JP7218005B2 - 新規な4-ベンゾアゾニン誘導体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な4-ベンゾアゾニン誘導体の製造方法に関する。
エプタゾシン臭化水素酸塩は、拮抗性鎮痛剤であり、癌性疼痛及び術後痛を適応とする注射剤として現在市販されている。
特許文献1には、一般式(II)で表されるパーヒドロアゼピン酸誘導体とルイス酸とを閉環反応させて、エプタゾシン臭化水素酸塩を得るための重要中間体である一般式(I)で表される4-ベンゾアゾニン誘導体を製造する方法が記載されている。
Figure 0007218005000001
この特許文献1には、上記ルイス酸として、ポリリン酸、臭化水素酸等が挙げられているが、該ポリリン酸は、粘稠性の物質であるため取扱性が悪く、しかも一般式(I)で表される閉環化合物を製造した後の精製処理が非常に困難であるという問題を有していた。
したがって、ポリリン酸を用いない、簡便かつ効率的な4-ベンゾアゾニン化合物の製造方法が望まれている。
また、特許文献1に記載の臭化水素酸を用いる場合は、揮発性の強酸である臭化水素酸を加熱還流するため反応条件が過酷で、反応容器が腐食しやすく、危険性を伴うという問題を有していた。
そこで、製造従事者の健康、安全性及び環境保護の観点から、臭化水素酸の使用を回避することが望ましい。
特開昭57-46965号公報
本発明は、新規なテトラヒドロアゼピン化合物及びその製造方法を提供することを目的とする。さらに、新規な4-ベンゾアゾニン化合物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記特許文献1の課題を解決するため鋭意研究を行った結果、後述する下記一般式(9)で表される化合物と特定の脱水剤とを反応させることで、一般式(10)で表される化合物を得る工程、さらに該化合物(10)と酸とを反応させる工程を含む製造方法を採用することにより、上記の課題を解決し得ることを見出した。かかる知見に基づき、さらに検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に示すテトラヒドロアゼピン化合物及びその製造方法、並びに4-ベンゾアゾニン化合物の製造方法を提供する。
項1.
一般式(10):
Figure 0007218005000002
(式中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
X-Y結合及びY-Z結合のうち、どちらか一方は炭素-炭素二重結合を示し、残りは炭素-炭素単結合を示す。)
で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩。
項2.
一般式(10)において、Rがメチル基であり、Rがメチル基である、項1に記載の化合物又はその塩。
項3.
一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法であって、(f):一般式(9)で表される化合物又はその塩と、
三フッ化ホウ素エーテル(BF3・Et2O)錯体、トリフルオロ酢酸(TFA)、トリフルオロ酢酸無水物(TFAA)、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(TMSOTf)、塩化アルミニウム(AlCl3)、塩化チタン(IV)(TiCl4)、塩化錫(IV)(SnCl4)、過塩素酸トリフェニルメチル(TrtClO4)、ビスマストリフラート(Bi(OTf)3)、イッテルビウムトリフラート(Yb(OTf)3)、スカンジウムトリフラート(Sc(OTf)3)、トリフルオロメタンスルホン酸(TfOH)、メタンスルホン酸(MsOH)、p-トルエンスルホン酸(p-TsOH)、ベンゼンスルホン酸、10-カンファースルホン酸(CSA)及び五酸化二リン(P2O5)からなる群より選ばれる少なくとも一種の脱水剤とを反応させる工程を含む、製造方法。
Figure 0007218005000003
(式中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
X-Y結合及びY-Z結合のうち、どちらか一方は炭素-炭素二重結合を示し、残りは炭素-炭素単結合を示す。)
項4.
項3に記載の一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法であって、
さらに、(e):一般式(8)で表される化合物又はその塩とメチル化剤とを反応させて、一般式(9)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法。
Figure 0007218005000004
(式中、R及びRは、前記と同じ。)
項5.
項4に記載の一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法であって、
さらに、(d):一般式(7)で表される化合物又はその塩と、酸とを反応させて、一般式(8)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法。
Figure 0007218005000005
(式中、R及びRは、前記と同じ。
2つのRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいアルキル基を示し、又は2つのRは、互いに結合して、2つのRがそれぞれ結合する酸素原子と共に環を形成していてもよい。)
項6.
項5に記載の一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法であって、
さらに、(c):一般式(6)で表される化合物又はその塩と還元剤とを反応させて、一般式(7)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法。
Figure 0007218005000006
(式中、R、R及びRは、前記と同じ。)
項7.
項6に記載の一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法であって、
さらに、(b):一般式(5)で表される化合物又はその塩と一般式(15)で表される化合物とを反応させて、一般式(6)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法。
Figure 0007218005000007
(式中、R、R及びRは、前記と同じ。Aは、脱離基を示す。)
項8.
項7に記載の一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法であって、
さらに、(a):一般式(4)で表される化合物又はその塩とアルキル化剤とを反応させて、一般式(5)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法。
Figure 0007218005000008
(式中、R及びRは前記と同じ。)
項9.
一般式(11)で表される4-ベンゾアゾニン化合物又はその塩の製造方法であって、(g):一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩と酸とを反応させる工程を含む、製造方法。
Figure 0007218005000009
(式中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
X-Y結合及びY-Z結合のうち、どちらか一方は炭素-炭素二重結合を示し、残りは炭素-炭素単結合を示す。)
項10.
項9に記載の一般式(11)で表される4-ベンゾアゾニン化合物又はその塩の製造方法であって、項3~8の何れか一項に記載の工程を含む、製造方法。
項11.
一般式(13)で表される化合物又はその塩の製造方法であって、
項3~10の何れか一項に記載の工程を含み、かつ、
(h):一般式(11)で表される4-ベンゾアゾニン化合物又はその塩と有機酸とを反応させて、一般式(12)で表される化合物又はその塩を得る工程及び
(i):一般式(12)で表される化合物又はその塩におけるOR基を脱保護して、一般式(13)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法。
Figure 0007218005000010
(式中、R及びRは、前記と同じ。)
本発明は、テトラヒドロアゼピン化合物及び4-ベンゾアゾニン化合物の新規な製造方法であり、製造従事者の健康、安全性及び環境保護の観点から望ましい製造方法である。また、全製造工程において、煩雑な精製工程を経ずに目的物を単離及び精製することができるため、工業的スケールの効率的な製造方法として好適である。
以下、本発明を具体的に説明する。
1.一般式(13)で表される化合物の製法
一般式(13)で表される化合物は、反応式-1で示される反応工程を経て製造される。
Figure 0007218005000011
(式中、R、R、R、X-Y結合、Y-Z結合、及びAは、前記と同じ。)
化合物(4)→(5):(a)工程
一般式(5)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(5)」という)は、一般式(4)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(4)」という)とアルキル化剤とを反応させること(N-アルキル化反応)により製造することができる。
及びRで示される置換基を有していてもよいアルキル基における「アルキル基」としては、炭素数1~6(特に炭素数1~4)の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられる。具体的には、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、1-エチルプロピル、n-ペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシル、3-メチルペンチル基等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、イソプロピル、及びイソブチル基が挙げられる。該アルキル基に置換していてもよい「置換基」としては、アリール基、アルコキシ基等が挙げられる。これらの置換基は、アルキル基上に1~4個有していてもよい。
なお、本明細書において、「n」はノルマルを、「s-」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「o」はオルトを、「m」はメタを、及び「p」はパラを意味している。
本明細書において、「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられ、好ましくは塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子である。
本明細書において、「アリール基」としては、例えば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、ジヒドロインデニル、9H-フルオレニル基等が挙げられる。該アリール基は、ハロゲン原子、アルキル基等の置換基を1~5個有していてもよい。
本明細書において、「アルコキシ基」としては、例えば、炭素数1~6(特に炭素数1~4)の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基が挙げられる。具体的には、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、1-エチルプロポキシ、n-ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n-ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、3-メチルペンチルオキシ基等が挙げられる。
2つのRは、互いに結合して、2つのRがそれぞれ結合する酸素原子と共に環を形成していてもよく、このような環としては、例えば、1,3-ジオキソラン、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキセパン等が挙げられる。
本明細書において、「アルキル化剤」とは、窒素上にアルキル基を導入できる試薬(N-アルキル化剤)を意味し、例えば、ハロアルカン、スルホン酸アルキル、置換基を有してもよいベンジルハライド等が挙げられる。
ここで、ハロアルカン、及びスルホン酸アルキルとしては、炭素数1~10のものが好ましい。更に炭素数1~6のものが好ましく、特に炭素数1~3のものが好ましい。
ハロアルカンとしては、例えば、塩化メチル、塩化エチル、臭化メチル、臭化エチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル等が挙げられる。
スルホン酸アルキルとしては、例えば、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、エタンスルホン酸メチル、エタンスルホン酸エチル、p-トルエンスルホン酸メチル、p-トルエンスルホン酸エチル等が挙げられる。
ベンジルハライドとしては、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド等が挙げられ、その置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
好ましいアルキル化剤としては、p-トルエンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸メチル、ヨウ化メチル、臭化メチル、及び塩化メチルであり、より好ましくはヨウ化メチルである。
上記(a)工程の反応は、通常溶媒中、塩基の存在下で行うことができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、芳香族炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレン等);ケトン系溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等);エーテル系溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、メチル-t-ブチルエーテル(MTBE)、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等);アルコール系溶媒(例えば、t-ブタノール等);エステル系溶媒(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等);非プロトン性極性溶媒(例えば、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等);ハロゲン化炭化水素系溶媒(例えば、塩化メチレン(DCM)、1,2-ジクロロエタン(DCE)等);或いはこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくは、トルエン及びTHFであり、より好ましくはトルエンである。
塩基としては、公知の無機塩基及び有機塩基を使用できる。無機塩基としては、取扱しやすい化合物であれば特に制限はなく、例えば、炭酸水素アルカリ金属(例えば、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等);アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等);炭酸アルカリ金属(例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等);アルカリ金属(炭素数1~4)アルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシド等)等が挙げられる。
有機塩基としては、トリアルキルアミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン等)、ピリジン、キノリン、ピペリジン、イミダゾール、ピコリン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルモルホリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン(DBN)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)等が挙げられる。また、これらの塩基が液状の場合、溶媒として兼用することができる。
好ましい塩基としては、炭酸アルカリ金属(特に、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)及びアルカリ金属(炭素数1~4)アルコキシド(例えば、カリウムt-ブトキシド等)であり、より好ましくはカリウムt-ブトキシドである。これらの塩基は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
塩基の使用量は、化合物(4)1 molに対して、通常1~10 mol、好ましくは1~5 molである。
上記反応は、必要に応じて、反応促進剤として、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム等のヨウ化アルカリ金属を反応系内に添加して行うことができる。
反応促進剤を使用する場合、その使用量は、化合物(4)1 molに対して、通常0.1~10 mol、好ましくは1~5 mol程度である。
化合物(4)とアルキル化剤との使用割合は、通常前者1 molに対し、後者を少なくとも1 mol、好ましくは1~5 mol程度である。
反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、室温付近~85℃程度の温度条件下に1~30時間反応させるのがよい。
化合物(5)→(6):(b)工程
一般式(6)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(6)」という)は、化合物(5)と一般式(15)で表される化合物(以下、「化合物(15)」という)とを反応させること(アルコキシベンジル化反応)により製造することができる。
(b)工程の反応は、通常、溶媒中、塩基の存在下で行うことができる。
溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、芳香族炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレン等);脂肪族炭化水素系溶媒(例えば、n-ヘキサン等);エーテル系溶媒(例えば、THF、MTBE、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等)等が挙げられる。好ましくはトルエン及びTHFであり、より好ましくはトルエンである。
塩基としては、例えば、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(SHMDS)、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(KHMDS)等のアルカリ金属アミド類;ナトリウムt-ブトキシド、カリウムt-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類などが挙げられる。好ましい塩基としては、LDA及びLHMDSであり、より好ましくはLDAである。これらの塩基は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
塩基の使用量は、化合物(5)1 molに対して、通常少なくとも1 mol、好ましくは1~5 mol程度である。
で示される置換基を有していてもよいアルキル基における「アルキル基」及び「置換基」としては、上述の(a)工程で記載した「アルキル基」及び「置換基」と同義である。中でも、好ましいRとしては、メチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基、及びベンジル基であり、より好ましくはメチル基である。
Aは、脱離基であり、該脱離基としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、置換基を有していてもよいアルキルスルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等)、置換基を有していてもよいアリールスルホニルオキシ基(ベンゼンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホニルオキシ等)等が挙げられる。
具体的に、化合物(15)としては、例えば、4-メトキシベンジルクロライド、4-メトキシベンジルブロマイド、4-ベンジルオキシベンジルクロライド、4-ベンジルオキシベンジルブロマイド等が挙げられる。
化合物(15)の使用量は、化合物(5)1 molに対して、通常少なくとも1 mol、好ましくは1~5 mol程度である。
反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、-80℃~室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、-80℃~室温下程度の温度条件下に1~30時間反応させるのがよい。
化合物(6)→(7):(c)工程
一般式(7)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(7)」という)の製造方法は、化合物(6)と還元剤とを反応させる工程(還元反応)を含んでいる。
(c)工程の反応は、通常、溶媒中で行うことができる。
溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、芳香族炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレン等);エーテル系溶媒(例えば、THF、MTBE、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等)又はこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくは、トルエン及びTHFであり、より好ましくはトルエンである。
還元剤としては、ヒドリド還元試薬と言われる、例えば、(i-Bu)2AlH、LiAlH4[いわゆるLAH]、NaAlH2(OC2H4OCH3)2[ナトリウムビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムハイドライド、いわゆるRed-Al(登録商標)]等のアルミニウムハイドライド;ジボラン、BH3・THF、BH3・S(CH3)2、BH3・N(CH3)3、NaBH4、LiBH4等のホウ素ハイドライド等が挙げられる(i-Buはイソブチル基を表す)。これらの還元剤は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
安全性が高く、後処理が簡便であり、及び目的の化合物(7)の収率が向上することから、好ましい還元剤としてはRed-Alである。
還元剤の使用量は、化合物(6)1 molに対して、通常少なくとも1 mol、好ましくは1~5 mol程度である。
還元反応における反応温度は特に限定されず、いずれも、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、0℃~室温程度の温度条件下に1~30時間反応させるのがよい。
後処理の方法としては、特に制限はなく、例えば、反応終了後、通常の後処理操作を行うことにより、目的とする化合物(7)の粗生成物を得ることができる。粗生成物は、必要に応じて、活性炭処理、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の精製操作を行うことにより、高い化学純度で得ることができる。
例えば、該精製工程において、化合物(7)を含む反応混合物と、水又は塩基性水溶液とを混合する場合は、さらにキレート剤と混合することができる。キレート剤としては、例えば、グルコン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム四水和物(ロッシェル塩)、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸等が挙げられる。好ましくはロッシェル塩である。これらキレート剤と混合することで、分液性がより一層優れたものになる。
また、分液した有機層中の化合物(7)を塩精製することができる。塩精製は、化合物(7)に酸を作用させて、塩に誘導し結晶化させる工程である。
酸としては、例えば、酒石酸(L-酒石酸、D-酒石酸)、アクリル酸、クロトン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸、cis-又はtrans-ケイ皮酸等のカルボン酸類;安息香酸、o-,m-又はp-トルイル酸、o-,m-又はp-フルオロ安息香酸、o-,m-又はp-クロロ安息香酸、o-,m-又はp-ブロモ安息香酸、o-,m-又はp-ヨード安息香酸、o-,m-又はp-ヒドロキシ安息香酸、o-,m-又はp-アニス酸、o-,m-又はp-アミノ安息香酸、o-,m-又はp-ニトロ安息香酸、o-,m-又はp-シアノ安息香酸、o-,m-又はp-ベンゼンジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸)、α-,β-又はγ-ピコリン酸、2,6-ピリジンジカルボン酸、1-又は2-ナフトエ酸、マンデル酸(D-マンデル酸、L-マンデル酸)、ジ-p-トルオイル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸等の芳香族カルボン酸類;ギ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、シアノ酢酸、クエン酸、グリコール酸、グリオキシル酸、ピルビン酸、レブリン酸、オキサロ酢酸、メルカプト酢酸、フェノキシ酢酸、ピクリン酸等の有機酸等が挙げられる。
中でも、好ましい酸としては酒石酸(L-酒石酸、D-酒石酸)及びo-,m-又はp-ニトロ安息香酸であり、より好ましくはp-ニトロ安息香酸である。
酸の使用量としては、特に制限はなく、例えば、化合物(7)1 mol対して1 mol以上を使用すればよく、通常は1~10 molが好ましく、特に1~5 molがより好ましい。
塩の調製方法としては、化合物(7)と酸との組み合わせにより適宜決めればよく、通常、塩の調製における温度は特に限定されず、いずれも、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、氷冷下~室温程度の温度条件下に1~30時間反応させるのがよい。
化合物(7)→(8):(d)工程
一般式(8)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(8)」という)は、化合物(7)と酸とを反応させること(脱アセタール化反応)により製造することができる。
(d)工程の反応は、通常、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。
溶媒を用いる場合、溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、水;芳香族炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレン等);エーテル系溶媒(例えば、THF、MTBE、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等);又はこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくは、水及びTHFであり、より好ましくは水である。
酸としては、無機酸及び有機酸が挙げられ、例えば、塩酸、リン酸、硫酸、酢酸、TFA、p-TsOH等が挙げられる。中でも、好ましい酸としては塩酸である。酸が液体(水溶液)である場合、溶媒としての役割も有する。これらの酸は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
酸の使用量は、通常化合物(7)1 molに対し、通常少なくとも1 mol、好ましくは5~20 mol程度である。
反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、室温付近~85℃程度の温度条件下に1~30時間反応させるのがよい。
(d)工程の反応終了後は、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液で中和し、有機溶媒で抽出することにより、目的とする化合物(8)を得ることができる。
化合物(8)→(9):(e)工程
一般式(9)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(9)」という)は、化合物(8)とメチル化剤とを反応させること(メチル化反応)により製造することができる。
(e)工程の反応は、通常溶媒の存在下で行うことができる。
溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、芳香族炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレン等);エーテル系溶媒(例えば、THF、MTBE、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等);又はこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくは、トルエン及びTHFであり、より好ましくはトルエンである。
メチル化剤としては、例えば、有機リチウム試薬、グリニャール試薬等が挙げられる。
有機リチウム試薬としては、メチルリチウム(CH3Li)等が挙げられる。グリニャール試薬としては、例えば、塩化メチルマグネシウム(CH3MgCl)、臭化メチルマグネシウム(CH3MgBr)、ヨウ化メチルマグネシウム(CH3MgI)等が挙げられる。これらメチル化剤は、通常、有機溶媒に希釈して用いられる。中でも、好ましいメチル化剤としては、CH3MgCl及びCH3Liであり、より好ましくはCH3MgClである。これらのメチル化剤は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
メチル化剤の使用量は、通常化合物(8)1 molに対し、通常少なくとも1 mol、好ましくは1~5 mol程度である。
反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、-80℃~室温付近程度の温度条件下に1~30時間反応させるのがよい。
化合物(9)→(10):(f)工程
一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩(以下、「化合物(10)」という)は、化合物(9)と、BF3・Et2O錯体、TFA、TFAA、TMSOTf、AlCl3、TiCl4、SnCl4、TrtClO4、Bi(OTf)3、Yb(OTf)3、Sc(OTf)3、TfOH、MsOH、p-TsOH、ベンゼンスルホン酸、CSA及びP2O5からなる群より選ばれる少なくとも一種の脱水剤とを反応させること(脱水反応)により製造することができる。
化合物(10)としては、下記の一般式(10a)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩(以下、「化合物(10a)」という)単独、一般式(10b)又はその塩で表されるテトラヒドロアゼピン化合物(以下、「化合物(10b)」という)単独、又は化合物(10a)及び化合物(10b)の混合物が挙げられる。
Figure 0007218005000012
好ましい化合物(10)としては、Rがメチル基、Rがメチル基の化合物である。
本発明の化合物(10)は、立体異性体、光学異性体及び溶媒和物(水和物、エタノレート等)を包含する。
本発明の化合物(10)の塩は、薬学的に許容される塩であって、例えば、無機酸の塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等);有機酸の塩(例えば、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩、ピクリン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、p-TsOH塩、グルタミン酸塩、パモ酸塩等)等を挙げることができる。
以下、化合物(10)及びその塩を総称して、本発明の化合物と称する場合がある。
(f)工程における脱水剤は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
好ましい脱水剤としては、BF3・Et2O、TFA、TFAA、TfOH、MsOH、p-TsOH、ベンゼンスルホン酸、CSA及びP2O5であり、より好ましくはBF3・Et2O錯体、TFA、TFAA、TfOH、p-TsOH、及びP2O5である。
脱水剤の使用量は、化合物(9)1 molに対して、通常1~10 mol、好ましくは1~6 molである。
上記(f)工程の反応は、通常溶媒の存在下で行うことができる。
溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、芳香族炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレン等);エーテル系溶媒(例えば、THF、MTBE、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等);非プロトン性極性溶媒(例えば、アセトニトリル、DMF、DMSO等);ハロゲン化炭化水素系溶媒(例えば、DCM、DCE等);又はこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくは、トルエン及びDCEであり、より好ましくはトルエンである。
反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、0℃付近~120℃程度の温度条件下に1~30時間反応させるのがよい。
(10)→(11):(g)工程
一般式(11)で表される4-ベンゾアゾニン化合物又はその塩(以下、「化合物(11)」という)は、化合物(10)と酸とを反応させること(環化反応)により製造することができる。
(g)工程の反応は、通常、溶媒中で行うことができる。
溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例えば、DCM、DCE等);エーテル系溶媒(例えば、THF、MTBE、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等);アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、トリフルオロエタノール、エチレングリコール等);これらの混合溶媒等が挙げられる。また、試薬である酸(例えば、MsOH等)を溶媒として用いることもできる。中でも、好ましくはハロゲン化炭化水素系溶媒であり、より好ましくはDCMである。該溶媒は無水の溶媒が好ましい。
酸としては、例えば、無機酸、有機酸、ルイス酸等が挙げられる。無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、塩化水素、臭化水素等が挙げられる。有機酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸;トリクロロ酢酸、TFA酸等のトリハロ酢酸;MsOH、エタンスルホン酸、TfOH等のスルホン酸が挙げられる。ルイス酸としては、例えば、BF3・Et2O錯体、三臭化ホウ素、AlCl3、塩化第二鉄等が挙げられる。これらの酸は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。
酸の使用量は、化合物(10)1 molに対して、通常0.5~10 mol、好ましくは1~6 molである。
反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、0℃~100℃程度の温度条件下に1~30時間反応させるのがよい。
(f)工程及び(g)工程はワンポットで反応させることができる。
該(f)工程及び(g)工程は、粘稠性の反応試薬を用いずに、取扱性に優れた試薬を用いており、しかも化合物(11)を製造した後の精製処理が簡便であることから、製造コストの低減が期待できる。
また、(f)工程及び(g)工程は、反応容器が腐食しやすく、危険性を伴う臭化水素酸を用いないことから、製造従事者の健康、安全性及び環境保護の観点から優れている。
化合物(11)→(12):(h)工程
一般式(12)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(12)」という)は、化合物(11)と有機酸とを反応させること(塩形成反応)により製造することができる。
(h)工程の反応は、通常溶媒中で行うことができる。
溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、ケトン系溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等);エーテル系溶媒(例えば、THF、MTBE、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム、MTBE等);エステル系溶媒(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等);非プロトン性極性溶媒(例えば、アセトニトリル、DMF、DMSO等);ハロゲン化炭化水素系溶媒(例えば、DCM、DCE等);或いはこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくはエーテル系溶媒(特に、MTBE等)及びエステル系溶媒(特に、酢酸エチル等)である。
有機酸としては、特公昭63-20817号公報を参考にして、例えば、マンデル酸(D-マンデル酸、L-マンデル酸)、酒石酸等の光学活性有機酸等が挙げられる。中でも、好ましい有機酸としては、マンデル酸である。
有機酸の使用量は、化合物(11)1 molに対して、通常0.4~10 mol、好ましくは0.4~5 molである。
反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、0~60℃程度の温度条件下に1~30時間反応させるのがよい。
得られた有機酸塩は固体として析出することから、ろ取することができる。ろ取の際、(h)工程で用いた上記溶媒により固体を洗浄することができる。
次に、得られた有機酸塩は塩基を用いて中和すること(中和工程)により、化合物(12)を得ることができる。このような塩基としては、公知の無機塩基又は有機塩基が挙げられる。無機塩基としては、例えば、アンモニア水;アルカリ金属又は周期律表第二族金属の水酸化物;アルカリ金属又は周期律表第二族金属の炭酸塩等が挙げられる。有機塩基としてはアミン類等が挙げられる。
アルカリ金属の水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム又は水酸化セシウム等が挙げられる。周期律表第二族金属の水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウム又は水酸化カルシウム等が挙げられる。アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等が挙げられる。周期律表第二族金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。好ましい塩基としては、アルカリ金属の水酸化物であり、より好ましくは水酸化ナトリウムである。
塩基の使用量は、通常、酸塩1 molに対して、1~5 mol、好ましくは1~2 molである。
中和の反応温度は、通常-10℃~50℃、好ましくは0℃~30℃である。
化合物(12)→(13):(i)工程
一般式(13)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(13)」という)は、化合物(12)におけるOR基を脱保護(Rを除去)することにより製造することができる。
脱保護の方法としては、特に制限はなく、例えば、文献記載の公知の方法[プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、T.W.Greene、John Wiley & Sons (1981) 参照]又はそれに準じる方法に従って、酸又は塩基を用いる脱保護方法、接触還元による脱保護方法等が挙げられる。
酸としては、例えば、臭化水素(又は臭化水素酸)、ヨウ化水素(又はヨウ化水素酸)等のブレンステッド酸;TFA、酢酸等の有機酸;AlCl3、臭化アルミニウム、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素等のルイス酸等が挙げられる。
塩基としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。
酸又は塩基の使用量としては、特に制限はなく、化合物(12)1 molに対して、通常1~20 mol、好ましくは1~10 molである。
酸又は塩基を用いる脱保護の反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。溶媒を用いる場合、その溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に制限はなく、例えば、有機酸系溶媒(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等);非プロトン性極性溶媒(例えば、アセトニトリル、DMF、DMSO等);ハロゲン化炭化水素系溶媒(例えば、DCM、DCE等);或いはこれらの混合溶媒等が挙げられる。これらの方法の中で、好ましくは、臭化水素の酢酸溶液及び三臭化ホウ素のDCM溶液であり、より好ましくは臭化水素の酢酸溶液である。
酸又は塩基を用いる脱保護方法の場合、その反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、-78℃~70℃程度の温度条件下に1~24時間反応させるのがよい。
接触還元による脱保護方法としては、例えば、Pd、Pt、Ru、Rh等の遷移金属触媒による水素化分解を用いて行う方法;Pd-炭素、水酸化パラジウム-炭素(パールマン触媒)等の遷移金属を担持させた触媒による水素化分解を用いて行う方法等が挙げられる。中でも、好ましい遷移金属触媒としては、Pd-炭素である。
遷移金属触媒の使用量は、化合物(12)1 molに対して、通常0.01~5 mol、好ましくは0.05~0.2 molである。
接触還元による反応は、通常1~4気圧の水素雰囲気下で行われ、好ましくは1~2気圧である。
該反応は通常溶媒中で実施される。その溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えば、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール等);エーテル系溶媒(例えば、THF、MTBE、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等);エステル系溶媒(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等);ハロゲン化炭化水素系溶媒(例えば、DCM、DCE等);水;或いはこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくは、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール等)である。
接触還元による脱保護方法の反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、室温~40℃程度の温度条件下に1~24時間反応させるのがよい。
この(i)工程の反応は、例えば、臭化水素酸等のブレンステッド酸を用いて行う場合、化合物(12)におけるOR基が脱保護されるのと同時に、一般式(13)で表される化合物の塩が製造される。
得られた一般式(13)で表される化合物の塩は、適宜、塩基で中和することことにより(中和工程)、一般式(13)で表される化合物(遊離塩基)を得ることができる。
該中和工程の反応は、通常溶媒中で行うことができる。
溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、水、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、トリフルオロエタノール、エチレングリコール等);エーテル系溶媒(例えば、THF、MTBE、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等);非プロトン性極性溶媒(例えば、アセトニトリル、DMF、DMSO等);或いはこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくは、水及びアルコール系溶媒(特にメタノール又はエタノール)の混合溶媒である。該溶媒を上記脱保護工程と同じ溶媒を用いる場合、この中和工程の反応はワンポットで行うことができる。
塩基としては、公知の無機塩基及び有機塩基を使用できる。
無機塩基としては、例えば、アンモニア水、炭酸水素アルカリ金属(例えば、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等)、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等)、炭酸アルカリ金属(例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)、アルカリ金属低級(炭素数1~4)アルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシド等)等が挙げられる。
有機塩基としては、トリアルキルアミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン等)、ピリジン、キノリン、ピペリジン、イミダゾール、ピコリン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルモルホリン、DBN、DABCO、DBU等が挙げられる。また、これらの塩基が液状の場合、溶媒として兼用することができる。これらの塩基は、1種単独で又は2種以上混合して使用することができる。好ましくは、炭酸アルカリ金属(特に、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)及びアルカリ金属低級(炭素数1~4)アルコキシド(例えば、カリウムt-ブトキシド等)である。
塩基の使用量としては、特に限定されず、例えば、化合物(12)1 molに対して、通常0.5~10 mol、好ましくは0.8~5 molである。
該中和工程の反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温下及び加熱下のいずれでも反応が行われる。好ましくは、室温付近~100℃程度の温度条件下に10分~30時間反応させるのがよい。
上記各工程(a工程~i工程)で得られる各々の目的化合物は、反応混合物を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって粗反応生成物を分離し、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から単離精製することができる。また、単離精製することなく、次の反応に用いることもできる。
2.化合物(4)の製法
化合物(4)は、例えば、下記反応式-2で示される各工程を経て製造することができる。具体的には、一般式(1)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(1)」という)と、ヒドロキシルアミン・塩酸塩とを反応させて、一般式(2)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(2)」という)を得る工程、得られた化合物(2)とメタンスルホニルクロリド(MsCl)とを反応させて、一般式(3)で表される化合物又はその塩(以下、「化合物(3)」という)を得る工程、及び該化合物(3)をDCM及び水混合溶媒中でベックマン転位させる工程を経て、化合物(4)を製造することができる。
Figure 0007218005000013
(式中、Rは、前記と同じ。Msは、メシル基を示す。)
次に、参考例及び実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
融点は、ヤマトMP-21型融点測定器で測定し、温度計の補正はしていない。
核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR)は、AVANCEIII500型核磁気共鳴装置(ブルカーバイオスピン株式会社)で測定し、テトラメチルシラン(TMS)(δ = 0)を内部標準物質に用いた。
マススペクトル(MS)は、POLARIS Q(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社)で測定した。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーは、クロマトグラフィー用シリカゲルPSQ-100B、(富士シリシア化学株式会社)又はWakogel C-300HG(和光純薬工業株式会社)を用いて行った。
薄層クロマトグラフィーはSilica gel F254(メルク株式会社、No. 5715)又はTLCプレートNH(富士シリシア化学株式会社)を使用し、UVランプ及び5 w/v%リンモリブデン酸-エタノール発色試薬を用いて検出した。試薬、溶媒類は市販品をそのまま用いた。
参考例1
下記の反応式-3に従い、化合物(4a)を製造した。
Figure 0007218005000014
1,4-ジオキサ-9-アザスピロ[4.6]ウンデカン-8-オン(4a)の合成 窒素雰囲気下、1,4-シクロヘキサンジオンモノエチレンアセタール(1a)(1.0 kg、6.4 mol)のDCM(6.7 kg)溶液に、室温で水(5.0 kg)、及び炭酸水素ナトリウム(592 g、7.0 mol)を順に加えた。次いで、ヒドロキシルアミン塩酸塩(490 g、7.1 mol)を数回に分けて加え、室温で12時間かき混ぜた。DCM層を分離し、室温で水(3.75 kg)及び炭酸水素ナトリウム(1.62 kg、19.3 mol)を順に加えた。0℃~5℃で反応混合物にMsCl(998 g、7.0 mol)を徐々に滴下した後、室温まで昇温し2日間かき混ぜた。DCM層を分離し、水層をDCM(4.98 kg×4)で抽出した。DCM層を合わせて、常圧下、35℃~42℃で溶媒を留去し、残渣にトルエン(2.6 kg)を加えて55℃~60℃で1時間かき混ぜた。更にヘプタン(4.2 kg)を加え、55℃~60℃で1時間かき混ぜた。析出した固体をろ取し、減圧下、35℃~45℃で乾燥し、表題化合物(4a)を795 g(73%)得た。
化合物(4a):
Mp. 93-95℃.
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.78-1.88 (m, 4H), 2.48-2.55 (m, 2H), 3.24-3.32 (m, 2H), 3.94-4.02 (m, 4H), 6.06 (s, 1H).
実施例1
下記の反応式-4に従い、化合物(13a)を製造した。
Figure 0007218005000015
(1-1) 9-メチル-1,4-ジオキサ-9-アザスピロ[4.6]ウンデカン-8-オン(5a)の合成:(a)工程
窒素雰囲気下、化合物4a(774 g、4.5 mol)とトルエン(6.7 kg)との混合物を室温で30分間かき混ぜ、カリウムt-ブトキシド(760 g、6.8 mol)を徐々に加えた。室温で1時間かき混ぜた後、ヨウ化メチル(950 g、6.7 mol)を徐々に滴下し、更に1時間かき混ぜた。水(800 g)を加えて反応を停止した後、トルエン層を分離し、水層をジクロロメタン(2.8 kg x 2)で抽出した。有機層を減圧下、35℃~45℃で濃縮し、表題化合物5aを非晶質固体として814.5 g(97%)得た。
化合物(5a):
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.75-1.86 (m, 4H), 2.52-2.60 (m, 2H), 3.00 (s, 3H), 3.36-3.46 (m, 2H), 3.92-4.01 (m, 4H).
(1-2) 10-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-メチル-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.6]ウンデカン-9-オン(6a)の合成:(b)工程
窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン(540 g、5.3 mol)のトルエン(3.5 kg)溶液に、-20℃~10℃で2.5 mol/L n-ブチルリチウムヘキサン溶液(2.1 L、5.3 mol)を徐々に滴下し、3時間かき混ぜた。次いで、-5℃~0℃で化合物5a(800 g、4.3 mol)のトルエン(3.5 kg)溶液を徐々に滴下し、1時間かき混ぜた後、-5℃から0℃で4-メトキシベンジルクロリド(680 g、4.3 mol)を徐々に滴下した。-5℃から5℃で1時間かき混ぜた後、0℃から10℃で0.5 mol/L塩酸(14.0 kg、塩化水素として7 mol)を徐々に滴下し、30分間かき混ぜた。有機層を分離し、10 wt%炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0 kg)で洗浄した後、減圧下、30℃から40℃で濃縮し、表題化合物を油状物として945 g(72%)得た。化合物(6):
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.52 (dd, J = 11.1, 14.1 Hz, 1H), 1.72-1.77 (m, 3H), 2.53 (dd, J = 9.4, 14.4 Hz, 1H), 2.93-3.00 (m, 1H), 3.02 (s, 3H), 3.03-3.10 (m, 1H), 3.18 (dd, J = 5.5, 14.4 Hz, 1H), 3.45-3.49 (m, 1H), 3.76-3.88 (m, 7H), 6.81-6.86 (m, 2H), 7.16 (d, J = 8.7 Hz, 2H).
(1-3) 10-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-メチル-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.6]ウンデカン 4-ニトロ安息香酸塩(7a)の合成:(c)工程
窒素雰囲気下、15℃~25℃で70 wt%Red-Alトルエン溶液(3.4 kg、Red-Alとして11.8 mol)に化合物6a(900 g、2.9 mmol)のトルエン(4.5 kg)溶液を徐々に滴下し、15℃~25℃で2時間かき混ぜた。氷冷下で、反応混合物に30 wt%酒石酸カリウムナトリウム水溶液(6.7 kg)を注意して加え、30分間かき混ぜた後、トルエン層を分離した。15℃~25℃でトルエン層に4-ニトロ安息香酸(0.46 kg、2.8 mol)を加え、2時間かき混ぜた。析出した固体をろ取し、表題化合物7aを1.16 kg(86%)得た。
化合物(7a):
Mp. 97-100℃.
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.66 (dd, J = 10.5, 14.3 Hz, 1H), 1.72-1.76 (m, 1H), 1.88-1.94 (m, 2H), 2.08-2.25 (m, 1H), 2.36-2.53 (m, 6H), 2.66-2.78 (m, 1H), 2.81-2.92 (m, 2H), 3.58-3.63 (m, 1H), 3.70-3.83 (m, 6H), 6.84 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.09 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.11 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.25 (d, J = 8.7 Hz, 2H).
(1-4) 6-[(4-メトキシフェニル)メチル]-1-メチルアゼパン-4-オン(8a)の合成:(d)工程
窒素雰囲気下、化合物7a(1.16 kg、2.5 mmol)と6 mol/L塩酸(4.4 kg、塩化水素として28.8 mol)との混合物を45℃で2時間かき混ぜた後、固体をろ去した。ろ液を50 wt%水酸化ナトリウム水溶液でpH 10~12に調整し、トルエン(5.5 kg)で抽出した。有機層を減圧下、45℃~55℃で濃縮し、表題化合物8aを油状物として575 g(92%)得た。化合物(8a):
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.18-2.31 (m, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.36-2.42 (m, 1H), 2.45-2.53 (m, 3H), 2.54-2.63 (m, 2H), 2.73-2.84 (m, 3H), 3.78 (s, 3H), 6.83 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.05 (d, J = 8.5 Hz, 2H).
(1-5) 6-[(4-メトキフェニル)メチル]-1,4-ジメチルアゼパン-4-オール(9a)の合成:(e)工程
窒素雰囲気下、0℃~5℃で3.0 mol/L塩化メチルマグネシウムTHF溶液(2 L、塩化メチルマグネシウムとして6.0 mol)に化合物8a(378 g、1.5 mol)のトルエン(1.1 kg)溶液を徐々に滴下し、30分間かき混ぜた。0℃~20℃で氷水(3 kg)に反応混合物を注意して加えた後、トルエン層を分離し、水層をトルエン(3.8 kg)で抽出した。有機層を合わせて減圧下、45℃~55℃で濃縮し、表題化合物9aを油状物として378 g(88%)得た。化合物(9a):
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.13-1.22 (m, 3H), 1.60-2.02 (m, 4H), 2.13-2.88 (m, 10H), 3.79 (s, 3H), 6.79-6.84 (m, 2H), 7.02-7.08 (m, 2H).
(1-6) 3-[(4-メトキシフェニル)メチル]-1,5-ジメチル-2,3,6,7-テトラヒドロアゼピン(10a)、及び3-[(4-メトキシフェニル)メチル]-1,5-ジメチル-2,3,4,7-テトラヒドロアゼピン(10b)の合成:(f)工程
化合物9a(0.5 g、1.9 mmol)のトルエン(5 mL)溶液にp-TsOH(1.0 g、5.7 mmol)を加え、20時間加熱還流した。放冷した後、反応混合物を10 wt%水酸化ナトリウム水溶液でpH 12~13に調整し、酢酸エチル(10 mL)で抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakogel C-300HG、クロロホルム:メタノール=99:1)で単離精製して、表題化合物10a(0.02 g、4%)及び10b(0.01 g、2%)をそれぞれ油状物として得た。 化合物(10a):
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.70 (s, 3H), 2.10 (dd, J = 7.5, 15.8 Hz, 1H), 2.15 (dd, J = 1.9, 11.9 Hz, 1H), 2.22-2.28 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.44 (dd, J = 10.1, 15.7 Hz, 1H), 2.52-2.63 (m, 2H), 2.70-2.77 (m, 1H), 2.68 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 2.80 (dd, J = 7.5, 11.7 Hz, 1H), 3.78 (s, 3H), 5.31-5.35 (m, 1H), 6.82 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.11 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
MS (EI) : m/z 245 [M]+.
化合物(10b):
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.67 (s, 3H), 1.99 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 2.00-2.09 (m, 1H), 2.18 (dd, J = 10.0, 15.0 Hz, 1H), 2.29 (s, 3H), 2.40 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 2.43 (dd, J = 7.1, 13.8 Hz, 1H), 2.51 (dd, J = 7.1, 13.8 Hz, 1H), 2.71 (dd, J = 3.8, 12.1 Hz, 1H), 2.92-3.04 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 5.45-5.50 (m, 1H), 6.82 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 8.6 Hz, 2H).
MS (EI) : m/z 245 [M]+.
(1-7) 化合物(10a)、及び化合物(10b)の合成:(f)工程
p-TsOHをP2O5に代えた以外は、上記(1-6)と同様の方法で、化合物10(84.1%)を製造した。
(1-8) 化合物(10a)、及び化合物(10b)の合成:(f)工程
p-TsOHをBF3・Et2O錯体に代えた以外は、上記(1-6)と同様の方法で、化合物10(93.8%)を製造した。
(1-9) 化合物(10a)、及び化合物(10b)の合成:(f)工程
p-TsOHをTFA/TFAAに代えた以外は、上記(1-6)と同様の方法で、化合物10(80.4%)を製造した。
(1-10) 化合物(10a)、及び化合物(10b)の合成:(f)工程
p-TsOHをMsOHに代えた以外は、上記(1-6)と同様の方法で、化合物10(71%)を製造した。
(1-11) 化合物(10a)、及び化合物(10b)の合成:(f)工程
p-TsOHをTfOHに代えた以外は、上記(1-6)と同様の方法で、化合物10(87%)を製造した。
上記(1-7)~(1-11)に示した収率は、反応粗液を取り出し、高速液体クロマトグラフィーで求めた反応収率である。
(1-12) 2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-1,4-ジメチル-10-メトキシ-1,6-メタノ-1H-4-ベンゾアゾニン(11a)の合成:(g)工程
塩化アルミニウム(1.9 g、14.2 mmol)と無水DCM(5 mL)との混合物に、氷冷下で化合物10a及び化合物10bの混合物(1.18 g、4.8 mmol)の無水DCM(5 mL)溶液を3分間かけて滴下した。室温で5時間かき混ぜた後、10℃を超えない温度で水(50 mL)に反応混合物を加えた。15 wt%水酸化ナトリウム水溶液でpH 10~11に調整した後、酢酸エチル(100 mL)を加え、固体をセライトで除去した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50 mL)で抽出した。有機層を合せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PSQ-100B、クロロホルム:メタノール=49:1)で精製して、表題化合物11a(1.15 g、97%)を油状物として得た。化合物(11a):
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.26 (s, 3H), 1.65-1.78 (m, 4H), 1.81 (dd, J = 7.1, 13.4 Hz, 1H), 2.18-2.26 (m, 4H), 2.34-2.41 (m, 1H), 2.42-2.49 (m, 1H), 2.56-2.62 (m, 1H), 2.80 (dd, J = 4.5, 15.5 Hz, 1H), 2.98-3.06 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 6.69 (dd, J = 2.7, 8.4 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 8.3 Hz, 1H). MS (EI) : m/z 245 [M]+.
実施例2
(2-1)2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-1,4-ジメチル-10-メトキシ-1,6-メタノ-1H-4-ベンゾアゾニン(11a)の合成:ワンポット合成:(f)+(g)工程
窒素雰囲気下、25℃で化合物9a(100 g、0.38 mol)のトルエン(600 g)溶液にp-TsOH(196 g、1.1 mol)を加え、20時間加熱還流した。放冷した後、15℃~25℃で水(800 g)を徐々に滴下し、30分間かき混ぜた。水層を分離し、15℃~25℃で30 wt%水酸化ナトリウム水溶液でpH 12~13に調整し、MTBE(1 L x 2)で抽出した。有機層を減圧下、25℃~35℃で濃縮した後、残渣をジクロロメタン(500 mL)で希釈した。0℃~5℃で、この希釈溶液を塩化アルミニウム(151 g、1.13 mol)とDCM(500 mL)との混合物に徐々に滴下し、30分間かき混ぜた。その後、15℃~25℃に昇温して20時間かき混ぜた。0℃~10℃で水(1 L)に反応混合物を滴下し、15℃~25℃で30 wt%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH 12~13に調整した。MTBE(1 L x 2)で抽出し、有機層を合わせて、減圧下、15℃~25℃で濃縮し、表題化合物11aを油状物として68 g(73%)得た。
実施例3
(3-1) (-)-(1S,6S)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-1,4-ジメチル-10-メトキシ-1,6-メタノ-1H-4-ベンゾアゾニン(12a)の合成:(h)工程
化合物11a(31.6 g、0.13 mol)のMTBE(310 mL)溶液に、15℃~25℃でD-マンデル酸(9.5 g、0.06 mol)を加え、1時間かき混ぜた。析出した固体をろ取し、MTBE(31 mL)で洗浄した。15℃~25℃で、得られた固体に1 mol/L水酸化ナトリウム水溶液(49 mL、水酸化ナトリウムとして49 mmol)を加え、1時間かき混ぜた。トルエン(150 mL x 2)で抽出し、減圧下、45℃~55℃で濃縮し、表題化合物12aを油状物として12.0 g(38%)得た。化合物(12a):
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.26 (s, 3H), 1.65-1.78 (m, 4H), 1.81 (dd, J = 7.1, 13.4 Hz, 1H), 2.18-2.26 (m, 4H), 2.34-2.41 (m, 1H), 2.42-2.49 (m, 1H), 2.56-2.62 (m, 1H), 2.80 (dd, J = 4.5, 15.5 Hz, 1H), 2.98-3.06 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 6.69 (dd, J = 2.7, 8.4 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 8.3 Hz, 1H). MS (EI) : m/z 245 [M]+.
(3-2) (-)-(1S,6S)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-1,4-ジメチル-1,6-メタノ-1H-4-ベンゾアゾニン-10-オール(エプタゾシン)の合成:(i)工程
窒素雰囲気下、10℃~20℃で化合物12a(10 g、0.04 mol)を48 wt%臭化水素-酢酸溶液(50 mL)に加え、15分間かき混ぜた。35℃~40℃に加温し、12時間かき混ぜた。放冷した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、更に、残渣にトルエン(100 mL)を加え、酢酸を共沸した結果、固体13bが得られた。得られた固体を水(200 mL)に溶かし、2.5 mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpHを11~12に調整した。窒素雰囲気下、20℃~30℃で8時間かき混ぜた後、6 mol/L塩酸でpHを7~8に調整し、懸濁液を1時間かき混ぜた。固体をろ取し、水(50 mL)で洗浄した後、エタノール(300 mL)に固体を加えスラリーとし、70℃~75℃で1時間かき混ぜ、20℃~30℃に放冷した。固体をろ取し、エタノール(50 mL)で洗浄し、減圧下、70℃~80℃で乾燥し、表題化合物13aを8.2g(87%)得た。化合物(13a):
1H-NMR (DMSO-d6) δ:1.16 (s, 3H), 1.50-1.65 (m, 4H), 1.66-1.71 (m, 1H), 2.08-2.16 (m, 4H), 2.23-2.35 (m, 2H), 2.48-2.53 (m, 1H), 2.68 (dd, J = 4.5, 15.3 Hz, 1H), 2.87-2.93 (m, 1H), 6.50 (dd, J = 2.5, 8.1 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 2.5 Hz, 1H)

Claims (11)

  1. エプタゾシン又はその塩の製造のための、一般式(10):
    Figure 0007218005000016
    (式中、R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    X-Y結合及びY-Z結合のうち、どちらか一方は炭素-炭素二重結合を示し、残りは炭素-炭素単結合を示す。)
    で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の使用。
  2. 一般式(10)において、R がメチル基であり、R がメチル基である、請求項1に記載の使用。
  3. 一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法が、(f):一般式(9)で表される化合物又はその塩と、
    三フッ化ホウ素エーテル錯体、トリフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル、塩化アルミニウム、塩化チタン(IV)、塩化錫(IV)、過塩素酸トリフェニルメチル、ビスマストリフラート、イッテルビウムトリフラート、スカンジウムトリフラート、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、10-カンファースルホン酸及び五酸化二リンからなる群より選ばれる少なくとも一種の脱水剤とを反応させる工程を含む、製造方法である、請求項1又は2に記載の使用。
    Figure 0007218005000017
    (式中、R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    X-Y結合及びY-Z結合のうち、どちらか一方は炭素-炭素二重結合を示し、残りは炭素-炭素単結合を示す。)
  4. 一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法が、
    さらに、(e):一般式(8)で表される化合物又はその塩とメチル化剤とを反応させて、一般式(9)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法である、請求項3に記載の使用。
    Figure 0007218005000018
    (式中、R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。)
  5. 一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法が、
    さらに、(d):一般式(7)で表される化合物又はその塩と、酸とを反応させて、一般式(8)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法である、請求項4に記載の使用。
    Figure 0007218005000019
    (式中、R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。。
    2つのR は、同一又は異なって、置換基を有していてもよいアルキル基を示し、又は2つのR は、互いに結合して、2つのR がそれぞれ結合する酸素原子と共に環を形成していてもよい。)
  6. 一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法が、
    さらに、(c):一般式(6)で表される化合物又はその塩と還元剤とを反応させて、一般式(7)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法である、請求項5に記載の使用。
    Figure 0007218005000020
    (式中、R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    2つのR は、同一又は異なって、置換基を有していてもよいアルキル基を示し、又は2つのR は、互いに結合して、2つのR がそれぞれ結合する酸素原子と共に環を形成していてもよい。)
  7. 一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法が、
    さらに、(b):一般式(5)で表される化合物又はその塩と一般式(15)で表される化合物とを反応させて、一般式(6)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法である、請求項6に記載の使用。
    Figure 0007218005000021
    (式中、R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    2つのR は、同一又は異なって、置換基を有していてもよいアルキル基を示し、又は2つのR は、互いに結合して、2つのR がそれぞれ結合する酸素原子と共に環を形成していてもよい。Aは、脱離基を示す。)
  8. 一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の製造方法が、
    さらに、(a):一般式(4)で表される化合物又はその塩とアルキル化剤とを反応させて、一般式(5)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、製造方法である、請求項7に記載の使用。
    Figure 0007218005000022
    (式中、R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    2つのR は、同一又は異なって、置換基を有していてもよいアルキル基を示し、又は2つのR は、互いに結合して、2つのR がそれぞれ結合する酸素原子と共に環を形成していてもよい。)
  9. エプタゾシン又はその塩の製造において、一般式(10):
    Figure 0007218005000023
    (式中、R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    X-Y結合及びY-Z結合のうち、どちらか一方は炭素-炭素二重結合を示し、残りは炭素-炭素単結合を示す。)
    で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩と酸とを反応させる(g)工程により一般式(11)で表される4-ベンゾアゾニン化合物又はその塩を製造するための一般式(10)で表されるテトラヒドロアゼピン化合物又はその塩の使用。
    Figure 0007218005000024
    (式中、R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。
    X-Y結合及びY-Z結合のうち、どちらか一方は炭素-炭素二重結合を示し、残りは炭素-炭素単結合を示す。)
  10. 請求項9に記載の(g)工程に、さらに、請求項3~8の何れか一項に記載の工程を含む、請求項9に記載の使用。
  11. 請求項9に記載の(g)工程に、さらに、(h):一般式(11)で表される4-ベンゾアゾニン化合物又はその塩と有機酸とを反応させて、一般式(12)で表される化合物又はその塩を得る工程及び
    (i):一般式(12)で表される化合物又はその塩におけるOR 基を脱保護して、一般式(13)で表される化合物又はその塩を得る工程を含む、請求項9又は10に記載の使用。
    Figure 0007218005000025
    (式中、R は置換基を有していてもよいアルキル基を示す。R は、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。)
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社団法人日本化学会編,第5版 実験化学講座13 有機化合物の合成I-炭化水素・ハロゲン化物-,丸善株式会社,2004年02月20日,p.211-212,1.3.4 a.(i)の項

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