JP7213681B2 - 鋼管継手用の鋼管製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼管継手用の鋼管製造方法に関する。
図1に示すように、鋼管杭1には、上下の鋼管杭1(1A,1B)を施工現場において簡単に接合するために、機械式の鋼管継手2が用いられる。この鋼管継手2は、ボックス継手3とピン継手4とから構成され、ボックス継手3とピン継手4とを互いに嵌合させた状態で、荷重伝達キー5を挿入してボックス継手3とピン継手4とに跨らせることによって接合を固定するように構成されている。
ボックス継手3やピン継手4は、鋼管を切削加工することによって製造される。この鋼管は、鋼板を熱処理した後、円筒状に板巻きし、こうして得られた円筒状の鋼板を焼鈍して残留応力を低減した後、円筒状となった鋼板の端部どうしを溶接することによって得られる(特許文献1参照)。
従来は、上述のように熱処理された鋼板に対して板巻きしていたため、板巻きに大きな成形エネルギーを要し、これを可能とするためには大型のプレス機が必要であった。また、板巻き工程において端曲げが困難であり平坦部が残る場合があり、このようなときには溶接工程の前にこの平坦部を切り落とす工程が必要となっていた。
さらに、熱処理工程により十分な強度を得るためには、鋼板の炭素当量は高く設定されている必要があるが、炭素当量が高いと溶接工程における溶接性が確保できない。逆に、溶接工程における溶接性を確保するためには、鋼板の炭素当量は低く設定されている必要があるが、炭素当量が低いと熱処理工程により十分な強度が得られない。熱処理工程において得られる強度と、溶接工程における溶接性の両立が困難であった。
特開2003-105442号公報
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、歩留まりを向上させることができるとともに、製造工程の短縮が可能な鋼管製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための本発明に係る鋼管製造方法の特徴構成は、ボックス継手とピン継手とを有し、互いに嵌合された状態の前記ボックス継手と前記ピン継手とに荷重伝達キーを跨らせることによって前記ボックス継手と前記ピン継手とを連結させるように構成された鋼管継手用の鋼管製造方法であって、化学成分が質量%で、0.1≦C≦0.23、0.4≦Mn≦1.2、0.4≦Cr≦1.2、0.15≦Mo≦0.5の条件を満たし、残部がFe及び不純物である鋼板を、調質のための熱処理を行わないまま円筒状又は半円筒状に曲げる板巻き加工工程と、前記板巻き加工工程によって円筒状又は半円筒状に曲げ加工された鋼板の端部どうしを溶接する溶接工程と、前記溶接工程によって溶接された鋼管を調質する熱処理工程とを有し、前記熱処理工程は、前記鋼管の温度をA1変態点まで上昇する加熱工程と、前記加熱工程によって加熱された前記鋼管を毎秒2~20℃の冷却速度で冷却する冷却工程と、前記冷却工程によって冷却された前記鋼管に対して、前記鋼管の温度を450~500℃まで上昇させる焼戻し工程と、を有する点にある。
上述の構成によると、鋼板に対して、まず板巻き加工工程を実施するため、板巻き加工に要するエネルギーは、従来のように熱処理したものを板巻き加工する場合よりも少なくて済むため、プレス機に要求される曲げ加工に要するエネルギーが低減し、容易に板巻き加工をすることができるようになった。また、端曲げが可能となり鋼板の端部に平坦部が存在しないため、それを切り落とす工程が不要となり、歩留まりが向上した。
そして、板巻き加工工程及び溶接工程によって得られた鋼管に対して、熱処理工程を実施することによって、鋼管を硬化させることができるのであるが、この熱処理工程において鋼管の残留応力が低減されるため、従来必要であった残留応力の除去を目的とした別途の焼鈍しのような熱処理が不要である。したがって、製造工程の短縮も可能となった。
発明者らの鋭意研究の結果、本発明に係る鋼管製造方法において製造される鋼管の母材としての鋼板が上記条件の化学成分を質量%で満たすときに、熱処理工程において得られる強度と、溶接工程における溶接性の両立が可能であるという知見が得られた。
発明者らの鋭意研究の結果、本発明に係る鋼管製造方法において製造される鋼管の母材としての鋼板のMn、Cr、Moの質量%の上限は上記条件であることが好ましいという知見が得られた。
冷却工程における冷却速度は、熱処理工程によって鋼管を硬化させる観点からは速いほどよい。一方、熱処理工程中に発生する鋼管の割れを防止する観点からは遅い方がよい。発明者らの鋭意研究の結果、冷却速度が毎秒2~20℃であるときに、熱処理工程において十分に硬化させながらも、割れが発生しにくいという知見が得られた。
発明者らの鋭意研究の結果、上記条件の焼戻し工程によって鋼管に靱性を付与しながら、内部応力の十分な緩和ができるという知見が得られた。
本発明においては、前記鋼管は、前記鋼板の化学成分が質量%で、P≦0.025、S≦0.015の条件を満たすと好適である。
上述の構成によると、鋼板においてPやSは不純物であるため、これらが上記条件であるときに得られる鋼管の品質が特に良好となる。
鋼管杭の説明図である。 本発明に係る鋼管製造方法のフローチャートである。
以下に本発明に係る鋼管製造方法の実施形態を図面に基づいて説明する。
図2に示すように、本発明に係る鋼管製造方法10は、板巻き加工工程20と、溶接工程30と、熱処理工程40とを有する。
なお、鋼管製造方法10に用いられる鋼板6は、少なくとも、C、Mn、Cr、Moを含んで構成されている。
C、Mn、Cr、Moは、得られる鋼管7の強度を左右することから、それぞれ少なくとも化学成分が質量%で0.1≦C、0.4≦Mn、0.4≦Cr、0.15≦Mo、さらには0.6≦Mn、0.4≦Moを満たすことが好ましい。
なお、Mn、Cr、Moの上限値は、Mn≦1.2、Cr≦1.2、Mo≦0.5、さらにはMn≦0.9を満たすことが好ましい。
ただし、Cは、鋼板6の溶接性を左右することから、化学成分が質量%でC≦0.23、さらにはC≦0.16を満たすことが好ましい。
なお、P及びSは、鋼管7における不純物であるため、P≦0.025、S≦0.015、さらにはP≦0.01、S≦0.005を満たすことが好ましく、特に全く含まれないことが好ましい。
なお、本実施形態において、鋼板6は縦横寸法が2700×6000mmであって厚さが40~50mmである。
板巻き加工工程20は、鋼管の母材である鋼板6を、プレス機によって、円筒状又は半円筒状に曲げる工程である。鋼管製造方法10においては、従来は板巻き加工工程の前に行われていた調質のための熱処理工程が行われない。
溶接工程30は、板巻き加工工程20によって円筒状又は半円筒状に曲げ加工された鋼板の端部どうしを溶接する工程である。
熱処理工程40は、溶接工程30によって溶接された鋼管を調質する工程であり、加熱工程41、冷却工程42、及び焼戻し工程43を有する。
加熱工程41は、鋼板を硬化することを目的に行われる工程であって、鋼管の温度をA1変態点、例えば800~1000℃、好ましくは850~900℃の間の一点の温度まで上昇させ、その温度が約2時間保持される。
冷却工程42は、加熱工程41によって加熱された鋼管を毎秒2~20℃、好ましくは毎秒2~10℃の冷却速度で冷却する。
焼戻し工程43は、冷却工程42によって冷却された鋼管に対して、鋼管の温度を400~600℃、好ましくは450~500℃まで上昇させ、約3時間保持した後、冷却する工程である。これにより、加熱工程41及び冷却工程42によって硬化された鋼管に靭性が与えられる。
上述した鋼管製造方法10によって800mm程度の口径の鋼管7が得られる。この鋼管を、長さ150~200mm程度に切断した後、切削加工することによって、図1に示されるボックス継手3やピン継手4が製造される。
なお、上述した加熱工程41における温度及び保持時間や、焼戻し工程43における保持時間は、鋼板は縦横寸法が2700×6000mmであって厚さが40~50mmである場合の例示であってこれに限らない。
上述した実施形態は、いずれも本発明の一例であり、該記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲で適宜変更設計可能である。
1 :鋼管杭
2 :鋼管継手
3 :ボックス継手
4 :ピン継手
5 :荷重伝達キー
6 :鋼板
7 :鋼管
10 :鋼管製造方法
20 :板巻き加工工程
30 :溶接工程
40 :熱処理工程
41 :加熱工程
42 :冷却工程
43 :焼戻し工程

Claims (2)

  1. ボックス継手とピン継手とを有し、互いに嵌合された状態の前記ボックス継手と前記ピン継手とに荷重伝達キーを跨らせることによって前記ボックス継手と前記ピン継手とを連結させるように構成された鋼管継手用の鋼管製造方法であって、
    化学成分が質量%で、0.1≦C≦0.23、0.4≦Mn≦1.2、0.4≦Cr≦1.2、0.15≦Mo≦0.5の条件を満たし、残部がFe及び不純物である鋼板を、
    調質のための熱処理を行わないまま円筒状又は半円筒状に曲げる板巻き加工工程と、
    前記板巻き加工工程によって円筒状又は半円筒状に曲げ加工された鋼板の端部どうしを溶接する溶接工程と、
    前記溶接工程によって溶接された鋼管を調質する熱処理工程とを有し、
    前記熱処理工程は、
    前記鋼管の温度をA1変態点まで上昇する加熱工程と、
    前記加熱工程によって加熱された前記鋼管を毎秒2~20℃の冷却速度で冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程によって冷却された前記鋼管に対して、前記鋼管の温度を450~500℃まで上昇させる焼戻し工程と、を有することを特徴とする鋼管製造方法。
  2. 前記鋼管は、前記鋼板の化学成分が質量%で、P≦0.025、S≦0.015の条件を満たす請求項に記載の鋼管製造方法。
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