JP7217302B2 - インプラント構造体及びアバットメント - Google Patents

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本発明は、インプラント治療で用いられるインプラント構造体、フィクスチャ及びアバットメントに関する。
従来から、歯科治療においてインプラント治療が知られている。インプラント治療では、顎骨にインプラント窩を形成し、インプラント窩にフィクスチャを埋植(埋設)する。埋植されたフィクスチャにアバットメントが嵌合されて、アバットメントに人工歯が取り付けられる。従来、よく使われているフィクスチャは、長さが7~13mmのものである。例えば、特許文献1には、長さが13mmのフィクスチャが示されている。
特開2019-146747号公報
上記のフィクスチャを顎骨に埋植するためには、それに応じた深さのインプラント窩を顎骨に形成する必要があり、顎骨へのダメージが大きい。インプラント窩が深いと、治癒し骨結合するのに時間がかかり、また感染リスクも高い。また、歯槽突起がなくなり、顎堤が高度に吸収した場合、例えば、顎骨の表面から下顎管迄の距離が6mmとなった場合には、フィクスチャを顎骨に埋植することが不可能となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、患者の顎骨に形成されるインプラント窩を浅くすることができるインプラント構造体、フィクスチャ及びアバットメントを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るインプラント構造体は、インプラント治療で用いられると共に、患者の顎骨に形成されたインプラント窩に埋植されるフィクスチャと、当該フィクスチャに嵌合されると共に人工歯が取り付けられるアバットメントとを含むインプラント構造体であって、フィクスチャは、インプラント窩に埋植される方向にアバットメントと嵌合される貫通孔を有する筒状の形状であり、アバットメントは、フィクスチャに嵌合される軸部を有し、フィクスチャの貫通孔及びアバットメントの軸部の軸方向の長さは、当該フィクスチャがインプラント窩に埋植され、当該アバットメントが当該フィクスチャに嵌合される際に当該軸部の先端が患者の顎骨に接する長さである。
本発明に係るインプラント構造体では、フィクスチャにアバットメントが嵌合される貫通孔が設けられており、当該貫通孔の軸方向の概ね全体にわたってアバットメントと嵌合される。この嵌合によってフィクスチャとアバットメントとを強く結合させることができる。従って、本発明に係るインプラント構造体によれば、従来のものと比べてフィクスチャの軸方向の長さを短くすることができ、患者の顎骨に形成されるインプラント窩を浅くすることができる。
フィクスチャの径方向の長さが、当該フィクスチャの軸方向の長さ以上であることとしてもよい。この構成によれば、顎骨とフィクスチャとが接する面積を大きくすることができる。その結果、従来のものと比べてフィクスチャの軸方向の長さを短くしても、フィクスチャと顎骨と十分に接触させることができ、フィクスチャを顎骨に確実に固定することができる。
アバットメントの軸部の先端には、再生する顎骨に接し、再生した顎骨によって当該軸部の周方向への回転が阻害される凹部又は凸部が設けられている。凹部又は凸部は、直線状又は十字状であることとしてもよい。この構成によれば、フィクスチャに嵌合されたアバットメントが回転して緩んだり、フィクスチャから外れたりすることを防止することができる。
フィクスチャの患者の顎骨に接し得る表面には粗面化処理が施されていることとしてもよい。この構成によれば、フィクスチャを顎骨に確実に固定することができる。
フィクスチャの軸方向の長さが、4mm未満であることとしてもよい。この構成によれば、確実に患者の顎骨に形成されるインプラント窩を浅くすることができる。
また、本発明に係るインプラント構造体に含まれるフィクスチャ及びアバットメントは、それぞれそれら自体が新規な構成を有しており発明である。
本発明によれば、従来のものと比べてフィクスチャの軸方向の長さを短くすることができ、患者の顎骨に形成されるインプラント窩を浅くすることができる。
本発明の実施形態に係るフィクスチャの斜視図である。 本発明の実施形態に係るフィクスチャの上面図及び断面図である。 本発明の実施形態に係るアバットメントの断面斜視図である。 本発明の実施形態に係るアバットメントの断面図である。 本発明の実施形態に係る嵌合されたフィクスチャとアバットメントとの断面図である。 本発明の実施形態に係るアバットメントの先端面を示す図である。
以下、図面と共に本発明に係るインプラント構造体、フィクスチャ及びアバットメントの実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
本実施形態に係るインプラント構造体、フィクスチャ及びアバットメントは、歯科治療であるインプラント治療で用いられる。本実施形態に係るインプラント構造体は、本実施形態に係るフィクスチャと、本実施形態に係るアバットメントとを含んで構成される。インプラント構造体は、患者の顎骨及び歯肉における欠損歯に相当する部分に埋植されて人工歯が取り付けられるものである。なお、インプラント構造体への人工歯の取り付けは、人工歯を備える床義歯の取り付けであってもよい。即ち、インプラント構造体は、床義歯の維持装置であってもよい。
図1は、本実施形態に係るフィクスチャ10の斜視図である。図2(a)は、フィクスチャ10の上面図、図2(b)は、フィクスチャ10の軸線を通る面での断面図である。図3は、本実施形態に係るアバットメント20の軸線を通る面を断面とした斜視図である。図4は、アバットメント20の軸線を通る面での断面図である。図5は、互いに嵌合されたフィクスチャ10とアバットメント20とを含むインプラント構造体30の軸線を通る面での断面図である。
フィクスチャ10は、患者の顎骨に形成されたインプラント窩に埋植されるものである。図1及び図2に示すように、フィクスチャ10の形状は、中央に貫通孔11を有する筒状、具体的には概ねリング状(円筒状)である。貫通孔11の軸方向は、フィクスチャ10がインプラント窩に埋植される方向である。貫通孔11は、アバットメント20と嵌合(締結)される部分である。フィクスチャ10の貫通孔11を構成する側面12には、アバットメント20と嵌合するためのねじ溝(雌ねじ)が設けられている。ねじ溝は、フィクスチャ10の先端側(インプラント窩に埋植される方向側、図1及び図2(b)の下側)から基端側(図1及び図2(b)の上側)にわたる全体に設けられる。貫通孔11の基端側は、例えば、60°の面取りがなされており、アバットメント20を固定するための座13になっている。
リング状のフィクスチャ10の外周14には、螺旋状のスレッドが設けられている。当該スレッドは、インプラント窩にフィクスチャ10をねじ込むためのものである。インプラント窩において再生された顎骨が当該スレッドに入り込み、インプラント窩にフィクスチャ10が固定される。再生された顎骨によってフィクスチャ10が強く固定されるように、フィクスチャ10の外周14には、螺旋状のスレッドと交差するように切り込み14aが設けられていてもよい。また、当該スレッドの谷の径は、先端に向かうにつれて小さくなっていてもよい。
フィクスチャ10の基端側の端面15には、放射状の溝15aが設けられる。例えば、図1及び図2(a)に示すように等間隔に設けられる6つの溝15aが設けられる。当該溝15aは、フィクスチャ10をインプラント窩に埋め込むための治具(埋入ツール)と締結されるためのものである。治具には、溝15aに合う形状の凸部が設けられている。フィクスチャ10がインプラント窩に埋め込まれる際には、フィクスチャ10の端面15の溝15aに治具の凸部が嵌め込まれ、フィクスチャ10と治具とが一体にされた状態で回転トルクが加えられて、フィクスチャ10がインプラント窩にねじ込まれる。なお、治具が嵌め込まれる構成としては、溝である必要はなく、凸部(出っ張り)等であってもよい。また、溝である場合も、埋込ツールと嵌め込まれてフィクスチャ10と治具とが一体となって回転できれば、上記の溝15a以外であってもよい。
フィクスチャ10は、例えば、チタン合金又はジルコニアによって構成されている。あるいは、フィクスチャ10は、フィクスチャに用いられ得る上記以外の金属又はセラミックス等によって構成されていてもよい。
フィクスチャ10の患者の顎骨に接し得る表面には粗面化処理が施されていてもよい。例えば、貫通孔11を構成する側面12を除いた全面に粗面化処理が施されていてもよい。あるいは、当該表面の少なくとも一部に粗面化処理が施されていてもよい。粗面化処理としては、例えば、ブラスト加工又はHA(ハイドロキシアパタイト)処理を用いることができる。粗面化処理が施されていることで、再生する顎骨のフィクスチャ10に対する食いつきをよくし、フィクスチャ10と顎骨との密着度を上げることができる。これによって、フィクスチャ10を顎骨に確実に固定することができる。
フィクスチャ10の軸方向の長さであるフィクスチャ長は、4mm未満としてもよい。また、フィクスチャ10の径方向の長さは、フィクスチャ長以上としてもよい。例えば、図5に示すように、フィクスチャ長L1は、3mmであり、径方向の長さ(外径)Φ1は、5.5mmであり、フィクスチャ10の先端における谷の径の長さΦ2は、4.3mmである。また、フィクスチャ10の基端における谷の径の長さは、4.6mmである。
アバットメント20は、フィクスチャ10に嵌合されると共に人工歯が取り付けられるものである。図3及び図4に示すようにアバットメント20は、柱状の本体部21と、本体部21の側面に当該本体部21の周方向にわたって設けられる張り出し部22とを備えて構成されている。
本体部21は、概ね円柱状の形状である。本体部21は、フィクスチャ10と嵌合される先端側の端部である軸部23と、人工歯が取り付けられる側の端部である頭部24と、軸部23と頭部24との間に位置する胴部25とに分けられる。なお、アバットメント20に取り付けられる人工歯は、1本の人工歯でもよく、複数の人工歯を含むインプラントパーシャルデンチャー又はインプラントオーバーデンチャーでもよい。
軸部23には、患者のインプラント窩に埋植されたフィクスチャ10と嵌合するためのねじ溝(雄ねじ)が設けられている。軸部23がフィクスチャ10の貫通孔11に嵌合されて、フィクスチャ10に対してアバットメント20が固定される。軸部23のフィクスチャ10と嵌合する部分の径は、フィクスチャ10の貫通孔11に嵌合可能な大きさになっている。
軸部23のフィクスチャ10と嵌合するねじ溝が設けられている部分の軸方向の長さは、フィクスチャ長と同程度となっている。従って、図5に示すように、軸部23がフィクスチャ10と嵌合すると、軸部23の先端の面とフィクスチャ10の先端の面とに差がない面一の状態となる。但し、軸部23がフィクスチャ10と嵌合した際にこれらの面にわずかに差があってもよい。
このようにフィクスチャ10の貫通孔及びアバットメント20の軸部23の軸方向の長さは、当該フィクスチャ10がインプラント窩に埋植され、当該アバットメント20が当該フィクスチャ10に嵌合される際に当該軸部23の先端が患者の顎骨に接する長さである。なお、軸部23の先端と患者の顎骨とは、アバットメント20がフィクスチャ10に嵌合された直後に接する必要はなく、患者の顎骨が再生した際に接してもよい。
顎骨に接する軸部23の先端には、再生する顎骨に接し、再生した顎骨によって当該軸部23の周方向への回転が阻害される凹部(切り欠き)23aが設けられていてもよい。図6に正面から見た軸部23の先端を示す。例えば、図6(a)に示すように凹部23aは、直線状であってもよい。あるいは、図6(b)に示すように凹部23aは、十字状であってもよい。凹部23aに再生した顎骨が入り込み、再生した顎骨によって当該軸部23の周方向への回転が阻害される。これによって、フィクスチャ10に嵌合されたアバットメント20が回転して緩んだり、フィクスチャ10から外れたりすることを防止することができる。
なお、そのための構成としては、上記の凹部23aではなく、凸部としてもよい。軸部23の先端に凸部を設けた場合、軸部23の先端の凸部以外の部分に再生した顎骨が入り込み、再生した顎骨によって当該軸部23の周方向への回転が阻害される。また、凹部23a又は凸部の形状は、再生された顎骨によって回転が阻害されれば上述した形状以外の形状であってもよい。
頭部24には、その端面から胴部25の内部にかけて穴21aが設けられている。穴21aは、人工歯を本体部21に固定するためのアタッチメントがねじ込まれる部分であり、当該アタッチメントと嵌合可能な溝が設けられている。穴21aの開口部は、端面の中心に設けられており、穴21aの軸線は本体部21の軸線と一致している。あるいは、頭部24とアタッチメントと嵌合する構成として、上記の穴21aではなく、頭部24の形状がアタッチメントの凹部に嵌合可能な形状になっていてもよい。
張り出し部22は、本体部21の胴部25から円形に広がる形状となっている。即ち、上方から見た際の張り出し部22の形状が円形になっている。張り出し部22は、軸方向において胴部25における頭部24側の端部に設けられる。
張り出し部22は、フィクスチャ10と嵌合される側、即ち、先端側に突き出る凸部22aを有している。凸部22aは、張り出し部22の外縁部分に設けられており、本体部21の胴部25の側面を囲む環状(リングドーナツ状)の形状となっている。凸部22aは、本体部21の胴部25とは離れており、凸部22aと本体部21の胴部25との間に環状の凹み(窪み)である凹状部が形成される。
図3及び図4に示すように、凸部22aの先端は、面取りされていることとしてもよい。凸部22aの外側の面を含む張り出し部22の外側の側面の径の大きさは、先端に向かうにつれて径が小さくなっていてもよい。又は、当該径は、先端に向かうにつれて径が大きくなっていても、あるいは、一定であってもよい。
図5に示すようにアバットメント20がフィクスチャ10に嵌合された際に凸部22aの先端と、フィクスチャ10の基端側の面との間には、隙間ができるようになっていてもよい。例えば、当該隙間ができるように胴部25又は張り出し部22の軸方向の長さが決められている。インプラント窩の深さ等に応じて、凸部22aと本体部21の胴部25との間の凹状部及び当該隙間には、再生される顎骨が入り込むようにされてもよいし、顎骨を覆う歯肉が入り込むようにされてもよい。
本体部21と張り出し部22とは、一体形成されていてもよい。本体部21と張り出し部22とは、例えば、フィクスチャ10と同様にチタン合金又はジルコニアによって構成されている。あるいは、本体部21と張り出し部22とは、アバットメントに用いられ得る上記以外の金属又はセラミックス等によって構成されていてもよい。
例えば、図5に示すように、アバットメント20の軸方向の長さL2は、7.65mmである。軸部23のフィクスチャ10と嵌合する部分の軸方向の長さは、フィクスチャ長L1と同じ3mmである。軸部23における、フィクスチャ10との嵌合時のフィクスチャ10基端側の端から張り出し部22の外周の基端側の端までの軸方向の長さL3は、3mmである。張り出し部22の外周の基端側の端から、頭部24の端面までの軸方向の長さL4は、1.65mmである。
軸部23のねじ溝の外径Φ3は、2.2mmであり、ピッチは0.45mmである。胴部25の外径Φ4は、2.5mmであり、頭部24の外径も、概ね同様の大きさである。張り出し部22の基端側の外径Φ5は、4.6mmであり、先端側の外径は、4.5mmである。以上が、本実施形態に係るフィクスチャ10とアバットメント20とを含むインプラント構造体30の構成である。
引き続いて、本実施形態に係るフィクスチャ10とアバットメント20とを含むインプラント構造体30の使用方法を説明する。まず、患者の顎骨にインプラント窩を形成する。この際のインプラント窩は、フィクスチャ10を埋植できるサイズとする。インプラント窩の深さは、フィクスチャ10の軸方向の長さよりも、0.数mm~1mm程度わずかに大きく3.5~4.0mmとする。
続いて、フィクスチャ10の基端側の端面15の溝15aに治具の凸部を嵌め込み、フィクスチャ10と治具とを一体にした状態で口腔内にキャリーし、フィクスチャ10をインプラント窩にねじ込む。フィクスチャ10の先端側の面がインプラント窩に到達したら、即ち、十分な深さにまでフィクスチャ10が埋まったら治具を外す。
続いて、アバットメント20の軸部23をフィクスチャ10の貫通孔11に嵌合させる。アバットメント20がフィクスチャ10に嵌合されると図5に示す状態となる。この状態は、軸部23の先端が顎骨に接する状態、又は顎骨が再生した場合に顎骨に接する状態である。インプラント窩では顎骨がフィクスチャ10を囲むように再生する。また、再生した顎骨は、フィクスチャ10の外周14のスレッドに入り込む。顎骨の再生によって、フィクスチャ10は顎骨に固定される。また、再生した顎骨は、アバットメント20の軸部23の先端の凹部23aに入り込む。再生した顎骨によって軸部23の周方向への回転が阻害される。続いて、アバットメント20に、従来のものと同様に人工歯を取り付ける。以上が、本実施形態に係るフィクスチャ10とアバットメント20とを含むインプラント構造体30の使用方法である。
上述したように本実施形態では、フィクスチャ10にアバットメント20が嵌合される貫通孔11が設けられており、当該貫通孔11の軸方向の概ね全体にわたってアバットメント20と嵌合される。この嵌合によってフィクスチャ10とアバットメント20とを強く結合させることができる。従って、従来のものと比べてフィクスチャ10の軸方向の長さを短くすることができる。具体的には、フィクスチャ長を従来の7~13mmに対して、4mm未満、例えば、3mmとすることができる。それに応じて、患者の顎骨に形成されるインプラント窩を浅くすることができる。
この結果、本実施形態によれば、患者の顎骨へのダメージを小さくすることができる。また、歯槽突起がなくなり、顎堤が高度に吸収した場合等にも、確実かつ安全にフィクスチャ10を患者に埋植することができる。また、インプラント窩が治癒し骨結合するのにも時間がかからず、また感染リスクを抑えることができる。また、インプラント窩を浅くできることから、フィクスチャ10の埋植等のインプラントに係る施術のやり直しも容易となる。
なお、フィクスチャ10の貫通孔11及びアバットメント20の軸部23の軸方向の長さが、上記のように当該アバットメント20が当該フィクスチャ10に嵌合される際に当該軸部の先端が患者の顎骨に接する長さである点以外は、フィクスチャ10及びアバットメント20は、上述したものとは異なっていてもよい。また、各部分のサイズについても、必ずしも上記のものでなくてもよい。例えば、部分的に従来のフィクスチャ及びアバットメントの構成を取ってもよい。また、必ずしもフィクスチャ長が4mm未満である必要はなく、4mm以上であってもよい。
また、上述した実施形態のようにフィクスチャ10の径方向の長さが、フィクスチャ長以上であってもよい。例えば、上述したようにフィクスチャ10の外径を5.5mmとして、フィクスチャ長を3mmとしてもよい。この構成によれば、顎骨とフィクスチャ10とが接する面積を大きくすることができる。即ち、フィクスチャ10の径方向で顎骨との接触面積を稼ぐことができる。その結果、フィクスチャ長が短くてもフィクスチャ10と顎骨と十分に接触させることができ、フィクスチャ10を顎骨に確実に固定することができる。但し、フィクスチャ10の径方向の長さが、フィクスチャ長以上でなくても、フィクスチャ10を顎骨に確実に固定できる場合等には、必ずしもこの構成としなくてもよい。
また、上述した実施形態のようにアバットメント20の軸部23の先端に凹部23a又は凸部を設けてもよい。また、凹部23a又は凸部は、直線状又は十字状であってもよい。この構成によれば、上述したようにフィクスチャ10に嵌合されたアバットメント20が回転して緩んだり、フィクスチャ10から外れたりすることを防止することができる。但し、必ずしも凹部23a又は凸部を設ける必要はない。また、凹部23a又は凸部の形状は、再生された顎骨によって回転が阻害されれば上述した形状以外の形状であってもよい。
また、フィクスチャ10の患者の顎骨に接し得る表面には粗面化処理が施されていてもよい。上述したように、粗面化処理が施されていることで、再生する顎骨のフィクスチャ10に対する食いつきをよくし、フィクスチャ10と顎骨との密着度を上げることができる。これによって、フィクスチャ10を顎骨に確実に固定することができる。但し、上記の粗面化処理は、行われていなくてもよい。
10…フィクスチャ、11…貫通孔、12…貫通孔を構成する側面、13…アバットメントを固定するための座、14…外周、15…端面、15a…溝、20…アバットメント、21…本体部、22…張り出し部、22a…凸部、23…軸部、23a…凹部、24…頭部、25…胴部、30…インプラント構造体。

Claims (6)

  1. インプラント治療で用いられると共に、患者の顎骨に形成されたインプラント窩に埋植されるフィクスチャと、当該フィクスチャに嵌合されると共に人工歯が取り付けられるアバットメントとを含むインプラント構造体であって、
    前記フィクスチャは、インプラント窩に埋植される方向に前記アバットメントと嵌合される貫通孔を有する筒状の形状であり、
    前記アバットメントは、前記フィクスチャに嵌合される軸部を有し、
    前記フィクスチャの前記貫通孔及び前記アバットメントの前記軸部の軸方向の長さは、当該フィクスチャがインプラント窩に埋植され、当該アバットメントが当該フィクスチャに嵌合される際に当該軸部の先端が患者の顎骨に接する長さであり、
    前記アバットメントの前記軸部の先端には、再生する顎骨に接し、再生した顎骨によって当該軸部の周方向への回転が阻害される凹部又は凸部が設けられているインプラント構造体。
  2. 前記フィクスチャの径方向の長さが、当該フィクスチャの軸方向の長さ以上である請求項1に記載のインプラント構造体。
  3. 前記凹部又は凸部は、直線状又は十字状である請求項1又は2に記載のインプラント構造体。
  4. 前記フィクスチャの前記患者の顎骨に接し得る表面には粗面化処理が施されている請求項1~の何れか一項に記載のインプラント構造体。
  5. 前記フィクスチャの軸方向の長さが、4mm未満である請求項1~の何れか一項に記載のインプラント構造体。
  6. 請求項1~の何れか一項に記載のインプラント構造体に含まれるアバットメント。
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