JP7209722B2 - 誘電性流体及び電気デバイス中の全フッ素化1-アルコキシプロペン - Google Patents

誘電性流体及び電気デバイス中の全フッ素化1-アルコキシプロペン Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2017年12月13日に出願された米国特許仮出願第62/598294号の優先権を主張するものであり、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
(背景技術)
誘電性ガスは、例えば、コンデンサ、変圧器、電気ケーブル又は電気バス、回路遮断器、及び開閉装置などの様々な電気デバイスで使用される。このような電気デバイスでは、誘電性ガスは多くの場合、絶縁耐力(dielectric strength)(DS)がより高いため、電気絶縁体として空気の代わりに使用される。このような誘電性ガスは、空気充填された電気デバイスと比較して、より高い電力密度を可能にする。
六フッ化硫黄(SF)は、多くの電気的用途において主な固定誘電性ガスとなっている。SFは、有利には、無毒で、不燃性で、取り扱いが容易であり、有用な動作温度範囲を有し、優れた誘電性及びアーク遮断特性を有する。変圧器内では、クーラントとしても作用する。変圧器内の送風器は多くの場合、巻線からの熱伝達を助けてガスを循環させる。しかしながら、SFには、その3200年の大気寿命、及び二酸化炭素の地球温暖化係数の約22,200倍の地球温暖化係数(GWP)という懸念事項がある。
可能性のある代用物として、SFと、窒素、ヘリウム、又は高圧窒素との混合物が提案されている。また、ペルフルオロカーボン(PFC)ガスは、窒素又はヘリウムと混合され得ることも確認されているが、PFCガスはまた、高いGWP値を有するため、かかる戦略の環境影響の減少の可能性は限られている。一部の他の代用混合物は、アーク放電中の遊離炭素の遊離、アーク放電中又はアーク放電後の毒性の増加、並びに貯蔵、回収、及びリサイクル中のガスの取り扱いの困難さの増加という問題がある。したがって、このような誘電性ガス及びこれらの混合物の他の代用物が望まれる。
本開示は、1つ以上の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を含む組成物、及びそのような組成物の使用方法を提供する。
いくつかの実施形態において、トランス配置又はシス配置であり得る、次の一般式(I):
Figure 0007209722000001
[式中、Rは、CF-又はCFCF-である]によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を含む組成物が提供される。このような組成物は、誘電性組成物又は誘電性流体と称される場合がある。
いくつかの実施形態において、このような誘電性流体は、1つ以上の二次誘電性ガスを更に含んでもよい。
いくつかの実施形態において、式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物と、所望により1つ以上の二次誘電性ガスと、を含む、誘電性流体を含む電気デバイスが提供される。いくつかの実施形態において、このような誘電性流体は、絶縁体である。
本明細書で使用されるとき、用語「誘電性流体」は、液体誘電体及びガス状誘電体の両方を包含する。流体、気体又は液体の物理的状態は、それが使用される電気デバイスの温度動作条件及び圧力動作条件で決まる。
本明細書において、用語「含む(comprises)」及びその変化形は、これらの用語が明細書及び特許請求の範囲に記載されている場合、限定的な意味を有するものではない。このような用語は、記載されたある1つの工程若しくは要素、又は複数の工程若しくは要素の群が含まれることを示唆するが、いかなる他の工程若しくは要素、又は複数の工程若しくは要素の群も排除されないことを示唆するものと理解される。「からなる」により、この語句「からなる」に続くいかなるものも含み、これらに限定することを意味する。したがって、語句「からなる」は、列挙された要素が必要又は必須であり、他の要素が存在し得ないことを示す。「から本質的になる」により、この語句の後に列挙されるいかなる要素も含み、これらの列挙された要素に関して本開示で特定した作用若しくは機能に干渉又は寄与しない他の要素に限定されることを意味する。したがって、語句「から本質的になる」は、列挙された要素が必要又は必須であるが、他の要素は任意に含まれ、列挙された要素の作用若しくは機能に実質的に影響を及ぼすかどうかに応じて存在してもよい又は存在しなくてもよいことを示す。オープンエンド言語(例えば、「を含む」とその派生物)で本明細書に記載される要素又は要素の組み合わせのいずれかは、クローズドエンド言語(例えば、「から構成される」とその派生物)及び部分的クローズドエンド言語(例えば、「本質的に構成される」とその派生物)で更に記載されると考えられる。
「好ましい(preferred)」及び「好ましくは(preferably)」という言葉は、一定の状況下で一定の利益を提供できる、本開示の実施形態を指す。しかしながら、同一又は他の状況下では、他の請求項もまた好ましい場合がある。更に、1つ以上の好ましい請求項についての記述は、他の請求項が有用でないことを意味するのではなく、かつ他の請求項を本開示の範囲から除外することを意図するものでもない。
本出願において、「a」、「an」、及び「the」などの用語は、1つの実体のみを指すことを意図したものではなく、その説明のために具体的な例が使用され得る一般的な部類を含む。用語「a」、「an」、及び「the」は、用語「少なくとも1つ」と互換的に用いられる。列挙に後続する「~のうちの少なくとも1つ」及び「~のうちの少なくとも1つを含む」という語句は、列挙内の項目のうちのいずれか1つ、及び、列挙内の2つ以上の項目のいずれかの組み合わせを指す。
本明細書で使用されるとき、用語「又は」は、内容がそうでない旨を特に明示しない限り、概して「及び/又は」を含む通常の意味で使用される。
用語「及び/又は」は、1つ若しくは全ての列挙された要素、又は列挙された要素のうちの任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
更に本明細書では、全ての数は用語「約」によって修飾されるものとみなされ、特定の実施形態において、好ましくは、用語「正確に」によって修飾されるものとみなされる。測定された量に関して本明細書で使用されるとき、用語「約」は、当業者によって、測定を行い、測定の目的及び用いた測定機器の精度に見合う程度の注意を払って予想され得る、測定された量のばらつきを指す。本明細書において、数字の前の「最大で」(例えば、最大で50)は、その数(例えば、50)を含む。
更に本明細書では、端点による数値範囲の記載は、その範囲内に包含される全ての数及びその端点を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)。
本明細書で使用されるとき、用語「室温」は、約20℃~約25℃又は約22℃~約25℃の温度を指す。
用語「の範囲(in the range)」又は「の範囲内(within a range)」(及び類似の記載)は、その記載された範囲の端点を含む。
本明細書に開示の代替要素又は実施形態の群分けは、限定されるものと解釈するべきではない。各群のメンバーは、個々に、又は、その群の他のメンバー若しくはその群の中に見出される他の要素との任意の組合せで、言及及び特許請求することができる。便宜上及び/又は特許性の理由から、群の1つ以上のメンバーが群に含まれ得るか、又は、群から削除され得ることが見込まれる。任意のこのような包含又は削除が生じた場合、本明細書は、本明細書において改変された群を含むものとみなされ、したがって、添付の特許請求の範囲で用いられた全てのマーカッシュ群の記載内容を実現する。
本明細書を通しての「一実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」、「特定の実施形態(certain embodiments)」、又は「いくつかの実施形態(some embodiments)」などの言及は、実施形態に関して記載された特定の特徴、構成、組成、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。したがって、本明細書を通して様々な箇所にこのような語句が記載されている場合、必ずしも、本発明の同一の実施形態を指しているわけではない。更に、特定の特徴、構成、組成、又は特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な方法で組み合わせてもよい。
本開示の上記の「発明の概要」は、本発明の各開示された実施形態又は全ての実施態様の記載を意図するものではない。以下の説明は、例示的な実施形態をより具体的に例示する。本出願を通し、数箇所において、例の列挙を通して指針が提供されており、これらの例は、様々な組み合わせで用いることができる。いずれの場合にも、記載された列挙項目は、代表的な群としての役割のみを果たすものであり、排他的な列挙として解釈されるべきではない。したがって、本開示の範囲は、本明細書に記載の特定の例示的な構造に限定されるべきではなく、少なくとも特許請求の範囲の文言によって説明される構造、及びこれらの構造の同等物にまで拡大する。この明細書において選択肢として積極的に記載されている要素のいずれも、請求項に明示的に含めてもよいし、又は請求項から除外してもよいし、必要に応じて組み合わせてもよい。様々な理論及び可能な機構が本明細書で説明可能であるが、いかなる場合であっても、このような説明は、特許請求可能な主題を限定するものではない。
本開示による、全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を含む誘電性流体を含む電気ハードウェアの図である。
コンデンサなどの電気デバイスでは、誘電性流体は多くの場合、それらの誘電率(K)が低く、絶縁耐力(DS)が高いため、空気の代わりに使用される。このタイプの一部のコンデンサは、金属箔導体及び紙又はポリマーフィルムの固体誘電性シートの交互の層を含む。他のコンデンサは、金属箔導体及び誘電性フィルムを中心コアの周りに同心円状に巻き付けることによって構築される。この後者のタイプのコンデンサは、「フィルム巻き」コンデンサと称される。誘電性流体は多くの場合、それらの誘電率が低く、絶縁耐力が高いため、誘電性フィルムを含浸させるために使用される。このような誘電性流体は、空気又は他のガスが充填された電気デバイスと比較して、より多くのエネルギーをコンデンサ内に貯蔵する(より高い静電容量)ことを可能にする。
本開示は、例示的な実施形態において、トランス配置又はシス配置であり得る、次の一般式(I):
Figure 0007209722000002
[式中、Rは、CF-又はCFCF-である]によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を誘電性流体として使用することを目的とする。
いくつかの実施形態において、式(I)-CF-O-CF=CF-CF及びCFCF-O-CF=CF-CF-の化合物は、それらが収容されるデバイスの動作条件において、気相、液相、又はこれらの組み合わせである。本開示の誘電性流体は、電気デバイスにおいて有用であり得る。
特定の実施形態において、式(I)の化合物の混合物が使用される。混合物の特定の実施形態において、化合物の少なくとも一部はトランス配置であり、化合物の少なくとも一部はシス配置である。CF-O-CF=CF-CFの特定の実施形態において、少なくとも一部はシス配置であり、少なくとも一部はトランス配置である。CFCF-O-CF=CF-CFの特定の実施形態において、少なくとも一部はシス配置であり、少なくとも一部はトランス配置である。
式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、ルイス酸と、次の一般式(II):
Figure 0007209722000003
[式中、Rは、式(I)に記載されるとおりである]によって表されるペルフルオロアルキルエーテル化合物との反応から調製可能である。ルイス酸の例としては、TiF、ZrF、NbF、TaF、BF、SbF、ACF(塩化フッ化アルミニウム)、SbCl、SbClF、HSbF、SbCl、AlCl、及びこれらの混合物が挙げられる。このような調製反応の例示的な条件を実施例の項に示す。
本開示は、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を含む誘電性流体を含む電気デバイスを更に提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、1つ以上の式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物と1つ以上の二次誘電性ガスとの混合物を含む誘電性流体を更に提供する。
本開示の式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、有利には、広範な動作温度及び動作圧力を有し、熱的及び化学的に安定であり、所与の分圧でSFよりも絶縁耐力及び熱伝達効率が高く、SFよりも地球温暖化係数(GWP)が低い。加えて、本開示の式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、毒性が驚くほど低い。式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、概して、20kPa(キロパスカル)の動作圧力において、及びそれらを収容する電気デバイスの動作温度において、少なくとも50kV/インチ(キロボルト/インチ)の絶縁耐力を有する。
本明細書で使用されるとき、地球温暖化係数「GWP」は、化合物の構造に基づく化合物の温暖化係数の相対的尺度である。化合物のGWPは、1990年に気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によって規定され、2007年に改訂されており、特定の積分期間(ITH)にわたる、1キログラムのCO放出による温暖化に対する、1キログラムの化合物放出による温暖化として計算される。
Figure 0007209722000004
この式において、aは、大気中のある化合物の単位質量増加当たりの放射強制力(その化合物のIR吸光度による大気中の放射線束の変化)であり、Cは化合物の大気濃度であり、τは化合物の大気寿命であり、tは時間であり、iは対象の化合物である。
一般的に許容されるITHは、短期間の効果(20年間)と長期間の効果(500年間以上)との間の折衷点を表す100年間である。大気中の有機化合物iの濃度は、擬一次速度論(すなわち、指数関数的減衰)に従うと仮定される。同じ時間間隔のCOの濃度は、大気からのCOの交換及び除去に関する、より複雑なモデルを組み込む(Bern炭素循環モデル)。
下層大気中での分解により、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、SFと比較して、寿命が短く、地球温暖化への影響が少ないだろう。式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペンのGWPは、500未満、250未満、100未満、50未満、又は更には20未満であり得る。誘電性能特性に加えて、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、GWPが低く、及びそれらの毒性が比較的低いため、誘電性流体としての使用に十分に適している。
有利には、本開示の誘電性流体は、高い耐電圧を有し、これは、高い破壊電圧としても説明される。概して、(特定の周波数での)「破壊電圧」は、流体誘電体の壊滅的な破損を誘発する流体に印加される電圧を指し、電流が流体を通って伝導することを可能にする。したがって、本開示の流体誘電体は、高電圧下で機能することができる。流体誘電体はまた、低い損失係数(すなわち、コンデンサなどの電気デバイスから熱として失われる電気エネルギーの量)を呈することができる。
いくつかの実施形態において、液体誘電体として使用される場合、式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、いずれか又は両方が構成要素として使用される電気デバイスの動作温度範囲を包含する液相範囲を有する。
いくつかの実施形態において、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、誘電性構成要素として使用される電気デバイスの動作温度範囲を包含する気相範囲を有する。例えば、これらの化合物は、0℃~35℃の範囲の沸点を有する。コンデンサ、変圧器、回路遮断器、及びガス絶縁送電線などの多くの電気デバイスは、30℃以上の温度で動作し得る。
式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、それらを収容する電気デバイスの動作温度において、少なくとも20kPaの蒸気圧を有する。
更に、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、20kPaの電気デバイスにおける動作圧力において、少なくとも50kV/インチの絶縁耐力を有する。より具体的には、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、デバイスの動作温度及び動作圧力において、少なくとも80kV/インチの絶縁耐力を有する。
いくつかの実施形態において、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、より高い蒸気圧を有する1つ以上の二次誘電性ガスと組み合わされ得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の二次誘電性ガスは、25℃又は電気デバイスの動作温度において、蒸気圧が少なくとも70kPaであるような量で使用される。
いくつかの実施形態において、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、より低い蒸気圧を有する1つ以上の二次誘電性ガスと組み合わされ得る。
いくつかの実施形態において、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、50モル%以上の混合物を含む1つ以上の二次誘電性ガスと組み合わされ得る。
これらの二次誘電性ガスは、典型的には、0℃未満の沸点、ゼロのオゾン層破壊係数、SFの地球温暖化係数(約22,200)よりも低い地球温暖化係数を有し、化学的及び熱的に安定である。これらは、凝縮性ガス又は非凝縮性ガスであってもよい。このような二次誘電性ガスの組み合わせは、必要に応じて使用することができる。
いくつかの実施形態において、二次誘電性ガスは、1つ以上のフッ素化有機化合物を含む。このようなフッ素化有機化合物としては、例えば、1~4個の炭素原子を有するものなどのペルフルオロアルカン;CFCH=CHCF、CFCH=CHCl、CFCF=CFCF、CFCF=CH、CFCH=CFH、CFCF=CFH、CFCH=CF、又はHCFCF=CFなどのフッ素化オレフィン;CFC(O)CF(CF、CFCFC(O)CF(CF、CFCFCFC(O)CF(CF、又は(CFCFC(O)CF(CFなどのフッ素化ケトン;(CFCFCNなどのフッ素化ニトリル;CFCFNOなどのフッ素化ニトロアルカン;CFC(O)C(O)CFなどのフッ素化ジオン;国際公開第2012/102915号(3M Company)に記載のようなフッ素化オキシランが挙げられる。
いくつかの実施形態において、二次誘電性ガスは、窒素、二酸化炭素、亜酸化窒素(NO)、ヘリウム、アルゴン、酸素、及びこれらの組み合わせ(例えば、空気)の群から選択される1つ以上のガスを含む。
本明細書に記載の誘電性流体のいくつかの実施形態において、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、誘電性流体の混合物が、SF単独の地球温暖化係数よりも低い地球温暖化係数を有するように、SFと組み合わされ得る。
いくつかの実施形態において、二次誘電性ガスと、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物との蒸気圧の比は、少なくとも2.5:1、特に少なくとも5:1、より具体的には少なくとも約10:1である。
式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、気相における、電気絶縁に、並びに電気エネルギーの送電及び配電に使用されるアーク消去及び電流遮断機器に有用であり得る。
本開示のガスを使用することができる主要なタイプの電気デバイスとしては、ガス絶縁回路遮断器、開閉装置を含む電流遮断設備、ガス絶縁送電線、ガス絶縁変圧器、及びガス絶縁サブステーションが挙げられる。このようなガス絶縁設備は、世界中の送配電システムの主要構成要素である。
いくつかの実施形態において、本開示は、ガス状誘電体が電極間の空間を満たすように互いに離れた金属電極を含む、コンデンサなどの電気デバイスを提供する。電気デバイスの内部空間はまた、液体形態の1つ以上の式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物のリザーバを含んでもよい。特定の実施形態において、リザーバは、ガス状形態の1つ以上の式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物と平衡状態にある液体形態の1つ以上の式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を含む。したがって、リザーバは、式(I)のガス状全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物のいかなる損失も補い得る。
回路遮断器の場合、このようなガスの熱伝導率及び絶縁耐力は、熱及び誘電回復(抵抗率の増大に対する短時定数)と共に、高い遮断能力を提供することができる。これらの特性は、ガスが、アークの伝導状態(アークプラズマ)と誘電状態との間を迅速に遷移できるようにし、また、それが回復電圧の上昇に耐えることも可能にする。
ガス絶縁変圧器の場合、誘電特性に加えて、熱伝達性能及び現行デバイスとの適合性により、本開示の誘電性流体を、このタイプの電気設備で使用するための望ましい媒体とする。
式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、油絶縁と比べて際立った利点を有し、これには、火災安全問題又は環境適合性問題のいずれも有さないこと、及び信頼性が高いこと、メンテナンスが殆ど不要であること、有効寿命が長いこと、毒性が低いこと、取り扱いが容易であること、及び設備重量を少なくできることが挙げられる。
ガス絶縁送電線の場合、式(I)のガス状全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物の産業的な条件下での絶縁耐力は重要な場合があり、特に、金属粒子汚染、開閉インパルス及び雷インパルス、並びに高速過渡的な電気応力下でのガス状誘電体の挙動は重要であり得る。式(I)のガス状全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物はまた、導体からエンクロージャへの高い熱伝達効率を有し得、長期間(例えば、40年)安定であり得る。これらのガス絶縁送電線は、コスト効率、高搬送容量、低損失、全ての定格電圧での利用可能性、火災リスクがないこと、信頼性、及び架空送電線に関する社会的懸念を回避するための密集領域における架空高電圧送電線に対する小型の代替案を含むが、これらに限定されない、明確な利点を提供し得る。
ガス絶縁サブステーションの場合、サブステーション全体(回路遮断器、切断器、接地開閉器、バスバー、変圧器などが相互接続される)は、本開示の誘電性流体で絶縁されてもよく、したがって、上述の全ての誘電性ガスの特性は、重要である。
いくつかの実施形態において、ガス状誘電体は、それ自体ガスとして、又は液体と平衡状態にあるガスとして、電気デバイス内に存在してもよい。これらの実施形態において、液相は、追加の誘電性ガスのリザーバとして機能し得る。
誘電性流体としての式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物の使用は、図1の一般的な電気デバイスに示される。図1は、開閉器、遮断器、又は変圧器の巻線などの電気的なハードウェア3と、少なくとも1つの式(I)のガス状全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物と、を収容するタンク又は圧力容器2を含むデバイスを示す。所望により、式(I)のガス状全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物は、リザーバの式(I)の液体全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物と平衡状態にある。
別の態様では、絶縁材料として、少なくとも1つの式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を含む誘電性液体を含む電気デバイスが提供される。本開示の誘電性流体は、誘電性流体を使用する多くの他の用途において有用であり得る。そのような他の用途の例は、米国特許第4,899,249号(Reillyら)及び同第3,184,533号(Eiseman,Jr.)、及び英国特許第1 242 180号(Siemens)に記載されている。
実施形態
実施形態1は、次の一般式(I):
Figure 0007209722000005
[式中、Rは、CF-又はCFCF-である]によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を含む誘電性流体を含む、電気デバイスが提供される。
実施形態2は、リザーバを更に備え、このリザーバが、液体形態の式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を含む、実施形態1に記載の電気デバイスである。
実施形態3は、リザーバが、液体形態の1つ以上の式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物と平衡状態にあるガス状形態の式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を更に含む、実施形態2に記載の電気デバイスである。
実施形態4は、電気デバイスが、ガス絶縁回路遮断器、電流遮断設備、ガス絶縁送電線、ガス絶縁変圧器、及びガス絶縁サブステーションからなる群から選択される、実施形態1~3のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態5は、誘電性流体が、SF単独の地球温暖化係数よりも低い地球温暖化係数を有するように、誘電性流体が、SFを更に含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態6は、誘電性流体が、1つ以上の二次誘電性ガスを更に含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態7は、1つ以上の二次誘電性ガスが、25℃おいて、蒸気圧が少なくとも70kPaであるような量で使用される、実施形態6に記載の電気デバイスである。
実施形態8は、1つ以上の二次誘電性ガスが0℃未満の沸点を有する、実施形態6又は7に記載の電気デバイスである。
実施形態9は、1つ以上の二次誘電性ガスが、1つ以上のフッ素化有機化合物を含む、実施形態6~8のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態10は、フッ素化有機化合物が、ペルフルオロアルカン、フッ素化オレフィン、フッ素化ケトン、フッ素化ニトリル、フッ素化ニトロアルカン、フッ素化ジオン、フッ素化オキシラン、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態9に記載の電気デバイスである。
実施形態11は、1つ以上の二次誘電性ガスが、窒素、二酸化炭素、亜酸化窒素、ヘリウム、アルゴン、酸素、及びこれらの組み合わせ(例えば、空気)から選択される、実施形態6~8のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態12は、二次誘電性ガスと、式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物との蒸気圧の比が、少なくとも2.5:1(少なくとも5:1、又は少なくとも約10:1)である、実施形態6~11のうちのいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態13は、式(I)の化合物が、トランス配置、シス配置、又はこれらの混合である、実施形態1~12のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態14は、少なくとも一部がトランス配置であり、少なくとも一部がシス配置である、式(I)の化合物の混合物を含む、実施形態13に記載の電気デバイスである。
実施形態15は、式(I)の化合物が、500未満(250未満、100未満、50未満、又は更には20未満)のGWPを有する、実施形態1~14のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態16は、式(I)の化合物が、0℃~35℃の範囲の沸点を有する、実施形態1~15のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態17は、式(I)の化合物が、CF-O-CF=CF-CFである、実施形態1~16のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態18は、式(I)の化合物が、CFCF-O-CF=CF-CFである、実施形態1~16のいずれか1つに記載の電気デバイスである。
実施形態19は、次の式(I):
Figure 0007209722000006
[式中、Rは、CF-又はCFCF-である]によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物と、1つ以上の二次誘電性ガスと、を含む、誘電性流体である。
実施形態20は、1つ以上の二次誘電性ガスが、25℃おいて、蒸気圧が少なくとも70kPaであるような量で使用される、実施形態19に記載の誘電性流体である。
実施形態21は、1つ以上の二次誘電性ガスが0℃未満の沸点を有する、実施形態19又は20に記載の誘電性流体である。
実施形態22は、1つ以上の二次誘電性ガスが、1つ以上のフッ素化有機化合物を含む、実施形態19~21のいずれか1つに記載の誘電性流体である。
実施形態23は、フッ素化有機化合物が、ペルフルオロアルカン、フッ素化オレフィン、フッ素化ケトン、フッ素化オキシラン、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態22に記載の誘電性流体である。
実施形態24は、1つ以上の二次誘電性ガスが、窒素、二酸化炭素、亜酸化窒素、ヘリウム、アルゴン、酸素、及びこれらの組み合わせ(例えば、空気)から選択される、実施形態19~21のいずれか1つに記載の誘電性流体である。
実施形態25は、二次誘電性ガスと、式(I)の全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物との蒸気圧の比が、少なくとも2.5:1(少なくとも5:1、又は少なくとも約10:1)である、実施形態19~24のうちのいずれか1つに記載の誘電性流体である。
実施形態26は、式(I)の化合物が、トランス配置、シス配置、又はこれらの混合である、実施形態19~25のうちのいずれか1つに記載の誘電性流体である。
実施形態27は、少なくとも一部がトランス配置であり、少なくとも一部がシス配置である、式(I)の化合物の混合物を含む、実施形態26に記載の誘電性流体である。
実施形態28は、式(I)の化合物が、500未満(250未満、100未満、50未満、又は更には20未満)のGWPを有する、実施形態19~27のいずれか1つに記載の誘電性流体である。
実施形態29は、式(I)の化合物が、0℃~35℃の範囲の沸点を有する、実施形態19~28のいずれか1つに記載の誘電性流体である。
実施形態30は、式(I)の化合物が、CF-O-CF=CF-CFである、実施形態19~29のいずれか1つに記載の誘電性流体である。
実施形態31は、式(I)の化合物が、CFCF-O-CF=CF-CFである、実施形態19~29のいずれか1つに記載の誘電性流体である。
実施形態32は、式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物が、より低い蒸気圧を有する1つ以上の二次誘電性ガスと組み合わされる、実施形態19~29のいずれか1つに記載の誘電性流体である。
実施形態33は、1つ以上の二次誘電性ガスが、50モル%以上の流体を含む、実施形態19~29のいずれか1つに記載の誘電性流体である。
本開示の目的及び利点を以下の実施例によって更に例示するが、これらの実施例に記載の特定の材料及びそれらの量並びに他の条件及び詳細は、本開示を不当に限定するものと解釈してはならない。別途断りのない限り、実施例及び明細書のその他の部分における、全ての部、百分率、比などは重量によるものであり、実施例で用いた全ての試薬は、一般的な化学物質供給元、例えば、Sigma-Aldrich(Saint Louis,MO)などから入手したもの、若しくは、入手可能なものであるか、又は、通常の方法によって合成することができる。この項では以下の略称を使用する:mL=ミリリットル、h=時間、g=グラム、mmol=ミリモル、℃=摂氏度、mm=ミリメートル、NMR=核磁気共鳴、GC-MS=クロマトグラフィー質量分析、mm/Hg=水銀柱ミリメートル、kPa=キロパスカル、kV=キロボルト。このセクションで使用される材料の略語、並びに材料の説明を表1に示す。
Figure 0007209722000007
準備的実施例1(PE-1):AlCl触媒による1,1,2,3,3-ペンタフルオロ-3-(ペルフルオロエトキシ)プロパ-1-エン(MA-2)の異性化による1,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ペルフルオロエトキシ)プロパ-1-エン(MP-2)の選択的調製
電磁撹拌棒を備えた40mLバイアル瓶に、AlCl(1.1g、8.2mmol)及びMA-2(20.0g、75.2mmol)を入れた。バイアル瓶に蓋をし、50℃で16時間撹拌した。得られた反応混合物をセライトパッドでろ過し、ろ液をGC-FIDによって分析すると、MA-2出発物質の99%を超える変換率を示した。次いで、得られた生成物混合物を、同心管蒸留(33℃、740mm/Hg(98.7kPa))により精製して、無色液体として所望のMP-2(17.1g、86%の単離収率)を得た。GC/MS及び19F NMR分析によって、構造が所望の化合物の構造であることを確認した。
準備的実施例2(PE-2):AlCl触媒による1,1,2,3,3-ペンタフルオロ-3-(ペルフルオロメトキシ)プロパ-1-エン(MA-1)の異性化による1,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ペルフルオロメトキシ)プロパ-1-エン(MP-1)の選択的調製
オーバーヘッド撹拌機を備えた600mLステンレス鋼反応器に、AlCl(2.3g、17mmol)を入れた。反応容器を密封し、減圧下で排気した後、MA-1(96g、444mmol)を添加し、続いて50℃で一晩撹拌した。次いで、ヘッドスペースを通気し、ドライアイス/アセトン浴(-78℃)中に浸漬されたステンレス鋼シリンダ内に濃縮した。同心管蒸留によって、MP-1(10℃未満の沸点、79.3g、83%の単離収率)を得た。GC/MSによって、構造が所望の化合物の構造であることを確認した。
実施例1及び2(EX-1及びEX-2)並びに反例1、2、及び3(CE-1、CE-2、及びCE-3):絶縁破壊電圧測定
PE-1、PE-2、CE-1、CE-2、及びCE-3のガス状絶縁破壊電圧を、低圧ガスで測定できるように変更されたHipotronics OC60D-A絶縁耐力試験機(Hipotronics(Brewster,NY,USA)から入手可能)を使用して実験的に測定した。電極構成は、気密性PFTE(ポリテトラフルオロエチレン)試験チャンバ内に収容された0.1インチ(2.5mm)の間隙によって分離された2つの銅電極からなる。試験チャンバを最初に排気し、次いでPE-1、PE-2、CE-1、CE-2、又はCE-3を、全蒸気圧まで充填し、表2及び表3に示される測定圧力まで排気した。絶縁破壊電圧(kVで測定)を、各排気後に測定して、絶縁耐力を決定し、結果を表2及び表3にまとめる。
Figure 0007209722000008
Figure 0007209722000009
表2及び表3の絶縁破壊電圧値は、PE-1及びPE-2が優れた電気絶縁体及び遮断体であることを示す。驚くべきことに、PE-1及びPE-2の絶縁破壊電圧は、それらが、関連するペルフルオロオレフィン(HFP、CE-1)、広く使用されているSF(CE-2)、及びペルフルオロカーボン(ペルフルオロシクロプロパン、CE-3)より性能が優れ得ることを示す。
本明細書に引用した特許、特許文献、及び刊行物の全開示は、それぞれが個別に組み込まれたかのごとく、それらの全体が参照により組み込まれる。本明細書の記載と、参照によって本明細書に組み込んだいずれかの文書の開示との間に何らかの矛盾又は不一致が存在する場合、本明細書の記載が優先するものとする。当業者には、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することのない、本開示に対する様々な改変及び変更が明らかとなるであろう。本開示は、本明細書に記載した例示的な実施形態及び実施例によって不当に制限されることは意図していないこと、並びにそのような実施例及び実施形態は、以下のような本明細書に記載の特許請求の範囲によってのみ限定されることを意図した本開示の範囲内の例示としてのみ提示されることを理解されたい。

Claims (13)

  1. 次の一般式(I):
    Figure 0007209722000010
    [式中、Rは、CF-又はCFCF-である]によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を含む誘電性流体を含む、電気デバイス。
  2. リザーバを更に備え、前記リザーバが、液体形態の前記誘電性流体の所定量を収容する、請求項1に記載の電気デバイス。
  3. 前記電気デバイスが、ガス絶縁回路遮断器、電流遮断設備、ガス絶縁送電線、ガス絶縁変圧器、及びガス絶縁サブステーションからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の電気デバイス。
  4. 1つ以上の第2の誘電性ガスを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の電気デバイス。
  5. 1つ以上の第2の誘電性ガスが、窒素、二酸化炭素、亜酸化窒素、ヘリウム、アルゴン、酸素、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項4に記載の電気デバイス。
  6. 1つ以上の第2の誘電性ガスが、ペルフルオロアルカン、フッ素化オレフィン、フッ素化ケトン、フッ素化オキシラン、フッ素化ニトリル、フッ素化ニトロアルカン、フッ素化ジオン、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項4に記載の電気デバイス。
  7. 前記式(I)の化合物が、トランス配置、シス配置、又はこれらの混合である、請求項1~6のいずれか一項に記載の電気デバイス。
  8. 前記式(I)の化合物が、CF-O-CF=CF-CFである、請求項1~7のいずれか一項に記載の電気デバイス。
  9. 前記式(I)の化合物が、CFCF-O-CF=CF-CFである、請求項1~7のいずれか一項に記載の電気デバイス。
  10. 次の一般式(I):
    Figure 0007209722000011
    [式中、Rは、CF-又はCFCF-である]によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物と、
    1つ以上の第2の誘電性ガスと、を含み、
    前記1つ以上の第2の誘電性ガスが、ペルフルオロアルカン、フッ素化オレフィン、フッ素化ケトン、フッ素化オキシラン、フッ素化ニトリル、フッ素化ニトロアルカン、フッ素化ジオン、及びこれらの組み合わせから選択される、誘電性流体。
  11. 前記1つ以上の第2の誘電性ガスが、25℃おいて、蒸気圧が少なくとも70kPaであるような量で使用される、請求項10に記載の誘電性流体。
  12. 前記第2の誘電性ガスと、前記式(I)によって表される全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物との蒸気圧の比が、前記式(I)によってあらわされる全フッ素化1-アルコキシプロペン化合物を1とした場合に、前記第2の誘電性ガスが2.5以上である、請求項10又は11に記載の誘電性流体。
  13. 前記式(I)の化合物が、トランス配置、シス配置、又はこれらの混合である、請求項10又は11に記載の誘電性流体。
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