JP7219247B2 - 鋼材冷却装置及び鋼材溶接方法 - Google Patents
鋼材冷却装置及び鋼材溶接方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7219247B2 JP7219247B2 JP2020107292A JP2020107292A JP7219247B2 JP 7219247 B2 JP7219247 B2 JP 7219247B2 JP 2020107292 A JP2020107292 A JP 2020107292A JP 2020107292 A JP2020107292 A JP 2020107292A JP 7219247 B2 JP7219247 B2 JP 7219247B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel material
- welding
- cooling water
- welded
- welded portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
Description
このエレクトロスラグ溶接は高性能である反面、入熱量が大きく冷却速度が小さいため、柱スキンプレートの靭性低下が懸念されている。靭性を改善させる方法として、スキンプレート外側から一定量の水を噴射させて冷却速度を大きくする技術が知られている。
そして、凹溝内の下端部からエレクトロスラグ溶接を開始して上方に向けて溶接位置の移動に追随させて、冷却水を噴射する噴射管を下方の噴射管から上方の噴射管に順次切り替えていく。噴射を切り替える噴射管は同時に2本の噴射管のフラットスプレーノズルからダイアフラムの溶接位置外面に冷却水を噴射し、移動する溶接部を順次冷却している。
そのため、多数の噴射管の配置構成とスプレーノズルの噴射の切り換え制御装置が必要であり、噴射設備が大型化する上に噴射タイミングの調整が煩雑でコスト高になるという問題があり、実用的でなかった。
本発明によれば、第一鋼材に対して第二鋼材をT字状に連結した状態で、第一鋼材における溶接部の外面の上端部に冷却水噴射ノズルから冷却水を噴射させると共に、第一鋼材及び第二鋼材の溶接部において溶接部材を下方から上方に向けて溶接させながら移動させる。第一鋼材の外面の上端部に冷却水を噴射させると上端部から第一鋼材の外面に沿って下方に冷却水が流れ落ちるため、下方から上方に移動しながら溶接する溶接部の外面を確実に冷却できることになり、溶接部材で溶接する溶接部が下方から上方に移動しても噴射する冷却ノズルを切り換える必要がなく、簡単な構成で効率よく溶接部を冷却できる。
遮蔽部材に取り付けられた冷却水噴射ノズルから第一鋼材の溶接部に対向する外面に噴射される冷却水は第一鋼材の外面と遮蔽部材との間の間隙内で外面に沿って流れ落ちるため、冷却水が飛び散ることを防止して溶接部の外面を上側から効率よく冷却できる。
本発明によれば、第一鋼材に対して第二鋼材をT字状に連結した状態で、第一鋼材の外面にエア噴射ノズルから冷却用エアを噴射させると共に、溶接部材を下方から上方に向けて移動させながら第一鋼材及び第二鋼材の溶接部を移動させる。そのため、下方から上方に移動する第一鋼材及び第二鋼材の溶接部の移動領域に対向する第一鋼材の外面を溶接部の移動領域の全長に亘って冷却用エアで冷却させることができる。
先ず、第一実施形態による鋼材溶接装置1と鋼材溶接方法について図1乃至図3により説明する。図1(a)、(b)は、ビルトボックス柱の一の面であるスキンプレート2とその内面2aに溶接された補強材としてのダイアフラム3とを溶接部4でT字状に溶接した構造を示す要部斜視図である。スキンプレート2は例えば50mm厚で780N級鋼材であり、ダイアフラム3は例えば60mm厚の鋼材である。スキンプレート2は第一鋼材に含まれ、ダイアフラム3は第二鋼材に含まれる。
そのため、スキンプレート2における内面2aの溶接部4に対向する反対側の外面2bが冷却面となる。図1(a)に示すように、外面2bにおける上下方向に上部、中央部、下部が位置し、試験体として温度計測される。なお、スキンプレート2の凹溝7の内面2aに上下方向に形成される溶接部4の溶接線(溶接金属9)に対向する外面2bの上下方向の仮想線を対向溶接線Lとする。
図2(a)、(b)、(c)及び図3において、スキンプレート2の外面2b側には断面視略コの字状の遮蔽部材12が設置され、外面2b及び遮蔽部材12によって冷却箱が形成されている。遮蔽部材12は例えばステンレス製の背板12aとその両側部に連結された例えばシリコンゴム等の弾性部材からなる側板12bとで断面略コの字状に形成され、側板12bをスキンプレート2の外面2bに押圧している。遮蔽部材12の下端部には、外面2bに沿って落下する冷却水を受け止める底部12cが形成されている。
スキンプレート2とダイアフラム3をT字型に溶接するに際し、スキンプレート2の内面2aと一対のガイド鋼6とで形成された凹溝7内にダイアフラム3の端部を設置させる。この状態で、溶接部材10を凹溝7内の下端部に挿入してスキンプレート2の内面2aとダイアフラム3の端部とを自動的に溶接して溶接金属9を生成する。そして、スキンプレート2とダイアフラム3を溶接部4で溶接しながら溶接部材10を下端部から上方に引き上げることで溶接部4の溶接金属9を下端部から上方に形成させていく。
なお、外面2bに噴射される冷却水の一部は遮蔽部材12の空間内で跳ね返って背板12aの内面を流れ落ちるが、遮蔽部材12の外側に飛び散らない。多くの冷却水は溶接部4に対向する外面2bの対向溶接線Lに沿って略直線的に流れ落ちる。これによって、外面2b及び内面2aの溶接部4を冷却することができる上に、噴射水量が少なくて済む。
本実施形態による鋼材溶接装置1は冷却水噴射ノズル15を1つ設置して外面2bの上端部に冷却水を噴射して冷却すればよく、溶接部4の上昇移動に応じて複数の冷却水噴射ノズルによる噴射と停止を切り換え制御する必要がなく、構造が簡単で低コストに製造できる。
以下に、本発明の他の実施形態や変形例による鋼材溶接装置及び鋼材溶接方法について説明するが、上述した実施形態と同一または同様な部材、部品等には同一の符号を用いて説明する。
第二実施形態による鋼材溶接装置1Aにおいて、スキンプレート2の外面2b側に断面略コの字状の遮蔽部材12が配設されている。遮蔽部材12の背板12aには、スキンプレート2の外面2bの略直線状の対向溶接線Lに沿って複数、例えば5個の穴部14が上下方向に形成されている。各穴部14には外面2bの対向溶接線Lに対向する位置に略直線状に複数、例えば5個のエア噴射ノズル20が上下方向に装着されている。各エア噴射ノズル20は溶接部4をスキンプレート2の厚みを介して冷却するための冷却用エアを例えば噴射圧力0.2MPaの圧縮エアとして噴射することができる。
各エア噴射ノズル20の後部はそれぞれエアホース21を介して分配器23、そして圧縮エア供給源に接続された圧縮エア供給用ホース24に接続されている。分配器23にはエア噴射ノズル20から噴射させる圧縮エアの圧力を計測し調整するための空圧計22が設置されている。
すなわち、スキンプレート2の凹溝7内にダイアフラム3の端部をT字型に配置させた状態で、溶接部材10を凹溝7内の下端部に挿入してスキンプレート2の内面2aとダイアフラム3の端部とを溶接して溶接金属9を形成する。スキンプレート2とダイアフラム3を溶接しながら溶接部材10を下端部から上方に引き上げることで溶接部4を上方に移動させて、溶接金属9を下端部から上方に形成させていく。
これによって、溶接部4がいずれの高さ位置にあっても、圧縮エアによって外面2b及び内面2aの溶接部4の全域を冷却することができる。
本実施形態による鋼材溶接装置1Aは複数のエア噴射ノズル20を同時に噴射させ続ければよく、しかも溶接部4の上昇に応じてエア噴射ノズル20による噴射と停止を切り換え制御する必要がなく、構造が簡単で低コストに製造できる。
試験体として、スキンプレート2は例えば780N/mm2鋼材を用い、板厚50mmとした。ダイアフラム3は例えば590N/mm2鋼材を用い、板厚60mmとした。スキンプレート2の凹溝7内における内面2aとダイアフラム3の端部との距離(ギャップ)は例えば23mm程度に設定した。溶接条件として、溶接部材10の電流値380A、電圧54V、溶接速度1.4cm/min、溶接用のワイヤ送給速度8.5m/minとした。溶接時の入熱量は1000kJ/cmとした。
図6(a)に示す比較例では、溶接部4が外面2bの下部、中央部、上部に移行するに従って温度上昇が大きくなった。これに対し、同図(b)、(c)に示す実施例1、実施例2では冷却水の噴射による冷却効果が高かった。外面2bの対向溶接線Lの下部や中央部は外面2bの上端部に噴射されて流れ落ちる冷却水によって冷却されるため冷却効果を十分発揮でき、上部は直接冷却水が噴射されるため特に冷却効果が高い。同図(d)に示す実施例3では、冷却用エアが外面2bの対向溶接線Lに直接噴射され、冷却水を噴射する場合より冷却効果は劣るが、比較例より有効な冷却効果を得られた。
2 スキンプレート
2a 内面
2b 外面
3 ダイアフラム
4 溶接部
7 凹溝
9 溶接金属
10 溶接部材
12 遮蔽部材
15 冷却水噴射ノズル
20 エア噴射ノズル
Claims (5)
- 第一鋼材に対して第二鋼材をT字状に溶接して結合する鋼材冷却装置において、
前記第一鋼材及び第二鋼材の溶接部を下方から上方に向けて移動しながら溶接する溶接部材と、
前記溶接部材を用いた溶接時において前記第一鋼材の溶接部に対向する外面の上端部に冷却水を噴射し、前記冷却水を前記上端部から前記外面の下端部まで前記溶接部に対応する位置に沿って流れ落とす冷却水噴射ノズルと、
を備えたことを特徴とする鋼材冷却装置。 - 前記第一鋼材の前記外面に対向して配置された背板と前記背板の両端から前記外面までを押圧して覆う一対の弾性部材とを備え前記外面を覆う遮蔽部材が設置され、
前記冷却水噴射ノズルは前記第一鋼材の前記外面の前記上端部に対向して前記遮蔽部材に取り付けられている請求項1に記載された鋼材冷却装置。 - 第一鋼材に対して第二鋼材をT字状に溶接して結合する鋼材冷却装置において、
下方から上方に向けて移動しながら前記第一鋼材及び第二鋼材の溶接部を溶接する溶接部材と、
前記溶接部材を用いた溶接時において前記第一鋼材における前記溶接部に対向する外面において前記溶接部に対応する位置に沿って上下方向に配列され冷却用エアを同時に噴射する複数のエア噴射ノズルと、
を備えたことを特徴とする鋼材冷却装置。 - 溶接部材を用いて第一鋼材に対して第二鋼材をT字状に溶接して結合する鋼材溶接方法において、
前記溶接部材を用いた溶接時において前記第一鋼材における溶接部に対向する外面の上端部に冷却水を噴射させて該冷却水を前記外面における前記溶接部に対応する位置に沿って上端部から下方に流れ落としながら、
前記第一鋼材及び第二鋼材の前記溶接部を前記溶接部材によって下方から上方に移動させつつ溶接する
ことを特徴とする鋼材溶接方法。 - 溶接部材を用いて第一鋼材に対して第二鋼材をT字状に溶接して結合する鋼材溶接方法において、
前記溶接部材を用いた溶接時において前記第一鋼材における溶接部に対向する外面において前記溶接部に対応する位置に沿って上下方向に設置された複数のエア噴射ノズルからそれぞれ冷却用エアを同時に噴射させながら、
前記第一鋼材及び第二鋼材の前記溶接部を前記溶接部材によって下方から上方に移動させつつ溶接する、
ことを特徴とする鋼材溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020107292A JP7219247B2 (ja) | 2020-06-22 | 2020-06-22 | 鋼材冷却装置及び鋼材溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020107292A JP7219247B2 (ja) | 2020-06-22 | 2020-06-22 | 鋼材冷却装置及び鋼材溶接方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022001379A JP2022001379A (ja) | 2022-01-06 |
JP7219247B2 true JP7219247B2 (ja) | 2023-02-07 |
Family
ID=79244178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020107292A Active JP7219247B2 (ja) | 2020-06-22 | 2020-06-22 | 鋼材冷却装置及び鋼材溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7219247B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013071149A (ja) | 2011-09-27 | 2013-04-22 | Japan Marine United Corp | 2電極左右差溶接方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS512642A (ja) * | 1974-06-25 | 1976-01-10 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Erekutorosuraguyosetsuho |
JP2634521B2 (ja) * | 1991-11-07 | 1997-07-30 | 株式会社 巴コーポレーション | 溶接継手性能の優れた高能率溶接方法 |
JPH05277725A (ja) * | 1992-03-24 | 1993-10-26 | Tomoe Corp | 鋼部材の溶接方法 |
FI106617B (fi) * | 1993-02-16 | 2001-03-15 | Kvaerner Masa Yards Oy | Hitsausmenetelmä |
JPH09271949A (ja) * | 1996-04-09 | 1997-10-21 | Kobe Steel Ltd | エレクトロガスアーク溶接法における終端部の処理方法 |
JP3930588B2 (ja) * | 1996-07-31 | 2007-06-13 | 東北鉄骨橋梁株式会社 | 溶接用タブ装置 |
-
2020
- 2020-06-22 JP JP2020107292A patent/JP7219247B2/ja active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013071149A (ja) | 2011-09-27 | 2013-04-22 | Japan Marine United Corp | 2電極左右差溶接方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022001379A (ja) | 2022-01-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6295338B2 (ja) | めっき鋼板冷却装置 | |
WO2012076750A1 (en) | Narrow gap mig/mag welding torch | |
JP7219247B2 (ja) | 鋼材冷却装置及び鋼材溶接方法 | |
KR101639904B1 (ko) | 도금강판 냉각장치 | |
KR101490856B1 (ko) | 직선 자동 용접장치 | |
FI104796B (fi) | Menetelmä ja laite putkien hitsaamiseksi pituussuunnassa yhteen lattateräksen kanssa | |
CN112605496A (zh) | 一种耐磨板自动堆焊机 | |
US5012980A (en) | Linear-spraying device | |
JP6099432B2 (ja) | リモートレーザ加工装置 | |
CN105648368A (zh) | 一种防止铝型材在线淬火变形的装置 | |
KR101756205B1 (ko) | 스카핑장치의 고압수 분사장치 | |
CN103157925A (zh) | 焊接机 | |
KR20130034216A (ko) | 에이치 형강의 냉각장치 | |
CN107052576A (zh) | 流道腔体无飞溅高功率激光熔透焊的方法与装置 | |
US4208564A (en) | Nozzle structure of electroslag welding machines | |
KR101534029B1 (ko) | 실딩가스 분사장치 및 멀티토치 용접용 실딩가스 분사장치 | |
JP5038278B2 (ja) | プラズマキーホール溶接のバックシールド方法及びプラズマキーホール溶接装置 | |
JP2021522409A (ja) | 部品を部分的に冷却する温度制御装置 | |
JP2634521B2 (ja) | 溶接継手性能の優れた高能率溶接方法 | |
JP2510926B2 (ja) | H形鋼冷却水の止水装置 | |
KR102115893B1 (ko) | 레벨 측정 장치 및 그 방법 | |
JP2968136B2 (ja) | H形鋼冷却水の水位制御装置 | |
CN209918580U (zh) | 一种热轧钢板的除鳞装置 | |
KR200198992Y1 (ko) | 파이프 용접비드제거기의 냉각수분사구조 | |
KR100663848B1 (ko) | 자동용접기를 안내하는 용접지그 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210510 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220726 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220922 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230110 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230126 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7219247 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |