JP7213163B2 - 仮設材用支持部材の取付構造及び回収方法 - Google Patents

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本発明は屋外に面する鉄骨柱の屋外側に、作業用足場や養生ネット等の仮設材を作業層単位で支持する支持部材の、上層階への盛替の作業性を高めた仮設材用支持部材の取付構造、及び盛替時の屋内側への回収方法に関するものである。
屋外に面する鉄骨柱の屋外側に設置される作業用足場等の仮設材は作業階、または複数の作業階単位で設置され、作業階での作業が終了する毎に、巻き上げ装置等の昇降装置や揚重機により上層階側へ上昇させられる(特許文献1、2参照)。
しかしながら、足場を含む仮設材は足場を直接、支持する足場受けの横架材とこれを安定的に支持する水平・鉛直方向のフレーム材から立体的に組み立てられることから(特許文献1、2参照)、1ユニットの仮設材の質量が大きいため、昇降装置等に持たせるべき能力を高くせざるを得ない難点がある。また仮設材の設置層が高層になれば、受ける風荷重が大きくなるから、それに抵抗させる必要からも、仮設材の質量が増すことになる。
そこで、仮設材の上昇時に、足場を含む立体フレームと、足場を支持しながら、足場を鉄骨柱に支持させる横架材とを分離させることで、フレームの質量を低減し、フレームの上昇に要する昇降装置等の能力を軽減する方法が考えられる。この場合、フレームを鉄骨柱の軸方向に沿って上昇させる一方、横架材を作業の終了した階毎に回収し、上層階へ盛り替えることになる。只、横架材をフレームから分離させたときに、横架材は鉄骨柱の屋外側に取り残されるため、横架材の設置階で横架材を屋内側へ回収する作業が生じる。
横架材ではないが、柱の屋外側に残された足場等を屋内側へ回収する方法としては、柱の屋外側以外の2側面に、鉛直軸回りに回転自在に軸支されたヒンジパイプに足場を含むフレームを支持させ、フレームを柱両側のヒンジパイプと共に回転させることで、屋外側に配置した状態と屋内側へ回収した状態とを切り替える方法が考えられる(特許文献3参照)。
この方法では、フレームの使用状態において1本の柱を屋外側から包囲するように配置されたフレームが柱の断面上の中心に関して幅方向両側に分割されて回収自在となっている。フレームが屋外側へ張り出した状態では、水平方向に分割されたフレームユニット間に足場を兼ねるつなぎ板が跨設されてフレームの安定性が確保されているが、鉛直軸の位置を調整することで、一方の鉛直軸の回りにフレーム全体を回転させて屋内側へ回収することも不可能ではない。
特開2003-27740号公報(請求項1、段落0012~0015、0025~0033、図1~図4、図14~図30) 特開2004-360214号公報(請求項1、段落0027~0041、図1~図13) 実公平2-43963号公報(公報第3欄第7行~第4欄第36行、第1図~第3図)
但し、特許文献3の方法では、柱の側面に軸支されたヒンジパイプにフレームが直接、接合されて支持されているため、フレームを屋内側へ回転させ、屋内側の空間である床面上で回収しようとするときのフレームの回転角度に限界がある。フレームはヒンジパイプの鉛直軸回りに、屋外側に配置されているときの足場の屋内側の縁が屋内側への回転時に柱の側面に接触するまでの角度分、回転することができるに留まる。
従って、フレームを屋内側へ回転させたとき、フレーム全体を完全に屋内側へ引き寄せることができるとは限らず、フレームの一部を屋外側へ張り出した状態にせざるを得ないことがある。フレームの一部が床面内に取り込まれないことは、フレームの回収作業が飛来・落下や墜落等の危険を伴い、作業者が床面上から転落する危険性も高まることを意味する。
本発明は上記背景より、上記した足場を受ける横架材を柱の側面に軸支させた場合に、屋内側への回収時に横架材全体を屋内空間に取り込むことが可能な仮設材用支持部材の取付構造及び回収方法を提案するものである。
請求項1に記載の発明の仮設材用支持部材の取付構造は、屋外に面する鉄骨柱の屋外側を除く2側面のそれぞれに固定される各受け材と、この受け材鉛直軸回りに回転自在、且つ着脱自在に連結される2個のブラケットと、この2個のブラケットの屋外側に接合され、前記鉄骨柱の屋外側に設置される仮設材を一時的に支持する横架材とを備えた仮設材用の支持部材を、前記鉄骨柱から回収可能に前記鉄骨柱に支持させた支持部材の取付構造であり、
前記横架材が接合される前記ブラケットの屋外側の部分は前記鉄骨柱の屋外側の側面より屋外側へ突出した突出区間を有し、このブラケットの突出区間に前記横架材が接合されていることを構成要件とする。
「屋外に面する鉄骨柱」は中柱以外の側柱と隅柱を指す。「鉄骨柱の屋外側を除く2側面」とは、図1、図2に示す側柱の場合、屋外に面する側面6bを除く、主に屋内側を向く側面以外の側面6aを指し、側柱に沿った構面内方向に隣接する側柱側、または隅柱側を向く側面を指す。図3に示す隅柱の場合も、「鉄骨柱の屋外側を除く2側面」は構面内方向に隣接する側柱側の側面6aを指す。「側面」は鉄骨柱6の表面を指すが、表面を含む鉄骨柱6の板要素を指すこともある。鉄骨柱6の断面形状は問われないが、主には角形鋼管、またはH形鋼が使用される。
受け材7は鉄骨柱6の側面6aに着脱自在に固定される場合と、そうでない場合がある。「着脱自在」とは、上層階への盛り替えのために鉄骨柱6の側面6aから離脱自在に固定されることを意味する。受け材7の固定状態が鉄骨柱6回りへの仕上げ上、支障にならない場合には受け材7は固定されたままの場合もある。支障になる場合には離脱させられる、あるいは除去される。いずれの場合も、受け材7は支持部材1の一部になる。
ブラケット2は受け材7の鉛直軸の回りのいずれの向きにも回転自在に軸支される。回転自在であることで、ブラケット2は鉄骨柱6の屋外側の側面6bから屋外側へ張り出した状態と、屋内側へ回り込んだ状態とに切り替え自在になる。鉛直軸は具体的には受け材7を挿通し、ブラケット2を直接、軸支する軸材8の中心である。鉛直軸としての軸材8にはピンや棒鋼、ボルト等が使用される。
ブラケット2は屋外側へ張り出した状態のときに、支持部材1と仮設材10の鉛直荷重を片持ち梁式に支持する。このため、鉛直軸に過大な捩りモーメントを作用させないようにする上では、受け材7は図1に示すように1個のブラケット2に付き、鉛直方向に距離を置いた上下で対になって鉄骨柱6に固定されることが適切である。受け材7、7が上下で対になる場合、鉛直軸としての軸材8は主に水平せん断力を負担すればよくなる。この場合、ブラケット2は鉛直軸側に、上下の受け材7、7に支持される被支持部2aを有する形状になる。
図1、図2-(b)、図3に示すようにブラケット2が屋外側へ張り出した状態にあるときに、ブラケット2の、鉄骨柱6の屋外側の側面6bから張り出した区間が突出区間2Aになり、突出区間2Aの範囲内に横架材3が接合される。横架材3は突出区間2Aに着脱自在に接合される場合もあり、その場合、横架材3は回収時にブラケット2から分離可能になる。ブラケット2は受け材7に着脱自在に連結されることで、支持部材1の回収時には横架材3と共に回収される。
横架材3がブラケット2の突出区間2Aに接合されることで、ブラケット2の回転中心である鉛直軸から横架材3の接合位置までの距離である横架材3の回転半径が拡大する。この結果、ブラケット2の突出区間2Aが屋外側へ突出した状態から屋内側へ回り込んだときに、横架材3もブラケット2の鉛直軸を中心とする円弧を描いて屋内側へ回り込むため、横架材3の全体を屋内側の床面上に、特に屋外側の縁より屋内側へ寄った位置に回収することが可能になり、その後の横架材3の鉄骨柱6からの離脱作業を安全に遂行することが可能になる。
ブラケット2と横架材3を含む支持部材1の回収方法の一例としては、図2-(b)、図3に示すように横架材3を各ブラケット2側に後述のように分離させ、各ブラケット2を受け材7の鉛直軸回りに回転させて各ブラケット2を屋内側に寄せ、各ブラケット2を受け材7から分離させて回収する方法(請求項2)がある。この他、図4に示すようにいずれか一方のブラケット2をそのブラケット2を支持する受け材7から分離させ、他方のブラケット2を支持している受け材7の鉛直軸回りに他方のブラケット2を回転させて横架材3を一方のブラケット2と共に屋内側に寄せ、他方のブラケット2を受け材7から分離させて回収する方法(請求項3)がある。この場合、「一方のブラケット2」は受け材7から先行して分離させられる側のブラケットを指し、「他方のブラケット2」は受け材7に軸支されたまま鉛直軸回りに回転させられる側のブラケットを指す。
「横架材3を各ブラケット2側に分離させ」とは、横架材3自体が軸方向に2本の横架材構成材31、31に分割されており、横架材3の使用状態では横架材構成材31、31が互いに分離自在に連結されながら、屋内側への回収時に、連結部分において横架材構成材31毎に分離させられることを言う。図2-(b)に示す鉄骨柱6が側柱の場合と、図3に示す隅柱の場合のいずれでも、横架材3が各ブラケット2側に分離させられることがある。各横架材構成材31は各ブラケット2に接合された状態のまま、ブラケット2の鉛直軸回りの回転に伴って屋内側の床面上に回り込み、ブラケット2が受け材7から分離させられることによりブラケット2と共に回収される。
側柱の場合には、図4に示すように横架材3を横架材構成材31、31に分割せずに、鉛直軸回りに回転させられる他方のブラケット2と横架材3を一方のブラケット2と共に回収する方法(請求項3)もある。只、横架材3全体を他方のブラケット2と共に回収する場合(請求項3)には、図2-(a)に示すように一方のブラケット2が回り込もうとする側に隣接する鉄骨柱6に接触する可能性がないとは言えない。このような場合に、図2-(b)に示すように横架材3が横架材構成材31単位に分割されることで(請求項2)、横架材3やブラケット2を鉄骨柱6に接触させずに済む利点がある。
図2-(b)に示す例の場合、横架材3は例えば軸方向中間部位置で各ブラケット2側の横架材構成材31、31に2分割される。分割の形態は問われないが、横架材構成材31が互いに接合された、一本化した横架材3としての使用状態では、接合部分の曲げ剛性が低下しないように、あるいは曲げ剛性が不連続にならないように、例えば両横架材構成材31、31の接合側の一部が互いに重ねられる等により横架材構成材31、31同士が接合される。
図4に示すように横架材3を横架材構成材31、31に2分割せずに、鉛直軸回りに回転させられる他方のブラケット2と横架材3を一方のブラケット2と共に回収する場合(請求項3)には、一方のブラケット2はそれを軸支する受け材7から先行して離脱させられる。他方のブラケット2はそれを軸支している受け材7の鉛直軸回りに回転させられることにより、横架材3と一方のブラケット2が、他方のブラケット2の受け材7の屋内側に回り込む。横架材3は他方のブラケット2の突出区間2Aに接合されているため、ブラケット2を鉛直軸回りに180°程度、回転させたときに、横架材3全体を鉄骨柱6の屋内側まで移動させることが可能である。「突出区間2Aの開始位置」は突出区間2Aの内、屋内側の位置を指す。
なお、他方のブラケット2の回転により一方のブラケット2を横架材3と共に屋内側へ回転させるか否かは、鉄骨柱6の側面6aにおける鉛直軸の位置によっても決まる。詳しくは図4に示すように鉄骨柱6を平面で見たとき、他方のブラケット2の受け材7への支持点(鉛直軸)から、一方のブラケット2の受け材7への支持点である鉛直軸までの距離L1が、他方のブラケット2の支持点から、一方のブラケット2側の、鉄骨柱6の隅角部までの距離L2より大きいこと(L1>L2)で可能になる。L1>L2の条件は他方のブラケット2の鉛直軸と一方のブラケット2の鉛直軸が、鉄骨柱6の側面6aの幅方向中心より屋外側に位置する程、得られ易い。但し、図4の各部の位置関係は例示に過ぎず、横架材3は回収時に鉄骨柱6の屋内側にまで移動可能であればよい。
鉄骨柱6が側柱の場合、横架材3の軸方向両側寄りのいずれかの2箇所には、図1、図5に示すように保持部材4が固定されている。保持部材4は図5、図6に示すように仮設材10の骨組となる立体フレーム11を構成する屋内側の縦枠11aが挿通するクランプ等の保持具42を含む。鉄骨柱6が隅柱の場合には、図6に示すように鉄骨柱6の隅角部の位置にも保持部材4が固定される。
図1、図5、図6に示すように保持具42は仮設材10の揚重機等による上昇時に縦枠11aを保持しながら、縦枠11aの上昇を案内する。横架材3がブラケット2と共に鉛直軸回りに回転し、屋内側へ回収されるときには、保持部材4も横架材3に付属したまま回転させられる。保持部材4は横架材3の回転時に鉄骨柱6に接触しない位置に固定されていればよい。
鉄骨柱の屋外側に設置される仮設材を一時的に支持する横架材が接合されるブラケットの屋外側の部分を突出区間として鉄骨柱の屋外側の側面より屋外側へ突出させ、このブラケットの突出区間に横架材を接合しているため、ブラケットが突出区間を持たない場合より、ブラケットの回転中心である鉛直軸を中心とした横架材の回転半径を拡大させることができる。
この結果、ブラケットの突出区間が突出した状態から屋内側へ回り込んだときに、横架材もブラケットの鉛直軸を中心とする円弧を描いて屋内側へ回り込むため、横架材の全体を屋内側の床面上で回収することができ、その後の横架材の鉄骨柱からの離脱作業を安全に遂行することができる。
鉄骨柱が側柱である場合の、受け材とブラケット、及び横架材の関係を示した斜視図である。 (a)は隣接する側柱の鉄骨柱間に、横架材に一方のブラケットを接合したまま回転させるときに、横架材が鉄骨柱に接触する可能性がある場合の状況を示した平面図、(b)は(a)の場合に横架材の鉄骨柱との接触を回避するために、横架材を横架材構成材に2分割し、ブラケット単位で回転させるときの様子を示した平面図である。 鉄骨柱が隅柱である場合に、横架材を横架材構成材に2分割して回転させるときの様子を示した平面図である。 鉄骨柱が側柱である場合に、横架材を分割せずに、一方のブラケットと共に他方のブラケットを支持する鉛直軸回りに回転させるときの様子を示した平面図である。 側柱の屋外側に設置された横架材に仮設材が支持されているときの様子を示した平面図である。 隅柱の屋外側に設置された横架材に仮設材が支持されているときの様子を示した平面図である。
図1は屋外に面する鉄骨柱6の屋外側を除く2側面6a、6aのそれぞれに固定される受け材7、7と、2個の受け材7、7の鉛直軸回りに回転自在、且つ着脱自在に連結される2個のブラケット2、2と、2個のブラケット2、2の屋外側に接合され、鉄骨柱6の屋外側に設置される仮設材10を一時的に支持する横架材3とを備えた支持部材1と、鉄骨柱6との関係を示す。横架材3が接合されるブラケット2の屋外側の部分は鉄骨柱6の屋外側の側面6bより屋外側へ突出した突出区間2Aを有し、この突出区間2Aに横架材3が接合される。
ブラケット2は横架材3を支持した状態では、屋内側の受け材7に軸支されながら、屋外側の突出区間2Aにおいて横架材3を支持するため、ブラケット2を軸支する受け材7はモーメントを負担する。このモーメントに有効に抵抗する目的で、図1では鉄骨柱6の1側面6aに付き、2個の受け材7、7を対にし、鉛直方向に距離を置いて配置している。但し、必ずしもその必要はなく、1個の受け材7がブラケット2を支持することもある。図1に示すように2個の受け材7、7を対にして使用した場合には、受け材7、7はモーメントに対して偶力(せん断力)で抵抗することができるため、捩りモーメントを負担せずに済む利点がある。鉄骨柱6の側面6aには鉄骨柱6、6間に架設される梁9が接合されている。
図1では2個の受け材7、7を鉛直方向に距離を置いて側面6aに溶接等により固定しているが、受け材7、7はボルト接合等により着脱自在に接合されることもある。具体的には図1に示すようにアングルピース等の鋼材片を受け材7として側面6aに溶接し、上下の受け材7、7間に鉛直軸になるボルト等の軸材8を跨設し、軸材8の両側を受け材7、7にナット等の留め具81で締結する方法があるが、受け材7の形と側面6aへの固定方法、及び軸材8の形態は問われない。
ブラケット2は屋内側において2個の受け材7、7に支持されながら、屋外側に突出区間2Aを有することに適した、例えば三角形状等の立面形状に形成される。図1では具体例として屋内側で上下に距離を置いた上部材21と下部材22間につなぎ材23を架設し、上部材21と下部材22を屋外側で互いに接合した形状に形成しているが、ブラケット2の形態は任意である。ブラケット2の上部材21等の構成材には形鋼等が使用されるが、ブラケット2は三角形等、多角形状の鋼板等の周囲にフランジとなるプレートを溶接等、一体化させることによっても形成される。上部材21と下部材22の屋内側には、上下の受け材7、7に軸支される被支持部2a、2aが形成、または接合される。被支持部2a、2aは受け材7、7に、軸材8の中心となる鉛直軸の回りに回転自在に連結される。
横架材3はブラケット2の突出区間2Aの上面上に載置され、支持されるため、直接には上部材21に接合される。この関係で、上部材21の突出区間2Aには横架材3を接合するための接合部が形成される。接合部に横架材3が接合され、横架材3をブラケット2に拘束した状態を維持できれば、接合部の形態は問われない。図1では上部材21の上面に、接合部として横架材3を幅方向両側から挟み込み、ボルト等で接合するための接合片2b、2bを横架材3の幅方向に対向させて突設した例を示している。
横架材3は接合部としての接合片2bに着脱自在に接合されることもあり、その場合、横架材3はブラケット2から分離自在に接合される。横架材3は軸方向両端部等で仮設材10を支持したときに、図5、図6に示す仮設材10を直接、支持する後述の保持部材4から捩りモーメントを受け得るから、図1では横架材3に捩りモーメントに抵抗可能な角形鋼管を使用しているが、横架材3の断面形状は任意である。
側柱と隅柱のいずれの場合も、横架材3は直接には2個のブラケット2、2に支持され、受け材7、7を介して鉄骨柱6に支持される。ここで、横架材3がブラケット2、2に支持された状態での安定性を高める上では、ブラケット2、2の鉄骨柱6に対する動きを拘束する拘束材5が両ブラケット2、2間に架設され、各ブラケット2に固定される。図1では鉄骨柱6の屋外側の側面6bに線接触、または面接触する板状の拘束材5を両ブラケット2、2に固定することで、横架材3を支持した状態でのブラケット2の鉛直軸回りの揺動、または振動を防止している。拘束材5は側面6bに少なくとも線で接触することで、鉄骨柱6の側面6aとブラケット2との間に空隙がある場合に、ブラケット2の動きを拘束する。拘束材5は支持部材1の一部になる。
拘束材5はブラケット2には着脱自在に接合されることもあるが、図1ではブラケット2の突出区間2Aの上面に一体的に固定することで、ブラケット2から分離しない状態に接合した場合の例を示している。具体的には、上部材21に上面側から形成された切り込みに、拘束材5である山形鋼の一方の片を差し込んで溶接している。
図2-(a)は鉄骨柱6が側柱である場合に、隣接する側柱の鉄骨柱間において、横架材3に一方のブラケット2を接合したまま回転させるときに、横架材3が鉄骨柱に接触する可能性がある場合の状況を示している。この場合、拘束材5自体が互いに分離自在でなければ、拘束材5は両ブラケット2、2に一体化するため、支持部材1の回収時には両ブラケット2、2と同時に回転し、回収される。図2-(b)は鉄骨柱6が側柱である場合に、横架材3が2本の横架材構成材31、31に分割され、拘束材5も2本の拘束材構成材51、51に分割されている場合の、支持部材1の屋内側への回収の様子を示している。
但し、図2-(b)に示すように拘束材5自体が軸方向に互いに分離自在であれば、拘束材5は各ブラケット2単位で分離した拘束材構成材51も回収されることになる。拘束材5が互いに分離自在でない場合でも、ブラケット2に着脱自在に接合されていれば、拘束材5は回収側となる他方のブラケット2と共に回収され、一方のブラケット2は単独で回収される。拘束材5は図2-(b)に示す例の他、図3に示すように横架材3が2本の横架材構成材31、31に分割される場合に、2本の拘束材構成材51、51に分割される。
図2-(b)に示す回収方法は、図2-(a)に示すように横架材3の全体を他方のブラケット2の鉛直軸回りに回転させようとすると、横架材3の一方のブラケット2寄りの部分がその側にある鉄骨柱6に接触する可能性がある場合に実施される。
図2-(b)の例ではブラケット2、2が横架材3を支持した状態では、横架材3は各ブラケット2の接合片2bに接合されることで、ブラケット2、2に支持され、間接的に鉄骨柱6に支持されている。2本の横架材構成材31、31は互いに接合されたときに、接合部分の曲げ剛性が低下しないような状態で接合される。例えば横架材構成材31、31は少なくとも一部の区間で互いに厚さ方向に重なった状態で接合される、または横架材構成材31、31の重なり部分に剛性を付与する何らかの補剛材が両横架材構成材31、31に跨って接合される。
図2-(b)の場合、支持部材1の回収の際には、図5に示すように足場12を含む仮設材10が支持部材1に支持されている状態で、仮設材10の一部である足場12上で、横架材3が横架材構成材31、31に分離させられる。分離した横架材構成材31、31がそれぞれに接合されているブラケット2、2と共に各鉛直軸回りに回転させられることで、支持部材1が各ブラケット2側に分離して屋内側へ回収される。拘束材5も拘束材構成材51、51に分離させられ、各ブラケット2と共に回収される。図6に示す例でも同様に作業される。
図5は鉄骨柱6が側柱の場合の仮設材10の組立例を、図6は鉄骨柱6が隅柱の場合の仮設材10の組立例をそれぞれ示している。横架材3の各ブラケット2、2寄りの端部、またはその付近には、図1、図5、図6に示すように保持部材4が固定されている。保持部材4は図5、図6に示すように仮設材10の骨組である立体フレーム11を構成する屋内側の縦枠11aが鉛直方向に挿通し、縦枠11aを保持するクランプや鋼管等からなる保持具42を含む。足場12上での作業終了後の、仮設材10の揚重機等による上昇時には、縦枠11aが保持具42に保持されたまま、保持具42をガイドとして摺動し、仮設材10が上昇する。
保持部材4の形態は問われないが、保持部材4は仮設材10を支持したときにモーメントを負担し得ることから、そのモーメントに抵抗しながら、モーメントを横架材3に伝達できるような形状に形成される。保持部材4は例えば図1に示すように保持具42が接合される保持材41と、保持材41が接合されながら、横架材3に接合されて支持される被支持材43から構成される。
保持具42は鉛直方向に挿通する縦枠11aを安定させて保持できるよう、保持材41の縦部分に鉛直方向に間隔を置いて複数個、接合される。保持具42には仮設材10の縦枠11aが挿通することで、縦枠11aからは保持部材4全体にモーメントが作用し、横架材3に捩りモーメントを作用させる。この関係で、保持部材4には横架材3の端面に接合されたプレート44を用いてモーメントを横架材3に伝達可能に接合される。保持材41はモーメントに有効な三角形状に形成され、被支持材43には横架材3の幅方向の複数箇所でプレート44等を介して接合される。
図3は鉄骨柱6が隅柱である場合に、支持部材1を各ブラケット2単位で鉄骨柱6の中心に関して両側に分割させて回収するときの様子を示す。ブラケット2、2は鉄骨柱6の屋外側を除く、鉄骨柱6が隣接する側の側面6a、6aに固定された受け材7、7に軸支される。この例でも横架材3は横架材構成材31、31に分離自在に組み立てられるが、横架材3は使用状態では鉄骨柱6の位置に応じ、平面上、L字形に形成される。この例でも横架材構成材31、31は横架材3の使用状態では例えばL字の隅角部寄りの位置等で互いに重なり合い、接合される。拘束材5も回収に備え、鉄骨柱6の屋外側の隅角部付近等で拘束材構成材51、51に分割されるが、使用状態では互いに分離自在に連結されていればよい。
図3では支持部材1の回収の際には、支持部材1に仮設材10が支持されている状態で、横架材3が横架材構成材31、31に、拘束材5が拘束材構成材51、51に分離させられ、鉄骨柱6の各側面6aに支持されているブラケット2と共に回収される。この例では鉄骨柱6が隅柱である関係で、横架材構成材31、31が重なる(交わる)位置である、鉄骨柱6の屋外側隅角部の屋外側にも、横架材3のブラケット2寄りの位置に支持されている保持部材4が固定される。この鉄骨柱6の隅角部寄りの保持部材4は支持部材1の回収時には二点鎖線の上方寄り部分に示すようにいずれかの横架材構成材31に接合されたまま、回収される。
図4は鉄骨柱6が側柱である場合に、いずれか一方のブラケット2をそのブラケット2を支持する受け材7から分離させ、他方のブラケット2を支持している受け材7の鉛直軸である軸材8の中心回りに他方のブラケット2を回転させて支持部材1を屋内側へ回収する場合の回収要領を示す。この例では支持部材1の回収側となる他方のブラケット2を軸支している受け材7の鉛直軸の回りに横架材3と一方のブラケット2も回収するため、横架材3と拘束材5は2分割されている必要はない。
支持部材1の回収は一方のブラケット2を受け材7から離脱させ、他方のブラケット2を鉛直軸回りに回転させることにより行われる。横架材3と一方のブラケット2が屋内の床面上に位置するまで、他方のブラケット2を回転させた時点で、他方のブラケット2を軸支している軸材8からブラケット2の被支持部2aを分離させることにより回収が終了する。
図4に示す例では他方のブラケット2を軸支する鉛直軸回りの回転によって屋内側へ回り込む支持部材1が、図2-(b)の場合より長くなる。但し、横架材3がブラケット2の突出区間2Aに接合されていることで、回転中心である鉛直軸から他方のブラケット2に接合されている横架材3の接合部分までの距離である回転半径を大きく確保することができる。このため、支持部材1の屋内側への回収時には二点鎖線で示すようにブラケット2と横架材3を含む支持部材1全体を屋内側の床面上に位置するまで取り込むことが可能になっている。
図4の例では鉄骨柱6を平面で見たとき、他方のブラケット2を軸支する鉛直軸である軸材8の中心から、一方のブラケット2を軸支する鉛直軸までの距離L1が、他方のブラケット2の鉛直軸から、一方のブラケット2側の、鉄骨柱6の隅角部までの距離L2より大きければ(L1>L2)、他方のブラケット2を鉛直軸回りに回転させることで、支持部材1の回収が可能になる。
L1>L2の条件は、他方のブラケット2の鉛直軸と一方のブラケット2の鉛直軸との距離が、鉄骨柱6の側面6aの幅方向中心より屋外側の側面6bに近い程、成立し易い。L1>L2であれば、一方のブラケット2は被支持部2aを含め、他方のブラケット2の鉛直軸回りの回転時に鉄骨柱6の隅角部の外周を通過して回り込むことができる。
1……支持部材、
2……ブラケット、2A……突出区間、2a……被支持部、2b……接合片、21……上部材、22……下部材、23……つなぎ材、
3……横架材、31……横架材構成材、
4……保持部材、41……保持材、42……保持具、43……被支持材、44……プレート、
5……拘束材、51……拘束材構成材、
6……鉄骨柱、6a……(屋外側以外の)側面、6b……(屋外側の)側面、
7……受け材、8……軸材、81……留め具、9……梁、
10……仮設材、11……立体フレーム、11a……縦枠、12……足場。

Claims (3)

  1. 屋外に面する鉄骨柱の屋外側を除く2側面のそれぞれに固定される各受け材と、この受け材の鉛直軸回りに回転自在、且つ着脱自在に連結される2個のブラケットと、この2個のブラケットの屋外側に接合され、前記鉄骨柱の屋外側に設置される仮設材を一時的に支持する横架材とを備えた仮設材用の支持部材を、前記鉄骨柱から回収可能に前記鉄骨柱に支持させた支持部材の取付構造であり、
    前記横架材が接合される前記ブラケットの屋外側の部分は前記鉄骨柱の屋外側の側面より屋外側へ突出した突出区間を有し、このブラケットの突出区間に前記横架材が接合されていることを特徴とする仮設材用支持部材の取付構造。
  2. 前記鉄骨柱に支持された請求項1に記載の支持部材を、前記鉄骨柱から離脱させて回収する方法であり、前記横架材を前記各ブラケット側に分離させ、前記各ブラケットを前記受け材の前記鉛直軸回りに回転させて前記各ブラケットを屋内側に寄せ、前記各ブラケットを前記受け材から分離させることを特徴とする仮設材用支持部材の回収方法。
  3. 前記鉄骨柱に支持された請求項1に記載の支持部材を、前記鉄骨柱から離脱させて回収する方法であり、いずれか一方の前記ブラケットをそのブラケットを支持する前記受け材から分離させ、他方の前記ブラケットを支持する前記受け材の前記鉛直軸回りに他方の前記ブラケットを回転させて前記横架材を一方の前記ブラケットと共に屋内側に寄せ、前記他方のブラケットを前記受け材から分離させることを特徴とする仮設材用支持部材の回収方法。
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