JP7213477B2 - 素子チップの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、素子チップの製造方法に関し、詳細には、基板をプラズマエッチングにより個片化する方法に関する。
分割領域で画定される複数の素子領域を備える基板を個片化する方法として、分割領域における基板の一方の面から他方の面に達するまで、プラズマエッチングする方法が知られている(特許文献1)。ハンドリング性の観点から、基板は、保持シートに保持された状態でプラズマエッチングされる。
特開2002-93749号公報
基板は、半導体層を備える。この半導体層を分割するように、分割領域と素子領域とが配置される。素子領域は、この半導体層と、例えば配線層とを備える。分割領域は、半導体層と、通常、絶縁膜およびTEG(Test Element Group)や金属配線等の金属材料を備える。
特許文献1では、分割領域における基板をプラズマエッチングする際、金属材料が残存するような条件でプラズマを発生させている。そのため、分割領域の一部は、素子チップとほぼ同じ厚みで残存する。図15は、従来の方法により製造された素子チップが搬送される様子を模式的に示す断面図である。従来の方法では、金属材料313がマスクとなって、その下方にある半導体層311はエッチングされない。そのため、素子チップ300の配線層312側の上面と、分割領域3102の残存部分3102aの上面とはほぼ面一になる。この状態で保持シート322が撓むと、素子チップ300と上記残存部分3102aとが衝突し、素子チップ300が破損する場合がある。近年、一枚の基板から素子チップ300を多く得るために、分割領域の幅が狭くなっている。そのため、上記のような素子チップと上記残存部分との衝突がより生じ易い。
本発明の一局面は、第1の面および前記第1の面とは反対側の第2の面を備えるとともに、複数の素子領域および前記素子領域を画定する分割領域を備え、前記素子領域は、前記第1の面側に配線層を備え、前記分割領域は、前記素子領域を取り囲むとともに金属材料を含まない外縁領域と、前記外縁領域以外の金属材料を含む内側領域とを備える、基板を準備する準備工程と、前記基板の前記第1の面をプラズマに晒して、前記外縁領域における前記基板をエッチングし、溝を形成する溝形成工程と、前記素子領域における前記第2の面にマスクを形成するマスク形成工程と、前記第2の面をプラズマに晒して、前記外縁領域における前記基板を前記溝に到達するまでエッチングし、前記基板を素子チップに個片化する個片化工程と、を備える、素子チップの製造方法に関する。
本発明によれば、製品の歩留まりが向上する。
本発明の実施形態に係る製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る他の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るさらに他の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るさらに他の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るさらに他の製造方法を示すフローチャートである。 搬送キャリアに保持された基板を模式的に示す上面図である。 図6Aに示す搬送キャリアに保持された基板のA-A線における断面図である。 プラズマ処理装置の構造を概略的に示す断面図である。 本発明の一実施形態で使用されるプラズマ処理装置のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る基板を模式的に示す上面図である。 図9Aに示す基板のX-X線における断面図である。 本発明の実施形態に係る露出工程後の基板を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る溝形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係るマスク形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る方法により製造された素子チップを模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る方法により製造された素子チップが搬送される様子を模式的に示す断面図である。 従来の方法により製造された素子チップが搬送される様子を模式的に示す断面図である。
本実施形態は、基板からプラズマエッチングにより素子チップを製造する方法であり、基板の両方の主面にプラズマを照射して、両方の主面から基板をエッチングする。これにより、金属材料が配置されている半導体層もエッチングされて、分割領域における残存部分が素子チップよりも低くなる。よって、素子チップと上記残存部分との衝突が抑制されて、歩留まりが向上する。
すなわち、本実施形態に係る素子チップの製造方法は、第1の面および第1の面とは反対側の第2の面を備えるとともに、複数の素子領域および素子領域を画定する分割領域を備え、素子領域は、第1の面側に配線層を備え、分割領域は、素子領域を取り囲むとともに金属材料を含まない外縁領域と、外縁領域以外の金属材料を含む内側領域とを備える基板を準備する準備工程と、基板の第1の面をプラズマに晒して、外縁領域における基板をエッチングし、溝を形成する溝形成工程と、素子領域における第2の面にマスクを形成するマスク形成工程と、第2の面をプラズマに晒して、外縁領域における基板を溝に到達するまでエッチングし、基板を素子チップに個片化する個片化工程と、を備える。
以下、本実施形態に係る製造方法について、適宜図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る製造方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、基板を準備した後(準備工程S1)、第1の面をプラズマに晒して、外縁領域に溝を形成する(溝形成工程S2)。溝は、分割領域における基板の厚み方向の一部をエッチングすることにより形成される。素子領域は、第1の面側に配線層を備える。配線層はマスクとして機能するため、素子領域における基板はプラズマエッチングされ難い。次いで、素子領域における第2の面にマスクを形成し(マスク形成工程S3)、第2の面をプラズマに晒す(個片化工程S4)。これにより、基板が個片化されて、素子チップが得られる。
図2は、本実施形態に係る他の製造方法を示すフローチャートである。
本実施形態は、溝形成工程の前に露出工程(S2)が行われること以外、図1に示される製造方法と同じである。露出工程は、基板の外縁領域における第1の面が絶縁膜で被覆されている場合に行われる。露出工程では、溝形成工程の前に外縁領域の絶縁膜を除去し、外縁領域において基板を露出させる。これにより、外縁領域における基板を、プラズマによりエッチングすることが可能になる。絶縁膜の除去方法は特に限定されず、例えば、レーザスクライビング、メカニカルダイシング、プラズマエッチング等により行われる。
図3は、本実施形態に係るさらに他の製造方法を示すフローチャートである。
本実施形態は図2に示される製造方法と同じであるが、露出工程(S2)がプラズマエッチングにより行われる。これにより、基板へのダメージが抑制される。さらに、続いて行われる溝形成工程もプラズマを用いるため、工程も簡略化される。ただし、絶縁膜を除去するためのプラズマ(以下、第1のプラズマと称する場合がある。)を発生させる条件と、溝を形成するためのプラズマ(以下、第2のプラズマと称する場合がある。)を発生させる条件とは、異なり得る。プラズマにより、外縁領域および内側領域における絶縁膜は除去される。一方、金属材料はエッチングされずに、その下方の半導体層とともに残存する。
基板の半導体層が所望の素子チップの厚みに対して厚い場合、基板全体の厚み方向の一部を、第2の面側から研削してもよい。研削工程は、溝形成工程の前に行われてよい。研削工程は、マスク形成工程の前に行われてよい。
図4は、本実施形態に係るさらに他の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態では、溝形成工程(S3)の前に研削工程(S2)が行われる。
図5は、本実施形態に係るさらに他の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態では、溝形成工程(S2)の後、マスク形成工程(S4)の前に研削工程(S3)が行われる。
ハンドリング性の観点から、マスク形成工程、特に個片化工程以降の工程は、基板を搬送キャリアで保持した状態で行ってよい。搬送キャリアは、フレームとフレームに固定された保持シートとを備える。
(フレーム)
フレームは、基板の全体と同じかそれ以上の面積の開口を有した枠体であり、所定の幅および略一定の薄い厚みを有している。フレームは、保持シートおよび基板を保持した状態で搬送できる程度の剛性を有している。フレームの開口の形状は特に限定されないが、例えば、円形や、矩形、六角形など多角形であってもよい。フレームには、位置決めのためのノッチやコーナーカットが設けられていてもよい。フレームの材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属や、樹脂等が挙げられる。
(保持シート)
保持シートの材質は特に限定されない。なかでも、基板が貼着され易い点で、保持シートは、粘着層と柔軟性のある非粘着層とを含むことが好ましい。
非粘着層の材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等の熱可塑性樹脂が挙げられる。樹脂フィルムには、伸縮性を付加するためのゴム成分(例えば、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等)、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、導電性材料等の各種添加剤が配合されていてもよい。また、上記熱可塑性樹脂は、アクリル基等の光重合反応を示す官能基を有していてもよい。非粘着層の厚みは特に限定されず、例えば、50μm~300μmであり、好ましくは50μm~150μmである。
粘着層を備える面(粘着面)の外周縁は、フレームの一方の面に貼着しており、フレームの開口を覆っている。粘着面のフレームの開口から露出した部分に、基板の一方の主面(第2の面)が貼着されることにより、基板は保持シートに保持される。
粘着層は、紫外線(UV)の照射によって粘着力が減少する粘着成分からなることが好ましい。これにより、プラズマダイシング後に素子チップをピックアップする際、UV照射を行うことにより、素子チップが粘着層から容易に剥離されて、ピックアップし易くなる。例えば、粘着層は、非粘着層の片面に、UV硬化型アクリル粘着剤を5μm~100μm(好ましくは5μm~15μm)の厚みに塗布することにより得られる。
図6Aは、搬送キャリアに保持された基板を模式的に示す上面図である。図6Bは、図6Aに示す搬送キャリアに保持された基板のA-A線における断面図である。図示例では、便宜上、同じ機能を備える部材に同じ符号を付している。
搬送キャリア20は、フレーム21とフレーム21に固定された保持シート22とを備える。フレーム21には、位置決めのためのノッチ21aおよびコーナーカット21bが設けられている。粘着面22Xの外周縁は、フレーム21の一方の面に貼着し、粘着面22Xのフレーム21の開口から露出した部分に、基板10の一方の主面が貼着される。プラズマ処理の際、保持シート22は、プラズマ処理装置内に設置されるステージと、粘着面22Xとは反対の非粘着面22Yとが接するように、ステージに載置される。
続いて、溝形成工程、個片化工程、および、必要に応じて露出工程で使用されるプラズマ処理装置を具体的に説明する。図7は、プラズマ処理装置の構造を概略的に示す断面図である。図7では、便宜上、搬送キャリアに保持された基板が処理されている。プラズマ処理装置の構造は、これに限定されるものではない。
(プラズマ処理装置)
プラズマ処理装置100は、ステージ111を備えている。搬送キャリア20は、保持シート22の基板10を保持している面が上方を向くように、ステージ111に搭載される。ステージ111は、搬送キャリア20の全体を載置できる程度の大きさを備える。ステージ111の上方には、基板10の少なくとも一部を露出させるための窓部124Wを有するカバー124が配置されている。カバー124には、フレーム21がステージ111に載置されている状態のとき、フレーム21を押圧するための押さえ部材107が配置されている。押さえ部材107は、フレーム21と点接触できる部材(例えば、コイルバネや弾力性を有する樹脂)であることが好ましい。これにより、フレーム21およびカバー124の熱が互いに影響し合うことを抑制しながら、フレーム21の歪みを矯正することができる。
ステージ111およびカバー124は、真空チャンバ103内に配置されている。真空チャンバ103は、上部が開口した概ね円筒状であり、上部開口は蓋体である誘電体部材108により閉鎖されている。真空チャンバ103を構成する材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)、表面をアルマイト加工したアルミニウム等が例示できる。誘電体部材108を構成する材料としては、酸化イットリウム(Y23)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al23)、石英(SiO2)等の誘電体材料が例示できる。誘電体部材108の上方には、上部電極としての第1の電極109が配置されている。第1の電極109は、第1の高周波電源110Aと電気的に接続されている。ステージ111は、真空チャンバ103内の底部側に配置される。
真空チャンバ103には、ガス導入口103aが接続されている。ガス導入口103aには、プラズマ発生用ガス(プロセスガス)の供給源であるプロセスガス源112およびアッシングガス源113が、それぞれ配管によって接続されている。また、真空チャンバ103には、排気口103bが設けられており、排気口103bには、真空チャンバ103内のガスを排気して減圧するための真空ポンプを含む減圧機構114が接続されている。真空チャンバ103内にプロセスガスが供給された状態で、第1の電極109に第1の高周波電源110Aから高周波電力が供給されることにより、真空チャンバ103内にプラズマが発生する。
ステージ111は、それぞれ略円形の電極層115と、金属層116と、電極層115および金属層116を支持する基台117と、電極層115、金属層116および基台117を取り囲む外周部118とを備える。外周部118は導電性および耐エッチング性を有する金属により構成されており、電極層115、金属層116および基台117をプラズマから保護する。外周部118の上面には、円環状の外周リング129が配置されている。外周リング129は、外周部118の上面をプラズマから保護する役割をもつ。電極層115および外周リング129は、例えば、上記の誘電体材料により構成される。
電極層115の内部には、静電吸着(Electrostatic Chuck)用電極(以下、ESC電極119と称す。)と、第2の高周波電源110Bに電気的に接続された第2の電極120とが配置されている。ESC電極119には、直流電源126が電気的に接続されている。静電吸着機構は、ESC電極119および直流電源126により構成されている。静電吸着機構によって、保持シート22はステージ111に押し付けられて固定される。以下、保持シート22をステージ111に固定する固定機構として、静電吸着機構を備える場合を例に挙げて説明するが、これに限定されない。保持シート22のステージ111への固定は、図示しないクランプによって行われてもよい。
金属層116は、例えば、表面にアルマイト被覆を形成したアルミニウム等により構成される。金属層116内には、冷媒流路127が形成されている。冷媒流路127は、ステージ111を冷却する。ステージ111が冷却されることにより、ステージ111に搭載された保持シート22が冷却されるとともに、ステージ111にその一部が接触しているカバー124も冷却される。これにより、基板10や保持シート22が、プラズマ処理中に加熱されることによって損傷されることが抑制される。冷媒流路127内の冷媒は、冷媒循環装置125により循環される。
ステージ111の外周付近には、ステージ111を貫通する複数の支持部122が配置されている。支持部122は、搬送キャリア20のフレーム21を支持する。支持部122は、第1の昇降機構123Aにより昇降駆動される。搬送キャリア20が真空チャンバ103内に搬送されると、所定の位置まで上昇した支持部122に受け渡される。支持部122の上端面がステージ111と同じレベル以下にまで降下することにより、搬送キャリア20は、ステージ111の所定の位置に載置される。
カバー124の端部には、複数の昇降ロッド121が連結しており、カバー124を昇降可能にしている。昇降ロッド121は、第2の昇降機構123Bにより昇降駆動される。第2の昇降機構123Bによるカバー124の昇降の動作は、第1の昇降機構123Aとは独立して行うことができる。
制御装置128は、第1の高周波電源110A、第2の高周波電源110B、プロセスガス源112、アッシングガス源113、減圧機構114、冷媒循環装置125、第1の昇降機構123A、第2の昇降機構123Bおよび静電吸着機構を含むプラズマ処理装置100を構成する要素の動作を制御する。図8は、本実施形態で使用されるプラズマ処理装置のブロック図である。
基板10のエッチングは、基板10が保持された搬送キャリア20を真空チャンバ内に搬入し、基板10がステージ111に載置された状態で行われる。
基板10の搬入の際、真空チャンバ103内では、昇降ロッド121の駆動により、カバー124が所定の位置まで上昇している。図示しないゲートバルブが開いて搬送キャリア20が搬入される。複数の支持部122は、上昇した状態で待機している。搬送キャリア20がステージ111上方の所定の位置に到達すると、支持部122に搬送キャリア20が受け渡される。搬送キャリア20は、保持シート22の粘着面22Xが上方を向くように、支持部122の上端面に受け渡される。
搬送キャリア20が支持部122に受け渡されると、真空チャンバ103は密閉状態に置かれる。次に、支持部122が降下を開始する。支持部122の上端面が、ステージ111と同じレベル以下にまで降下することにより、搬送キャリア20は、ステージ111に載置される。続いて、昇降ロッド121が駆動する。昇降ロッド121は、カバー124を所定の位置にまで降下させる。このとき、カバー124に配置された押さえ部材107がフレーム21に点接触できるように、カバー124とステージ111との距離は調節されている。これにより、フレーム21が押さえ部材107によって押圧されるとともに、フレーム21がカバー124によって覆われ、基板10は窓部124Wから露出する。
カバー124は、例えば、略円形の外形輪郭を有したドーナツ形であり、一定の幅および薄い厚みを備えている。窓部124Wの直径はフレーム21の内径よりも小さく、その外径はフレーム21の外径よりも大きい。したがって、搬送キャリア20をステージの所定の位置に搭載し、カバー124を降下させると、カバー124は、フレーム21を覆うことができる。窓部124Wからは、基板10の少なくとも一部が露出する。
カバー124は、例えば、セラミックス(例えば、アルミナ、窒化アルミニウムなど)や石英などの誘電体や、アルミニウムあるいは表面がアルマイト処理されたアルミニウムなどの金属で構成される。押さえ部材107は、上記の誘電体や金属の他、樹脂材料で構成され得る。
搬送キャリア20が支持部122に受け渡された後、直流電源126からESC電極119に電圧を印加する。これにより、保持シート22がステージ111に接触すると同時にステージ111に静電吸着される。なお、ESC電極119への電圧の印加は、保持シート22がステージ111に載置された後(接触した後)に、開始されてもよい。
エッチングが終了すると、真空チャンバ103内のガスが排出され、ゲートバルブが開く。複数の素子チップを保持する搬送キャリア20は、ゲートバルブから進入した搬送機構によって、プラズマ処理装置100から搬出される。搬送キャリア20が搬出されると、ゲートバルブは速やかに閉じられる。搬送キャリア20の搬出プロセスは、上記のような搬送キャリア20をステージ111に搭載する手順とは逆の手順で行われてもよい。すなわち、カバー124を所定の位置にまで上昇させた後、ESC電極119への印加電圧をゼロにして、搬送キャリア20のステージ111への吸着を解除し、支持部122を上昇させる。支持部122が所定の位置まで上昇した後、搬送キャリア20は搬出される。
以下、本実施形態に係る製造方法の一例を、適宜図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
本実施形態の製造方法は、図3に示すフローに対応する。
(1)準備工程(S1)
まず、ダイシングの対象となる基板を準備する。
(基板)
基板は、複数の素子領域と素子領域を画定する分割領域とを備えるとともに、第1の面および第2の面を備える。素子領域は、半導体層と、半導体層の第1の面側に積層される配線層と、を備える。分割領域における基板をエッチングすることにより、半導体層および配線層を有する素子チップが得られる。
基板の大きさは特に限定されず、例えば、最大径50mm以上、300mm以下程度である。基板の形状も特に限定されず、例えば、円形、角型である。また、基板には、オリエンテーションフラット(オリフラ)、ノッチ等の切欠き(いずれも図示せず)が設けられていてもよい。
半導体層は、例えば、シリコン(Si)、ガリウム砒素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)等を含む。素子チップにおける半導体層の厚みは特に限定されず、例えば、20μm以上、1000μm以下であり、100μm以上、300μm以下であってもよい。
配線層は、例えば、半導体回路、電子部品素子、MEMS等を構成しており、第1絶縁膜、金属材料、樹脂保護層(例えば、ポリイミド)、レジスト層、電極パッド、バンプ等を備えてもよい。第1絶縁膜は、配線用の金属材料との積層体(多層配線層あるいは再配線層)として含まれてもよい。
分割領域における基板は、半導体層とともに、例えば、第2絶縁膜、TEGといわれるテスト回路、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等を含む金属材料を備える。分割領域は、素子領域を取り囲む外縁領域と、外縁領域以外の内側領域とを備える。第2絶縁膜は、主に外縁領域に配置されている。第2絶縁膜は、内側領域に配置されてもよい。金属材料は、内側領域に配置されている。第2絶縁膜は、例えば、二酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(Si)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO))等を含む。
分割領域の形状は、直線に限られず、所望の素子チップの形状に応じて設定されればよく、ジグザグであってもよいし、波線であってもよい。なお、素子チップの形状としては、例えば、矩形、六角形等が挙げられる。
分割領域の幅は特に限定されず、基板や素子チップの大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。分割領域の幅は、例えば、10μm以上、300μm以下である。複数の分割領域の幅は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。分割領域は、通常、複数本、基板に配置されている。隣接する分割領域同士のピッチも特に限定されず、基板や素子チップの大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。
外縁領域の幅Wも特に限定されず、金属材料の位置、大きさ等により適宜設定される。外縁領域の幅Wは、例えば、0.2μm以上、20μm以下であってよく、0.5μm以上、10μm以下であってよい。プラズマエッチングによれば、このような狭い領域であっても精度良くエッチングすることができる。
外縁領域の幅は、基板に配置された金属材料のうち、2つの素子領域の間に介在し、分割領域の幅方向における長さが最大となる金属材料(第1金属材料)を基準にして決定される。第1金属材料が、第1素子領域と第2素子領域とに挟まれた分割領域(第1ストリート)に配置されている場合を想定する。第1金属材料と第1素子領域との最短距離W1を算出する。第1金属材料と第2素子領域との最短距離W2を算出する。最短距離W1および最短距離W2のうち、大きい方を外縁領域の幅Wとする。
外縁領域は、素子領域の外縁を、上記第1金属材料を基準にして決定された幅Wだけ離れた線Lで取り囲む。この素子領域を取り囲む線Lと、当該素子領域との間の領域が、外縁領域である。外縁領域には、金属材料は含まれない。分割領域のうち、外縁領域以外の領域が内側領域である。
図9Aは、本実施形態に係る基板を模式的に示す上面図である。図9Bは、図9Aに示す基板のX-X線における断面図である。図9Aでは、便宜上、金属材料にハッチングを付している。
基板10は、複数の素子領域101と素子領域101を画定する分割領域102とを備えるとともに、第1の面10Xおよび第2の面10Yを備える。素子領域101は、半導体層11と、半導体層11の第1の面10X側に積層される配線層12と、を備える。
分割領域102における基板10は、半導体層11とともに、第2絶縁膜14および金属材料13を備える。分割領域102は、素子領域101を取り囲む外縁領域1021と、外縁領域1021以外の内側領域1022とを備える。第2絶縁膜14は、外縁領域1021および内側領域1022に配置されている。金属材料13は、内側領域1022に配置されている。
第1素子領域101aと第2素子領域101bとに挟まれた分割領域(第1ストリート)に、分割領域102の幅方向における長さが最大となる第1金属材料13aが配置されている。外縁領域1021は、素子領域101の外縁を、第1金属材料13aを基準にして決定された幅Wの分離れた線Lで取り囲んでいる。線Lは、図9Aにおいて破線で示されている。外縁領域1021の幅Wは、第1金属材料13aと第1素子領域101aとの最短距離W1と、第1金属材料13aと第2素子領域101bとの最短距離W2のうち、大きい方である。
(2)露出工程(S2)
基板の第1の面をプラズマ(第1のプラズマ)に晒して、外縁領域における第2絶縁膜をエッチングする。これにより、外縁領域において基板(半導体層)が露出する。
露出工程により、分割領域の外縁領域において半導体層が露出する。一方、内側領域では、金属材料はエッチングされず、これがマスクとなってその下方の半導体層は保護される。素子領域においても同様に、配線層がマスクとなって、その下方の半導体層を保護している。露出工程において、外縁領域における半導体層の一部がエッチングされてもよい。
第1のプラズマを発生させる条件は、第2絶縁膜の材料および量等に応じて適宜設定される。第1のプラズマは、第2絶縁膜をエッチングするが、半導体層をエッチングしない条件で発生されてよい。第1のプラズマは、例えば、CF、CHF、C、Ar、O等を含むプロセスガスを用いて発生させてよい。
第1のプラズマのその他の発生条件として、例えば、プラズマ処理装置の真空チャンバ内の圧力を1Pa以上、10Pa以下にする。さらに、第1の電極に2000W以上、3000W以下の高周波電力を投入するとともに、第2の電極に500W以上、1500W以下の高周波電力を投入して、基板が載置されるステージにバイアス電圧をかけてもよい。
図10は、本実施形態に係る露出工程後の基板を模式的に示す断面図である。
分割領域102の外縁領域1021において、半導体層11が露出している。一方、内側領域1022では、金属材料13はエッチングされず残存している。素子領域101における配線層12も残存している。金属材料13が配置されていない分割領域102では、全域の配線層12が除去されて半導体層11が露出している。
(3)溝形成工程(S3)
基板の第1の面をプラズマ(第2のプラズマ)に晒して、外縁領域における基板の厚み方向の一部をエッチングし、溝を形成する。
溝形成工程により、分割領域の外縁領域において、半導体層の厚み方向の一部が除去されて、溝(第1溝)が形成される。一方、内側領域および素子領域では、露出工程と同様に、金属材料、配線層および半導体層はエッチングされない。金属材料を備えない内側領域では、外縁領域と同様に半導体層がエッチングされて、第2溝が形成される。
第2のプラズマの発生条件は、半導体層の材質等に応じて適宜設定される。
半導体層がSiを含む場合、半導体層は、例えば、ボッシュプロセスによりプラズマエッチングされる。ボッシュプロセスでは、半導体層が深さ方向に垂直にエッチングされる。ボッシュプロセスは、堆積ステップと、堆積膜エッチングステップと、Siエッチングステップとを順次繰り返すことにより、半導体層を深さ方向に掘り進む。
堆積ステップは、例えば、プロセスガスとしてCを150sccm以上、250sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を15Pa以上、25Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W以上、2500W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を0W以上、50W以下として、2秒以上、15秒以下、処理する条件で行われる。
堆積膜エッチングステップは、例えば、プロセスガスとしてSFを200sccm以上、400sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa以上、15Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W以上、2500W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を300W以上、1000W以下として、2秒以上、10秒以下、処理する条件で行われる。
Siエッチングステップは、例えば、プロセスガスとしてSFを200sccm以上、400sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa以上、15Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W以上、2500W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を50W以上、500W以下として、10秒以上、20秒以下、処理する条件で行われる。
上記のような条件で、堆積ステップ、堆積膜エッチングステップ、および、Siエッチングステップを繰り返すことにより、Siを含む半導体層は、5μm/分以上、20μm/分以下の速度で深さ方向に垂直にエッチングされ得る。
第1溝の第1の面からの深さd1は、特に限定されない。第1溝の深さd1は、個片化工程の後に、分割領域に残存する部分の高さとほぼ同等である。そのため、深さd1は、搬送工程やピックアップ工程の際に素子チップが衝突しない程度に深くてよい。一方、工程時間を考慮すると、深さd1は過度に深くなくてよい。深さd1は、例えば、得られる素子チップの厚みの10%以上、50%以下であってよく、15%以上、25%以下であってよい。また、深さd1は、外縁領域の幅Wの50%以上、1500%以下であってよく、500%以上、1000%以下であってよい。
深さd1は、素子領域における第1の面から第1溝の底部までの任意の3点の距離の平均値である。得られる素子チップの厚みは、任意の3つの素子チップの最大の厚みの平均値である。
図11は、本実施形態に係る溝形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。
溝形成工程により、分割領域102の外縁領域1021において、深さd1の第1溝1023が形成されている。一方、内側領域1022および素子領域101では、金属材料13、配線層12および半導体層11はエッチングされていない。金属材料13を備えない分割領域102では、外縁領域1021と同様に半導体層11がエッチングされて、第2溝1024が形成されている。深さd1は、素子領域101における第1の面10Xから第1溝1023の底部1023aまでの距離に基づいて算出される。
(4)マスク形成工程(S4)
素子領域における第2の面にマスクを形成する。このとき、例えば、基板をプラズマ処理装置から搬出し、基板を反転させて第2の面を上方に向けた状態で、マスクが形成される。マスク形成工程の前に、基板を搬送キャリアに保持させてもよい。
マスクは、素子領域における半導体層をプラズマから保護するために設けられる。
マスクの厚みは特に限定されないが、個片化工程におけるプラズマエッチングにより完全には除去されない程度であることが好ましい。マスクの厚みは、例えば、個片化工程においてマスクがエッチングされる量(厚み)を算出し、このエッチング量以上になるように設定される。
マスクは、例えば、ポリイミド等の熱硬化性樹脂、フェノール樹脂等のフォトレジスト、あるいは、アクリル樹脂等の水溶性レジスト等の、いわゆるレジスト材料を含む。
レジスト材料を、例えばシート状に成型した後、このシートを第2の面に貼り付けるか、あるいは、レジスト材料の原料液を、回転塗布やスプレー塗布等の方法を用いて、第2の面に塗布する。その後、分割領域に対応する部分のジスト材料を除去することにより、マスクが形成される。フォトレジストにより形成されたマスクは、フォトリソグラフィ法によって除去することができる。熱硬化性樹脂あるいは水溶性レジストにより形成されたマスクは、レーザスクライビングによりパターニングして、除去されてもよい。
図12は、本実施形態に係るマスク形成工程後の基板を模式的に示す断面図である。素子領域101における第2の面10Yにマスク40が形成されている。
(5)個片化工程(S5)
基板の第2の面をプラズマ(第3のプラズマ)に晒して、外縁領域に対応する基板を溝に到達するまでエッチングし、基板を素子チップに個片化する。
個片化工程では、溝形成工程とは反対側の第2の面からプラズマが照射される。さらに、第2の面の分割領域に対応する部分にはマスクが形成されていない。よって、分割領域において、半導体層は厚み方向に除去される。このとき、第2の面から第1溝の底部に到達するまで、半導体層をエッチングする。これにより、分割領域における残存部分の第1の面からの高さは、素子チップよりも低くなる。さらにエッチングを行って、残存部分の高さをより低くしてもよい。
個片化工程において、第3のプラズマの発生条件は、半導体層の材質等に応じて設定される。本工程においても、半導体層は、例えば、ボッシュプロセスによりプラズマエッチングされる。ただし、第1溝を形成する程度の精度は求められないため、本工程では、より高速でエッチング可能である。
堆積ステップは、例えば、プロセスガスとしてCを150sccm以上、250sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を15Pa以上、25Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W以上、2500W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を0W以上、50W以下として、2秒以上、15秒以下、処理する条件で行われる。
堆積膜エッチングステップは、例えば、プロセスガスとしてSFを200sccm以上、400sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa以上、15Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W以上、2500W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を300W以上、1000W以下として、2秒以上、10秒以下、処理する条件で行われる。
Siエッチングステップは、例えば、プロセスガスとしてSFを200sccm以上、400sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa以上、15Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への投入電力を1500W以上、2500W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への投入電力を50W以上、500W以下として、10秒以上、20秒間以下、処理する条件で行われる。
上記のような条件で、堆積ステップ、堆積膜エッチングステップ、および、Siエッチングステップを繰り返すことにより、Siを含む半導体層は、10μm/分以上、20μm/分以下の速度で深さ方向に垂直にエッチングされ得る。
図13は、本実施形態に係る方法により製造された素子チップを、模式的に示す断面図である。第2の面10Yから第1溝1023の底部1023aに到達するまで、分割領域102の半導体層11がエッチングされている。そのため、分割領域102における残存部分102aの第1の面10Xからの高さは、素子チップ200よりも低くなっている。
基板が個片化された後、プラズマ処理装置においてアッシングを行ってもよい。これにより、マスクが除去される。
アッシングは、例えば、アッシングガスとしてCFとOとの混合ガス(流量比CF:O=1:10)を150sccm以上、300sccm以下で供給しながら、真空チャンバ内の圧力を5Pa以上、15Pa以下に調整し、第1の高周波電源から第1の電極への印加電力を1500W以上、5000W以下として、第2の高周波電源から第2の電極への印加電力を0W以上、300W以下とする条件により行われる。なお、アッシング工程における第2の電極への印加電力は、個片化工程における第2の電極への印加電力よりも小さくなるように設定することが望ましい。
なお、マスクが水溶性である場合、アッシングに替えて、水洗によりマスクを除去してもよい。
(7)ピックアップ工程
素子チップを、保持シートから取り外す。
素子チップを、例えば、保持シートの非粘着面側から、保持シートとともに突き上げピンで突き上げる。これにより、素子チップの少なくとも一部は、保持シートから浮き上がる。その後、ピックアップ装置により、素子チップは保持シートから取り外される。一方、分割領域における残存部分は、保持シートに保持させたままでよい。残存部分は、例えば保持シートとともに廃棄される。
金属材料を備える残存部分の高さは、素子チップよりも低い。残存部分の保持シートからの高さは、例えば、素子チップの厚みの10%以上、50%以下であり、15%以上、25%以下である。よって、搬送およびピックアップ工程において、保持シートが撓んだ場合にも、素子チップと上記残存部分との衝突が抑制されて、歩留まりが向上する。
図14は、本実施形態に係る方法により製造された素子チップが搬送される様子を模式的に示す断面図である。金属材料13を備える残存部分102aの高さが素子チップ200よりも低いため、搬送中に素子チップ200と残存部分102aとが衝突することが抑制される。
[第2実施形態]
本実施形態では、マスク形成工程の前に、基板全体の厚み方向の一部を第2の面側から研削する研削工程が行われる。このこと以外、本実施形態は、第1実施形態と同様に実行される。本実施形態の製造方法は、図5に示すフローに対応する。
研削工程において、基板は第2の面側から研削されて、所望の厚みに薄化される。研削装置の種類は特に限定されず、例えば、ダイヤモンドホイールを備えるバックグラインダー等が挙げられる。
本発明の製造方法は、基板からプラズマエッチングにより素子チップを製造する方法として有用である。
10:基板
10X:第1の面
10Y:第2の面
101:素子領域
101a:第1素子領域
101b:第2素子領域
102:分割領域
102a:残存部分
1021:外縁領域
1022:内側領域
1023:第1溝
1023a:第1溝の底部
1024:第2溝
11:半導体層
12:配線層
13:金属材料
13a:第1金属材料
14:第2絶縁膜
20:搬送キャリア
21:フレーム
21a:ノッチ
21b:コーナーカット
22:保持シート
22X:粘着面
22Y:非粘着面
40:マスク
100:プラズマ処理装置
103:真空チャンバ
103a:ガス導入口
103b:排気口
108:誘電体部材
109:第1の電極
110A:第1の高周波電源
110B:第2の高周波電源
111:ステージ
112:プロセスガス源
113:アッシングガス源
114:減圧機構
115:電極層
116:金属層
117:基台
118:外周部
119:ESC電極
120:第2の電極
121:昇降ロッド
122:支持部
123A:第1の昇降機構
123B:第2の昇降機構
124:カバー
124W:窓部
125:冷媒循環装置
126:直流電源
127:冷媒流路
128:制御装置
129:外周リング
200:素子チップ
300:素子チップ
3102a:残存部分
311:半導体層
312:配線層
313:金属材料
322:保持シート

Claims (6)

  1. 第1の面および前記第1の面とは反対側の第2の面を備えるとともに、複数の素子領域および前記素子領域を画定する分割領域を備え、前記素子領域は、前記第1の面側に配線層を備え、前記分割領域は、前記素子領域を取り囲むとともに金属材料を含まない外縁領域と、前記外縁領域以外の金属材料を含む内側領域とを備える、基板を準備する準備工程と、
    前記基板の前記第1の面をプラズマに晒して、前記外縁領域における前記基板をエッチングし、溝を形成する溝形成工程と、
    前記素子領域における前記第2の面にマスクを形成するマスク形成工程と、
    前記第2の面をプラズマに晒して、前記外縁領域における前記基板を前記溝に到達するまでエッチングし、前記基板を素子チップに個片化する個片化工程と、を備える、素子チップの製造方法。
  2. 前記準備工程において準備される前記基板の前記外縁領域における前記第1の面は、絶縁膜で被覆されており、
    前記溝形成工程の前に、前記基板の前記第1の面をプラズマに晒して、前記絶縁膜をエッチングし、前記外縁領域において前記基板を露出させる露出工程を備える、請求項1に記載の素子チップの製造方法。
  3. 前記溝形成工程の前に、前記基板全体の厚み方向の一部を前記第2の面側から研削する研削工程を備える、請求項1または2に記載の素子チップの製造方法。
  4. 前記マスク形成工程の前に、前記基板全体の厚み方向の一部を前記第2の面側から研削する研削工程を備える、請求項1または2に記載の素子チップの製造方法。
  5. 前記溝の前記第1の面からの深さは、得られる前記素子チップの厚みの10%以上、50%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の素子チップの製造方法。
  6. 前記溝の前記第1の面からの深さは、前記外縁領域の幅の50%以上、1500%以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の素子チップの製造方法。
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