JP7215760B2 - 真空貼合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、真空貼合装置に関する。
従来、いずれか一方に接着剤が塗布された2つの部材を対向配置し、2つの部材の周囲を真空状態にした後、大気圧状態に戻すことによって2つの部材を貼り合わせる真空貼合システムがあった(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。ここでは、真空貼合システムが上基板(ガラス基板)と下基板(ガラス基板)とを貼り合わせて液晶パネル等の基板を組み立てる基板組立システムに用いられているものとして説明する。
基板組立システムとして用いられている真空貼合システムは、真空チャンバ内で上基板と下基板とを貼り合わせて基板を組み立てる真空貼合装置(基板組立装置)と、真空貼合装置の動作を制御する制御装置と、上基板や下基板を真空貼合装置の真空チャンバの中に搬入したり、真空貼合装置によって組み立てられた基板を真空チャンバの外に搬出したりする搬送装置とを有する構成になっている。
真空貼合装置は、上チャンバと下チャンバとが接合及び分離自在に構成された真空チャンバと、真空チャンバ内から気体を排除する真空ポンプ機構と、それぞれ真空チャンバ内で上下に対向配置された上テーブルと下テーブルとを有している。真空貼合装置は、上基板を下テーブルに対向させて上テーブルで保持するとともに、液晶が滴下された下基板を下テーブル上に保持する。なお、上基板及び下基板のいずれか一方の基板には接着剤が塗布されている。真空貼合装置は、上チャンバと下チャンバとを接合させた状態で真空ポンプ機構を作動させることによって、真空チャンバ内を真空にし、真空中で、上テーブルで上基板と下基板とを加圧することによって、いずれか一方の基板に塗布された接着剤で上基板と下基板とを貼り合わせる。以下、真空チャンバ内を真空にする動作を「真空引き」と称する。
この後、真空貼合装置は、真空チャンバ内を大気に開放して、大気圧で上基板と下基板とを加圧することによって接着剤を押し潰しながら、最終的に所定のセルギャップに到達するまで上基板と下基板とを貼り合わせる。これによって、真空貼合システムは、液晶パネル等の基板を組み立てる。
特許第4379435号公報 特許第5837247号公報
しかしながら、従来の真空貼合装置は、以下に説明するように、エリア毎に接着剤の特性を均一にすることについて、更なる改善の余地があった。
例えば、基板の各エリアには、様々な構成の回路や配線が埋め込まれている。そのため、基板は、エリア毎に蓄熱量や熱の伝達効率が異なっている。
周囲が大気圧状態になっている大気環境下では、基板の周囲に空気の対流が存在する。そのため、たとえエリア毎に基板の蓄熱量や熱の伝達効率が異なっていたとしても、空気の対流によって基板の各エリアの蓄熱がその周囲に伝達されて拡散される。その結果、大気環境下では、基板の表面温度は、全エリアでほぼ均一な温度になる。
しかしながら、周囲が真空状態になっている真空環境下では、基板の周囲に空気の対流が存在しない。そのため、空気の対流によって基板の各エリアの蓄熱がその周囲に伝達されない。したがって、基板の表面温度は、エリア毎に大きく異なった温度になる。
ところで、上基板と下基板との貼り合わせでは、近年の多種類の基板の組み立て要求に応じて、温度によって粘度等の特性が大きく変動する接着剤を用いることが要求されるときがある。
しかしながら、そのような接着剤は、真空環境下において基板の表面温度がエリア毎に大きく異なった温度になることによって、粘度等の特性が大きく変動してしまう。その結果、例えばエリア毎に接着剤の潰れ量が変動してしまう可能性があった。
そして、従来の真空貼合装置では、そのような温度によって粘度等の特性が大きく変動する接着剤を用いた場合に、大気圧で上基板と下基板とを加圧することによって接着剤を押し潰す際に、全エリアで均一に所定のセルギャップに到達するまで上基板と下基板とを貼り合わせることが阻害されてしまう可能性があった。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、接着剤の特性を均一にする真空貼合装置を提供することを主な目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、下部材と上部材とを真空環境下で収納可能な真空チャンバと、前記真空チャンバ内で前記下部材を載置する下テーブルと、前記真空チャンバ内で前記上部材を保持する上テーブルと、任意に設定されたエリア毎に前記下テーブル及び前記上テーブルのいずれか一方又は双方の温度を検知する温度センサと、前記温度センサにより検知された前記各エリアの温度に基づき、前記エリア毎に設定された温度に前記各エリアの温度を調節するテーブル温度調節機構と、を備え、温度の調節対象のテーブルを冷却する場合の前記テーブル温度調節機構の温度は、(常温-10)℃以上でかつ常温以下の温度であることを特徴とする真空貼合装置とする。
本発明の真空貼合装置は、エリア毎にテーブルの温度を調節することができるため、全エリアで接着剤の特性を均一にすることができる。これにより、例えば全エリアで接着剤の潰れ量を均一にすることができる。
その他の手段は、後記する。
本発明によれば、接着剤の特性を均一にすることができる。
実施形態1に係る真空貼合システムの構成を示す図である。 実施形態1に係る真空貼合装置のテーブル温度調節機構の構成を模式的に示す図(1)である。 実施形態1に係る真空貼合装置のテーブル温度調節機構の構成を模式的に示す図(2)である。 実施形態1に係る真空貼合装置のテーブル温度調節機構の構成を模式的に示す図(3)である。 実施形態1に係る真空貼合装置のテーブル温度調節機構の構成を模式的に示す図(4)である。 実施形態1で用いる制御装置の構成を示す図である。 実施形態1に係る真空貼合システムの動作を示すフローチャートである。 温度の検知箇所の一例を示す図である。 下テーブルの各エリアの温度の変化例を示す図である。 実施形態1における基板の寸法の補正例を模式的に示す図(1)である。 実施形態1における基板の寸法の補正例を模式的に示す図(2)である。 実施形態2に係る真空貼合装置の構成を模式的に示す図である。 実施形態2における基板の寸法の補正例を模式的に示す図(1)である。 実施形態2における基板の寸法の補正例を模式的に示す図(2)である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[実施形態1]
<真空貼合システムの全体の構成>
以下、図1を参照して、本実施形態1に係る真空貼合システム1000の構成につき説明する。図1は真空貼合システム1000の構成を示す図である。ここでは、真空貼合システム1000が液晶パネル等の基板を組み立てる基板組立システムに用いられているものとして説明する。また、上側に配置される部材(上部材)を上基板K1(ガラス基板)とし、下側に配置される部材(下部材)を下基板K2(ガラス基板)として、説明する。
図1に示すように、本実施形態1に係る真空貼合システム1000は、真空貼合装置(基板組立装置)1と制御装置100と搬送装置200とを有する。
真空貼合装置1は、いずれか一方に接着剤が塗布された2つの部材を対向配置し、2つの部材の周囲を真空状態にした後、大気圧状態に戻すことによって2つの部材を貼り合わせる装置である。
制御装置100は、真空貼合装置1及び搬送装置200の動作を制御する装置である。
搬送装置200は、上基板K1(ガラス基板)や下基板K2(ガラス基板)を真空貼合装置1の真空チャンバ5の中に搬入したり、真空貼合装置1によって組み立てられた液晶パネル等の基板を真空チャンバ5の外に搬出したりする装置である。搬送装置200は、上基板K1や下基板K2を保持する保持部を備えている。
<真空貼合装置の構成>
真空貼合装置1は、架台1aと上フレーム2とを有する。架台1aは設置面(床面等)に載置される。上フレーム2は架台1aの上方において上下動(上方向への移動及び下方向への移動)可能に備わっている。
架台1aの上には、上フレーム2の上下動機構であるZ軸駆動機構20が取り付けられている。そのZ軸駆動機構20の上には、ロードセル20dを介して上フレーム2が取り付けられている。本実施形態1では、Z軸駆動機構20及びロードセル20dがそれぞれX軸方向及びY軸方向に2つずつ配置されており、真空貼合装置1が合計4つのZ軸駆動機構20と合計4つのロードセル20dとを有しているものとして説明する。
真空貼合装置1には、上テーブル3と下テーブル4とが備わっている。
上テーブル3は、複数の上シャフト2aを介して上フレーム2に固定されている。本実施形態1では、上テーブル3は、バックプレート30とクッションシート31とを有する。バックプレート30は、クッションシート31を支持する板材であり、剛性材によって構成されている。バックプレート30は、上シャフト2aに取り付けられ、上フレーム2と一体に上下動する。クッションシート31は弾性材によって構成されたシート材である。
下テーブル4は、XYθ移動ユニット40を介して架台1aに取り付けられている。XYθ移動ユニット40は、下テーブル4に対して、X軸方向への移動、Y軸方向への移動、及びZ軸周りの回転を任意に実行するユニットである。XYθ移動ユニット40は、架台1aに対して、互いに直交する2軸(X軸,Y軸)方向に独立して可動に構成されている。また、XYθ移動ユニット40は、架台1aに対してZ軸周りに回転可能に構成されている。
上テーブル3及び下テーブル4は、Y軸方向及びX軸方向を縦横方向とする矩形となっている。そして、上テーブル3の下側平面(上部基板面3a)と下テーブル4の上側平面(下部基板面4a)とが対向している。
なお、本実施形態1では、架台1aに対する上フレーム2の方向をZ軸方向(上下方向)とする。また、Z軸に対して直交する1軸の方向をX軸方向(横方向)とし、Z軸及びX軸に直交する1軸の方向をY軸方向(縦方向)とする。
上フレーム2は、4つのZ軸駆動機構20及び4つのロードセル20dを介して架台1aに取り付けられている。各Z軸駆動機構20は、Z軸方向(上下方向)に延設されるボールねじ軸20aを上下動させるボールねじ機構20bを有する。ボールねじ軸20aは、電動モータ20cで回転し、ボールねじ機構20bによって上下動する。
上フレーム2には、複数の上シャフト2aを介して上テーブル3が固定されている。上フレーム2と上テーブル3とは一体に上下動する。上テーブル3の周囲には上チャンバ5aが配置されている。上チャンバ5aは、下方(架台1aの側)が開口した構成になっており、上テーブル3の上方及び側方を覆うように配置されている。
上チャンバ5aは、吊下げ機構6を介して上フレーム2に取り付けられている。
吊下げ機構6は、上フレーム2から下方に延設される支持軸6aと、支持軸6aの下端部がフランジ状に広がって形成される係止部6bとを有する。
また、上チャンバ5aにはフック6cが備わっている。フック6cは、支持軸6aの周囲において自在に上下動する。また、フック6cは、支持軸6aの下端において係止部6bと係合する。
上シャフト2aは上チャンバ5aを貫通している。上シャフト2aと上チャンバ5aとの間は真空シール(図示せず)で密封されている。
上フレーム2が上方に移動(上動)すると、フック6cが支持軸6aの係止部6bと係合し、それに伴って上チャンバ5aが上フレーム2とともに上動する。また、上フレーム2が下方に移動(下動)すると、フック6cが自重で下動し、それに伴って上チャンバ5aが下動する。
下テーブル4の下部基板面4aには、図示せぬ複数の吸引孔が開口している。下テーブル4の各吸引孔は真空ポンプP3とつながっている。真空ポンプP3が駆動すると、下部基板面4aに載置された下基板K2が吸着されて下テーブル4(下部基板面4a)で保持される。
また、下テーブル4の周囲には下チャンバ5bが配置されている。下チャンバ5bは、架台1aに取り付けられている複数の下シャフト1bで支持されている。下シャフト1bは下チャンバ5b内に突出している。下チャンバ5bと下シャフト1bとの間は真空シール(図示せず)で密封されている。
下チャンバ5bは、上方(上フレーム2の側)が開口した構成になっており、下テーブル4の下方及び側方を覆うように配置されている。
XYθ移動ユニット40は、下チャンバ5b内に突出している下シャフト1bに取り付けられて下テーブル4を支持する。
上チャンバ5aと下チャンバ5bとは、互いの開口した部分が合わさって真空チャンバ5を形成する。つまり、下動した上チャンバ5aが下チャンバ5bに上方から係合して、下チャンバ5bの開口が上チャンバ5aで塞がれるように構成されている。なお、上チャンバ5aと下チャンバ5bとの接続部はシールリング(図示せず)で密封され、真空チャンバ5の気密性が確保されている。
上フレーム2は、上チャンバ5aが下チャンバ5bに接する状態よりもさらに下動可能となっている。つまり、上フレーム2は、上チャンバ5aの下動が下チャンバ5bによって規制された状態よりもさらに下動可能となっている。吊下げ機構6では、上フレーム2がその状態よりもさらに下動することによって、係止部6bとフック6cの係合が解消する。このとき、上チャンバ5aは自重で下チャンバ5bに載置した状態になる。そして、真空チャンバ5の内側に上テーブル3と下テーブル4とが配設される。
真空貼合装置1には真空ポンプ機構P0が備わっている。真空ポンプ機構P0は、真空チャンバ5に接続され、真空チャンバ5内の気体を外部に排出して、真空チャンバ5の内部の状態を真空状態にする。つまり、真空ポンプ機構P0が駆動すると、真空チャンバ5の内部が真空環境になる。
真空ポンプ機構P0は、図示せぬ低真空ポンプと図示せぬ高真空ポンプとが組み合わせられた構成になっている。低真空ポンプは、真空チャンバ5の内部の状態を大気圧状態(101,300(Pa)≒10(Pa))から低真空状態に変えることができるポンプである。低真空ポンプとしては、例えば、ドライポンプ等を用いることができる。高真空ポンプは、真空チャンバ5の内部の状態を低真空状態から極高真空状態に変えることができるポンプである。高真空ポンプとしては、例えば、ターボ分子ポンプ等を用いることができる。
上テーブル3は、真空チャンバ5の内側において、上フレーム2の下動に伴って、下動する。このような上テーブル3の下動によって、真空中で、上テーブル3に保持されている上基板K1と下テーブル4に保持されている下基板K2とが加圧される。上基板K1及び下基板K2のいずれか一方の基板には接着剤が塗布されている。そのため、一方の基板に塗布された接着剤によって、上基板K1と下基板K2とが貼り合わせされる。
また、前記したように、上テーブル3は、複数の上シャフト2aを介して上フレーム2に固定されている。このため、上テーブル3の下動によって上基板K1と下基板K2とが加圧されたときの荷重がロードセル20dで検出される。ロードセル20dの検出信号は制御装置100に入力される。制御装置100は、ロードセル20dで検出された検出値に基づいて、上テーブル3から基板に加わる荷重を特定する。本実施形態1では、真空貼合装置1は4つのロードセル20dを有しているため、4つのロードセル20dで検出された検出値の合計値が装置全体の合計荷重値となる。つまり、4つのロードセル20dで検出された検出値の合計値が上テーブル3から基板に加わっている全ての荷重の値となる。制御装置100は、上テーブル3から基板に加わる荷重を管理している。
なお、制御装置100は、Z軸駆動機構20で上下動される上テーブル3のZ軸高さ(Z軸座標)も管理している。
真空貼合装置1は、吸上げ機構7を有している。吸上げ機構7は、吸上げピン7aで上基板K1を吸上げたり、吸上げピン7aを上下動させたりするための機構である。吸上げ機構7は上フレーム2に取り付けられている。
吸上げ機構7は、複数の吸上げピン7a、1乃至複数の吸上げピンパッド7b、及び、ピン上下動機構70を備えている。吸上げピン7aは、上下方向に延設される管状部材であって、上テーブル3とは独立して上下動可能に備わっている。
各吸上げピン7aは、1乃至複数の吸上げピンパッド7bに取り付けられている。各吸上げピンパッド7bには複数の吸上げピン7aが取り付けられている。各吸上げピン7aは、吸上げピンパッド7bが上下動することにより、同時に上下動する。吸上げピンパッド7bは、上チャンバ5aと上テーブル3との間に配置されている。吸上げピンパッド7bはピン上下動機構70で上下動する。
本実施形態1では、ピン上下動機構70がボールねじ機構によって構成されている場合を想定して説明する。ピン上下動機構70は、Z軸方向に回転自在に延設されているボールねじ軸71と、ボールねじ軸71を回転させる電動モータ73と、ボールねじ軸71の回転に伴って上下動するボールねじ機構72と、を有する。電動モータ73は、ボールねじ軸71を回転させる。ボールねじ軸71は、回転することによって、ボールねじ機構72を上下動させる。ボールねじ機構72は、吸上げピンパッド7bに取り付けられている。吸上げピンパッド7bは、ボールねじ機構72の上下動に伴って、ボールねじ機構72と一体に上下動する。
吸上げピン7aは、下動していない状態において、上テーブル3の上部基板面3aよりも上方に配置されており、一方、下動した状態において、上部基板面3aよりも下方に突出する。また、吸上げピン7aは、下動した状態から上動することによって、上部基板面3aから上に引き込まれる。
吸上げピン7aは中空の管状を呈している。また、吸上げピンパッド7bも中空の管状を呈している。吸上げピン7aの中空部は吸上げピンパッド7bの中空部と連通している。吸上げピンパッド7bの中空部には真空ポンプP1が接続されている。真空ポンプP1が駆動すると吸上げピン7aの中空部と吸上げピンパッド7bの中空部とが真空になり、上基板K1が吸上げピン7aに真空吸着される。
真空貼合装置1は、粘着保持機構8を有している。粘着保持機構8は、粘着ピン8aで上基板K1を粘着吸引したり、粘着ピン8aを上下動させたりするための機構である。粘着保持機構8は上フレーム2に取り付けられている。
粘着保持機構8は、複数の粘着ピン8a、1乃至複数の粘着ピンプレート8b、及び、ピン上下動機構80を備えている。粘着ピン8aは、上下方向に延設される管状部材であって、上テーブル3及び吸上げピン7aとは独立して上下動可能に備わっている。
各粘着ピン8aは、1乃至複数の粘着ピンプレート8b(ベース部)に取り付けられている。各粘着ピンプレート8bには複数の粘着ピン8aが取り付けられる。各粘着ピンプレート8bは独立して上下動(上部基板面3aに対する垂直動作)可能になっている。各粘着ピン8aは、粘着ピンプレート8bが上下動することにより、粘着ピンプレート8b単位で同時に上下動する。粘着ピンプレート8bは、上チャンバ5aと上テーブル3との間に配置される。粘着ピンプレート8bはピン上下動機構80で上下動する。
本実施形態1では、ピン上下動機構80がボールねじ機構によって構成されている場合を想定して説明する。ピン上下動機構80は、Z軸方向に回転自在に延設されているボールねじ軸81と、ボールねじ軸81を回転させる電動モータ83と、ボールねじ軸81の回転に伴って上下動するボールねじ機構82と、を有する。電動モータ83は、ボールねじ軸81を回転させる。ボールねじ軸81は、回転することによって、ボールねじ機構82を上下動させる。ボールねじ機構82は、粘着ピンプレート8bに取り付けられている。粘着ピンプレート8bは、ボールねじ機構82の上下動に伴って、ボールねじ機構82と一体に上下動する。
粘着ピン8aは、下動していない状態において、上テーブル3の上部基板面3aよりも上方に配置されており、一方、下動した状態において、上部基板面3aよりも下方に突出する。また、粘着ピン8aは、下動した状態から上動することによって、上部基板面3aから上に引き込まれる。
粘着ピン8aは、先端に、弾性材によって構成され、かつ、粘着性を有する粘着部8cを有する。また、粘着ピン8aは中空の管状を呈している。また、粘着ピンプレート8bも中空の管状を呈している。粘着ピン8aの中空部は粘着ピンプレート8bの中空部と連通している。粘着ピンプレート8bの中空部には真空ポンプP2が接続されている。真空ポンプP2が駆動すると粘着ピン8aの中空部と粘着ピンプレート8bの中空部とが真空になり、上基板K1が粘着ピン8aに真空吸着される。
その過程で、粘着ピン8aは、真空ポンプP2が駆動して中空部が真空状態となったときに上基板K1を真空吸引し、さらに、真空吸引された上基板K1を粘着部8cに貼りつけて保持(粘着保持)する。粘着ピン8aは上部基板面3aから突出した状態のときに上基板K1を保持する。
粘着ピンプレート8bの中空部には図示せぬガス供給手段が接続されている。ガス供給手段は制御装置100の指令に応じて駆動して粘着ピンプレート8bの中空部に所定のガス(空気や窒素ガスなど)を供給する。粘着ピン8aの中空部は、供給されたガスによって昇圧する。これにより、粘着ピン8aの粘着部8cに貼りついていた上基板K1が粘着部8cから剥離する。
真空貼合装置1は、テーブル温度調節機構60を有している。テーブル温度調節機構60は、任意に設定されたエリア毎にテーブル(本実施形態1では、下テーブル3)の温度を調節する機構である。
以下、図2~図5を参照して、テーブル温度調節機構60の構成につき説明する。図2~図5は、それぞれ、テーブル温度調節機構60の構成を模式的に示す図である。図2は側面方向から見たテーブル温度調節機構60の構成を模式的に示している。図3は上面方向から見たテーブル温度調節機構60の構成を模式的に示している。図4(a)は上面方向から見たテーブル温度調節機構60の一例を示しており、図4(b)は側面方向から見たその要部を示している。図5(a)は上面方向から見たテーブル温度調節機構60の別の例を示しており、図5(b)は側面方向から見たその要部を示している。
図2に示すように、テーブル温度調節機構60は、例えば水やオイル等の液体を流れさせる流動路61と、流動路61内を流れる液体を加熱するヒータ62とを備えた構成になっている。なお、ここでは、液体として、水が用いられているものとして説明する。また、ヒータ62が液体を加熱する加熱機構と液体を加圧して外部に送り出す加圧機構とを備えているものとして説明する。
図3に示す例では、下テーブル4は、2行2列の4つのエリアAr1~Ar4に区画されている。テーブル温度調節機構60は、エリア毎に流動路61とヒータ62とを備えた構成になっている。具体的には、テーブル温度調節機構60は、左上のエリアAr1に対して流動路61aとヒータ62aとを備え、右上のエリアAr2に対して流動路61bとヒータ62bとを備え、左下のエリアAr3に対して流動路61cとヒータ62cとを備え、右下のエリアAr4に対して流動路61dとヒータ62dとを備えた構成になっている。
なお、エリアの数は、真空貼合装置1の仕様に応じて任意に増減することができる。また、エリアの形状やサイズは、真空貼合装置1の仕様に応じて、エリア毎に変更することができる。
流動路61は、中空なパイプによって構成されている。図3及び図4(a)に示すように、流動路61は、複数回折り返すように構成されており、下テーブル4に区画されたエリア毎に、各エリアのほぼ全面に亘って配置されている。また、図4(b)に示すように、流動路61は、下テーブル4の内部に埋め込まれている。流動路61は、好ましくは、全エリアに亘って均一な内径になっており、下テーブル4の内部において、同じ高さの位置に、等間隔に配置されているとよい。
流動路61は、下テーブル4における下基板K1の非載置面を介して下テーブル4の内部から外部に引き出されている。なお、図4(a)に示す例では、下テーブル4が2行2列の4つのエリアに区画されているため、下テーブル4の各エリアは、外部に露出した側面を備えている。そのため、流動路61は、下テーブル4の各エリアの外部に露出した側面から外部に引き出されている。
ただし、下テーブル4のエリアの数は、増減することができ、例えば、3行3列の9つにすることもできる。仮にエリアの数を9つにした場合に、例えば下テーブル4の中央のエリアは、全側面が外部に露出しない構成になる。このような全側面が外部に露出していないエリアは、下面から外部に流動路61を引き出すように構成するとよい。
外部に引き出された流動路61は、ヒータ62に接続されている。ヒータ62は、水等の液体を内部で加熱しながら外部に送り出す。これにより、例えば図3及び図4(a)に示す矢印の方向に沿って、加熱された液体が流動路61の内部を流れる。これにより、液体は、自身の熱で下テーブル4を加熱しながら下テーブル4の内部を通過した後、ヒータ62に戻る。
なお、図4(a)に示すように、流動路61は、好ましくは、直進部分を直進状のパイプで構成するとともに、折り返し部分をU字状のパイプで構成し、U字状のパイプを2つの直進状のパイプに連結した構成にするとよい。これにより、流動路61は、予め直進部分のみを下テーブル4の内部に埋め込んでおき、後から折り返し部分を直進部分に取り付ける構成にすることができる。このような構成は、折り返し部分が下テーブル4の外部に突出した形状になるものの、容易に製造することができる。ただし、折り返し部分は、下テーブル4の外部に突出しない形状にすること(つまり、予め下テーブル4の内部に埋め込まれた構成にすること)もできる。
なお、本実施形態1のように、温度の調節対象のテーブル(ここでは、下テーブル4)を加熱する場合のテーブル温度調節機構60の温度(ここでは、流動路61の内部を流れる液体の温度)は、好ましくは、常温以上でかつ(常温+50)℃以下の温度であるとよい。その理由は、(常温+50)℃よりも高い温度で液体を加熱すると、回路や配線に影響を与えたり、液体が蒸発して下テーブル4の温度を調節し難くなったりするためである。
<テーブル温度調節機構の別の例>
テーブル温度調節機構60は、例えば、図5に示すように構成することができる。図5に示す例では、テーブル温度調節機構60は、流動路61の代わりに、電熱線63を備え、ヒータ62の代わりに、ヒータ64を備えた構成になっている。
電熱線63は、ヒータ64によって加熱される金属製の線材である。
ヒータ64は、電熱線63を加熱する装置である。ヒータ64は、図4に示すヒータ62と異なり、液体を加圧して外部に送り出す加圧機構を備えておらず、電熱線63を加熱する加熱機構のみを備えている。
図5(a)に示すように、電熱線63は、複数回折り返すように構成されており、下テーブル4に区画されたエリア毎に、各エリアのほぼ全面に亘って配置されている。また、図5(b)に示すように、電熱線63は、下テーブル4の内部に埋め込まれている。電熱線63は、好ましくは、全エリアに亘って均一な幅になっており、下テーブル4の内部において、単一平面上に、等間隔に配置されているとよい。
<制御装置の構成>
真空貼合装置1の各部は、制御装置100によって制御されている。以下、図6を参照して、制御装置100の構成につき説明する。図6は、制御装置100の構成を示す図である。
図6に示すように、制御装置100は、制御部110、ROMやRAM、HDD等の記憶部160、液晶ディスプレイ等の表示部180、及び、タッチパネルやテンキー、キーボード等の入力部190を有している。
制御部110は、CPUによって構成され、記憶部160に予め格納された制御プログラムPr1を実行することによって、ピン高さ制御部111、移動制御部112、真空プロセス制御部113、及び、テーブル温度制御部114として機能する。
ピン高さ制御部111は、ピン上下動機構70,80(図1参照)の動作を制御する機能手段である。ピン高さ制御部111は、ピン上下動機構70,80を駆動して、吸上げピンパッド7bの高さ調整動作や粘着ピンプレート8bの高さ調整動作を制御する。
移動制御部112は、Z軸駆動機構20(図1参照)及びXYθ移動ユニット40(図1参照)の動作を制御する機能手段である。移動制御部112は、Z軸駆動機構20(図1参照)を駆動して、上フレーム2を上下動させることによって、上テーブル3を上下動させる。また、また移動制御部112は、XYθ移動ユニット40(図1参照)を駆動して、下テーブル4を変位させることによって、上基板K1と下基板K2との貼り合せ位置を決める。
真空プロセス制御部113は、上チャンバ5a、真空ポンプ機構P0、真空ポンプP1,P2,P3の動作を制御する機能手段である。
テーブル温度制御部114は、エリア毎にテーブル温度調整機構60の温度を制御する機能手段である。テーブル温度制御部114は、下テーブル4の各エリアに埋め込まれた温度センサ(図8参照)から出力される信号の値に基づいて、下テーブル4の各エリアの温度を管理している。
記憶部160は、例えば、制御プログラムPr1、設定データD1等を記憶する。
制御プログラムPr1は、真空貼合装置1や搬送装置200の動作を規定するプログラムである。
設定データD1は、真空貼合装置1や搬送装置200の動作の設定値を表すデータである。
本実施形態1では、設定データD1として、例えば、設定温度決定用データや寸法補正用データ等が記憶部160に予め記憶されているものとして説明する。
「設定温度決定用データ」は、後記するS130のテーブル温度調節工程(図7参照)で、後記する設定温度を決定するために参照されるデータである。「設定温度決定用データ」は、温度の調節対象のテーブル(本実施形態1では、下テーブル4)の温度がどれくらいのときに、テーブル温度調節機構60のヒータ62の後記する設定温度をどれくらいに設定するのかを規定している。
「寸法補正用データ」は、基板の寸法補正を行う場合において、後記するS130のテーブル温度調節工程(図7参照)で、後記する設定温度を決定するために参照されるデータである。「寸法補正用データ」は、必要とされる基板の寸法補正量がどれくらいのときに、テーブル温度調節機構60のヒータ62の後記する設定温度をどれくらいに設定するのかを規定している。
<真空貼合システムの動作>
以下、図7を参照して、真空貼合システム1000の動作につき説明する。図7は、真空貼合システム1000の動作を示すフローチャートである。ここでは、テーブル温度調節機構60が図4に示す構成になっているものとして説明する。
なお、真空貼合システム1000は図示せぬタイマによって計測された時間に基づいて動作する。また、真空貼合システム1000の一連の動作は制御装置100の記憶部160に読み出し自在に予め格納された制御プログラムPr1によって規定されている。また、各情報は、記憶部160に読み出し自在に一旦格納されてから、その後の処理を行う所定の構成要素に出力される。以下、これらの点については、情報処理では常套手段であるので、その詳細な説明を省略する。
図7に示すように、真空貼合システム1000を操作するオペレータは、制御装置100を操作して、真空貼合システム1000に基板を組み立てさせる指示を入力する。これにより、真空貼合システム1000は動作を開始する。
オペレータが指示を入力すると、真空貼合システム1000は、以下のようにして上基板搬入工程を実行する(S110)。
具体的には、制御装置100は、搬送装置200を駆動して、真空貼合装置1の真空チャンバ5の中に上基板K1を搬入させる。このとき、搬送装置200は、真空チャンバ5の外部で保持部によって上基板K1を保持し、その状態で保持部を真空チャンバ5の中に入れて、上基板K1を上テーブル3の下方に配置する。
搬送装置200が上基板K1を上テーブル3の下方に配置すると、制御装置100は、真空貼合装置1を駆動して、吸上げピン7aを下動させるとともに、真空ポンプP1を駆動する。これによって、吸上げピン7aが、上基板K1を真空吸着して、上基板K1を保持する。
吸上げピン7aが上基板K1を保持すると、搬送装置200の保持部は上基板K1を放す。そして、搬送装置200は、保持部を上動させて、上基板K1から保持部を離す。その後、搬送装置200は、保持部を真空チャンバ5の外に出す。
搬送装置200の保持部が真空チャンバ5の外に出ると、制御装置100は、真空貼合装置1を駆動して吸上げピン7aを上動させる。これによって、上基板K1が上テーブル3の上部基板面3aに当接する。
上基板K1が上テーブル3の上部基板面3aに当接すると、制御装置100は、真空貼合装置1を駆動して、粘着ピン8aを下動させるとともに、真空ポンプP2を駆動する。これによって、粘着ピン8aが、上基板K1を真空吸着して、上基板K1を保持する。
これにより、S110の上基板搬入工程が終了する。
S110の上基板搬入工程が終了すると、真空貼合システム1000は、以下のようにして下基板搬入工程を実行する(S120)。
具体的には、制御装置100は、搬送装置200を駆動して、真空貼合装置1の真空チャンバ5の中に下基板K2を搬入させる。このとき、搬送装置200は、真空チャンバ5の外部で保持部によって下基板K2を保持し、その状態で保持部を真空チャンバ5の中に入れ、下基板K2を下テーブル4の上方に配置する。そして、搬送装置200は、保持部を下動させて、下基板K2を下テーブル4の下部基板面4aに載置する。この後、制御装置100は、真空ポンプP3を駆動する。これによって、下テーブル4が、下基板K2を真空吸着して、下基板K2を保持する。
下テーブル4が下基板K2を保持すると、搬送装置200の保持部は下基板K2を放す。そして、搬送装置200は、保持部を上動させて、下基板K2から保持部を離す。その後、搬送装置200は、保持部を真空チャンバ5の外に出す。
これにより、S120の下基板搬入工程が終了する。
S120の下基板搬入工程が終了すると、真空貼合システム1000は、以下のようにしてテーブル温度調節工程を実行する(S130)。
具体的には、制御装置100(主にテーブル温度制御部114)は、下テーブル4に埋め込まれた温度センサから出力される検知信号に基づいて、下テーブル4の各エリアの温度を検知する。
図8は、温度の検知箇所の一例を示す図である。図8に示す例では、2行2列の4つのエリアAr1~Ar4に区画された下テーブル4において、9つの温度センサSN1~SN9が、各エリアの周囲に1つずつ配置されている。具体的には、4つのエリアAr1~Ar4を避けるように、上下方向に3つの行と左右方向に3つの列とが下テーブル4に形成されており、各行と各列との交点箇所に9つの温度センサSN1~SN9が1つずつ配置されている。
ここでは、温度センサSN1が左上のエリアAr1の温度を代表して表すセンサPAr1であり、温度センサSN3が右上のエリアAr2の温度を代表して表すセンサPAr2であり、温度センサSN7が左下のエリアAr3の温度を代表して表すセンサPAr3であり、温度センサSN9が右下のエリアAr4の温度を代表して表すセンサPAr4であるものとして説明する。ただし、センサPAr1~PAr4は、それぞれに対応する各エリアAr1~Ar4の中央付近に配置するようにしてもよい。センサPAr1~PAr4によって検知された下テーブル4の各エリアの温度は、例えば、図9に示す状態になる。図9の詳細については、後記する。
制御装置100は、下テーブル4の各エリアの温度を検知すると、例えば前記した設定温度決定用データに基づいて、エリア毎に各ヒータ62a~62d(図4参照)の設定温度を決定する。このとき、制御装置100は、真空環境下において、下テーブル4の全エリアの温度がほぼ同じ温度になるように、各ヒータ62a~62dの設定温度を決定する。ここでは、「真空環境下」とは、後記する図7のS140で真空引き工程を開始してから後記する図7のS170で大気開放(貼り合わせ)工程を開始するまでの真空チャンバ5内の環境を意味している。
この後、制御装置100は、各ヒータ62a~62dを駆動する。このとき、各ヒータ62a~62dは、液体の温度がそれぞれの設定温度と同じ温度になるように、液体を加熱しながら、加熱した液体を下テーブル4に送り出す。これにより、真空貼合装置1は、下テーブル4の全エリアの温度をほぼ同じ温度にすることができる。このとき、下テーブル4から下テーブル4に載置されている下基板K2に熱が伝達されるため、下基板K2の全エリアの温度もほぼ同じ温度にすることができる。
これにより、S130のテーブル温度調節工程が終了する。
S130のテーブル温度調節工程が終了すると、真空貼合システム1000は、以下のようにして真空引き工程を実行する(S140)。
具体的には、まず、制御装置100は、Z軸駆動機構20(上下動機構)を駆動して、上チャンバ5aを下動させて、真空チャンバ5を閉鎖させる。次に、制御装置100は、真空ポンプ機構P0を駆動して、真空チャンバ5内の気体を外部に排除する。
これにより、S140の真空引き工程が終了する。
S140の真空引き工程が終了すると、真空貼合システム1000は、以下のようにして位置決め工程を実行する(S150)。
具体的には、制御装置100は、真空貼合装置1を駆動して、XYθ移動ユニット40で下テーブル4を変位させる。これによって、真空貼合装置1は、上基板K1と下基板K2との貼り合せ位置を決める。
上基板K1と下基板K2との貼り合せ位置が決まると、S150の位置決め工程が終了する。
S150の位置決め工程が終了すると、真空貼合システム1000は、以下のようにして押付(加圧)工程を実行する(S160)。
具体的には、制御装置100は、真空貼合装置1を駆動して、Z軸駆動機構20(上下動機構)で上テーブル3とともに上基板K1を下動させる。このとき、粘着ピン8aの粘着部8cが潰れて、上基板K1の上部基板面3aと上基板K1とが当接する。真空貼合装置1は、その状態からさらに上基板K1を下動させることによって、上基板K1を下基板K2に押し付けて、上テーブル3で上基板K1と下基板K2とを加圧する。このとき、上基板K1及び下基板K2のいずれか一方の基板に塗布された接着剤によって、上基板K1と下基板K2とが貼り合わせされる。
これにより、S160の押付(加圧)工程が終了する。
S160の押付(加圧)工程が終了すると、真空貼合システム1000は、以下のようにして大気開放(貼り合わせ)工程を実行する(S170)。
具体的には、制御装置100は、真空貼合装置1を駆動して、まず、ピン上下動機構80で粘着ピン8aを上動させ、次に、Z軸駆動機構20(上下動機構)で上テーブル3を上動させる。この後、真空貼合装置1は、Z軸駆動機構20(上下動機構)で上テーブル3とともに上チャンバ5aを上動させる。このとき、真空チャンバ5の内部が大気に開放されるため、大気圧が上基板K1と下基板K2とにかかる。その結果、真空貼合装置1は、大気圧で上基板K1と下基板K2とを加圧する。これにより、真空貼合装置1は、接着剤を押し潰しながら、最終的に所定のセルギャップに到達するまで上基板K1と下基板K2とを貼り合わせる。これによって、真空貼合システム1000は、液晶パネル等の基板を組み立てる。
これにより、S170の大気開放(貼り合わせ)工程が終了する。
S170の大気開放(貼り合わせ)工程が終了すると、真空貼合システム1000は、以下のようにして基板搬出工程を実行する(S180)。
具体的には、制御装置100は、搬送装置200を駆動して、保持部を真空チャンバ5の中に入れさせる。搬送装置200は、保持部を下動させて、上基板K1と下基板K2とが貼り合わされた基板を保持部で保持し、保持部を上動させて、保持部を真空チャンバ5の外に出させる。これによって、上基板K1と下基板K2とが貼り合わされた基板が真空貼合装置1の外に搬出される。
これにより、S180の基板搬出工程が終了する。
S180の基板搬出工程が終了すると、一連のルーチンの処理が終了する。
<テーブル温度調節機構の動作>
以下、図9を参照して、テーブル温度調節機構60の動作につき説明する。図9は、下テーブル4の各エリアの温度の変化例を示す図である。図9は、比較例に係る温度の変化を線To(PAr1)~To(PAr4)で示すとともに、本実施形態1に係る温度の変化を線Tn(PAr1)~Tn(PAr4)で示している。比較例は、下テーブル4の温度調節を行わなかった場合の例であり、従来の真空貼合装置で基板を組み立てた場合の例に相当する。
図9において、比較例の線To(PAr1)~To(PAr4)と本実施形態1の線Tn(PAr1)~Tn(PAr4)は、それぞれ、センサPAr1~PAr4で検知された下テーブル4の各エリアの温度の変化を示している。
(1)比較例:下テーブルの温度調節を行わなかった場合の例
(真空チャンバを閉鎖してからS140の真空引き工程が行われるまでの期間)
例えば、線To(PAr1)~To(PAr4)として示すように、下テーブル4の温度調節を行わなかった場合の比較例では、真空チャンバ5を閉鎖してからS140の真空引き工程が行われるまでの期間において、下テーブル4の各エリアの温度は、ほぼ一定の温度になっている。そのため、下テーブル4の各エリアの温度差は、比較的小さな温度差ΔTo1の範囲内に収まっている。
前記した期間において、下テーブル4の各エリアの温度がほぼ一定の温度になる理由は、以下に説明するように、空気の対流によって下テーブル4に載置された下基板K2の各エリアの蓄熱がその周囲に伝達されて拡散されるためである。
すなわち、前記した期間において、真空チャンバ5内は、大気環境下になっている。大気環境下では、基板(上基板K1及び下基板K2)の周囲に空気の対流が存在する。そのため、たとえエリア毎に基板の蓄熱量や熱の伝達効率が異なっていたとしても、空気の対流によって基板の各エリアの蓄熱がその周囲に伝達されて拡散される。その結果、大気環境下では、基板の表面温度は、全エリアでほぼ均一な温度になる。上基板K1及び下基板K2は、それぞれに対応する上テーブル3又は下テーブル4に当接している。そのため、上基板K1の蓄熱が上基板K1から上テーブル3に伝達されるとともに、下基板K2の蓄熱が下基板K2から下テーブル4に伝達される。その結果、前記した期間において、下基板K2と同様に、下テーブル4の各エリアの温度は、ほぼ一定の温度になる。
換言すると、前記した期間において、各センサPAr1~PAr4は、下テーブル4に載置された下基板K2の各エリアの周囲に拡散された後の温度を検知する。そのため、下テーブル4の各エリアの温度は、ほぼ一定の温度として検知される。
(S140の真空引き工程が行われてからS170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われるまでの期間)
S140の真空引き工程が行われると、下テーブル4の各エリアの温度は、数度低下する。これは、大気環境下において真空チャンバ5内の空気中の気体分子が他の分子と衝突して発熱体となり真空チャンバ5内の温度を上昇させているのに対し、真空環境下においてその分子が真空チャンバ5の内部から外部に排出されたためである。
そして、S140の真空引き工程が行われてからS170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われるまでの期間において、下テーブル4の各エリアの温度は、エリア毎に大きく異なった温度になっている。そのため、下テーブル4の各エリアの温度差は、温度差ΔTo1よりも著しく大きな温度差ΔTo2に広がっている。
前記した期間において、下テーブル4の各エリアの温度がエリア毎に大きく異なった温度になる理由は、以下に説明するように、空気の対流によって下テーブル4に載置された下基板K2の各エリアの蓄熱がその周囲に伝達されないためである。
すなわち、前記した期間において、真空チャンバ5内は、真空環境下になっている。真空環境下では、基板(上基板K1及び下基板K2)の周囲に空気の対流が存在しない。そのため、空気の対流によって基板の各エリアの蓄熱がその周囲に伝達されない。したがって、真空環境下では、基板の表面温度は、エリア毎に大きく異なった温度になる。上基板K1及び下基板K2は、それぞれに対応する上テーブル3又は下テーブル4に当接している。そのため、上基板K1の蓄熱が上基板K1から上テーブル3に伝達されるとともに、下基板K2の蓄熱が下基板K2から下テーブル4に伝達される。その結果、前記した期間において、下基板K2と同様に、下テーブル4の各エリアの温度は、エリア毎に大きく異なった温度になる。
換言すると、前記した期間において、各センサPAr1~PAr4は、下テーブル4に載置された下基板K2の各エリア自体の蓄熱温度をダイレクトに検知する。そのため、下テーブル4の各エリアの温度は、エリア毎に大きく異なった温度として検知されてしまう。
(S170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われた後の期間)
S170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われると、下テーブル4の各エリアの温度は、数度上昇して、元の温度(S140の真空引き工程が行われる以前の温度)に戻る。これは、真空チャンバ5内の環境が元の状態(S140の真空引き工程が行われる以前の状態)に戻ったためである。つまり、大気環境下において真空チャンバ5内の空気中の気体分子が他の分子と衝突して発熱体となり真空チャンバ5内の温度を上昇させる状態に、真空チャンバ5内の環境が戻ったためである。
そして、S170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われた後の期間において、下テーブル4の各エリアの温度は、ほぼ一定の温度になっている。
前記した期間において、下テーブル4の各エリアの温度がほぼ一定の温度になる理由は、真空チャンバ5を閉鎖してからS140の真空引き工程が行われるまでの期間と同様に、空気の対流によって下テーブル4に載置された下基板K2の各エリアの蓄熱がその周囲に伝達されて拡散されるためである。
(比較例における接着剤の潰れ量)
ところで、上基板K1と下基板K2との貼り合わせでは、近年の多種類の基板の組み立て要求に応じて、温度によって粘度等の特性が大きく変動する接着剤を用いることが要求されるときがある。
そのような接着剤は、比較例のように、真空環境下において基板の表面温度がエリア毎に大きく異なった温度になった場合に、接着剤の粘度等の特性が大きく変動してしまう。したがって、比較例では、例えばエリア毎に接着剤の潰れ量が変動する。
つまり、比較例では、S140の真空引き工程が行われてからS170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われるまでの期間において、下テーブル4の各エリアの温度がエリア毎に大きく異なった温度になる。そのため、比較例では、各エリアで接着剤の潰れ量が不均一になる可能性がある。
(2)実施形態:下テーブルの温度調節を行ったときの場合の例
前記した比較例に対し、本実施形態1では、以下に説明するように、S140の真空引き工程が行われてからS170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われるまでの期間において、下テーブル4の全エリアの温度をほぼ同じ温度にすることができるため、全エリアで接着剤の潰れ量を均一にすることができる。以下、その詳細を説明する。
(真空チャンバを閉鎖してからS130のテーブル温度調節工程が行われるまでの期間)
例えば、線Tn(PAr1)~Tn(PAr4)として示すように、下テーブル4の温度調節を行った場合の本実施形態1では、真空チャンバ5を閉鎖してからS130のテーブル温度調節工程が行われるまでの期間において、下テーブル4の各エリアの温度は、ほぼ一定の温度になっている。
(S130のテーブル温度調節工程が行われてからS140の真空引き工程が行われるまでの期間)
この後、任意のタイミングでS130のテーブル温度調節工程が行われる。その結果、S130のテーブル温度調節工程の実行を開始してから昇温安定時間ΔRが経過すると、下テーブル4の各エリアの温度は、前記した設定温度まで上昇する。ここで、「昇温安定時間ΔR」は、流動路61を流れる液体の温度が設定温度に到達するまでに要する時間を意味している。
昇温安定時間ΔRが経過してからS140の真空引き工程が行われるまでの期間において、下テーブル4の各エリアの温度は、設定温度を中心にしてほぼ一定の温度になっている。そのため、下テーブル4の各エリアの温度差は、比較的小さな温度差ΔTn1の範囲内に収まっている。温度差ΔTn1の値は、比較例の温度差ΔTo1と同等かそれよりも小さな値になっている。
前記した期間において、下テーブル4の各エリアの温度がほぼ一定の温度になる理由は、比較例の場合と同様に、空気の対流によって下テーブル4に載置された下基板K2の各エリアの蓄熱がその周囲に伝達されて拡散されるためである。
(S140の真空引き工程が行われてからS170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われるまでの期間)
S140の真空引き工程が行われると、下テーブル4の各エリアの温度は、数度低下する。これは、比較例の場合と同様に、発熱体となっていた真空チャンバ5内の空気中の気体分子が真空チャンバ5の内部から外部に排出されたためである。
そして、S140の真空引き工程が行われてからS170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われるまでの期間において、下テーブル4の各エリアの温度は、比較的小さな温度差ΔTn2の範囲内に収まった温度になっている。温度差ΔTn2の値は、比較例の温度差ΔTo2よりも小さな値になっている。
前記した期間において、下テーブル4の各エリアの温度が温度差ΔTn2の範囲内に収まった温度になっている理由は、テーブル温度調節機構60で下テーブル4の各エリアの温度が調節されているためである。
(S170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われた後の期間)
S170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われると、下テーブル4の各エリアの温度は、数度上昇して、元の温度(S140の真空引き工程が行われる以前の温度)に戻る。これは、比較例の場合と同様に、真空チャンバ5内の環境が元の状態(S140の真空引き工程が行われる以前の状態)に戻ったためである。
そして、S170の大気開放(貼り合わせ)工程が行われた後の期間において、下テーブル4の各エリアの温度は、設定温度を中心にしてほぼ一定の温度になっている。
前記した期間において、下テーブル4の各エリアの温度がほぼ一定の温度になる理由は、比較例の場合と同様に、空気の対流によって下テーブル4に載置された下基板K2の各エリアの蓄熱がその周囲に伝達されて拡散されるためである。
(実施形態における接着剤の潰れ量)
本実施形態1では、テーブル温度調節機構60が下テーブル4の各エリアの温度を調節しているため、真空環境下において基板の各エリアの表面温度差を小さくすることができ、接着剤の粘度等の特性の変動を抑制することができる。したがって、本実施形態1では、例えば全エリアで接着剤の潰れ量を均一にすることができる。
(基板の寸法の補正)
本実施形態1に係る真空貼合装置1は、S130のテーブル温度調節工程で、例えば前記した寸法補正用データを参照して、テーブルの温度を調節することによって、基板の寸法補正を行うこともできる。
以下、図10及び図11を参照して、基板の寸法補正につき説明する。図10及び図11は、それぞれ、本実施形態1における基板の寸法の補正例を模式的に示す図である。ここでは、上基板K1が、上面視において矩形状を呈しており、4つのアライメントマークMUa~MUd(図10参照)を4つの角付近に備えているものとし、また、下基板K2が、上面視において矩形状を呈しており、4つのアライメントマークMLa~MLd(図10参照)を4つの角付近に備えているものとして説明する。アライメントマークMUa~MUdとアライメントマークMLa~MLdとは、上基板K1と下基板K2との位置を合わせるために用いられるマークである。また、ここでは、上基板K1が回路パターンPtU(図11参照)を備えており、また、下基板K2が回路パターンPtL(図11参照)を備えているものとして説明する。
図10(a)は、上基板K1のアライメントマークMUa~MUdの中心と下基板K2のアライメントマークMLa~MLdの中心とが正確に一致していない状態を示している。図10(a)に示す例では、下基板K2のアライメントマークMLa~MLdが上基板K1のアライメントマークMUa~MUdの中心に対し基板の中心Oの方向にずれた状態になっている。このとき、上基板K1の回路パターンPtUと下基板K2の回路パターンPtLは、例えば図11(a)に示すように、若干ずれた状態になっている。
図10(a)に示す状態は、下基板K2のアライメントマークMLa~MLdが上基板K1のアライメントマークMUa~MUdの内部に収まっているため、一致したと見なすことが可能である。そのため、真空貼合装置1は、図10(a)に示す状態であっても、上基板K1と下基板K2とを貼り合わせることができる。しかしながら、上基板K1のアライメントマークMUa~MUdの中心と下基板K2のアライメントマークMLa~MLdの中心とを正確に一致させた状態で貼り合わせた方が、基板の品質を向上させることができるため、好ましい。
そこで、真空貼合装置1は、下テーブル4の温度を調節することによって、下基板K2の寸法を拡大させる補正を行う(図10(b)参照)。図10(b)に示すように、下基板K2の寸法が拡大することによって、下基板K2のアライメントマークMLa~MLdは、それぞれ、図10(a)に示す位置から矢印A1a~A1dの方向に移動する。その結果、上基板K1のアライメントマークMUa~MUdの中心と下基板K2のアライメントマークMLa~MLdの中心とが正確に一致した状態になる。このとき、上基板K1の回路パターンPtUと下基板K2の回路パターンPtLは、例えば図11(b)に示すように、正確に重なった状態になっている。真空貼合装置1は、その状態で上基板K1と下基板K2とを貼り合わせることによって、高品位な基板を組み立てることができる。
以上の通り、本実施形態1に係る真空貼合装置1によれば、全エリアで接着剤の粘度等の特性を均一にすることができる。その結果、例えば全エリアで接着剤の潰れ量を均一にすることができる。
また、真空貼合装置1によれば、下基板K2の寸法の補正を行うこともできる。
[実施形態2]
以下、図12を参照して、本実施形態2に係る真空貼合装置1Aの構成につき説明する。図12は、真空貼合装置1Aの構成を模式的に示す図である。
図12に示すように、本実施形態2に係る真空貼合装置1Aは、実施形態1に係る真空貼合装置1と比較すると、下テーブル4だけでなく、上テーブル3と下テーブル4との双方にテーブル温度調節機構60を有している点で相違している。
このような真空貼合装置1Aは、下基板K2だけでなく、上基板K1に対しても寸法の補正を行うことができる。そのため、真空貼合装置1Aは、例えば、図13及び図14に示すようなアライメントマークや回路パターンの位置の調節を行うことができる。図13及び図14は、それぞれ、本実施形態2における基板の寸法の補正例を模式的に示す図である。
図13(a)は、上基板K1のアライメントマークMUa~MUdの中心と下基板K2のアライメントマークMLa~MLdの中心とが正確に一致していない状態を示している。図13(a)に示す例では、下基板K2のアライメントマークMLa~MLdが上基板K1のアライメントマークMUa~MUdの中心に対し基板の中心Oから離間する方向にずれた状態になっている。このとき、上基板K1の回路パターンPtUと下基板K2の回路パターンPtLは、例えば図14(a)に示すように、若干ずれた状態になっている。
そこで、真空貼合装置1Aは、上テーブル3の温度を調節することによって、上基板K1の寸法を拡大させる補正を行う(図13(b)参照)。図13(b)に示すように、上基板K1の寸法が拡大することによって、上基板K1のアライメントマークMUa~MUdは、それぞれ、図13(a)に示す位置から矢印A2a~A2dの方向に移動する。その結果、上基板K1のアライメントマークMUa~MUdの中心と下基板K2のアライメントマークMLa~MLdの中心とが正確に一致した状態になる。このとき、上基板K1の回路パターンPtUと下基板K2の回路パターンPtLは、例えば図14(b)に示すように、正確に重なった状態になっている。真空貼合装置1Aは、その状態で上基板K1と下基板K2とを貼り合わせることによって、高品位な基板を組み立てることができる。
以上の通り、本実施形態2に係る真空貼合装置1Aによれば、実施形態1に係る真空貼合装置1と同様に、全エリアで接着剤の粘度等の特性を均一にすることができる。その結果、例えば全エリアで接着剤の潰れ量を均一にすることができる。
しかも、本実施形態2に係る真空貼合装置1Aによれば、実施形態1に係る真空貼合装置1に比べて、下基板K2だけでなく、上基板K1に対しても寸法の補正を行うことができる。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の構成を加えることも可能である。また、各構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、例えば、前記した実施形態では、真空貼合装置1が貼り合わせる2つの部材が上基板K1(ガラス基板)と下基板K2(ガラス基板)とであり、真空貼合装置1が上基板K1(ガラス基板)と下基板K2(ガラス基板)とを貼り合わせて、液晶パネル等の基板を組み立てる基板組立装置であるものとして説明している。しかしながら、2つの部材は、必ずしも基板に限らない。
また、例えば、前記した実施形態1では、テーブル温度調節機構60が下テーブル4に設けられており、さらに、前記した実施形態2では、テーブル温度調節機構60が上テーブル3と下テーブル4とに設けられているものとして説明した。しかしながら、テーブル温度調節機構60は、上テーブル3にのみ設けられるようにすることもできる。
また、例えば、前記した実施形態1,2では、テーブル温度調整機構60がヒータ等の加熱機構を有するものとして説明した。しかしながら、テーブル温度調節機構60は、ヒータ62又は63の代わりにペルチェ素子を内蔵した加熱・冷却機構を有し、温度の調節対象のテーブルを温度制御する構成にすることもできる。つまり、テーブル温度調節機構60は、温度の調節対象のテーブルの各エリアに配設されたペルチェ素子により加熱、又は冷却されるようにすることもできる。この場合に、テーブル温度調節機構60は、テーブル温度調節機構60の温度(流動路61の内部を流れる液体の温度)は、好ましくは、(常温-10)℃以上でかつ常温以下の温度であるとよい。その理由は、(常温-10)℃よりも低い温度で液体を冷却すると、結露が生じる等で問題がでる恐れがあるためである。
また、例えば、テーブル温度調節機構60は、加熱機構と冷却機構との双方を有する構成にすることもできる。
1 真空貼合装置
1a 架台
1b 下シャフト
2 上フレーム
2a 上シャフト
3 上テーブル
3a 上部基板面
4 下テーブル
4a 下部基板面
5 真空チャンバ
5a 上チャンバ
5b 下チャンバ
6 吊下げ機構
6a 支持軸
6b 係止部
6c フック
7 吸上げ機構
7a 吸上げピン
7b 吸上げピンパッド
8 粘着保持機構
8a 粘着ピン
8b 粘着ピンプレート(ベース部)
8c 粘着部
20 Z軸駆動機構(上下動機構)
20a ボールねじ軸
20b ボールねじ機構
20c 電動モータ
20d ロードセル
30 バックプレート
31 クッションシート
40 XYθ移動ユニット
60 テーブル温度調整機構
70,80 ピン上下動機構
71,81 ボールねじ軸
72,82 ボールねじ機構
73,83 電動モータ
100 制御装置
110 制御部
111 ピン高さ制御部
112 移動制御部
113 真空プロセス制御部
114 テーブル温度制御部
160 記憶部
180 表示部
190 入力部
200 搬送装置
1000 真空貼合システム
Ar1,Ar2,Ar3,Ar4 エリア
D1 設定データ
K1 上基板
K2 下基板
MLa,MLb,MLc,MLd,MUa,MUb,MUc,MUd アライメントマーク
P0 真空ポンプ機構
P1,P2,P3 真空ポンプ
Pr1 制御プログラム
PtL,PtU 回路パターン
SN1(PAr1),SN2,SN3(PAr2),SN4,SN5,SN6,SN7(PAr3),SN8,SN9(PAr4) 温度センサ

Claims (8)

  1. 下部材と上部材とを真空環境下で収納可能な真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内で前記下部材を載置する下テーブルと、
    前記真空チャンバ内で前記上部材を保持する上テーブルと、
    任意に設定されたエリア毎に前記下テーブル及び前記上テーブルのいずれか一方又は双方の温度を検知する温度センサと、
    前記温度センサにより検知された前記各エリアの温度に基づき、前記エリア毎に設定された温度に前記各エリアの温度を調整するテーブル温度調節機構と、を備え、
    温度の調節対象のテーブルを冷却する場合の前記テーブル温度調節機構の温度は、(常温-10)℃以上でかつ常温以下の温度である
    ことを特徴とする真空貼合装置。
  2. 下部材と上部材とを真空環境下で収納可能な真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内で前記下部材を載置する下テーブルと、
    前記真空チャンバ内で前記上部材を保持する上テーブルと、
    任意に設定されたエリア毎に前記下テーブル及び前記上テーブルのいずれか一方又は双方の温度を調整することで基板の寸法を補正するテーブル温度調節機構と、を備え、
    温度の調節対象のテーブルを冷却する場合の前記テーブル温度調節機構の温度は、(常温-10)℃以上でかつ常温以下の温度である
    ことを特徴とする真空貼合装置。
  3. 下部材と上部材とを真空環境下で収納可能な真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内で前記下部材を載置する下テーブルと、
    前記真空チャンバ内で前記上部材を保持する上テーブルと、
    任意に設定されたエリア毎に前記下テーブル及び前記上テーブルのいずれか一方又は双方の温度を調整するテーブル温度調節機構と、
    前記エリア毎に設置された各温度センサからの信号に基づいて各エリアの温度を管理するテーブル温度制御部と、を備え、
    温度の調節対象のテーブルを冷却する場合の前記テーブル温度調節機構の温度は、(常温-10)℃以上でかつ常温以下の温度である
    ことを特徴とする真空貼合装置。
  4. 下部材と上部材とを真空環境下で収納可能な真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内で前記下部材を載置する下テーブルと、
    前記真空チャンバ内で前記上部材を保持する上テーブルと、
    任意に設定されたエリア毎に前記下テーブル及び前記上テーブルのいずれか一方又は双方の温度を調整するテーブル温度調節機構と、
    前記エリア毎に設定された温度に前記各エリアの温度を調整する設定温度決定用データを記憶する記憶部と、を備え、
    温度の調節対象のテーブルを冷却する場合の前記テーブル温度調節機構の温度は、(常温-10)℃以上でかつ常温以下の温度である
    ことを特徴とする真空貼合装置。
  5. 下部材と上部材とを真空環境下で収納可能な真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内で前記下部材を載置する下テーブルと、
    前記真空チャンバ内で前記上部材を保持する上テーブルと、
    任意に設定されたエリア毎に前記下テーブル及び前記上テーブルのいずれか一方又は双方の温度を調整するテーブル温度調節機構と、
    前記エリア毎に基板の寸法補正を行う場合に設定温度を決定するために参照される寸法補正用データを記憶する記憶部と、を備え、
    温度の調節対象のテーブルを冷却する場合の前記テーブル温度調節機構の温度は、(常温-10)℃以上でかつ常温以下の温度である
    ことを特徴とする真空貼合装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の真空貼合装置において、
    前記テーブル温度調節機構は、温度の調節対象のテーブルの各エリアに配設された液体の流動路と、前記液体を加熱するヒータとを有する
    ことを特徴とする真空貼合装置。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の真空貼合装置において、
    前記テーブル温度調節機構は、温度の調節対象のテーブルの各エリアに配設された電熱線と、前記電熱線を加熱するヒータとを有する
    ことを特徴とする真空貼合装置。
  8. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の真空貼合装置において、
    前記テーブル温度調節機構は、温度の調節対象のテーブルの各エリアに配設されたペルチェ素子により加熱、又は冷却される
    ことを特徴とする真空貼合装置。
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