本発明の目的は、荷重を支持する強固な連結を閉止位置にてクロージャー部間に確立すると同時に簡単かつ楽に切り離すことが可能なクロージャー装置を提供する。
この目的は、請求項1の構成を備える主題によって達成される。
つまり、前記第1のクロージャー部が、第1の磁性設備を具備しており、前記第2のクロージャー部が、第2の磁性設備を具備している。前記第1の磁性設備と前記第2の磁性設備とは、前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部とを突き合わせたときに磁気吸引で相互作用する。ここでの少なくとも1つのロックエレメントは、前記少なくとも1つの係合部位と係合する方向へ前記閉止位置にて前記第1の磁性設備および/または前記第2の磁性設備によって付勢されるよう磁性を有する構成である。
つまり、前記クロージャー装置は、磁気式のクロージャー装置として構成されている。前記第1のクロージャー部および前記第2のクロージャー部のそれぞれに、磁性設備が設けられている。これらの磁性設備は、いずれも例えば永久磁石で構成されているか、あるいは、一方のクロージャー部の方が永久磁石で、他方のクロージャー部の方が強磁性体からなる磁性アーマチュアで構成されている。前記磁性設備同士は、前記クロージャー部同士を突き合わせると当該クロージャー部同士が引き寄せられて係合するように磁気的に相互作用する。これにより、前記クロージャー装置の閉止が磁気的に支援される。
このときの磁性設備は、さらに、前記閉止位置にて前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部との間にロック機構を確立する役割も果たす。
つまり、前記第1のクロージャー部の前記第1の磁性設備および前記第2のクロージャー部の前記第2の磁性設備に加えて、前記少なくとも1つのロックエレメントが磁性を有する構成とされている。例えば、当該少なくとも1つのロックエレメントは、前記第1のクロージャー部の前記第1の磁性設備および/または前記第2のクロージャー部の前記第2の磁性設備と磁気的に相互作用するように全体もしくは一部が強磁性体からなるかまたは永久磁石性を有するように構成されている。
具体的に述べると、前記少なくとも1つのロックエレメントは、永久磁石として構成された、前記第1のクロージャー部の前記磁性設備および/または前記第2のクロージャー部の前記磁性設備と磁気吸引で相互作用する、例えば強磁性体からなる受動的なアーマチュアとして構成され得る。変形例として、前記少なくとも1つのロックエレメントは、永久磁石として構成されたもの、つまり、能動的な磁性を有するように構成されてもよい。
前記少なくとも1つのロックエレメントは、能動的な磁性を有するように構成されているのか受動的な磁性を有するように構成されているのかにかかわらず、前記少なくとも1つの係合部位と係合する方向へ前記閉止位置にて磁気吸引力によって付勢されるように、前記第1のクロージャー部の前記磁性設備および/または前記第2のクロージャー部の前記磁性設備と磁気的に相互作用する。
具体的に述べると、このときの磁気的な相互作用は、前記閉止位置にて前記少なくとも1つのロックエレメントを対応する前記係合部位と係合するように当該磁気的な相互作用によって引き寄せるタイプのものである。このようにして、前記第1のクロージャー部の前記少なくとも1つのロックエレメントが、前記閉止位置にて、前記第2のクロージャー部における対応する前記係合部位と係合する。これにより、前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部との間にロック機構が確立される。前記磁気的な相互作用によってこのロック機構が維持されることで、前記閉止位置にあるときの前記クロージャー部同士は、荷重を支持するよう固定連結された状態となる。
例えば、前記少なくとも1つのロックエレメントを直接動かしたり、対応する調整部を使って間接的に動かしたりすることで、磁気的な作用に抗して前記ロック機構を解除することが可能となっている。これにより、前記クロージャー部同士を切り離すことが可能となる。このように、前記少なくとも1つのロックエレメントを対応する前記係合部位から離脱させることにより、前記クロージャー部同士を切り離して前記クロージャー装置を開放することが可能になる。
例えば、前記第1のクロージャー部の前記少なくとも1つのロックエレメントは、前記閉止位置にて、前記第2のクロージャー部の前記第2の磁性設備に磁気吸引されて当該第2のクロージャー部の前記係合部位と係合する。前記クロージャー装置を閉止した際には、磁性を有する前記ロックエレメントと前記第2のクロージャー部との前記磁気的な相互作用によって前記ロック機構が自動的に確立される。これにより、前記閉止位置にて、前記クロージャー部同士が荷重を支持するよう固定保持される。
一実施形態では、前記第1のクロージャー部および前記第2のクロージャー部の一方が係合開口部を有し、当該係合開口部に他方のクロージャー部の例えばペグ状である係合エレメントを導入することで前記クロージャー装置の閉止が可能となっている。つまり、一方のクロージャー部が(係合開口部を有する)雌部として構成されるのに対し、他方のクロージャー部が(係合エレメントを有する)雄部として構成される。前記雌部に前記少なくとも1つのロックエレメントが設けられ得るとともに、これに応じて前記少なくとも1つの前記係合部位が前記雄部に設けられ得る。しかしながら、反対に、前記少なくとも1つのロックエレメントを前記雄部に設けるとともに、前記少なくとも1つの係合部位を前記雌部に成形することも考えられ得る。
一実施形態において、前記少なくとも1つのロックエレメントは、前記閉止方向と前記閉止方向に交差して(かつ当該少なくとも1つのロックエレメントの長手部分が延在する長手方向にも交差して)延びる交差方向とにより形成される平面において直線状に調整可能である。変形例では、前記少なくとも1つのロックエレメントが、前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される平面において回動可能なものとされる。いずれの場合の前記少なくとも1つのロックエレメントも、前記第2のクロージャー部の前記少なくとも1つの係合部位と第1の位置にて係合して前記クロージャー部同士を前記閉止位置にてロックするように、前記第1のクロージャー部において調整可能なものとなる。当該少なくとも1つのロックエレメントは、前記ロック機構を解除するようにこの第1の位置外に調整されることが可能である。これにより、前記クロージャー部同士を簡単に切り離すことが可能となる。
好ましくは、前記少なくとも1つのロックエレメントは、前記第1のクロージャー部の前記本体の収容開口内に収容されており、かつ、当該収容開口内で調整することが可能である。当該収容開口は、前記第1のクロージャー部の前記本体上で前記少なくとも1つのロックエレメントが直線状の調整運動または回動運動を行うように当該少なくとも1つのロックエレメントの案内を行うものであり得る。
一実施形態において、前記収容開口は、当該収容開口内で前記少なくとも1つのロックエレメントが前記閉止方向と前記交差方向とに対して斜めに延びる調整方向に沿って調整可能となるように、前記閉止方向と前記交差方向とに対して斜めに延びている。この場合の前記少なくとも1つのロックエレメントは、前記第1のクロージャー部の前記本体上で直線状に調整可能なものとなる。このときの前記調整方向は、前記少なくとも1つのロックエレメントを前記少なくとも1つの係合部位と前記閉止方向に対して斜めに係合または離脱させることができるように、前記閉止方向に対して斜めに延びている。
前記収容開口を斜め向きにすることにより、前記クロージャー部同士を突き合わせた際に、当該収容開口内で前記少なくとも1つのロックエレメントを自動的に追従させることが可能になり得る。つまり、前記第2のクロージャー部の前記係合エレメントが前記少なくとも1つのロックエレメントに作用した際に、当該少なくとも1つのロックエレメントが前記閉止方向に対して斜めに傾いた前記収容開口内を変位できるようになるため、前記係合エレメントを当該少なくとも1つのロックエレメントに沿うように動かして当該少なくとも1つのロックエレメントと前記係合エレメントの前記少なくとも1つの係合部位とを係合させることが可能になる。
そして、前記少なくとも1つのロックエレメントが前記第1のクロージャー部の前記本体上で回動可能なものである場合には、好ましくは、この回動方向が前記交差方向に沿った向きとされる。前記少なくとも1つのロックエレメントは、前記少なくとも1つの係合部位と係合したり当該少なくとも1つの係合部位から離脱したりするように、前記回動軸心を中心として回動可能とされる。
一実施形態では、前記係合部位が、前記閉止方向に対して斜めに延びているかまたは直線状に延びているかまたは曲線状である第1の傾斜面を有し、前記第1のクロージャー部が、前記閉止方向に対して斜めに延びているかまたは直線状に延びているかまたは曲線状である第2の傾斜面を前記収容開口の領域に有している。前記少なくとも1つのロックエレメントは、前記閉止位置にて、前記第1の傾斜面と前記第2の傾斜面との間に配置される。これにより、前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部との間にロック機構が確立される。
前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部との間の前記ロック機構は、前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部とを前記閉止方向に沿って保持し、少なくとも当該ロック機構を解除しない限りは前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部とを前記閉止方向に沿って容易に切り離すことができないように、特に前記閉止方向に沿って働くものである。前記閉止方向に沿って前記クロージャー部同士に荷重がかかると、前記傾斜面を介して力が前記少なくとも1つのロックエレメントへ加わる。前記傾斜面同士の傾きの関係が、前記ロック機構の強度と堅牢性を決める。
第1の実施形態では、前記第1の傾斜面と前記第2の傾斜面が、前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される平面において平行になるように延びている。これにより、前記閉止位置にて前記クロージャー部同士に荷重がかかった際に、平行である平面間に前記少なくとも1つのロックエレメントが詰まることで、前記クロージャー部間にロック機構が確立される。荷重がかかると、これらのクロージャー部同士はある程度の遊びをもって相対的に動くことができる。上限力を上回ると(例えば、荷重がかかることで前記係合エレメントが前記係合開口部との間の遊びによって傾動し、前記傾斜面同士が厳密に平行ではなくなると)前記ロック機構が自動的に解除され、これにより前記クロージャー部同士を切り離すことができるようになると考えられ得る。
代替的な一実施形態では、前記傾斜面間の角度が0を上回るものとされ得る。つまり、前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面において前記傾斜面同士が形成する相互角度(ただし、曲線状の傾斜面の場合は、傾斜面の接線に対する角度を測定する)は、0を上回る。これは、前記傾斜面間に存在する幅が外側に向かって、つまり、前記係合部位から離れるにつれて拡がることにより、当該2つの傾斜面が、外側に向かって幅広となる楔形を呈しているものと解釈されたい。前記傾斜面同士がこのような相互の傾きをもって配置されることにより、前記閉止位置にあるときの前記クロージャー部同士は、少なくともほぼ遊びなしで保持されることになる。これには、例えば前記クロージャー部間に振動力が働いた場合に、前記少なくとも1つのロックエレメントが前記少なくとも1つの係合部位のより奥側と係合するよう引き込まれることで、当該クロージャー部同士が押し縮まって遊びなしで係合するという効果がある。所定の(gewissen)上限力を上回ると、このときのクロージャー部同士は、前記ロック機構を自動的に解消すると同時に自動的に切り離され得る。
代替的なさらなる他の実施形態では、前記傾斜面間の角度(ただし、曲線状の傾斜面の場合は、傾斜面の接線に対する角度を測定する)が0を下回る。つまり、前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面において前記2つの傾斜面が形成するこのような相互角度は、当該傾斜面間に存在する幅が外側に向かって、つまり、前記少なくとも1つの係合部位から離れるにつれて狭まるような相互角度となる。したがって、前記2つの傾斜面は、外側に向かって先細りの楔形を呈する。前記2つの傾斜面がこの種の相互の傾きをもって配置されることにより、前記閉止位置にあるときの前記クロージャー部間の連結が自己固定的なものになる。前記クロージャー部間に荷重がかかると、前記傾斜面間に前記少なくとも1つのロックエレメントが詰まって挟持され前記少なくとも1つの係合部位とより奥側で係合するよう負荷が加わるため、前記少なくとも1つのロックエレメントと前記係合部位との連結が安定化する。荷重がかかると、前記クロージャー部間にある程度の遊びが生じ得る。
一実施形態では、一方の前記傾斜面が、前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面において他方の前記傾斜面に対して0を上回る角度をもって配置される第1の部位を有するだけでなく、前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面において他方の前記傾斜面に対して0を下回る角度をもって配置される第2の部位も有している。例えば、前記第1のクロージャー部の前記傾斜面が、このような相異なる部位を有するものとされ得る。しかしながら、前記第2のクロージャー部の前記係合部位の前記傾斜面がこのような相異なる部位を有することも考えられ得る。
前記傾斜面が前記相異なる部位を有していることにより、前記閉止位置にて、まず(zumeinen)、前記クロージャー装置をほぼ遊びなしにすること、つまり、前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部とをほぼ遊びなしで保持することが可能となり得る。具体的に述べると、荷重がかかっていない状態または荷重が少ししかかかっていない状態では、前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部との位置関係が、前記ロックエレメントを前記一方の傾斜面の前記第1の部位と前記他方の傾斜面との間に配置させるような位置関係となり得る。つまり、前記ロックエレメントは、前記傾斜面間の、当該2つの傾斜面が外側に向かって幅広となる楔の様式に配置された領域に配置されることになる。
そのため、例えば上限力を上回る荷重が前記クロージャー部間に働くと、前記ロックエレメントが前記一方の傾斜面の前記第1の部位と前記他方の傾斜面との間の領域外へ動いてこれらの傾斜面間を変位し得る。そして、それ以降の当該ロックエレメントは、例えば、前記一方の傾斜面の前記第2の部位と前記他方の傾斜面との間に保持されることになる。前記一方の傾斜面の前記第2の部位と前記他方の傾斜面はマイナスの角度をもって、つまり、外側に向かって先細りの楔の様式で位置していることから、より大きい荷重がかかった場合には、前記クロージャー部間のロック機構が自己強化されることになる。前記クロージャー部間に大きい荷重がかかると、前記第2のクロージャー部の前記係合部位と係合する方向に、前記ロックエレメントに負荷が加わるため、ロック機構が自動的に解除されるようなことは起こり得ない。
対応する前記傾斜面にこのような相異なる部位が設けられていることにより、前記クロージャー部同士の遊びなしの配置だけでなく、大きい荷重がかかっても自動的に解除され得ない自己強化的な高い信頼度の連結を達成することができる。
前述の実施形態における前記第1の傾斜面および/または前記第2の傾斜面は、前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面において、曲線状に延びるものとされてもよいし直線状に延びるものとされてもよい。前記傾斜面が曲線状に構成されている場合には、当該傾斜面の少なくとも1箇所の接線が、前記閉止方向に対して角度をもって斜めに向いたものとなる。
具体的に述べると、前記第1の傾斜面および/または前記第2の傾斜面は、一様な一定の曲率半径または変化する曲率半径による湾曲とされ得る。
前記第1の傾斜面および/または前記第2の傾斜面が相異なる部位を有している場合の当該部位は、曲線状に延びるものとされてもよいし直線状に延びるものとされてもよい。例えば、一方の傾斜面の前記第1の部位と前記第2の部位がいずれも曲線状である場合には、当該第1の部位の接線が、他方の傾斜面に対して0を上回る角度で配置されるように斜めに向いたものとされるのに対し、当該第2の部位の接線は、他方の傾斜面に対して0を下回る角度で延びるように斜めに向いたものとされ得る。
前記相異なる部位は、曲面の、特に円状経路の、隣接する部位同士であってもよい。
傾斜面は、隣接した、任意で、相異なる向きの、曲線状に延びる部位と直線状に延びる部位とを有するものとされてもよい。
一実施形態では、前記少なくとも1つのロックエレメントの長手部分が、前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面に直交して延在している。例えば、前記ロックエレメントは、(前記閉止方向と前記交差方向とに直交する長手方向に沿った円柱形の)ピン状に構成され得る。前記少なくとも1つのロックエレメントは、前記閉止位置にて、対応する前記係合部位と係合する。前記クロージャー部同士を切り離すには、前記少なくとも1つのロックエレメントを前記第1のクロージャー部の前記本体の対応する前記収容開口内で前記閉止方向に対して斜めに動かすことで、当該少なくとも1つのロックエレメントを対応する前記係合部位から離脱させることが可能である。
変形例として、前記少なくとも1つのロックエレメントは、環状に構成されたものであってもよい。この場合の前記少なくとも1つのロックエレメントは、前記閉止方向を中心とした周方向に延在し、ここでは、周方向に閉じるかまたは周方向部分の一箇所が開いたものとされる(すなわち、開いたリングとして構成される)。この少なくとも1つのロックエレメントは、前記閉止位置にて、前記第2のクロージャー部の係合エレメントに例えば前記閉止方向を取り囲むように成形された係合部位と係合する。前記クロージャー部同士の連結を解除するには、前記少なくとも1つのロックエレメントを調整する(例えば、この環状のロックエレメントを径方向に拡張させる)ことで、当該ロックエレメントを前記第2のクロージャー部の対応する前記係合部位から離脱させることが可能である。つまり、より有利になるように、この場合の前記ロックエレメントは、少なくとも一部が弾性を有するように構成される。
前記少なくとも1つのロックエレメントは、手動で直接動かして調整することによって前記ロック機構を解除するものであってもよい。つまり、当該少なくとも1つのロックエレメントは、例えば前記第1のクロージャー部の対応する前記収容開口内で前記第2のクロージャー部の前記第2の磁性設備の磁力に抗して手動で動かされることによって、前記第2のクロージャー部の前記係合部位から離脱するものとされ得る。
対照的に、一実施形態の前記クロージャー装置は、前記少なくとも1つのロックエレメントに作用して当該少なくとも1つのロックエレメントを調整する役割を果たす調整部を備える。当該調整部は、前記少なくとも1つのロックエレメントを前記少なくとも1つの係合部位から離脱させて、前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部とを切り離すように駆動方向に駆動可能である。つまり、ユーザーが前記調整部を動かして駆動すると、当該調整部は前記少なくとも1つのロックエレメントに作用し、当該ロックエレメントを前記少なくとも1つの係合部位から離脱させることができる。これにより、前記クロージャー部同士を簡単かつ楽に切り離すことが可能となる。
例えば、前記調整部は、前記第1のクロージャー部に調整可能に配置され得る。しかしながら、前記調整部は、前記第2のクロージャー部上で調整可能であるように構成されてもよいし、クロージャー部から分離された構成要素として構成されてもよい。後者の場合の前記調整部は、両方のクロージャー部に対して調整可能であるものの、当該クロージャー部上を(直接)案内されるものではない。
前記調整部は、前記第1のクロージャー部の前記本体に対して前記閉止方向に交差するように(交差する方向に沿って)または前記閉止方向に沿って動かされるものであり得る。よって、前記駆動方向は、前記閉止方向に交差する向きであるかまたは前記閉止方向に沿った向きとなる。しかしながら、原則としては、前記駆動方向をそれ以外の向きとすることも考えられかつ可能である。
前記調整部を前記閉止方向に沿って調整する場合には、前記閉止方向に沿った当該調整部の調整によって当該調整部が例えば前記少なくとも1つのロックエレメントの両端に作用することで、前記第1のクロージャー部の例えば前記閉止方向に対して斜めに延びる前記収容開口内で前記少なくとも1つのロックエレメントが動き、これによって当該少なくとも1つのロックエレメントが前記第2のクロージャー部の前記少なくとも1つの係合部位から離脱し得る。つまり、前記調整部を調整すると、前記収容開口内で前記少なくとも1つのロックエレメントが前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面において動き、これによって当該少なくとも1つのロックエレメントが前記第2のクロージャー部の前記少なくとも1つの係合部位から離脱することになる。
前記調整部を前記閉止方向に交差する方向に沿って調整する場合には、当該調整部の調整によって前記少なくとも1つのロックエレメントが前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面に直交して前記少なくとも1つの係合部位から離脱し得る。つまり、この場合の前記ロック機構の解除では、前記少なくとも1つのロックエレメントが前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面上では動かずに当該平面に直交して動くことになる。
一実施形態では、前記調整部が、前記第1のクロージャー部の前記本体に対して回動可能なものとされてもよく、つまり、回動することによって前記少なくとも1つのロックエレメントを前記第2のクロージャー部の前記係合部位から離脱させるように動くものとされ得る。
前記調整部を駆動すると、当該調整部は前記少なくとも1つのロックエレメントに機械的に作用し、これによって当該少なくとも1つのロックエレメントを対応する前記係合部位から離脱させ得る。変形例として、前記調整部は、前記第1および/または前記第2の磁性設備の調整を引き起こして前記少なくとも1つのロックエレメントに働く磁力を変化させ、対応する前記係合部位から離脱するように当該少なくとも1つのロックエレメントを磁気的に引き寄せるものとされてもよい。つまり、この場合の前記少なくとも1つのロックエレメントは、前記調整部の駆動時に機械的に調整されるのではなく磁気的な作用によって前記係合部位から離脱するものとなる。
変形例として、前記調整部は、2つの前記クロージャー部から独立しているとともにこれらのクロージャー部に直接接続されていない物体(Korpers)の機械的または磁気的な作用によって離脱を行うものとされてもよい。このような機能群は、第3の構成要素によって2つの主要クロージャー部の「スイッチングを行う」という、機械式のトランジスターであることを特徴とし得る。例えば、前記第1のクロージャー部は、カーテンの走行エレメント用のロッドなどのガイドロッドの端部と一体的に構成され得るとともに、壁や天井に配置された第2のクロージャー部に突き合わせることが可能とされ得る。このとき、当該ロッド上の複数の走行エレメントに取り付けられたカーテンを変位させると、前記第1のクロージャー部に最も近い走行エレメントが前記ロックエレメントに機械的に作用して当該ロックエレメントが離脱することで、前記カーテンロッドの取り外しが可能な状態となる。磁石を具備した走行エレメントが前記第1のクロージャー部に近付くことで、その磁力、配置および磁極の関係(Polarisierung)が前記第1のクロージャー部の磁石および前記第2のクロージャー部の磁石に対して適切に設定されている(dimensioniert)ことが条件になるが、磁気的な調整が発生し得る。例えば、走行エレメントに設けられた磁石を前記第1のクロージャー部に設けられた磁石よりもはるかに強力なものとすることにより、前記ロックエレメントを離脱させることが可能となる。また、前記走行エレメントに磁石を設けることで、当該走行エレメントを前記第1のクロージャー部に向かって磁気的に引き寄せられるようにすることも可能になる。当然ながら、このような配置構成はカーテンの配置構成に限定されず、スケールアップまたはスケールダウンによって数多くの用途に応用することが可能である。
一実施形態では、前記クロージャー部が、前記第1のクロージャー部の一部に対して前記駆動方向とは逆方向にばね付勢されている。前記調整部は、ばね付勢されているので、前記駆動方向に駆動させると初期位置に自動的にリセットされる。
一実施形態において、前記第1のクロージャー部の前記第1の磁性設備は、前記調整部に配置されていて当該調整部と一体的に調整可能である。これにより、前記調整部を調整すると、当該調整部の駆動によって前記ロック機構が解除されるだけでなく、前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部との間の磁気吸引力にも影響が生じて(特に、弱まって)これらのクロージャー部間の磁気での密着が弱まり、場合によっては逆に反発が生じる。これにより、前記クロージャー部同士の切り離しをよりいっそう支援することができる。
同調整部が前記第1のクロージャー部の前記本体上で前記閉止方向に沿って調整可能に配置されている場合には、当該調整部を駆動すると、これに応じて前記第1の磁性設備が前記第2のクロージャー部および当該第2のクロージャー部に設けられた前記第2の磁性設備から前記閉止方向において離れることになる。同調整部が前記閉止方向に交差する方向に沿って調整可能である場合、つまり、前記閉止方向と前記交差方向とにより形成される前記平面に直交して調整可能である場合には、当該調整部を調整すると、前記第1の磁性設備が、前記第2のクロージャー部および当該第2のクロージャー部に設けられた前記第2の磁性設備から前記閉止方向に交差する方向において離れることになる。
一実施形態では、ユーザーが前記調整部を直接動かして当該調整部を駆動することにより前記クロージャー部間のロック機構を解除することが可能、つまり、前記クロージャー部同士を切り離すことが可能とされる。
他の実施形態では、前記第1のクロージャー部が、前記調整部に加えて、前記駆動方向とは異なる作動方向に沿って当該調整部に対して調整可能である少なくとも1つの作動エレメントを具備し得て、当該少なくとも1つの作動エレメントは、当該作動エレメントを前記作動方向に調整すると前記調整部が前記駆動方向に駆動されるように、前記調整エレメントに動作可能に接続されている。
この場合、ユーザーが前記作動エレメントを動かすことによって前記調整部が駆動される。例えば、前記作動エレメントは、当該作動エレメントを前記作動方向に沿って調整すると前記調整部が前記駆動方向に沿って調整されるように力の偏向を伴って(例えば、摺接するように取り付けられた斜面を介して)、前記調整エレメントに接続され得る。例えば、前記作動方向は前記閉止方向に交差する向きであり得るのに対し、前記調整部を動かす前記駆動方向は前記閉止方向に沿った向きとされる。例えば、ユーザーが前記作動エレメントを押圧することで前記調整部が前記駆動方向に沿って駆動されて前記少なくとも1つのロックエレメントに作用し、これによって前記クロージャー部間のロック機構を解除することが可能となる。
一実施形態では、前記作動エレメントが、前記第1のクロージャー部の一部に対して前記作動方向とは逆方向にばね付勢されている。よって、ユーザーが前記作動エレメントを動かすのを止めると、当該作動エレメントと前記第1のクロージャー部の前記一部との間に働く前記ばね付勢によって当該作動エレメントが初期位置に自動的にリセットされる。
前記第1のクロージャー部の前記調整部に加えてまたは当該調整部に代えて、前記第2のクロージャー部に調整部が設けられていてもよい。例えば、前記第2の磁性設備は、前記第2のクロージャー部の前記調整部に配置され得る。これにより、同調整部を調整すると前記第2の磁性設備が調整され、これによって前記少なくとも1つのロックエレメントに働く磁力を変化させることが可能となる。
一実施形態では、前記第1のクロージャー部が、回動軸心を中心として当該第1のクロージャー部の前記本体に対して回動可能である揺動エレメントを具備しており、当該揺動エレメントは、前記調整部によって動かされることで前記少なくとも1つのロックエレメントを調整することが可能とされる。例えば、このときの調整部は、前記第1のクロージャー部の前記本体上で、当該第1のクロージャー部の当該本体に対して例えば前記閉止方向に交差するように変位させて直線状に動かすことが可能とされる。当該調整部を駆動することにより、前記揺動エレメントが回動して前記少なくとも1つのロックエレメントに作用し、これによって当該ロックエレメントのロックが解除されることで、当該ロックエレメントが前記第2のクロージャー部の前記係合部位から離脱する。
しかしながら、前記調整部は、前記揺動エレメントと一体的に回動可能なものとすることも可能である。この場合の当該調整部は、例えば、前記揺動エレメントと一体的な単一物として構成され得る。
前記揺動エレメントの前記回動軸心は、例えば、前記ロックエレメントの長手方向の延在軸心と平行とされ得る。前記ロックエレメントが例えば細長い棒状体として構成されている場合には、例えば、当該ロックエレメントの棒状部分と平行な回動軸心を中心として前記揺動エレメントが前記第1のクロージャー部の前記本体に対して調整可能とされる。
一実施形態では、前記揺動エレメントが、前記少なくとも1つのロックエレメントに作用する駆動部位を有している。このときの揺動エレメントは、当該少なくとも1つのロックエレメントを前記少なくとも1つの係合部位から離脱させて、前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部とを切り離すように、前記第1のクロージャー部の前記本体に対して回動可能である。前記揺動エレメントを駆動すると、当該揺動エレメントが前記駆動部位によって前記少なくとも1つのロックエレメントに作用することで、当該ロックエレメントが前記第2のクロージャー部の前記係合部位に対して動き、これによって前記クロージャー部間の連結のロックが解除される。
前記調整部は、手動で動かすことが可能とされる。つまり、ユーザーが前記調整部を動かして当該調整部を駆動することにより、例えば前記少なくとも1つのロックエレメントのロックを解除することが可能とされる。
しかしながら、一実施形態では、例えば前記クロージャー部同士を相対的に動かすと前記調整部が自動的に駆動されるようにすることも考えられ得る。つまり、例えば、前記第2のクロージャー部を前記第1のクロージャー部上で直線状に変位可能とすること、例えば、当該第2のクロージャー部を当該第1のクロージャー部に連結させるために前記係合部位を差し込むことが可能な係合開口部内にて、当該第2のクロージャー部を当該第1のクロージャー部上で直線状に変位可能とすることが可能である。前記第1のクロージャー部に対する前記第2のクロージャー部のこの変位運動は、前記閉止方向に交差する向きとされ得る。前記第2のクロージャー部を前記第1のクロージャー部に対して変位させることにより、当該第2のクロージャー部と前記調整部との間の磁気吸引力が反転して反発力になり、これによって当該調整部が駆動されて前記ロック機構が解除され得る。
前記調整部の複数の磁極からなる配置構造部分の磁気的な作用のこのような反転は、前記第2のクロージャー部と当該調整部との同じ磁極同士が近付くことによって生じ得る。しかしながら、単一の磁極のみで前記第2のクロージャー部と向かい合う磁性エレメントが前記調整部に(一つだけ)配置されている場合にも、磁気的な作用の反転を生じさせることが可能である。前記第2のクロージャー部を前記調整部に対して変位させる際に、当該第2のクロージャー部の磁性エレメントを当該調整部の磁性エレメントの接線方向に動かす(つまり、当該調整部の当該磁性エレメントのせん断方向に動かす(abgeschert))と、いわゆるエッジ効果が発生し、磁気的な作用を吸引から反発に反転させることが可能になる。
変形例として、前記第2のクロージャー部が前記調整部を機械的に動かして当該調整部を機械的に駆動し、これによって前記エレメントのロックが解除されるようにすることも可能である。
他の実施形態において、前記第2のクロージャー部は、前記第1のクロージャー部上で前記閉止方向に交差する方向に沿って動かすことが可能であり得て、前記第2のクロージャー部を前記第1のクロージャー部に対して動かすことにより、前記少なくとも1つのロックエレメントを前記閉止位置から動かすことが可能とされる。この場合、調整部は必ずしも必要でない。変位運動時に前記第2のクロージャー部が例えば前記少なくとも1つのロックエレメントを機械的または磁気的に動かして当該ロックエレメントを前記閉止位置から調整することにより、前記クロージャー装置のロックが解除され得る。例えば、変位時に前記第2のクロージャー部が斜面を介して前記少なくとも1つのロックエレメントと相互作用することにより、機械的な相互作用が生じ得る。例えば、前記少なくとも1つのロックエレメントに相異なる磁化の部位(例えば、複数の磁極や、磁性を有する部位と磁性を有さない部位等)を設ける等したうえで、前記係合部位と係合させる方向に前記少なくとも1つのロックエレメントに対して作用していた磁気吸引力を反転させる磁気的な相互作用を引き起こすことにより、磁気反発を生じさせることが可能である。
前記第1のクロージャー部は、例えば、ロックエレメントを一つだけ具備するものとされ得る。しかしながら、一実施形態では、前記第1のクロージャー部が2つ(または3つ以上の)ロックエレメントを具備している。前記第1のクロージャー部に2つのロックエレメントが設けられる場合には、例えば、これらのロックエレメントが前記第1のクロージャー部に成形された係合開口部の両側に配置される。これにより、これらのロックエレメントが前記第2のクロージャー部の前記係合エレメントおよび当該係合エレメントの両側に成形された係合部位と相互作用し、前記閉止位置にてロック機構が両側に確立され得る。
一実施形態において、前記第2のクロージャー部は、基部および当該基部に一体的に成形されて前記第1のクロージャー部の対応する係合開口部と係合するペグの様式の剛体の係合エレメントを有する、剛体部品(starres Element)として構成されている。一実施形態において、前記第2のクロージャー部の前記第2の磁性設備は、前記係合エレメントを前記係合開口部と係合させると前記第1のクロージャー部と前記第2のクロージャー部とが磁気吸引で相互作用し引き寄せられて自動的に係合するように、当該係合エレメントに配置され得る。このとき、前記第2のクロージャー部の前記係合エレメントには、前記第1のクロージャー部の1つまたは複数のロックエレメントが前記クロージャー装置の前記閉止位置にて前記第2のクロージャー部と係合してロックが行われるように、1つまたは複数の係合部位が成形され得る。
他の実施形態では、前記少なくとも1つの係合部位が、前記基部上で動くことが可能であるように設けられている。この場合の係合部位は、前記第2のクロージャー部の前記基部に対して剛体であるように成形されているのではなく、当該少なくとも1つの係合部位を撓ませることで前記クロージャー部間の前記ロック機構を解除することができるように、前記基部に対して弾性的に撓むことが可能とされている。
前記クロージャー部は、例えば、前記基部に対して調整可能である阻止部片を具備している。当該阻止部片により、前記基部に対する前記係合部位の位置変更(Position)が前記閉止位置にて阻止されるので、前記クロージャー部間の前記ロック機構が確実なものとなる。つまり、前記少なくとも1つの係合部位に対する前記阻止部片の向きは、阻止位置にて前記少なくとも1つの係合部位を前記少なくとも1つのロックエレメントから離脱させることができないような向きとされる。前記阻止部片は前記阻止位置外に調整されることが可能であり、これによって前記少なくとも1つの係合部位が弾性的に撓むことが可能となることで、当該係合部位を変形させて前記クロージャー部間の前記ロック機構を解除することができるようになる。
一実施形態では、前記第2のクロージャー部に振り当てられる前記第2の磁性設備が前記阻止部片に配置されている。これにより、当該第2の磁性設備を前記阻止部片と一体的に動かすことが可能となる。よって、前記阻止部片を駆動すると、前記クロージャー部間の磁気的な相互作用にも影響が生じ、特に、前記クロージャー部間の磁気吸引力が弱まる。これにより、前記クロージャー部同士の取り外しがよりいっそう簡単になる。
前記ロック機構の解除は、前記少なくとも1つのロックエレメントの調整に加えてまたは前記少なくとも1つのロックエレメントの調整に代えて、弾性を有する係合部位および駆動可能な阻止部片を設けることで行うようにしてもよい。これにより、前記クロージャー部間の前記ロック機構を解除するための選択肢、つまり、前記クロージャー装置を開放するための選択肢が増える。
一実施形態では、前記第1のクロージャー部が少なくとも1つの第1の電気的接続体を具備しており、当該少なくとも1つの第1の電気的接続体は、前記クロージャー装置の前記閉止位置にて第2の電気的接続体に電気的に接続される。この電気的接続は、前記クロージャー部同士を切り離すことによって解除可能である。このときの第2の電気的接続体は、同じく前記第1のクロージャー部に設けられていてもよいし、あるいは、前記第2のクロージャー部に設けられていてもよい。このように、前記クロージャー部同士を連結することで、電気的接続体間の電気的接触を確立することができるようになる。これは、例えば、携帯電話などの電子装置の電気コネクタ(例えば、当該電子装置を充電設備に接続するための電気コネクタ)を設けるのに利用することが可能である。
一実施形態において、前記第1の電気的接続体は、前記少なくとも1つのロックエレメントに電気的に接続されている。例えば、このときの第2の電気的接続体は、前記第2のクロージャー部の前記係合部位の領域に設けられた電気的接触エレメントに接続され得る。前記少なくとも1つのロックエレメント(したがって、前記第1の電気的接続体)が前記閉止位置にて前記第2のクロージャー部の前記係合部位の前記電気的接触エレメントと接触することにより、前記電気的接続体間に電気的接続が確立される。この電気的接続は、前記クロージャー部同士を切り離して電気的接触を切り離すことができるようになることで解除が可能である。同実施形態では、前記ロックエレメントが係合位置にあるときにのみ前記電気的接続が確立される。例えば、前記クロージャー部間の埃によって当該クロージャー部同士が完全に合致しない(連結されない)等の原因で前記クロージャーの位置が合っていない(Fehlstellung)場合には、前記電気的接続が確立されない。これにより、位置の誤り(Fehlstellung)を電気的に検出することが可能となる。
この構成は、両方の電気的接続体が前記第1のクロージャー部に位置していて、かつ、少なくとも一部が導電性材料からなる前記ロックエレメントを介して当該両方の電気的接続体同士が前記閉止位置にて電気的に接続される実施形態の場合にも同様の適用となる。
一実施形態では、前記クロージャー装置が、少なくとも1つの係合部位および第2の磁性設備をそれぞれ具備した2つ以上の第2のクロージャー部を備えており、当該2つ以上の第2のクロージャー部をまとめて(一体的に)前記第1のクロージャー部に突き合わせることが可能とされる。これにより、前記クロージャー装置は、例えばストラップ同士を接続する等の目的で(第1のクロージャー部と2つの第2のクロージャー部との間に)3点連結または(第1のクロージャー部と3つ以上の第2のクロージャー部との間に)多点連結を実現することができる。このようなクロージャー装置は、例えば、シート(特に、チャイルドシートなどの車両シートやベビーカーのシート)のストラップシステムとして用いられることが可能である。
このときの有利な一実施形態において、前記第1のクロージャー部の前記磁性設備および複数の前記第2のクロージャー部の前記磁性設備と、前記ロックエレメントとは、1個目の第2のクロージャー部を前記第1のクロージャー部に突き合わせた時点では当該ロックエレメントが当該第1のクロージャー部の前記磁性設備の方に強く磁気吸引されることで前記係合位置には未だ引き寄せられないように、(配置や運動自由度の点で)調整され得る。しかし、2個目または(第2のクロージャー部が多数ある場合には)最後の第2のクロージャー部を挿入すると、前記ロックエレメントに対する磁力のなかでも前記第2のクロージャー部による磁力が優勢になることで、当該ロックエレメントが引き寄せられて係合が生じる。これは、多点クロージャーのすべての部品が係止されなければクロージャーのロック(Verschluss)が生じないことが一部の国の規格で求められるベビーカーのクロージャーの場合に極めて有利である。
このようなクロージャー装置では、前記第1のクロージャー部の係合開口部が、複数の第2のクロージャー部をまとめて挿入できるように、設けられる。このときのクロージャー装置は、前記複数の第2のクロージャー部をまとめてでないと前記第1のクロージャー部と連結させることができないように構成されてもよい。しかしながら、第2のクロージャー部を個別に前記第1のクロージャー部へ連結可能とすることも考えられ、かつ可能である。これにより、前記第2のクロージャー部を択一的に選択してクロージャー部間の連結を確立することも可能となる。
また、第2のクロージャー部を挿入して磁気的に位置決めしても、追加の第2のクロージャー部(またはすべての第2のクロージャー部)が挿入されるまでは、その第2のクロージャー部が機械的に係止されないようにすることも可能である。
一実施形態では、機能群が、例えば携帯電話やタブレット型コンピュータやその他の通信端末等で構成された電子装置と、前述した種類のクロージャー装置と、を備えるものとされる。このとき、当該クロージャー装置の一方のクロージャー部は前記電子装置に接続されているのに対し、他方のクロージャー部は、前記電子装置が留められる取り付け先の機能群に設けられたものとされる。これにより、電子装置を例えば自動車や自転車等の車内や車上などに留めることが可能となる。例えば、このようなクロージャー装置により、携帯電話を車のダッシュボードや自転車のハンドルバーやフレームに確立することが可能である。
クロージャーシステムは、前述した種類のクロージャー装置を複数備える。このようなクロージャーシステムの状況では、前記クロージャー装置の前記第1のクロージャー部同士が第1の機能群において接続され得るとともに、前記クロージャー装置の前記第2のクロージャー部同士が第2の機能群において接続されている。前記第1の機能群と前記第2の機能群とを突き合わせて前記クロージャー装置をそれぞれ閉止すると、複数の当該クロージャー装置によって当該第1の機能群と当該第2の機能群とが保持される。
一実施形態では、このときの各クロージャー装置の前記第1のクロージャー部が、各クロージャー装置の前記少なくとも1つのロックエレメントを調整するための調整部を具備し得る。各クロージャー装置の当該調整部は、それぞれ対応する前記第1のクロージャー部の前記少なくとも1つのロックエレメントを、対応する前記第2のクロージャー部の前記少なくとも1つの係合部位から離脱させて、前記第1のクロージャー部と対応する第2のクロージャー部とを切り離すように駆動可能である。好ましくは、前記クロージャー装置の前記第1のクロージャー部の前記調整部同士が、ともに(一体的に)駆動可能であるように動作可能に接続されている。
このようなクロージャーシステムの状況では、前記クロージャー装置同士が、例えば、列で直線状に隣合ったものとされ得る。このとき、前記第1のクロージャー部同士および前記第2のクロージャー部同士のそれぞれが、接続部位によって強固に接続され得る。前記クロージャー装置の前記調整部同士についても、一体的に調整されて当該クロージャー装置の前記ロックエレメントを駆動することが可能であるように、同じく強固に接続され得る。
このときの複数の調整部は、同時に駆動され得る。しかしながら、前記調整部同士が時間的にずれて次々に調整されるように、前記クロージャー部同士を動作可能に接続するという構成も可能である。これにより、前記クロージャー装置同士は、同時ではなく時間的にずれて開放されることになる。
なお、このような状況では、前記クロージャー部同士が必ずしも接続されている必要はない。また、前記クロージャーシステムの前記クロージャー装置同士が個別にかつ独立して開放されることができるように、前記調整部同士が個別にかつ独立して駆動されるものとすることも考えられ得る。
以下では、本発明の基礎をなす思想について、図面に示す例示的な実施形態によって詳細に説明する。
図1A~図1Dないし図5A~図5Dに、第1のクロージャー部2と第2のクロージャー部3とを備える第1の例示的な実施形態のクロージャー装置1を示す。クロージャー部2,3同士は、閉止方向Xに沿って突き合わせることが可能であり、閉止位置(図2A~図2D)にて固定連結されて閉止方向Xに沿ってロックされる。図1A~図1Dないし図5A~図5Dにおいて、添え字Aで特定する図面はいずれも斜視図であり、添え字Bで特定する図面はいずれも側面図であり、添え字Cで特定する図面はいずれも添え字Bで特定した図面の線A-Aに沿った断面図であり、添え字Dで特定する図面はいずれも添え字Bで特定した図面の線B-Bに沿った断面図である。
図示の例示的な実施形態において、第1のクロージャー部2は、本体20および本体20上で駆動方向Bに沿って調整可能であるように配置された調整部21を有している。本体20には、第2のクロージャー部3の基部30に成形されたペグの様式の係合エレメント31を閉止方向Xに沿って挿入することでクロージャー部2,3同士を連結することが可能な係合開口部200が成形されている。
第1のクロージャー部2の本体20には2つの収容開口201が成形されており、当該2つの収容開口201内にはロックエレメント23が1つずつ配置されている。例えば図1Cから見て取れるように、係合開口部200の両側に収容開口201が成形されていることから、ロックエレメント23は係合開口部200の両側に設けられていることになる。
各ロックエレメント23は、長手方向Lに沿って延在する円柱形のピンとして構成されたボルト状のものである。ロックエレメント23は磁性を有する構成であり、全体もしくは一部が強磁性体からなるかまたは1つもしくは複数の永久磁石を含んでいる。
各ロックエレメント23は、本体20において対応する収容開口201内で案内される。収容開口201は、本体20内を長手方向Lに沿って延びているとともに、閉止方向Xと閉止方向Xおよび長手方向Lに交差(直交)する交差方向Qとにより形成される平面において溝の様式で構成されている(同平面においては、係合部位310が曲線状に延びている)。本例の収容開口201は、例えば図1Cから見て取れるように、閉止方向Xと交差方向Qとに対して斜めに延びている。閉止方向Xと交差方向Qとにより形成される前記平面において、ボルト状のロックエレメント23は、閉止位置(図2C)にて係合開口部200の領域内方へ突出するとともに、ロック解除位置(図4C)にて係合開口部200の同領域から後退するように本体20上を調整される(本体20に対して位置調整される)ことが可能である。
第1のクロージャー部2の調整部21は、中間部位210を有する。調整部21は、中間部位210によって第1のクロージャー部2の本体20上を駆動方向Bに沿って案内される。調整部21は、中間部位210において長手方向Lに沿って離間した両側に、側方部位211を1つずつ有している。例えば図1Bおよび図4Bから見て取れるように、側方部位211は、ロックエレメント23において長手方向Lに沿って飛び出した端部外に延在しており、かつ、駆動エレメントを構成する周縁部分212によってロックエレメント23を包み込んでいる。
調整部21の中間部位210には、磁極N,Sを有する永久磁石の形態の磁性設備22が配置されている。
第2のクロージャー部3の係合エレメント31の両側には、内方に向かってクリアランスをもつ形態の係合部位310が成形されている。係合エレメント31には、さらに、磁極S,Nを有する永久磁石の形態の磁性設備32が配置されている。当該磁性設備32は、第1のクロージャー部2の調整部21の磁性設備22と磁気吸引で相互作用する。これにより、閉止装置1の閉止動作が磁気的に支援される。
図1A~図1Dには、クロージャー部2,3同士を突き合わせる前の開放位置にあるときのクロージャー装置1が描かれている。
クロージャー方向1を閉止するには、クロージャー部2,3同士を閉止方向Xに沿って突き合わせて係合エレメント31を係合開口部200に係合させる。本例では、係合開口部200に係合エレメント31を導入すると、ロックエレメント23が外側に押しやられる(つまり、収容開口201内で脇に押しのけられる)ことで、クロージャー部2,3が図2A~図2Dに示す前記閉止位置へ移行する。
第2のクロージャー部3の磁性設備32は、ロックエレメント23と磁気吸引で相互作用する。これにより、ロックエレメント23は、図2A~図2Dから見て取れるように、前記閉止位置にて係合エレメント31の係合部位310と係合するよう引き寄せられる。これにより、クロージャー部2,3間に形状係合による(formschlussige)ロック機構が確立される。
したがって、クロージャー部2,3同士に荷重がかかると、図3A~図3Dに示すように、ロックエレメント23が係合部位310の傾斜面311と本体20における収容開口201の領域の対向傾斜面205との間に詰まって挟持される。これにより、クロージャー部2,3同士はロック保持され、少なくとも前記ロック機構を解除しない限りは簡単に切り離すことができない(所定の上限力を上回った場合には、クロージャー部2,3同士を切り離すことが可能である)。
よって、クロージャー部2,3同士を切り離す場合には、図4A~図4Dから見て取れるように、調整部21を第1のクロージャー部2の本体20上で駆動方向Bに駆動すればよい。これにより、調整部21において側方部位211に構成されて駆動エレメントを実現する周縁部分212が、ロックエレメント23において本体20から飛び出した端部に作用する。収容開口201が斜めに延びていることから、ロックエレメント23はそれによって収容開口201内を上方に、つまり、駆動方向B上向きに調整されて係合部位310から離脱する。これにより、クロージャー部2,3同士のロックが解除される。
第1のクロージャー部2の磁性設備22は調整部21の中間部位210に配置されているので、調整部21を調整すると、磁性設備22,32間の磁気吸引も弱まる。これにより、図5A~図5Dに示すように、クロージャー部2,3同士を閉止方向Xに沿って簡単に切り離すことが可能となる。本実施形態では、開放に必要な力が、磁性設備22と磁性設備32との間に働く磁力であらかじめ決まっている。このように、調整部21は磁気的に予圧されており、少々の切り離し力で簡単に開放されてしまうようなことはあり得ない。これは、例えば、この種のクロージャーが犬用のリードに適用された場合に有利となり得る。
このとき、荷重が加わっていれば、調整部21を変位させるのに必要な力が増加する。
クロージャー装置1の開放は、簡単かつ楽である。具体的に述べると、開放を行うには、ユーザーが単に調整部21をつかんで当該調整部21を駆動方向Bに引き上げるだけでよい。駆動方向Bは閉止方向Xと平行でかつ引き離し方向T(図5A)と同じ向きなので、調整部21をつかんで行う一回の運動サイクルで前記ロック機構を解除することができ、クロージャー部2,3同士を切り離すことが可能となる。
図6および図7に、機能的には図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態と大部分が同一であるが調整部21を備えていない、つまり、磁性設備22が第1のクロージャー部2の本体20に直接配置されている、例示的な一実施形態のクロージャー装置1を示す。
具体的に述べると、第1のクロージャー部2は、収容開口201内で案内されるロックエレメント23を具備した本体20を有している。係合エレメント31を具備した第2のクロージャー部3が本体20の係合開口部200に差し込まれることにより、係合エレメント31に成形された係合部位310にロックエレメント23が係合してクロージャー装置1を閉止しロックすることができる。
第1のクロージャー部2の本体22および第2のクロージャー部3の基部30のそれぞれに、例えばストラップ等を留めるための留め部位202,300が設けられている。
図8A~図8Cおよび図9A~図9Dに、収容開口201の傾斜面205と係合部位311の傾斜面311との向きの関係をどのように設定することができるのかについて描写している。
第1の実施形態では、各係合部位310に成形された傾斜面311が、(例えば図2Cに示すように)対応する収容開口201の対向傾斜面205と平行とされ得る。この場合、クロージャー部2,3同士に荷重がかかると、ロックエレメント23が傾斜面205,311間に詰まって挟持される一方で、図3A~図3Dから見て取れるようにクロージャー部2,3間に遊びが生じる。したがって、特に図3Cから明らかなように、荷重がかかった状態ではクロージャー部2,3同士が閉止方向Xに沿って(若干)離れる。
図8A~図8Cに示す実施形態では、傾斜面205,311間の角度αが0を上回り、外側に向かって幅広となる楔形を当該傾斜面205,301が形成する。これにより、前記閉止位置にてクロージャー部2,3が振動を受けると、ロックエレメント23が引き込まれて係合部位310とより強固に係合することになる。これにより、クロージャー部2,3同士は、図8Cから見て取れるように遊びなしで係合して遊びなしで保持される。
このとき、傾斜面205,311が相手に対してこのような傾きをもって向いていることで、クロージャー部2,3同士に閉止方向Xに沿ってかかる荷重が所定の上限力を上回った際には、当該クロージャー部2,3がロックエレメント23を収容開口201内で変位させながら自動的に切り離され得る。前記閉止位置でのクロージャー部2,3同士のこの連結は、自己固定的な連結ではない。
荷重が加わった状態で開放を行う際の駆動力は、他の実施形態よりも例示的な本実施形態において最も小さくなり得る。
図9A~図9Dの実施形態では、傾斜面205,311が形成する角度βが0を下回り、外側に向かって先細りの楔形を当該傾斜面205,311が構成する。結果として、クロージャー部2,3同士に閉止方向Xに沿って向かう荷重がかかると、ロックエレメント23が傾斜面205,311間に自己固定的に詰まって挟持されることでクロージャー部2,3同士の前記閉止方向の連結が確実なものとなり、大きな力であっても自動的には解除できなくなる。つまり、この連結は自己固定的な連結である。例えば調整部21でロックエレメント23のロックを解除しない限りは、クロージャー部2,3同士を切り離すことができない。
荷重が加わった状態で開放を行う際の駆動力は、他の実施形態よりも例示的な本実施形態において最も大きくなり得る。
図9A~図9Dの実施形態では、傾斜面205,311同士がそのような傾きをもって向いていることにより、荷重がかかった状態になると、図9Dから見て取れるようにクロージャー部2,3間に遊びが生じる。
図1A~図1Dないし図5A~図5Dに示す例示的な実施形態では、第1のクロージャー部2が調整部21に配置された磁性設備22を具備し、第2のクロージャー部3が係合エレメント31に配置された磁性設備32を具備している。原則として、磁性設備22,32の構成は、図10~図14に描写するような別の構成とされてもよい。
図10の例示的な実施形態では、それぞれの磁性設備22,32が、磁極N,Sを有する永久磁石によって形成されている。これらの永久磁石は極性が反対の関係にあり、クロージャー部2とクロージャー部3とで不一致の磁極同士が向かい合って吸引を生じることになる。本例では、磁極が交差方向Qに沿って並んでいる。
図11の例示的な実施形態では、第1のクロージャー部2の磁性設備22が、強磁性体からなる磁性アーマチュアで実現されている。対照的に、第2のクロージャー部3の磁性設備32は、磁性設備22の磁性アーマチュアと磁気吸引で相互作用する永久磁石により形成されている。
図12の例示的な実施形態では、それぞれの磁性設備22,32が永久磁石によって形成されているとともに、当該永久磁石の磁極N,Sが閉止方向X(駆動方向B)に沿って並んでいる。
図13の例示的な実施形態では、第2のクロージャー部3の磁性設備32が、台形の永久磁石エレメントで形成されている。これには、ロックエレメント23と磁性設備32との間隔を極めて小さくすることができるため、ロックエレメント23に働く磁力を比較的強力にできるという利点がある。
図14の例示的な実施形態では、第1のクロージャー部2の磁性設備22が、調整部21ではなく第1のクロージャー部2の本体20に配置されている。
図15Aおよび図15Bに、図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態と機能的に同一であるクロージャー装置1を示す。よって、前述の実施形態の全体を参照されたい。本例では、図15Aおよび図15Bのクロージャー装置1がストラップ連結具として構成されている。よって、第1のクロージャー部2にはストラップを留めるための留め部位202が構成されており、第2のクロージャー部3には同じくストラップを留めるための留め部位300が構成されている。
図16Aおよび図16Bに、後で図19A~図19Fおよび図20A~図20Fを用いて説明するように、2つの第2のクロージャー部3が第1のクロージャー部2に突き合わされる例示的な一実施形態のクロージャー装置1を示す。つまり、図16Aおよび図16Bのクロージャー方向1は多点連結を形成するものであり、例えば、各クロージャー部2,3に多点ストラップ連結用のストラップが配置され得る。
図17Aおよび図17Bにも、図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態と機能的に大部分が同一である例示的な一実施形態のクロージャー装置1を示す。よって、機能に関しては、前述の実施形態を参照されたい。
図17Aおよび図17Bの例示的な実施形態において、第1のクロージャー部2は、間に係合開口部200が形成された脚部203を具備している。第2のクロージャー部3は、当該第2のクロージャー部3に成形された係合エレメント31が前記脚部203間に挿入されることにより、クロージャー装置1を閉止することが可能である。脚部203の上縁部には、案内係合部204が成形されている。案内係合部204には、クロージャー部2,3同士を突き合わせたときに、第2のクロージャー部3の係合エレメント31における対応する案内ペグ301が係合する。
第1のクロージャー部2の脚部203には、ロックエレメント23を当該脚部203間に延在するように収容する収容開口201が成形されている。図1A~図1Dないし図5A~図5Dを用いて既述したように、調整部21が、ロックエレメント23のロックを解除する役割を果たす。
第1のクロージャー部2には、脚部203間に受け入れられてストラップ留め部として機能する棒状体の形態の留め部位202が配置されている。第2のクロージャー部3も、ストラップを留めるための留め部位300を同じく具備している。
図18Aおよび図18Bに示す例示的な一実施形態は、図17Aおよび図17Bの例示的な実施形態と機能的に大部分が同一である。図18Aおよび図18Bの例示的な実施形態では、第1のクロージャー部2が、取り付け先の機能群、例えば、取り付け先の機能群のハウジング部や壁部に、留め部位202で固定接続される。
図16Aおよび図16Bの例示的な実施形態のクロージャー装置1は、多点連結具として構成されており、第1のクロージャー部2および当該第1のクロージャー部2に突き合わせられる2つの第2のクロージャー部3A,3Bを備えている。図16Aおよび図16Bと図19A~図19Fとの組合せから見て取れるように、本例の第1のクロージャー部2は、係合開口部200が成形された本体20を有している。図19Aから図19Cへの推移から見て取れるように、係合開口部200には、第2のクロージャー部3A,3Bを係合エレメント31によってまとめて挿入することが可能となっている。
図示の例示的な実施形態では、図19A~図19Fに示すように、第2のクロージャー部3A,3B同士がまず組み付けられた後、第1のクロージャー部2の係合開口部200に一体的に挿入され得る。第2のクロージャー部3A,3Bは、それぞれ、例えば永久磁石の形態の磁性設備32を具備している。当該磁性設備32同士は、クロージャー部3A,3Bを突き合わせたときの図19Bから見て取れるように、当該クロージャー部3A,3B同士が意図する使用方法どおりの向きになるように、磁気吸引で相互作用する。このように組み付けられた向きのクロージャー部3A,3Bを第1のクロージャー部2に突き合わせて係合開口部200と係合させることにより、閉止位置(図19C)にて当該クロージャー部3A,3Bをクロージャー部2のロックエレメント23によって係合開口部200内にロックすることができる。
クロージャー部2,3A,3Bを切り離すには、調整部21(図16Aおよび図16B)を駆動方向Bに駆動し、ロックエレメント23を駆動方向Bに調整して当該ロックエレメント23を収容開口201内で案内することにより、当該ロックエレメント23を図19Bから見て取れるように外側へ位置変更させればよい。これにより、前記ロック機構が解除されるので、クロージャー部3A,3Bをクロージャー部2から取り外すことができるとともに、当該クロージャー部3A,3B同士を切り離すことが可能となる(図19Eおよび図19F)。
図示の例示的な実施形態では、図20A~図20Eから見て取れるように、クロージャー部3A,3Bをクロージャー部2と個別に突き合わせることも可能である。つまり、一方のクロージャー部3A,3Bがまずクロージャー部2に突き合わされてから、他方のクロージャー部3B,3Aがクロージャー部2に連結され得る。
図20Cから見て取れるように、他方のクロージャー部3Bをクロージャー部2に突き合わせることが可能になるには、先に突き合わせておいたクロージャー部3Aの、係合開口部200に対する係合の向きが正確でなければならない。クロージャー部3Aが正確な向きで係合していなかった場合には、クロージャー部3Bを挿入したときに当該クロージャー部3Bがクロージャー部3Aに働きかけることでクロージャー部3A,3Bが協働で進入するようになり、これによってクロージャー部2とのロック係合が行われる。
クロージャー部3Aにおいて他方のクロージャー部3Bに対向する端側には、係合溝303が成形されている。係合溝303は、クロージャー部3A,3Bを突き合わせたときにクロージャー部302の係合カム302と係合する。これにより、クロージャー部2との連結時にクロージャー部3A,3Bが正確な向きで突き合わされるのが支援される。
図21、図22および図23A~図23Dに、クロージャー部2,3同士が閉止方向Xに沿って突き合わせられる例示的なさらなる実施形態のクロージャー装置1を示す。
これまでに述べた例示的な実施形態のロックエレメント23は、対応する収容開口201内を閉止方向Xと交差方向Qとに対して斜めに向いた調整方向に沿って動くことが可能であるのに対し、図21~図23の例示的な実施形態のロックエレメント23は、クロージャー部2の本体20の収容開口201内に回動可能に取り付けられている。ロックエレメント23は磁性を有しており、クロージャー部2の磁性設備22およびクロージャー部3の磁性設備32と相互作用する。
クロージャー装置1を閉止するには、図23Aから図23Bへの推移に見て取れるように、基部30に成形された係合エレメント31によってクロージャー部2をクロージャー部2の本体20の係合開口部200に差し込めばよい。このとき、ロックエレメント23が脇に押しやられる。前記閉止位置(図23C)に達すると、ロックエレメント23が、クロージャー部3の磁性設備32との磁気的な相互作用によって、当該クロージャー部3の係合エレメント31の係合部位310と係合するように引き寄せられる。これにより、クロージャー部2,3同士がロックされる。
このときのクロージャー部2,3間の連結は、図23Dに概略的に示すように(大部分で)遊びなしの連結となる。つまり、各ロックエレメント23は、本体20に対して中心点M1を中心として回動可能となる。本例の各ロックエレメント23は、係合部位310と対向する側が、中心点M1に対して偏心した中心点M2を中心とする円D2に沿った曲率の曲線状の接触面232を有している。係合部位310における対応する接触面312も、これに対応するように成形されている。
前記偏心により、ロックエレメント23の接触面232には、当該ロックエレメント23を回動させたときに当該ロックエレメント23の外側の縁が外円D1aに沿って動きかつ内側の縁が内円D1bに沿って動くような、内側に向かって先細りの楔形が生じることになる。例えば、クロージャー部2,3間に振動が加わると、当該楔形によってロックエレメント23が係合部位310とより強固に係合するよう引き寄せられることで、クロージャー部2,3同士が遊びなしで固定される(festlegen)。
この連結は、上限力を上回ることで自動的に解除することが可能である。当該上限力を上回ると、ロックエレメント23が接触面233,312の前記偏心によって脇に押しやられる。
接触面233,312は、(中心点M2が中心点M1よりも係合部位310側にずれるように)偏心を逆にして設計されることも可能である。この場合、係合部位310へのロックエレメント23の係合が自己固定的な係合となり、クロージャー部2,3同士に荷重がかかると当該係合は強化される。
図24、図25および図26A~図26Cに示す例示的な一実施形態では、ロックエレメント23が、収容開口201に回動可能に収容された板状体として構成されている。ここでもロックエレメント23は磁性を有しており、前記閉止位置(図26C)にて、当該ロックエレメント23がクロージャー部3の係合エレメント31の係合部位310と係合するよう引き寄せられることで、クロージャー部2,3間の連結がロックされる。
この点を除けば、図24、図25および図26A~図26Cの例示的な実施形態の機能様式は既述したものと同様である。
図27、図28および図29A~図29Cに示す例示的な一実施形態では、収容開口201内に収容された細長いピンの形態のロックエレメント23が、本体20に成形された係合開口部201の一方の側にしか配置されていないので、クロージャー部2,3間には片側のみのロック機構が確立される。前記閉止位置(図29C)では、磁性を有するロックエレメント23がクロージャー部3の係合エレメント31の対応する係合部位310に係合することにより、クロージャー部2,3同士がロックされる。
この点を除けば、図27、図28および図29A~図29Cの例示的な実施形態の機能様式は既述したもの、特に図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態と同一である。
これまでに述べた例示的な実施形態では、ロックエレメント23を直接動かすことによって当該少なくとも1つのロックエレメント23を手動で駆動させることが可能となっている。あるいは、第1のクロージャー部2に、駆動方向Bに沿って駆動されることによってロックエレメント23に作用して当該ロックエレメント23をロック位置外に動かすことが可能で、それによってクロージャー部2,3同士を切り離すことが可能である調整部21が設けられてもよい。
図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態では、このときの駆動方向Bが閉止方向Xと平行とされ、調整部21を駆動することによってロックエレメント23が位置変更され、これによって対応する収容開口201内でのロックを解除することが可能となっている。
対照的に、図30A~図30Cないし図33A~図33Cに示す例示的な一実施形態では、調整部21を閉止方向Xに交差する駆動方向Bに駆動することで、ロックエレメント23を駆動方向Bに沿って収容開口201の領域外へスライドさせることが可能となっていることにより、ロックエレメント23のロックを解除することが可能である。この目的のために、調整部21は、接続部位215で当該調整部21の中間部位210に接続された作動エレメント213を有する。作動エレメント213は、クロージャー部2の本体20に対してばねエレメント214によってばね付勢されている。
調整部21は、ロックエレメント23が軸方向に留められた側方部位211を有している。これにより、側方部位211を駆動方向Bに調整することで、ロックエレメント23を収容開口201の領域外に押し出すことが可能である。
初期位置では、調整部21がばねエレメント214で付勢されている方向においてクロージャー部2,3同士を重ね合わせることが可能である。前記閉止位置(図31A~図31C)では、クロージャー部2,3同士がロックされている。具体的に述べると、本体20の収容開口201内に収容されたロックエレメント23が、クロージャー部3の係合エレメント31の対応する係合部位310に係合することにより、クロージャー部2,3間の連結が確立される。
クロージャー部2,3間の連結を切り離すには、図32A~図32Cから見て取れるように、ユーザーが作動エレメント213を動かして調整部21を本体20に対して駆動方向Bに変位させればよい。これにより、ロックエレメント23が閉止方向Xに交差する方向に沿って収容開口201外に押し出されて、クロージャー部2,3間の前記ロック機構が解除される。これにより、クロージャー部2,3同士を引き離し方向Tに沿って切り離すことが可能となる(図33A~図33C)。
図34A~図34Eないし図37A~図37Eに示す例示的な一実施形態では、クロージャー部2,3、特にクロージャー部2に配置された調整部21が、図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態と機能的に同一に構成されている。しかし、これに加えて、調整部21の2つの各側に作動エレメント24が1つずつ設けられている。作動エレメント24は、調整部21に動作可能に接続されており、本体20に対して作動方向Dに沿って調整されることで当該調整部21を動かして当該調整部21を本体20に対して駆動方向Bに駆動することが可能である。これにより、クロージャー部2,3同士が切り離される。
各作動エレメント24は、斜面の形態の偏向部位241を有している。偏向部位241は、特に図34Eから見て取れるように、調整部21において斜面の形態であって対応する偏向部位216に支承(支持)される。このときの各作動エレメント24は、クロージャー部2の本体20に対してばねエレメント240によってばね付勢されているので、負荷を加えていない状態では、図34A~図34Eに示す初期位置に位置している。
前記閉止位置(図35A~図35D)からクロージャー部2,3同士を切り離す場合には、ユーザーが作動エレメント24同士を両側で押圧して当該作動エレメント24をばねエレメント240のばね付勢に抗して本体20側へ、つまり、当該作動エレメント24同士を押し込めばよい。これにより、作動エレメント24の偏向部位241が調整部21の偏向部位216上でスライドして、当該調整部21をクロージャー部2の本体20に対して駆動方向Bに動かすことで、ロックエレメント23が図36Cから見て取れるように収容開口201内で持ち上がって外側に移動する。これにより、クロージャー部2,3間の前記ロック機構が解除されて、当該クロージャー部2,3同士を引き離し方向Tに沿って切り離すことが可能となる(図37A~図37E)。
図38A~図38Dないし図41A~図41Dに示す例示的な一実施形態では、調整部21が、クロージャー部2の本体20上を交差方向Qに沿って変位可能であるだけでなく、内側に向かう案内縁部の形態の駆動エレメント212を側方部位211に有している。このとき、側方部位211の内側にある駆動エレメント212は、閉止方向Xに沿ってずれているとともに斜面で繋がった、相異なる部位212A,212Bを有している。
図38A~図38Dないし図41A~図41Dの例示的な実施形態は、ロックエレメント23および前記閉止位置(図39A~図39D)でのクロージャー部2,3間のロック機構が図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態と同一であるのに対し、調整部21が異なる。
つまり、クロージャー部2,3同士を切り離すには、調整部21をクロージャー部2の本体20に対して閉止方向Xに交差する方向に沿って駆動方向Bに変位させる。これにより、図39A~図39Dから図41A~図41Dへの推移に見て取れるように、側方部位211内でロックエレメント23が駆動エレメント212の部位212Bに乗り上がる。これにより、ロックエレメント23が収容開口201内で持ち上がって外側へ位置変更され、それによって当該ロックエレメント23はクロージャー部3の係合エレメント31の係合部位310とのロック係合から離脱する。これにより、クロージャー部2,3同士を引き離し方向Tに沿って切り離すことが可能となる(図41A~図41D)。
これまでに述べた例示的な実施形態では、1つまたは複数のロックエレメント23のそれぞれが、例えば円柱形のピンのように長手方向Lに沿って細長く構成されているか、回動可能なエレメントとして構成されている(図21~図23)か、または板状に構成されている(図24~図26)。対照的に、図42ないし図46A~図46Cに示す例示的な一実施形態では、開いたリングとして構成されて、クロージャー部2の本体20の係合開口部200周りの対応する収容開口201内に収容されたロックエレメント23が設けられている。
本例のロックエレメント23は、収容開口201内で調整を受けると、径方向に拡張し、かつ、それによってクロージャー部2の係合エレメント31を取り囲む係合部位310とのロック係合から離脱することができるように、径方向に拡張可能である。
ロックエレメント23は、磁性を有する構成とされる。クロージャー部2,3同士を突き合わせると、ロックエレメント23は、クロージャー部3の磁性設備32との磁気的な相互作用によって、当該クロージャー部3の係合エレメント31の係合部位310とロック係合する(図44A~図44C)。これにより、クロージャー部2,3同士が閉止位置にて固定連結される。
クロージャー部2は、閉止方向Xと平行な駆動方向Bに沿って本体20上を変位可能な調整部21を具備している。調整部21は、内側に突出した周縁部分の形態の駆動エレメント212を有している。調整部21が駆動されると、当該調整部21は、駆動エレメント212を介して駆動方向Bでロックエレメント23に作用して、当該ロックエレメント23を収容開口201内で動かし、これによって当該ロックエレメント23を径方向に拡張させる(図45A~図45C)。これにより、クロージャー部2,3間の前記ロック機構が解除されるので、当該クロージャー部2,3同士を引き離し方向Tに沿って切り離すことが可能となる(図46A~図46C)。
より有利になるように、複数の駆動エレメント212をロックエレメント23に作用させるようにしてもよい。
図47A~図47Eないし図50A~図50Eに示す例示的な一実施形態では、複数のクロージャー装置1が組み合わされてクロージャーシステムを形成している。つまり、複数のクロージャー装置1の複数の第1のクロージャー部2同士が、第1の機能群4において接続部位40で接続されている。対照的に、クロージャー装置1の第2のクロージャー部3同士が、第2の機能群5において接続部位50で接続されている。機能群4,5同士は、クロージャー部2とクロージャー部3とを連結させながら閉止方向Xに沿って突き合わせることが可能である。
各クロージャー装置1のクロージャー部2,3は、図30A~図30Cないし図33A~図33Cの例示的な実施形態と同様に構成されている。具体的に述べると、第1の各クロージャー部2は調整部21を具備している。調整部21は、ロックエレメント23を閉止方向Xに交差する駆動方向Bに沿ってクロージャー部2の本体20の収容開口201外に押し出すことができるように、側方部位211で第1のクロージャー部2のロックエレメント23と接続されている。これにより、クロージャー部2,3同士のロックが解除されて機能群4と機能群5とが切り離される。
本例における第1のクロージャー部2の調整部21同士は、(1つの)作動エレメント213で当該複数の調整部21を駆動方向Bに一体的に変位させてクロージャー装置1のロックをまとめて解除することができるように、接続部位215で接続されている。
前記閉止位置(図48A~図48E)では、ロックエレメント23が第2のクロージャー部3の係合エレメント31の対応する係合部位310に係合することにより、すべてのクロージャー部2,3が係合してロックされる(図48B)。複数の調整部21を一体的に駆動することにより(図49A~図49E)、すべての第1のクロージャー部2のロックエレメント23が収容開口201の領域外に押し出されて(herausgeschoben)前記ロック機構が解除され(図49D)、これによって機能群4,5同士を引き離し方向Tに沿って切り離すことが可能となる(図50A~図50E)。
本例では、作動エレメント213が、隣のクロージャー部2に対してばねエレメント214によってばね付勢されている。これにより、駆動が完了すると、クロージャー部2の調整部21が図47Aに示す初期位置へ自動的に戻る。
図51A~図51Eないし図54A~図54Eに示す例示的な一実施形態は、図47A~図47Eないし図50A~図50Eの例示的な実施形態と機能的に大部分が同一である。図51A~図51Eないし図54A~図54Eの例示的な実施形態は、機能群4の両側に引手の形態の作動エレメント213,218が設けられている点、および作動エレメント213が隣のクロージャー部2に対してばね付勢されていない点のみが、図47A~図47Eないし図50A~図50Eの例示的な実施形態と異なる。よって、駆動の完了後には、作動エレメント213および当該作動エレメント213を介してクロージャー部2の調整部21を、図51Aの初期位置へ駆動方向Bとは逆方向に手動で後退させることになる。
図55A~図55Dないし図59A~図59Dに示す例示的な一実施形態では、複数の(具体的に述べると、図示の例示的な実施形態では3つの)第2のクロージャー部3を第1のクロージャー部2に突き合わせることが可能である。これらの第2のクロージャー部3は、第1のクロージャー部2に個別に突き合わせることも一体的に突き合わせることも可能である。
第1のクロージャー部2は、図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態と機能的に同一に構成されている。また、第2の各クロージャー部3も図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態と同一に構成されている。ただし、第2のクロージャー部3は長手方向Lに沿って短寸であるのに対し、第1のクロージャー部2の本体20の係合開口部200は長寸とされているので、当該係合開口部200には複数の第2のクロージャー部3をまとめて挿入することが可能となっている。
本例では、第2の各クロージャー部3を係合開口部200内へ個別にロックすることが可能である(1つの第2のクロージャー部3を挿入した様子については図56A~図 56Dを、2つの第2のクロージャー部3を挿入した様子については図57A~図57Dを、3つの第2のクロージャー部3を挿入した様子については図58A~図58Dを参照のこと)。本例では、第1のクロージャー部2の調整部21を駆動することにより、第2のクロージャー部3のロックをまとめて解除することが可能である。これにより、複数の第2のクロージャー部3を第2のクロージャー部2から引き離し方向Tに沿って一体的に取り出すことが可能になる(図59A~図59D)。
図60Aおよび図60Bないし図64Aおよび図64Bに示す例示的な一実施形態では、第1のクロージャー部2が図17Aおよび図17Bの例示的な実施形態と同一に構成されている。ただし、図60Aおよび図60Bないし図64Aおよび図64Bの例示的な実施形態の第2のクロージャー部3は、図17Aおよび図17Bの例示的な実施形態と比べて、弾性的に調整可能な係合部位310が成形された基部30、および基部30に対して調整可能である阻止部片33を具備している。
図示の例示的な実施形態では、クロージャー部3の磁性設備32が阻止部片33に配置されている。クロージャー部2,3同士を突き合わせると、係合部位310がクロージャー部2のロックエレメント32とロック係合するとともに、クロージャー部2の磁性設備22とクロージャー部3の磁性設備32との磁気的な相互作用によって阻止部片33が阻止位置へ進出し、当該阻止部片33が阻止部位330で係合部位310間に配置されるようになるため、当該係合部位310が内側へ弾性変形運動をするのが阻止される。
図60Aおよび図60Bないし図64Aおよび図64Bのクロージャー装置1のロックは、前述したものと全く同じように調整部21を駆動することによって解除が可能である。
それとともに、阻止部片33を図62Aおよび図62Bから図63Aおよび図63Bへの推移に示すように調整部3の基部30上で駆動方向Cに沿って駆動させることになり得る。これにより、阻止部位300が係合部位310に対して後退するので、係合部位310の阻止がなくなって内側への弾性変形が可能となる。これにより、図64Aおよび図64Bに示すように、係合部位310を弾性的に撓ませながら調整部2,3同士を分離することが可能になる。
図65Aおよび図65Bないし図69Aおよび図69Bの例示的な実施形態では、係合部位310が調整部3の基部30に弾性的に成形されているが、直前に述べた例示的な実施形態とは違って阻止部片が設けられておらず、係合部位310を駆動部位305によって手動で変形させてロックを解除することが可能となっている。本例のクロージャー部3は、一体的に成形されているほか、磁性設備32が配置された中央の支持部位304を有している。
第1のクロージャー部2は、図17Aおよび図17Bの例示的な実施形態と同一に構成されている。閉止を行うには、第2のクロージャー部3を閉止方向Xに沿って第1のクロージャー部2に突き合わせればよく、当該第2のクロージャー部3は前記閉止位置(図67Aおよび図67B)にて第1のクロージャー部2のロックエレメント23によってロックされる。クロージャー部2,3同士を切り離すには、ユーザーが第2のクロージャー部3の駆動部位305を手動で動かして当該駆動部位305を駆動方向E内向きに押圧し、係合部位310を内側へ位置変更させることによって前記ロック機構を解除すればよい。これにより、クロージャー部2,3同士を切り離すことが可能となる(図69Aおよび図69B)。
例示的な本実施形態では、変形可能な係合部位310の弾性で決まる力によって作動されるクロージャーがもたらされる。
図70Aおよび図70Bならびに図71Aおよび図71Bに示す例示的な一実施形態のクロージャー装置1では、第1のクロージャー部2が、図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態で説明したものと同様に、係合開口部200が成形された本体20、および収容開口201内に収容されたロックエレメント23を具備している。しかし、図70Aおよび図70Bならびに図71Aおよび図71Bの例示的な実施形態では、第1のクロージャー部2が調整部21を具備しておらず、磁性設備22は本体20に配置されている。第2のクロージャー部3は、図1A~図1Dないし図5A~図5Dの例示的な実施形態と機能的に同様に構成されている。
図70Aおよび図70Bならびに図71Aおよび図71Bの例示的な実施形態では、電気的接続体25がロックエレメント23に接続されている。第2のクロージャー部3の係合部位310の領域には、電気的接続体35に接続された電気的接触エレメント350が設けられている。前記閉止位置(図71Aおよび図71B)では、導電性を有するロックエレメント23が接触エレメント350に支承されることで、接続体25と接続体35とが電気的に接続される。このようにして、電気的接続が前記閉止位置にて確立される。
この電気的接続は、クロージャー部2,3同士を切り離すことによって解除することが可能である。
図72Aおよび図72Bならびに図73Aおよび図73Bに示す例示的な一実施形態の接続体25は、図70Aおよび図70Bならびに図71Aおよび図71Bの例示的な実施形態と違ってロックエレメント23に接続されておらず、収容開口201の領域の接触エレメント250に接続されている。本例の接触エレメント350は、導電性を有するロックエレメント23がクロージャー装置1の前記閉止位置(図73Aおよび図73B)にて第1のクロージャー部2の接触エレメント250と第2のクロージャー部3の当該接触エレメント350とに支承されるように、設けられている。つまり、図73Bから見て取れるように、接続体25,35間の電気的接続はロックエレメント23によって確立される。
図74Aおよび図74Bならびに図75Aおよび図75Bに示す例示的な一実施形態では、電気的接続体25,35が第1のクロージャー部2のみに設けられており、前記閉止位置での電気的接続は、第2のクロージャー部3との相互作用によって確立される。そのため、接続体25はロックエレメント23に接続されている。本例では、ロックエレメント23が、前記閉止位置(図75B)にて、収容開口201における内側端部の領域の接触エレメント350に支承されることにより、接続体25,35間に電気的接続が確立される。
引き離し位置では、ロックエレメント23が、第1のクロージャー部2の磁性設備22との磁気的な相互作用によって図74Bに示す位置に配置されることになる。このようにして、当該引き離し位置では、接続体25,35間の電気的接続が解除される。
機能を逆にした実施形態も可能である。ロックエレメント23の開放位置にて前記接触エレメント250が接触エレメント250に支承されるように収容開口201に接触エレメント250を設けることで、前記開放位置を電気的に検出することが可能となる。
さらに、一方の接触エレメントで前記開放位置を電気的に検出して他方の接触エレメントで前記閉止位置を検出するように、2つの接触エレメントを各収容開口201に設けた例示的な実施形態も可能である。
図76Aおよび図76Bないし図81Aおよび図81Bに示す例示的な一実施形態において、第1のクロージャー部2は、係合開口部200が成形された本体20を有しており、第2のクロージャー部3は、基部30に成形された係合エレメント31によって前記係合開口部200と係合することが可能である。
第1のクロージャー部2は、リング状エレメント(例えば、開いたCリング、閉じたDリング等)として構成されたロックエレメント23を具備している。当該ロックエレメント23は、閉止方向Xに対して斜めに延びる収容開口201内で一部分が案内されるほか、平行に延びる案内部分231が本体20の案内開口206で案内される。
クロージャー部2,3同士を連結するには、図76Aおよび図76Bから図79Aおよび図79Bへの推移から見て取れるように、クロージャー部2,3同士を突き合わせて第2のクロージャー部3の係合エレメント31を第1のクロージャー部2の係合開口部200に係合させ、ロックエレメント23を当該係合エレメント31に成形された係合部位310と係合させる。これにより、クロージャー部2,3同士がロックされる。
第1のクロージャー部2は、本体20に磁性設備22を具備している。これに対し、第2のクロージャー部3には、調整部3の基部30上で駆動方向Bに沿って変位可能な調整部36が配置されているとともに、当該調整部36が、磁性設備32を支持している。これらの磁気的な相互作用により、クロージャー部2,3同士を突き合わせたときに当該クロージャー部2,3同士が引き寄せられて係合することになる。そして、磁性設備32の磁気吸引力により、ロックエレメント23が図79Bのロック位置に動かされてそこに保持される。このようにして、クロージャー部2,3同士が前記閉止位置にてロックされる。
図示の例示的な実施形態では、図80Aおよび図80Bに示すように調整部36をクロージャー部3の基部30に対して駆動方向Bに変位させることによってクロージャー部2,3間の前記ロック機構を解除することが可能である。これによるクロージャーのロックの解除には、複数の作用が関与していると考えられ得る。ロックエレメント23から磁性設備32が離れることにより、ロックエレメント23がクロージャー部2の磁性設備22に磁気吸引されて図81Aおよび図81Bに示すロック解除位置へ移行する。これにより、クロージャー部2,3同士のロックが解除される。これに加えてまたはこれに代えて、係合開口部200から調整部36を取り出すことにより、係合部位310をロックエレメント23から離脱させることができる。これにより、図81Aおよび図81Bに示すように、クロージャー部2,3同士を切り離すことが可能となる。
図82Aおよび図82Bないし図84Aおよび図84Bに示す例示的な一実施形態において、第1のクロージャー部2は、係合開口部201が成形された本体20、および本体20に配置された磁性設備22を具備している。本体20には、屈曲したロックエレメント23を変位可能に収容する収容開口201が成形されている。第2のクロージャー部3は、基部30および基部30に強固に成形された係合エレメント31を有している。係合エレメント31を第1のクロージャー部2の係合開口部200に係合させることにより、クロージャー部2,3同士を連結することが可能である。
閉止位置(図82Aおよび図82B)では、第2のクロージャー部3の係合エレメント31が第1のクロージャー部2の係合開口部200内に位置しており、ロックエレメント23が係合エレメント31の対応する係合部位310と係合することによって、クロージャー部2,3同士がロックされている。このときのロックエレメント23は、クロージャー部3の磁性設備32によって係合部位13と係合するよう引き寄せられて、当該係合部位13にロック保持されている。
ロックエレメント23は、タブ231に接続されている。図82Aおよび図82Bから図83Aおよび図83Bへの推移に見て取れるように、ロックエレメント23のロックを解除するにはユーザーがタブ231を引っ張ればよい。ロックを解除すると、図84Aおよび図84Bから見て取れるように、クロージャー部2,3同士を切り離すことが可能となる。
図85Aおよび図85Bは、例示的なさらなる実施形態のクロージャー装置1を示す概略図である。例示的な本実施形態のクロージャー装置1は、接続すべき機能群7を取り付け先の機能群(本例では、壁74)に接続する役割を果たす。
接続すべき機能群7は、例えばシャワーカーテンや任意のその他のカーテン(レースカーテン)等として構成され得て、かつ、ロッド状エレメント70を含んでいる。ロッド状エレメント70は、対応する壁74にクロージャー装置1によって接続される。接続すべき機能群7はカーテン部分73を含み、カーテン部分73は、摺動体71でロッド状エレメント70上を調整方向Vに沿って調整可能に案内されることで開閉することができる。
図示の例示的な実施形態では、クロージャー装置1が、本体20および本体20に成形された係合開口部200を有する第1のクロージャー部2を備えている。閉止位置では、第2のクロージャー部3において基部30に成形された係合エレメント31が前記係合開口部200に係合している。本例の基部30は、接続すべき機能群7のロッド状エレメント70の端部で形成されている。
例示的な各種実施形態について前述したものと同様に、本体20には、ピンのような棒状体の形態のロックエレメント23を収容する収容開口201が成形されている。閉止位置(図85A)では、ロックエレメント23が第2のクロージャー部3の係合エレメント31の係合部位310とロック係合することによって、当該第2のクロージャー部3が第1のクロージャー部2に保持され、接続すべき機能群7のロッド状エレメント70がこのクロージャー装置1によって壁74に固定的に接続される。
クロージャー部2は磁性設備22を具備し、クロージャー部3は磁性設備32を具備している。これまでに述べたものと同様に、磁性設備22と磁性設備32とが磁気吸引で相互作用することによってクロージャー部2,3同士の突合せが磁気的に支援される。さらに、磁性設備32がロックエレメント23と相互作用し、当該ロックエレメント23を係合部位310とロック係合するよう引き寄せる。これにより、さらに、ロックエレメント23が当該ロックエレメント23のロック位置に保持される。
図示の例示的な実施形態では、接続すべき機能群7においてクロージャー装置1に対向する末端の摺動体71に、駆動部片72が設けられている。図85Bに示すように、カーテン部分73を閉じることで駆動部片72が調整方向Vでクロージャー装置1に近付いて当該クロージャー装置に対して調整され、これによって当該駆動部片72が第1のクロージャー部2のロックエレメント23に作用し当該ロックエレメント23が収容開口201内で調整されることにより、クロージャー装置1のロックを解除することが可能である。駆動部片72の同位置では、クロージャー部2,3間のロック機構がこのように解除されるものの、それだけではクロージャー部2,3同士が磁性設備22,32によって磁気的に保持されたままである。しかし、ユーザーがクロージャー部2,3同士を引き離せば、係合を解除することが可能である。
つまり、例示的な本実施形態でのロックの解除動作は、図85Bから見て取れるように、ロックエレメント23に作用してロックを解除することが可能でかつクロージャー部2,3とは独立して動かされることが可能な調整部を実現する、駆動部片72によって行われる。
図85Aおよび図85Bの例示的な実施形態の一変更例である図86に概略的に示す例示的な一実施形態では、クロージャー方向1に対向する末端の摺動体71に、永久磁石の形態の磁性設備720を含む駆動部片72が設けられている。図86から見て取れるように、例示的な本実施形態では、当該駆動部片72をクロージャー方向1に近付けたときに、駆動部72の磁性設備720の磁力が第2のクロージャー部3の磁力、特に第2のクロージャー部3の磁性設備32の磁力を上回って、ロックエレメント23が第2のクロージャー部3の係合部位310とのロック係合から引っ張り出されるように、駆動部片72がロックエレメント23と磁気的に相互作用する。つまり、図86の例示的な実施形態では、駆動部片72によってクロージャー装置1のロックを磁気的に解除することが可能である。
この点を除けば、図86の例示的な実施形態は図85Aおよび図85Bの例示的な実施形態と同等であるので、直前の実施形態も参照されたい。
他の実施形態では、駆動部片72が、強磁性アーマチュアとして構成されてクロージャー装置1の磁性設備22,32で吸引される磁性設備720を具備しているものとされ得る。この場合のロックの解除は、図85Aおよび図85Bの例示的な実施形態と同じく、例えば機械的に行われ得る。
図87ないし図93A~図93Eに示す例示的な一実施形態において、第1のクロージャー部2は、調整部21が駆動方向Bに沿って調整可能に配置された本体20を有している。本体20は係合開口部200を形成しており、クロージャー部2が当該係合開口部200で閉止方向Xに沿って第2のクロージャー部3と係合することにより、閉止位置にてクロージャー部2,3同士をロック保持することが可能である(図90A~図90E)。
クロージャー部2には棒状のロックエレメント23が2つ配置されており、これらのロックエレメント23は、この目的のために、本体20の両側にある端側の収容開口201内に収容されている。収容開口201は、閉止方向Xに対して斜めになるように設定されている。本例の収容開口201は、ロックエレメント23の長手延在方向と直交する平面において、当該ロックエレメント23を調整することが可能な溝として構成されている。
ロックエレメント23は、両側の端部が本体20外に飛び出している。調整部21は、中間部位210で接続された側方部位211を有している。側方部位211には、内側に突設された縁部の形態の駆動エレメント212が形成されている。調整部21は、駆動エレメント212でロックエレメント23の端部と係合している。調整部21をクロージャー部2の本体20に対して駆動方向Bに駆動することにより、ロックエレメント23が収容開口201内で特に当該収容開口201に沿って外側へ動くように調整され得る。
クロージャー装置1を閉止するには、図89A~図89Eから見て取れるように、クロージャー部2,3同士を閉止方向Xに沿って突き合わせればよい。図90A~図90Eに示す閉止位置では、図90Dおよび図90Eから見て取れるように、クロージャー部3に成形された係合エレメント31で当該クロージャー部3がクロージャー部2の本体20の係合開口部200に係合し、ロックエレメント23が係合エレメント31の両側の凹所の形態の係合部位310に係合する。
クロージャー部2は磁性エレメント22を具備し、クロージャー部3は磁性エレメント32を具備している。磁性エレメント22と磁性エレメント32は、クロージャー装置1の閉止を磁気吸引によって引き起こす、つまり、自動的に引き起こすことができるように磁気吸引で相互作用する。
さらに、ロックエレメント23も磁性を有しており、クロージャー方向1を閉止させた際には、クロージャー部3の係合エレメント31の係合部位310と係合するように、クロージャー部3の磁性エレメント32との相互作用によって付勢を受ける。
図示の例示的な実施形態において、クロージャー部2の本体20の係合開口部200は、クロージャー部3が当該係合開口部200内で交差方向Qに沿って動けるように、交差方向Qに沿って長寸とされている。本例では、交差方向Qに沿ったこのような運動によってクロージャー装置1を開放することが可能である。
よって、クロージャー装置1に荷重がかかっていないとき、つまり、クロージャー部2,3間に力が加わっていない場合には、図91A~図91Eに示すように開放が生じることになる。係合開口部200内でクロージャー部3を横に運動させると、永久磁石で構成された磁性エレメント22,32が相対的に横に移動する、つまり、せん断方向に動く。このとき、磁性エレメント22と磁性エレメント32とが合致関係から一定距離動き出すことでいわゆるエッジ効果が発生し、当該エッジ効果によって磁気的な作用の反転が生じる。磁気的な作用が吸引から反発へ反転することで、調整部21がクロージャー部2の本体20に対して駆動方向Bに動き、図91Dおよび図91Eに見て取れるようにロックエレメント23が収容開口201内で外側へ調整される。これにより、前記ロック機構が解除されて、図93A~図93Eから見て取れるようにクロージャー部2,3同士を分離することが可能となる。
図92A~図92Eに示すように荷重がかかった状態で開放を行おうとすると、ロックエレメント23が収容開口201内でクロージャー部2,3同士の相互作用による摩擦係合(kraftschlusig)でロックされており、クロージャー部2の本体20に成形された傾斜面205と係合部位310に成形された傾斜面311との摩擦作用が原因となって、当該ロックエレメント23を収容開口201内で簡単に調整できないようになっている。クロージャー装置1に対する負荷が取り除かれて初めて、クロージャー方向1は図91A~図91Eの状態へ移行する。そして、磁気的な作用が反転することで調整部21が自動的に調整され、これによって前記ロック機構が解除されてクロージャー部2,3同士を分離することが可能となる。
図94Aおよび図94Bないし図99A~図99Dに示す例示的な一実施形態のクロージャー装置1では、クロージャー部2,3同士が閉止方向Xに沿って突き合わせられる。一方のクロージャー部2の本体20には係合開口部200が成形されており、他方のクロージャー部3が係合エレメント31で当該係合開口部200に差し込まれることにより、クロージャー部2,3同士を連結することが可能である。
図94Aおよび図94Bないし図99A~図99Dの例示的な実施形態では、(1つの)ロックエレメント23が、クロージャー部2の本体20の端側の壁の収容開口201内に収容されており、溝として構成されて斜めに設定された当該収容開口201内で調整可能とされる。クロージャー部2,3同士が連結される閉止位置では、ロックエレメント23がクロージャー部3の係合エレメント31の凹所の形態の係合部位310と係合することにより、クロージャー部2,3同士がロックされる。
クロージャー部2には、永久磁石の形態の磁性エレメント22が配置されており、クロージャー部3には、永久磁石の形態の磁性エレメント32が配置されている。さらに、ロックエレメント23も磁性を有する構成とされており、クロージャー部3を差し込んだときには、係合部位310と係合するように当該ロックエレメント23が当該クロージャー部32の磁性エレメント32によって付勢されて引き寄せられる。
図示の例示的な実施形態では、調整部21が、閉止方向Xに交差する駆動方向Bに沿って変位可能にクロージャー部2の本体20上に配置されている。さらに、揺動エレメント26が、回動軸心261を中心として本体20に対して回動可能に取り付けられている。揺動エレメント26は、調整部21を変位させると駆動されるように当該調整部21に対して配置されている。
この様子は、図95A~図95Dから図96A~図96Dへの推移に描写されている。閉止位置(図95A~図95D)では、クロージャー部2,3同士が係合してロックエレメント23によってロックされている。調整部21を駆動すると、当該調整部21が揺動エレメント26のレバー部位260に作用することにより、揺動エレメント26が当該揺動エレメント26の回動軸心261を中心として回動する(図96A~図96D)。
駆動部位262が、揺動エレメント26の回動軸心261から突設されている。当該駆動部位262は、ロックエレメント23において本体20から飛び出した端部に作用するよう構成されている。揺動エレメント26を回動させると、図96A~図96Dから見て取れるように、これに応じてロックエレメント23が本体20の収容開口201内で調整されてかつこれによって外側へ位置変更する。これにより、ロックエレメント23とロックエレメント31の係合部位310との係合が解除されるので、クロージャー部2,3同士のロックが解除される。
これにより、図97A~図97Dから見て取れるように、クロージャー部2,3同士を切り離すことが可能となる。調整部21を調整すると、当該調整部21にクロージャー部2の磁性エレメント22が配置されていることから、当該磁性エレメント22と磁性エレメント32との間の磁気吸引力も弱まる。これにより、クロージャー装置1が極めて簡単に開放される。
図98A~図98Dから見て取れるように、調整部21がリセットされると、揺動エレメント26もリセットされ得る。このとき、ロックエレメント23も、調整部21の磁性エレメント22への磁気吸引によって収容開口201内で調整され得る。
調整部21および揺動エレメント26は、図98A~図98Dのリセットが自動的に生じるようにリセットの方向にばね付勢されているものとされ得る。
調整部21および揺動エレメント26がリセットされた後は、図99A~図99Dから見て取れるようにクロージャー部2,3同士を再び連結させることが可能である。本例では、クロージャー部2,3同士を突き合わせると、図99Cおよび図99Dから見て取れるように、まずロックエレメント23がクロージャー部2の本体20の両側の収容開口201内で、クロージャー部3のロックエレメント31の係合部位310と係合可能になるまで偏向運動をする(ausgelenkt)。これにより、クロージャー部2,3間にロック機構が確立される。
図100Aおよび図100Bないし図105A~図105Dに示す例示的な一実施形態では、図94Aおよび図94Bないし図99A~図99Dの例示的な実施形態と違って、調整部21が揺動エレメント26との一体的な単一物として構成されている。これにより、調整部21は、図101A~図101Dから図102A~図102Dへの推移に見て取れるように、クロージャー部2の本体20に対して揺動エレメント26の回動軸心261を中心として回動させることができるように、曲線状の駆動方向Bに沿って動かすことが可能となる。
この点を除けば、例示的な本実施形態は図94Aおよび図94Bないし図99A~図99Dの例示的な実施形態と機能的に同一であるので、直前の実施形態も参照されたい。
例えば図8A~図8Cおよび図9A~図9Cを用いて既述したように、これまでに述べた例示的な実施形態のクロージャー部2,3間の前記ロック機構には、クロージャー部2の本体20の傾斜面205とクロージャー部3のロックエレメント31の係合部位310の傾斜面311との傾き関係によって影響を与えることが可能である。
既述したように、傾斜面205と傾斜面311との間の角度によって、ほぼ遊びのない連結(図8A~図8C)や、荷重がかかっても確実である自己強化的な連結(図9A~図9D)を達成することが可能である。
これらは、図106ならびに図107Aおよび図107Bないし図109Aおよび図109Bに描くように組み合わせることも可能である。
つまり、クロージャー部3のロックエレメント31の傾斜面311と傾き方が相異なっている部位205A~205Cを、クロージャー部2の本体20の傾斜面205に成形することが可能である。
図106ならびに図107Aおよび図107Bないし図109Aおよび図109Bに示す例では、傾斜面205の内側端部に、クロージャー部3のロックエレメント31の傾斜面311に対して0を上回る角度γ1をもつ部位205Cが成形されており、傾斜面311と協働で、外側に向かって幅広となる楔形を形成している。クロージャー部2,3の前記閉止位置では、図106と図107Aおよび図107Bとの組合せから見て取れるように、ロックエレメント23が傾斜面205の部位205Cと傾斜面311との間に配置されることでクロージャー部2,3同士がほぼ遊びなしで保持される。
これに対し、部位205Cに隣接する部位205Bは傾斜面311と平行となり、部位205Bに隣接する部位205Aは、傾斜面311に対して0を下回る角度γ2をもつ。よって、図106から見て取れるように、部位205Aは傾斜面311と協働で、外側へ先細りの楔形を形成することになる。
前記閉止位置にあるときのクロージャー部2,3間に荷重がかかると、当該クロージャー部2,3同士には、傾斜面205,311が合わさるような方向で負荷が加わることになる。よって、大きい荷重がかかると、部位205Cと傾斜面311との間の角度がγ1であることにより、図108Aおよび図108Bから図109Aおよび図109Bへの推移に見て取れるように、外向きの力がロックエレメント23に働いて当該ロックエレメント23が収容開口201内で外側へ位置変更される。これにより、ロックエレメント23は、傾斜面205の部位205Bを通過して部位205Aの領域へ進入する。同領域では、部位205Aと傾斜面311との間の角度がγ2であることによって連結が自己強化されるため、大きい荷重がかかってもクロージャー部2,3同士は解除され得ない。
つまり、相異なる部位205A~205Cが設けられていることにより、図106ならびに図107Aおよび図107Bから見て取れるようにクロージャー部2,3間に遊びなしの連結が達成される。さらに、大きい荷重がかかると、ロックエレメント23が部位205Aと傾斜面311との間に詰まって挟持されることによって、連結が自己強化的に働くようになる。
これに加えてまたはこれに代えて、クロージャー部3の傾斜面311に相異なる向きの部位が成形されてもよい。
本発明の基礎となる思想は、これまでに述べた例示的な実施形態に限定されず、その他の様式で実現されることも可能である。
前述した種類のクロージャー装置は、極めて多様な様式で用いられることが可能である。
つまり、クロージャー装置は、ストラップ同士を接続して2点連結や(3つ以上のストラップ同士を接続する)多点連結を行うのに用いられることが可能である。
また、前述した種類のクロージャー装置は、電子装置を自動車、自転車などの例えば車両内や車両上の取り付け先の機能群に接続するのに用いられることも可能である。例えば、携帯電話をこのような装置によって自動車のダッシュボード上や自転車のハンドルバー上に(切り離し可能に)設置することが可能である。
しかしながら、前記クロージャー装置は、その他の物体を接続するのに用いられることも可能であり、例えばヘルメット(特に、スポーツヘルメット)やバッグや衣服の止め具として用いられることが可能である。
なお、本発明は、実施の態様として以下の内容を含む。
[態様1]
クロージャー装置(1)であって、
当該クロージャー装置(1)を閉止するのに閉止方向(X)に沿って突き合わせることが可能で閉止位置にて連結される、本体(20)を有する第1のクロージャー部(2)、および第2のクロージャー部(3)と、
前記第1のクロージャー部(2)の前記本体(20)に調整可能に配置された少なくとも1つのロックエレメント(23)と、
前記第2のクロージャー部(3)に成形された少なくとも1つの係合部位(310)とを備え、
前記少なくとも1つのロックエレメント(23)および前記少なくとも1つの係合部位(310)が、閉止位置にて、前記第1のクロージャー部(2)および前記第2のクロージャー部(3)がロックされるように、係合する、クロージャー装置(1)において、
前記第1のクロージャー部(2)が第1の磁性設備(22)を有し、前記第2のクロージャー部(3)が第2の磁性設備(32)を有しており、
前記第1の磁性設備(22)と前記第2の磁性設備(32)とが、前記第1のクロージャー部(2)と前記第2のクロージャー部(3)とを突き合わせたときに、磁気吸引で相互作用し、
前記少なくとも1つのロックエレメント(23)が、前記閉止位置にて前記第1の磁性設備(22)および/または前記第2の磁性設備(32)によって、前記少なくとも1つの係合部位(310)と係合する方向へ付勢されるように、磁性を有する構成であることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様2]
態様1に記載のクロージャー装置(1)において、前記第1のクロージャー部(2)および前記第2のクロージャー部(3)の一方が、係合開口部(200)を有しているとともに、前記第1のクロージャー部(2)および前記第2のクロージャー部(3)の他方が、当該クロージャー装置(1)の前記閉止位置にて前記係合開口部(200)と係合する係合エレメント(31)を有していることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様3]
態様1または2に記載のクロージャー装置(1)において、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)が、前記閉止方向(X)と前記閉止方向(X)に交差して延びる交差方向(Q)とにより形成される平面において直線状に調整可能であるかまたは回動可能であるように、前記第1のクロージャー部(2)に配置されていることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様4]
態様3に記載のクロージャー装置(1)において、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)が、前記第1のクロージャー部(2)の収容開口(201)内に調整可能に収容されていることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様5]
態様4に記載のクロージャー装置(1)において、前記収容開口(201)が、当該収容開口(201)内で前記少なくとも1つのロックエレメント(23)が前記閉止方向(X)および前記交差方向(Q)に対して斜めに延びる調整方向に沿って調整可能となるように、前記閉止方向(X)と前記交差方向(Q)とに対して斜めに延びていることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様6]
態様4または5に記載のクロージャー装置(1)において、前記係合部位(310)が、前記閉止方向(X)に対して斜めに延びているかまたは直線状に延びているかまたは曲線状である第1の傾斜面(311)を有し、前記第1のクロージャー部(2)が、前記閉止方向(X)に対して斜めに延びているかまたは直線状に延びているかまたは曲線状である第2の傾斜面(205)を前記収容開口(201)の領域に有しており、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)が、前記閉止位置にて、前記第1の傾斜面(311)と前記第2の傾斜面(205)との間に配置されることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様7]
態様6に記載のクロージャー装置(1)において、前記第1の傾斜面(311)と前記第2の傾斜面(205)とが、前記閉止方向(X)および前記交差方向(Q)により形成される前記平面において、平行にまたは0を上回るかもしくは0を下回る角度をもって配置されることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様8]
態様6または7に記載のクロージャー装置(1)において、一方の前記傾斜面(205,311)が、前記閉止方向(X)および前記交差方向(Q)により形成される前記平面において他方の前記傾斜面(205,311)に対して0を上回る角度をもって配置される第1の部位(205C)、ならびに、前記閉止方向(X)および前記交差方向(Q)により形成される前記平面において他方の前記傾斜面(205,311)に対して0を下回る角度をもって配置される第2の部位(205B)を有していることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様9]
態様3から8のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)の長手部分が前記閉止方向(X)および前記交差方向(Q)により形成される前記平面に直交して延在しているか、または、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)の少なくとも一部が前記閉止方向(X)を中心とした周方向に延在していることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様10]
態様1から9のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)を前記少なくとも1つの係合部位(310)から離脱させて、前記第1のクロージャー部(2)と前記第2のクロージャー部(3)とを切り離すように駆動方向(B)に駆動可能である調整部(21)を備えることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様11]
態様10に記載のクロージャー装置(1)において、前記駆動方向(B)が、前記閉止方向(X)に交差する向きであるかまたは前記閉止方向(X)に沿った向きであることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様12]
態様10または11に記載のクロージャー装置(1)において、前記調整部(21)が、前記第1のクロージャー部(2)の一部に対して前記駆動方向(B)とは逆方向にばね付勢されていることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様13]
態様10から12のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、前記第1の磁性設備(22)が、前記調整部(21)に配置されていてその調整部(21)と一体的に調整可能であることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様14]
態様10から13のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、前記第1のクロージャー部(2)が、前記駆動方向(B)とは異なる作動方向(D)に沿って前記調整部(21)に対して調整可能である少なくとも1つの作動エレメント(24)を有しており、その少なくとも1つの作動エレメント(24)が、当該作動エレメント(24)を前記作動方向(D)に調整すると前記調整部(21)が前記駆動方向(B)に駆動されるように、前記調整エレメント(21)に動作可能に接続されていることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様15]
態様14に記載のクロージャー装置(1)において、前記作動エレメント(24)が、前記第1のクロージャー部(2)の一部に対して前記作動方向(D)とは逆方向にばね付勢されていることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様16]
態様10から15のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、前記第1のクロージャー部(2)が、回動軸心(261)を中心として当該第1のクロージャー部(2)の前記本体(20)に対して回動可能である揺動エレメント(26)を有しており、当該揺動エレメント(26)が、前記調整部(21)によって動かされることで前記少なくとも1つのロックエレメント(23)を調整することが可能であることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様17]
態様16に記載のクロージャー装置(1)において、前記揺動エレメント(26)が、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)に作用する駆動部位(262)を有しており、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)を前記少なくとも1つの係合部位(310)から離脱させて前記第1のクロージャー部(2)と前記第2のクロージャー部(3)とを切り離すように、回動可能であることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様18]
態様10から17のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、前記第2のクロージャー部(3)が、前記第1のクロージャー部(2)上で前記閉止方向(X)に交差するように動かすことが可能であり、前記第2のクロージャー部(3)を前記第1のクロージャー部(2)に対して動かすことにより、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)を前記少なくとも1つの係合部位(310)から離脱させて前記第1のクロージャー部(2)と前記第2のクロージャー部(3)とを切り離すように、前記調整部(21)を駆動させることが可能であることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様19]
態様1から18のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、前記第2のクロージャー部(3)が、前記第1のクロージャー部(2)上で前記閉止方向(X)に交差するように動かすことが可能であり、前記第2のクロージャー部(3)を前記第1のクロージャー部(2)に対して動かすことにより、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)を前記閉止位置から動かすことが可能であることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様20]
態様1から19のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、前記第2のクロージャー部(3)が、前記少なくとも1つの係合部位(310)が配置された基部(30)を有することを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様21]
態様20に記載のクロージャー装置(1)において、前記少なくとも1つの係合部位(310)が、前記基部に対して弾性的に動くことが可能であることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様22]
態様20または21に記載のクロージャー装置(1)において、前記第2のクロージャー部(3)が、前記基部(30)に対して調整可能である阻止部片(33)を有しており、その阻止部片(33)が、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)を離脱させる方向へ前記少なくとも1つの係合部位(310)が動くのを阻止位置にて阻止し、かつ、その阻止位置外に調整されることにより、前記少なくとも1つの係合部位(310)を解放して弾性的に動けるようにすることが可能であることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様23]
態様22に記載のクロージャー装置(1)において、前記第2の磁性設備(32)が前記阻止部片(33)に配置されていることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様24]
態様1から23のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、前記第1のクロージャー部(2)が少なくとも1つの第1の電気的接続体(25)を有し、前記第1のクロージャー部(2)および/または前記第2のクロージャー部(3)が少なくとも1つの第2の電気的接続体(35)を有しており、前記第1の電気的接続体(25)と前記第2の電気的接続体(35)とが、前記閉止位置にて電気的に接続される一方、前記クロージャー部(2,3)同士が切り離されると電気的に絶縁されることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様25]
態様24に記載のクロージャー装置(1)において、前記第1の電気的接続体(25)が、前記少なくとも1つのロックエレメント(23)に電気的に接続されていることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様26]
態様24または25に記載のクロージャー装置(1)において、前記第2の電気的接続体(35)が、前記係合部位(310)に配置された電気的接触エレメント(350)に電気的に接続されていることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様27]
態様1から26のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)において、少なくとも1つの係合部位(310)および第2の磁性設備(32)をそれぞれが有する2つ以上の第2のクロージャー部(3)を備えており、その2つ以上の第2のクロージャー部(3)を一体的に前記第1のクロージャー部(2)に突き合わせることが可能であることを特徴とする、クロージャー装置(1)。
[態様28]
電子装置(6)と、
態様1から27のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)とを備える機能群であって、
前記クロージャー装置(1)の前記第1のクロージャー部(2)または前記第2のクロージャー部(3)が前記電子装置に接続されている、機能群。
[態様29]
態様1から27のいずれか一態様に記載のクロージャー装置(1)を複数備えたクロージャーシステムであって、
第1の機能群(4)における前記クロージャー装置(1)の前記第1のクロージャー部(2)同士が接続されており、第2の機能群(5)における前記クロージャー装置(1)の前記第2のクロージャー部(3)同士が接続されている、クロージャーシステム。
[態様30]
態様29に記載のクロージャーシステムにおいて、前記第1のクロージャー部(2)がそれぞれ調整部(21)を有しており、その調整部(21)が、それぞれ対応する前記第1のクロージャー部(2)の前記少なくとも1つのロックエレメント(23)を対応する前記第2のクロージャー部(3)の前記少なくとも1つの係合部位(310)から離脱させて、前記第1のクロージャー部(2)と対応する第2のクロージャー部(3)とを切り離すように駆動可能であり、前記第1のクロージャー部(21)の前記調整部(21)同士が、一体的に駆動可能であるように動作可能に接続されていることを特徴とする、クロージャーシステム。