JP7212649B2 - 鉛蓄電池およびその製造方法 - Google Patents
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Description
その対策として、例えば、正極活物質密度を高くすること、格子デザインの最適化、電解液中にアルミニウムイオンを添加することなどにより充電受入性を向上させて、成層化を抑制し寿命を向上することが行われている。
特許文献1には、制御弁式鉛蓄電池において、格子状基板に充填する正極合剤用ペーストに、平均粒径2.0~30.0μmで少なくとも2種類以上の孔径ピークを有するシリカ粉末を0.1~3.0質量%添加することにより、正極活物質の利用率の向上を図り、長期に亘って寿命性能を確保することが記載されている。
(a)セル室と、セル室に電解液と共に収納された極板群と、を備え、極板群は、交互に配置された負極板および正極板と、負極板と正極板との間に配置されたセパレータと、からなる積層体を電槽内に有する鉛蓄電池である。正極板は、集電体と、集電体の格子状基板に保持された正極合剤と、からなる。
(b)正極板の正極合剤の密度が4.0g/cm3以上である。
(c)正極合剤は、第一の二酸化鉛粒子と、第一の二酸化鉛粒子よりも粒径の小さな第二の二酸化鉛粒子同士が連結または接触して形成されたネットワーク構造の二酸化鉛と、第一の二酸化鉛粒子の表面に存在する二酸化ケイ素と、を含み、二酸化ケイ素により、第一の二酸化鉛粒子と第二の二酸化鉛粒子とが結合されている。
(d)正極合剤中に含まれるケイ素の含有量は、9ppm以上402ppm以下である。
(e)鉛粉、表面に二酸化ケイ素が付着している鉛丹粒子、硫酸、および水を含む混練物を格子状基板に充填する工程を有する。
本実施形態の鉛蓄電池は、モノブロックタイプの電槽と、蓋と、六個の極板群とを有する。電槽は、隔壁により六個のセル室に区画されている。六個のセル室は電槽の長手方向に沿って配列されている。各セル室に一個の極板群が配置されている。各セル室に電解液が注入されている。
各極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータと、からなる積層体を有する。
正極合剤の密度が4.0g/cm3以上4.8g/cm3以下である。
正極合剤中のケイ素の含有率(R)は、以下の方法で測定した値で、9ppm以上402ppm以下である。
次に、得られた粉末を希硝酸(濃度20質量%)に入れて溶解させ、得られた溶液をろ過して、ろ液を得、ろ液の質量A(g)を測定する。ろ液の一定量A1(g)をICP発光分析装置にかけて、予め、ケイ素標準液(富士フイルム和光純薬株式会社)で作成しておいた検量線から、ろ液に含まれているケイ素の濃度m1(質量%)を求める。
濾紙上の残渣は、先ず、白金るつぼに入れ、電気炉にて約600℃で灰化させた後、この白金るつぼ内に四ホウ酸リチウム(SCP SCIENCE社製、Ultra Pureグレード)を加え、白金るつぼをガスバーナーで強熱することにより、得られた灰をアルカリ融解させる。
残渣溶液の一定量B1(g)に含まれているケイ素は、B1×m2であるため、残渣溶液全量中に含まれているケイ素の質量Ms(g)は、B1×m2×B/B1=m2×Bとなる。
R=(m1×A+m2×B)/M…(1)
Rが1.0×10-6のとき1ppmとなる。
負極板は袋状セパレータ内に収納されている。そして、負極板が入った袋状セパレータと正極板とを交互に重ねることで、正極板と負極板との間にセパレータが配置された状態となっている。なお、正極板を袋状セパレータ内に収納して、負極板と交互に重ねてもよい。
実施形態の鉛蓄電池を以下の方法で製造する。正極板の製造方法以外は、従来公知の方法が採用できる。
先ず、鉛丹粒子の表面に二酸化ケイ素が付着しているもの(以下、「二酸化ケイ素付着鉛丹」と称する。)を用意する。これは、例えば、鉛丹の製造段階で、鉛粉に二酸化ケイ素を混合して焼成することにより得ることができる。また、ボールミル装置などで鉛丹粒子と二酸化ケイ素を機械的に混合することでも得ることができる。鉛丹粒子には予め二酸化ケイ素が含まれている場合もある。
また、用意する二酸化ケイ素付着鉛丹の二酸化ケイ素の付着量か、混練物を作製する際の二酸化ケイ素付着鉛丹の添加量のいずれかを調整することで、混錬物に含まれる二酸化ケイ素の鉛丹に対する含有量を、化成後の正極合剤中に含まれるケイ素の含有量が9ppm以上402ppm以下となるように調整する。なお、二酸化ケイ素が予め含まれている鉛丹粒子を用いる場合、足りない分の二酸化ケイ素を追加して機械的に混合することで調整する。
なお、正極合剤の密度は、湿ペースト中の固形分の質量、湿ペーストの熟成温度、湿ペーストの格子状基板への充填量などを調整することによっても調整できる。
以上が、化成前の正極板を得る工程である。
次に、化成前の積層体をCOS(キャストオンストラップ)方式の鋳造装置を用い、正極板の耳部同士を接続した正極ストラップおよび負極板の耳部同士を接続した負極ストラップを形成するとともに、正極中間極柱、負極中間極柱、正極極柱および負極極柱を形成する。それらを形成した後、前記積層体を電槽の各セル室に配置する。
なお、鉛丹粒子の表面に付着した二酸化ケイ素は、電解液との接触によりゲル状になり、第一の二酸化鉛粒子1と第二の二酸化鉛粒子2とを結合している。
図1に示すように、本実施形態の鉛蓄電池の正極板を構成する正極合剤10は、二酸化ケイ素3により、第一の二酸化鉛粒子1と第二の二酸化鉛粒子2とが結合されている構造を有する。また、ケイ素の含有量が9ppm以上402ppm以下である。これにより、鉛蓄電池の使用中に正極合剤が軟化しても二酸化鉛粒子が脱落しにくくなって、正極合剤の耐久性が高くなるため、鉛蓄電池の耐久性向上効果が得られる。
さらに、ケイ素の含有量が9ppm未満であると、二酸化ケイ素粒子による第一の二酸化鉛粒子と第二の二酸化鉛粒子との結合効果が不十分となって、耐久性向上効果が得られない。一方、402ppmを超えると、電解液の流動性が低下するため、電池性能が低下する。
サンプルNo.1~No.21の試験電池として、セル室を一つとした動作電圧が2Vの液式鉛蓄電池を作製した。
[正極板(化成前)の作製]
<No.1>
先ず、鉛丹として、二酸化ケイ素の含有率が0.005質量%未満であるものを用意した。また、二酸化ケイ素として、(株)アドマテックス製のSO-C1(粒径0.2μm~0.4μm)を用意した。次に、この鉛丹と二酸化ケイ素を、二酸化ケイ素の含有率が0.005質量%となる割合で遊星ボールミル装置に入れて、機械的に混合することにより、二酸化ケイ素の含有率が0.005質量%である二酸化ケイ素付着鉛丹を得た。
次に、この集電体を温度40℃±5℃、湿度95%±5%の環境下に20時間放置することで、充填されたペーストを熟成した後、温度60℃±5℃の環境下で10時間保持することで、ペーストを乾燥させた。これにより、化成前の正極板を得た。
No.1で用意したものと同じ鉛丹と二酸化ケイ素を、二酸化ケイ素の含有率が0.010質量%となる割合で遊星ボールミル装置に入れて、機械的に混合することにより、二酸化ケイ素の含有率が0.010質量%である二酸化ケイ素付着鉛丹を得た。
これらの点以外は、No.1と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た後、No.1と同じ工程を行ってNo.2の化成前の正極板を得た。
先ず、鉛丹として、鉛丹化率が約85%鉛丹(PENOX製、KRL-2)を用意した。この鉛丹は二酸化ケイ素を0.017質量%含むものであった。また、二酸化ケイ素として、(株)アドマテックス製のSO-C1(粒径0.2μm~0.4μm)を用意した。
次に、この鉛丹と二酸化ケイ素を、二酸化ケイ素の含有率が0.100質量%となる割合で遊星ボールミル装置に入れて、機械的に混合することにより、二酸化ケイ素の含有率が0.100質量%である二酸化ケイ素付着鉛丹を得た。
これらの点以外はNo.1と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た後、No.1と同じ工程を行ってNo.3の化成前の正極板を得た。
No.3で用意したものと同じ鉛丹と二酸化ケイ素を、二酸化ケイ素の含有率が0.200質量%となる割合で遊星ボールミル装置に入れて、機械的に混合することにより、二酸化ケイ素の含有率が0.200質量%である二酸化ケイ素付着鉛丹を得た。
また、湿ペーストの作製の際に、添加する水の量を調整して正極合剤の密度(化成後の密度)が3.9g/cm3となるようにした。
これらの点以外は、No.1と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た後、No.1と同じ工程を行ってNo.4の化成前の正極板を得た。
No.3で用いた鉛丹をそのままで、No.3で用いた二酸化ケイ素をそのままで、二酸化ケイ素の含有率が0.200質量%となる割合で、且つ両者の合計量が0.46kgとなるようにそれぞれ計量した。
この乾式混合物を用いたことと、湿ペーストの作製の際に、添加する水の量を調整して正極合剤の密度(化成後の密度)が3.9g/cm3となるようにしたこと以外は、No.1と同じ方法で正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.5の化成前の正極板を得た。
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.0g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.4と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.6の化成前の正極板を得た。
<No.7>
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.0g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.5と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.7の化成前の正極板を得た。
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.2g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.4と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.8の化成前の正極板を得た。
<No.9>
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.2g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.5と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.9の化成前の正極板を得た。
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.4g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.4と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.10の化成前の正極板を得た。
<No.11>
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.4g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.5と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.11の化成前の正極板を得た。
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.6g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.4と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.12の化成前の正極板を得た。
<No.13>
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.6g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.5と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.13の化成前の正極板を得た。
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.8g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.4と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.14の化成前の正極板を得た。
<No.15>
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.8g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.5と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.15の化成前の正極板を得た。
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.9g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.4と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.16の化成前の正極板を得た。
<No.17>
正極合剤の密度(化成後の密度)が4.9g/cm3となるように、ペースト調整時の水添加量を変えた以外は、No.5と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。その後、No.1と同じ工程を行ってNo.17の化成前の正極板を得た。
No.3で用意したものと同じ鉛丹と二酸化ケイ素を、二酸化ケイ素の含有率が0.300質量%となる割合で遊星ボールミル装置に入れて、機械的に混合することにより、二酸化ケイ素の含有率が0.300質量%である二酸化ケイ素付着鉛丹を得た。
湿ペーストの作製の際に、添加する水の量を調整して正極合剤の密度(化成後の密度)が4.2g/cm3となるようにした。
これらの点以外は、No.1と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た後、No.1と同じ工程を行ってNo.18の化成前の正極板を得た。
No.3で用意したものと同じ鉛丹と二酸化ケイ素を、二酸化ケイ素の含有率が0.400質量%となる割合で遊星ボールミル装置に入れて、機械的に混合することにより、二酸化ケイ素の含有率が0.400質量%である二酸化ケイ素付着鉛丹を得た。
湿ペーストの作製の際に、添加する水の量を調整して正極合剤の密度(化成後の密度)が4.2g/cm3となるようにした。
これらの点以外は、No.1と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た後、No.1と同じ工程を行ってNo.19の化成前の正極板を得た。
No.3で用意したものと同じ鉛丹と二酸化ケイ素を、二酸化ケイ素の含有率が0.400質量%となる割合で遊星ボールミル装置に入れて、機械的に混合することにより、二酸化ケイ素の含有率が0.400質量%である二酸化ケイ素付着鉛丹を得た。
湿ペーストの作製の際に、添加する水の量を調整して正極合剤の密度(化成後の密度)が4.2g/cm3となるようにした。
これらの点以外は、No.1と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た後、No.1と同じ工程を行ってNo.20の化成前の正極板を得た。
No.3で用意したものと同じ鉛丹と二酸化ケイ素を、二酸化ケイ素の含有率が0.450質量%となる割合で遊星ボールミル装置に入れて、機械的に混合することにより、二酸化ケイ素の含有率が0.450質量%である二酸化ケイ素付着鉛丹を得た。
湿ペーストの作製の際に、添加する水の量を調整して正極合剤の密度(化成後の密度)が4.2g/cm3となるようにした。
これらの点以外は、No.1と同じ方法で、正極合剤形成用ペースト(混練物)を得た後、No.1と同じ工程を行ってNo.21の化成前の正極板を得た。
正極合剤形成用ペーストの作製で使用したものと同じ蓄電池用の鉛粉2000gに、水400g、ポリエステル繊維(補強用繊維)1.8g、硫酸バリウム20g、導電性カーボン4g、リグニン4gを、それぞれ添加して混合した。このようにして得られた混合物に、20℃での比重が1.37である硫酸水溶液を228g加えて混練することで、負極合剤形成用ペースト(混練物)を得た。
次に、この集電体を温度40℃±5℃、湿度95%±5%の環境下に10時間放置することで、充填されたペーストを熟成した後、温度60℃±5℃の環境下で10時間保持することで、ペーストを乾燥させた。これにより、化成前の負極板を得た。
先ず、極板群を作製するために、上述方法で作製したNo.1~No.21の化成前の正極板を各5枚と、上述方法で作製した化成前の負極板を126枚(6枚×21組)枚と、化成前の負極板と同じ数の袋状セパレータを用意した。
次に、化成前の負極板を袋状セパレータ内に収納し、この化成前の負極板入りセパレータ6枚と化成前の正極板5枚を交互に積層することで、化成前の正極板を5枚、化成前の負極板を6枚有する積層体を得た。
次に、得られた積層体の正極板および負極板の各耳部同士をガス溶接で接続することで、21個の極板群を得た。
得られた試験電池用の各電槽に各極板群を入れ、試験電池用の各蓋を、実施形態に記載された方法で試験電池用の各電槽に熱溶着することで、No.1~No.21の各化成前の試験電池を得た。この状態で、積層体の極板に加わる圧力(群圧)は約10kPaとなっている。
No.1~No.21の試験電池の耐久性能を確認するために、EN50342-6で規定された17.5%DOD寿命試験を実施した。得られた各電池の寿命時間から、No.4の寿命時間を100とした相対値を算出した。
これらの試験結果を、各サンプルの正極ペースト用乾式混合物の製法(使用した「鉛丹+二酸化ケイ素」における二酸化ケイ素の含有率と、鉛丹と二酸化ケイ素と鉛粉の合計量に対する「鉛丹+二酸化ケイ素」の含有率)、正極板を構成する正極合剤の密度、ケイ素含有率(R)、正極合剤の構造が図1の構造(二酸化ケイ素により二酸化鉛が結合された構造)であるか、図2の構造(二酸化ケイ素により二酸化鉛が結合されていない構造)であるかとともに、下記の表1に示す。なお、ケイ素含有率(R)は前述の方法で測定した。
また、「正極合剤の密度が4.0g/cm3以上」および「9ppm以上402ppm以下」を満たし、正極合剤の構造のみが異なるNo.4とNo.5、No.6とNo.7、No.8とNo.9、No.10とNo.11、No.12とNo.13、No.14とNo.15、No.16とNo.17をそれぞれ比較すると、正極合剤の構造を図1の構造にすることで、液式鉛蓄電池の寿命が大幅に改善されることが分かる。
2 第二の二酸化鉛粒子
20 ネットワーク構造の二酸化鉛
3 二酸化ケイ素
31 二酸化ケイ素
10 正極合剤
100 正極合剤
Claims (2)
- セル室と、前記セル室に電解液と共に収納された極板群と、を備え、前記極板群は、交互に配置された負極板および正極板と、負極板と正極板との間に配置されたセパレータと、からなる積層体を電槽内に有する鉛蓄電池であって、
前記正極板は、集電体と、前記集電体の格子状基板に保持された正極合剤と、からなり、
前記正極合剤の密度は4.0g/cm3以上であり、
前記正極合剤は、第一の二酸化鉛粒子と、前記第一の二酸化鉛粒子よりも粒径の小さな第二の二酸化鉛粒子同士が連結または接触して形成されたネットワーク構造の二酸化鉛と、前記第一の二酸化鉛粒子の表面に存在する二酸化ケイ素と、を含み、前記二酸化ケイ素により、前記第一の二酸化鉛粒子と前記第二の二酸化鉛粒子とが結合され、
前記正極合剤中に含まれるケイ素の含有量は、9ppm以上402ppm以下である鉛蓄電池。 - セル室と、前記セル室に電解液と共に収納された極板群と、を備え、前記極板群は、交互に配置された負極板および正極板と、負極板と正極板との間に配置されたセパレータと、からなる積層体を電槽内に有し、前記正極板は、集電体と、前記集電体の格子状基板に保持された正極合剤と、からなる鉛蓄電池の製造方法であって、
混練物を前記格子状基板に充填する工程と、
前記格子状基板に充填された前記混錬物を乾燥して化成前の正極板を得る工程と、
前記化成前の正極板と化成前の負極板と前記セパレータとを用いて、化成前の前記積層体を作製する工程と、
前記化成前の積層体を前記電槽に挿入して前記電解液を注入する工程と、
を備え、
前記混錬物として、鉛粉、表面に二酸化ケイ素が付着している鉛丹粒子、硫酸、および水を含み、当該混錬物の密度が、化成後の前記正極合剤の密度が4.0g/cm 3 以上となるように調整され、当該混錬物に含まれる二酸化ケイ素の鉛丹に対する含有量が、化成後の前記正極合剤中に含まれるケイ素の含有量が9ppm以上402ppm以下となるように調整された混練物を用いる鉛蓄電池の製造方法。
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