JP4018396B2 - スリップ剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂に添加して、優れた初期スリップ性と耐ブロッキング性を付与する、脂肪酸アミドを含有するスリップ剤ならびにそれらを含有するフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
脂肪酸アミドは樹脂用スリップ剤として工業的に広く用いられている。例えば、一般包装用フィルムに広く使用されているポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン及びエチレン共重合体等)では、成型加工時及びその後の二次加工時における、フィルムのスリップ性及び耐ブロッキング性が要求される。スリップ性や耐ブロッキング性が悪いと、成形加工時にフィルムの巻取りがうまく出来なかったり、フィルム同士が互いにブロッキングしてはがれなくなったりする。また、フィルムの二次加工時のラインや、内容物を充填するライン等がスムーズに流れなくなる。従って、通常スリップ性及び耐ブロッキング性を付与するために、脂肪酸アミドがスリップ剤として添加されている。
【0003】
脂肪酸アミドの中で、飽和脂肪酸アミドに比べC18〜C22の不飽和脂肪酸アミド、例えばオレイン酸アミド、エルカ酸アミドは良好なスリップ性を付与する。これら脂肪酸アミドの原料である脂肪酸は動植物の油脂より誘導され、工業的には自然界に豊富な資源を有するオレイン酸やエルカ酸とアンモニアから得られる脂肪酸アミドがスリップ剤として一般的に利用されている。
【0004】
脂肪酸アミドが樹脂に良好なスリップ性を付与する原理は、樹脂に練り混まれた脂肪酸アミドが、例えばフィルムの場合、製膜と同時に内部から表面に移行し、フィルム表面及びその近傍に脂肪酸アミドの2分子層が出来る為と考えられる。2分子層を形成した後のスリップ性、即ち摩擦係数は一定の値に収束し、それ以降、摩擦係数は低下しなくなる。従って優れた初期スリップ性を得るには、表面に早く2分子層を形成する必要がある。
【0005】
また、脂肪酸アミドの添加は同時にフィルム同士のブロッキングを防ぐ重要な役割があり、脂肪酸アミドにはスリップ性と耐ブロッキング性の両方の機能が要求される。
【0006】
工業的に広く使用されているオレイン酸アミドおよびエルカ酸アミドは既に多くの検討がされており、オレイン酸アミドは表面への移行速度がエルカ酸アミドに比べ早く、従って初期スリップ性はエルカ酸アミドより良好である。しかし耐ブロッキング性はエルカ酸アミドより著しく劣る。一方、エルカ酸アミドの初期スリップ性はオレイン酸アミドに比べ劣るが、耐ブロッキング性はオレイン酸アミドに比べはるかに良好である。
【0007】
初期スリップ性及び耐ブロッキング性の改善に関しては既に多くの検討がなされている。例えば、特開昭61−281143、特開平6−1894には、不飽和脂肪酸アミド(オレイン酸アミド、エルカ酸アミド)に飽和脂肪酸アミド(ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド)を混合して、耐ブロッキング性を改善する提案がなされている。しかし、この方法では耐ブロッキング性は向上するが、初期スリップ性は向上せず、むしろ悪化するため、優れた初期スリップ性と耐ブロッキング性を合わせもつ脂肪酸アミドを含有するスリップ剤を得られていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は樹脂に添加して優れた初期スリップ性と耐ブロッキング性を合わせもつ新規のスリップ剤ならびにそれらを含有するフィルムを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【化2】
Figure 0004018396
本発明者らはかかる現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、化学式1のガドレイン酸アミドと化学式2のエルカ酸アミドを含有し、ガドレイン酸アミドとエルカ酸アミドの重量比が1:15から1:2で全アミド中のエルカ酸アミドが50重量%以上を含むことを特徴とする樹脂用スリップ剤組成物が樹脂の初期スリップ性と耐ブロッキング性を向上させ、上記課題の達成されることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のスリップ剤組成物中のガドレイン酸アミドとエルカ酸アミドの重量比は1:15から1:2、好ましくは1:12から1:2.5、より好ましくは1:8から1:3である。全アミド中のガドレイン酸アミドが6重量%より少なければ、初期スリップ性は向上しない。また、30重量%より多ければ耐ブロッキング性が劣る。
【0011】
本発明の原料脂肪酸であるエルカ酸は通常ナタネ油を加水分解し蒸留により得られるが、必ずしもナタネ油に限定されるものではなく、エルカ酸を一般的に得られる油脂、例えば、白カラシ油、高エルカナタネ油、クランベ油、タラ肝油、などから得られたものを用いることが出来る。
又、ガドレイン酸はナタネ油に少量成分として含まれており、エルカ酸と同様、加水分解し蒸留により得られるが、必ずしもナタネ油に限定されるものではなく、ガドレイン酸を一般的に得られる油脂、例えば、白カラシ油、高エルカナタネ油、クランベ油、タラ肝油などから得られたものを用いることが出来る。
また、油脂から脂肪酸を得る際に、蒸留条件を変更して本発明の組成範囲の脂肪酸組成物を得ることもできる。
【0012】
本発明の脂肪酸アミドは上記の脂肪酸をアンモニアと反応させて得ることができる。ガドレイン酸とエルカ酸をあらかじめ混合した後アミド化したものも用いることができるし、エルカ酸およびガドレイン酸を個々にアミド化した後に用いることも出来る。
【0013】
アミド化については一般的な方法、例えば酸クロライド法、直接法、エステル法などを用いることが出来る。
例えば直接法ではエルカ酸などの脂肪酸にシリカ、リン酸などの酸触媒を加え、180℃前後、加圧下にてアンモニアガスを吹き込むことによりアミド化できる。アミド化後、フィルタープレスなどの濾過器を通して触媒を除去後、噴霧冷却、粉砕などの適当な方法にて粉末化させる。
【0014】
本発明の脂肪酸アミドは、本発明の組成範囲から外れなければ、必要に応じて蒸留や再結晶などの精製工程を加えることが出来る。
【0015】
本発明のスリップ剤には本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて他の滑剤、酸化防止剤、光安定剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、など公知の添加剤を含有させてもよい。滑剤としては例えばパルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド等の飽和脂肪酸アミド類やオレイン酸アミド、リノール酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド類、ステアリルエチレンビスアミド等のビスアミド類、N−ステアリルエルカアミドやN−オレイルパルミトアミド等の2級アミドなどを挙げることができる。
【0016】
酸化防止剤としては例えばオクタデシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、BHT等のフェノール系酸化防止剤、トリフェニルホスファイト、ジフェニルホスファイト等のリン系酸化防止剤、ジステアリルチオジプロピオネートなどの硫黄系酸化防止剤などを挙げることができる。
【0017】
光安定剤としては、例えば2−ヒドロキシー4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤,2,4−ジーt−ブチルフェニルー3,5−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシベンゾエート等のサルシレート系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシー3'−t−ブチルー5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ビス−(2,2,6,6−テトラメチルー4−ピペリジル)セバケート等のHALSなどをあげることができる。
【0018】
アンチブロッキング剤としては例えば天然鉱物としてのシリカ、タルク、クレイ、珪藻土、長石等、また合成物として合成シリカ、合成ゼオライト等、あるいはそれらをステアリン酸、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などで表面処理した無機粉体等の無機系アンチブロッキング剤、架橋アクリル樹脂粉末、架橋ポリスチレン樹脂粉末、架橋ポリエチレン樹脂粉末などの有機系アンチブロッキング剤などを挙げることができる。
【0019】
帯電防止剤及び防曇剤としては例えばアルキルリン酸エステル塩等のアニオン系活性剤、アシロイルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメトサルフェート等のカチオン系活性剤、ジー(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン等の非イオン系活性剤などを挙げることができる。
【0020】
本発明のスリップ剤を適用する樹脂としてはポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニール系樹脂、ポリ乳酸系樹脂などを挙げることができ、ポリオレフィン系樹脂にとくに好適に用いられる。ポリオレフィン系樹脂としてはポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレンプロピレン共重合樹脂、エチレン酢ビ共重合体などを例示することができる。これらのうち、さらに好適に適用できるものとして低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を挙げることができる。
【0021】
本発明のスリップ剤は樹脂に対して0.03〜0.5重量部ほど添加することが好ましい。0.03重量部より少ないと目的の効果が発揮されず、0.5重量部以上使用してもそれ以上の効果の向上が期待できず、むしろフィルム表面にいわゆる白化現象を起こし、フイルムハーゲを悪化させる。また、ヒートシール性等を阻害するおそれがある。
【0022】
本スリップ剤を含むフィルムを製造するにあたり、本スリップ剤を必要に応じ前述の他の添加剤と共に樹脂を混合し、押出機にて溶融混錬、ペレット化しそれを製膜する方法、また本スリップ剤の主成分であるエルカ酸アミドのマスターバッチ、ガドレイン酸アミドのマスターバッチ、他の添加剤のマスターバッチをそれぞれ作成し、それらを製膜する段階にて本発明の組成物になるように配合する方法とがあるが、最終フィルムに含まれる脂肪酸アミドの成分が本スリップ剤の組成を満たしておればいかなる方法にて樹脂に配合しても差し支えない。
【0023】
フィルムの製造方法は一般にフライトフィルムを成形するTダイ法およびチューブラ法があり、共に使用することができる。
【0024】
得られたフィルムは一般包装資材やラミネート用基材、建材用、農業用資材等に広く使用することができる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。なお、樹脂ならびにアンチブロッキング剤は下記のものを使用した。
【0026】
(1)樹脂
直鎖状低密度ポリエチレン:日本ポリケム(株)製 ノバテックUF230、メルトフローレート:1.1g/10min、密度0.926g/cm3。スリップ剤、アンチブロッキング剤が未添加である。以下LLという。
低密度ポリエチレン:日本ポリケム(株)製 ノバテックLE425、メルトフローレート:2.0g/10min、密度0.923g/cm3。スリップ剤、アンチブロッキング剤が未添加である。以下LDという。
【0027】
(2)アンチブロッキング剤
合成ゼオライト系アンチブロッキング剤:水澤化学工業(株)製 シルトンJC−30、平均粒子径2.9μm。以下AB剤という。
また、以下の例中の特性値は下記の方法で測定したものである。
【0028】
(1)スリップ性
ASTM D 1894−95に準拠して測定。測定するフィルム試料は成形後20℃の恒温室に保管する。初期スリップ性の評価として成形1時間後、収束スリップ性の評価として1日後の摩擦係数を用いた。実施例1〜5及び比較例2、3の初期スリップ性に関しては、市販のエルカ酸アミド(日本精化製:ニューロンS)(比較例1)の初期スリップ性を基準として、その0.8倍以下、即ち0.29以下、好ましくは0.25以下であれば良好なスリップ性であるとする。測定するフィルムは以下の方法で作成した。LLと、LL100重量部に対し0.1又は0.15重量部のスリップ剤と、LL100重量部に対し0.3重量部のAB剤を(株)東洋精機製作所製20mmφ2軸押出機にて180℃、80rpmで溶融混練して、小型Tダイ成形機により押出温度180℃、冷却ロール温度30℃、引き取り速度3m/minで製膜し、厚さ20μm、幅100mmのフィルムを得た。
【0029】
(2)耐ブロッキング性
ASTM D 3354−96に準拠して測定。測定するインフレーションフィルム試料は成形後20℃の恒温室に1日保管した後、測定する。実施例1〜5及び比較例2、3の耐ブロッキング性に関しては、市販のエルカ酸アミド(日本精化製、ニューロンS)(比較例1)の耐ブロッキング性を基準として、その1.2倍以下、即ち48g/100cm2以下、好ましくは44g/100cm2以下であれば良好な耐ブロッキング性であるとする。測定するインフレーションフィルムは以下の方法で作成した。インフレーション成形での成形性を安定化するためにLDを10重量%混合したLL混合物と、LL混合物100重量部に対し0.1又は0.15重量部のスリップ剤と、LL混合物100重量部に対し0.3重量部のAB剤を(株)東洋精機製作所製20mmφ2軸押出機にて180℃、80rpmで溶融混練して、(株)プラコー製50mmφインフレーションフィルム成形機により製膜し、厚さ20μm、折径150mmのインフレーションフィルムを得た。
【0030】
(3)脂肪酸アミドの重量%
ガスクロマトグラフ装置にて、内部標準法によりエルカ酸アミド及びガドレイン酸アミドの重量%を求めた。ガスクロマトグラフ装置は(株)島津製作所製GC−17A、カラムはJ&W製DB−1(内径0.25mm、長さ30m、膜厚0.25μm)を使用した。分析条件は試料気化室温度300℃、検出器温度300℃、カラム初期温度180℃、カラム最終温度280℃、昇温速度5℃/minで実施した。
【0031】
実施例1〜5
市販のエルカ酸(ヘンケル社製:ERUCIC ACID)及びガドレイン酸(西普有限公司製:EICOSENOIC ACID)を混合し、180℃の温度でアンモニアと反応させ脂肪酸アミドをえた(未反応脂肪酸の酸価2以下)。蒸留により精製し、実施例1〜5の組成のスリップ剤を得た。LL(又はLL混合物)100重量部に対し、これらスリップ剤を0.1重量部使用したフィルムのスリップ性及び耐ブロッキング性を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0004018396
【0033】
実施例1〜5より、ガドレイン酸アミドが7〜30重量%の範囲において、優れた耐ブロッキング性を維持し且つ良好な初期スリップ性を与えるものが得られた。また、ガドレイン酸アミドが10〜25重量%の範囲において、さらに好ましいものが得られた。
【0034】
比較例1
スリップ剤に市販のエルカ酸アミド組成物(日本精化製:ニュートロン−S)をLL(又はLL混合物)100重量部に対し、0.1重量部使用したフィルムのスリップ性及び耐ブロッキング性を表1に示す。
【0035】
比較例2,3
実施例1から5と同様に、市販のエルカ酸及びガドレイン酸を混合し、180℃の温度でアンモニアと反応させ、蒸留により精製して、比較例2,3の組成のスリップ剤を得た。LL(又はLL混合物)100重量部に対し、これらスリップ剤を0.1重量部使用したフィルムのスリップ性及び耐ブロッキング性を表1に示す。
【0036】
比較例1〜3より、ガドレイン酸アミドが少なければ初期スリップ性は向上しない。また、多すぎれば耐ブロッキング性が劣る。
【0037】
実施例6
スリップ剤に実施例3のスリップ剤をLL(又はLL混合物)100重量部に対し、0.15重量部使用したフィルムのスリップ性及び耐ブロッキング性を表2に示す。
【0038】
比較例4
スリップ剤に市販のエルカ酸アミド(日本精化製:ニュートロン−S)をLL(又はLL混合物)100重量部に対し、0.15重量部使用したフィルムのスリップ性及び耐ブロッキング性を表2に示す。
【0039】
【表2】
Figure 0004018396
【0040】
実施例6及び比較例4より、LL(又はLL混合物)100重量部に対しスリップ剤を0.15重量部使用した場合でも、本発明のスリップ剤はニュートロン−Sよりも良好な初期スリップ性を与えた。また、実施例1〜5と比較例4を比較すれば明らかなように、本発明のスリップ剤はLL(又はLL混合物)100重量部に対し0.1重量部で、0.15重量部のニュートロン−Sとほぼ同等の初期スリップ性を与えた。
【0041】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明のアミドは樹脂に添加して優れた初期スリップ性及び耐ブロッキング性を付与し、従来のエルカ酸アミド組成物に比べ、少量で初期スリップ性に効果があるため、経済性が高い。

Claims (5)

  1. Figure 0004018396
    化学式1のガドレイン酸アミドと化学式2のエルカ酸アミドを含有し、ガドレイン酸アミドとエルカ酸アミドの重量比が1:15から1:2で、全アミド中のエルカ酸アミドが50重量%以上であることを特徴とする樹脂用スリップ剤。
  2. 樹脂がポリオレフィン系樹脂である請求項1のスリップ剤。
  3. ポリオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレン及びまたは直鎖状低密度ポリエチレン樹脂である請求項2のスリップ剤。
  4. 樹脂がフィルム用樹脂である請求項1乃至請求項3のスリップ剤
  5. 請求項1乃至4のスリップ剤を含有することを特徴とするフィルム組成物。
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