JP7219203B2 - 両軸受型リール - Google Patents

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本発明は、クラッチ操作部材の操作により、動力伝達を係脱するクラッチ機構を備えた両軸受型リールに関する。
一般的に、両軸受型リールには、仕掛けを放出する際、釣糸が巻回されるスプールを、動力伝達状態(釣糸巻き取り状態)からフリー回転状態に切り換えるクラッチ機構が組み込まれている。クラッチ機構は、公知のように、スプールを回転させる回転軸に係合ピンを設けておき、クラッチ機構の操作部材を操作することでピニオンギアを軸方向に摺動させ、ピニオンギアの端面に形成されている係合溝に係合ピンを係脱させることで動力伝達をON/OFFさせる。
上記した係合ピンと係合溝は、クラッチOFFからON操作する際、係合が確実に行われるように、多少の遊度を持たせて形成されている。ところが、この遊度、及び、スプール軸とピニオンギアの同芯度のズレや両者の相対的な傾き等の影響により、クラッチON状態でハンドルを巻取り操作すると、係合ピンが係合溝の内壁に間欠的に当て付いて異音(ガタ付き音)を発生させる要因となり、官能的に精密感が損なわれて巻き取り操作性を低下させる要因となる。このため、特許文献1及び2には、係合ピンと係合溝の嵌合する部分(ガタ付きが発生する部分)に弾性部材を配設することで異音や振動を減らすことが開示されている。
実用新案登録第2575471号 特開2008-271874号
上記した公知技術のように、係合ピンと係合溝の嵌合部分に弾性部材を配設する構成は、弾性部材の精度が低いため、ピニオンギアの位置精度が安定せず、繰り返しのクラッチ作動等により、弾性部材が破損、摩耗して安定した異音防止効果を発揮することはできない。特に、熱変化等によって弾性部材は、変化、劣化し易い。また、嵌合部分に別部材を配設するため、部品点数が増え、製造コストが高くなってしまう。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、クラッチ機構の係合ピンと係合溝との間で発生する振動、異音を効率良く抑制することができ、製造コストが高くなることのない両軸受型リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る両軸受型リールは、左右側板間に回転可能に支持され、ハンドルの回転操作によって回転駆動されるスプールと、前記ハンドルの回転操作と共に一体的に回転駆動され、前記スプールを回転する回転軸に回転駆動力を伝達するピニオンギアと、前記回転軸に設けられる係合ピンに対して前記ピニオンギアに形成された係合溝を係脱させることで動力伝達をON/OFFに切り換えるクラッチ機構と、を備えており、前記係合ピンが設けられる回転軸に、前記回転軸と一体回転するギアを配設し、前記ギアの噛合関係で生じるバックラッシュによる回転方向のガタ付き角度を、前記係合ピンと係合溝との間で生じるラジアルガタによるガタ付き角度よりも小さくしたことを特徴とする。
上記した構成によれば、クラッチ機構を構成している前記回転軸の係合ピンと、前記ピニオンギアの係合溝との間で生じるガタ付きは、係合ピンが設けられる回転軸と一体回転するギアの噛合関係で生じるバックラッシュによる回転方向のガタ付きが小さいことで吸収されるため、係合ピンがラジアル方向に変位して係合溝の内壁に当て付くことで生じる振動、異音を効率良く抑制することができる。また、係合ピンと係合溝の嵌合領域に、別部材である弾性部材を配設する構成でないため、摩耗や精度の影響よる性能低下が生じることもない。
また、上記した目的を達成するために、本発明に係る両軸受型リールは、左右側板間に回転可能に支持され、ハンドルの回転操作によって回転駆動されるスプールと、前記ハンドルの回転操作と共に一体的に回転駆動され、前記スプールを回転する回転軸に回転駆動力を伝達するピニオンギアと、前記回転軸に設けられる係合ピンに対して前記ピニオンギアに形成された係合溝を係脱させることで動力伝達をON/OFFに切り換えるクラッチ機構と、を備えており、前記回転軸の前記係合ピンよりもスプール側に、動力伝達ギアと噛合して前記回転軸と一体回転する樹脂製ギアを配設したことを特徴とする。
上記した構成においても、クラッチ機構を構成している前記回転軸の係合ピンと、前記ピニオンギアの係合溝との間で生じるガタ付きは、係合ピンが設けられる回転軸と一体回転する樹脂製ギアの噛合関係によって吸収されるため、係合ピンがラジアル方向に変位して係合溝の内壁に当て付くことで生じる振動、異音を、回転軸と同軸上で係合ピンに隣接する樹脂製ギアの噛合緩衝作用により効率良く抑制することができる。また、係合ピンと係合溝の嵌合領域に、別部材である弾性部材を配設する構成でないため、摩耗や精度の影響よる性能低下が生じることもない。
本発明によれば、クラッチ機構の係合ピンと係合溝との間で発生する振動、異音を効率良く抑制することができ、製造コストが高くなることのない両軸受型リールが得られる。
本発明に係る両軸受型リールの一実施形態を示す部分断面平面図。 図1の主要部の拡大図。 スプールの回転軸に設けられた係合ピンと、ピニオンギアの端部に形成された係合溝の係合状態を示す断面図(クラッチON状態)。
以下、図1~図3を参照しながら本発明に係る両軸受型リールについて説明する。
図1は、本発明に係る両軸受型リールの一実施形態を示す部分断面平面図、図2は、図1の主要部の拡大図、そして、図3は、スプールの回転軸に設けられた係合ピンと、ピニオンギアの端部に形成された係合溝の係合状態を示す断面図である。
本実施形態に係る両軸受型リールは、左右のフレーム(フレーム構造体)2a,2bを左右カバー(カバー体)3a,3bで覆った左右側板1A,1Bを備えたリール本体1を有している。前記左右の側板間には、スプール軸(回転軸)5が公知のように軸受を介して回転可能に支持されており、前記スプール軸5には、釣糸が巻回されるスプール7が一体的に固定されている。
前記スプール7は、糸巻胴部7aと、その左右両側に一体形成されるフランジ部7bとを備えており、釣糸は、左右のフランジ部7bに規制されて糸巻胴部7aに巻回される。また、糸巻胴部7aの中央内面には、円板状の連結部7cが形成されており、連結部7cの中央に形成された筒部7dをスプール軸5に回り止め嵌合することで、前記スプール7は、スプール軸5と共に一体回転される。このため、スプール7の内側は、フランジ部7bから連結部7cに亘って空洞部Sが形成されており、軽量化が図られている。
本実施形態では、前記スプール7を回転駆動するハンドル8を左側板1A側に設置しており、左フレーム2aと左カバー3aとの間の空間(ギアボックス)S1には、ハンドル8を回転操作した際、その回転駆動力をスプール軸5に伝達する公知のスプール用動力伝達機構10が配設されている。
前記スプール用動力伝達機構10は、前記ハンドル8を装着したハンドル軸8aに回転可能に支持されたドライブギア11と、前記スプール軸5に回転駆動力を伝達するように前記ドライブギア11と噛合するピニオンギア12と、を備えている。このピニオンギア12は、前記スプール軸5に対して回り止めかつ軸方向に移動可能に支持されており、その外周面には、円周溝12aが形成され、スプール側の端面には、後述するように、スプール軸12に設けられた係合ピン5aが嵌合するように直径方向に沿って係合溝12bが形成されている。また、ピニオンギア12の両端の外周は、軸受12A,12Aによってリール本体に対して回転可能に支持されている。なお、ピニオンギア12は、スプール軸5と同軸上に回転可能に支持された支軸(スプール軸とは別体の支軸)に対して回転可能で軸方向に移動可能に支持される構成であっても良い。
また、前記スプール軸5の外周とピニオンギア12の内周には、公知のように、適当な隙間が設けられ、クラッチOFF状態でのスプール7のフリー回転性の向上が図られている。
前記ドライブギア11には、ハンドル軸8aとドライブギア11との間で摩擦係合してドライブギアに所定の制動力を生じさせる公知のドラグ機構15が配設されている。制動力は、公知のように、ハンドル軸8aに装着されるドラグノブ(スタードラグとも称される)16を回転操作し、ドライブギア11に面接する制動板15aの圧接力を変更することで調整することが可能となっている。
前記ギアボックス内には、スプール軸5を動力伝達状態と動力遮断状態に切り換える公知のクラッチ機構20が配設されている。このクラッチ機構20は、スプール7の後方側の左右側板間に配設されたクラッチ切り換え操作部材21を押し下げ操作することで、クラッチON状態(動力伝達状態)からOFF状態(動力遮断状態;スプールフリー回転状態)に切り換えるよう構成されている。
前記クラッチ機構20は、公知のように、クラッチプレート22と、クラッチプレート22とカム係合すると共に、一対の支軸(図1では、片方のみが図示)23aに軸方向に移動可能に支持された腕状のヨーク部材23を備えている。ヨーク部材23は、ピニオンギア12に形成された前記円周溝12aに係合しており、各支軸23aとの間に配設されたバネ部材24によって常時、クラッチプレート22側に付勢された状態で保持されている。そして、操作部材21を押し下げ操作することでクラッチプレート22が回転し、クラッチプレート22とカム係合されているヨーク部材23は、バネ部材24の付勢力に抗してハンドル8側の軸方向(図1の左側)に変位し、これによりピニオンギア12を同方向に摺動させる。
前記スプール軸5には、径方向に突出するように、係合ピン5aが圧入して設けられており、この係合ピン5aには、クラッチON状態で、前記ピニオンギア12の端面に形成された係合溝12bが嵌合している(図1~図3参照)。すなわち、係合ピン5aに係合溝12bが嵌合する(この位置を初期位置と称する)ことで、ハンドル8の回転操作は、ドライブギア11を介してピニオンギア12に伝達され、スプール軸5(スプール7)を回転駆動する。この状態で操作部材21を押し下げ操作してクラッチOFFにすると、ピニオンギア12は、図1の左側に摺動され、これにより係合ピン5aと係合溝12bとの係合状態が解除され、スプール軸5(スプール7)は、フリー回転可能な状態となる。
上記したクラッチOFF状態において、ハンドル8を回転操作することで、公知の自動復帰機構を介してクラッチプレート22が初期位置に復帰され、ヨーク部材23は、前記バネ部材24の付勢力によって、図中、右側に変位される。これに伴って、ピニオンギア12もスプール側に摺動し、係合溝12bが係合ピン5aと係合してクラッチON状態に復帰する。
なお、クラッチ機構20のON状態への復帰については、操作部材21を利用して行うことも可能である。
上記した構成において、クラッチOFFからクラッチONにする際、図1の右側に摺動するピニオンギア12の係合溝12bと係合ピン5aがスムーズに嵌合できるように、係合溝12bは、その内壁12cと、係合ピン5aの外面との間に隙間Gが存在するように遊度をもって形成されている(図3参照)。この隙間Gは、クラッチON状態でハンドル8を回転操作してピニオンギア12が回転すると、ピニオンギア12及びスプール軸5の同芯度のズレ、相対的な傾き等の影響も加わり、係合溝の内壁12cが係合ピン5aの表面に当て付いてガタ付き音を生じさせる要因となっている。すなわち、隙間Gの分だけ、ラジアル方向のガタ(周方向に所定角度のラジアルガタ;ガタ付き角度)が発生する状態となっており、このラジアルガタは、官能的に精密感及び巻き取り操作感が損なわれる要因となる。
このようなガタ付きを解消するため、前記係合ピン5aが設けられるスプール軸5に、スプール軸5と一体回転するギア41を配設している。このギア41は、後述するように、リール本体1内に組み込まれる各種の装置(駆動機構)に動力を伝達する機能を備えており、別の動力伝達ギア(中間ギア)46と噛合した状態となっている。また、ギア41は、スプール7の内部である空洞部Sに配設されており、スペースを効率的に活用している。
前記ギア41は、スプール軸5の係合ピン5aよりもスプール側に固定されており、ガタ付き防止効果を高めるために係合ピン5aの近傍のスプール軸5上に対向配設することが好ましく、内周に非円形外周部41aが形成されて、図2の左側の軸方向外方からスプール軸5の外周に形成した非円形外周部5bを通して回り止め嵌合されて抜け止め固定した後に、係合ピン5aが圧入されて組み込みが完了する。なお、ギア41のスプール軸5に対する固定方法は、圧入、接着や他の公知の方法で抜け止め固定される。
そして、前記ギア41が動力伝達ギア46と噛合することで、両ギアの間には、噛合関係で生じるバックラッシュが発生し、このバックラッシュは、ギア41が固定されるスプール軸5にラジアルガタ(回転方向のガタ付き)を生じさせる。本実施形態では、ギア41との噛合関係で発生するバックラッシュに関して、スプール軸5に生じさせる回転方向のガタ付き角度が、前記係合ピン5aと係合溝12bとの間の隙間Gによって生じるガタ付き角度(ラジアルガタ)よりも小さくなるような噛合関係としている。
具体的には、噛合関係の実施例として、例えば、ギア41の噛み合いによって発生するバックラッシュによるガタ付き角度を0.8°程度となるように設定し、係合ピン5aと係合溝12bとの間で生じるラジアルガタによるガタ付き角度を3.0°~3.8°程度に設定しており、バックラッシュによるガタ付き角度を、係合ピン5aと係合溝12bとの間で生じるラジアルガタによるガタ付き角度よりも十分小さくなるように設定している。
この結果、係合ピン5aと係合溝12bとの間で生じるラジアルガタによるガタ付きは、ギア41の噛合関係で生じるバックラッシュによる回転方向のガタ付きが小さいことで吸収され、係合ピン5aがラジアル方向に変位して係合溝12bの内壁12cに当て付くことで生じる異音発生を効果的に抑制することができる。また、従来技術のように、係合ピンと係合溝の嵌合領域に、別部材である弾性部材を配設しないため、摩耗や精度の影響よる性能低下が生じることもない。
前記ギア41は、上記したように、動力伝達ギアと噛合して各種の装置(駆動機構)に動力を伝達する機能を有するが、本実施形態では、左右の側板1A,1B間でスプール7の釣糸繰出し方向側に配設されるレベルワインド装置30に動力を伝達するよう構成されている。すなわち、レベルワインド装置に動力を伝達する動力伝達機構は、元々リール本体内に組み込まれる機構であり、この機構の一部として、上記のギア41を利用することで、部品点数を増やすことなく異音の発生を抑制するようにしている。
前記レベルワインド装置30は、左右側板間に固定される筒軸31と、筒軸31内に回転可能に配設され、外周に螺旋溝32aが形成された駆動軸32と、筒軸31に対して回り止め固定されると共に、前記螺旋溝32aと係合する係合ピン(図示せず)を備え、釣糸が挿通される釣糸案内体33とを備えている。前記駆動軸32は、前記ギアボックスに配設されたレベルワインド装置用の動力伝達機構40を介して回転駆動される。
すなわち、駆動軸32が、レベルワインド装置用の動力伝達機構40を介して回転駆動されることで、釣糸案内体33は、螺旋溝32aに係合する係合ピンを介して筒軸31に沿って左右往復動し、スプール7の糸巻胴部7aには、釣糸が均等に巻回される。また、駆動軸32は、クラッチ機構をOFFにした際、スプール7のフリー回転と同期して回転駆動されるようになっており、釣糸案内体33は、釣糸放出時に左右往復駆動される。
前記動力伝達機構40は、前記スプール軸5と一体回転するギア(ここでは出力ギアと称する)41と、前記駆動軸32の端部に固定され、レベルワインド装置30に動力が入力される入力ギア42と、出力ギア41と入力ギア42との間に設置される複数のギア(これらをギアトレイン45と総称する)と、を備えている。
本実施形態では、入力ギア42及びギアトレイン45を、左フレーム2aに重ねて配設されるセットプレート2Aに回転可能に支持している。このセットプレート2Aは、左フレーム2aと共にフレーム構造体を構成するものであり、左カバー3aに一体的に取り付けておくことが可能である。このため、左カバー3aを左フレーム2aから取り外すと、セットプレート2Aも左カバー3aと一体的に外れ、左フレーム2aに形成されたスプール開口2dを露出させることができ、スプール7を容易に取り外すことができると共に、メンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
なお、フレーム構造体については、セットプレート2Aを配設しない構成であっても良く、左フレーム2aに入力ギア42及びギアトレイン45を回転可能に支持する構成であっても良い。
前記ギアトレイン45は、スプール軸5に固定された出力ギア41に噛合する中間ギア(伝達ギア)46、及び、中間ギア46に噛合する振り分けギア47を備えている。
前記中間ギア46は、セットプレート2Aに対して軸方向内側となる内面側(スプール側)で、スプール7のフランジ部7bの径方向内側の空洞部S内に支軸46Aによって回転可能に支持されており、スペースを効率的に活用している。また、前記振り分けギア47は、セットプレート2Aの内面側に配設されて前記中間ギア46に噛合する内側ギア47aと、セットプレート2Aの外面側(左カバー側)に配設されて前記入力ギア42に噛合する外側ギア47bと、を備えている。
本実施形態の振り分けギア47は、外側ギア47bの軸部を、軸受47cを介してセットプレート2Aに回転可能に支持すると共に、内側ギア47aを、前記軸部に対して、スプール側から固定ビス47dで固定しており、内側ギア47aと外側ギア47bを、セットプレート2Aを境にして両側面に振り分け配設した構造となっている。すなわち、振り分けギア47を構成する内側ギア47aと外側ギア47bは、セットプレート2Aの両面側で一体回転駆動されるよう構成されている。
前記内側ギア47aは、前記中間ギア46に噛合することから、前記中間ギア46と共にスプール7のフランジ部7bの径方向内側に配設される構成であっても良いが、図に示すように、その一部がフランジ部7bの径方向外方に突出する構造であっても良い。その場合、径方向に突出する部分は、左フレーム2aの径方向内面に膨出部2eを形成しておき、この部分で露出しないように閉塞することが好ましい。すなわち、ギア部分を露出させないことで、釣糸が引っ掛かることを防止することが可能である。
本実施形態のように、スプール軸5に固定されるギア(係合ピン5aと係合溝12bのガタ付きを抑制するギア)41については、レベルワインド装置用の動力伝達機構40の一部として利用することが可能である。この場合、動力伝達機構40は、ハンドル側の側板1Aのギアボックス内に効率的に収容されるため、反ハンドル側の側板1Bを薄くすることができ、リール本体1を大型化することなくパーミング性の向上が図れる。また、カウンター(水深計)等を搭載する場合、右側板側にスプール7の回転検知部品等を設けてもスペースが十分に確保されているため、側板形状を変えたり厚肉化することなく(パーミング性能を悪化させることなく)、カウンター等を搭載することが可能となる。また、ギア41、更には、ギアトレイン45を、スプール5の内部となる空洞部Sに設置することで、スペースを効率的に利用することができ、ハンドル側の側板が厚肉化することを抑制することが可能である。
上記したギア41については、金属製であっても良いが、POM(ポリアセタール)、PA(ナイロン)等の樹脂製にすることで異音の発生をより効果的に抑制することが可能である。この場合、ギア41の噛み合いのバックラッシュによるガタ付き角度が多少大きくても、ギアを樹脂で形成することにより、振動の吸収効果が高くなって、異音の発生を更に抑制することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
上記したギア41は、レベルワインド装置30以外にも、クリック機構や制動装置等の各種の駆動機構に動力を伝達するものとして利用しても良く、ギア41に噛合して動力を伝達するギアやギアトレインについては、セットプレートに装着されていなくても良い。また、上記したギア41は、一部がスプールの内部に配設されていても良く、ギア41やギアトレイン45は、カバーによって覆われる構成であっても良い。さらに、リール本体の形状、ギア41に噛合するギアやギアトレインの配置態様、ギアの配設枚数等については、種々変形することが可能である。
1 リール本体
1A,1B 左右側板
2a,2b 左右フレーム(フレーム構造体)
3a,3b 左右カバー
2A セットプレート(フレーム構造体)
5 スプール軸
7 スプール
7a 糸巻胴部
7b フランジ部
20 クラッチ機構
30 レベルワインド装置
40 レベルワインド装置用の動力伝達機構
41 出力ギア
42 入力ギア
45 ギアトレイン
47 振り分けギア

Claims (5)

  1. 左右側板間に回転可能に支持され、ハンドルの回転操作によって回転駆動されるスプールと、前記ハンドルの回転操作と共に一体的に回転駆動され、前記スプールを回転する回転軸に回転駆動力を伝達するピニオンギアと、前記回転軸に設けられる係合ピンに対して前記ピニオンギアに形成された係合溝を係脱させることで動力伝達をON/OFFに切り換えるクラッチ機構と、を備えた両軸受型リールにおいて、
    前記係合ピンが設けられる回転軸に、前記回転軸と一体回転するギアを配設し、
    前記ギアの噛合関係で生じるバックラッシュによる回転方向のガタ付き角度を、前記係合ピンと係合溝との間で生じるラジアルガタによるガタ付き角度よりも小さくしたことを特徴とする両軸受型リール。
  2. 前記ギアは、樹脂製であることを特徴とする請求項1に記載の両軸受型リール。
  3. 前記ギアは、前記スプールの内部に設置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の両軸受型リール。
  4. 前記左右側板間には、スプールに釣糸を均等に巻回するレベルワインド装置が配設されており、
    前記ギアは、前記レベルワインド装置に駆動力を伝達するギアトレインに噛合していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の両軸受型リール。
  5. 前記ハンドルが配設される側の側板は、軸方向内側に前記スプールを配設するフレーム構造体を有し、
    前記ギアトレインの少なくとも一部に、前記フレーム構造体に対して軸方向内側と外側に振り分け配設される振り分けギアを設けたことを特徴とする請求項4に記載の両軸受型リール。
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