JP7209342B2 - 抗菌性樹脂組成物およびそれを用いた樹脂成形体 - Google Patents
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該熱可塑性樹脂が、エチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂、およびエチレン-メチルアクリレート共重合体樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であり、
該パラオキシ安息香酸アルキルの含有量が、該熱可塑性樹脂100重量部に対して0.5~60重量部である、抗菌性樹脂組成物である。
本発明の抗菌性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂およびパラオキシ安息香酸アルキルを含有する。
本発明の樹脂成形体は、上記抗菌性樹脂組成物を有効成分として含有し、樹脂成形体表面において細菌、カビなどの繁殖を防止または低減させることができる。本発明の樹脂成形体は、上記熱可塑性樹脂組成物を、例えば当業者に公知の手段を用いて所定の膜厚になるように、シートまたはフィルムの形態に成形してもよい。あるいは、当業者に公知の射出成形、ブロー成形、押出成形によって、容器、ボトル、板材、柱材などの任意の形態に成形することもできる。
溶融押出機(浅田鉄工株式会社製ミラクルKCK)に、エチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂(株式会社NUC製EEA樹脂DPDJ-9169;エチルアクリレート成分含有量35重量%)100重量部およびパラオキシ安息香酸n-ヘキシル(上野製薬株式会社製)42.9重量部を仕込み、溶融混練してペレット化した。次いで、得られたペレットから、T-ダイ押し出し機によって厚さ25μmのフィルム(E1)を作製した。
パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を33.3重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E2)を作製した。
パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を25重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E3)を作製した。
パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を17.6重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E4)を作製した。
パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を11.1重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E5)を作製した。
実施例1で使用したエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂の代わりにエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂(株式会社NUC製EEA樹脂NUC-6940;エチルアクリレート成分含有量20重量%)100重量部を用い、パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を25重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E6)を作製した。
実施例1で使用したエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂の代わりにエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂(株式会社NUC製EEA樹脂NUC-6940;エチルアクリレート成分含有量20重量%)100重量部を用い、パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を17.6重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E7)を作製した。
実施例1で使用したエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂の代わりにエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂(株式会社NUC製EEA樹脂NUC-6940;エチルアクリレート成分含有量20重量%)100重量部を用い、パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を11.1重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E8)を作製した。
実施例1で使用したエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂の代わりにエチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂(三井・デュポンポリケミカル株式会社製EVA樹脂エバフレックスP1207;酢酸ビニル成分含有量12重量%)100重量部を用い、パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を3.1重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E9)を作製した。
実施例1で使用したエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂の代わりにエチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂(三井・デュポンポリケミカル株式会社製EVA樹脂エバフレックスP1207;酢酸ビニル成分含有量12重量%)100重量部を用い、パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの代わりにパラオキシ安息香酸n-ブチル2重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E10)を作製した。
実施例1で使用したエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂の代わりにエチレン-メチルアクリレート共重合体樹脂(日本ポリエチレン株式会社製レクスパールTMEB240H;メチルアクリレート成分含有量20重量%)100重量部を用い、パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を17.6重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E11)を作製した。
実施例1で使用したエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂の代わりにエチレン-メチルアクリレート共重合体樹脂(日本ポリエチレン株式会社製レクスパールTMEB240H;メチルアクリレート成分含有量20重量%)100重量部を用い、パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの代わりにパラオキシ安息香酸n-ブチル17.6重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にしてペレットを作製し、かつ得られたペレットから厚さ25μmのフィルム(E12)を作製した。
溶融押出機(浅田鉄工株式会社製ミラクルKCK)に、低密度ポリエチレン樹脂(株式会社NUC製NUC-8009)100重量部およびパラオキシ安息香酸n-ヘキシル(上野製薬株式会社製)5重量部を仕込み、溶融混練を試みた。しかし、この溶融混練の段階で混合物から発煙および発泡を生じ、ペレット化することができなかった。
パラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を25重量部に変更したこと以外は、比較例1と同様にしてペレット化を試みた。しかし、溶融混練の段階で混合物から発煙および発泡を生じ、ペレット化することができなかった。
低密度ポリエチレンの代わりに高圧法メタロセンポリエチレン樹脂(メタロセンプラストマー;日本ポリエチレン株式会社製カーネル)100重量部を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてペレット化を試みた。しかし、溶融混練の段階で混合物から発煙および発泡を生じ、ペレット化することができなかった。
低密度ポリエチレンの代わりに高圧法メタロセンポリエチレン樹脂(メタロセンプラストマー;日本ポリエチレン株式会社製カーネル)100重量部を用い、かつパラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を25重量部に変更したこと以外は、比較例1と同様にしてペレット化を試みた。しかし、溶融混練の段階で混合物から発煙および発泡を生じ、ペレット化することができなかった。
低密度ポリエチレンの代わりにオレフィン系アイオノマー樹脂(三井デュポンケミカル株式会社製ハイミラン(登録商標))100重量部を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてペレット化を試みた。しかし、溶融混練の段階で混合物から発煙および発泡を生じ、ペレット化することができなかった。
低密度ポリエチレンの代わりにオレフィン系アイオノマー樹脂(三井デュポンケミカル株式会社製ハイミラン(登録商標))100重量部を用い、かつパラオキシ安息香酸n-ヘキシルの仕込み量を25重量部に変更したこと以外は、比較例1と同様にしてペレット化を試みた。しかし、溶融混練の段階で混合物から発煙および発泡を生じ、ペレット化することができなかった。
JIS Z 2801(抗菌加工製品-抗菌性試験方法・抗菌効果)にしたがって、普通ブイヨン培地における大腸菌(Escherichaia coli)および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の各々の生菌数を、実施例1~12のフィルム(E1)~(E12)から作製した試験片(50±2mm角)とブランク試験片(パラオキシ安息香酸n-ヘキシルを含有させなかったこと以外は、実施例1と同様にして作製したフィルムから作製)とを用いた場合について試験した結果から計算し、抗菌活性値を算出した。なお、比較例1~6について上記の通りペレット化が困難であったため、この評価を行わなかった。得られた結果を表1に示す。
Claims (8)
- 熱可塑性樹脂およびパラオキシ安息香酸アルキルを含有する抗菌性樹脂組成物であって、
該熱可塑性樹脂が、エチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂、およびエチレン-メチルアクリレート共重合体樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であり、
該パラオキシ安息香酸アルキルの含有量が、該熱可塑性樹脂100重量部に対して0.5~60重量部である、抗菌性樹脂組成物。 - 前記パラオキシ安息香酸アルキルの含有量が、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して1~50重量部である、抗菌性樹脂組成物。
- 前記パラオキシ安息香酸アルキルが、炭素数1から8の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を含む、請求項1または2に記載の抗菌性樹脂組成物。
- 前記パラオキシ安息香酸アルキルが、パラオキシ安息香酸ブチルおよびパラオキシ安息香酸ヘキシルからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項3に記載の抗菌性樹脂組成物。
- 前記熱可塑性樹脂がエチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂であり、該エチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂が、該エチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂の重量を基準として10~45重量%のエチルアクリレート成分を含む、請求項1から4のいずれかに記載の抗菌性樹脂組成物。
- 請求項1から5のいずれかに記載の抗菌性樹脂組成物を含む、樹脂成形体。
- フィルムまたはシートの形態を有する、請求項6に記載の樹脂成形体。
- 前記抗菌性樹脂組成物から構成される抗菌層と粘着層とを含む積層体の形態を有する、請求項6に記載の樹脂成形体。
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