JP7214225B2 - 脂肪肝を予防および治療するための方法 - Google Patents
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Description
(i)項1~15のいずれか1項に記載の方法に使用されるプラスミノーゲン、またはプラスミノーゲンを含む薬物組成物とを含む製品であって、
前記ラベルは、項1~15のいずれか1項に記載の方法を実施するように前記プラスミノーゲンまたは組成物を前記被験者に投与することを指示する、製品に係る。
定義
[発明の詳細な説明]
分数X/Y×100
プラスミノーゲンは治療の用途に用いられるために、自然界から分離および精製されるものでもよく、標準的な化学ペプチド合成技術によって合成するものでもよい。化学的手法によりポリペプチドを合成する際、液相または固相で合成を行うことができる。固相ポリペプチド合成(SPPS)(配列のC末端アミノ酸を不溶性支持体に附着させ、順番に配列中の残りのアミノ酸を添加する)はプラスミノーゲンの化学的合成に適したものである。各種形式のSPPS、例えばFmocおよびBocは、プラスミノーゲンの合成に用いることができる。固相合成に用いられる技術は以下に記載されている:BaranyおよびSolid-Phase Peptide Synthesis;3-284ページ、The Peptides:Analysis,Synthesis,Biology.第二巻:Special Methods in Peptide Synthesis,Part A.,Merrifield,tら J.Am.Chem.Soc.,85:2149-2156(1963);Stewartら,Solid Phase Peptide Synthesis,2nd ed.Pierce Chem.Co.,Rockford,Ill.(1984);およびGanesan A.2006Mini Rev.Med Chem.6:3-10およびCamarero JAら 2005Protein Pept Lett.12:723-8。簡単に言えば、その上にペプチド鎖が構築されている機能性ユニットにより不溶性の多孔ビーズを処理する。カップリング/脱保護の繰り返し循環後に、附着した固相の遊離N末端アミンと単一のN保護を受けているアミノ酸ユニットをカップリングさせる。それから、該ユニットを脱保護し、他のアミノ酸と接続する新しいN末端アミンを露出させる。ペプチドを固相上に固定したままにし、それからそれを切除する。
所望の純度のプラスミノーゲンと必要に応じた薬用担体、賦形剤、または安定化剤(Remington′s Pharmaceutical Sciences,第16版,Osol,A.ed.(1980))とを混合して凍結乾燥製剤または水溶液を形成して治療用の配合剤を得る。許容可能な担体、賦形剤、安定化剤は所要の用量および濃度下において被験者に対して毒性がなく、さらに例えばリン酸塩、クエン酸塩およびその他の有機酸などの緩衝剤を含む。抗酸化剤はアスコルビン酸和メチオニンを含む;防腐剤(例えばオクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;塩化ヘキサメチレンジアミン;塩化ベンザルコニウム(benzalkonium chloride)、ベンゼトニウムクロリド;フェノール、ブタノールまたはベンジルアルコール;アルキルパラヒドロキシ安息香酸エステル、例えばメチルまたはプロピルパラヒドロキシ安息香酸エステル;ピロカテコール;レソルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;m-クレゾール);低分子量ポリペプチド(少なくとも10個の残基を有するもの);タンパク質例えば血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン;親水性重合体、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン酸、ヒスチジン、アルギニンまたはリシンである;単糖、二糖およびその他の炭水化物はグルコース、マンノース、またはデキストリンを含む;キレート剤は例えばEDTAである;糖類は例えばショ糖、マンニトール、フコースまたはソルビトールである;塩形成対イオン、例えばナトリウム;金属複合体(例えば亜鉛-タンパク複合体);および/または非イオン界面活性剤、例えばTWEENTM、PLURONICSTMまたはポリエチレングリコール(PEG)である。好ましくは凍結乾燥された抗-VEGF抗体配合剤であり、WO 97/04801に記載されているとおりであり、本明細書において参考とされるものである。
異なる方式、例えば静脈内、腹膜内、皮下、頭蓋骨内、髄腔内、動脈内(例えば頸動脈)、筋肉内投与により本発明の薬物組成物の投与を実現できる。
本発明の一つの実施形態は製品または薬物キットに係るものであり、糖尿病によって引き起こされる心血管疾患およびその関連疾患を治療するための本発明のプラスミノーゲンまたはプラスミンを含有する。前記製品は好ましくは一つの容器、ラベルまたはプロトコルを含む。適切な容器はボトル、バイアル、注射器などである。容器は各種材料例えばガラスまたはプラスチックから作られることができる。前記容器は組成物を含有し、前記組成物は本発明の疾患または症状を有効に治療し且つ無菌の入口を有する(例えば前記容器は静脈輸液用パックまたはバイアルであり、皮下注射針によって貫通される栓を含む)。前記組成物中の少なくとも一種類の活性化剤がプラスミノーゲン/プラスミンである。前記容器上にあるまたは添付されているラベルは前記組成物を本発明の前記糖尿病によって引き起こされる心血管疾患およびその関連疾患の治療に用いられると説明するものである。前記製品はさらに薬用緩衝液を含有する第二容器を含み、前記薬用緩衝液は例えばリン酸塩緩衝の食塩水、リンガー溶液およびグルコース溶液を含む。さらには商業および使用者の角度から見ると必要とされるその他の物質、即ちその他の緩衝液、希釈剤、濾過物、針および注射器を含むことができる。また、前記製品は使用説明を有するプロトコルを含み、これは例えば前記組成物の使用者にプラスミノーゲン組成物および疾患の治療に伴うその他の薬物を患者に投与することを指示するものである。
実施例1は、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの肝臓における脂質沈着を改善することに関するものである。
24~25週齢のオスdb/dbマウス10匹を取り、ランダムに二つの群に分け、それぞれ溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群とで、各群5匹ずつとした。実験開始当日を0日目として体重を測り群分けした。1日目からプラスミノーゲンまたはPBSを投与し始めた。プラスミノーゲン投与群マウスに2mg/0.2mL/匹/日でプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、35日間連続に投与した。36日目にマウスを殺処分して肝臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
染色の結果、プラスミノーゲン投与群(図1B)マウスの肝臓における脂肪沈着面積は溶媒PBS投与対照群(図1A)より明らかに小さく、しかもその差が統計学的に有意である(P=0.02)(図1C)。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの肝臓における脂肪の沈着を低減できることを示している。
実施例2は、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症マウスの肝臓における脂質沈着を改善することに関するものである。
6週齢のオスApoEマウス13匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌してアテローム性動脈硬化症を誘発した[40,41]。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で7匹とプラスミノーゲン投与群で6匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、30日間投与した。31日目にマウスを殺処分して肝臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
染色の結果、プラスミノーゲン投与群(図2B)マウスの肝臓における脂肪沈着は溶媒PBS投与対照群(図2A)より明らかに少なく、しかもその定量分析の差が統計学的に有意である(P=0.02)(図2C)。これは、プラスミノーゲンがアテローム性動脈硬化症モデルマウスの肝臓における脂肪の沈着を低減できることを示している。
実施例3は、プラスミノーゲンが16週齢の高脂血症モデルマウスの肝臓における脂肪沈着を低減することに関するものである。
6週齢のオスC57マウス11匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを16週齢高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で6匹とプラスミノーゲン投与群で5匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、31日目にマウスを殺処分して肝臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
オイルレッドO染色は、脂質沈着を表し、脂質沈着の程度を反映することができる[34]。その結果、プラスミノーゲン投与群(図3B)マウスの肝臓における脂肪沈着は溶媒PBS投与対照群(図3A)より明らかに少なく、しかもその定量分析の差が統計学的に有意である(図3C)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの肝臓における脂肪の沈着を低減できることを示している。
実施例4は、プラスミノーゲンが16週齢の高脂血症モデルマウスの大動脈洞における脂質沈着を低減することに関するものである。
6週齢のオスC57マウス11匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを16週齢高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で6匹とプラスミノーゲン投与群で5匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、31日目にマウスを殺処分して心臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、大動脈洞の凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で40倍(図4A、4B)、200倍(図4C、4D)にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図4B、4D)マウスの大動脈洞における脂肪沈着は溶媒PBS投与対照群(図4A、4C)より明らかに少なく、しかもその差が統計学的に有意である(図4E)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの大動脈洞における脂質沈着を低減できることを示している。
実施例5は、プラスミノーゲンが16週齢の高脂血症モデルマウスの大動脈洞損傷を改善することに関するものである。
6週齢のオスC57マウス11匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを16週齢高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で6匹とプラスミノーゲン投与群で5匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、31日目にマウスを殺処分して心臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。固定後の組織をアルコールで段階的に脱水させおよびキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。大動脈洞の組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせ、さらに浸水してヘマトキシリンおよびエオシンで染色(HE染色)させ、1%塩酸エタノールで分別させ、アンモニア水でブルーイングさせ、さらにアルコールで段階的に脱水させて封入させ、切片を光学顕微鏡下で40倍(図5A、B)、200倍(図5C、D)にて観察した。
その結果、溶媒PBS投与対照群(図3A、C)の大動脈洞内壁には泡沫細胞沈着があり(矢印に示される)、プラークの沈着が深刻である;プラスミノーゲン投与群(図3B、D)の大動脈洞内壁には軽度の泡沫細胞沈着のみが見られ、しかも内膜下には明らかなアテローム性プラーク沈着が見られず、プラスミノーゲン投与群の大動脈洞内壁の損傷が軽い。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの大動脈洞内壁の損傷を改善できることを示している。
実施例6は、プラスミノーゲンが16週齢の高脂血症モデルマウスの心臓フィブリンの発現を低減することに関するものである。
6週齢のオスC57マウス11匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを16週齢高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で6匹とプラスミノーゲン投与群で5匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、31日目にマウスを殺処分して心臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。固定後の組織をアルコールで段階的に脱水させおよびキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水してから1回水で洗った。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、水で2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、PAPマーカーで組織を丸で囲んだ。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、水で2回洗い、毎回5分間であった。ウサギ抗マウスフィブリン抗体(Abcam)を滴加して4℃で終夜インキュベーションし、0.01M PBSで2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗ウサギIgG(HRP)抗体(Abcam)二次抗体を室温で1時間インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで30秒複染色して、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
フィブリノーゲンはフィブリンの前駆体であり、組織に損傷が存在する状況下において、生体の損傷に対する応答反応として、フィブリノーゲンはフィブリンに加水分解されて損傷部位に沈着する[35,36]。そのため、損傷局所のフィブリンのレベルを損傷程度の一つの指標とすることができる。
免疫組織化学染色の結果、プラスミノーゲン投与群マウス(図6B)の心臓フィブリンの陽性発現は溶媒PBS投与対照群(図6A)より明らかに少なく、しかもその差が統計学的に有意である(図6C)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症による心筋損傷を減少させることができることを示している。
実施例7は、プラスミノーゲンが16週齢の高脂血症モデルマウスの心筋損傷を効果的に保護することに関するものである。
6週齢のオスC57マウス11匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを16週齢高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で6匹とプラスミノーゲン投与群で5匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、31日目にマウスを殺処分して心臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。固定後の組織をアルコールで段階的に脱水させおよびキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水してから1回水で洗った。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、水で2回洗い、毎回5分間であった。5%の健常ヒツジ血清液(Vector laboratories,Inc.,USA)で30分間ブロッキングした;時間になった後、ヒツジ血清液を廃棄し、PAPマーカーで組織を丸で囲んだ。3%過酸化水素水で15分間インキュベーションし、水で2回洗い、毎回5分間であった。ヤギ抗マウスIgM(HRP)抗体(Abcam)を室温で1時間インキュベーションし、PBSで2回洗い、毎回5分間であった。DABキット(Vector laboratories,Inc.,USA)で呈色させ、3回水洗いした後にヘマトキシリンで核を30秒染色して、流水で5分間流した。アルコールで段階的に脱水させてキシレンで透徹にし、中性ゴムに封入させ、切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
IgM抗体は、アポトーシス細胞および壊死細胞の排除において重要な役割を果たし、損傷した組織器官の局所IgM抗体のレベルは、損傷の程度と正比例に相関している[37,38]。よって、検出した組織器官の局所IgM抗体のレベルは該組織器官の損傷程度を反映することができる。
免疫染色の結果、プラスミノーゲン投与群マウス(図7B)の心臓IgM陽性発現は、溶媒PBS投与対照群(図7A)より明らかに少ない。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデル動物の心臓損傷を減少させることができることを示している。
実施例8は、プラスミノーゲンが16週齢の高脂血症モデルマウスの心臓繊維化を軽減することに関するものである。
6週齢のオスC57マウス11匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを16週齢高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で6匹とプラスミノーゲン投与群で5匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、31日目にマウスを殺処分して心臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。固定後の組織をアルコールで段階的に脱水させおよびキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水してから1回水で洗い、0.1%シリウスレッド飽和ピクリン酸で30分間染色した後、流水で2分間流し、ヘマトキシリンで1分間染色してから流水で流し、1%塩酸エタノールで分別させてアンモニア水でブルーイングさせ、流水で流した。乾燥した後に中性ゴムに封入させ、光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
シリウスレッド染色は、コラーゲンを長期的に染色することができ、病理学的切片の特殊染色法として、シリウスレッド染色はコラーゲン組織を特異的に表示することができる。
染色の結果、プラスミノーゲン投与群(図8B)のコラーゲン沈着は溶媒PBS投与対照群(図8A)より明らかに少ない。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの心臓組織におけるコラーゲンの沈着を低減し、心筋の繊維化を軽減できることを示している。
実施例9は、プラスミノーゲンが16週齢の高脂血症モデルマウスの心筋損傷を修復することに関するものである。
6週齢のオスC57マウス11匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを16週齢高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で6匹とプラスミノーゲン投与群で5匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、30日目に投与した後マウスを禁食し、マウスを16時間禁食し、31日目に眼球を摘出して採血し、遠心分離して上澄み液を取り、心筋トロポニン(Cardiac troponin I,CTNI)検出キット(南京建成)を用いて血清における心筋トロポニン濃度を測定した。
心筋トロポニンIは、心筋損傷の重要な指標であり、その血清における濃度は、心筋損傷の程度を反映することができる[39]。
測定した結果、溶媒PBS投与対照群の血清における心筋トロポニン濃度はプラスミノーゲン投与群より明らかに高く、しかもその差が統計学的に有意である(図9)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの心臓損傷を有意に改善できることを示している。
実施例10は、プラスミノーゲンが3%コレステロール高脂血症モデルマウスの血清における高密度リポタンパク質コレステロール濃度を高めることに関するものである。
9週齢のオスC57マウス16匹に3%コレステロール高脂肪食(南通トロフィー)を4週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを3%コレステロール高脂血症モデルとし、モデル化後のマウスに引き続き3%コレステロール高脂肪食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取し、総コレステロール(T-CHO)を測定し、モデルマウスを総コレステロール濃度および体重によってランダムに二つの群に分け、各群で8匹ずつとした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、20日間投与した。10日目、20日目にマウスを16時間禁食した後、11日目、21日目に眼窩静脈叢から50μL採血して遠心分離して上澄み液を取り、血清の高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)を測定した。本文では、高密度リポタンパク質コレステロール含有量を、検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A112-1)に記載の方法で測定した。
高密度リポタンパク質はアテローム性動脈硬化症を防ぐ血漿リポタンパク質であり、冠状動脈性心臓病の保護因子であり、いわゆる「血管清掃者」である。
測定した結果、プラスミノーゲン投与群マウスの血清におけるHDL-C濃度は溶媒PBS投与対照群より明らかに高く、しかも両者は10日と20日投与した後のHDL-C濃度の差が統計学的に有意である(図10)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの血清における高密度リポタンパク質コレステロール含有量を高め、高脂血症マウスの血脂障害を改善できることを示している。
実施例11は、プラスミノーゲンが3%コレステロール高脂血症モデルマウスの血清における総コレステロールレベルを低めることに関するものである。
9週齢のオスC57マウス16匹に3%コレステロール高脂肪食(南通トロフィー)を4週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを3%コレステロール高脂血症モデルとし、モデル化後のマウスに引き続き3%コレステロール高脂肪食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取し、総コレステロール(T-CHO)を測定し、モデルマウスを総コレステロール濃度および体重によってランダムに二つの群に分け、各群で8匹ずつとした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、20日間投与した。20日目にマウスを16時間禁食した後、21日目に眼窩静脈叢から50μL採血して遠心分離して上澄み液を取り、総コレステロール検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A111-1)を用いて総コレステロールを測定した。
測定した結果、プラスミノーゲン投与群マウスの総コレステロール濃度は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意である(図11)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの血清における総コレステロール含有量を低めることができることを示している。
実施例12は、プラスミノーゲンが3%コレステロール高脂血症モデルマウスの血清における低密度リポタンパク質コレステロールレベルを低めることに関するものである。
9週齢のオスC57マウス16匹に3%コレステロール高脂肪食(南通トロフィー)を4週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを3%コレステロール高脂血症モデルとし、モデル化後のマウスに引き続き3%コレステロール高脂肪食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取し、総コレステロール(T-CHO)を測定し、モデルマウスを総コレステロール濃度および体重によってランダムに二つの群に分け、各群で8匹ずつとした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、20日間投与した。20日目にマウスを16時間禁食した後、21日目に眼窩静脈叢から50μL採血して遠心分離して上澄み液を取り、低密度リポタンパク質コレステロール検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A113-1)を用いて低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)を測定した。
低密度リポタンパク質はコレステロールを末梢組織細胞に運ぶリポタンパク質粒子であり、酸化低密度リポタンパク質に酸化されることができる。低密度リポタンパク質、特に酸化修飾された低密度リポタンパク質(OX-LDL)が過剰になると、それにより運ばれるコレステロールは動脈壁上に蓄積して動脈硬化を誘発してしまう。そのため、低密度リポタンパク質コレステロールは「悪いコレステロール」と呼ばれる。
その結果、プラスミノーゲン投与群マウスの(LDL-C)濃度は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意である(図12)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの血清における低密度ポリタンパク質コレステロール含有量を低め、高脂血症マウスの血脂障害を改善できることを示している。
実施例13は、プラスミノーゲンが3%コレステロール高脂血症モデルマウスのアテローム性動脈硬化症の形成リスクを低めることに関するものである。
9週齢のオスC57マウス16匹に3%コレステロール高脂肪食(南通トロフィー)を4週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを3%コレステロール高脂血症モデルとし、モデル化後のマウスに引き続き3%コレステロール高脂肪食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取し、総コレステロール(T-CHO)を測定し、モデルマウスを総コレステロール濃度および体重によってランダムに二つの群に分け、各群で8匹ずつとした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。20日目に投薬した後マウスを禁食し、16時間禁食した後、21日目に眼窩静脈叢から50μL採血して遠心分離して上澄み液を取り、総コレステロール検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A111-1)を用いて総コレステロール含有量を測定し、高密度リポタンパク質コレステロール検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A112-1)を用いて高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)含有量を測定した。
アテローム性動脈硬化指数は、臨床上でアテローム性動脈硬化症を予測するための総合的指標であり、それが冠状動脈性心臓病のリスクを見積もる面における臨床的意義は、総コレステロール、トリグリセリド、高密度リポタンパク質、および低密度リポタンパク質のいずれか一つより大きいと考えられている[40]。アテローム性動脈硬化指数=(T-CHO-HDL-C)/HDL-C。
計算した結果、プラスミノーゲン投与群マウスのアテローム性動脈硬化指数は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的にとても有意である(図13)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスのアテローム性動脈硬化症のリスクを低下させることができることを示している。
実施例14は、プラスミノーゲンが3%コレステロール高脂血症モデルマウスの心臓発症リスクを低めることに関するものである。
9週齢のオスC57マウス16匹に3%コレステロール高脂肪食(南通トロフィー)を4週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを3%コレステロール高脂血症モデルとし、モデル化後のマウスに引き続き3%コレステロール高脂肪食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取し、総コレステロール(T-CHO)を測定し、モデルマウスを総コレステロール濃度および体重によってランダムに二つの群に分け、各群で8匹ずつとした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。20日目に投与した後、マウスを16時間禁食し、21日目に眼窩静脈叢から50μL採血して遠心分離して上澄み液を取り、総コレステロール検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A111-1)を用いて総コレステロール含有量を測定した。高密度リポタンパク質コレステロール検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A112-1)を用いて高密度リポタンパク質コレステロール含有量を測定した。心臓リスク指数=T-CHO/HDL-C。
心臓リスク指数(cardiac risk index,CRI)は、血脂障害によって心臓疾患が誘発されるリスクを評価するためのものである[38]。
その結果、プラスミノーゲン投与群のCRIは溶媒PBS投与対照群より明らかに小さく、しかもその差が統計学的にとても有意である(図14)。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの心臓疾患の発症リスクを低めることができることを示している。
実施例15は、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの大動脈管壁の損傷を軽減することに関するものである。
24~25週齢のオスdb/dbマウス10匹を取り、実験開始当日を0日目として体重を測り、体重によってランダムに二つの群に分け、それぞれ溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群とで、各群5匹ずつとした。1日目からプラスミノーゲンまたはPBSを投与し、31日投与した。プラスミノーゲン投与群マウスに2mg/0.2mL/匹/日でプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。32日目にマウスを殺処分して大動脈を取り、10%中性ホルマリン固定液において24時間固定を行った。固定後の大動脈をアルコールで段階的に脱水させおよびキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。組織切片の厚みは5μmであり、切片を脱パラフィンさせ、さらに浸水してヘマトキシリンおよびエオシンで染色(HE染色)させ、1%塩酸エタノールで分別させ、アンモニア水でブルーイングさせ、さらにアルコールで段階的に脱水させて封入させ、切片を光学顕微鏡下で400倍(図15A、B)、1000倍(図15C、D)にて油浸対物レンズで観察した。
糖尿病合併高血脂は、よく見られる糖尿病の合併症であり、糖尿病大血管病変の重要な危険因子である[39]。
染色の結果、溶媒PBS投与対照群(図15A、C)の血管管壁には泡沫細胞沈着があり(矢印に示される)、中間層弾性膜の配列が乱れ、血管壁が厚くなり、管壁は凹凸して不均一である;プラスミノーゲン投与群(図15B、D)の中間層弾性膜の構造は規則し、波状を呈し、血管管壁の厚さは均一である。これは、プラスミノーゲン注射が糖尿病マウスの大動脈管壁における脂質沈着を低減でき、動脈管壁における脂質沈着による損傷に対して一定の保護作用を有することを示している。
実施例16は、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの心室における脂質沈着を低減することに関するものである。
26週齢のオスdb/dbマウス9匹を取ってランダムに群分けし、プラスミノーゲン投与群で4匹と溶媒PBS投与対照群で5匹とした。プラスミノーゲン投与群マウスに2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、35日投与した。36日目にマウスを殺処分して心臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群マウス(図16B)の心室における脂質沈着(矢印に示される)は溶媒PBS投与対照群(図16A)より明らかに少ない。これは、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの心室における脂肪の沈着を低減し、心室損傷の修復を促進できることを示している。
実施例17は、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの血清における高密度リポタンパク質コレステロールレベルを高めることに関するものである。
26週齢のオスdb/dbマウス20匹を取ってランダムに群分けをし、プラスミノーゲン投与群で11匹と溶媒PBS投与対照群で9匹とした。実験開始当日を0日目として体重を測って群に分け、1日目からプラスミノーゲンまたはPBSを投与し、35日間投与した。プラスミノーゲン投与群マウスに2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。36日目にマウスの眼球を摘出して全血を採血し、4℃で3500r/分で10分間遠心分離して上澄み液を取り、高密度リポタンパク質コレステロール検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A112-1)を用いて血清における高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)濃度を測定した。
測定した結果、プラスミノーゲン投与群マウスの血清におけるHDL-C含有量は溶媒PBS投与対照群より高く、しかもその差が統計学的に有意である(図17)。これは、プラスミノーゲン注射が血清における高密度リポタンパク質コレステロール含有量の上昇を促進し、糖尿病の血脂障害を改善できることを示している。
実施例18は、プラスミノーゲンが糖尿病マウスの血清における低密度リポタンパク質コレステロールレベルを低めることに関するものである。
24~25週齢のオスdb/dbマウス10匹を取ってランダムに群分けし、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群とで各5匹ずつとし、さらにdb/m3匹を取って正常対照群とした。実験開始当日を0日目として体重を測って群分けをし、1日目からプラスミノーゲンまたはPBSを投与し、31日間投与した。プラスミノーゲン投与群マウスに2mg/0.2mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、正常対照群マウスに対して何の処置もしなかった。32日目にマウスの眼球を摘出して全血を採血し、4℃で3500r/分で10分間遠心分離して上澄み液を取り、低密度リポタンパク質コレステロール検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A113-1)を用いて血清における低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)濃度を測定した。
その結果、糖尿病モデルマウスにヒトプラスミノーゲンを31日間連続して注射した後、プラスミノーゲン投与群マウスの血清におけるLDL-C含有量は溶媒PBS投与対照群より低く、しかもその差が統計学的に有意に近い(P=0.1)(図18)。これは、プラスミノーゲンが血清におけるLDL-C含有量を低減できることを示している。
実施例19は、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症マウスの血清の総コレステロール含有量を低めることに関するものである。
6週齢のオスApoEマウス13匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌してアテローム性動脈硬化症モデルを誘発した[30,31]。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で7匹とプラスミノーゲン投与群で6匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、30日間投与した。30日目にマウスを16時間禁食し、31日目に眼球を摘出して採血し、遠心分離して上澄み液を取り、総コレステロール検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A111-1)を用いて総コレステロールを測定した。
測定した結果、プラスミノーゲン投与群マウスの総コレステロール濃度は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意である(P=0.014)(図19)。これは、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症モデルマウスの血清における総コレステロール含有量を低下させ、アテローム性動脈硬化症の血脂障害を改善できることを示している。
実施例20は、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症マウスの血清のトリグリセリド含有量を低めることに関するものである。
6週齢のオスApoEマウス13匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌してアテローム性動脈硬化症モデルを誘発した[30,31]。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で7匹とプラスミノーゲン投与群とで6匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、30日間投与した。30日目にマウスを16時間禁食し、31日目に眼球を摘出して採血し、遠心分離して上澄み液を取り、トリグリセリド検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A110-1)を用いてトリグリセリドを測定した。
測定した結果、プラスミノーゲン投与群マウスのトリグリセリド濃度は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意である(P=0.013)(図20)。これは、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症モデルマウスの血清におけるトリグリセリド含有量を低下させ、アテローム性動脈硬化症の血脂障害を改善できることを示している。
実施例21は、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症マウスの血清の低密度リポタンパク質コレステロール含有量を低めることに関するものである。
6週齢のオスApoEマウス13匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌してアテローム性動脈硬化症モデルを誘発した[30,31]。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で7匹とプラスミノーゲン投与群で6匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、30日間投与した。30日目にマウスを16時間禁食し、31日目に眼球を摘出して採血し、遠心分離して上澄み液を取り、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)検出キット(南京建成生物工程研究所、品目番号A113-1)を用いてLDL-Cを測定した。
測定した結果、プラスミノーゲン投与群マウスのLDL-C濃度は溶媒PBS投与対照群より明らかに低く、しかもその差が統計学的に有意である(P=0.017)(図21)。これは、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症モデルマウスの血清における低密度リポタンパク質コレステロール含有量を低下させ、アテローム性動脈硬化症の血脂障害を改善できることを示している。
実施例22は、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症マウスの大動脈洞における脂質沈着を改善することに関するものである。
6週齢のオスApoEマウス13匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌してアテローム性動脈硬化症モデルを誘発した[30,31]。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で7匹とプラスミノーゲン投与群で6匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、30日間投与した。31日目にマウスを殺処分して心臓組織を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で40倍にて観察した。
染色の結果、プラスミノーゲン投与群(図22B)マウスの大動脈洞における脂肪沈着は溶媒PBS投与対照群(図22A)より明らかに少ない。これは、プラスミノーゲンがアテローム性動脈硬化症モデルマウスの大動脈洞における脂質沈着を低減できることを示している。
実施例23は、プラスミノーゲンが16週齢の高脂血症モデルマウスの大動脈洞繊維化を軽減することに関するものである。
6週齢のオスC57マウス11匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、TP2031)を16週間給餌して高脂血症モデルを誘発し[32,33]、このモデルを16週齢高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で6匹とプラスミノーゲン投与群で5匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、31日目にマウスを殺処分して心臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。固定後の組織をアルコールで段階的に脱水させおよびキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。大動脈洞の組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水してから1回水で洗い、0.1%シリウスレッド飽和ピクリン酸で30分間染色した後、流水で2分間流し、ヘマトキシリンで1分間染色してから流水で流し、1%塩酸エタノールで分別させてアンモニア水でブルーイングさせ、流水で流した。乾燥した後に中性ゴムに封入させ、光学顕微鏡下で40倍(図23A、23B)、200倍(図23C、23D)にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図23B、23D)の大動脈洞血管内壁におけるコラーゲン沈着(矢印に示される)の面積は溶媒PBS投与対照群(図23A、23C)より明らかに小さい。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの大動脈洞の繊維化レベルを軽減できることを示している。
実施例24は、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症マウスの心臓代償性肥大を改善することに関するものである。
6週齢のオスApoEマウス13匹に高脂肪高コレステロール食(南通トロフィー、品目番号TP2031)を16週間給餌して高脂血症モデルを誘発した[47,48]。モデル化後のマウスについて、投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロール(T-CHO)含有量を測定し、モデルマウスをT-CHO含有量によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群で7匹とプラスミノーゲン投与群で6匹とした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、投与期間中に引き続き高脂肪高コレステロール食を与えた。投与した31日目に体重を測ってマウスを殺処分し、心臓を取って重量を測って、心係数を計算した。心係数(%)=心臓重量/体重×100。
その結果、プラスミノーゲン投与群マウスの心係数は溶媒PBS投与対照群(図24)より明らかに低い。これは、プラスミノーゲンがApoEアテローム性動脈硬化症モデルマウスの心臓損傷による心臓代償性肥大を軽減できることを示している。
実施例25は、プラスミノーゲンが3%コレステロール高脂血症モデルマウスの腎臓繊維化を軽減することに関するものである。
9週齢のオスC57マウス16匹に3%コレステロール高脂肪食(南通トロフィー)を4週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを3%コレステロール高脂血症モデルとした。モデル化後のマウスに引き続き3%コレステロール高脂肪食を与えた。また、同じ週齢のオスC57マウス5匹を取ってブランク対照群とし、実験期間中に通常の維持食を与えた。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取して総コレステロールを測定し、モデルマウスを総コレステロール濃度および体重によってランダムに二つの群に分け、溶媒PBS投与対照群とプラスミノーゲン投与群とで各8匹ずつとした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与した。30日間投与し、31日目にマウスを殺処分して腎臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。固定後の組織をアルコールで段階的に脱水させおよびキシレンで透徹化処理した後にパラフィンで包埋処理を行った。腎臓の組織切片の厚みは3μmであり、切片を脱パラフィンさせて浸水してから1回水で洗い、0.1%シリウスレッド飽和ピクリン酸で30分間染色した後、流水で2分間流し、ヘマトキシリンで1分間染色してから流水で流し、1%塩酸エタノールで分別させてアンモニア水でブルーイングさせ、流水で流した。乾燥した後に中性ゴムに封入させ、光学顕微鏡下で200倍にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図25C)の腎臓におけるコラーゲン沈着(矢印に示される)は溶媒PBS投与対照群(図25B)より明らかに少なく、しかもその差が統計学的に有意である(図25D);プラスミノーゲン投与群の繊維化は基本的に正常レベルに回復した(図25A)。これは、プラスミノーゲンが3%コレステロール高脂血症モデルマウスの腎臓繊維化を効果的に軽減できることを示している。
実施例26は、プラスミノーゲンが3%コレステロール高脂血症モデルマウスの腎脂肪沈着を低減することに関するものである。
9週齢のオスC57マウス16匹に3%コレステロール高脂肪食(南通トロフィー)を4週間給餌して高脂血症を誘発し[32,33]、このモデルを3%コレステロール高脂血症モデルとし、モデル化後のマウスに引き続き3%コレステロール高脂肪食を与えた。また、同じ週齢のオスC57マウスを5匹取ってブランク対照群とし、実験期間中に通常の維持食を給餌した。投薬の3日前に各マウスから50μLの血液を採取し、総コレステロールを測定し、モデルマウスを総コレステロール濃度および体重によってランダムに二つの群に分け、プラスミノーゲン投与群と溶媒PBS投与対照群とで、各群で8匹ずつとした。投薬し始めた日を1日目とし、プラスミノーゲン投与群マウスに1mg/0.1mL/匹/日でヒトプラスミノーゲンを尾静脈注射により投与し、溶媒PBS投与対照群に同じ体積のPBSを尾静脈注射により投与し、投与期間は30日間である。31日目にマウスを殺処分して腎臓を取り、4%パラホルムアルデヒド固定液において24~48時間固定を行った。それぞれ15%、30%スクロース中において4℃で終夜沈めさせ、OCTで包埋処理を行い、凍結切片の厚みは8μmであり、オイルレッドOで15分間染色し、75%アルコールで5秒間分別し、そしてヘマトキシリンで30秒間核を染色し、グリセリンゼラチンに封入させた。切片を光学顕微鏡下で400倍にて観察した。
その結果、プラスミノーゲン投与群(図26C)マウスの腎脂肪沈着(矢印に表記される)は溶媒PBS投与対照群(図26B)より明らかに少なく、しかもその定量分析の差が統計学的に有意である(図26D)。また、プラスミノーゲン投与群の脂質沈着レベルはブランク対照群マウス(図26A)に似ている。これは、プラスミノーゲンが高脂血症モデルマウスの腎臓における脂肪の沈着を低減でき、それによって脂肪沈着による腎損傷を減少させることができることを示している。
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Claims (9)
- 対象の脂肪肝を予防および/または治療するための、予防および/または治療に有効な量のプラスミノーゲンを含む医薬組成物であって、
前記プラスミノーゲンは、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有し、前記医薬組成物は、前記プラスミノーゲンを唯一の有効成分として含む、医薬組成物。 - 前記脂肪肝が、肥満性脂肪肝、アルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝、急速体重減少性脂肪肝、栄養不良性脂肪肝、糖尿病脂肪肝、および薬物性脂肪肝からなる群より選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記対象の肝臓における脂質沈着を予防および/または治療するための、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 前記脂肪肝は、内分泌障害疾患、糖代謝疾患、肝臓疾患、腎臓疾患、心血管疾患、腸疾患、甲状腺疾患、胆嚢または胆道疾患、肥満症、飲酒、および薬物治療からなる群より選択される疾患または状態によって引き起こされるまたはそれに伴われるものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記脂肪肝は、高血圧、アテローム性動脈硬化症、高脂血症、糖尿病、慢性肝炎、腎損傷、慢性糸球体腎炎、慢性腎盂腎炎、ネフローゼ症候群、腎機能不全、腎移植、尿毒症、甲状腺機能低下、閉塞性胆嚢炎、閉塞性胆管炎、および薬物治療からなる群より選択される疾患または状態によって引き起こされるまたはそれに伴われるものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 高脂血症の対象の肝臓における脂質沈着を低減するための、請求項1~5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記高脂血症は、血清のトリグリセリド(TG)の上昇と、血清の低密度リポタンパク質(LDL)の上昇と、超低密度リポタンパク質(VLDL)の上昇とからなる群より選択される一つ以上を示す、請求項6に記載の医薬組成物。
- 前記高脂血症は、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、混合型高脂血症、および低高密度リポタンパク質血症からなる群より選択される、請求項6または7に記載の医薬組成物。
- ラベルを含む容器と、
前記容器内に、請求項1~8のいずれか1項に記載のプラスミノーゲンを含む前記医薬組成物とを含むキットであって、
前記ラベルは、前記組成物を前記対象に投与することを指示するものである、キット。
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