JP7210823B2 - 研磨液、研磨方法及び半導体部品の製造方法 - Google Patents

研磨液、研磨方法及び半導体部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、研磨液、研磨方法及び半導体部品の製造方法に関する。
近年、半導体集積回路(Large-Scale Integration、以下、「LSI」という。)の高集積化及び高性能化が進んでいる。特に、DRAM(Dynamic Random Access Memory)及び3D-NANDは、微細化又は多層化によって記憶容量の飛躍的な進歩が遂げられている。この微細化又は多層化が進むことによって、よりアスペクト比が大きいコンタクトホールを形成することが必要となってきている。
コンタクトホールの形成は、リソグラフィー及びドライエッチングによって達成できる。アスペクト比が特に大きいパターンを形成する場合には、ハードマスクが使用される。ハードマスクは、ドライエッチングに対するエッチング耐性が高い膜である。ハードマスクとしては、従来窒化珪素膜が用いられてきたが、エッチング耐性が更に高い炭素膜も利用されている(下記特許文献1参照)。
ハードマスクとして用いる炭素膜としては、アモルファス炭素膜、ナノ結晶ダイヤモンド膜、グラフェン膜等が提唱されている。これらの膜は、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition、以下「CVD」と表記する)、物理気相成長法(Physical Vapor Deposition、以下「PVD」と表記する)、スピンコート法等によって形成することができる(下記特許文献2及び3参照)。
特開2007-128938号公報 特開2017-224823号公報 特開2008-291344号公報
しかしながら、炭素膜は、従来用いられてきた窒化珪素膜よりも製膜時に表面粗さが増加してしまいやすい。炭素膜の表面が粗いと、リソグラフィー工程又はドライエッチ工程において不具合が生じ、素子の動作不良を引き起こす場合がある。そのため、炭素膜を研磨して炭素膜の表面を平滑化することができれば、素子の動作不良を削減し、生産性を高めることができると期待される。このように炭素膜の表面を平滑化するためには、炭素膜の少なくとも表層部を充分に除去する必要があることから、炭素膜を高速に研磨することが求められる。
本発明の一側面は、炭素膜を高速に研磨することができる研磨液を提供する。本発明の他の一側面は、当該研磨液を用いた研磨方法を提供する。本発明の他の一側面は、当該研磨方法を用いた半導体部品の製造方法を提供する。
本発明の一側面は、砥粒と、4価セリウムイオンと、水と、を含有し、pHが5.0未満である研磨液を提供する。
本発明の一側面に係る研磨液によれば、炭素膜を高速に研磨することができる。
本発明の他の一側面は、上述の研磨液を用いて被研磨部を研磨する工程を備える、研磨方法を提供する。
本発明の他の一側面は、前記被研磨部と、当該被研磨部の下に配置された絶縁膜と、を備える基体における前記被研磨部を、上述の研磨方法により研磨する工程と、前記被研磨部上に樹脂膜を形成する工程と、前記被研磨部が露出する開口を前記樹脂膜に形成する開口形成工程と、前記被研磨部における前記開口から露出する露出部、及び、前記絶縁膜における前記露出部の下に位置する部分を除去する工程と、をこの順に備える、半導体部品の製造方法を提供する。
本発明の一側面によれば、炭素膜を高速に研磨することができる研磨液を提供することができる。本発明の他の一側面によれば、当該研磨液を用いた研磨方法を提供することができる。本発明の他の一側面によれば、当該研磨方法を用いた半導体部品の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る半導体部品の製造方法を説明するための模式断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
<定義>
本明細書において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。「A又はB」とは、A及びBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。本明細書に例示する材料は、特に断らない限り、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本明細書において、組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。「膜」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において、「研磨速度」(Polishing Rate)とは、研磨される物質が研磨により除去される速度(例えば、被研磨面に対して垂直方向の単位時間あたりの厚み減少量。Removal Rate)を意味する。本明細書において「砥粒」とは、複数の粒子の集合を意味するが、便宜的に、砥粒を構成する一の粒子を「研磨粒子」と呼ぶことがある。
<研磨液>
本実施形態に係る研磨液は、砥粒と、4価セリウムイオンと、水と、を含有する。本実施形態に係る研磨液のpHは、5.0未満である。本実施形態に係る研磨液は、CMP研磨液として用いることができる。本実施形態に係る研磨液は、炭素膜(炭素を含む膜)研磨用の研磨液であってよい。本実施形態によれば、炭素膜の研磨への研磨液の応用を提供することができる。
本実施形態に係る研磨液を用いることにより、炭素膜を高速に研磨することができる。そのため、炭素膜の表層部を充分に除去することが可能であることから、炭素膜の表面を平滑化することができる。これにより、リソグラフィー工程又はドライエッチ工程において好適に用いられる樹脂膜を炭素膜上に得ることができる。炭素膜を高速に研磨できる理由としては、例えば、下記理由が挙げられる。但し、理由は下記内容に限定されない。
すなわち、本実施形態に係る研磨液によれば、4価セリウムイオンが炭素膜の表面を酸化することで、研磨されやすい層が炭素膜の表面に形成されることにより、砥粒の機械的作用によって当該層が除去されやすいために炭素膜を高速に研磨できると推察される。本実施形態に係る研磨液では、pHが5.0未満の酸性領域であることにより、炭素膜の表面を酸化する4価セリウムイオンが安定的に存在できる(例えば、4価セリウムイオンが3価セリウムイオンへ変化することを抑制できる)と推察される。
また、炭素膜は疎水性が高いと共に官能基にも乏しいことから、研磨しにくい材料である。一方、本実施形態に係る研磨液によれば、4価セリウムイオンが炭素膜の表面を酸化することで、炭素膜の表面が水酸基を有するようになる(研磨されやすい層が炭素膜の表面に形成される)。これにより、炭素膜が親水化されて研磨が進行しやすくなり、炭素膜を高速に研磨できると推察される。
ところで、LSI製造工程(特に、多層配線形成工程における絶縁膜の平坦化、金属プラグの形成、埋め込み配線の形成等)においては、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing、以下「CMP」と表記する)が利用されている。これに対し、炭素膜は、疎水性が高いと共に官能基にも乏しいことから、CMPにおいて化学反応が進行しにくく、研磨しにくい材料である。実際、本発明者らの検討の結果、従来の研磨液を用いたCMPでは、炭素膜の研磨速度が著しく低いことが分かった。一方、本実施形態に係る研磨液によれば、CMPによって炭素膜を高速に研磨することができる。
また、コンタクトホールを形成するに際しては、絶縁膜と、絶縁膜上に配置された炭素膜(被研磨部)と、炭素膜上に配置されると共にパターンを有する樹脂膜(樹脂パターン)と、を備える基体を準備した後、樹脂膜をマスクとして用いて炭素膜及び絶縁膜をエッチングすることにより、樹脂膜、炭素膜及び絶縁膜を貫通するコンタクトホールを形成する場合がある。
樹脂膜はエッチング耐性が劣る場合があり、樹脂膜と絶縁膜との間に炭素膜を配置しない場合、長時間のエッチングにより樹脂パターンが変形する等して、アスペクト比の大きいコンタクトホールが得られないことがある。一方、樹脂膜と絶縁膜との間に炭素膜を配置し、樹脂パターンに沿って炭素膜をエッチングし、これにより形成される炭素膜のパターンに沿って絶縁膜を長時間エッチングすることで、アスペクト比の大きいコンタクトホールが得られる。炭素膜のエッチングには、炭素膜を選択的に除去できる第一のエッチングガスを用い、絶縁膜のエッチングには、絶縁膜を選択的に除去できる第二のエッチングガスを用いることができる。また、炭素膜及び絶縁膜を同一のエッチングガスに暴露し、炭素膜の除去速度が絶縁膜の除去速度より小さいことによってアスペクト比の大きいコンタクトホール得ることもできる。
ここで、炭素膜上に樹脂膜を形成するに際して炭素膜の表面が粗いと、リソグラフィー工程又はドライエッチ工程において好適に用いられる樹脂膜が得られない場合がある。一方、本実施形態に係る研磨液によれば、炭素膜を高速に研磨することが可能であることから炭素膜の表面を平滑化できるため、リソグラフィー工程又はドライエッチ工程において好適に用いられる樹脂膜を得ることができる。
「炭素膜」とは、炭素単体からなる膜に限らず、炭素原子以外の原子(水素原子、酸素原子等)を含む炭素膜も包括される。炭素膜としては、アモルファス炭素膜(「アモルファスカーボン膜」ともいう)、ダイヤモンドライクカーボン膜(Diamond Like Carbon、「DLC」ともいう)、ナノ結晶ダイヤモンド膜、グラフェン膜、SiC膜、SiOC膜等が挙げられる。このうち、アモルファス炭素膜、ダイヤモンドライクカーボン膜、ナノ結晶ダイヤモンド膜及びグラフェン膜が炭素膜として好適に用いられる。これらの膜は、CVD、PVD、スピンコート法等によって形成することができる。
炭素膜中の炭素原子の含有量は、炭素膜の全質量を基準として、10質量%以上、30質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、92質量%以上、95質量%以上、97質量%以上、98質量%以上、又は、99質量%以上であってよい。炭素膜が実質的に炭素からなる(実質的に炭素膜の100質量%が炭素である)態様であってもよい。
(砥粒)
本実施形態に係る研磨液は、砥粒を含有する。砥粒を構成する研磨粒子の構成材料としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、炭化珪素等の無機物;ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリ塩化ビニル等の有機物;これらの変性物などが挙げられる。上記変性物を含む砥粒としては、例えば、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア等を含む研磨粒子の表面をアルキル基で変性したものが挙げられる。砥粒は、1種又は複数種の研磨粒子を含むことができる。砥粒は、セリウムを含まなくてよく、4価セリウムイオンを含まなくてよい。
砥粒又は研磨粒子は、研磨後の被研磨面にスクラッチ等が生じにくい観点から、シリカを含むことが好ましい。例えば、砥粒は、シリカ粒子(実質的にシリカからなる粒子)を含むことができる。シリカ粒子としては、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、合成シリカ、中空シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。砥粒又は研磨粒子は、研磨後の被研磨面にスクラッチ等が生じにくい観点から、コロイダルシリカを含むことが好ましい。
シリカを含む砥粒において、シリカの含有量の下限は、炭素膜を高速に研磨しやすい観点から、砥粒全体(研磨液に含まれる砥粒全体)を基準として、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、更に好ましくは95質量%以上であり、特に好ましくは98質量%以上であり、極めて好ましくは99質量%以上である。砥粒が実質的にシリカからなる(実質的に砥粒の100質量%がシリカである)態様であってもよい。
砥粒の平均二次粒子径は、研磨後の被研磨面にスクラッチ等が生じにくい観点から、好ましくは150nm以下であり、より好ましくは120nm以下であり、更に好ましくは100nm以下であり、特に好ましくは90nm以下であり、極めて好ましくは80nm以下であり、非常に好ましくは70nm以下であり、より一層好ましくは60nm以下である。砥粒の二次粒子径は、炭素膜を高速に研磨しやすい観点から、好ましくは5nm以上であり、より好ましくは10nm以上であり、更に好ましくは15nm以上であり、特に好ましくは20nm以上であり、極めて好ましくは30nm以上であり、非常に好ましくは40nm以上であり、より一層好ましくは50nm以上である。これらの観点から、砥粒の平均二次粒子径は、好ましくは5~150nmであり、より好ましくは5~120nmであり、更に好ましくは10~100nmであり、特に好ましくは15~90nmである。砥粒の平均二次粒子径は、光回折散乱式粒度分布計(例えば、BECKMAN COULTER社製、DELSA MAX PRO)を用いて測定できる。
砥粒の含有量は、研磨液の全質量を基準として下記の範囲が好ましい。砥粒の含有量は、研磨対象の充分な除去能力が得られることにより炭素膜を高速に研磨しやすい観点から、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上であり、更に好ましくは0.1質量%以上であり、特に好ましくは0.5質量%以上であり、極めて好ましくは0.75質量%以上であり、非常に好ましくは1質量%以上であり、より一層好ましくは1質量%を超えており、更に好ましくは1.5質量%以上であり、特に好ましくは2質量%以上である。砥粒の含有量は、砥粒の良好な分散安定性が得られやすく、スクラッチ等が生じにくい観点から、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下であり、特に好ましくは5質量%以下であり、極めて好ましくは5質量%未満であり、非常に好ましくは3質量%以下であり、より一層好ましくは2.5質量%以下であり、更に好ましくは2質量%以下である。これらの観点から、砥粒の含有量は、好ましくは0.01~20質量%であり、より好ましくは0.05~15質量%であり、更に好ましくは0.1~10質量%である。砥粒の含有量は、2質量%未満又は1.5質量%以下であってよい。
(4価セリウムイオン)
本実施形態に係る研磨液は、4価セリウムイオンを含有する。研磨液が4価セリウムイオンを含有することにより、炭素膜の研磨速度を劇的に高めることができる。4価セリウムイオンは、水中に存在することができる。
4価セリウムイオンは、4価セリウムイオンを含むセリウム塩により与えられてよい。本実施形態に係る研磨液は、セリウム塩を含有することができる。セリウム塩としては水溶性塩を用いることが可能であり、本実施形態に係る研磨液は、セリウム塩の水溶液であってよい。
セリウム塩としては、4価セリウムイオンと、1価アニオン及び2価アニオンからなる群より選ばれる少なくとも一種と、を含む塩を用いることができる。1価アニオンとしては、硝酸イオン等が挙げられる。2価アニオンとしては、硫酸イオン等が挙げられる。セリウム塩は、アンモニウムイオンを含んでいてよい。セリウム塩としては、硝酸セリウム(IV)アンモニウム、硝酸セリウム(IV)、硫酸セリウム(IV)等が挙げられる。本実施形態に係る研磨液は、炭素膜を高速に研磨しやすい観点から、4価セリウムイオンと1価アニオンと、を含む塩を含有することが好ましく、硝酸セリウム(IV)アンモニウム及び硝酸セリウム(IV)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することがより好ましく、硝酸セリウム(IV)アンモニウムを含有することが更に好ましい。セリウム塩は、2価アニオンを含まなくてよい。
4価セリウムイオンの含有量は、研磨液の全質量を基準として下記の範囲が好ましい。4価セリウムイオンの含有量は、炭素膜を高速に研磨しやすい観点から、好ましくは0.001質量%以上であり、より好ましくは0.005質量%以上であり、更に好ましくは0.01質量%以上であり、特に好ましくは0.02質量%以上であり、極めて好ましくは0.03質量%以上であり、非常に好ましくは0.04質量%以上であり、より一層好ましくは0.05質量%以上であり、更に好ましくは0.06質量%以上であり、特に好ましくは0.07質量%以上であり、極めて好ましくは0.08質量%以上である。4価セリウムイオンの含有量は、研磨液のpHが過剰に低くなることが抑制されて安全性が高まる観点から、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下であり、特に好ましくは0.5質量%以下であり、極めて好ましくは0.3質量%以下であり、非常に好ましくは0.2質量%以下であり、より一層好ましくは0.1質量%以下であり、更に好ましくは0.09質量%以下である。4価セリウムイオン含有量が1質量%以下であると、研磨液のpHが1.0以上に調整されやすく、安全性を高めやすい。これらの観点から、4価セリウムイオンの含有量は、好ましくは0.001~10質量%であり、より好ましくは0.001~5質量%であり、更に好ましくは0.001~1質量%であり、特に好ましくは0.005~0.5質量%であり、極めて好ましくは0.01~0.2質量%である。4価セリウムイオンの含有量は、例えば、チオ硫酸ナトリウムを用いた酸化還元滴定により定量できる。
4価セリウムイオンを含むセリウム塩の含有量は、研磨液の全質量を基準として下記の範囲が好ましい。セリウム塩の含有量は、炭素膜を高速に研磨しやすい観点から、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.03質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上であり、特に好ましくは0.08質量%以上であり、極めて好ましくは0.1質量%以上であり、非常に好ましくは0.15質量%以上であり、より一層好ましくは0.17質量%以上であり、更に好ましくは0.2質量%以上であり、特に好ましくは0.25質量%以上であり、極めて好ましくは0.3質量%以上であり、非常に好ましくは0.33質量%以上である。セリウム塩の含有量は、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは5質量%未満であり、特に好ましくは3質量%以下であり、極めて好ましくは1質量%以下であり、非常に好ましくは1質量%未満であり、より一層好ましくは0.8質量%以下であり、更に好ましくは0.5質量%以下であり、特に好ましくは0.5質量%未満であり、極めて好ましくは0.4質量%以下である。これらの観点から、セリウム塩の含有量は、好ましくは0.01~10質量%であり、より好ましくは0.01質量%以上0.5質量%未満である。
(水)
本実施形態に係る研磨液は、水を含有する。水としては、特に制限はないが、イオン交換水(脱イオン水)、純水、超純水、蒸留水等が挙げられる。イオン交換樹脂による不純物イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって純度を高めた水を用いてよい。水の含有量は、他の構成成分の含有量を除いた研磨液の残部でよく、特に制限されない。
(任意成分)
本実施形態に係る研磨液は、研磨液のpHを所望のpHに調整する目的等のために、pH調整剤を更に含有してよい。pH調整剤としては、無機酸(鉱酸)、有機酸、アミン(無機酸又は有機酸に該当する成分を除く)、無機塩基等が挙げられる。pH調整剤を用いることなく研磨液のpHが所望の値を満たす場合、研磨液はpH調整剤を含有する必要はない。研磨液が4価セリウムイオンを含有する(例えば、研磨液が上述のセリウム塩を含有する)ことによりpHが5.0未満である場合には、炭素膜を高速に研磨できる。
無機酸としては、硝酸、硫酸、塩酸、リン酸等が挙げられる。有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、安息香酸等のモノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、酒石酸、ピコリン酸、フタル酸、アジピン酸、グルタル酸等のジカルボン酸;アラニン、グリシン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン、アスパラギン酸、アルギニン、システイン等のアミノ酸;トルエンスルホン酸(例えばパラトルエンスルホン酸)等のスルホン酸などが挙げられる。無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等が挙げられる。本実施形態に係る研磨液は、砥粒の凝集を防止しやすい観点から、酸成分(無機酸、有機酸等)を含有することが好ましい。酸成分は、砥粒の凝集を防止しやすい観点から、無機酸及び有機酸からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましく、硝酸を含むことがより好ましい。無機酸は、砥粒の凝集を防止しやすい観点から、強酸を含むことが好ましい。
pH調整剤の含有量(例えば酸成分の含有量)は、研磨液の全質量を基準として下記の範囲が好ましい。pH調整剤の含有量は、砥粒の凝集を防止しやすい観点から、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、更に好ましくは0.1質量%以下であり、特に好ましくは0.08質量%以下であり、極めて好ましくは0.05質量%以下であり、非常に好ましくは0.03質量%以下であり、より一層好ましくは0.01質量%以下である。pH調整剤の含有量の下限は、特に限定されず、例えば0質量%であってよい。
(研磨液のpH)
本実施形態に係る研磨液のpHは、炭素膜を高速に研磨する観点から、5.0未満である。研磨液のpHは、炭素膜を高速かつ安定的に研磨しやすい観点、及び、研磨液の安定性を高めやすい観点から、好ましくは4.5以下であり、より好ましくは4.0以下であり、更に好ましくは4.0未満であり、特に好ましくは3.5以下であり、極めて好ましくは3.0以下であり、非常に好ましくは3.0未満であり、より一層好ましくは2.5以下であり、更に好ましくは2.2以下であり、特に好ましくは2.0以下であり、極めて好ましくは2.0未満であり、非常に好ましくは1.8以下であり、より一層好ましくは1.5以下である。研磨液のpHの下限は、研磨液の安全性を高めやすい観点から、0.5以上、0.8以上、1.0以上、1.2以上又は1.4以上であってよい。
研磨液のpHは、pHメータ(例えば、株式会社堀場製作所製のModel F-51)で測定できる。具体的には、標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液、pH:4.01(25℃);中性リン酸塩pH緩衝液、pH:6.86(25℃);ホウ酸塩pH緩衝液、pH:9.18(25℃))を用いて3点校正した後、電極を研磨液に入れ、3分以上経過して安定した後の値を測定し、得られた測定値を研磨液のpHとして得ることができる。
本実施形態に係る研磨液は、研磨液用貯蔵液として調製又は保存されてもよい。研磨液用貯蔵液を水で希釈することにより研磨液を得ることができる。研磨液用貯蔵液は、水の量を研磨液よりも減じて保存されており、使用前又は使用時に水で希釈して用いることができる。これにより、研磨液の輸送、保存等に必要なコスト、スペース等を低減できる。研磨液用貯蔵液と研磨液とは、研磨液用貯蔵液における水の含有量が研磨液における水の含有量よりも少ない点で異なっている。研磨液用貯蔵液を研磨の直前に水で希釈して研磨液を得てよく、研磨定盤上にそれぞれ供給された研磨液用貯蔵液と水とが研磨定盤上で混合することにより研磨液を得てもよい。研磨液用貯蔵液の希釈倍率は、例えば1.5倍以上である。
本実施形態に係る研磨液は、研磨液の構成成分を含有する一液式研磨液として保存してよく、研磨液の構成成分がスラリ(第1の液)及び添加液(第2の液)に分けて保存される複数液式研磨液(研磨液セット。例えば二液式研磨液)として保存してもよい。複数液式研磨液は、スラリが砥粒及び水を含み、添加液が4価セリウムイオン及び水を含む態様であってよい。複数液式研磨液では、研磨直前又は研磨時にスラリ及び添加液が混合されて研磨液が作製される。複数液式研磨液では、液を分けて保存することによりスラリ及び添加液のそれぞれの安定性を高めることができる。研磨液の構成成分は、三液以上に分けて保存してもよい。スラリは、上述の酸成分等のpH調整剤を含有してよい。
複数液式研磨液におけるスラリ及び/又は添加液は、スラリ用貯蔵液及び/又は添加液用貯蔵液として調製又は保存されてもよい。スラリ用貯蔵液及び/又は添加液用貯蔵液を水で希釈することによりスラリ及び/又は添加液を得ることができる。スラリ用貯蔵液及び/又は添加液用貯蔵液は、水の量をスラリ及び/又は添加液よりも減じて保存されており、使用前又は使用時に水で希釈して用いることができる。これにより、各液の輸送、保存等に必要なコスト、スペース等を低減できる。研磨直前又は研磨時に、スラリ用貯蔵液、添加液用貯蔵液、及び、水が混合されて研磨液を作製できる。スラリ用貯蔵液及び/又は添加液用貯蔵液の希釈倍率は、例えば1.5倍以上である。
複数液式研磨液におけるスラリ及び添加液を混合する場合、炭素膜を高速に研磨しやすい観点から、複数液式研磨液におけるスラリ及び添加液を混合して研磨液を得てから下記の時間内に、研磨液を用いて被研磨部を研磨することが好ましい。すなわち、スラリ及び添加液の混合時から研磨までの経過時間は、好ましくは1時間以内であり、より好ましくは30分以内である。また、研磨液の供給装置内でスラリ及び添加液を混合しながら研磨装置に研磨液を供給して研磨を行うことが好ましい。さらに、炭素膜を高速かつ安定的に研磨しやすい観点から、スラリ及び添加液を分けて研磨装置に供給し、研磨装置内又は研磨定盤上でスラリ及び添加液を混合しながら研磨を行うことが好ましい。
<研磨方法>
本実施形態に係る研磨方法は、本実施形態に係る研磨液を用いて被研磨部(被研磨部の被研磨面)を研磨する研磨工程を備えている。研磨工程では、被研磨部の少なくとも一部を研磨により除去する。研磨工程における研磨液は、上述の一液式研磨液であってよく、上述の複数液式研磨液におけるスラリ及び添加液を混合して得られる研磨液であってもよい。研磨工程では、被研磨部を有する基体を研磨してよい。基体としては、例えば、半導体製造用基板、磁気ヘッド等の基板であってよい。
被研磨部は、炭素膜を含んでよい。研磨工程は、炭素膜(炭素膜の被研磨面)を研磨する工程であってよい。研磨工程は、絶縁膜と、絶縁膜上に配置された炭素膜と、を備える基体における炭素膜を研磨する工程であってよい。
本実施形態に係る研磨方法は、CMPにより行うことができる。CMPでは、研磨定盤の研磨パッド(研磨布)上に研磨液を供給しながら、被研磨部の被研磨面を研磨パッドに押し付けた状態で、研磨定盤と被研磨部とを相対的に動かすことにより被研磨面を研磨することができる。
研磨装置としては、被研磨部を有する基体を保持可能なホルダーと、研磨パッドを貼り付け可能な研磨定盤と、を有する一般的な研磨装置を使用できる。ホルダー及び/又は研磨定盤には、回転数が変更可能なモータ等が取り付けられてよい。研磨装置としては、例えば、APPLIED MATERIALS社製の研磨装置:Reflexion LKを使用できる。研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等を使用することができる。
研磨条件は、特に制限されない。研磨定盤の回転速度は、基体が研磨定盤から飛び出さないように、好ましくは回転数200min-1(200rpm)以下である。基体の研磨パッドへの押し付け圧力は、被研磨面内での研磨速度を均一に調整しやすい観点、及び、研磨後に充分な平坦性が得られやすい観点から、好ましくは1~100kPaであり、より好ましくは5~50kPaである。研磨している間、研磨パッドと被研磨面との間には、研磨液をポンプで連続的に供給することができる。研磨液の供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
本実施形態に係る研磨方法は、研磨パッドの表面状態を常に同一にして研磨を行うために、好ましくは、研磨工程の前に研磨パッドをコンディショニングするコンディショニング工程を備えてよい。例えば、樹脂製ブラシ、又は、ダイヤモンド粒子のついたドレッサを用いて、少なくとも水を含む液で研磨パッドのコンディショニングを行う。
本実施形態に係る研磨方法は、研磨終了後の基体を洗浄する洗浄工程を備えてよい。洗浄工程では、例えば、研磨終了後の基体を流水中でよく洗浄した後、スピンドライ等を用いて、基体に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることができる。
<半導体部品の製造方法>
本実施形態に係る半導体部品の製造方法は、被研磨部と、当該被研磨部の下に配置された絶縁膜と、を備える基体における被研磨部を、本実施形態に係る研磨方法により研磨する研磨工程と、被研磨部上に樹脂膜を形成する樹脂膜形成工程と、被研磨部が露出する開口を樹脂膜に形成する開口形成工程と、被研磨部における開口から露出する露出部、及び、絶縁膜における前記露出部の下に位置する部分を除去する除去工程と、をこの順に備える。図1は、本実施形態に係る半導体部品の製造方法の一例を説明するための模式断面図である。図1(a)に示す積層体100は、絶縁膜110と、絶縁膜110上に配置された炭素膜120と、炭素膜120上に配置された樹脂膜130と、を備える。
研磨工程で研磨される基体は、絶縁膜を支持する半導体基板(例えばシリコン基板)を備えてよい。絶縁膜としては、酸化珪素膜等が挙げられる。
樹脂膜形成工程では、例えば、図1(a)に示すように、絶縁膜110上に配置された炭素膜120上に樹脂膜130を形成することにより積層体100を得る。樹脂膜130は、感光性(感光性樹脂膜)であってよく、感光性樹脂を含んでよい。樹脂膜130は、ポジ型又はネガ型の感光性を有してよい。
開口形成工程では、例えば、図1(b)に示すように、炭素膜120が露出する開口(貫通孔)130aを樹脂膜130に形成することにより樹脂膜130の樹脂パターンを得る。樹脂膜130が感光性(感光性樹脂膜)である場合、開口形成工程において、樹脂膜130を露光及び現像することにより開口130aを形成することが可能であり、例えば、所望のパターンを有するマスクを用いて樹脂膜130を露光した後に樹脂膜130を現像できる。開口形成工程では、エッチング(例えばドライエッチング)により樹脂膜130に開口130aを形成してもよい。
除去工程では、例えば、図1(c)に示すように、炭素膜120における開口130aから露出する露出部、及び、絶縁膜110における前記露出部の下に位置する部分を除去する。除去工程では、樹脂膜130、炭素膜120及び絶縁膜110を貫通する貫通孔(コンタクトホール)100aを形成することが可能であり、貫通孔100aを有する半導体部品を得ることができる。貫通孔100aのアスペクト比は、例えば、10以上である。除去工程では、樹脂膜130をマスクとして用いて炭素膜120及び絶縁膜110をエッチング(例えばドライエッチング)することにより、炭素膜120の露出部、及び、絶縁膜110における前記露出部の下に位置する部分を除去することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。例えば、研磨液組成、研磨条件、及び、研磨対象となる膜は、実施例に記載の内容でなくてもよい。
<砥粒の準備>
砥粒として、平均二次粒子径60nmのシリカ粒子の水分散液を用意した。シリカ粒子の平均二次粒子径は、BECKMAN COULTER社製の光回折散乱式粒度分布計(DELSA MAX PRO)を用いて光子相関法により測定した。具体的には、散乱強度が5.0×10~1.0×10cpsとなるようにシリカ粒子の水分散液を水で希釈して測定サンプルを得た後、この測定サンプルをプラスチックセルに入れ、平均二次粒子径を測定した。
<評価用基板の準備>
評価用基板として、シリコン基板(直径12インチウエハ)上に厚さ100nmの酸化珪素膜を製膜した後、CVDにより厚さ200nmの炭素膜を酸化珪素膜上に製膜して得られた基板を用意した。
<実施例1~4及び比較例1~2:研磨速度の評価>
(研磨液の調製)
表1に示す組成を有する研磨液(残部:水)を調製した。具体的には、硝酸を脱イオン水に加えた後、攪拌しながら上述のシリカ粒子の水分散液を加えてスラリを得た。次いで、このスラリに硝酸セリウム(IV)アンモニウム溶液(添加液)を加えた後に攪拌することにより研磨液を得た。4価セリウムイオンの含有量は、硝酸セリウム(IV)アンモニウムの含有量(添加量)に基づき算出した。スラリ及び硝酸セリウム(IV)アンモニウム溶液を混合して研磨液を得てから30分以内に後述の研磨を行った。
(pHの測定)
各研磨液のpHを下記条件で測定した。結果を表1に示す。
・測定温度:25℃
・測定器:pHメータ(株式会社堀場製作所製、Model F-51)
・測定方法:標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液、pH:4.01(25℃);中性リン酸塩pH緩衝液、pH:6.86(25℃);ホウ酸塩pH緩衝液、pH:9.18(25℃))を用いて3点校正した後、電極を研磨液に入れ、3分以上経過して安定した後の値を測定した。
(基板の研磨)
各研磨液を用いて下記の研磨条件で評価用基板の炭素膜(酸化珪素膜上の炭素膜)を研磨し、炭素膜の研磨速度(C-RR:Carbon-Removal Rate、単位:nm/min)を測定した。抵抗測定器VR-120/08S(株式会社日立国際電気製)を用いて炭素膜の研磨前後の電気抵抗値を測定した。電気抵抗値から換算する方法により研磨前後の膜厚差を求め、膜厚差を研磨時間で除算することにより研磨速度を求めた。結果を表1に示す。
[研磨条件]
・研磨装置:片面用研磨機(APPLIED MATERIALS社製、Reflexion LK)
・研磨パッド:富士紡ホールディングス株式会社製、スウェード状パッド
・コンディショニングディスク:スリーエム株式会社製、A160
・研磨圧力:13.8kPa
・定盤回転数:93rpm
・ヘッド回転数:87pm
・研磨液供給量:300ml/min
・研磨時間:60秒
Figure 0007210823000001
<実施例5:表面平滑性の評価>
Bruker製の原子間力顕微鏡InSight CAPを用いて上述の評価用基板の炭素膜の表面粗さ(Ra)を1μm×1μmの範囲で測定したところ、表面粗さ(Ra)は0.3nmであった。次いで、実施例4と同様の研磨液を用いて、上述の研磨条件で炭素膜を60秒間研磨した。そして、0.2%アンモニア水及びブラシを用いて炭素膜の表面を洗浄した後、乾燥させた。再び原子間力顕微鏡を用いて炭素膜の表面粗さ(Ra)を1μm×1μmの範囲で測定したところ、表面粗さ(Ra)は0.08nmであった。研磨により炭素膜の表面平滑性が向上することが確認される。
100…積層体、100a…貫通孔、110…絶縁膜、120…炭素膜、130…樹脂膜、130a…開口。

Claims (14)

  1. 砥粒と、4価セリウムイオンと、水と、酸成分と、を含有し、
    前記酸成分が硝酸を含み、
    pHが5.0未満である、炭素膜研磨用の研磨液。
  2. 前記砥粒がシリカを含む、請求項1に記載の研磨液。
  3. 前記砥粒の含有量が0.01~20質量%である、請求項1又は2に記載の研磨液。
  4. 前記4価セリウムイオンの含有量が0.001~10質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の研磨液。
  5. 前記4価セリウムイオンを含むセリウム塩を含有し、
    前記セリウム塩の含有量が0.01質量%以上0.5質量%未満である、請求項1~4のいずれか一項に記載の研磨液。
  6. 硝酸セリウム(IV)アンモニウム及び硝酸セリウム(IV)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の研磨液。
  7. pHが3.0未満である、請求項1~6のいずれか一項に記載の研磨液。
  8. 前記酸成分の含有量が0.08質量%以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の研磨液。
  9. 研磨液の構成成分が第1の液及び第2の液に分けて保存され、
    前記第1の液が前記砥粒及び水を含み、
    前記第2の液が前記4価セリウムイオン及び水を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の研磨液。
  10. 請求項1~のいずれか一項に記載の研磨液を用いて被研磨部を研磨する工程を備える、研磨方法。
  11. 請求項に記載の研磨液における前記第1の液及び前記第2の液を混合して前記研磨液を得てから1時間以内に被研磨部を研磨する、研磨方法。
  12. 前記被研磨部が炭素膜を含む、請求項10又は11に記載の研磨方法。
  13. 前記被研磨部と、当該被研磨部の下に配置された絶縁膜と、を備える基体における前記被研磨部を、請求項1012のいずれか一項に記載の研磨方法により研磨する工程と、
    前記被研磨部上に樹脂膜を形成する工程と、
    前記被研磨部が露出する開口を前記樹脂膜に形成する開口形成工程と、
    前記被研磨部における前記開口から露出する露出部、及び、前記絶縁膜における前記露出部の下に位置する部分を除去する工程と、をこの順に備える、半導体部品の製造方法。
  14. 前記樹脂膜が感光性であり、
    前記開口形成工程において、前記樹脂膜を露光及び現像することにより前記開口を形成する、請求項13に記載の半導体部品の製造方法。
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