JP7210108B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力伝達装置に関する。
特許文献1には電気車両向けの動力伝達装置が開示されている。
特開2013-221566号公報
この種の動力伝達装置は、モータを備えている。モータの冷却方式としては水冷方式、空冷方式、油冷方式がある。
また、軸受の潤滑方式として、ギア等の潤滑油を利用した潤滑油方式と、軸受近辺にグリスを封入すると共にシール等を設けて潤滑油から隔離したグリス封入方式がある。
ここで、油冷方式と潤滑油方式とを組み合わせることが考えられるが、その場合、軸受、モータ等のコンタミネーションを抑制したいという要請がある。
本発明は、
モータ室に設けられたモータと、
ギア室に設けられ、前記モータの下流に配置された減速ギアと、
前記モータ室と前記ギア室とを区切る壁部と、
前記モータの出力軸と前記壁部に径方向において挟まれた軸受と、
前記軸受を支持すると共に前記モータ室側に設けられたリテーナプレートと、
前記リテーナプレートに設けられたフィルタ部と、を有し、
前記軸受及び前記フィルタ部を介して潤滑油が前記モータ室に流入する構成の動力伝達装置とした。
本発明によれば、軸受、モータ等のコンタミネーションを抑制しつつ、油冷方式と潤滑油方式とを組み合わせることができる。
動力伝達装置を説明する図である。 動力伝達装置の減速機構周りの拡大図である。 動力伝達装置の減速機構周りの拡大図である。 変形例にかかる動力伝達装置を説明する図である。
以下、本発明の動力伝達装置を、電気車両EVが備える動力伝達装置1に適用した場合を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態にかかる動力伝達装置1を説明する図である。
図2は、動力伝達装置1の減速機構3(第1遊星減速ギア4、第2遊星減速ギア5)周りの拡大図である。
図3は、図2におけるA領域の拡大図である。
動力伝達装置1は、モータ2と、モータ2の出力回転を減速して差動装置6に入力する減速機構3(第1遊星減速ギア4、第2遊星減速ギア5)と、ドライブシャフト8(8A、8B)と、を有している。
動力伝達装置1では、モータ2の出力回転の伝達経路に沿って、減速機構3(第1遊星減速ギア4、第2遊星減速ギア5)と、差動装置6と、ドライブシャフト8(8A、8B)と、が設けられている。
モータ2の出力回転は、減速機構3で減速されて差動装置6に入力された後、ドライブシャフト8(8A、8B)を介して、動力伝達装置1が搭載された車両の左右の駆動輪(図示せず)に伝達される。図1では、ドライブシャフト8Aが、動力伝達装置1を搭載した車両の左輪に回転伝達可能に接続されていると共に、ドライブシャフト8Bが、右輪に回転伝達可能に接続されている。
ここで、第1遊星減速ギア4は、モータ2の下流に接続されており、第2遊星減速ギア5は、第1遊星減速ギア4の下流に接続されている。差動装置6は、第2遊星減速ギア5の下流に接続されており、ドライブシャフト8は、差動装置6の下流に接続されている。
モータ2は、円筒状のモータシャフト20と、モータシャフト20に外挿された円筒状のロータコア21と、ロータコア21の外周を所定間隔で囲むステータコア25とを、有している。
モータシャフト20は、ドライブシャフト8Bに外挿された状態で、ドライブシャフト8Bに対して相対回転可能に設けられている。
モータシャフト20では、長手方向の一端20a側と他端20b側の外周に、ベアリングB1、B1が外挿されて固定されている。
モータシャフト20の一端20a側は、ベアリングB1を介して、中間ケース12の円筒状のモータ支持部121で回転可能に支持されている。
モータシャフト20の他端20b側は、ベアリングB1を介して、カバー11の円筒状のモータ支持部111で回転可能に支持されている。
モータ2は、ロータコア21の外周を所定間隔で囲むモータハウジング10を有している。本実施形態では、モータハウジング10の一端10aに、中間ケース12が接合されており、モータハウジング10の他端10bに、カバー11が接合されている。
モータハウジング10の一端10aと他端10bには、シールリングS、Sが設けられている。モータハウジング10の一端10aは、当該一端10aに設けたシールリングSにより、中間ケース12の環状の基部120に隙間なく接合されている。
モータハウジング10の他端10bは、当該他端10bに設けたシールリングSにより、カバー11の環状の接合部110に隙間なく接合されている。
図2に示すように、中間ケース12では、基部120とモータ支持部121とが、回転軸X方向で位置をずらして設けられている。
本実施形態では、中間ケース12をモータハウジング10の一端10aに固定すると、モータ支持部121が、モータハウジング10の内側に挿入されるようになっている。
この状態においてモータ支持部121は、後記するコイルエンド253aの内径側で、ロータコア21の一端部21aに、回転軸X方向の隙間をあけて対向して配置される。
そして、基部120とモータ支持部121とを接続する接続部123は、コイルエンド253aと後記する側板部452との接触を避けて設けられている。
モータ支持部121と接続部123は、モータハウジング10の内径側の空間Sa(モータ室)と、中間ケース12の内径側の空間Sb(ギア室)とを区画している。
モータ支持部121のロータコア21側の端面121aには、ベアリングリテーナ125が固定されている。
ベアリングリテーナ125は、回転軸X方向から見てリング状を成している。ベアリングリテーナ125は、モータ支持部121からのベアリングB1の脱落を阻止している。
図3に示すように、ベアリングリテーナ125の内径d2は、アウタレースB1bの内径d1より僅かに小径である(d1>d2)。ベアリングリテーナ125の内径側は、モータ支持部121で支持されたベアリングB1のアウタレースB1bの側面の全面に亘って、回転軸X方向から当接している。
ベアリングリテーナ125の内周には、リング状のフィルタ部Fが設けられている。フィルタ部Fは、ベアリングリテーナ125の内周面の全面に亘って設けられている。フィルタ部Fは、モータシャフト20の外周に隙間無く接しており、回転軸Xの径方向においてベアリングリテーナ125とモータシャフト20の外周との隙間がフィルタ部Fで封止されている。フィルタ部Fは、ベアリングリテーナ125とは別体であり、不織布や金属製のメッシュ材が用いられている。
なお、フィルタ部Fは、ベアリングリテーナ125と一体に形成されたものであってもよい。具体的には、ベアリングリテーナ125の内径側をメッシュ状にしたものが挙げられる。
図1に示すように、カバー11では、接合部110とモータ支持部111とが、回転軸X方向で位置をずらして設けられている。
本実施形態では、カバー11をモータハウジング10の他端10bに固定すると、モータ支持部111が、モータハウジング10の内側に挿入されるようになっている。
この状態においてモータ支持部111は、後記するコイルエンド253bの内径側で、ロータコア21の他端部21bに、回転軸X方向の隙間をあけて対向して配置される。
そして、接合部110と、カバー11の側壁部113とを接続する接続部115は、コイルエンド253bと後記する支持筒112との接触を避けて設けられている。
モータハウジング10の内側では、カバー11側のモータ支持部111と、中間ケース12側のモータ支持部121との間に、ロータコア21が配置されている。
ロータコア21は、複数の珪素鋼板を積層して形成したものであり、珪素鋼板の各々は、モータシャフト20との相対回転が規制された状態で、モータシャフト20に外挿されている。
モータシャフト20の回転軸X方向から見て、珪素鋼板はリング状を成しており、珪素鋼板の外周側では、図示しないN極とS極の磁石が、回転軸X周りの周方向に交互に設けられている。
回転軸X方向におけるロータコア21の一端部21aは、モータシャフト20の大径部203で位置決めされている。ロータコア21の他端部21bは、モータシャフト20に圧入されたストッパ23で位置決めされている。
ステータコア25は、複数の電磁鋼板を積層して形成したものであり、電磁鋼板の各々は、モータハウジング10の内周に固定されたリング状のヨーク部251と、ヨーク部251の内周からロータコア21側に突出するティース部252を、有している。
本実施形態では、巻線253を、複数のティース部252に跨がって分布巻きした構成のステータコア25を採用しており、ステータコア25は、回転軸X方向に突出するコイルエンド253a、253bの分だけ、ロータコア21よりも回転軸方向の長さが長くなっている。
なお、ロータコア21側に突出する複数のティース部252の各々に、巻線253を集中巻きした構成のステータコアを採用しても良い。
モータシャフト20では、大径部203よりも一端20a側の領域の外周に、ベアリングB1が圧入されている。
図3に示すように、ベアリングB1のインナレースB1aは、回転軸X方向の一方の側面が、モータシャフト20の外周に設けた段部204に当接している。インナレースB1aは、他方の側面に、モータシャフト20の外周に圧入されたリング状のストッパ205が当接している。ストッパ205の外径D1は、インナレースB1aの外径D2より僅かに大きい(D1>D2:図3参照)。
ストッパ205によりベアリングB1は、インナレースB1aを、段部204に当接させた位置で位置決めされている。
モータシャフト20の一端20aは、ストッパ205よりも差動装置6側(図2において、左側)に位置している。回転軸X方向において一端20aは、第1遊星減速ギア4のサンギア41の側面41aに、間隔をあけて対向している。
モータシャフト20の一端20a側では、モータシャフト20の径方向外側に、円筒壁122が位置している。円筒壁122の内径d3は、アウタレースB1bの内径d1より僅かに小径である(d3<d1:図3参照)。
円筒壁122は、モータ支持部121から差動装置6側に突出しており、円筒壁122の先端122aは、第1遊星減速ギア4のサンギア41の側面41aに間隔をあけて対向している。
円筒壁122は、モータシャフト20の外周を所定間隔で囲んでいる。回転軸Xの径方向における円筒壁122とモータシャフト20との間には、隙間CLが形成されている。
隙間CLは、ベアリングB1とフィルタ部Fとを介した状態で、空間Saと空間Sbとを連絡している。
モータシャフト20の一端20a側の領域202は、ロータコア21が外挿された領域201よりも大きい内径で形成されている。
この一端20a側の領域202の内側には、サンギア41の円筒状の連結部411が挿入されている。この状態において、モータシャフト20の一端20a側の領域202と、サンギア41の連結部411とが、相対回転不能にスプライン嵌合している。
そのため、モータ2の出力回転が、モータシャフト20を介して、第1遊星減速ギア4のサンギア41に入力されて、サンギア41がモータ2の回転駆動力で、回転軸X回りに回転する。
図2に示すように、サンギア41は、内径側の側面41aから回転軸X方向に延びる連結部411を有している。連結部411は、サンギア41と一体に形成されており、サンギア41の内径側と連結部411の内径側とに跨がって、貫通孔410が形成されている。
サンギア41は、貫通孔410を貫通したドライブシャフト8Bの外周で回転可能に支持されている。
回転軸Xの径方向におけるサンギア41の外径側には、中間ケース12の基部120内周に固定されたリングギア42が位置している。回転軸Xの径方向において、サンギア41とリングギア42の間では、ピニオン軸44で回転可能に支持されたピニオンギア43が、サンギア41の外周と、リングギア42の内周に噛合している。
ピニオンギア43は、ニードルベアリングNBを介して、ピニオン軸44の外周で回転可能に支持されている。ピニオン軸44は、ピニオンギア43を回転軸Xに沿う軸線X1方向に貫通している。ピニオン軸44の長手方向の一端と他端は、キャリア45の一対の側板部451、452で支持されている。
側板部451、452は、回転軸X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。
側板部451、452の間では、複数のピニオンギア43が回転軸X周りの周方向に所定間隔で複数(例えば、4つ)設けられている。
差動装置6側に位置する側板部451には、円筒状の連結部453が設けられている。
側板部451において連結部453は、回転軸Xに対して同心に配置されていると共に、回転軸Xに沿って、差動装置6に近づく方向(図中、左方向)に突出している。
中間ケース12から見て差動装置6側には、リング状の中間カバー14が位置している。
側板部451の内径側に設けられた連結部453は、中間カバー14の中央の開口140を、モータ2側から差動装置6側の左方に貫通している。
連結部453の先端453aは、中間カバー14に取り付けられたケース13内に位置している。回転軸X方向において連結部453の先端453aは、第2遊星減速ギア5のサンギア51の側面51aに、間隔をあけて対向している。
連結部453の内側には、サンギア51から延びる円筒状の連結部511が挿入されてスプライン嵌合しており、第1遊星減速ギア4側の連結部453と、第2遊星減速ギア5側の連結部511とが、相対回転不能に連結されている。
サンギア51は、内径側の側面51aから回転軸X方向に延びる連結部511を有している。連結部511は、サンギア51と一体に形成されており、サンギア51の内径側と連結部511の内径側とに跨がって、貫通孔510が形成されている。
サンギア51は、貫通孔510を貫通したドライブシャフト8Bの外周で回転可能に支持されている。
サンギア51の差動装置6側の側面51bは、後記するデフケース60の筒状の支持部601に、回転軸X方向の隙間をあけて対向しており、側面51bと支持部601との間には、ニードルベアリングNBが介在している。
サンギア51は、前記した第1遊星減速ギア4側の連結部453の延長上で、段付きピニオンギア53の大径歯車部531に噛合している。
段付きピニオンギア53は、サンギア51に噛合する大径歯車部531と、大径歯車部531よりも小径の小径歯車部532とを有している。
段付きピニオンギア53は、大径歯車部531と小径歯車部532が、回転軸Xに平行な軸線X2方向で並んで、一体に設けられたギア部品である。
段付きピニオンギア53は、大径歯車部531と小径歯車部532の内径側を軸線X2方向に貫通した貫通孔530を有している。
段付きピニオンギア53は、貫通孔530を貫通したピニオンシャフト54の外周で、ニードルベアリングNBを介して回転可能に支持されている。
ピニオンシャフト54の長手方向の一端と他端は、デフケース60と一体に形成された側板部651と、この側板部に間隔をあけて配置された側板部551で支持されている。
側板部651、551は、回転軸X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。
側板部651、551の間では、複数の段付きピニオンギア53が回転軸X周りの周方向に所定間隔で複数(例えば、3つ)設けられている。
小径歯車部532の各々は、リングギア52の内周に噛合している。リングギア52は、ケース13の内周にスプライン嵌合しており、リングギア52は、ケース13との相対回転が規制されている。
側板部551の内径側には、第1遊星減速ギア4側に延びる筒状部552が設けられている。筒状部552は、中間カバー14の中央の開口140を、差動装置6側からモータ2側(図中、右側)に貫通している。回転軸X方向において筒状部552の先端552aは、第1遊星減速ギア4のキャリア45の側板部451に、間隔をあけて対向している。
筒状部552は、第1遊星減速ギア4側の連結部453と、第2遊星減速ギア5側の連結部511との噛み合い部分の径方向外側に位置している。筒状部552の外周には、中間カバー14の開口140の内周に固定されたベアリングB2が接触している。側板部551の筒状部552は、ベアリングB2を介して、中間カバー14で回転可能に支持されている。
第2遊星減速ギア5では、キャリア55を構成する側板部551と側板部651のうちの一方の側板部651は、差動装置6のデフケース60と一体に形成されている。
第2遊星減速ギア5では、第1遊星減速ギア4で減速されたモータ2の出力回転が、サンギア51に入力される。
サンギア51に入力された出力回転は、サンギア51に噛合する大径歯車部531を介して、段付きピニオンギア53に入力されて、段付きピニオンギア53が軸線X2回りに回転する。
そうすると、大径歯車部531と一体に形成された小径歯車部532は、大径歯車部531と一体に軸線X2周りに回転する。
ここで、小径歯車部532は、ケース13の内周に固定されたリングギア52に噛合している。そのため、小径歯車部532が軸線X2回りに回転すると、段付きピニオンギア53は、軸線X2回りに自転しながら、回転軸X周りに回転する。
そうすると、ピニオンシャフト54の一端が、デフケース60と一体に形成された側板部651に支持されているので、段付きピニオンギア53の回転軸X周りの周方向の変位に連動して、デフケース60が回転軸X回りに回転する。
ここで、段付きピニオンギア53では、小径歯車部532の外径R1が大径歯車部531の外径R2よりも小さくなっている(R1<R2:図2参照)。
そして、第2遊星減速ギア5では、サンギア51が、モータの出力回転の入力部となっており、段付きピニオンギア53を支持するキャリア55が、入力された回転の出力部となっている。
そうすると、第2遊星減速ギア5のサンギア51に入力された回転は、段付きピニオンギア53により大きく減速されたのちに、キャリア55の側板部651が一体に形成されたデフケース60に出力される。
図1に示すように、デフケース60は、シャフト61と、かさ歯車62A、62Bと、サイドギア63A、63Bとを、内部に収納する中空状に形成されている。
デフケース60では、回転軸X方向(図中、左右方向)の両側部に、筒状の支持部601、602が設けられている。支持部601、602は、シャフト61から離れる方向に、回転軸Xに沿って延出している。
支持部602の外周には、ベアリングB2のインナレースB2aが圧入されている。
ベアリングB2のアウタレースB2bは、ケース13のリング状の支持部131で保持されており、デフケース60の支持部602は、ベアリングB2を介して、ケース13で回転可能に支持されている。
支持部602には、ケース13の開口部130を貫通したドライブシャフト8Aが、回転軸X方向から挿入されており、ドライブシャフト8Aは、支持部602で回転可能に支持されている。
開口部130の内周には、リップシールRSが固定されており、リップシールRSの図示しないリップ部が、ドライブシャフト8Aの外周に弾発的に接触することで、ドライブシャフト8Aの外周と開口部130の内周との隙間が封止されている。
支持部601には、カバー11の開口部114を貫通したドライブシャフト8Bが、回転軸方向から挿入されている。
ドライブシャフト8Bは、モータ2のモータシャフト20と、第1遊星減速ギア4のサンギア41と、第2遊星減速ギア5のサンギア51の内径側を回転軸X方向に横切って設けられており、ドライブシャフト8Bの先端側が、支持部601で回転可能に支持されている。
カバー11の開口部114の内周には、リップシールRSが固定されており、リップシールRSの図示しないリップ部が、ドライブシャフト8Bの外周に弾発的に接触することで、ドライブシャフト8Bの外周と開口部114の内周との隙間が封止されている。
デフケース60の内部では、ドライブシャフト8A、8Bの先端部の外周に、サイドギア63A、63Bがスプライン嵌合しており、サイドギア63A、63Bとドライブシャフト8(8A、8B)とが、回転軸X周りに一体回転可能に連結されている。
デフケース60には、回転軸Xに直交する方向に貫通した軸孔60a、60bが、回転軸Xを挟んで対称となる位置に設けられている。
軸孔60a、60bは、回転軸Xに直交する軸線Y上に位置しており、シャフト61の一端61a側および他端61b側が挿入されている。
シャフト61の一端61a側および他端61b側は、ピンPでデフケース60に固定されており、シャフト61は、軸線Y回りの自転が禁止されている。
デフケース60の下部側は、ケース13内の潤滑油OLに浸っている。
本実施形態では、シャフト61の一端61aまたは他端61bが最も下部側に位置した際に、シャフト61の一端61aまたは他端61bが少なくとも潤滑油OL内に位置する高さまで、ケース13内の空間Scに潤滑油OLが貯留されている(図1における破線参照)。空間Scは空間Sbと連絡しており、空間Sbにも潤滑油OLが貯留されている。
シャフト61は、デフケース60内において、サイドギア63A、63Bの間に位置しており、軸線Yに沿って配置されている。
デフケース60内においてシャフト61には、かさ歯車62A、62Bが外挿して回転可能に支持されている。
かさ歯車62A、62Bは、シャフト61の長手方向(軸線Yの軸方向)で間隔を空けて2つ設けられており、かさ歯車62A、62Bは、互いの歯部を対向させた状態で配置されている。シャフト61においてかさ歯車62A、62Bは、当該かさ歯車62A、62Bの軸心を、シャフト61の軸心と一致させて設けられている。
デフケース60内において、回転軸Xの軸方向におけるかさ歯車62A、62Bの両側には、サイドギア63A、63Bが位置している。
サイドギア63A、63Bは、互いの歯部を対向させた状態で、回転軸Xの軸方向に間隔を空けて2つ設けられており、かさ歯車62A、62Bとサイドギア63A、63Bとは、互いの歯部を噛合させた状態で組み付けられている。
[作用効果]
モータ2の出力回転は、モータシャフト20を介して、第1遊星減速ギア4のサンギア41に入力される。これにより、サンギア41は、回転軸X回りに回転する。リングギア42は中間ケース12に固定されているので、サンギア41が回転すると、ピニオンギア43が軸線X1回りに自転しながら、回転軸X周りに回転する。
ピニオンギア43の回転軸X周りの回転によって、キャリア45は回転軸X回りに連れ回る。キャリア45の回転は、連結部453を介して、第2遊星減速ギア5側のサンギア51に出力される。この際に、モータ2の出力回転は減速されて、第2遊星減速ギア5に入力される。
第1遊星減速ギア4から第2遊星減速ギア5に入力された回転は、さらに減速されたのち、差動装置6に入力される。
差動装置6では、第2遊星減速ギア5側から入力された回転で、デフケース60が回転軸X回りに回転して、空間Sc内の潤滑油OLを掻き上げる。
さらに、第1遊星減速ギア4のピニオンギア43およびキャリア45も、回転軸X回りに回転して、空間Sb内の潤滑油OLを掻き上げる。
掻き上げられた潤滑油OLの一部は隙間CL内に流入する。そして、フィルタ部Fを通って空間Sa側に移動する(図3における矢印参照)。
空間Sa側へ移動した潤滑油OLは、ロータコア21に到達する(図中、矢印参照)。これにより、潤滑油OLによってロータコア21が冷却される。
ここで、空間Sb内の潤滑油OLには、減速機構3や差動装置6の回転によって発生する金属の摩耗粉(コンタミネーション)が含まれている。
本実施形態では、モータ支持部121の内部空間(隙間CL)における潤滑油OLの通流経路上にフィルタ部Fが設けられている。
これにより、潤滑油OLが空間Sb側から隙間CLを通って空間Sa側へ移動する際に、潤滑油OL内に含まれる金属の摩耗粉がフィルタ部Fによって除去される。よって、空間Sa側に金属の摩耗粉が入り込むことが抑制されている。
本実施形態にかかる動力伝達装置の一例として挙げた電気車両EVの動力伝達装置1は、以下の構成を有している。
(1)空間Sa(モータ室)に設けられたモータ2と、
空間Sb(ギア室)に設けられ、モータ2の下流に配置された第1遊星減速ギア4(減速ギア)と、
空間Saと空間Sbとを区切る中間ケース12(壁部)と、
モータ2のモータシャフト20(出力軸)と中間ケース12に径方向において挟まれたベアリングB1(軸受)と、
ベアリングB1を支持すると共に空間Sa側に設けられたリング状のベアリングリテーナ125(リテーナプレート)と、を有する。
ベアリングリテーナ125の内周には、フィルタ部Fが設けられている。
このように構成すると、ベアリングリテーナ125にフィルタ部Fを設けて、ベアリングを支持する機能と潤滑油OLの異物を除去する機能の2つの機能を統合したベアリングリテーナにすることができる。
これにより、モータ2とベアリングB1の相互間を潤滑油OLが行き交うことができるので、モータ油冷用の潤滑油とベアリングB1用の潤滑油を共通化できる。そして、フィルタ部Fが存在するため、空間Sb(ギア室)と空間Sa(モータ室)の相互間のコンタミネーションを抑制することができる。
本実施形態にかかる動力伝達装置の一例として挙げた電気車両EVの動力伝達装置1は、以下の構成を有している。
(2)ベアリングリテーナ125の一部をメッシュ形状として、メッシュ形状をフィルタ部Fとする。
ベアリングリテーナ125に開口を設けて、そこに不織布などのフィルタを張り付けても良いが、上記のように構成することで、フィルタ部Fを別部材として用意する必要がなく、部品点数の減少となるので好ましく、より機能統合された形とすることができる。
[変形例]
図4は、変形例にかかる動力伝達装置1Aを説明する図である。
なお、以下の説明では、本実施形態にかかる動力伝達装置1との相違点のみ説明する。
図4に示すように、動力伝達装置1Aには、前記したフィルタ部Fに加えて、回転軸X方向におけるベアリングB1から見てベアリングリテーナ125とは反対側(空間Sb側)にリング状のフィルタ部Faが設けられている。
フィルタ部Faは、ストッパ205の外周面の全周に亘って設けられている。
フィルタ部Faは、円筒壁122の内周に隙間無く接しており、回転軸Xの径方向において円筒壁122とストッパ205の外周との隙間がフィルタ部Fで封止されている。フィルタ部Fは、ストッパ205とは別体であり、不織布や金属製のメッシュ材が用いられている。回転軸X方向におけるフィルタ部Faの全長T1は、ストッパ205の全長T2よりも短い(T1<T2)。
空間Sa(モータ室)は、フィルタ部F、Faを介して、空間Sb(ギア室)と連通している。
なお、フィルタ部Faは、ストッパ205と一体に形成されたものであってもよい。具体的には、ストッパ205の外周にフランジ部を設け、当該フランジ部をメッシュ形状としたものが挙げられる。
これにより、潤滑油OLの通流方向(図4参照)におけるベアリングB1より上流にフィルタ部Faが位置するので、潤滑油OLは、ベアリングB1を通過する前に金属の摩耗粉がフィルタ部Faによって除去される。よって、ベアリングB1へのコンタミネーション侵入を好適に防止することができる。さらに、ベアリングB1は一対のフィルタ部F、Faで挟まれた状態の2重のフィルタ構造となっている。よって、空間Sa(モータ室)側へのコンタミネーション侵入が、より好適に抑制される。
また、空間Sa側にもコンタミネーションが含まれた状態で、空間Sa(モータ室)側から空間Sb(ギア室)側へ潤滑油OLが通流する場合も考えられる。
この場合であっても、潤滑油OLの通流方向におけるベアリングB1より上流にフィルタ部Fが位置するので、潤滑油OLは、ベアリングB1を通過する前に金属の摩耗粉がフィルタ部Fによって除去される。よって、ベアリングB1へのコンタミネーション侵入を好適に防止することが出来る。さらに、2重フィルタ構造によって、空間Sb(ギア室)側へのコンタミネーション侵入が、より好適に抑制される。
変形例にかかる動力伝達装置の一例として挙げた電気車両EVの動力伝達装置1Aは、以下の構成を有している。
(3)ベアリングB1と空間Sb(ギア室)との間に、フィルタ部Fとは別のフィルタ部Faが配置されている。
このように構成すると、ベアリングB1を一対のフィルタ部F、Faで挟み込むことにより、空間Sb(ギア室)側及び空間Sa(モータ室)側からのベアリングB1へのコンタミネーション侵入をより好適に防止することができる。また、空間Sb(ギア室)と空間Sa(モータ室)の相互間においては2重のフィルタ構造となるので、双方のコンタミネーション侵入抑制効果を高めることができる。
ここで、本明細書における用語「下流に接続」とは、上流に配置された部品から下流に配置された部品へと動力が伝達される接続関係にあることを意味する。
例えば、モータ2の下流に接続された第1遊星減速ギア4という場合は、モータ2から第1遊星減速ギア4へと動力が伝達されることを意味する。
また、本明細書における用語「直接接続」とは、他の減速機構、増速機構、変速機構などの減速比が変換される部材を介さずに部材同士が動力伝達可能に接続されていることを意味する。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は、これら実施形態に示した態様のみに限定されるものではない。発明の技術的な思想の範囲内で、適宜変更可能である。
1、1A 動力伝達装置
2 モータ
3 減速機構
4 第1遊星減速ギア
5 第2遊星減速ギア
6 差動装置
8 ドライブシャフト
10 モータハウジング
11 カバー
12 中間ケース
120 基部
121 モータ支持部
122 円筒壁
123 接続部
125 ベアリングリテーナ
13 ケース
14 中間カバー
20 モータシャフト
203 大径部
205 ストッパ
21 ロータコア
25 ステータコア
253 巻線
253a コイルエンド
41 サンギア
42 リングギア
43 ピニオンギア
44 ピニオン軸
45 キャリア
51 サンギア
52 リングギア
53 段付きピニオンギア
531 大径歯車部
532 小径歯車部
54 ピニオン軸
55 キャリア
60 デフケース
61 シャフト
62A、62B かさ歯車
63A、63B サイドギア
B1 ベアリング
B1a インナレース
B1b アウタレース
B2 ベアリング
CL 隙間
F フィルタ部
Fa フィルタ部
NB ニードルベアリング
OL 潤滑油
Sa 空間(モータ室)
Sb 空間(ギア室)
Sc 空間
X 回転軸
X1 軸線
X2 軸線
Y 軸線

Claims (3)

  1. モータ室に設けられたモータと、
    ギア室に設けられ、前記モータの下流に配置された減速ギアと、
    前記モータ室と前記ギア室とを区切る壁部と、
    前記モータの出力軸と前記壁部に径方向において挟まれた軸受と、
    前記軸受を支持すると共に前記モータ室側に設けられたリテーナプレートと、
    前記リテーナプレートに設けられたフィルタ部と、を有し、
    前記軸受及び前記フィルタ部を介して潤滑油が前記モータ室に流入することを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1において、
    前記リテーナプレートの一部をメッシュ形状として、前記メッシュ形状を前記フィルタ部とすることを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記軸受と前記ギア室との間に、前記フィルタ部とは別のフィルタ部が配置されていることを特徴とする動力伝達装置。
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