を解決するためには、エッジの急峻性が0.2以下であることが好ましい。言い換えると、本実施の形態において、トップハット型のビームプロファイルは、エッジの急峻性が0.2以下であるものをいう。
平坦性は、強度が40%以上の範囲(40%幅内)におけるCV値(変動係数:Coefficient of Variation)で定義するものとする。
課題2を解決するためには、ピークの平坦性が25%以下であることが好ましい。言い換えると、本実施の形態において、トップハット型のビームプロファイルは、平坦性が25%以下であるものをいう。
続いて、ビームプロファイルの評価の具体例を説明する。図15は、実施形態に係る光測定装置100により生成される照射光のビームプロファイルの測定結果を示す図である。ロッドインテグレータ228は、0.69mmの円に外接する正六角形の断面を有し、長さは100mmである。クリティカル照明系312は、焦点距離750mmの2枚のレンズで構成され、ロッドインテグレータ228の出射端229の照明像を、イメージセンサの撮像面に等倍で投影している。
上述したように、ロッドインテグレータ228内を光がマルチモード伝搬するため、出射端229における照明像には、スペックルが生じる。したがって、それを結像した撮像面(すなわち試料面)のプロファイルもまだら模様が生ずる。したがって、ビームが、トップハット型のプロファイルをもつかどうかを評価する際には、このスペックルの影響をスムージング処理により取り除く必要がある。
スムージング処理の手法は特に限定されないが、以下、その一例を説明する。
図16は、ビームプロファイルのスムージング処理を説明する図である。処理S100において、処理前の元データのスペックルの大きさ(全幅)Δを取得する。この例では、処理S100の右図に示すように、1つのスペックルはおおよそ5ピクセルにわたり広がりをもつ。
処理S102において、元データと、元データを+方向にΔピクセル分、シフトしたデータと、元データを-方向にΔピクセル分、シフトしたデータと、を平均する。この際、重み付け平均をとってもよい。
処理S104において2Δの幅をもつウィンドウを用いて、移動平均をとる。この例でΔ=5ピクセルであるから、10ピクセルの移動平均処理が行われることとなる。そして処理S106において、ピークが1(100%)となるように規格化する。
以上がビームプロファイルの平滑化処理の一例である。当業者によれば、平滑化の手法がこれに限定されないことが理解される。たとえば処理S102とS104は入れ替えてもよい。また最終的に規格化するため、処理S102は、単純加算であってもよい。
別の平滑化の手法としては、画像データを周波数領域の情報に変換してフィルタリングしてもよい。あるいは、スペックルの幅よりも大きな画素ピッチを有するイメージセンサを用いてビームプロファイルを評価してもよい。
続いて、断面形状や長さが異なるロッドインテグレータ228について検討した結果を説明する。
図17は、波長の異なる複数のビームのプロファイルを示す図である。測定は、図15で説明したものと同じ条件で行っている。チャンネル番号は、図7のファイバの位置の番号と対応しており、均一化されにくい外周部のチャネルについて示している。各チャンネルの左の図は、平滑化処理前のプロファイルを、右の図は、平滑化処理後のプロファイルを示している。
平滑化処理後のプロファイルについて、エッジの急峻性と、ピークの平坦性を評価した結果は以下の通りである。
・CH01
X方向急峻性 0.08
Y方向急峻性 0.07
X方向平坦性 15.5%
Y方向平坦性 16.0%
・CH02
X方向急峻性 0.108
Y方向急峻性 0.067
X方向平坦性 15.3%
Y方向平坦性 16.9%
・CH03
X方向急峻性 0.090
Y方向急峻性 0.105
X方向平坦性 15.8%
Y方向平坦性 16.0%
・CH04
X方向急峻性 0.090
Y方向急峻性 0.080
X方向平坦性 20.6%
Y方向平坦性 20.6%
続いて、ロッドインテグレータ228によるプロファイル変換の長さの依存性について説明する。
図18は、断面が六角形のロッドインテグレータ228により得られるビームプロファイルを示す図である。ロッドインテグレータ228の長さを、50mm、100mm、150mmと変化させて、出射端229におけるビームプロファイルをシミュレーションした。シミュレーションではマルチモードを考慮できないため実測のような複数ピークを有するまだら状の強度分布とはならないが、傾向は実測とよく一致する。
断面が六角形のロッドインテグレータでは、長さが50mmでは、ピーク部分において非対称性が見られるが、実用上は十分に平坦であると言える。
続いて、さまざまな断面形状のロッドインテグレータ228について検討した結果を説明する。円、三角形、四角形、五角形について検討した。
図19は、ロッドインテグレータ228の断面図である。図中、入射端において、チャンネルCH03とCH05の位置に結合するビームについて、出射端におけるビームプロファイルをシミュレーションにより計算した。ロッドインテグレータ228の長さは、50mm、100mm、150mmとした。
図20は、断面が円のロッドインテグレータ228によって得られるビームプロファイルを示す図である。円形のロッドインテグレータ228は、均一化に必要な長さが、六角形や他の形状に比べて長くなる。また、150mmまで長くしても、中央部分の強度が弱いドーナツ状となっており、同じ長さの他の形状と比べて、平坦性で劣っている。
図21は、断面が三角形のロッドインテグレータ228によって得られるビームプロファイルを示す図である。三角形の場合は、短い長さで平坦化が可能である。しかし、カプラ226とロッドインテグレータ228の位置ズレ(カプラ226とロッドインテグレータ228の中心位置のズレ)や方向ズレ(回転ズレ)に対してシビアであるため、ズレに対して、厳しい制限が必要となる。また円形のバンドルファイバを内包するには、1辺が、バンドル直径×√3の長さの三角形が必要となり、大きい光学系が必要になる。
図22は、断面が四角形のロッドインテグレータ228によって得られるビームプロファイルを示す図である。四角形も、三角形と同様に、短い長さで平坦化できる。しかしながら、三角形と同様に、四角形も、位置ズレ、方向ズレの影響が大きい。
図23は、断面が五角形のロッドインテグレータ228によって得られるビームプロファイルを示す図である。五角形の場合、均一化に必要な長さは、三角形や四角形よりも長いが、円形よりは短くて済む。三角形や四角形に比べ、位置ズレや方向ズレがビームプロファイルに与える影響は小さいといえる。
以上をまとめると、断面が円形に近いほど、平坦なプロファイルを得るために必要なロッドインテグレータ228の長さは長くなり、三角形に近いほど、必要なロッドインテグレータ228は短くて済む。
位置ズレや方向ズレについては、円形がもっとも影響を受けにくく、三角形に近いほど、位置ズレや方向ズレに対してシビアとなる。これは、三角形は点対称でなく、四角形も対角線の長さと、中点を結ぶ線分の長さの違いが大きいからである。
そのため、三角形や四角形のロッドインテグレータ228を採用すると、試料2の搬送ズレ、具体的には位置ズレ(搬送方向に対し垂直方向のズレ)や角度ズレ(搬送方向のズレ)により、各ビームの試料2内の通過距離が異なることとなり、測定再現性に影響が生じる可能性がある。特に、試料2の形状や凹凸に対して比較的大きい照射径で照射する場合、影響が顕著になる。
この観点において、ロッドインテグレータ228の断面は円形に近い方が、上記のような搬送ズレによる影響が少ないが、円形は均一化に必要な長さが長く、100mm程度では均一化が不十分である。
一方、五角形や六角形では、100mmでもある程度均一化できている。特に六角形は線対象であり点対称で円形に近いため、ロッドインテグレータ228の断面として好適である。
特に、φ1mm以下の細い、また数百mm以上の長いロッドを保持することは実用上、容易ではない。このようなロッドは自重による曲がりが損失をもたらす。曲がりを低減するためには、支持部の個数を増やす必要があるが、ガラスより屈折率が高い接着剤等で保持することになるため保持部で光が漏れて損失が増えるという問題がある。この観点から実用上は、ロッドインテグレータ228は、長くても500mm以下、好ましくは200mm以下とする。六角形のロッドインテグレータ228では、50mm~100mmで、実用に耐えうるビームプロファイルが得られるため、ロッドインテグレータ228を追加したことによる損失を抑制できる。
本開示に係る実施形態について、具体的な用語を用いて説明したが、この説明は、理解を助けるための例示に過ぎず、本開示あるいは請求の範囲を限定するものではない。本発明の範囲は、請求の範囲によって規定されるものであり、したがって、ここでは説明しない実施形態、実施例、変形例も、本発明の範囲に含まれる。
L1 波長掃引光
L1a 広帯域パルス光
L2 物体光
2 試料
L3 参照光
100 光測定装置
200 光源装置
210 パルス光源
220 パルスストレッチャ
222 分割器
FB ファイバ
224 ディレイライン
226 カプラ
228 ロッドインテグレータ
229 出射端
310 照射光学系
312 クリティカル照明系
314 ビームスプリッタ
316 ミラー
320 受光装置
322 第1受光器
324 第2受光器
326,328 A/Dコンバータ
400 演算処理装置

Claims (5)

  1. 波長掃引光を発生する光源装置と、
    前記波長掃引光を対象物に照射する光学系と、
    を備え、
    前記光源装置は、
    連続スペクトルを含むパルス光を生成するパルス光源と、
    前記パルス光を、波長に応じて空間的に複数n個(n≧2)のビームに分割する分割器と、
    前記n個のビームに異なる遅延を与える複数n本のファイバと、
    前記n本のファイバから出力される前記n個のビームを合波するバンドルファイバまたはマルチコアファイバであるカプラと、
    その入射端が前記カプラの出射端と結合されたロッドインテグレータと、
    を含み、
    前記光学系は、前記ロッドインテグレータの出射端の光源像を前記対象物に投影するクリティカル照明系を含むことを特徴とする光測定装置。
  2. 前記ロッドインテグレータは、多角形の断面を有することを特徴とする請求項1に記載の光測定装置。
  3. 前記ロッドインテグレータは、六角形の断面を有することを特徴とする請求項1に記載の光測定装置。
  4. 前記ロッドインテグレータの長さは100mmより長いことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光測定装置。
  5. 前記ロッドインテグレータの長さは500mmより短いことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光測定装置。
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