JP7216878B2 - アンダーフィル用樹脂組成物並びに電子部品装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アンダーフィル用樹脂組成物並びに電子部品装置及びその製造方法に関する。
従来から、トランジスタ、IC(Integrated Circuit)等の半導体素子を封止するための封止材としては、生産性、コスト等の面から樹脂が主に用いられている。その中でも、作業性、成形性、電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性等の封止材に要求される諸特性のバランスに優れているエポキシ樹脂が広く使用されている。
近年、半導体素子を封止した電子部品装置の小型化及び薄型化に伴い、ベアチップを直接配線基板上に実装する、いわゆるベアチップ実装が主流となっている。このベアチップ実装による電子部品装置としては、COB(Chip on Board)、COG(Chip on Glass)、TCP(Tape Carrier Package)等が挙げられる。これらの電子部品装置においては、液状の樹脂組成物が封止材として広く使用されている。
また、半導体素子を、セラミック、ガラス/エポキシ樹脂、ガラス/イミド樹脂、ポリイミドフィルム等を基板とする配線基板(以下、単に「基板」ともいう)上に直接バンプ接続してなる電子部品装置(フリップチップ)では、バンプ接続した半導体素子と配線基板との間隙(ギャップ)に充填するためのアンダーフィル材と称される封止材が使用されている。
アンダーフィル材として使用される樹脂組成物は、電子部品を温湿度及び機械的な外力から保護する重要な役割を果たしている。
近年、情報技術の発展に伴って、電子機器のさらなる小型化、高集積度化及び多機能化が進展しており、多ピン化によるバンプの小径化、狭ピッチ化及び狭ギャップ化が進んでいる。さらに、電子機器の小型化により、基板上に配置された接続端子と半導体素子との間隔が従来に比べ狭くなっている。このため、アンダーフィル材で封止された半導体素子のフィレット部において基板への樹脂成分の滲み出し(ブリード)が生じると、その滲み出しによって配線が汚染される場合がある。
ここで、ブリード不良を改善するために、エポキシ樹脂、液状芳香族アミン、フィラー、及びカルボキシ基又はアミノ基を有する液状シリコーン化合物を含む液状封止樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006-219575号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている液状封止樹脂組成物をアンダーフィル材として用いた場合、半導体素子と配線基板との間隙(ギャップ)に充填されたアンダーフィル材にボイドの生ずることがある。
また、高集積度化のために複数の半導体素子を三次元的に積層する場合に、アンダーフィル材で封止された半導体素子のフィレット部において半導体素子を這い上がる樹脂成分の滲み出し(クリープ)が生ずると、半導体素子を積層する際に不具合の生ずることがある。そのため、アンダーフィル材にはクリープ不良の改善も求められている。
本発明の一態様は上記従来の事情に鑑みてなされたものであり、ブリード、クリープ及びボイドの発生が抑制されるアンダーフィル用樹脂組成物並びにこのアンダーフィル用樹脂組成物を用いた電子部品装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材と、カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物と、を含み、前記無機充填材が、平均粒子径が7nm~100nmのシリカ粒子を含むアンダーフィル用樹脂組成物。
<2> 前記液状シリコーン化合物の含有率が、0.005質量%~3質量%である<1>に記載のアンダーフィル用樹脂組成物。
<3> 前記液状シリコーン化合物の官能基当量が、300g/mol~5000g/molである<1>又は<2>に記載のアンダーフィル用樹脂組成物。
<4> 前記液状シリコーン化合物の重量平均分子量が、600~10000である<1>~<3>のいずれか1項に記載のアンダーフィル用樹脂組成物。
<5> 前記無機充填材に占める前記シリカ粒子の割合が、0.3質量%以上である<1>~<4>のいずれか1項に記載のアンダーフィル用樹脂組成物。
<6> 前記硬化剤が、アミン系硬化剤を含む<1>~<5>のいずれか1項に記載のアンダーフィル用樹脂組成物。
<7> 回路層を有する基板と、
前記基板上に配置され、前記回路層と電気的に接続された電子部品と、
前記基板と前記電子部品との間隙に配置された<1>~<6>のいずれか1項に記載のアンダーフィル用樹脂組成物の硬化物と、
を備える電子部品装置。
<8> 回路層を有する基板と、前記基板上に配置され、前記回路層と電気的に接続された電子部品とを、<1>~<6>のいずれか1項に記載のアンダーフィル用樹脂組成物を用いて封止する工程を有する電子部品装置の製造方法。
本発明の一態様によれば、ブリード、クリープ及びボイドの発生が抑制されるアンダーフィル用樹脂組成物並びにこのアンダーフィル用樹脂組成物を用いた電子部品装置及びその製造方法が提供される。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒子径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本開示において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
<アンダーフィル用樹脂組成物>
本開示の第一のアンダーフィル用樹脂組成物(以下、「第一のアンダーフィル材」と称する場合がある。)は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材と、カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物と、を含み、前記無機充填材が、平均粒子径が7nm~100nmのシリカ粒子を含む。
アンダーフィル材にカルボキシ基を有する液状シリコーン化合物を添加することで、ブリード及びクリープの発生が抑制される。一方、カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物を用いることで、アンダーフィル材にボイドの生じやすくなる場合がある。本発明者等は鋭意検討の結果、カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物と平均粒子径が7nm~100nmのシリカ粒子とを併用することで、カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物によるブリード及びクリープの発生を抑制する効果を大きく損なうことなくボイドの発生を抑制可能となることを見いだし、本発明を完成させた。
本開示において、第一のアンダーフィル用樹脂組成物及び後述する第二のアンダーフィル用樹脂組成物を、合わせて本開示のアンダーフィル用樹脂組成物又は単にアンダーフィル材と称することがある。
アンダーフィル材は、常温で液体であることが好ましい。本開示において「常温」とは25℃を意味し、「液体」とは流動性と粘性を示し、かつ粘性を示す尺度である粘度が0.0001Pa・s~100Pa・sである物質を意味する。また、「液状」とは液体の状態であることを意味する。
本開示において、粘度は、EHD型回転粘度計を25℃で1分間、所定の回転数で回転させた時の測定値に、所定の換算係数を乗じた値と定義する。上記測定値は、25±1℃に保たれた液体について、コーン角度3゜、コーン半径14mmのコーンロータを装着したEHD型回転粘度計を用いて得られる。回転数及び換算係数は、測定対象の液体の粘度によって異なる。具体的には、測定対象の液体の粘度を予め大まかに推定し、推定値に応じて回転数及び換算係数を決定する。
粘度の測定において、測定対象の液体の粘度の推定値が0Pa・s以上1.25Pa・s未満の場合は回転数を10回毎分、換算係数を0.5とし、粘度の推定値が1.25Pa・s以上2.5Pa・s未満の場合は回転数を5回毎分、換算係数を1とし、粘度の推定値が2.5Pa・s以上6.25Pa・s未満の場合は回転数を2.5回毎分、換算係数を2とし、粘度の推定値が6.25Pa・s以上12.5Pa・s未満の場合は回転数を1回毎分、換算係数を5とする。
アンダーフィル材の粘度は特に制限されない。中でも高流動性の観点から、25℃において0.1Pa・s~100.0Pa・sであることが好ましく、0.1Pa・s~50.0Pa・sであることがより好ましく、0.1Pa・s~30.0Pa・sであることがさらに好ましい。
また、100℃~120℃付近で数十μm~数百μmの狭ギャップ間にアンダーフィル材を充填する際の充填のしやすさの指標として、アンダーフィル材の110℃の粘度が0.20Pa・s以下であることが好ましく、0.15Pa・s以下であることがより好ましい。なお、110℃でのアンダーフィル材の粘度は、レオメーターAR2000(TAインストルメント製、アルミコーン40mm、せん断速度32.5/sec)により測定される。
また、アンダーフィル材は、E型粘度計を用いて25℃で測定される回転数が2.5回転/分における粘度と回転数が10回転/分における粘度との比である揺変指数[(2.5回転/分における粘度)/(10回転/分における粘度)]が、0.5~1.5であることが好ましく、0.8~1.2であることがより好ましい。揺変指数が上記範囲であるとフィレット形成性がより向上する。なお、アンダーフィル材の粘度及び揺変指数は、エポキシ樹脂の組成、無機充填材の含有率等を適宜選択することで所望の範囲とすることができる。
本開示の第一のアンダーフィル材は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材と、カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物と、を含み、必要に応じてその他の成分を含有してもよい。
(エポキシ樹脂)
本開示のアンダーフィル材は、エポキシ樹脂を含有する。
エポキシ樹脂の種類は特に制限されず、アンダーフィル材の材料として一般に使用されているものから選択できる。エポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、N,N-ジグリシジルアニリン、N,N-ジグリシジルトルイジン、ジアミノジフェニルメタン型グリシジルアミン、アミノフェノール型グリシジルアミン等の芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂、フェニレン骨格又はビフェニレン骨格の少なくとも一方を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格又はビフェニレン骨格の少なくとも一方を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリフェノールプロパン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、アリサイクリックジエポキシ-アジペイド等の脂環式エポキシ樹脂、アルキレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ(アルキレングリコール)ジグリシジルエーテル、アルケニレングリコールジグリシジルエーテル等の分子内にエポキシ基を2つ有する二官能脂肪族エポキシ化合物などが挙げられる。
上記エポキシ樹脂の中でも、芳香族環にグリシジル構造又はグリシジルアミン構造が結合した構造を含むエポキシ樹脂は、耐熱性、機械特性及び耐湿性向上の観点から好ましい。
アンダーフィル材を常温で液体にする観点からは、エポキシ樹脂全体として常温で液体となるようにエポキシ樹脂を選択することが好ましい。すなわち、1種のエポキシ樹脂のみを含む場合は、そのエポキシ樹脂が常温で液体であることが好ましい。2種以上のエポキシ樹脂の組み合わせである場合は、2種以上のエポキシ樹脂がすべて常温で液状であってもよく、一部が常温で固形のエポキシ樹脂であり、2種以上のエポキシ樹脂を混合したときに常温で液体となるような組み合わせであってもよい。
エポキシ樹脂として常温で固形のエポキシ樹脂を使用する場合、その含有率は、流動性の観点から、エポキシ樹脂全体の20質量%以下であることが好ましい。
2種以上のエポキシ樹脂を用いる場合は、あらかじめエポキシ樹脂同士を混合してから他の成分と混合してもよく、エポキシ樹脂同士を混合せずに他の成分と混合してもよい。
エポキシ樹脂のアンダーフィル材における含有率は特に限定されず、アンダーフィル材全体の5質量%~60質量%であることが好ましく、5質量%~50質量%であることがより好ましい。エポキシ樹脂の含有率が前記範囲内であると、硬化時の反応性、硬化後の耐熱性及び機械的強度、及び封止時の流動性に優れる傾向にある。
エポキシ樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂と、芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂とを含むことが好ましい。これらのエポキシ樹脂の性能を充分に発揮する観点からは、ビスフェノール型エポキシ樹脂及び芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂の合計含有率は、例えば、エポキシ樹脂全体の20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましく、80質量%以上であることが特に好ましい。
エポキシ樹脂としてビスフェノール型エポキシ樹脂と芳香族グリシジルアミン型エポキシとを併用する場合、その質量比(ビスフェノール型エポキシ樹脂:芳香族グリシジルアミン型エポキシ)は、特に制限はないが、耐熱性、接着性及び流動性の観点から、例えば、20:80~95:5であることが好ましく、40:60~90:10であることがより好ましく、60:40~80:20であることがさらに好ましい。
エポキシ樹脂の純度は、高いことが好ましい。具体的には、特に加水分解性塩素量は、IC等の素子上のアルミ配線の腐食に係わるため少ない方が好ましい。耐湿性に優れるアンダーフィル材を得る観点からは、例えば、500ppm以下であることが好ましい。
ここで、加水分解性塩素量とは、試料のエポキシ樹脂1gをジオキサン30mlに溶解し、1N-KOH(水酸化カリウム)メタノール溶液5mlを添加して30分間還流させた後、電位差滴定により求めた値を尺度としたものである。
(硬化剤)
本開示のアンダーフィル材は、硬化剤を含有する。
硬化剤の種類は特に制限されず、アンダーフィル材の材料として一般に使用されているものから選択できる。硬化剤は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。硬化剤としては、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。これらの中でも、硬化剤としては、アミン系硬化剤が好ましい。
アミン系硬化剤は特に制限はないが、例えば、1分子中に1級アミノ基及び2級アミノ基からなる群から選ばれる1種以上(以下、単に「アミノ基」ともいう)を2個以上含む化合物が好ましく、1分子中にアミノ基を2個~4個有する化合物であることがより好ましく、1分子中にアミノ基を2個有する化合物(ジアミン化合物)であることがさらに好ましい。
アンダーフィル材を常温で液体にする観点からは、硬化剤全体として常温で液体となるように硬化剤を選択することが好ましい。すなわち、1種の硬化剤のみを含む場合は、その硬化剤が常温で液体であることが好ましい。2種以上の硬化剤の組み合わせである場合は、2種以上の硬化剤がすべて常温で液状であってもよく、一部が常温で固形の硬化剤であり、2種以上の硬化剤を混合したときに常温で液体となるような組み合わせであってもよい。
硬化剤として常温で固形の硬化剤を使用する場合、その含有率は、流動性の観点から、硬化剤全体の20質量%以下であることが好ましい。
アミノ基を有する化合物は、芳香環を有する化合物(芳香族アミン化合物)であることが好ましく、常温で液状の芳香族アミン化合物であることがより好ましく、常温で液状であり、かつ1分子中にアミノ基を2個有する芳香族アミン化合物であることがより好ましい。
常温で液状の芳香族アミン化合物としては、3,5-ジエチルトルエン-2,4-ジアミン、3,5-ジエチルトルエン-2,6-ジアミン等のジエチルトルエンジアミン、1,3,5-トリエチル-2,6-ジアミノベンゼン等のトリエチルジアミノベンゼン、3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,5,3’,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン等のジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。
上記化合物の中でも、保存安定性の観点からは、例えば、ジアミノジフェニルメタン及びジエチルトルエンジアミンが好ましい。硬化剤としてジアミノジフェニルメタン及びジエチルトルエンジアミンの少なくとも一方を用いる場合、その含有率は、例えば、硬化剤全体の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。
硬化剤として、市販品を用いてもよい。例えば、常温で液状の芳香族アミン化合物の市販品としては、JERキュア(登録商標)-W、JERキュア(登録商標)-Z(三菱ケミカル株式会社製、商品名)、カヤハード(登録商標)A-A、カヤハード(登録商標)A-B、カヤハード(登録商標)A-S(日本化薬株式会社製、商品名)、トートアミンHM-205(新日鉄住金化学株式会社製、商品名)、アデカハードナー(登録商標)EH-101(株式会社ADEKA製、商品名)、エポミック(登録商標)Q-640、エポミック(登録商標)Q-643(三井化学株式会社製、商品名)、DETDA80(Lonza社製、商品名)等が入手可能である。
硬化剤として常温で液状の芳香族アミン化合物を用いる場合、その性能を充分に発揮する観点から、その含有率は硬化剤全体の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。
硬化剤として芳香族アミン化合物を用いる場合、硬化剤の活性水素当量は、特に制限されない。ブリード及びクリープの発生をより抑制する観点から、例えば、10g/mol~200g/molであることが好ましく、20g/mol~100g/molであることがより好ましく、30g/mol~70g/molであることがさらに好ましい。
アンダーフィル材におけるエポキシ樹脂と硬化剤との当量比(エポキシ樹脂のエポキシ基のモル数/硬化剤の活性水素のモル数)は、特に制限はないが、それぞれの未反応分を少なく抑える観点から、例えば、0.7~1.6であることが好ましく、0.8~1.4であることがより好ましく、0.9~1.2であることがさらに好ましい。
(無機充填材)
本開示のアンダーフィル材は、無機充填材を含有する。
無機充填材は、平均粒子径が7nm~100nmのシリカ粒子(以下、「小径シリカ粒子」と称する場合がある。)を含むものであれば特にその種類に限定はない。
小径シリカ粒子としては、コロイダルシリカ、疎水性シリカ、球状シリカ等が挙げられ、アンダーフィル材の流動性、アンダーフィル材の硬化物の耐熱性等の観点から、非晶質の球状シリカであることが好ましい。
非晶質の球状シリカとしては、粒径制御性及び純度の面からゾル-ゲル法にて製造される非晶質の球状シリカも好ましい。なお、シリカ粒子として、特開2007-197655号公報に記載の製造方法によって得られたシリカ粒子を含有する組成物を用いてもよい。
小径シリカ粒子の平均粒子径は、7nm~100nmであり、9nm~75nmであることが好ましい。小径シリカ粒子の平均粒子径が7nm以上であれば、アンダーフィル材の粘度が増大しにくく、流動性の悪化が生じにくい傾向にある。小径シリカ粒子の平均粒子径が100nm以下であると、アンダーフィル材の粘度を低くすることができる傾向にある。
小径シリカ粒子の比表面積としては、流動性の観点から、20m/g~500m/gであることが好ましく、50m/g~300m/gであることがより好ましい。
小径シリカ粒子は、シランカップリング剤で表面処理されていてもよい。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-[ビス(β-ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-(β-アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N-(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N-(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、γ-アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン及びγ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシランが挙げられる。
これらの中でも、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン及びγ-グリシドキシプロピルトリエトキシシランが好ましい。
小径シリカ粒子を、シランカップリング剤により表面処理する方法としては特に制限されず、通常用いられる表面処理方法を適宜選択することができる。例えば、小径シリカ粒子を含むスラリーにシランカップリング剤を含む溶液を加えて撹拌した後、表面処理された小径シリカ粒子を濾過等により分離して乾燥する方法、シランカップリング剤を小径シリカ粒子に噴霧し乾燥する方法等を挙げることができる。
小径シリカ粒子に対するシランカップリング剤による表面処理量は特に制限されない。小径シリカ粒子に対するシランカップリング剤の表面処理量は、0.1質量%~5質量%であることが好ましく、0.5質量%~3質量%であることがより好ましく、0.5質量%~2質量%であることがさらに好ましい。
小径シリカ粒子としては、市販品を用いてもよい。小径シリカ粒子の市販品の具体例としては、株式会社アドマテックス製の無機充填材(品名:YA010C、YA050C等)、堺化学工業株式会社製の無機充填材(品名:Sciqas0.05μm)などが挙げられるが、小径シリカ粒子は、これら具体例に限定されるものではない。
小径シリカ粒子は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
無機充填材は、小径シリカ粒子以外のその他の粒子を含んでもよい。
その他の粒子としては、小径シリカ粒子よりも平均粒子径の大きいシリカ粒子(以下、「大径シリカ粒子」と称する場合がある。)、アルミナ、ジルコン、酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、ベリリア、ジルコニア等が挙げられる。さらに、難燃効果のある無機充填材としては、水酸化アルミニウム、硼酸亜鉛等が挙げられる。
これらの中でも、アンダーフィル材の粘度の観点から大径シリカ粒子が好ましい。
大径シリカ粒子は、アンダーフィル材の硬化物に耐ヒートサイクル性、耐湿性、絶縁性等を付与し、アンダーフィル材の硬化の際の応力を低減する。
大径シリカ粒子の平均粒子径は、0.2μm~5μmであることが好ましく、0.2μm~3μmであることがより好ましく、0.3μm~1μmであることがさらに好ましく、0.4μm~0.8μmであることが特に好ましい。
大径シリカ粒子の比表面積としては、流動性の観点から、1m/g~30m/gであることが好ましく、2m/g~20m/gであることがより好ましい。
無機充填材に占める小径シリカ粒子の割合は、0.3質量%以上であることが好ましい。また、無機充填材に占める小径シリカ粒子の割合は、30質量%以下であることが好ましい。無機充填材に占める小径シリカ粒子の割合は、0.3質量%~30質量%であることがより好ましく、0.5質量%~25質量%であることがさらに好ましい。無機充填材に占める小径シリカ粒子の割合が上記範囲であれば、ブリードの低減効果をより発現でき、且つ流動性に優れるアンダーフィル材が得られる傾向にある。
ある態様では、無機充填材に占める小径シリカ粒子の割合は、10質量%~30質量%であることが好ましく、12質量%~27質量%であることがより好ましく、15質量%~25質量%であることがさらに好ましい。
無機充填材に占める大径シリカ粒子の割合は、70質量%以上であることが好ましい。また、無機充填材に占める大径シリカ粒子の割合は、99.7質量%以下であることが好ましい。無機充填材に占める大径シリカ粒子の割合は、70質量%~99.7質量%であることがより好ましく、75質量%~99.5質量%であることがさらに好ましい。
大径シリカ粒子は、製造原料に由来する有機基を有するものであってもよい。大径シリカ粒子が有していてもよい有機基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基が挙げられる。
大径シリカ粒子としては、市販品を用いてもよい。大径シリカ粒子の市販品の具体例としては、株式会社アドマテックス製球状シリカ(品名:SO-E2)、株式会社アドマテックス製球状シリカ(品名:SE2200)等が挙げられるが、大径シリカ粒子は、これら具体例に限定されるものではない。
大径シリカ粒子は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
無機充填材の比表面積(BET比表面積)は、JIS Z 8830:2013に準じて窒素吸着能から測定することができる。評価装置としては、QUANTACHROME社製:AUTOSORB-1(商品名)を用いることができる。試料表面及び構造中に吸着している水分がガス吸着能に影響を及ぼすと考えられることから、BET比表面積の測定を行う際には、まず、加熱による水分除去の前処理を行うことが好ましい。
前処理では、0.05gの測定試料を投入した測定用セルを、真空ポンプで10Pa以下に減圧した後、110℃で加熱し、3時間以上保持した後、減圧した状態を保ったまま常温(25℃)まで自然冷却する。この前処理を行った後、評価温度を77Kとし、評価圧力範囲を相対圧(飽和蒸気圧に対する平衡圧力)にて1未満として測定する。
無機充填材の平均粒子径は、以下の方法により測定することができる。
平均粒子径が20nm以上の無機充填材について測定する場合、溶媒(純水)に、測定対象の無機充填材を1質量%~5質量%の範囲内で界面活性剤1質量%~8質量%とともに添加し、110Wの超音波洗浄機で30秒~5分間振動し、無機充填材を分散する。分散液の約3mL程度を測定用セルに注入して25℃で測定する。測定装置は、レーザー回折式粒度分布計(株式会社堀場製作所製、LA920)を用い、体積基準の粒度分布を測定する。平均粒子径は、体積基準の粒度分布において小径側からの累積が50%となるときの粒子径(D50%)として求められる。
平均粒子径が20nm未満の無機充填材について測定する場合、電子顕微鏡等を用いて無機充填材を画像化し、粒子1つ1つの粒子径を測定し、それらの算術平均にて得られる粒子径を無機充填材の平均粒子径としてもよい。
測定試料が硬化物である場合は、例えば、マッフル炉等で800℃以上の高温で硬化物を処理した後に残渣として得られる灰分を上記の方法で測定することができる。
無機充填材として大径シリカ粒子を用いる場合、小径シリカ粒子の平均粒子径と大径シリカ粒子の平均粒子径との比(大径シリカ粒子の平均粒子径/小径シリカ粒子の平均粒子径)は、7~120であることが好ましく、10~110であることがより好ましく、20~100であることがさらに好ましい。
無機充填材として大径シリカ粒子を用いる場合、無機充填材に占める小径シリカ粒子及び大径シリカ粒子の割合を求める方法としては、特に限定されるものではない。例えば、無機充填材の体積基準の粒度分布(頻度分布)を求め、小径シリカ粒子に相当するピークと大径シリカ粒子に相当するピークとの谷間で両者を切り分け、切り分けられた各範囲に含まれる粒子の体積を、無機充填材の総和の体積で除することにより、小径シリカ粒子及び大径シリカ粒子の割合を求めることができる。アンダーフィル材の組成が明らかな場合には、アンダーフィル材の組成から無機充填材に占める小径シリカ粒子及び大径シリカ粒子の割合を求めることができる。なお、算出方法は、上記方法に限定されるものではない。
(カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物)
本開示の第一のアンダーフィル材は、カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物(以下、「特定シリコーン化合物」と称することがある。)を含有する。
特定シリコーン化合物の種類は特に制限されず、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本開示において「シリコーン化合物」とは、シロキサン結合で形成される主鎖を有する化合物を意味する。「カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物」とは、シロキサン結合で形成される主鎖の末端又は側鎖にカルボキシ基を有する25℃において液状のシリコーン化合物を意味する。
本発明者らの検討の結果、特定シリコーン化合物を含むアンダーフィル材は、特定シリコーン化合物を含まないアンダーフィル材に比べてブリード及びクリープの発生が抑制されることがわかった。
特定シリコーン化合物におけるカルボキシ基の結合状態は、特に制限されない。例えば、ケイ素原子に直接結合していても、エーテル基、エステル基、アミノ基、アルキレン基等の連結基、これらの連結基の組み合わせなどを介してケイ素原子と結合していてもよい。
カルボキシ基がケイ素原子に連結基を介して結合している場合、連結基の炭素数は特に制限されない。ブリード及びクリープの発生をより抑制する観点からは、例えば、2~20であることが好ましく、2~15であることがより好ましく、2~10であることがさらに好ましい。
特定シリコーン化合物としては、下記一般式(1)で表される化合物を例示することができる。
Figure 0007216878000001
一般式(1)中、Rは、それぞれ独立に炭化水素基又はカルボキシ基を有する有機基を表し、Rの少なくとも1つがカルボキシ基を有する有機基である。
lは、-[Si(RO]-で表されるシロキサン単位の1分子中のモル数を示し、0~3000の数である。
一般式(1)において、Rで表される炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基等の脂肪族炭化水素基が挙げられる。脂肪族炭化水素基の炭素数は特に制限されないが、入手容易性の観点からは、例えば、1~10であることが好ましく、1~5であることがより好ましく、1~3であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状であっても、環状であっても、分岐状であってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基等が挙げられる。これらの中でも、入手容易性の観点からは、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
一般式(1)において、Rで表されるカルボキシ基を含有する有機基としては、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基等が挙げられる。
特定シリコーン化合物のカルボキシル基の官能基当量は、特に制限されない。ブリード及びクリープの発生をより抑制する観点からは、例えば、300g/mol~5000g/molであることが好ましく、500g/mol~4000g/molであることがより好ましく、700g/mol~3000g/molであることがさらに好ましい。
特定シリコーン化合物の重量平均分子量は、特に制限されない。ブリード及びクリープの発生をより抑制する観点からは、例えば、600~10000であることが好ましく、1000~8000であることがより好ましく、1400~6000であることがさらに好ましい。
本開示において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて、標準ポリスチレンの検量線を使用して換算することによって決定した値である。
特定シリコーン化合物は、市販品を用いてもよい。市販品としては、X-22-3701E、X-22-162C(いずれも信越化学工業株式会社製、商品名)、BY 16-880、BY 16-750(いずれも東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名)等が入手可能である。
アンダーフィル材における特定シリコーン化合物の含有率は、特に制限されない。ブリード及びクリープの発生をより抑制する観点からは、例えば、0.005質量%~3質量%であることが好ましく、0.008質量%~2質量%であることがより好ましく、0.01質量%~1質量%であることがさらに好ましい。
(カップリング剤)
本開示のアンダーフィル材は、カップリング剤を含有してもよい。
カップリング剤は、アンダーフィル材中の樹脂成分と無機充填材又は樹脂成分と電子部品装置の構成部材との間の接着性を強固にする役割を果たす。カップリング剤は特に制限されず、アンダーフィル材の成分として一般に使用されているものから選択できる。具体的には、1級アミノ基、2級アミノ基及び3級アミノ基からなる群から選ばれる1種以上を有するアミノシラン、エポキシシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物などが挙げられる。これらの中でも、充填性の観点からは、シラン系化合物が好ましく、エポキシシランがより好ましい。
アンダーフィル材がカップリング剤を含有する場合、その含有率は、特に制限されない。樹脂成分と無機充填材との界面接着及び樹脂成分と電子部品装置の構成部材との界面接着を強固にする観点、並びに充填性を向上させる観点からは、例えば、アンダーフィル材全体の0.05質量%~10質量%であることが好ましく、0.2質量%~5質量%であることがより好ましく、0.4質量%~1質量%であることがさらに好ましい。
(その他の成分)
アンダーフィル材は、上記した成分以外のその他の添加剤として、硬化促進剤、イオントラップ剤、酸化防止剤、有機溶剤、離型剤、着色剤、ゴム粒子、レベリング剤、消泡剤などを必要に応じて含んでいてもよい。さらに、第一のアンダーフィル材は、後述のグリシジル基を有する液状シリコーン化合物を含んでもよい。
-硬化促進剤-
本開示のアンダーフィル材は、硬化促進剤を含有してもよい。硬化促進剤の種類は特に制限されず、公知の硬化促進剤を使用することができる。
具体的には、1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7、1,5-ジアザ-ビシクロ[4.3.0]ノネン、5,6-ジブチルアミノ-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7等のシクロアミジン化合物;シクロアミジン化合物に無水マレイン酸、1,4-ベンゾキノン、2,5-トルキノン、1,4-ナフトキノン、2,3-ジメチルベンゾキノン、2,6-ジメチルベンゾキノン、2,3-ジメトキシ-5-メチル-1,4-ベンゾキノン、2,3-ジメトキシ-1,4-ベンゾキノン、フェニル-1,4-ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂などのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン化合物;3級アミン化合物の誘導体;2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;イミダゾール化合物の誘導体;トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4-メチルフェニル)ホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン化合物;有機ホスフィン化合物に無水マレイン酸、上記キノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン化合物;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート、2-エチル-4-メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、N-メチルモルホリンテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩;テトラフェニルボロン塩の誘導体;トリフェニルホスホニウム-トリフェニルボラン、N-メチルモルホリンテトラフェニルホスホニウム-テトラフェニルボレート等のホスフィン化合物とテトラフェニルボロン塩との付加物などが挙げられる。硬化促進剤は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
アンダーフィル材が硬化促進剤を含有する場合、硬化促進剤の含有率は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計量に対して、0.1質量%~8質量%であることが好ましい。
-イオントラップ剤-
本開示のアンダーフィル材は、イオントラップ剤を含有してもよい。
本開示において使用可能なイオントラップ剤は、電子部品装置の製造用途に用いられるアンダーフィル材において、一般的に使用されているイオントラップ剤であれば特に制限されるものではない。イオントラップ剤としては、例えば、下記一般式(VI-1)又は下記一般式(VI-2)で表される化合物が挙げられる。
Mg1-aAl(OH)(COa/2・uHO (VI-1)
(一般式(VI-1)中、aは0<a≦0.5であり、uは正数である。)
BiO(OH)(NO (VI-2)
(一般式(VI-2)中、bは0.9≦b≦1.1、cは0.6≦c≦0.8、dは0.2≦d≦0.4である。)
イオントラップ剤は、市販品として入手可能である。一般式(VI-1)で表される化合物としては、例えば、「DHT-4A」(協和化学工業株式会社製、商品名)が市販品として入手可能である。また、一般式(VI-2)で表される化合物としては、例えば、「IXE500」(東亞合成株式会社製、商品名)が市販品として入手可能である。
また、上記以外のイオントラップ剤として、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、アンチモン等から選ばれる元素の含水酸化物などが挙げられる。
イオントラップ剤は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
アンダーフィル材がイオントラップ剤を含有する場合、イオントラップ剤の含有量は、充分な耐湿信頼性を実現する観点からは、エポキシ樹脂100質量部に対して1質量部以上であることが好ましい。他の成分の効果を充分に発揮する観点からは、イオントラップ剤の含有量は、エポキシ樹脂100質量部に対して15質量部以下であることが好ましく、1質量部~10質量部であることがより好ましく、2質量部~5質量部であることがさらに好ましい。
また、イオントラップ剤の平均粒子径は0.1μm~3.0μmであることが好ましく、最大粒子径は10μm以下であることが好ましい。イオントラップ剤の平均粒子径は、無機充填材の場合と同様にして測定することができる。
-酸化防止剤-
本開示のアンダーフィル材は、酸化防止剤を含んでもよい。酸化防止剤としては従来公知のものを用いることができる。
フェノール化合物系酸化防止剤としては、フェノール核のオルト位に少なくとも1つのアルキル基を有する化合物として、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、n-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’-メチレンビス-(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、3,9-ビス[2-〔3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、4,4’-ブチリデンビス-(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,2-チオ-ジエチレンビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’-ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド]、イソオクチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4,6-ビス(ドデシルチオメチル)-o-クレゾール、ビス[3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル(エトキシ)ホスフィナート]カルシウム、2,4-ビス(オクチルチオメチル)-6-メチルフェノール、1,6-ヘキサンジオール-ビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、6-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-t-ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、2-t-ブチル-6-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチルフェニルアクリレート、2-[1-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ペンチルフェニル)エチル]-4,6-ジ-t-ペンチルフェニルアクリレート、2,2’-メチレンビス-(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン、トリエチレングリコール-ビス[3-(3-t-ブチル―4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート]、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、ジエチル[〔3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル〕メチル]ホスホネート、2,5,7,8-テトラメチル-2-(4’,8’,12’-トリメチルトリデシル)クロマン-6-オール、2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
有機硫黄化合物系酸化防止剤としては、ジラウリル―3,3’-チオジプロピオネート、ジミリスチル―3,3’-チオジプロピオネート、ジステアリル―3,3’-チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル―3,3’-チオジプロピオネート、2-メルカプトベンズイミダゾール、4,4’-チオビス(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、2,2-チオ-ジエチレンビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,6-ビス(ドデシルチオメチル)-o-クレゾール、2,4-ビス(オクチルチオメチル)-6-メチルフェノール、2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
アミン化合物系酸化防止剤としては、N,N’-ジアリル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-sec-ブチル―p-フェニレンジアミン、オクチル化ジフェニルアミン、2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
アミン化合物系酸化防止剤のうち、ジシクロヘキシルアミンとしては、新日本理化株式会社製商品名D-CHA-T等が市販品として入手可能であり、その誘導体としては亜硝酸ジシクロヘキシルアミンアンモニウム、N,N-ジ(3-メチル-シクロヘキシル)アミン、N,N-ジ(2-メトキシ-シクロヘキシル)アミン、N,N-ジ(4-ブロモ-シクロヘキシル)アミン等が挙げられる。
リン化合物系酸化防止剤としては、トリスノニルフェニルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、ビス[3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル(エトキシ)ホスフィナート]カルシウム、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスファイト、2-[〔2,4,8,10-テトラキス(1,1-ジメチルエ-テル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン-6-イル〕オキシ]-N,N-ビス[2-{〔2,4,8,10-テトラキス(1,1-ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン-6-イル〕オキシ}-エチル]エタナミン、6-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-t-ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、ジエチル[〔3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル〕メチル]ホスホネート等が挙げられる。
酸化防止剤は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。なお、酸化防止剤の具体例としてフェノール性水酸基に加え、リン原子、硫黄原子及びアミンのいずれかを少なくとも1つ同一分子中に含む化合物が存在するが、これらの化合物は重複して挙げる場合がある。
アンダーフィル材が酸化防止剤を含有する場合、酸化防止剤の含有率は、エポキシ樹脂全体に対して0.1質量%~10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%~5質量%である。
-有機溶剤-
本開示のアンダーフィル材には、低粘度化のために必要に応じて有機溶剤を配合することができる。特に、固体のエポキシ樹脂及び硬化剤を用いる場合には、液状の樹脂組成物を得るために、有機溶剤を配合することが好ましい。
有機溶剤としては、特に制限はなく、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル系溶剤、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン等のラクトン系溶剤、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤などが挙げられ、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。これらの中では、アンダーフィル材を硬化する際の急激な揮発による気泡形成を避ける観点からは沸点が170℃以上の有機溶剤が好ましい。
有機溶剤等を含む揮発分の含有率は、アンダーフィル材を硬化する際に気泡を形成しない程度であれば特に制限はなく、アンダーフィル材全体に対して5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることがさらに好ましい。
本開示において、アンダーフィル材の揮発分は、アンダーフィル材を180℃にて30分の条件で加熱し、加熱前後の重量差に基づいて算出される。
-離型剤-
本開示のアンダーフィル材は、離型剤を含有してもよい。離型剤の種類は特に制限されず、公知の離型剤を使用することができる。具体的には、例えば、高級脂肪酸、カルナバワックス及びポリエチレン系ワックスが挙げられる。離型剤は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
アンダーフィル材が離型剤を含有する場合、離型剤の含有率は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計量に対して、10質量%以下であることが好ましく、その効果を発揮させる観点からは、0.5質量%以上であることが好ましい。
-着色剤-
本開示のアンダーフィル材は、染料、カーボンブラック等の着色剤を含有してもよい。着色剤は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
着色剤としてカーボンブラック等の導電性粒子を用いる場合、導電性粒子は、粒子径10μm以上の粒子の含有率が1質量%以下であることが好ましい。
アンダーフィル材が導電性粒子を含有する場合、導電性粒子の含有率は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計量に対して3質量%以下であることが好ましく、0.01質量%~1質量%であることがより好ましい。
-ゴム粒子-
アンダーフィル材は、硬化物の低熱膨張化の観点から、ゴム粒子を含有してもよい。ゴム粒子は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
好適なゴム粒子の例としては、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、ウレタンゴム(UR)、アクリルゴム(AR)等のゴム粒子が挙げられる。中でも、耐熱性及び耐湿性の観点からは、アクリルゴムを含むゴム粒子が好ましく、コアシェル型アクリルゴム粒子がより好ましい。
また、好適なゴム粒子の他の例としては、シリコーンゴム粒子が挙げられる。
シリコーンゴム粒子としては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン等の直鎖状のポリオルガノシロキサンを架橋したシリコーンゴム粒子;該シリコーンゴム粒子の表面をシリコーンレジンで被覆したもの、乳化重合等で得られる固形シリコーン粒子のコアとアクリル樹脂等の有機重合体のシェルを含むコア-シェル重合体粒子などが挙げられる。これらのシリコーンゴム粒子の形状は無定形であっても球形であってもよく、アンダーフィル材の粘度を低く抑えるためには、球形のシリコーンゴム粒子を用いることが好ましい。
シリコーンゴム粒子は、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、信越化学工業株式会社等から市販品が入手可能である。
アンダーフィル材がゴム粒子を含む場合、ゴム粒子の平均粒子径は、アンダーフィル材を均一に変性するためには微細であることが好ましい。ゴム粒子の平均粒子径としては0.05μm~10μmの範囲であることが好ましく、0.1μm~5μmの範囲であることがさらに好ましい。ゴム粒子の平均粒子径が0.05μm以上であるとアンダーフィル材への分散性がより向上する傾向がある。ゴム粒子の体積平均粒子径が10μm以下であると、低応力化改善効果がより向上する傾向があり、アンダーフィル材としての微細間隙への浸透性及び流動性が向上し、ボイド及び未充填を招き難くなる傾向がある。
ゴム粒子の平均粒子径は、無機充填材と同様の方法を用いて測定される。
アンダーフィル材がゴム粒子を含む場合、ゴム粒子の含有率は、エポキシ樹脂全量に対して3質量%~30質量%であることが好ましく、5質量%~28質量%であることがより好ましく、10質量%~25質量%であることがさらに好ましい。
本開示の第二のアンダーフィル用樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材と、グリシジル基を有する液状シリコーン化合物と、を含み、前記無機充填材が、平均粒子径が7nm~100nmのシリカ粒子を含む。
第二のアンダーフィル用樹脂組成物は、上述の第一のアンダーフィル用樹脂組成物におけるカルボキシ基を有する液状シリコーン化合物を、グリシジル基を有する液状シリコーン化合物に置き換えたものである。第二のアンダーフィル用樹脂組成物におけるグリシジル基を有する液状シリコーン化合物以外の成分の、具体例、含有率等は、第一のアンダーフィル用樹脂組成物の場合と同様である。
第二のアンダーフィル用樹脂組成物は、ブリード、クリープ及びボイドの発生が抑制されるものである。
(グリシジル基を有する液状シリコーン化合物)
本開示の第二のアンダーフィル材は、グリシジル基を有する液状シリコーン化合物を含有する。
グリシジル基を有する液状シリコーン化合物の種類は特に制限されず、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
本開示において「グリシジル基を有する液状シリコーン化合物」とは、シロキサン結合で形成される主鎖の末端又は側鎖にグリシジル基を有する25℃において液状のシリコーン化合物を意味する。
グリシジル基を有する液状シリコーン化合物は、主鎖の末端及び側鎖の少なくともいずれかにグリシジル基を有していればよく、主鎖の末端の少なくともいずれかにグリシジル基を有していることが好ましく、すべての主鎖の末端(主鎖が分岐していない場合は主鎖の両末端)にエポキシ基を有していることがより好ましい。グリシジル基を有する液状シリコーン化合物は、主鎖の末端に加えて側鎖にグリシジル基を有していてもよいが、主鎖の末端にのみグリシジル基を有していることが好ましい。
グリシジル基を有する液状シリコーン化合物におけるグリシジル基の結合状態は、特に制限されない。例えば、主鎖の末端のケイ素原子に直接結合していても、エーテル基、エステル基、アミノ基、アルキレン基等の連結基、これらの連結基の組み合わせなどを介して結合していてもよい。
グリシジル基が主鎖の末端のケイ素原子に連結基を介して結合している場合、連結基の炭素数は特に制限されない。ブリード及びクリープの発生をより抑制する観点からは、例えば、2~20であることが好ましく、2~15であることがより好ましく、2~10であることがさらに好ましい。
グリシジル基を有する液状シリコーン化合物としては、下記一般式(2)で表される化合物を例示することができる。
Figure 0007216878000002
一般式(2)中、Rは、それぞれ独立に炭化水素基又はグリシジル基を含有する有機基を表し、Rの少なくとも1つがグリシジル基を有する有機基である。
mは、-[Si(RO]-で表されるシロキサン単位の1分子中のモル数を示し、0~3000の数である。
一般式(2)において、Rで表される炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基等の脂肪族炭化水素基が挙げられる。脂肪族炭化水素基の炭素数は特に制限されないが、入手容易性の観点からは、例えば、1~10であることが好ましく、1~5であることがより好ましく、1~3であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状であっても、環状であっても、分岐状であってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基等が挙げられる。これらの中でも、入手容易性の観点からは、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
一般式(2)において、Rで表されるグリシジル基を有する有機基としては、例えば、グリシジル基、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グリシジルアミノ基、及びこれらの基が炭素数1~20の置換又は非置換のアルキル基に結合してなる基が挙げられる。
グリシジル基を有する液状シリコーン化合物のエポキシ当量は、特に制限されない。ブリード及びクリープの発生をより抑制する観点からは、例えば、300g/mol~3000g/molであることが好ましく、350g/mol~2800g/molであることがより好ましく、400g/mol~2700g/molであることがさらに好ましい。
グリシジル基を有する液状シリコーン化合物の重量平均分子量は、特に制限されない。ブリード及びクリープの発生をより抑制する観点からは、例えば、600~6000であることが好ましく、700~5600であることがより好ましく、800~5400であることがさらに好ましい。
グリシジル基を有する液状シリコーン化合物は、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、X-22-163、KF-105、X-22-163A、X-22-163B、X-22-163C、X-22-169AB、X-22-169B(いずれも信越化学工業株式会社製、商品名)等が入手可能である。
第二のアンダーフィル材におけるグリシジル基を有する液状シリコーン化合物の含有率は、特に制限されない。ブリード及びクリープの発生をより抑制する観点からは、例えば、0.005質量%~3質量%であることが好ましく、0.008質量%~2質量%であることがより好ましく、0.01質量%~1質量%であることがさらに好ましい。
<アンダーフィル材の用途>
アンダーフィル材は、例えば、後述する電子部品を搭載した半導体装置に適用することができる。
また、近年、半導体素子の高速化に伴い、低誘電率の層間絶縁膜が半導体素子に形成される場合がある。この層間絶縁膜は機械強度が弱く、外部からの応力で破壊されやすいため、故障が発生しやすい。この傾向は半導体素子が大きくなる程顕著になるため、アンダーフィル材に起因して発生する応力の低減が求められている。
本開示のアンダーフィル材によると、半導体素子のサイズが長い方の辺で2mm以上であり、誘電率が3.0以下の層間絶縁膜を有する半導体素子を搭載するフリップチップ接続形式の電子部品装置に対しても、優れた信頼性を提供できる。
また、電子部品を構成する配線基板と半導体素子とのバンプ接続面の距離が200μm以下であるフリップチップ接続に対しても良好な流動性及び充填性を示し、耐湿性、耐熱衝撃性等の信頼性にも優れた電子部品装置を提供することができる。
<アンダーフィル材の作製方法>
アンダーフィル材は、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材及び液状シリコーン化合物並びに必要に応じて用いられるその他の成分を一括して又は別々に、必要により加熱処理を加えながら、撹拌、溶融、混合、分散等させることにより得ることができる。これらの成分の混合、撹拌、分散等のための装置としては、特に限定されるものではなく、撹拌装置、加熱装置等を備えたライカイ機、3本ロールミル、ボールミル、プラネタリーミキサー、ビーズミルなどが挙げられる。これらの装置を用いて上記成分を混合し、混練し、必要に応じて脱泡することによってアンダーフィル材を得ることができる。
平均粒子径が7nm~100nmのシリカ粒子としては、粒子の分散性の向上を目的として、予めシリカ粒子がエポキシ樹脂に混合した混合物を用いてもよい。
<電子部品装置>
本開示の電子部品装置は、回路層を有する基板と、前記基板上に配置され、前記回路層と電気的に接続された電子部品と、前記基板と前記電子部品との間隙に配置された本開示のアンダーフィル材の硬化物と、を備える。本開示の電子部品装置は、本開示のアンダーフィル材により電子部品を封止して得ることができる。電子部品がアンダーフィル材によって封止されることで、本開示の電子部品装置は、信頼性に優れる。
電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、リジッド配線板、フレキシブル配線板、ガラス、シリコンウエハ等の回路層を有する基板に、半導体素子、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、抵抗アレイ、コイル、スイッチ等の受動素子などの電子部品を搭載し、必要な部分を本開示のアンダーフィル材で封止して得られる電子部品装置が挙げられる。
特に、リジッド配線板、フレキシブル配線板又はガラス上に形成した配線に、半導体素子をバンプ接続によりフリップチップボンディングした電子部品装置が、本開示のアンダーフィル材を適応しうる対象の1つとして挙げられる。具体的な例としては、フリップチップBGA(Ball Grid Array)、LGA(Land Grid Array)、COF(Chip On Film)等の電子部品装置が挙げられる。
本開示のアンダーフィル材は、高い信頼性が求められるフリップチップ用のアンダーフィル材として有用である。本開示のアンダーフィル材が特に好適に適用されるフリップチップの分野としては、配線基板と半導体素子とを接続するバンプ材質が、従来の鉛含有はんだである場合のみならず、Sn-Ag-Cu系等の鉛フリーはんだである場合も挙げられる。従来の鉛はんだと比較して物性的に脆い鉛フリーはんだを用いてバンプ接続をしたフリップチップに対しても、本開示のアンダーフィル材は良好な信頼性を維持できる傾向にある。また、ウエハーレベルCSP(Chip Size Package)等のチップスケールパッケージを基板に実装する際にも本開示のアンダーフィル材を適用することで、信頼性の向上を図ることができる傾向にある。
<電子部品装置の製造方法>
本開示の電子部品装置の製造方法は、回路層を有する基板と、前記基板上に配置され、前記回路層と電気的に接続された電子部品とを、本開示のアンダーフィル材を用いて封止する工程を有する。
本開示のアンダーフィル材を用いて回路層を有する基板と電子部品とを封止する工程に特に限定はない。例えば、電子部品と回路層を有する基板とを接続した後に、電子部品と基板とのギャップに毛細管現象を利用してアンダーフィル材を付与し、次いでアンダーフィル材の硬化反応を行う後入れ方式、並びに、先に回路層を有する基板及び電子部品の少なくとも一方の表面に本開示のアンダーフィル材を付与し、熱圧着して電子部品を基板に接続する際に、電子部品及び基板の接続とアンダーフィル材の硬化反応とを一括して行う先塗布方式が挙げられる。
アンダーフィル材の付与方法としては、注型方式、ディスペンス方式、印刷方式等が挙げられる。
アンダーフィル材の硬化条件は特に限定されるものではなく、80℃~165℃で、1分間~150分間加熱することが好ましい。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、下記実施例において、部及び%は特に断りのない限り、質量部及び質量%を示す。
[アンダーフィル材の調製]
表1に示す各成分を表1に示す量(質量部)で配合し、三本ロール及び真空らい潰機にて混練し分散して、実施例及び比較例のアンダーフィル材を調製した。表1に示す各材料の詳細は、下記のとおりである。表1中の空欄(-)は未配合であることを示す。
・エポキシ樹脂1:ビスフェノールFをエポキシ化して得られるエポキシ当量160g/molの液状2官能エポキシ樹脂
・エポキシ樹脂2:アミノフェノールをエポキシ化して得られるエポキシ当量95g/molの3官能液状エポキシ樹脂
・エポキシ樹脂3:ナフタレンをエポキシ化して得られるエポキシ当量143g/mоlの液状2官能エポキシ樹脂
・硬化剤1:活性水素当量45g/molのジエチルトルエンジアミン
・硬化剤2:活性水素当量63g/molのジエチルジアミノジフェニルメタン
・着色剤:カーボンブラック
・無機充填材1:平均粒子径0.6μmの球状溶融シリカ
・無機充填材2:平均粒子径10nmの球状溶融シリカ
・シリコーン化合物1:一般式(1)で表されるカルボキシ基を有する液状シリコーン化合物(官能基当量:750g/mol、重量平均分子量:1500)
・シリコーン化合物2:カルビノール基を両末端に有するシリコーン化合物(官能基当量:2545g/mol、重量平均分子量:5090)
・シリコーン化合物3:アミノ基を両末端に有するシリコーン化合物(官能基当量:430g/mol、重量平均分子量:860)
[評価]
実施例及び比較例で調製したアンダーフィル材を用いて試験用の電子部品装置を作製し、ブリードの評価及びクリープの評価を行った。結果を表1に示す。表1中の「測定不可」は、アンダーフィル材の増粘が著しく、パッケージに充填されなかったために評価できなかったことを意味する。
試験用の電子部品装置の仕様は、以下のとおりである。試験用の電子部品装置は、アンダーフィル材20mgを、110℃の条件下でディスペンス方式により基板と半導体素子との間隙に塗布した後、150℃で2時間、空気中で硬化することで間隙を封止して作製した。
・半導体素子のサイズ:10mm×10mm×0.4mm厚
・基板のサイズ:35mm×35mm×1mm厚
・基板(コア)の種類:E-679FG(G)(日立化成株式会社製、商品名)
・ソルダーレジストの種類:SR-7300G(日立化成株式会社製、商品名)
・基板と半導体素子とのギャップ:50μm
(1)基板上の滲み出し(ブリード)の長さ(ブリードの評価)
封止後の電子部品装置の基板におけるフィレットと接する部分近傍をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、Digital microscope VHX-500(商品名))で観察し、アンダーフィル材の滲み出し(ブリード)の長さを測定した。滲み出し(ブリード)の長さが短いほど、ブリードの発生が抑制されていると判断できる。
(2)半導体素子上の滲み出し(クリープ)の長さ(クリープの評価)
封止後の電子部品装置の半導体素子上面における端部近傍をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、Digital microscope VHX-500(商品名))で観察し、アンダーフィル材の滲み出し(クリープ)の長さを測定した。滲み出し(クリープ)の長さが短いほど、クリープの発生が抑制されると判断できる。
(3)硬化後のアンダーフィル材のボイドの発生
アンダーフィル材1mgを、110℃の条件下でディスペンス方式により支持部材(ガラス基板)と、電子部品の代用として使用するカバーガラスとの間の空隙に注入し、完全に充填させた。さらに、150℃で2時間、空気中で硬化することで間隙を封止し、ボイドの個数を光学顕微鏡を用いて観察した。評価用サンプルの仕様は以下のとおりである。
・ガラス基板のサイズ:76mm×26mmマイクロスライドガラス(松浪硝子工業株式会社製)
・カバーガラスのサイズ:20mm×20mm(松浪硝子工業株式会社製)
・基板と半導体素子との間のギャップ:25μm
Figure 0007216878000003
カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物を含み、平均粒径が10nmのシリカを併用したアンダーフィル材を用いた実施例1~実施例3は、シリコーン化合物及び平均粒径が10nmのシリカを含まないか、カルボキシ基を有する液状シリコーンを含むものの平均粒径が10nmのシリカを含まないか、平均粒径が10nmのシリカを含むもののカルボキシ基を有する液状シリコーンを含まないか、又は、末端にカルビノール基若しくはアミノ基を有するシリコーン化合物を含むアンダーフィル材を用いた比較例1~比較例5と比較すると、ブリード、クリープ及びボイドの発生が抑制されていることがわかる。

Claims (7)

  1. エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材と、カルボキシ基を有する液状シリコーン化合物と、を含み、前記無機充填材が、平均粒子径が7nm~100nmのシリカ粒子を含み、
    前記エポキシ樹脂が、ビスフェノール型エポキシ樹脂と芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂とを含み、
    前記液状シリコーン化合物の含有率が、0.005質量%~3質量%であり、
    無機充填材に占める前記シリカ粒子の割合が、0.3質量%以上であるアンダーフィル用樹脂組成物。
  2. 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂と前記芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂との質量比(ビスフェノール型エポキシ樹脂:芳香族グリシジルアミン型エポキシ)が、20:80~95:5である請求項1に記載のアンダーフィル用樹脂組成物。
  3. 前記液状シリコーン化合物の官能基当量が、300g/mol~5000g/molである請求項1又は請求項2に記載のアンダーフィル用樹脂組成物。
  4. 前記液状シリコーン化合物の重量平均分子量が、600~10000である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のアンダーフィル用樹脂組成物。
  5. 前記硬化剤が、アミン系硬化剤を含む請求項1~請求項のいずれか1項に記載のアンダーフィル用樹脂組成物。
  6. 回路層を有する基板と、
    前記基板上に配置され、前記回路層と電気的に接続された電子部品と、
    前記基板と前記電子部品との間隙に配置された請求項1~請求項のいずれか1項に記載のアンダーフィル用樹脂組成物の硬化物と、
    を備える電子部品装置。
  7. 回路層を有する基板と、前記基板上に配置され、前記回路層と電気的に接続された電子部品とを、請求項1~請求項のいずれか1項に記載のアンダーフィル用樹脂組成物を用いて封止する工程を有する電子部品装置の製造方法。
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