JP7213232B2 - 冷凍麺食品 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍麺及びソースを有し、冷凍温度帯で保存、流通及び/又は販売され、喫食時に電子レンジ等によって加熱解凍される冷凍麺食品に関する。
冷凍麺食品としては従来、調理済み麺の上にソースが添加された状態で冷凍された、いわゆるワンディッシュタイプが一般的である。例えば特許文献1には、ワンディッシュタイプの冷凍パスタが記載されている。ワンディッシュタイプの冷凍麺食品は、冷凍麺及びソースが一体となった冷凍固化物を有し、該冷凍固化物の冷凍状態の維持が可能な冷凍温度帯で保存、流通及び/又は販売され、喫食時には、該冷凍固化物を電子レンジ等によって加熱解凍することで喫食可能な状態とされる。
特許文献2には、パスタソースなどの液状又はペースト状食品組成物を容器に収容した状態で冷凍すると、該食品組成物が完全に硬化して容器から取り出したり、必要量を取り分けたりすることが困難になるという課題があることに鑑み、この課題を解決するために、該食品組成物の組成をα化していない澱粉、糖質及び水を含有するものとし、且つ該食品組成物の水分量を特定範囲とすることが記載されている。特許文献2記載技術によれば、冷凍状態においても完全に硬化することなく、加えられた湯や水に速やかにかつ均一に分散することができる冷凍食品組成物が得られるとされている。
特許文献3には、pH5以下の酸性食品と接触した状態で加熱した場合や、該酸性食品と接触した状態で長期保存する場合であっても、乳化が壊れオイルオフを生じず、凝集や固化し難く、滑らかな食感を有するクリームとして、融点30℃以下の油脂及びHLB値14以上のショ糖脂肪酸エステルを含有する耐酸性クリームが記載され、また、該酸性食品の例示として、パスタソースが記載されている。特許文献3には、この耐酸性クリームを冷凍させることは記載されていない。
特開2001-186852号公報 特開2014-60960号公報 特開2014-168428号公報
冷凍麺食品におけるソースには通常、油脂が含有されているところ、該油脂の曇点(融点)は、該冷凍麺食品を解凍調理して得られる麺食品の食味食感に少なからず影響を及ぼす。例えば、比較的曇点(融点)の低い油脂を含有するソースは風味が良好で、麺と混合して麺食品として喫食した場合には、比較的軽い食感が楽しめる。
しかしながら、ソースに含有されている油脂の曇点(融点)が低いと、該ソースの低温における流動性が高まるため、例えば、ワンディッシュタイプの冷凍麺食品の製造時において、調理済み麺の上にソースを添加した状態で冷凍した場合に、麺は冷凍しても、ソースは冷凍せずに流動性を有したままとなって、冷凍麺及びソースが一体となった冷凍固化物を効率良く製造できず、冷凍麺食品の生産性が低下するという問題が生じるおそれがある。また、ワンディッシュタイプの冷凍麺食品の喫食時において、該冷凍麺食品(即ち冷凍麺及びソースの一体化物)を電子レンジで加熱解凍した場合に、該冷凍麺食品におけるソースに低曇点(低融点)の油脂が含有されていると、該ソースは冷凍麺よりも早い段階で解凍されるため、該ソースがレンジ加熱による過加熱のダメージを受けやすく、特にソースの風味が低下するという問題がある。
本発明の課題は、加熱解凍によるソースの品質低下を起こし難く、食味食感に優れる冷凍麺食品を提供することである。
本発明は、冷凍麺及びソースを各々独立した状態で有し、該冷凍麺の冷凍状態の維持が可能な冷凍温度帯で保存、流通及び/又は販売される冷凍麺食品であって、下記(A)及び(B)の少なくとも一方を満たす冷凍麺食品である。
(A)0℃で凝固せず且つ曇点が-5℃以下の低曇点油脂を4.5質量%以上含有する特定油脂が、前記ソースに15質量%以上含有されている。
(B)0℃で凝固せず且つ曇点が-5℃以下の低曇点油脂が、前記ソースに10質量%以上含有されている。
図1は、曇点の測定方法の説明図である。
本発明の冷凍麺食品は、冷凍麺及びソースを有し、該冷凍麺の冷凍状態の維持が可能な冷凍温度帯、具体的には例えば-18℃以下、より具体的には-25~-18℃で保存、流通及び/又は販売されるものである。
本発明の冷凍麺食品の主たる特徴の1つとして、冷凍麺及びソースを各々独立した状態で有する点が挙げられる。即ち、本発明の冷凍麺食品においては、従来のワンディッシュタイプの冷凍麺食品のように冷凍麺とソースとが一体となっておらず、両者が互いに分離可能に存在している。斯かる構成により、本発明の冷凍麺食品を喫食する際には、冷凍麺及びソースそれぞれに対して適切な解凍処理を個別に行うことが可能である。具体的には例えば、冷凍麺のみを電子レンジで加熱解凍し、ソースは加熱解凍しないか、又は別の方法(例えば、ソースを室温の環境に放置する方法、ソースに流水を当てて解凍する方法など)で解凍する、というような処理が可能である。これにより、ワンディッシュタイプの冷凍麺食品を電子レンジで加熱解凍した場合に懸念される、ソースのレンジ加熱による過加熱のダメージが未然に防止され、ソース本来の良好な風味が楽しめるようになる。また、本発明に係るソースは、後述するように、含有されている油脂の曇点(融点)が比較的低く、それ故、低温下での流動性が比較的高いため、仮に、ワンディッシュタイプの冷凍麺食品を製造する場合と同様に、調理済み麺の上に該ソースを添加した状態で冷凍すると、麺だけ冷凍してソースは冷凍しないという不都合が起こり得るが、本発明の冷凍麺食品を製造する場合には、冷凍麺及びソースを各々独立した状態で有するようにするために、このような両者を一体的に冷凍する方法は通常採用されないので、斯かる不都合が起こり難く、高品質の冷凍麺食品を効率良く製造することが可能である。
前記の「冷凍麺及びソースを各々独立した状態で有する」の具体例として、冷凍麺とソースとがそれぞれ個別に包装された形態、即ち、冷凍麺が包装袋や包装箱などの包装材で包装され、ソースが該包装材とは別体の包装材で包装された形態を例示できる。尤も、本発明における冷凍麺及びソースの含有形態はこれに制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態を採用することができる。
本発明の冷凍麺食品は、典型的には、箱や袋などの包装容器に収容され、その包装容器ごと、冷凍麺の冷凍状態の維持が可能な冷凍温度帯で保存、流通及び/又は販売される。この包装容器の内部には、冷凍麺及びソースが各々独立した状態で存在する。
本発明の冷凍麺食品の主たる特徴の他の1つとして、本発明に係るソースが、0℃で凝固せず且つ曇点-5℃以下の低曇点油脂を含有する点が挙げられる。これにより、本発明に係るソースは風味が良好で、麺(本発明に係る冷凍麺を解凍して得られる調理済み麺)と混合して麺食品として喫食した場合には、比較的軽い食感が楽しめる。特に、麺食品が冷製パスタなどの冷製麺食品の場合には、良好なソースの風味と軽い食感がより一層確実に楽しめる。従来のワンディッシュタイプの冷凍麺食品におけるソースにこのような低曇点油脂が含有されていると、冷凍麺食品の生産性の低下、喫食時の加熱解凍に起因するソースの過加熱によるダメージなどの不都合が懸念されるが、本発明の冷凍麺食品は前述した通り、冷凍麺及びソースを各々独立した状態で有するため、斯かる懸念が払拭されており、生産性に優れ、また喫食時には、冷凍麺のみを電子レンジなどで加熱解凍することで、低曇点油脂を含有する風味良好なソースを楽しむことができる。前記低曇点油脂の曇点は、好ましくは-10℃以下である。油脂の曇点は下記方法により測定される。
<曇点の測定方法>
測定対象の油脂を湯浴等により完全に融解させたものを試料とする。図1に示すように、内容物の温度を測定する温度計T1を備えた小試験管10の内部に、融解した試料Sを4mL採取し、試料Sの温度が40℃付近に低下するまで放冷した後、内部に小試験管10を収容可能な大きさを有する大試験管11の該内部に、小試験管10を収容する。別途、容量2Lのビーカー12に、1cm角に砕いた氷と該氷の全重量の20質量%以上の塩化ナトリウムとを含有する氷水を入れて、冷却浴13を作製し、冷却浴13に大試験管11を入れて冷却する。ビーカー12には、冷却浴13の温度を測定する温度計T2を設置する。そして、冷却浴13から大試験管11を取り出し、約30秒程度ごとに内部の小試験管10を目視観察し、試料Sの一部に曇りが認められたときの試料Sの温度を温度計T1で測定し、その測定値を試料Sの曇点とする。尚、図1には、曇点の測定に用いる小試験管10などの各器具の各部の寸法(単位:mm)を記載した。
前記低曇点油脂としては、例えば、ひまわり油、大豆油、綿実油、サラダ油、コーン油、菜種油、米ぬか油、紅花油、アマニ油が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの低曇点油脂の中でもひまわり油、大豆油、コーン油が好ましく、特にひまわり油が好ましい。
本発明の冷凍麺食品は、下記(A)及び(B)の少なくとも一方を満たす。これにより、本発明に係るソースは低温でも比較的高い流動性を有し、電子レンジなどを用いて加熱解凍しなくても、別途冷凍麺を加熱解凍して得られた麺(調理済み麺)に対して容易に混合することが可能となり、喫食時のハンドリング性が向上する。より具体的には、下記(A)及び(B)の少なくとも一方を満たすことで、本発明に係るソースは、本発明の冷凍麺食品を喫食可能な状態とする場合に、一切の解凍処理を必要とせずにそのまま麺(本発明に係る冷凍麺を解凍して得られる調理済み麺)と混合可能なものとなり得、あるいは、電子レンジなどの加熱調理器を用いずに、室温の環境に放置する、流水を当てたり湯煎したりする等の比較的簡易な解凍方法により解凍可能なものとなり得る。
(A)前記低曇点油脂を4.5質量%以上、好ましくは4.5~90質量%、より好ましくは5~70質量%含有する特定油脂が、本発明に係るソースに15質量%以上、好ましくは15~70質量%、より好ましくは20~50質量%含有されている。
(B)前記低曇点油脂が、本発明に係るソースに10質量%以上含有されている。
前記(A)に関し、前記低曇点油脂を4.5質量%以上含有する特定油脂としては、例えば、ひまわり油、大豆油、綿実油、サラダ油、コーン油、菜種油、米ぬか油、紅花油、アマニ油が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの特定油脂の中でもひまわり油、大豆油、コーン油が好ましく、特にひまわり油が好ましい。
また、本発明に係るソースは、1)前記低曇点油脂の含有量が、該ソースの全質量に対して、好ましくは30質量%以上、より好ましくは30~50質量%であり、且つ2)該ソースを静置して油相と水相とに分離した状態の該水相における塩分濃度が、好ましくは2.0質量%以上、より好ましくは2.2質量%以上であることが好ましい。前記1)及び2)の双方を満たすことで、本発明に係るソースは、それが置かれている環境の雰囲気温度が低温帯、より具体的には、本発明に係る冷凍麺の冷凍状態の維持が可能な冷凍温度帯であっても流動性を有し、喫食時のハンドリング性に優れたものとなり得る。
本発明に係るソースにおける水の含有量は、該ソースの全質量に対して、好ましくは40~88質量%以下、より好ましくは50~85質量%である。
本発明に係るソースは、前記低曇点油脂及び水に加えてさらに、乳化剤を含有してもよい。ソースに乳化剤が含有されることで、水相と油相の乳化安定という効果が奏される。乳化剤としては、食品に使用可能なものを特に制限無く用いることができ、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアリル有機酸エステル、レシチン、有機酸モノグリセリド、ステアロイル乳酸ナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウムが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に係るソースに含有される乳化剤のHLB値は、好ましくは16以下、より好ましくは11~16である。HLB値が16以下の乳化剤をソースに含有することで、水相と油相の乳化安定という効果が奏される。HLB値16以下の乳化剤として、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアリル有機酸エステルが挙げられる。
ここで、HLB値は、乳化剤(界面活性剤)の分子における親水性部位の分子質量と疎水性部位の分子質量との比を表す数値であり、例えば、「改訂三版 油脂化学便覧」(日本油化学協会編、丸善発行)に記載された方法により測定することができる。
本発明に係るソースにおける乳化剤の含有量は、該ソースの全質量に対して、好ましくは5質量%以下、より好ましくは0.3~2.0質量%である。乳化剤の含有量が少なすぎると、これを使用する意義に乏しく、逆に多すぎると、食味不良のおそれがある。
本発明に係るソースには、前記成分(低曇点油脂、水、乳化剤)以外の他の成分を含有してもよい。本発明に係るソースに含有可能な他の成分としては、この種のソースに含有可能な種々の成分を用いることができ、例えば、前記低曇点油脂以外の他の油脂;キサンタンガム等の増粘多糖類;食塩、砂糖、アミノ酸、核酸、香辛料、香料等の調味料;牛乳、砂糖、卵、生クリーム;トマトや玉ねぎなどの野菜類やエンドウなどの豆類のペースト;野菜類や豆類のピューレ状物(固形物が残存しないものに限る);しょうゆ、酢、ブイヨン、コンソメなどの調味料;必要に応じて、酸味料、安定剤、着色料など、従来からソースの原材料として用いられている添加剤等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、ソースに増粘多糖類が含有されていると、ソースの粘性の向上により、ソースの麺(本発明に係る冷凍麺を解凍して得られる調理済み麺)表面への付着性が向上するため、喫食時のハンドリング性が向上し、また、ソースと麺との一体感が向上し得る。
本発明に係るソースは、典型的には、前記低曇点油脂を含む油脂と水とをホモジナイザーなどで均一混合することで調製できる。本発明に係るソースに乳化剤及び/又は増粘多糖類を含有させる場合は、予め油脂に乳化剤及び/又は増粘多糖類を含有させておき、その乳化剤及び/又は増粘多糖類を含有する油脂と、水とを混合することが好ましい。また、本発明に係るソースに塩などの調味料を含有させる場合は、予め水に調味料を含有させておき、その調味料を含有する水と、油脂とを混合することが好ましい。必要に応じ、殺菌等の目的で、ソースを加熱してもよい。
本発明に係る冷凍麺は、典型的には、調理済み麺の冷凍物(冷凍麺塊)であり、該調理済み麺は、生麺を加熱調理して得られる。また、本発明に係る冷凍麺(前記生麺、前記調理済み麺)の外形形状は、典型的には、麺生地を細長く成形した麺線状であるが、本発明において冷凍麺の外形形状は特に限定されず、例えばマカロニ、ペンネなどのいわゆるショートパスタなども包含される。本発明に係る冷凍麺は、例えば、うどん、ひやむぎ、そうめん、平めん、日本蕎麦、中華麺;スパゲッティ、マカロニ等のパスタ;餃子、焼売、春巻き、ワンタンの皮等の麺皮類であり得る。
本発明に係る冷凍麺(前記生麺、前記調理済み麺)の原材料は特に制限されず、本発明に係る冷凍麺は従来公知の麺と同様に構成されていてよい。前記生麺は、典型的には、粉体原料に加水し混捏して、粉体原料と水との混合物である麺生地を調製し、該麺生地を麺線などの所定の形状に加工して製造される。前記粉体原料には通常、穀粉及び澱粉からなる群から選択される1種以上の主原料が含まれ、さらに必要に応じ、小麦蛋白、小麦グルテン、大豆蛋白質、卵黄粉、卵白粉、全卵粉、脱脂粉乳等の蛋白質素材;動植物油脂、粉末油脂等の油脂類;かんすい、焼成カルシウム、膨張剤、乳化剤、食塩、糖類、甘味料、香辛料、調味料、ビタミン類、ミネラル類、色素、香料、アルコール、保存剤、酵素剤等の副原料の1種以上が含まれる。前記穀粉としては、例えば、小麦粉(薄力粉、中力粉、強力粉、デュラム粉、全粒粉、ふすま等)、そば粉、米粉、コーンフラワー、大麦粉、ライ麦粉、はとむぎ粉、ひえ粉、あわ粉等が挙げられ、前記澱粉としては、例えば、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉;前記各種澱粉にα化、エーテル化、エステル化、アセチル化、架橋処理、酸化処理等の処理を施した加工澱粉が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に係る冷凍麺の冷凍前の状態である、調理済み麺は、生麺を加熱調理して得られる。この加熱調理は、生麺の水分存在下での加熱処理(α化処理)であり、具体的には例えば、茹で処理、蒸し処理、油ちょう処理、熱風乾燥処理が挙げられ、これらの処理は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて行うことができる。典型的には、茹で処理及び/又は蒸し処理である。茹で処理及び蒸し処理では、油脂を使用せずに麺類を加熱調理する。生麺の加熱調理の一例として、98~100℃の湯で生麺を茹でる処理が挙げられ、この場合の茹で時間は、生麺線の太さ等に応じて適宜調整することができる。
本発明に係る冷凍麺は、前記調理済み麺を冷凍することで得られる。この調理済み麺の冷凍は、公知の冷凍手段を用いて行うことができ、例えば、短時間で凍結させる急速冷凍でもよく、比較的ゆっくり凍結させる緩慢冷凍でもよい。
本発明の冷凍麺食品において、冷凍麺とソースとの含有質量比は特に制限されないが、食味良好の観点から、冷凍麺100質量部に対し、ソースが好ましくは70質量部以下、より好ましくは15~50質量部の範囲にあることが好ましい。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。尚、実施例1、2、5、6は参考例である。
〔実施例1~6及び比較例3~5〕
下記表1に示す組成のソースを調製した。具体的には、原料として用いる油脂に増粘多糖類(キサンタンガム)及び乳化剤を均一分散させて油脂組成物を得、また別途、水に塩を溶解させて塩水を得、該油脂組成物と該塩水とをホモジナイザー(KINEMATICA社製 POLYTRON(登録商標)PT-2500E)に投入して、それらの混合物を回転数13500rpmで2分攪拌した後、該混合物を品温65℃で2時間処理して、目的とするソースを調製した。
また別途、生麺線(生パスタ)を沸騰水で6~8分間茹で調理し、湯から取り出して約15℃の水で30秒間水洗いした後、水切りした。こうして得られた調理済み麺の麺塊を-40℃で急速冷凍して、冷凍麺(調理済み冷凍パスタ)を調製した。
こうして調製されたソース及び冷凍麺を、それぞれ、厚み0.1mmのポリエチレン樹脂製のフィルムからなる包装袋に密封して個装してソース個装体及び冷凍麺個装体を得、両個装体即ち冷凍麺食品を袋状の包装容器に収容した。このとき包装容器に収容したソースの重量は25g、冷凍麺の重量は230gであった。この包装容器入り冷凍麺食品を庫内温度-20℃の冷凍庫に保存した。
〔比較例1及び2〕
調理済み麺の麺塊の上にソースをかけた後、-40℃で急速冷凍して、冷凍麺及びソースの冷凍一体化物を調製し、該一体化物からなる冷凍麺食品を製造した。以上の点以外は実施例1及び2と同様である。製造した冷凍麺食品を包装容器に収容して包装容器入り冷凍麺食品とし、庫内温度-20℃の冷凍庫に保存した。
〔試験例〕
各実施例及び比較例の包装容器入り冷凍麺食品を前記冷凍庫から取り出し、該包装容器に収容されている冷凍麺食品を解凍して、喫食可能な調理済み麺及びソースを得た。この冷凍麺食品の解凍は、当該冷凍麺食品が冷凍麺及びソースを、前記の冷凍麺個装体及びソース個装体として、各々独立した状態で有している場合(各実施例及び比較例3~5)は下記解凍方法1に従って行い、当該冷凍麺食品が冷凍麺及びソースを、両者が一体となった前記冷凍固化物として有している場合(比較例1及び2)は下記解凍方法2に従って行った。
・解凍方法1:冷凍麺個装体をそのまま電子レンジで加熱解凍し、喫食可能な調理済み麺を得た。この電子レンジによる加熱解凍は、冷凍麺の中心温度が80℃となる条件で行った。また、ソース個装体については、室温(25℃)の環境に5分放置する方法(自然解凍)と、水温10℃の流水を3分当てる方法(流水解凍)との2種類の方法で解凍を行って喫食可能な状態とした。
・解凍方法2:冷凍麺及びソースが一体となった冷凍固化物をそのまま電子レンジで加熱解凍した。この電子レンジによる加熱解凍は、冷凍麺の中心温度が80℃となる条件で行った。
そして、10名の専門パネラーに、前記調理済み麺の上に、喫食可能な状態となったソースをかけて混合してもらうことで、冷製パスタを調理してもらった。この調理時における麺とソースとの混合しやすさ(即ちソースのハンドリング性)を下記評価基準により評価してもらった。また、冷製パスタを10名の専門パネラーに食してもらい、下記評価基準により風味を評価してもらった。以上の結果を10名それぞれの評価点(5点満点)の平均値として下記表1に示す。尚、比較例3~5については、前記解凍方法1による流水解凍ではソースの解凍が不十分で、ソースと麺とを混合することが困難であったため、風味の評価は行わなかった。
<風味の評価基準>
5点:ソースに非常に鮮度感があり、非常に好ましい風味。
4点:ソースに鮮度感があり、好ましい風味。
3点:ソースに加熱解凍による過加熱部分がなくやや鮮度感がある。
2点:ソースの一部に加熱解凍による過加熱部分があり、やや鮮度感が劣る。
1点:ソースの大部分に加熱解凍による過加熱部分があり、非常に鮮度感に劣る。
尚、前記「鮮度感」については、すがすがしい風味があり且つ加熱臭が無いと感じられた場合に、当該ソースに鮮度感があると評価する。
<ソースのハンドリング性の評価基準>
5点:ソースに凍結部分がなく高い流動性を有し、極めて容易に麺と混合できる。
4点:ソースに凍結部分がほとんどなく流動性を有し、容易に麺と混合できる。
3点:ソースに凍結部分があるが、麺と混合できる。
2点:ソースの大部分が凍結しており、麺と混合し難い。
1点:ソース全体が凍結しており、麺と混合することが不可能。
Figure 0007213232000001
比較例1及び2は、前記(A)及び(B)の少なくとも一方を満たすものの、冷凍麺及びソースを両者の一体化物として有しているため、該一体化物の電子レンジによる加熱解凍でソースが過加熱されてしまい、ソースの風味に劣る結果となった。また、比較例3~5は、前記(A)及び(B)のいずれも満たしていないため、ソースのハンドリング性に劣る結果となった。
本発明によれば、加熱解凍によるソースの品質低下を起こし難く、食味食感に優れる冷凍麺食品が提供される。本発明の冷凍麺食品は、冷凍麺と低曇点(低融点)の油脂を含有するソースとを各々独立した状態で有するため、該冷凍麺食品を喫食可能な状態とする際には、従来のワンディッシュタイプの冷凍麺食品のように、両者が一体となった状態で加熱解凍する必要がなく、そのため、該ソースがレンジ加熱による過加熱のダメージを受けることがなく、該ソースの良好な風味が楽しめる。また、本発明の冷凍麺食品におけるソースは低温でも高い流動性を有し、電子レンジなどを用いて加熱解凍しなくても、別途冷凍麺を加熱解凍して得られた麺に対して容易に混合することができ、喫食時のハンドリング性に優れる。

Claims (7)

  1. 冷凍麺及びソースを各々独立した状態で有し、該冷凍麺の冷凍状態の維持が可能な冷凍温度帯で保存、流通及び/又は販売され、該冷凍麺及び該ソースそれぞれに対して解凍処理を個別に行うことが可能な冷凍麺食品であって、下記(A)及び(B)の少なくとも一方を満たす冷凍麺食品。
    (A)0℃で凝固せず且つ曇点が-5℃以下の低曇点油脂を15質量%以上含有する特定油脂が、前記ソースに30質量%以上含有されている。
    (B)0℃で凝固せず且つ曇点が-5℃以下の低曇点油脂が、前記ソースに30質量%以上含有されている。
  2. 前記ソースは、前記低曇点油脂の含有量が30質量%以上であり、且つ該ソースを静置して油相と水相とに分離した状態の該水相における塩分濃度が2.0質量%以上である請求項1に記載の冷凍麺食品。
  3. 前記ソースが乳化剤を含有する請求項1又は2に記載の冷凍麺食品。
  4. 前記乳化剤のHLB値が16以下である請求項3に記載の冷凍麺食品。
  5. 前記低曇点油脂が、ひまわり油、大豆油及びコーン油からなる群から選択される1種以上である請求項1~4のいずれか1項に記載の冷凍麺食品。
  6. 前記特定油脂が、オリーブ油を含有する請求項1~5のいずれか1項に記載の冷凍麺食品。
  7. 前記冷凍麺100質量部に対し、前記ソースが70質量部以下である請求項1~のいずれか1項に記載の冷凍麺食品。
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