JP5430182B2 - マルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法および冷却スラブ - Google Patents

マルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法および冷却スラブ Download PDF

Info

Publication number
JP5430182B2
JP5430182B2 JP2009057076A JP2009057076A JP5430182B2 JP 5430182 B2 JP5430182 B2 JP 5430182B2 JP 2009057076 A JP2009057076 A JP 2009057076A JP 2009057076 A JP2009057076 A JP 2009057076A JP 5430182 B2 JP5430182 B2 JP 5430182B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slab
less
martensitic
temperature
steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009057076A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010209416A (ja
Inventor
龍二 広田
淳一 香月
広 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Steel Co Ltd filed Critical Nisshin Steel Co Ltd
Priority to JP2009057076A priority Critical patent/JP5430182B2/ja
Publication of JP2010209416A publication Critical patent/JP2010209416A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5430182B2 publication Critical patent/JP5430182B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、マルテンサイト系高Cr鋼について、鋳造後の冷却パターンに特徴を有する冷却スラブの製造方法、およびその冷却スラブに関する。
一般に、鋼の連続鋳造後のスラブは加熱炉に装入され、高温に加熱保持された後、熱間圧延に供される。多くの場合、加熱に要するエネルギーを極力低減することを目的として、温度ができるだけ低下しないうちにスラブは加熱炉に装入される。しかし、熱間圧延工場にて操業トラブル等が発生し、長時間にわたり生産が停止した場合には、鋳造後すぐにスラブを加熱炉に装入できなくなり、スラブが常温にまで冷却されてしまうことがある。SUS304、SUS430などの一般的な高Cr鋼においては、スラブが常温にまで冷却されても特に問題は生じない。
ところが、SUS420J2などに代表されるマルテンサイト系高Cr鋼では、スラブの温度が常温まで低下する場合には冷却の過程で表層部から内部に向けて順次マルテンサイト変態が起こり、それに起因してスラブに割れが生じやすい。この割れはいわゆる「焼割れ」と呼ばれる。割れたスラブを熱延すると熱延鋼帯が破断する恐れがある。熱延工程で鋼が破断すると、ただちに操業が停止され、工場の生産性が著しく低下する。そのため、常温付近にまで冷却されて割れが発生したマルテンサイト系高Cr鋼のスラブは、そのままでは熱延に供することができず、スクラップ処理されることが多い。
また近年、連鋳スラブを他のメーカーあるいは他の事業所に供給し、熱延を鋳造とは別の工場で実施するケースが増加している。その場合は船舶や車両での運搬となるが、マルテンサイト系高Cr鋼では焼割れの問題があるため、鋳造後のスラブを常温にまで冷却せずに、焼割れが生じない温度域に保温した状態で運搬することが行われており、コスト増大や工程の煩雑化を招いている。
ステンレス鋼のスラブ割れ防止に関しては、例えば特許文献1に、フェライト単相系ステンレス鋼を対象として、スラブ冷却過程での冷却速度を遅くすべく、対象とするスラブの上下に温片スラブを配置して重ねる手法が開示されている。しかし、この方法をマルテンサイト系鋼種に適用しても、冷却過程でのマルテンサイト変態を回避することはできず、スラブの焼割れは防止できない。
特許第4007166号公報
本発明は、マルテンサイト系高Cr鋼において、鋳造後に常温付近までスラブを冷却した場合でも、割れの生じない健全なスラブが得られる新たな手法によって、熱間加工性の良好なスラブを提供することを目的とする。
上記目的は、質量%で、C:0.05〜0.5%、Si:1%以下、Mn:1%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下、Cr:8〜18%、N:0.1%以下であり、必要に応じてさらにTi:0.23質量%以下、Nb:0.34質量%以下の1種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であるマルテンサイト系高Cr鋼の鋳造スラブが、鋳造後の冷却過程にある段階において、スラブ表面温度がMs点まで降下しないうちにスラブを水槽に浸漬し、スラブ表面温度をMs点以下にまで降下させてスラブ表層部をマルテンサイト組織としたのち、スラブを水槽から取り出し、スラブの中心部と表層部の温度差を利用してスラブ表面温度を250℃以上に復熱させることによりスラブ表層部のマルテンサイト組織を軟質化し、その後、常温空気中または保温カバー内にスラブを保持してスラブ中心部をマルテンサイト組織とすることによりスラブ厚さ方向中心部の断面硬さH 0 (HV)とスラブ広面の表面からの深さが10mm位置の断面硬さH 1 (HV)との差H 0 −H 1 を100HV以上とするマルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法によって達成される。
ここで、「鋳造スラブ」とは鋳造によって得られたスラブを意味する。「冷却スラブ」とは、鋳造後に表面温度が250℃以下にまで冷却された状態の鋳造スラブを意味する。「スラブ表層部をマルテンサイト組織とする」とはスラブの表面から少なくとも10mm深さまでの領域をマルテンサイト組織とすることをいう。
上記において、厚さ150mm以上のスラブにおいて、スラブを水槽から取り出すタイミングをスラブ表面温度が100℃を下回らない時期とすることができる。
また本発明では、上記の化学組成を有するマルテンサイト系高Cr鋼の鋳造スラブであって、スラブ広面の表面から少なくとも深さ10mm以内の表層部が厚さ中心部のマルテンサイト組織より軟化しており、スラブ厚さ方向中心部の断面硬さH0(HV)とスラブ広面の表面からの深さが10mm位置の断面硬さH1(HV)との差H0−H1が100HV以上である熱間加工性の良好なマルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブが提供される。ここで、「スラブ広面」はスラブの厚さ方向両端部の表面である。
従来、マルテンサイト系高Cr鋼の鋳造スラブは常温付近にまで冷却すると、その冷却過程で割れを生じるという問題があったが、本発明によればこの問題が解消され、常温まで冷却した場合でも割れのない健全なスラブが得られるようになった。しかも、従来一般的な連続鋳造工程のライン構成をそのまま利用することが可能であり、新たな強制加熱も必要ない。したがった本発明は、マルテンサイト系高Cr鋼の製造性向上および製造コスト低減に寄与するものである。
鋳造後のスラブを空冷した場合の冷却曲線およびスラブ断面における応力状態を模式的に示した図。 鋳造後のスラブを本発明にしたがって冷却した場合の冷却曲線およびスラブ断面における応力状態を模式的に示した図。 鋳造後に常温まで冷却されたSUS420J2鋼スラブの表面外観写真。 鋳造後に常温まで冷却されたSUS420J2鋼スラブについて断面硬さをプロットしたグラフ。 スラブ表面温度について、水冷引上げ直前温度T1(℃)と復熱最高温度T2(℃)の関係を例示したグラフ。
一般に、マルテンサイト系高Cr鋼の焼割れ発生機構は以下のように考えられている。
図1に、鋳造後のスラブを空冷した場合の冷却曲線と、スラブの鋳造方向に垂直な断面(以下単に「スラブ断面」ということがある)における応力状態を模式的に示す。図では簡単のために、スラブ断面を「表面側」と「厚み中心側」の2つの領域に分けて示している(後述図2においても同様)。本発明で対象とするマルテンサイト系高Cr鋼は、高温ではスラブ表面側と厚み中心側いずれもオーステナイト(γ)組織を呈する。高温から冷却される過程では、スラブの表面側の方が厚み中心側よりも冷却速度が速く、温度が低くなる(a)。スラブ表面側がMs点(マルテンサイト変態開始温度)に達すると、スラブ表面側ではマルテンサイト(α’)変態が起こる。マルテンサイト変態が起こると鋼は膨張するので、厚み中心側は、表面側の膨張によって引張応力を受ける(b)。ただし、厚み中心側は周囲を拘束されているので、この段階で厚み中心側に割れが生じることはない。その後さらに冷却が進行すると、スラブの厚み中心側がMs点に達してその部分でのマルテンサイト変態が起こり、厚み中心側が膨張するので、今度は表面側の方が厚み中心側の膨張によって引張応力を受ける(c)。この場合、表面側はすでに高硬度で靭性に乏しいマルテンサイト組織となっているので、引張応力に起因して割れを生じてしまう。
そこで本発明では、表面側に先に生じたマルテンサイト組織を、復熱によって軟質化し、いわゆる焼戻しマルテンサイト組織と同様な比較的靭性のある組織状態とすることによって、上記のような表面側の割れを防止する。そのためには表面側のみを中心側より大きい冷却速度で冷却し、中心側と表面側の温度差を大きくすることが必要である。本発明ではその手段として、スラブを水槽に浸漬した後、中心側と表面側の温度差が十分に大きくなった状態で水槽から取り出す手順をとる。
図2に、鋳造後のスラブを水槽に浸漬した後、取り出した場合の冷却曲線と、スラブ断面における応力状態を模式的に示す。高温から冷却される過程ではスラブ表面側と厚み中心側いずれもオーステナイト(γ)組織を呈し、表面側の方が厚み中心側よりも温度が低い状態で冷却されることは図1の場合と同じである(a)。本発明では表面温度がMs点に達する前にスラブを水槽に浸漬する。このとき表面側のみが急激に冷却され、厚み中心側との間に大きな温度差が生じる(b)。この段階で表面側はマルテンサイト組織、厚み中心側はオーステナイト組織である。厚み中心側には引張応力が付与されるが、周囲を拘束されているので割れは生じない。水槽に浸漬した後、表面側と厚み中心側との温度差が十分に大きいうちにスラブを水槽から取り出す。そうすると両者の温度差によって、表面側の部位は表面へ逃げる熱流量より厚み中心側から受ける熱流量の方が大きくなり、温度が上昇する(c)。本明細書では、この現象を「復熱」と呼んでいる。復熱によって表面側のマルテンサイト組織が250℃以上に昇温されると焼戻し現象が起こり、表面側のマルテンサイト組織は軟質化して靭性が付与された状態となる。その後、空冷あるいは保温カバー内での徐冷を行うと、厚み中心部がMs点以下の温度となってマルテンサイトに変態した際に、表面側は引張応力を受ける(d)。しかし、表面側のマルテンサイト組織は既に軟質化され靭性が付与されているので、割れの発生が回避される。
図3に、本発明の適用対象であるマルテンサイト系ステンレス鋼SUS420J2の連続鋳造スラブについて、常温までの冷却過程を空冷のみとした場合、および本発明に従って水槽に浸漬したのち取り出す工程を挿入した場合の、得られたスラブの表面外観写真を示す。写真の上下方向がスラブの長手方向(鋳造方向)に対応する。空冷のみを行ったスラブ(図3(a))には表面に大きな割れが認められたのに対し、本発明に従って得られたスラブ(図3(b))には割れは観測されなかった。なお、図3(b)の例は後述表2に示すA−2である。
図4は、図3に示した各スラブについて断面硬さを測定し、表面(広面)からの距離で整理したものである。空冷したスラブ(●プロット)は表面近傍から中心部まで硬さは640HV程度でほぼ一定である。一方、本発明にしたがって表面側を復熱により再昇温させたスラブ(○プロット)では、表面から深さ15mmまでの表層部では硬さが510HV程度に軟質化しており、深さ50mm程度で空冷のみのスラブと同等の硬さとなる。発明者らの詳細な調査によれば、スラブ厚さ方向中心部の断面硬さをH0(HV)、スラブ広面の表面からの深さが10mm位置の断面硬さをH1(HV)とするとき、両者の差H0−H1が100HV以上となるように軟質化された表層部を持つマルテンサイト系高Cr鋼の鋳造スラブは、常温まで冷却された段階で熱間圧延の障害となるような表面の割れがなく、また熱間圧延の加熱に供するまでの間の取扱いにおいてスラブに衝撃が加えられた場合でも一般的なオーステナイト系やフェライト系の鋼種と同様に良好な表面性状が維持されるので、良好な熱間加工性が実現できる。
図5に、スラブ表面温度について、水冷引上げ直前温度T1(℃)と復熱最高温度T2(℃)の関係を調査した結果を例示する。常温まで冷却後にスラブ表面に割れが生じていたものを×印、割れが生じていなかったものを○印でプロットしてある。図5のデータは後述表2のA鋼の例である。水冷引上げ直前温度T1は、スラブを水槽から取り出す直前のスラブ表面温度である。水冷引上げ直前温度T1が高いほど(すなわち水槽中の浸漬時間が短いほど)、復熱最高温度T2が高くなる。しかし、スラブ表面の復熱最高温度T2が250℃に達しなかった場合には焼割れを安定して回避することができない。表面温度250℃未満では表層部のマルテンサイト組織が十分に軟質化されず、靭性が改善されないからである。
ただし、マルテンサイト組織を単に250℃以上の温度に保持すれば靭性が改善されるわけではない。例えばSUS420J2の場合Ms点は300℃付近にあるので、鋳造後の冷却を空冷のみで行った場合(図1のような冷却曲線の場合)でも、Ms点で生じたマルテンサイトはその後しばらくの間250℃以上の温度域に保持されることになる。しかし、そのような熱履歴ではマルテンサイト組織を軟質化することはできない。そのことは、図4の●プロットからわかるとおりである。したがって、軟質化されたマルテンサイト組織を得るためには、マルテンサイト組織を再度「昇温」させる熱履歴が必要となるのである。厚さ150mm以上のスラブであれば、水槽に浸漬して、水冷引上げ直前温度T1を100℃以上とすることによって復熱最高温度T2は250℃以上とすることが可能となる。T2とT1の温度差T2−T1は100℃以上とすることが好ましい。スラブ厚さが150mm以上の場合、T2が250℃以上となるような温度パターンにおいては、通常、自然にT2−T1は100℃以上となる。
一方、スラブ表面の引上げ直前温度T1がMs点(図5の例では約300℃)より高い場合は、復熱時に表層部がオーステナイト組織のままであり、その後の冷却過程で図1と同様のメカニズムによって割れが生じる。復熱最高温度T2の上限は特に定める必要はないが、例えば500℃以下の範囲に管理しても構わない。
スラブを水槽から取り出すタイミング(すなわち浸漬時間)は、予めその製造ラインにおいて予備実験により冷却曲線のデータを求めておき、それに基づいて設定することができる。
本発明で対象とする鋼種は、上記の化学組成を有するマルテンサイト系高Cr鋼である。この組成域には公知の種々のマルテンサイト系ステンレス鋼などが含まれる。
表1に示すマルテンサイト系高Cr鋼を溶製し、連続鋳造設備を用いて厚さ200mm、幅1040mmの断面寸法で鋳造し、連続鋳造設備の後段で長さ7m間隔で溶断して、鋳造スラブを得た。スラブの冷却過程において種々の条件で水槽に浸漬したのち取り出す操作を行い、その後、空気中で常温まで放冷して、冷却スラブを得た。Ms点は各鋼種とも300℃前後である。水槽に浸漬を開始したときの表面温度は400〜700℃の範囲であり、各例ともMs点より高い温度である。表面温度の測定は放射温度計を用いて行った。別途熱電対をスラブ表面に取り付けて測定した測温データを基に放射率等の測定条件を較正してある。各冷却スラブについて表面を観察して割れの有無を調べ、割れが認められなかったものを○、割れが認められたものを×と評価し、○評価を合格とした。表2にスラブの冷却条件および結果を示す。なお、断面硬さを調べた結果、本発明例のものはいずれも前述のH0−H1の値が100HV以上であることを確認している。
表2から判るように、本発明例では、表層部をマルテンサイト組織とした後の復熱によりT2を250℃以上にしたことにより、割れのない健全な冷却スラブが得られた。表面温度の上昇量T2−T1は100℃以上であった。
これに対し、比較例であるA−4、B−4、C−4、D−4は空冷のみで常温まで冷却したことによりスラブに割れが生じた。A−5、B−5、C−5、D−5は水槽への浸漬時間が短すぎたのでT1がMs点より高くなり、水槽中でマルテンサイト変態が起こらなかったことによりその後の冷却過程でスラブに割れが生じた。A−6、B−6、C−6、D−6は水槽への浸漬時間が長すぎたのでT2が250℃を下回り、表層部のマルテンサイト組織が十分に軟質化しなかったことによりその後の冷却過程でスラブに割れが生じた。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.05〜0.5%、Si:1%以下、Mn:1%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下、Cr:8〜18%、N:0.1%以下、残部がFeおよび不可避的不純物であるマルテンサイト系高Cr鋼の鋳造スラブが、鋳造後の冷却過程にある段階において、スラブ表面温度がMs点まで降下しないうちにスラブを水槽に浸漬し、スラブ表面温度をMs点以下にまで降下させてスラブ表層部をマルテンサイト組織としたのち、スラブを水槽から取り出し、スラブの中心部と表層部の温度差を利用してスラブ表面温度を250℃以上に復熱させることによりスラブ表層部のマルテンサイト組織を軟質化し、その後、常温空気中または保温カバー内にスラブを保持してスラブ中心部をマルテンサイト組織とすることによりスラブ厚さ方向中心部の断面硬さH 0 (HV)とスラブ広面の表面からの深さが10mm位置の断面硬さH 1 (HV)との差H 0 −H 1 を100HV以上とするマルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法。
  2. 前記マルテンサイト系高Cr鋼が、さらにTi:0.23質量%以下、Nb:0.34質量%以下の1種以上を含有するものである請求項1に記載のマルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法。
  3. 厚さ150mm以上のスラブにおいて、スラブを水槽から取り出すタイミングをスラブ表面温度が100℃を下回らない時期とする請求項1または2に記載のマルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法。
  4. 質量%で、C:0.05〜0.5%、Si:1%以下、Mn:1%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下、Cr:8〜18%、N:0.1%以下、残部がFeおよび不可避的不純物であるマルテンサイト系高Cr鋼の鋳造スラブであって、スラブ広面の表面から少なくとも深さ10mm以内の表層部が厚さ中心部のマルテンサイト組織より軟化しており、スラブ厚さ方向中心部の断面硬さH0(HV)とスラブ広面の表面からの深さが10mm位置の断面硬さH1(HV)との差H0−H1が100HV以上である熱間加工性の良好なマルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブ。
  5. 前記マルテンサイト系高Cr鋼が、さらにTi:0.23質量%以下、Nb:0.34質量%以下の1種以上を含有するものである請求項4に記載のマルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブ。
JP2009057076A 2009-03-10 2009-03-10 マルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法および冷却スラブ Expired - Fee Related JP5430182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009057076A JP5430182B2 (ja) 2009-03-10 2009-03-10 マルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法および冷却スラブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009057076A JP5430182B2 (ja) 2009-03-10 2009-03-10 マルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法および冷却スラブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010209416A JP2010209416A (ja) 2010-09-24
JP5430182B2 true JP5430182B2 (ja) 2014-02-26

Family

ID=42969882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009057076A Expired - Fee Related JP5430182B2 (ja) 2009-03-10 2009-03-10 マルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法および冷却スラブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5430182B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016114208A1 (ja) * 2015-01-15 2016-07-21 新日鐵住金株式会社 鋳片の連続鋳造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53149119A (en) * 1977-06-01 1978-12-26 Kawasaki Steel Co Method of cooling martensite stainless steel strip high temerature state
JPH08188827A (ja) * 1995-01-09 1996-07-23 Sumitomo Metal Ind Ltd マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法
JPH0999352A (ja) * 1995-10-03 1997-04-15 Aichi Steel Works Ltd 連続鋳造鋳片の冷却方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010209416A (ja) 2010-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102073441B1 (ko) 강, 강판 제품 및 강판 제품을 제조하기 위한 방법
JP5303856B2 (ja) 低温靭性に優れ、かつ強度異方性が小さい高張力鋼材の製造方法
US10837080B2 (en) Rolled steel bar or rolled wire rod for cold-forged component
JP4690995B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法及び連続鋳造設備
JP2000313919A (ja) 耐硫化物割れ性に優れた高強度油井用鋼材の製造方法
JP5105235B2 (ja) 金型の焼入れ方法
JP5088633B2 (ja) 鋼材の製造方法
JP6950820B2 (ja) サワー環境での使用に適した鋼材
US10487373B2 (en) Steel pipe for line pipe and method of manufacturing the same
JP6901045B2 (ja) 鋼管、及び、鋼管の製造方法
JP5041282B2 (ja) マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法
JP5430182B2 (ja) マルテンサイト系高Cr鋼冷却スラブの製造方法および冷却スラブ
CA3085298C (en) Hot-rolled steel sheet for coiled tubing and method for manufacturing the same
JP2003183733A (ja) 線材の製造方法
JP5075293B2 (ja) 金型の焼入れ方法
JP7229827B2 (ja) 高炭素鋼板の製造方法
JP3717745B2 (ja) マンドレルバーとその製造方法
JP2006289391A (ja) 熱間圧延用複合ロールの製造方法及び熱間圧延用複合ロール
JP2019055419A (ja) 冷間圧延用ロール
KR102526496B1 (ko) 전봉 강관
JP5050436B2 (ja) 合金鋼の製造方法
JP2795800B2 (ja) 耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトの製造方法
KR101377920B1 (ko) 철근 및 그 제조 방법
JP2745839B2 (ja) マルテンサイト系ステンレス鋼鋼片の製造法
JP5316058B2 (ja) 熱処理用鋼材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5430182

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees