JP2024509594A - 歯の個々の補綴修復のための歯科用サブアセンブリ、及びそれに接合されるように意図された第1の要素 - Google Patents

歯の個々の補綴修復のための歯科用サブアセンブリ、及びそれに接合されるように意図された第1の要素 Download PDF

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Abstract

歯の個々の補綴修復のための歯科用サブアセンブリ(1)は、歯科インプラント(2)上に受容されるように成形され、歯科用サブアセンブリ(1)は、層化が行われるコアの形態又はセラミックコアの形態の第1の要素(3)と組み立てることができる。第1の要素(3)は、第1の貫通路(4)を有する。歯科用サブアセンブリ(1)は、第1の要素(3)の第1の貫通路(4)に嵌め込まれ、歯科インプラント(2)にねじ込まれるように意図された第1の固定ねじ(10)のための座部を形成するためにしっかりと保持されるように意図されたリング(11)を含む。

Description

本発明は、歯科修復の分野に関し、より具体的には、以下に関する:
- 歯科インプラント上に受容されるように成形された、歯の個々の補綴修復のための歯科用サブアセンブリであって、該歯科用サブアセンブリは、層化が行われるコアタイプ又はセラミックコアタイプの第1の要素と組み立てられるように適合される、歯科用サブアセンブリ、及び
- 該歯科用サブアセンブリ上に受容されるように意図された、層化が行われるコアタイプ又はセラミックコアタイプの歯の個々の補綴修復のための第1の要素。
歯の個々の補綴修復の文脈では、貫通固定補綴物、すなわち、患者の顎に骨結合される歯科インプラントに固定する(補綴物を貫通する)固定ねじによって補綴物の(直接的又は間接的な)固定を可能にする貫通路を有する補綴物が使用されることが多い。
以下のような異なるタイプの貫通固定式プロテーゼが知られている:
- コア(特に金属コア)を含むものであって、その上で補綴施術者によって層化が行われ、貫通路を開放したままにするもの(天然歯にできるだけ近い外観を与えることを可能にする材料の1つ又は複数の層の適用)
- セラミックコア(セラミックのブロックから機械加工されたもの、又は特にセラミック粉末を焼結することによって製造されたもの)を含むものであって、場合によっては、天然歯にできるだけ近い外観を達成する1つ又は複数の非常に明るいテクスチャリング層又は着色層で補綴施術者によってコーティングされたもの。
患者の顎に固定された歯科インプラントの位置に応じて、多くの場合、固定ねじの通過を可能にするウェルの環状出口の位置を慎重に調整することが必要となる。実際には、患者の口の中に利用可能な空間がないにもかかわらず、ねじ回し工具を使用して固定ねじにアクセスする位置になければならないことが問題である。更に、咀嚼時には、アクセスウェルの環状出口が歯のアクティブ部分(犬歯又は自由縁)から離れて配置されることが重要である。
本出願人名義の文献EP 3 202 365 B1及びUS 2017/0224447 A1では、層化が行われるコアを含むか又はセラミックコアを含む貫通固定された歯科補綴物を歯科インプラント上に固定することを可能にして、該貫通固定された歯科補綴物の機械的強度を不必要に弱めることなく、骨結合された歯科インプラントの向き、アクセス可能性、及び歯のアクティブ部分の保存に対する制約を考慮に入れるために、角度の付いた貫通路に頼ることを可能にする解決策が提案されている。
この目的のために、本教示は、可撓性の長手方向フィンが設けられた第2の要素であって、その自由縁が、層化が行われるコアタイプの又はセラミックコアタイプの第1の要素に形成された環状溝に係合するように意図された第2の要素に頼るものである。第1の要素は、請求項16の前提部分に従って成形される。
第1の要素が第2の要素上に保持され、満足のいく方法で第2の要素に対して押圧されるためには、特に、長手方向フィンの自由縁が当接するように意図された溝及びその円錐台形部分が関係する場合、第1の要素を非常に高い精度で製造することが必要である。必要とされる精度は残念ながら非常に高いので、ほとんどの場合、第1の要素を製造するために歯科補綴施術者が一般に使用する機械の製造能力に適合しない。
更に、歯科補綴施術者は、第2の要素を第1の要素に確実に取り付けることができることを確認しなければならない。これは、溝の幾何学的形状、より具体的には、その円錐台形部分の幾何学的形状を精密に制御することを意味している。しかしながら、歯科補綴施術者は、ほとんどの場合、これを行うように適合された制御手段を有する。
同じく本出願人名義の文献US 2019/0365510 A1及びWO 2018/138630 A1では、歯科インプラントに取り付けられて固定される固定部に頼る代替的な解決策が提案されている。固定部は、ねじを歯科インプラントにねじ込むことによって拡張することができ、その拡張により、請求項16の前提部分に適合する第1の要素の歯科インプラント上での保持が可能になる。
文献US 2001/0044095 A1には、請求項1の前提部分に適合する歯科用サブアセンブリが記載されている。
本発明によって対処される1つの問題は、層化が行われるコア又はセラミックコアを含む貫通固定された歯科補綴物を歯科インプラント上に固定して、該貫通固定された歯科補綴物の機械的強度を不必要に弱めることなく、骨結合された歯科インプラントの向き、アクセス可能性、及び歯のアクティブ部分の保存に対する制約を考慮に入れるために、角度の付いた貫通路に頼ることを可能にする解決策を提供することである。
同時に、本発明は、第1の要素を製造するために歯科補綴施術者が一般に使用する機械の製造能力に適合する別の固定解決策を提供することを目的とする。
上記の目的及び他の目的を達成するために、本発明は、最初に、歯科インプラント上に受容されるように成形された、歯の個々の補綴修復のための歯科用サブアセンブリであって、該歯科用サブアセンブリは、層化が行われるコアタイプ又はセラミックコアタイプの第1の要素と組み立てられるように適合され、該第1の要素は、該第1の要素の近位端から第1の長手方向軸に沿って延在する第1の通路セクションを含む第1の貫通路を含み、該第1の要素は、少なくとも第1の回転割り出し部材及び第1の軸方向保持部材を含み、該歯科用サブアセンブリは、
- 第2の長手方向軸に沿って延在する第2の貫通路を有する第2の要素であって、該第1の要素を軸方向に当接係合して受容することができるように成形された当接面(bearing surface)を含み、該歯科インプラントに軸方向に当接することができるように成形されるか、又は該歯科インプラント内に貫入することができるように成形された近位端を含む第2の要素と、
- 第2の要素を貫通するように適合された第1のねじシャンクが延在する第1のねじ頭を含み、第2の貫通路に受容され、該歯科インプラントにねじ込むことによって受容されるように成形された雄ねじ部を有する第1の固定ねじであって、第1のねじ頭は、第1の要素の近位端から第1の長手方向軸に沿って第1の通路セクションに軸方向に貫入することによって受容されることを可能にするようにサイズ決定される、第1の固定ねじと、
- 第1のねじ頭のための座部を形成するように成形され、ロック手段が該第1の要素の近位端の方向へのリングの並進移動に対抗することができる所定の軸方向位置まで、該第1の要素の近位端から第1の通路セクションにおける第1の長手方向軸に沿って軸方向に貫入することによって、該第1の要素上に取り付けられて保持されるように成形されたリングと
を含み、
本発明によれば:
- 該第2の要素は、少なくとも第2の回転割り出し部材及び第3の回転割り出し部材を含み、
- リングは、少なくとも1つの第4の回転割り出し部材を含み、
- 第3及び第4の回転割り出し部材は、第2の要素及びリングが第2の長手方向軸を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、第2の長手方向軸に沿って軸方向に相互に貫入することによって連結するように成形され、その結果、連結位置において、第3及び第4の回転割り出し部材は、第2の長手方向軸を中心とした第2の要素に対するリングの回転を阻止し、
- 第1及び第2の回転割り出し部材は、該第1の要素及び第2の要素が第2の長手方向軸を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、第2の長手方向軸に沿って軸方向に相互に貫入することによって互いに連結するように成形され、その結果、連結位置において、第1及び第2の回転割り出し部材は、第2の長手方向軸を中心とした第2の要素に対する該第1の要素の回転を阻止し、
- その所定の軸方向位置において、リングは、第1の軸方向保持部材が該第1の要素の近位端の方向へのリングの並進移動に対抗するロック方向に達するまで、第1の長手方向軸を中心として枢動することができる、
歯科用サブアセンブリを提案する。
この種のサブアセンブリは、第1の要素を製造する際、欧州特許EP 3 202 365 B1に記載されている第1の要素を製造するのに必要な精度よりもはるかに低い精度を必要とする。従って、歯科補綴施術者が一般に使用するほとんどの機械を使用して、この第1の要素を製造することができる。
リングが該少なくとも1つのロック角度方向にないとき、第1、第2、第3及び第4の割り出し部材は、有利には、第2の要素の当接面が該第1の要素の近位端に軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部を形成し得る。
これは、第2の要素の当接面が第1の要素の近位端に軸方向に当接するとすぐに、リング(第1の要素に係合し、従って、見えにくいか、見えないことさえある)が第1の要素内で正しいロック角度方向にあることを保証するための簡単で容易に知覚可能な方法である。
第1の摩擦手段は、好ましくは、第1の長手方向軸に沿って該第1の要素から離れる第2の要素の並進移動を減速させる摩擦嵌合で、第2の要素が該第1の要素内に駆動されることを可能にすることができる。
摩擦嵌合は、第1の要素と第2の要素とが時宜を得ずに分離するリスク、及びインプラントに固定する前に後者が紛失したり患者によって飲み込まれたりするリスクを抑えることを可能にする。
施術者による操作を容易にするために、また、不時の損失というリスクを更に抑えるために、リングは、有利には、第1のねじのシャンク上に捕捉され得る。
第3及び第4の回転割り出し部材は、好ましくは、以下を含む:
- リング又は第2の要素の一方に、少なくとも1つの長手方向フィン、
- リング又は第2の要素の他方に、該少なくとも1つの長手方向フィンを受容するように適合された少なくとも1つの長手方向スロットを含む管状側壁を有する円筒形部分。
従って、第3及び第4の回転割り出し部材は、軸方向の相互貫入による相互連結に適合する単純な構造を有する。
該少なくとも1つの第2の回転割り出し部材は、有利には、第2の要素の円筒形部分の周囲に半径方向突起を含み得、該半径方向突起は、第2の要素の当接面が該第1の要素の近位端に軸方向に当接して受容するときに、それ自体が該第1の要素の第1の通路セクションの側壁における長手方向溝の形態である第1の回転割り出し部材に係合するように適合される。
従って、第1及び第2の回転割り出し部材は、軸方向の相互貫入による相互連結に適合する単純な構造を有する。
以下の場合、好ましい:
- リングは、リングの周囲に半径方向突出部を含み、該半径方向突出部は、リングがロック方向にあるときに第1の軸方向保持部材に当接するように適合され、第1の軸方向保持部材は、それ自体が該第1の要素の第1の通路セクションにおける肩部の形態である、
- 該半径方向突出部は、リングが該第1の要素の第1の通路セクションに軸方向に貫入する間に該長手方向溝内を軸方向に摺動することができるように成形される。
従って、第1の要素に係合するために、半径方向突出部を有するリングは、第1の回転割り出し部材の構造と巧妙に協働し、それにより、効果的でコンパクトな実装が可能になる。該半径方向突出部及び第1の軸方向保持部材は、バヨネットロックシステムと同様の方法で協働し、従って、使用時に直感的である。
該第2の要素上で、該半径方向突起及び該長手方向スロット又は長手方向フィンは、有利には、第2の長手方向軸を中心として互いに対して角度的にオフセットされ得る。
リングは、好ましくは、リングがロック方向にあるときに、第1の長手方向軸を中心とした第1の要素に対するリングの回転を遅くすることができる第2の摩擦手段を含み得る。従って、第2の摩擦手段は、施術者が第1及び第2の要素を組み立てる前に、リングを安定させ、それをロック方向に維持することに寄与する。
第2の要素の第2の貫通路は、有利には、以下を含み得る:
- 歯科インプラントにねじ込まれるために第2の貫通路に受容される、第2の要素を貫通するように適合された第2のねじの頭部のための座部、
- 一時的な貫通固定要素の第2の要素への固定を可能にする第3のねじを受容するように適合された遠位雌ねじ。
遠位雌ねじ及び第3のねじにより、例えば、以下のような少なくとも1つの一時的な貫通固定要素の第2の要素への固定及び第2の要素からの取り外しが可能になる:
- 治癒部であって、その側壁が少なくとも部分的に歯肉と接触するように成形される治癒部、及び/又は
- 口腔内で走査されるように成形された、及び/又は印象採得化合物でオーバーモールドされた印象採得部、及び/又は
- 一時的な歯科補綴物。
従って、第2の要素は、第1の要素を固定することによって、治癒から最終修復までインプラントに固定されたままであることができる。従って、患者の軟組織(歯肉)は、妨害されることなく、第2の要素の周囲全体及び歯科インプラントの上方で再形成されることが可能であり、第2の要素が、歯科インプラント上に取り付けられ固定されると(好ましくは、歯科インプラントが嵌合されるとき)、それを取り外す必要はないので、結合組織の付着は干渉を受けず、軟組織のより良好な安定性をもたらす。これはまた、垂直方向の骨損失のリスクを低減することに寄与し、歯肉が、第2の要素の周囲全体に良好に密閉接触する。
インプラントの向き及び第1の要素が有することとなる最終的な向きの確実な識別を保証するために、一時的な貫通固定要素は、好ましくは、第2の要素上で回転して割り出され得る。
本発明は、次に、層化が行われるコアタイプの又はセラミックコアタイプの歯の個々の補綴修復のための第1の要素であって、該第1の要素は、該第1の要素の近位端から第1の長手方向軸に沿って延在する第1の通路セクションを含む第1の貫通路を含み、第1の軸方向保持部材を含む、第1の要素を提案し、
該第1の要素は、それ自体が歯科インプラント上に受容されるように成形された歯科用サブアセンブリ上に組み立てられることができ、
- 第2の長手方向軸に沿って延在する第2の貫通路を含む第2の要素であって、該第1の要素の近位端を軸方向に当接係合して受容することができるように成形された当接面を含み、該歯科インプラントに軸方向に当接することができるように成形されるか、又は該歯科インプラント内に貫入することができるように成形された近位端を有する第2の要素と、
- 第2の要素を貫通するように適合された第1のねじシャンクが延在する第1のねじ頭を含み、第2の貫通路に受容され、該歯科インプラントにねじ込むことによって受容されるように成形された雄ねじ部を有する第1の固定ねじであって、第1の要素の第1の通路セクションは、第1の要素の近位端から第1の長手方向軸に沿って軸方向に貫入することによって第1のねじ頭を受容することを可能にするようにサイズ決定される、第1の固定ねじと、
- 第1のねじ頭のための座部を形成するように成形され、ロック手段が該第1の要素の近位端の方向へのリングの並進移動に対抗することができる所定の軸方向位置まで、該第1の要素の近位端から第1の通路セクションにおける第1の長手方向軸に沿って軸方向に貫入することによって、該第1の要素内に取り付けられるように成形されたリングと
を含み、
- 該第2の要素は、少なくとも第2の回転割り出し部材及び第3の回転割り出し部材を含み、
- リングは、少なくとも1つの第4の回転割り出し部材を含み、
- 第3及び第4の回転割り出し部材は、第2の要素及びリングが第2の長手方向軸を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、第2の長手方向軸に沿って軸方向に相互に貫入することによって連結するように成形され、その結果、連結位置において、第3及び第4の回転割り出し部材は、第2の長手方向軸を中心とした第2の要素に対するリングの回転を阻止し、
本発明によれば、
- 該第1の要素は、少なくとも1つの第1の回転割り出し部材を含み、
- 第1及び第2の回転割り出し部材は、該第1の要素及び第2の要素が第2の長手方向軸を中心として貫入方向にあるときに、第2の長手方向軸に沿って軸方向に相互に貫入することによって互いに連結するように成形され、その結果、連結位置において、第1及び第2の回転割り出し部材は、第2の長手方向軸を中心とした第2の要素に対する該第1の要素の回転を阻止し、
- 該第1の要素の第1の通路セクションは、その所定の軸方向位置において、第1の軸方向保持部材が該第1の要素の近位端の方向へのリングの並進移動に対抗するロック方向へと、リングが第1の長手方向軸を中心として枢動可能なように成形される。
この種の第1の要素は、欧州特許EP 3 202 365 B1に記載された、第1の要素を製造するのに必要な製造精度よりもはるかに低い製造精度を必要とするので、歯科補綴施術者が一般に使用する機械は、ほとんどが、この第1の要素を製造するのに使用することができる。実際、第1の軸方向保持部材によってもたらされる第1の要素におけるリングの所定の軸方向位置は、第1の長手方向軸に沿って厳密に正確である必要はなく、この軸方向位置のわずかな変動は、第1の要素の近位端が第2の要素の当接面に軸方向に当接するまで、第1の固定ねじをインプラント内に多かれ少なかれねじ込むことによって容易に補償することができる。
リングが該少なくとも1つのロック角度方向にないとき、第1、第2、第3及び第4の割り出し部材は、有利には、第2の要素の当接面が該第1の要素の近位端に軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部を形成し得る。
これは、第2の要素の当接面が該第1の要素の近位端に軸方向に当接するとすぐに、リング(第1の要素に係合し、従って、見えるとしてもほとんど見えない)が実際に第1の要素内でロック角度方向にあることを確実にするための簡単で容易に知覚可能な方法である。
第1の摩擦手段は、好ましくは、第1の長手方向軸に沿って該第1の要素から離れる第2の要素の並進移動を減速させる、該第1の要素における第2の要素の摩擦嵌合を可能にし得る。
摩擦嵌合は、第1の要素と第2の要素とが時宜を得ずに分離するリスク、及びインプラントに固定する前に後者が紛失したり患者によって飲み込まれたりするリスクを抑えることを可能にする。
該第1の回転割り出し部材は、有利には、該第1の要素の第1の通路セクションの側壁に形成された長手方向溝の形態であり、第2の要素の第2の回転割り出し部材を形成する半径方向突起は、第2の要素の当接面が該第1の要素の近位端を軸方向に当接係合して受容するときに係合することができる。
従って、第1及び第2の回転割り出し部材は、軸方向の相互貫入による相互連結に適合する単純な構造を有する。
以下の場合に参照可能である:
- 第1の軸方向保持部材は、該第1の要素の第1の通路セクションにおける肩部の形態であり、
- リングは、リングの周囲に半径方向突出部を含み、該半径方向突出部は、リングがロック方向にあるときに肩部に当接するように適合されている。
該半径方向突出部及び第1の軸方向保持部材は、バヨネットロックシステムと同様の方法で協働し、従って、使用時に直感的である。
更に、肩部の形態の第1の軸方向保持部材は、歯科補綴施術者が一般に使用するほとんどの機械によって製造しやすく、その正確な形状は、非常に単純な制御手段によって制御することができる(支持面上に取り付けられ、その自由端に、肩部に当接するように適合された半径方向の膨らみを備えた単純なロッドで十分であり得る)。
第1の貫通路は、有利には、第2の通路セクションを更に含み、該第2の通路セクションは、第1及び第2の通路セクションがそれらの間に非ゼロ角度を形成するように、第1の通路セクションを斜めに延在させる。
このような角度により、咀嚼時に第2の通路セクションの環状出口が歯のアクティブ部分(犬歯又は自由縁)から離れて配置されることを確実にすることによって、ねじ回し工具の通過を可能にする第2の通路セクションの該環状出口の位置を慎重に調整することができる。第1の固定ねじを回転駆動するためには、例えば、文献EP 2 607 722 A1に記載されているように、例えば、ねじを締めたり外したりするときにねじ頭で角度を付けることができる工具を利用しなければならない場合がある。
本発明の別の態様によれば、以下を含む歯科用構成要素が提案される:
- 上記のような歯科用サブアセンブリ、及び
- 上記のような第1の要素。
本発明の更なる態様によれば、この種の歯科用構成要素のその後の組み立てのための生体外での予備組み立てのための方法が提案され、この方法は、以下のステップを含む:
a)第1のねじのシャンクをリングに挿入するステップ、
b)リングを所定の軸方向位置に到達させるように、第1の要素の近位端から第1の長手方向軸に沿って軸方向に並進移動させることによって、リング及び第1のねじ頭を第1の通路セクションに挿入するステップ、
c)リングを第1の長手方向軸を中心として枢動させてロック方向にするステップ。
次いで、単一の部分を操作し、得られた予備アセンブリ(ねじ、リング、及び第1の要素によって形成される)を、患者の口腔内に存在し、結合組織が予め良好な付着部を形成している第2の要素上に取り付けることが可能である。次いで、ねじを歯科インプラント内にねじ込むことによって歯科用構成要素を固定する。ねじ頭は、第1の要素を第2の要素に確実に固定するために、(該第1の要素内にねじ座を形成するリングを介して)第1の要素に牽引力を及ぼし、第1の要素の近位端は、第2の要素の当接面に当接する。
代替的に、単一の部分を操作し、得られた予備アセンブリ(ねじ、リング、及び第1の要素によって形成される)を、患者の口腔内に存在する第2の要素上に取り付けることが可能である。次いで、第2の要素の当接面が第1の要素の近位端に当接するまで、第1のねじのシャンクを第2の貫通路に係合させることによって、第2の要素を第1の要素の近位端に取り付ける。
本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照して与えられる特定の実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の1つの特定の実施形態による歯科用サブアセンブリの部分断面側面図であり、該サブアセンブリは、第2の要素、リング、及びねじを含む。 図1のサブアセンブリの第2の要素の斜視図である。 図1のサブアセンブリの第2の要素を上から見た図である。 図1のサブアセンブリのリングの斜視図である。 図1のサブアセンブリのリングを下から見た図である。 図1のサブアセンブリのリングの側断面図である。 本発明の1つの特定の実施形態による第1の要素の背後から見た図である。 図7の第1の要素の側面図である。 図7の第1の要素の側断面図である。 図7の第1の要素の第1の断面図である。 図7の第1の要素の第2の断面図である。 図1のねじ、図4のリング、及び図7の第1の要素を含む予備アセンブリの製造における1つのステップの斜視図である。 図12の予備アセンブリの製造における後のステップの斜視図である。 本発明の1つの特定の実施形態による歯科用構成要素のアセンブリの斜視図である。 組み立て中の図14の歯科用構成要素の一部の側面図である。 組み立て後の図14の歯科用構成要素の側面図である。 組み立て中の図14の歯科用構成要素の一部の別の側面図である。 図16の歯科用構成要素の歯科インプラント上への組み立ての別の斜視図である。 歯科インプラント上に固定された図16の歯科用構成要素の長手方向断面図である。 図2の第2の要素による歯科インプラント上への治癒部の固定を示す斜視図である。 図20の側面図である。 図2の第2の要素によって、歯科インプラント上に一時的な歯科補綴物を形成するために使用されるように意図された一時的な柱体の固定を示す斜視図である。 図22の側面図である。
本発明の2つ以上の図、変形例、又は実施形態において同一の参照番号が使用されるとき、それらの参照番号は、図のそれぞれ、変形例のそれぞれ、又は実施形態のそれぞれにおける同一の又は類似した要素を指定する。
図1には、例として、歯科インプラント2(図19)上に受容されるように成形された、歯の個々の補綴修復のための歯科サブシステム1の実施形態が示されている。
該歯科用サブアセンブリ1は、層化が行われるコアタイプの又はセラミックコアタイプの第1の要素3(図7~図11)とともに組み立てられるように意図され、該第1の要素3は、第1の長手方向軸I-Iに沿って該第1の要素3の近位端3aから延在する第1の通路セクション4aを含む第1の貫通路4を有し、該第1の要素3は、少なくとも第1の回転割り出し部材5及び第1の軸方向保持部材6を含む。
第1の通路セクション4aの断面の形状は、図10及び図11において2つの異なる断面平面P10及びP11上に示されるように、第1の長手方向軸I-Iに沿って変化する。
歯科用サブアセンブリ1は、以下を含む:
- 第2の長手方向軸II-IIに沿って延在する第2の貫通路8を有する第2の要素7(図1~図3)であって、該第1の要素3の近位端3aを軸方向に当接係合して受容することができるように成形された当接面9を含み、該歯科インプラント2に軸方向に当接して支持することができるように成形されるか、又は該歯科インプラント2内に貫入することができるように成形された近位端7aを含む第2の要素7、
- 第2の貫通路8に受容されることによって第2の要素7を貫通するように適合された第1のねじシャンク10bが延在する第1のねじ頭10aを含み、該歯科インプラント2にねじ込まれるように成形された雄ねじ部分10cが設けられた第1の固定ねじ10(図19)であって、第1の要素3の第1の通路セクション4aは、第1の要素3の近位端3a(図12及び図13)から第1の長手方向軸I-Iに沿って軸方向に貫入することによって第1のねじ頭10aが受容されることを可能にするようにサイズ決定される、第1の固定ねじ10、
- 第1のねじ頭10aのための座部20を形成し、ロック手段12が該第1の要素3の近位端3aの方向へのリング11の並進移動に対抗することができる所定の軸方向位置(図13及び図19)まで、該第1の要素3の近位端3a(図12及び図13)から第1の通路セクション4aにおける第1の長手方向軸I-Iに沿って軸方向に貫入することによって、該第1の要素3に取り付けられるように成形されたリング11。
図1及び図2から、第2の要素7が、非円形断面(この事例では、丸みを帯びた頂点を有する三角形断面)を有する近位部70aを含むことが分かる。近位部70aは、歯科インプラント2の内部ハウジング29の遠位部29b内に受容されるように意図され(図21)、遠位部29bはまた、第2の長手方向軸II-IIを中心とした第2の要素7及び歯科インプラント2の回転での割り出しを得るために、相補的な非円形断面を有する。
第2の要素7は、少なくとも第2の回転割り出し部材13及び第3の回転割り出し部材14を含む。
リング11は、少なくとも1つの第4の回転割り出し部材15を含む。
第3の回転割り出し部材14及び第4の回転割り出し部材15は、第2の要素7及びリング11が第2の長手方向軸II-IIを中心として互いに対して貫入方向(図15)にあるときに、第2の長手方向軸II-IIに沿って軸方向に相互に貫入することによって互いに連結するように成形され、その結果、連結位置において、第3の回転割り出し部材14及び第4の回転割り出し部材15は、第2の長手方向軸II-IIを中心とした第2の要素7に対するリング11の回転を阻止する。
第1の回転割り出し部材5及び第2の回転割り出し部材13は、該第1の要素3及び第2の要素7が第2の長手方向軸II-IIを中心として互いに対して貫入方向(図14)にあるときに、第2の長手方向軸II-IIに沿って軸方向に相互に貫入することによって互いに連結するように成形され、その結果、連結位置(図19)において、第1の回転割り出し部材5及び第2の回転割り出し部材13は、第2の長手方向軸II-IIを中心とした第2の要素7に対する該第1の要素3の回転を阻止する。
その所定の軸方向位置において、リング11は、第1の軸方向保持部材6が該第1の要素3の近位端3aの方向へのリング11の並進移動に対抗するロック方向(図13)まで、第1の長手方向軸I-Iを中心として枢動することができる。
図14から分かるように、リング11が該少なくとも1つのロック角度方向(図14及び図15)にあるとき、第1の割り出し部材5、第2の割り出し部材13、第3の割り出し部材14、及び第4の割り出し部材15は、第2の要素7の当接面9が該第1の要素3の近位端3aに軸方向に当接することができるように連結する(一方では第1の割り出し部材5と第2の割り出し部材13、他方では第3の割り出し部材14と第4の割り出し部材15)(図16)。
逆に、リング11が該少なくとも1つのロック角度方向にないとき、第1の割り出し部材5、第2の割り出し部材13、第3の割り出し部材14、及び第4の割り出し部材15は、第2の要素7の当接面9が該第1の要素3の近位端3aに軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部を形成する。次いで、以下の2つの状況が生じ得る:
- 第2の要素7及びリング11が第2の長手方向軸II-IIを中心として互いに対してそれらの貫入方向(図15)にある場合、第1の割り出し部材5及び第2の割り出し部材13は、第2の要素7の当接面9が該第1の要素3の近位端3aに軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部を形成する;
- 第1の要素3及び第2の要素7が第2の長手方向軸II-IIを中心として互いに対して貫入方向(図14)にある場合、第3の割り出し部材14及び第4の割り出し部材15は、第2の要素7の当接面9が該第1の要素3の近位端3aに軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部(図17)を形成する。
第1の摩擦手段16は、第1の長手方向軸I-Iに沿って該第1の要素3から離れる第2の要素7の並進移動を減速させる、該第1の要素3における第2の要素7の摩擦嵌合を可能にする。この事例では、第1の摩擦手段16は、半径方向スロットを有する弾性リング16aを含み、半径方向スロットの外径D16a(図15)は、第1の通路セクション4aの内径D4a(図10)よりも大きい。第2の要素7が該第1の要素3に係合すると、弾性リング16aは、(その半径方向スロットのおかげで)半径方向に圧縮されて、第1の通路セクション4a内に貫入する。
図1から、第1の固定ねじ10が、リング11の内径D11a(図5)よりもわずかに大きい外径D10dを有する環状リブ10dを含むことが分かる。従って、リング11は、第1のねじ頭10aと環状リブ10dとの間で第1のねじ10のシャンク10bに捕捉されて取り付けられることができる。
より具体的には、図1~図6から、第3の回転割り出し部材14及び第4の回転割り出し部材15が以下を含むことが分かる:
- リング11上に、3つの長手方向フィン15a~15c、
- 第2の要素7上に、該長手方向フィン15a~15cを受容するように適合された3つの長手方向スロット14a~14cが形成された管状の側壁17aを有する円筒形部分17。
また、図2及び図3から、該少なくとも1つの第2の回転割り出し部材13が、第2の要素7の円筒形部分17の周囲に3つの半径方向突起13a~13cを含み、該半径方向突起13a~13cが、第2の要素7の当接面9が該第1の要素3の近位端3aを軸方向に当接係合して受容するときに、それ自体が該第1の要素3の第1の通路セクション4aの側壁に形成された3つの長手方向溝5a~5cの形態である第1の回転割り出し部材5に係合するように適合されることが分かる。
第2の要素7上の半径方向突起13a~13c及び長手方向スロット14a~14cは、第2の長手方向軸II-IIを中心として互いに対して角度的にオフセットされる。
より具体的には、図4及び図5から、以下のことが分かる:
- リング11は、その周囲に3つの半径方向突出部11a~11cを含み、該半径方向突出部11a~11cは、リング11がロック方向(図19)にあるときに第1の軸方向保持部材6に当接するように適合され、第1の軸方向保持部材6は、それ自体が該第1の要素3の第1の通路セクション4aにおける肩部6aの形態であり、
- 該半径方向突出部11a~11cは、リング11が該第1の要素3の第1の通路セクション4aに軸方向に貫入する間に該長手方向溝5a~5c内を軸方向に摺動することができるように成形される。
半径方向突出部11a~11cは、リング11に外径D11bを与える。
リング11は、リング11がロック方向にあるときに、第1の長手方向軸I-Iを中心とした第1の要素3に対するリング11の回転を遅くするように適合された第2の摩擦手段19を含む。この事例では、長手方向フィン15a~15cの自由端は、第1の通路セクション4aの内径D4aよりも大きい外径D19を画定する半径方向ボス19a~19cを含む。従って、リング11がロック方向に向かって枢動されると、長手方向フィン15a~15cは、リング11の中心に向かって半径方向にわずかに曲げられ、半径方向ボス19a~19cは、第1の通路セクション4aの側壁に当接する。
より具体的には、図1から、第2の要素7の第2の貫通路8が以下を含むことが分かる:
- 第2の要素7を貫通し、歯科インプラント2にねじ込まれるために第2の貫通路8に受容されるように適合された第2のねじ21(図21及び図23)の頭部のための座部20と
- 一時的な貫通固定要素24(図20~図23)の第2の要素7への固定を可能にする第3のねじ23を受容するように適合された遠位雌ねじ22。
図20及び図21の一時的な貫通固定要素24は、治癒部25であり、その側壁25aは、少なくとも部分的に歯肉と接触するように成形される。
図22及び図23の一時的な貫通固定要素24は、一時的な歯科補綴物を形成するために市販の標準的な人工歯を取り付けるように意図される内部チューブ26aである。
また、口腔内で走査されるように成形された、及び/又は印象採得化合物でオーバーモールドされた印象採得部タイプの一時的な貫通固定要素24が提供され得る。
一時的な貫通固定要素24は、長手方向溝5a~5cと同様であり、第2の要素7の半径方向突起13a~13cと同様に協働する長手方向溝によって、第2の要素7上で回転して割り出され得る。
歯科用サブアセンブリ1と協働するように意図された第1の要素3は、図7~図11により具体的に示されている。
第1の要素3は、層化が行われるコアタイプの又はセラミックコアタイプの歯の個々の補綴修復のための歯科用要素である。第1の要素3を歯科用サブアセンブリ1と組み立てることにより、第1の要素3を歯科インプラント2に取り付けて固定することができる。
既に示したように、第1の要素3は、該第1の要素3の近位端3aから第1の長手方向軸I-Iに沿って延在する第1の通路セクション4aを含む第1の貫通路4を含む。第1の要素3はまた、第1の軸方向保持部材6を含む。
第1の要素3は、3つの長手方向溝5a~5cを含む少なくとも1つの第1の回転割り出し部材5を含む。
第1の回転割り出し部材5及び第2の回転割り出し部材13は、該第1の要素3及び第2の要素7が第2の長手方向軸II-IIを中心として互いに対して貫入方向にあるときに(図14)、第2の長手方向軸II-IIに沿って軸方向に相互に貫入することによって互いに連結するように成形される。連結位置では、第1の回転割り出し部材5及び第2の回転割り出し部材13は、第2の長手方向軸II-IIを中心とした第2の要素7に対する該第1の要素3の回転を阻止する。
該第1の要素3の第1の通路セクション4aは、その所定の軸方向位置において、第1の軸方向保持部材6が該第1の要素3の近位端3aの方向へのリング11の並進移動に対抗するロック方向(図13)まで、リング11が第1の長手方向軸I-Iを中心として枢動可能なように成形される。
この事例では、第1の通路セクション4aは、リング11の外径D11bよりもわずかに大きい内径D28を有する環状ハウジング28を含む。
第1の軸方向保持部材6は、該第1の要素3の第1の通路セクション4aにおける肩部6aの形態である(図11)。リング11は、その周囲に半径方向突出部11a~11cを含み、該半径方向突出部11a~11cは、リング11がロック方向にあるときに肩部6aに当接するように適合される。
より具体的には、図9から、第1の貫通路4が、第3の長手方向軸III-IIIに実質的に沿って延在する第2の通路セクション4bを更に含むことが分かる。該第2の通路セクション4bは、第1の通路セクション4aと第2の通路セクション4bとがそれらの間に実質的に非ゼロ角度Aを形成するように、第1の通路セクション4aを斜めに延在させる。角度Aにより、第2の通路セクション4bが第1の要素3のアクティブ部分(犬歯又は自由縁3b)から離れる方向に開口することができる。
組み立てられると、歯科用サブアセンブリ1及び第1の要素3は、図16に示すように歯科用構成要素27を形成する。
歯科インプラント2上に第1の要素3を固定するために歯科用サブアセンブリ1を使用することいついては、図12~図19を用いて以下に説明する。
最初の手術の際、施術者は、患者の口腔内、患者の上顎骨又は下顎骨に歯科インプラント2を設置する。施術者はまた、第2の要素7を歯科インプラント2上に設置し、その近位端7aを内部ハウジング29内に貫入させる(図21)。第2の要素7の近位部70a及び内部ハウジング29の遠位部29bは協働して、第2の要素7及び歯科インプラント2を、第2の長手方向軸II-IIを中心として互いに対して回転させて割り出す。第1の要素3は、雌ねじ部29aに係合して座部20に当接する第2のねじ21によって歯科インプラント2上に保持される。
第1の可能性は、次いで、施術者が、円筒形部分17内に形成された遠位雌ねじ22内にねじ込まれる第3のねじ23によって、治癒部25を第2の要素7上に取り付けて固定することである。治癒部25はまた、(第2の要素7の半径方向突起13a~13cによって)第2の要素7上で回転して割り出され、上顎骨又は下顎骨における歯科インプラント2の骨結合の間、及び第1の要素3の周囲の歯肉の治癒の間、所定の位置に留まるように意図される。次いで、第2の要素7の周囲に歯肉の付着が生じ、これは、歯科インプラント2の周囲における骨の長期保存にとって重要である。
治癒後、口腔内スキャナを使用して印象が作製され得、その後、例えば、コンピュータ支援設計及び製造によって、第1の要素3の特注の作製が可能になる。この設計及び製造の間、第2の貫通路セクション4bは、第1の貫通路セクション4aに対して斜めに(実質的に角度Aで)配置され、第2の通路セクション4bが第1の要素3のアクティブ部分(犬歯又は自由縁3b)から離れる方向に開口するようにする。
口腔内スキャナの代替として、治癒部25の代わりに第1の要素3に取り付けられて一時的に固定される印象採得化合物でオーバーモールドされるように意図された印象採得部に頼ることができる。
別の可能性によれば、最初に装着されたときに歯科インプラント2の安定性の条件が十分であれば、市販の標準的な歯科補綴物(例えば、プラスチック材料から作製される)を取り付けて固定する内部チューブ26aを含む一時的な歯科補綴物を製造して直ちに固定してもよい。
内部チューブ26aによって、一時的な歯科補綴物はまた、(第2の要素7の半径方向突起13a~13cのおかげで)第2の要素7上で回転して割り出され、上顎骨又は下顎骨における歯科インプラント2の骨結合の間、及び第1の要素3の周囲の歯肉の治癒の間、所定の位置に留まるように意図される。次いで、第2の要素7の周囲に歯肉の付着が生じ、これは、歯科インプラント2の周囲における骨の長期保存にとって重要である。
第1の要素3(図7~図11に示される)が製造されると、2回目の手術が行われ、その間に、施術者は、本発明によるサブアセンブリ1によって、第1の要素3を歯科インプラント2上に取り付けて固定する。
施術者は、第3のねじ23、第2のねじ21、及び治癒要素25を取り外すことから開始する。
次いで、施術者は、第1の固定ねじ10を取り上げ、リング11が第1のねじ頭10aと環状リング10dとの間に配置されるまでリング11に挿入する。そして、リング11は第1の固定ねじ10に捕捉される。
リング11上の半径方向突出部11a~11cは、第1の回転割り出し部材5の長手方向溝5a~5cと対応する関係で配置され(図12)、その後、施術者は、リング11が所定の軸方向位置に到達するまで、第1の要素3の第1の近位端3aから第1の長手方向軸I-Iに沿って軸方向の並進移動させることによって(この移動は、図12の矢印30によって概略的に表される)、リング11及び第1のねじ頭10aを第1の通路セクション4aに挿入する。
この移動中、半径方向突出部11a~11cは、長手方向溝5a~5c内を摺動する。貫入の終わりに、リング11は、所定の軸方向位置で環状ハウジング28に係合し、第1の長手方向軸I-Iに沿って肩部6aを越えて軸方向に配置される。
施術者は、半径方向突出部11a~11cが、もはや長手方向溝5a~5cと対応する関係にはないが、第1の軸方向保持部材6の肩部6aと対応する関係にある図13に示される構成に到達するまで、第1の長手方向軸I-Iを中心として(例えば、1/6回転だけ)リング11を回転させる。次いで、リング11は、ロック手段12(半径方向突出部11a~11c及び肩部6aを含む)が第1の要素3の近位端3aの方向へのリング11の並進移動に対抗する(角のある)ロック方向にある。言い換えると、リング11は、第1の通路セクション4aに取り付けられて軸方向に固定され、第1の固定ねじ10のためのねじ座を構成し、従って、これは、第1の要素3内に捕捉される。そして、第1の要素3と、リング11と、第1の固定ねじ10とから構成される予備アセンブリが得られる。
リング11がロック方向に枢動されると、第2の摩擦手段19の半径方向ボス19a~19cが、外径D19よりもわずかに小さい内径D4aを有する第1の通路セクション4aの側壁部に擦れて当接する。第2の摩擦手段19は、半径方向突出部11a~11cが長手方向溝5a~5cと対応する関係に戻るように、リング11が偶発的に枢動するリスクを抑える。
次のステップにおいて、施術者は、図14及び図18に示すように、図13の予備アセンブリ(第1の要素3、第1の固定ねじ10及びリング11)を第2の要素7(患者の口腔内にあり、歯科インプラント2に係合している)に取り付けて、第1の要素3、第1の固定ねじ10、リング11及び第2の要素7を含む歯科用構成要素27を形成する(図16)。
この目的のために、第1の回転割り出し部材5の長手方向溝5a~5cは、第1の長手方向軸I-I(これは次いで、第2の長手方向軸II-IIと一致する)を中心として第2の回転割り出し部材13の半径方向突起13a~13cに対応する関係で配置される。同時に、第3の回転割り出し部材14の長手方向スロット14a~14cは、第4の回転割り出し部材15の長手方向フィン15a~15cに自動的に対応する関係になる。次いで、施術者は、第1の要素3の近位端3aが第2の要素7の当接面9に当接するようになるまで、第1の要素3を第2の要素7上に駆動する(この動きは矢印31によって示される)。この移動の間、
- 長手方向スロット14a~14c及び長手方向フィン15a~15cは、軸方向の相互貫入によって連結する(図15)
- 長手方向溝5a~5c及び半径方向突起13a~13cは、軸方向の相互貫入によって連結する
- 第1の摩擦手段16(弾性リング16a)は、外径D16aよりもわずかに小さい内径D4aを有する第1の通路セクション4aの側壁部分に対して擦れるようになる。
リング11がロック角度方向になかったら、第1の回転割り出し部材5、第2の回転割り出し部材13、第3の回転割り出し部材14、及び第4の回転割り出し部材15は、第2の要素7の当接面9が該第1の要素3の近位端3aに軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部を形成するであろう。より正確には、以下の2つの状況が生じ得る:
- 第2の要素7及びリング11のいずれかが、第2の長手方向軸II-IIを中心として互いに対して貫入方向(図15)にあり、この場合、第1の回転割り出し部材5及び第2の回転割り出し部材13は、第2の要素7の当接面9が該第1の要素3の近位端3aに軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部を形成する;
- 又は、第1の要素3及び第2の要素7が、第2の長手方向軸II-IIを中心として互いに対して貫入方向(図14)にあり、この場合、第3の回転割り出し部材14及び第4の回転割り出し部材15は、第2の要素7の当接面9が該第1の要素3の近位端3aに軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部(図17)を形成する。
従って、第2の要素7の当接面9を第1の要素3の近位端3aに当接させることが可能である場合、これは、リング11が、必然的にロック方向にあり、従って第1の固定ねじ10のための座部20として確実に機能することができるからであることが分かる。
更に、第2の要素7の当接面9が第1の要素3の近位端3aに当接するようにされた後、
- 第1の回転割り出し部材5及び第2の回転割り出し部材13は、第2の長手方向軸II-IIを中心とした第2の要素7に対する該第1の要素3の回転を阻止する連結位置になる;
- 第3の回転割り出し部材14及び第4の回転割り出し部材15は、第2の長手方向軸II-IIを中心とした第2の要素7に対するリング11の回転を阻止する連結位置になる。
更に、第1の摩擦手段16(弾性リング16a)は、第1の長手方向軸I-Iに沿って該第1の要素3から離れる方向の第2の要素7の移動に対抗する。
この全体的な結果として、リング11は、歯科用構成要素27の組み立て後に、第1の要素3に対してロック方向で固定される。
歯科用構成要素27が組み立てられると、次いで、施術者は、第2の通路セクション4bを通して係合されるねじ回し工具(例えば、文献EP 2 607 722 A1に記載されているような)によって、第1の固定ねじ10を雌ねじ部29aにねじ込む。ねじ回し工具のねじ回しヘッドは、第1のねじ頭10aの6面雌インプレッション10eに係合するようになる。座部を形成するリング11に当接すると、第1のねじ頭10aは、第1の要素3及び第2の要素7を歯科インプラント2上に保持する。この構成は、図19に示されている。
非ゼロ角度Aにより、第2の通路セクション4bが第1の要素3のアクティブ部分(犬歯又は自由縁3b)から離れる方向に開口することができる。それにもかかわらず、第1の要素3のアクティブ部分(犬歯又は自由縁3b)との衝突がない場合に、第2の通路セクション4bと位置合わせされた第1の通路セクション4a(ゼロ角度A)に頼ることが可能である。
角度Aがゼロであるか否かにかかわらず、第1の要素の近位端による第1のねじ頭10a及びリング11の係合により、第2の通路セクション4bは、第1のねじ頭10aへのねじ回し工具のアクセスを確実にするのに十分なだけの断面(ひいては、角度Aがゼロでない場合、場合によっては曲線の経路に沿って、第1の要素3を通って第2の通路セクション4bから第1の通路セクション4aまでねじを通過させるのに必要とされる断面よりも小さい断面)を有することができ、従って、第1の要素3は、より強く、その色が材料の薄い厚さによって半透明にされた部分によって影響を受けるリスクが少ない。
その後、第1の要素3のメンテナンスが必要になった場合、施術者は、第1の固定ねじ10を外し、第1の要素3、リング11、及び第1の固定ねじ10を引き抜く。第2の要素7は、(その周囲全体の歯肉の付着を不必要に破壊しないように)患者の口腔内に残され得、図21のように治癒部25でそれを覆うことができる。
既に患者の口腔内にある第2の要素7に第1の要素3を取り付けて固定し、該第2の要素7の周囲の歯肉の治癒を促進することは、既に記載されている。次いで、歯科用構成要素27が生体内で組み立てられる。
それにもかかわらず、第2の要素7とは異なる部分によって治癒段階を実行することが可能である。この場合、歯科施術者には、以下のステップを含む組み立てプロセスによって生体外で予め組み立てられた、図16に示すような歯科用構成要素27が供給され得る:
a)第1のねじ10のシャンク10bをリング11に挿入するステップ、
b)リング11を所定の軸方向位置に到達させるように、第1の要素3の近位端3aから第1の長手方向軸I-Iに沿って軸方向に並進移動させることによって、リング11及び第1のねじ頭10aを第1の通路セクション4aに挿入するステップ、
c)リング11を第1の長手方向軸I-Iを中心として枢動させてロック方向にするステップ、
d)第2の要素7の当接面9が第1の要素3の近位端3aに当接するまで、第1のねじのシャンク10bを第2の貫通路8に係合させることによって、第2の要素7を第1の要素3の近位端3aに取り付けるステップ。
歯科用構成要素27を受け取ると、施術者は、それを歯科インプラント2に設置し、それをねじ込んで固定するだけでよい。
本発明の一態様は、以下の条項によって定義される目的に関する:
A - 歯科インプラント(2)上に受容されるように成形された、歯の個々の補綴修復のための歯科用サブアセンブリ(1)であって、該歯科用サブアセンブリ(1)は、層化が行われるコアタイプの又はセラミックコアタイプの第1の要素(3)と組み立てられるように適合され、該第1の要素(3)は、該第1の要素(3)の近位端(3a)から第1の長手方向軸(I-I)に沿って延在する第1の通路セクション(4a)を含む第1の貫通路(4)を有し、該第1の要素(3)は、少なくとも第1の回転割り出し部材(5)及び第1の軸方向保持部材(6)を含み、該歯科用サブアセンブリ(1)は、
- 第2の長手方向軸(II-II)に沿って延在する第2の貫通路(8)を有する第2の要素(7)であって、該第1の要素(3)の近位端(3a)を軸方向に当接係合して受容することができるように成形された当接面(9)を含み、該歯科インプラント(2)に軸方向に当接することができるように成形されるか、又は該歯科インプラント(2)内に貫入することができるように成形された近位端(7a)を含む第2の要素(7)と、
- 第2の要素(7)を貫通するように適合された第1のねじシャンク(10b)が延在する第1のねじ頭(10a)を含み、第2の貫通路(8)に受容され、該歯科インプラント(2)にねじ込むことによって受容されるように成形された雄ねじ部(10c)を有する第1の固定ねじ(10)であって、第1のねじ頭(10a)は、第1の要素(3)の近位端(3a)から第1の長手方向軸(I-I)に沿って第1の通路セクション(4a)に軸方向に貫入することによって受容されることを可能にするようにサイズ決定される、第1の固定ねじ(10)と、
- 第1のねじ頭(10a)のための座部を形成し、ロック手段(12)が該第1の要素(3)の近位端(3a)の方向へのリング(11)の並進移動に対抗することができる所定の軸方向位置まで、該第1の要素(3)の近位端(3a)から第1の通路セクション(4a)における第1の長手方向軸(I-I)に沿って軸方向に貫入することによって、該第1の要素(3)上に取り付けられるように成形されたリング(11)と
を含み、
ここにおいて、
- 該第2の要素(7)は、少なくとも第2の回転割り出し部材(13)及び第3の回転割り出し部材(14)を含み、
- リング(11)は、少なくとも1つの第4の回転割り出し部材(15)を含み、
- 第3の回転割り出し部材(14)及び第4の回転割り出し部材(15)は、第2の要素(7)及びリング(11)が第2の長手方向軸(II-II)を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、第2の長手方向軸(II-II)に沿って軸方向に相互に貫入することによって連結するように成形され、その結果、連結位置において、第3の回転割り出し部材(14)及び第4の回転割り出し部材(15)は、第2の長手方向軸(II-II)を中心とした第2の要素(7)に対するリング(11)の回転を阻止し、
- 第1の回転割り出し部材(5)及び第2の回転割り出し部材(13)は、該第1の要素(3)及び第2の要素(7)が第2の長手方向軸(II-II)を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、第2の長手方向軸(II-II)に沿って軸方向に相互に貫入することによって連結するように成形され、その結果、連結位置において、第1の回転割り出し部材(5)及び第2の回転割り出し部材(13)は、第2の長手方向軸(II-II)を中心とした第2の要素(7)に対する該第1の要素(3)の回転を阻止し、
- その所定の軸方向位置において、リング(11)は、第1の軸方向保持部材(6)が該第1の要素(3)の近位端(3a)の方向へのリング(11)の並進移動に対抗するロック方向へと第1の長手方向軸(I-I)を中心として枢動することができる、
歯科用サブアセンブリ(1)。
B - リング(11)が該少なくとも1つのロック角度方向にないとき、第1の割り出し部材(5)、第2の割り出し部材(13)、第3の割り出し部材(14)及び第4の割り出し部材(15)は、第2の要素(7)の当接面(9)が該第1の要素(3)の近位端(3a)に軸方向に当接ようになることを防止する軸方向当接部を形成する、条項Aに記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
C - 第1の摩擦手段(16)は、第1の長手方向軸(I-I)に沿って該第1の要素(3)から離れる第2の要素(7)の並進移動を減速させる、該第1の要素(3)における第2の要素(7)の摩擦嵌合を可能にする、条項A又はBに記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
D - リング(11)は、第1のねじのシャンク(10b)上に捕捉される、条項AからCのいずれか一項に記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
E - 第3の回転割り出し部材(14)及び第4の回転割り出し部材(15)が、
- リング(11)又は第2の要素(7)の一方に、少なくとも1つの長手方向フィン(15a~15c)と、
- リング(11)又は第2の要素(7)の他方に、該少なくとも1つの長手方向フィン(15a~15c)を受容するように適合された少なくとも1つの長手方向スロット(14a~14c)を含む管状側壁(17a)を有する円筒形部分(17)と
を含む、条項AからDのいずれか一項に記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
F - 該少なくとも1つの第2の回転割り出し部材(13)は、第2の要素(7)の円筒形部分(17)の周囲に半径方向突起(13a~13c)を含み、該半径方向突起(13a~13c)は、第2の要素(7)の当接面(9)が該第1の要素(3)の近位端(3a)を軸方向に当接係合して受容するときに、それ自体が該第1の要素(3)の第1の通路セクション(4a)の側壁に形成された長手方向溝(5a~5c)の形態である第1の回転割り出し部材(5)に係合するように適合される、条項Eに記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
G - 条項Fに記載の歯科用サブアセンブリ(1)であって、
- リング(11)は、リング(11)の周囲に半径方向突出部(11a~11c)を含み、該半径方向突出部(11a~11c)は、リング(11)がロック方向にあるときに、第1の軸方向保持部材(6)に当接するように適合され、第1の軸方向保持部材(6)は、それ自体が該第1の要素(3)の第1の通路セクション(4a)における肩部(6a)の形態であり、
- 該半径方向突出部(11a~11c)は、リング(11)が該第1の要素(3)の第1の通路セクション(4a)に軸方向に貫入する間に該長手方向溝(5a~5c)内を軸方向に摺動することができるように成形されている、
歯科用サブアセンブリ(1)。
H - 該第2の要素(7)上で、該半径方向突起(13a~13c)及び該長手方向スロット(14a~14c)又は長手方向フィン(15a~15c)は、第2の長手方向軸(II-II)を中心として互いに対して角度的にオフセットされる、条項EからGのいずれか一項に記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
I - リング(11)は、リング(11)がロック方向にあるときに、第1の長手方向軸(I-I)を中心とした第1の要素(3)に対するリング(11)の回転を遅くするように適合された第2の摩擦手段(19)を含む、条項AからHのいずれか一項に記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
J - 第2の要素(7)の第2の貫通路(8)が、
- 歯科インプラント(2)にねじ込まれるために第2の貫通路(8)に受容される、第2の要素(7)を貫通するように適合された第2のねじ(21)の頭部のための座部(20)と、
- 一時的な貫通固定要素(24)の第2の要素(7)への固定を可能にする第3のねじ(23)を受容するように適合された遠位雌ねじ(22)と
を含む、条項AからIのいずれか一項に記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
K - 少なくとも1つの一時的な貫通固定要素(24)、すなわち、
- 治癒部(25)であって、その側壁(25a)が少なくとも部分的に歯肉と接触するように成形される治癒部(25)、及び/又は
- 口腔内で走査されるように成形された、及び/又は印象採得化合物でオーバーモールドされた印象採得部、及び/又は
- 一時的な歯科補綴物
を含む、条項Jに記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
L - 一時的な貫通固定要素(24)は、第2の要素(7)上で回転して割り出される、条項J又はKに記載の歯科用サブアセンブリ(1)。
M - 層化が行われるコアタイプの又はセラミックコアタイプの歯の個々の補綴修復のための第1の要素(3)であって、該第1の要素(3)は、該第1の要素(3)の近位端(3a)から第1の長手方向軸(I-I)に沿って延在する第1の通路セクション(4a)を含む第1の貫通路(4)を含み、該第1の要素(3)は、第1の軸方向保持部材(6)を含み、
- 該第1の要素(3)をその上に組み立てることができる歯科用サブアセンブリ(1)であって、該歯科用サブアセンブリ(1)は、それ自体が歯科インプラント(2)上に受容されるように成形され、
- 第2の長手方向軸(II-II)に沿って延在する第2の貫通路(8)を含む第2の要素(7)であって、該第1の要素(3)の近位端(3a)を軸方向に当接係合して受容することができるように成形された当接面(9)を含み、該歯科インプラント(2)に軸方向に当接することができるように成形されるか、又は該歯科インプラント(2)内に貫入することができるように成形された近位端(7a)を有する、第2の要素(7)と、
- 第2の要素(7)を貫通するように適合された第1のねじシャンク(10b)が延在する第1のねじ頭(10a)を含み、第2の貫通路(8)に受容され、該歯科インプラント(2)にねじ込むことによって受容されるように成形された雄ねじ部(10c)を有する第1の固定ねじ(10)であって、第1の要素(3)の第1の通路セクション(4a)は、第1の要素(3)の近位端(3a)から第1の長手方向軸(I-I)に沿って軸方向に貫入することによって第1のねじ頭(10a)を受容することを可能にするようにサイズ決定される、第1の固定ねじ(10)と、
- 第1のねじ頭(10a)のための座部を形成するように成形され、該第1の要素(3)の近位端(3a)から、ロック手段(12)が該第1の要素(3)の近位端(3a)の方向へのリング(11)の並進移動に対抗することができる所定の軸方向位置まで、第1の通路セクション(4a)における第1の長手方向軸(I-I)に沿って軸方向に貫入することによって該第1の要素(3)内に取り付けられるように成形されたリング(11)と
を含み、
- 該第2の要素(7)は、少なくとも第2の回転割り出し部材(13)及び第3の回転割り出し部材(14)を含み、
- リング(11)は、少なくとも1つの第4の回転割り出し部材(15)を含み、
- 第3の回転割り出し部材(14)及び第4の回転割り出し部材(15)は、第2の要素(7)及びリング(11)が第2の長手方向軸(II-II)を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、第2の長手方向軸(II-II)に沿って軸方向に相互に貫入することによって連結するように成形され、その結果、連結位置において、第3の回転割り出し部材(14)及び第4の回転割り出し部材(15)は、第2の長手方向軸(II-II)を中心とした第2の要素(7)に対するリング(11)の回転を阻止し、
ここにおいて、
- 該第1の要素(3)は、少なくとも1つの第1の回転割り出し部材(5)を含み、
- 第1の回転割り出し部材(5)及び第2の回転割り出し部材(13)は、該第1の要素(3)及び第2の要素(7)が第2の長手方向軸(II-II)を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、第2の長手方向軸(II-II)に沿って軸方向に相互に貫入することによって連結するように成形され、その結果、連結位置において、第1の回転割り出し部材(5)及び第2の回転割り出し部材(13)は、第2の長手方向軸(II-II)を中心とした第2の要素(7)に対する該第1の要素(3)の回転を阻止し、
- 該第1の要素(3)の第1の通路セクション(4a)は、その所定の軸方向位置において、第1の軸方向保持部材(6)が該第1の要素(3)の近位端(3a)の方向へのリング(11)の並進移動に対抗するロック方向へと、リング(11)が第1の長手方向軸(I-I)を中心として枢動可能なように成形される、
第1の要素(3)。
N - リング(11)が該少なくとも1つのロック角度方向にないとき、第1の割り出し部材(5)、第2の割り出し部材(13)、第3の割り出し部材(14)、及び第4の割り出し部材(15)は、第2の要素(7)の当接面(9)が該第1の要素(3)の近位端(3a)に軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部を形成する、条項Mに記載の第1の要素(3)。
O - 第1の摩擦手段(16)は、第1の長手方向軸(I-I)に沿って該第1の要素(3)から離れる第2の要素(7)の並進移動を減速させる、該第1の要素(3)における第2の要素(7)の摩擦嵌合を可能にする、条項M又はNに記載の第1の要素(3)。
P - 該第1の回転割り出し部材(5)は、該第1の要素(3)の第1の通路セクション(4a)の側壁に形成された長手方向溝(5a~5c)の形態であり、第2の要素(7)の第2の回転割り出し部材(13)を形成する半径方向突起(13a~13c)は、第2の要素(7)の当接面(9)が該第1の要素(3)の近位端(3a)を軸方向に当接係合して受容するときに係合可能である、条項MからOのいずれか一項に記載の第1の要素(3)。
Q - 条項MからPのいずれか一項に記載の第1の要素(3)であって、
- 第1の軸方向保持部材(6)は、該第1の要素(3)の第1の通路セクション(4a)における肩部(6a)の形態であり、
- リング(11)は、リング(11)の周囲に半径方向突出部(11a~11c)を含み、該半径方向突出部(11a~11c)は、リング(11)がロック方向にあるときに肩部(6a)に当接するように適合されている、
第1の要素(3)。
R - 第1の貫通路(4)は、第2の通路セクション(4b)を更に含み、該第2の通路セクション(4b)は、第1の通路セクション(4a)及び第2の通路セクション(4b)がそれらの間に非ゼロ角度(A)を形成するように、第1の通路セクション(4a)を斜めに延在させる、条項MからQのいずれか一項に記載の第1の要素(3)。
S - 条項AからLのいずれか一項に記載の歯科用サブアセンブリ(1)と、条項MからRのいずれか一項に記載の第1の要素(3)とを備える歯科用構成要素(27)。
T - 条項Sに記載の歯科用構成要素(27)を生体外で組み立てるための方法であって、
a)第1のねじ(10)のシャンク(10b)をリング(11)に挿入するステップと、
b)リング(11)を所定の軸方向位置に到達させるように、第1の要素(3)の近位端(3a)から第1の長手方向軸(I-I)に沿って軸方向に並進移動させることによって、リング(11)及び第1のねじ頭(10a)を第1の通路セクション(4a)に挿入するステップと、
c)リング(11)を第1の長手方向軸(I-I)を中心として枢動させてロック方向にするステップと、
d)第2の要素(7)の当接面(9)が第1の要素(3)の近位端(3a)に当接するまで、第1のねじのシャンク(10b)を第2の貫通路(8)に係合させることによって、第2の要素(7)を第1の要素(3)の近位端(3a)に取り付けるステップと
を含む方法。
本発明は、明示的に説明された実施形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲内に含まれるその多様な変形及び一般化を含む。

Claims (17)

  1. 歯科インプラント上に受容されるように成形された、歯の個々の補綴修復のための歯科用サブアセンブリであって、前記歯科用サブアセンブリは、層化が行われるコアタイプ又はセラミックコアタイプの第1の要素と組み立てられるように適合され、前記歯科用サブアセンブリは、
    - 第2の長手方向軸に沿って延在する第2の貫通路を有する第2の要素であって、前記第1の要素を軸方向に当接係合して受容することができるように成形された当接面を含み、前記歯科インプラントに軸方向に当接することができるように成形されるか、又は前記歯科インプラント内に貫入することができるように成形された近位端を含む第2の要素と、
    - 前記第2の要素を貫通するように適合された第1のねじシャンクが延在する第1のねじ頭を含み、前記第2の貫通路に受容され、前記歯科インプラントにねじ込むことによって受容されるように成形された雄ねじ部を有する第1の固定ねじであって、前記第1のねじ頭は、前記第1の要素に受容されることを可能にするようにサイズ決定される、第1の固定ねじと、
    - 前記第1のねじ頭のための座部を形成するように成形され、前記第1の要素上に取り付けられて保持されるように成形されたリングと
    を含み、
    - 前記第2の要素は、前記第2の長手方向軸を中心とした前記第2の要素に対する前記第1の要素の回転を阻止するように成形された少なくとも1つの第2の回転割り出し部材を含み、第3の回転割り出し部材を含み
    - 前記リングは、少なくとも1つの第4の回転割り出し部材を含み、
    - 前記第3の回転割り出し部材及び前記第4の回転割り出し部材は、前記第2の要素及び前記リングが前記第2の長手方向軸を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、前記第2の長手方向軸に沿って軸方向に相互に貫入することによって連結するように成形され、その結果、連結位置において、前記第3の回転割り出し部材及び前記第4の回転割り出し部材は、前記第2の長手方向軸を中心とした前記第2の要素に対する前記リングの回転を阻止する
    ことを特徴とする、歯科用サブアセンブリ。
  2. 前記リングは、前記第1のねじの前記シャンク上に捕捉されることを特徴とする、請求項1に記載の歯科用サブアセンブリ。
  3. 前記第3の回転割り出し部材及び前記第4の回転割り出し部材が、
    - 前記リング又は前記第2の要素の一方に、少なくとも1つの長手方向フィンと、
    - 前記リング又は前記第2の要素の他方に、前記少なくとも1つの長手方向フィンを受容するように適合された少なくとも1つの長手方向スロットを含む管状側壁を有する円筒形部分と
    を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の歯科用サブアセンブリ。
  4. 前記少なくとも1つの第2の回転割り出し部材が、前記第2の要素の円筒形部分の周囲に半径方向突起を含むことを特徴とする、請求項3に記載の歯科用サブアセンブリ。
  5. 前記リングが、前記リングの周囲に半径方向突出部を含むことを特徴とする、請求項4に記載の歯科用サブアセンブリ。
  6. 前記第2の要素上で、前記半径方向突起及び前記長手方向スロット又は長手方向フィンは、前記第2の長手方向軸を中心として互いに対して角度的にオフセットされることを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載の歯科用サブアセンブリ。
  7. 前記第2の要素の前記第2の貫通路が、
    - 前記歯科インプラントにねじ込まれるために前記第2の貫通路に受容される、前記第2の要素を貫通するように適合された第2のねじの頭部のための座部と、
    - 一時的な貫通固定要素の前記第2の要素への固定を可能にする第3のねじを受容するように適合された遠位雌ねじと
    を含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の歯科用サブアセンブリ。
  8. 少なくとも1つの一時的な貫通固定要素、すなわち、
    - 治癒部であって、その側壁が少なくとも部分的に歯肉と接触するように成形される治癒部、及び/又は
    - 口腔内で走査されるように成形された、及び/又は印象採得化合物でオーバーモールドされた印象採得部、及び/又は
    - 一時的な歯科補綴物
    を含むことを特徴とする、請求項7に記載の歯科用サブアセンブリ。
  9. 前記一時的な貫通固定要素は、前記第2の要素上で回転して割り出されることを特徴とする、請求項7又は8に記載の歯科用サブアセンブリ。
  10. 中央構成要素であって、
    - 層化が行われるコアタイプの又はセラミックコアタイプの歯の個々の補綴修復のための第1の要素であって、前記第1の要素の近位端から第1の長手方向軸に沿って延在する第1の通路セクションを含む第1の貫通路を含み、第1の軸方向保持部材を含む、第1の要素と、
    - 前記第1の要素をその上に組み立てることができる歯科用サブアセンブリであって、前記歯科用サブアセンブリは、それ自体が歯科インプラント上に受容されるように成形され、
    a.第2の長手方向軸に沿って延在する第2の貫通路を含む第2の要素であって、前記第1の要素の前記近位端を軸方向に当接係合して受容することができるように成形された当接面を含み、前記歯科インプラントに軸方向に当接することができるように成形されるか、又は前記歯科インプラント内に貫入することができるように成形された近位端を有する第2の要素と、
    b.前記第2の要素を貫通するように適合された第1のねじシャンクが延在する第1のねじ頭を含み、前記第2の貫通路に受容され、前記歯科インプラントにねじ込むことによって受容されるように成形された雄ねじ部を有する第1の固定ねじであって、前記第1の要素の前記第1の通路セクションは、前記第1の要素の前記近位端から前記第1の長手方向軸に沿って軸方向に貫入することによって前記第1のねじ頭を受容することを可能にするようにサイズ決定される、第1の固定ねじと、
    c.前記第1のねじ頭のための座部を形成するように成形され、前記第1の要素の前記近位端から、ロック手段が前記第1の要素の前記近位端の方向へのリングの並進移動に対抗することができる所定の軸方向位置まで、前記第1の通路セクションにおける前記第1の長手方向軸に沿って軸方向に貫入することによって、前記第1の要素内に取り付けられるように成形されたリングと
    を含む歯科用サブアセンブリと
    を含み、
    ここにおいて、
    - 前記第2の要素は、少なくとも第2の回転割り出し部材及び第3の回転割り出し部材を含み、
    - 前記リングは、少なくとも1つの第4の回転割り出し部材を含み、
    - 前記第3の回転割り出し部材及び前記第4の回転割り出し部材は、前記第2の要素及び前記リングが前記第2の長手方向軸を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、前記第2の長手方向軸に沿って軸方向に相互に貫入することによって連結するように成形され、その結果、連結位置において、前記第3の回転割り出し部材及び前記第4の回転割り出し部材は、前記第2の長手方向軸を中心とした前記第2の要素に対する前記リングの回転を阻止し、
    - 前記第1の要素は、少なくとも1つの第1の回転割り出し部材を含み、
    - 前記第1の回転割り出し部材及び前記第2の回転割り出し部材は、前記第1の要素及び前記第2の要素が前記第2の長手方向軸を中心として互いに対して貫入方向にあるときに、前記第2の長手方向軸に沿って軸方向に相互に貫入することによって連結するように成形され、その結果、連結位置において、前記第1の回転割り出し部材及び前記第2の回転割り出し部材は、前記第2の長手方向軸を中心とした前記第2の要素に対する前記第1の要素の回転を阻止し、
    - 前記第1の要素の前記第1の通路セクションは、その所定の軸方向位置において、前記第1の軸方向保持部材が前記第1の要素の前記近位端の方向への前記リングの並進移動に対抗するロック方向へと、前記リングが前記第1の長手方向軸を中心として枢動可能なように成形される、
    中央構成要素。
  11. 前記リングが前記少なくとも1つのロック角度方向にないとき、前記第1の割り出し部材、前記第2の割り出し部材、前記第3の割り出し部材、及び前記第4の割り出し部材は、前記第2の要素の前記当接面が前記第1の要素の前記近位端に軸方向に当接するようになることを防止する軸方向当接部を形成する、ことを特徴とする、請求項10に記載の歯科用構成要素。
  12. 第1の摩擦手段は、前記第1の長手方向軸に沿って前記第1の要素から離れる前記第2の要素の並進移動を減速させる、前記第1の要素における前記第2の要素の摩擦嵌合を可能にすることを特徴とする、請求項10又は11に記載の歯科用構成要素。
  13. 前記第1の回転割り出し部材は、前記第1の要素の前記第1の通路セクションの側壁に形成された長手方向溝の形態であり、前記第2の要素の前記第2の回転割り出し部材を形成する半径方向突起は、前記第2の要素の前記当接面が前記第1の要素の前記近位端を軸方向に当接係合して受容するときに、係合可能であることを特徴とする、請求項10から12のいずれか一項に記載の歯科用構成要素。
  14. - 前記第1の軸方向保持部材は、前記第1の要素の前記第1の通路セクションにおける肩部の形態であり、
    - 前記リングは、前記リングの周囲に半径方向突出部を含み、前記半径方向突出部は、前記リングが前記ロック方向にあるときに前記肩部に当接するように適合されている
    ことを特徴とする、請求項10から13のいずれか一項に記載の歯科用構成要素。
  15. 前記第1の貫通路は、第2の通路セクションを更に含み、前記第2の通路セクションは、前記第1の通路セクション及び前記第2の通路セクションがそれらの間に非ゼロ角度を形成するように、前記第1の通路セクションを斜めに延在させることを特徴とする、請求項10から14のいずれか一項に記載の歯科用構成要素。
  16. 請求項5に記載の歯科用サブアセンブリ上に組み立てられるように成形された、層化が行われるコアタイプの又はセラミックコアタイプの歯の個々の補綴修復のための第1の要素であって、歯科用サブアセンブリは、それ自体が、歯科インプラント上に受容されるように成形され、ここにおいて、
    - 前記第1の要素は、前記第1の要素の近位端から第1の長手方向軸に沿って延在する第1の通路セクションを含む第1の貫通路を含み、
    - 前記第1の要素は、前記第1の要素の前記第1の通路セクション内に環状ハウジングを形成する肩部の形態の第1の軸方向保持部材を含み、
    - 前記第1の要素は、前記第1の長手方向軸を中心とした前記第2の要素に対する前記第1の要素の回転を阻止するように成形された少なくとも1つの第1の回転割り出し部材を含み、
    前記少なくとも1つの第1の回転割り出し部材は、前記第1の要素の前記近位端から延在し、前記環状ハウジング内に開口している前記第1の要素の前記第1の通路セクションの側壁に形成された長手方向溝の形態であることを特徴とする、
    第1の要素。
  17. 請求項10から15のいずれか一項に記載の歯科用構成要素を生体外で組み立てるための方法であって、
    a)前記第1のねじの前記シャンクを前記リングに挿入するステップと、
    b)前記リングを前記所定の軸方向位置に到達させるように、前記第1の要素の前記近位端から前記第1の長手方向軸に沿って軸方向に並進移動させることによって、前記リング及び前記第1のねじ頭を前記第1の通路セクションに挿入するステップと、
    c)前記リングを前記第1の長手方向軸を中心として枢動させて前記ロック方向にするステップと、
    d)前記第2の要素の前記当接面が前記第1の要素の前記近位端に当接するまで、前記第1のねじの前記シャンクを前記第2の貫通路に係合させることによって、前記第2の要素を前記第1の要素の前記近位端に取り付けるステップと
    を含む方法。
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