JP7214091B2 - 加熱硬化用組成物および熱硬化性プラスチックの製造方法 - Google Patents
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(1)ポリエチレングリコールにより化学修飾された改質リグニンをアルコールに溶解したリグニン液状組成物またはリグニン固形組成物を含有してなるリグニン組成物。
(2)ポリエチレングリコールにより化学修飾された改質リグニンをアルコールで溶解したリグニン液状組成物またはリグニン固形組成物とエポキシ化合物とを含有してなる加熱硬化用樹脂組成物。
(3)(2)に記載のリグニン固形組成物とエポキシ化合物とを加熱混合して加熱硬化用液状樹脂組成物を作成することを特徴とする加熱硬化用液状樹脂組成物の製造方法。
(4)(3)に記載の加熱硬化用液状樹脂組成物を冷却して加熱硬化用固形樹脂組成物を作成する加熱硬化用固体樹脂組成物の製造方法。
(5)(4)に記載の加熱硬化用固形樹脂組成物を加熱して再度溶融し、鋳型で成型後に硬化させて熱硬化性プラスチックを作成することを特徴とする熱硬化性プラスチックの製造方法。
(6)(4)に記載の加熱硬化用固形樹脂組成物をそのまま加熱加圧成型をして硬化させて熱硬化性プラスチックを作成することを特徴とする熱硬化性プラスチックの製造方法。
(7)(2)に記載の加熱硬化用樹脂組成物に人工繊維を配合してなる繊維強化熱硬化性プラスチック用原料組成物。
(8)(3)または(4)に記載の加熱硬化用液状または固形組成物を人工繊維と混合し、冷却によって固化させて繊維強化熱硬化性プラスチック用原料組成物を得ることを特徴とする繊維強化熱硬化性プラスチック用原料組成物の製造方法。
(9)(3)または(4)に記載の加熱硬化用液状または固形樹脂組成物を人工繊維と混合し、ついで加熱硬化させることを特徴とする繊維強化熱硬化性プラスチックの製造方法。
液体の未硬化混合物を、ガラス繊維、炭素繊維、ポリプロピレン繊維等の人工繊維に含浸させ、徐々に加温することでアルコール溶媒を除去したのちに硬化させることで、繊維強化バイオマスプラスチック材を提供し得る。さらに、固体の未硬化混合物をそのまま加熱圧縮成型することによって得られる樹脂板、さらには、人工繊維と固体の未硬化混合物を積層し加熱圧縮によって得られる繊維強化バイオマスプラスチック材を提供し得る。
実施例1:エタノール中で作製するリグニン固形物
図1に示すように、大過剰量のエタノールに改質リグニン粉末を混合し攪拌したところ、室温では全く反応が起こらずリグニンの粉は沈殿したが、70℃に加温すると改質リグニンは徐々に溶解し色が黒ずみ液状となった。室温まで冷却したところ、改質リグニンは凝集し始め、エタノールと分離した粘性の高い団子状の塊を得ることができた。エタノールはデカンテーションにより除去して塊を取り出し、リグニンの固形物を得ることができた。このリグニン固形物を、ビスフェノールA型エポキシ化合物と80℃程度で加熱したところ流動性の高い液状の混合物を数分で再び得ることができた。
実施例2:リグニン固形物とエポキシ化合物から作成したプラスチック
実施例1と同様にエタノール中で80℃で溶融後に冷却して作成した、エタノールを含むリグニンの団子状の塊はショア硬度が1~7の柔らかい固形物であり、固体としてのストックが可能であった。この塊をリグニンとの重量比1:1でビスフェノールAと混合し、100℃で加熱し続けると、残留しているエタノールが徐々に蒸発し、徐々に粘性が下がって改質リグニンとビスフェノールAからなる固形混合物が得られた。この固形物を一旦冷やして取り出したところ、ショア硬度は20前後の固形物であった。この固形物を、アルミニウム製の型に入れ、120℃で一昼夜加熱すると、再溶融した後にアルミニウム型の形になってから硬化し、ショア硬度78の硬いプラスチックが得られた。硬化後一旦冷却して、再び120℃で加熱しても今度は溶融することはなかった。以上から、エタノール中で作るリグニン固形物、および、エポキシ化合物と混合して作る硬化前樹脂組成物いずれも、固体の状態で作り置きできることが可能であることがわかった。
実施例4:繊維強化複合プラスチックの作成
Claims (10)
- 木質又は草本系のバイオマスに由来し、かつポリエチレングリコール鎖がリグニンの骨格に結合した改質リグニンが、前記改質リグニンを加温下に溶解できかつ200℃より低い沸点を有する炭素数5以下のアルコールを含んで凝集したリグニン固形組成物を含有してなることを特徴とするリグニン組成物。
- 木質又は草本系のバイオマスに由来し、かつポリエチレングリコール鎖がリグニンの骨格に結合した改質リグニンが、前記改質リグニンを加温下に溶解できかつ200℃より低い沸点を有する炭素数5以下のアルコールを含んで凝集したリグニン固形組成物と、エポキシ化合物とを含有してなることを特徴とする加熱硬化用樹脂組成物。
- 請求項2に記載のリグニン固形組成物とエポキシ化合物とを加熱混合して加熱硬化用液状樹脂組成物を作成することを特徴とする加熱硬化用液状樹脂組成物の製造方法。
- 請求項3に記載の加熱硬化用液状樹脂組成物を冷却して加熱硬化用固形樹脂組成物を作成することを特徴とする加熱硬化用固形樹脂組成物の製造方法。
- 請求項4に記載の加熱硬化用固形樹脂組成物を加熱して再度溶融し、鋳型で成型後に硬化させて熱硬化性プラスチックを作成することを特徴とする熱硬化性プラスチックの製造方法。
- 請求項4に記載の加熱硬化用固形樹脂組成物をそのまま加熱加圧成型をして硬化させて熱硬化性プラスチックを作成することを特徴とする熱硬化性プラスチックの製造方法。
- 請求項2に記載の加熱硬化用樹脂組成物に人工繊維を配合してなることを特徴とする繊維強化熱硬化性プラスチック用原料組成物。
- 請求項3に記載の加熱硬化用液状樹脂組成物を加温状態で人工繊維と混合し、冷却によって固化させて繊維強化熱硬化性プラスチック用原料組成物を得ることを特徴とする繊維強化熱硬化性プラスチック用原料組成物の製造方法。
- 請求項4に記載の加熱硬化用固形組成物を人工繊維と加熱混合し、冷却によって固化させて繊維強化熱硬化性プラスチック用原料組成物を得ることを特徴とする繊維強化熱硬化性プラスチック用原料組成物の製造方法。
- 請求項3または4に記載の加熱硬化用液状または固形樹脂組成物を人工繊維と混合し、ついで加熱硬化させることを特徴とする繊維強化熱硬化性プラスチックの製造方法。
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