JP2018172569A - フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性および抗菌性に優れ、抗菌剤が均一に分散されたフィルムを提供すること。【解決手段】熱可塑性樹脂(A)および式(1)で表される化合物を含有する樹脂組成物と、熱可塑性樹脂(B)との溶融混練物から構成されるフィルム。(R1は水素原子またはアルカリ金属、R2は炭素原子数1〜10のアルキル基またはアリール基を示す。)【選択図】なし

Description

本発明は、パラベン類を含有する樹脂組成物と熱可塑性樹脂との溶融混練物から構成されるフィルムに関する。
近年、抗菌機能を備えた樹脂からなる抗菌加工のシートやフィルムが増加しており、一般家庭においても広く使用されている。抗菌加工のシートやフィルムとして、例えば、抗菌機能が高く安全性の高い銀系抗菌剤や亜鉛系抗菌剤等の無機系抗菌剤を混在させた樹脂からなるシートやフィルムが提案されている(特許文献1、特許文献2)。
しかし、無機系抗菌剤を樹脂に混在させる場合、抗菌剤は無機物固体であるため、熱可塑性の有機物の樹脂中では分散性が劣る。そこで、従来の樹脂中への混練手段としては、製品素材の樹脂と同一の樹脂に、一旦抗菌剤を高濃度で混在させ、粒状に形成した抗菌マスターバッチを形成し、製品成形時の樹脂素材中に前記の抗菌マスターバッチを所定量混合する方法が提案されている。しかしながら、抗菌マスターバッチを用いた場合においても、無機系抗菌剤の分散性が必ずしも十分であるといえず、抗菌性にばらつきが生じたり、また、光による無機系抗菌剤の変色や白濁を招く等の問題があり、無機系抗菌剤を混在させた樹脂はシートやフィルムといった用途には適さないものであった。
一方、有機系抗菌剤を表面塗布又は混練した場合は、抗菌剤がフィルム等の基材から揮発、脱離、分離しやすく、有機系抗菌剤の種類によっては、安全性に問題が生じる。そのため、ポリマー素材に有機系抗菌剤をイオン結合又は共有結合で結合した不溶性で毒性を示さない固定化抗菌剤等が提案されている(特許文献3、特許文献4、特許文献5)。しかしながら、この方法では、カルボン酸基やスルホン酸基等の酸性基とイオン結合した4級アンモニウム塩基あるいはホスホニウム塩基を樹脂に固定化する必要があり、ポリオレフィンのような官能基を有していない樹脂には抗菌剤の固定化が困難であった。
そのため、使用可能な樹脂の制限がなく、かつ、安全性および抗菌性に優れ、抗菌剤が均一に分散されたシートおよびフィルムが求められていた。
特開昭63−154746号公報 特開平02−241738号公報 特開昭54−086584号公報 特開平04−266912号公報 特開平05−310820号公報
本発明の目的は、安全性および抗菌性に優れ、抗菌剤が均一に分散されたフィルムを提供することにある。
本発明者らは、フィルムについて鋭意検討した結果、パラベン(パラヒドロキシ安息香酸エステル)類を含むマスターバッチを用いることにより、安全性および抗菌性に優れ、抗菌剤が均一に分散されたフィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、熱可塑性樹脂(A)および式(1)で表される化合物を含有する樹脂組成物と、熱可塑性樹脂(B)との溶融混練物から構成されるフィルム(以下、本発明のフィルムともいう)を提供する。なお、本発明のフィルムにはシートも含まれる。本発明では、フィルムはシートとも称することもある。
(Rは水素原子またはアルカリ金属、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基またはアリール基を示す。)
本発明のフィルムまたはシートは、安全性および抗菌性に優れるため、人体と接触する製品にも使用することができる。また、本発明のフィルムまたはシートは抗菌剤が均一に分散されているため、部位による抗菌力の偏りが少ない。
実施例1で得たフィルムの表面の走査電子顕微鏡写真である。 実施例5で得たフィルムの表面の走査電子顕微鏡写真である。 比較例3で得たフィルムの表面の走査電子顕微鏡写真である。
本発明に使用する熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性樹脂(B)としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂(AS樹脂)、ポリエステルおよび熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種以上が挙げられ、中でも式(1)で表される化合物との相溶性に優れる点で、ポリプロピレンまたはポリエチレンが好ましい。
式(1)で表される化合物において、Rは、好ましくは水素原子、ナトリウムまたはカリウムであり、より好ましくは水素原子である。
式(1)で表される化合物において、Rは、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基またはアリール基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基またはベンジル基であり、さらに好ましくはブチル基またはヘキシル基である。
本発明に使用する式(1)で表される化合物の具体例としては、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘキシルおよび4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルからなる群から選択される1種以上が挙げられ、抗菌性が高く、難昇華性であることから4−ヒドロキシ安息香酸ブチルおよび4−ヒドロキシ安息香酸ヘキシルが好ましい。
式(1)で表される化合物を得る方法は特に限定されないが、市販されているものでもよく、あるいは、触媒の存在下、4−ヒドロキシ安息香酸と炭素原子数1〜10の脂肪族アルコールまたはアリールアルコールとの反応によって得られたものを用いてもよい。
本発明における樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して式(1)で表される化合物を1〜30質量部含有するのが好ましく、3〜20質量部含有するのがより好ましく、5〜15質量部含有するのがさらに好ましい。
本発明における樹脂組成物中の式(1)で表される化合物の含有量が、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して1質量部未満である場合、樹脂組成物のマスターバッチとしての使用が困難になる傾向があり、式(1)で表される化合物が熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して30質量部超である場合、式(1)で表される化合物がフィルムまたはシート中に沈殿するおそれがある。
本発明における樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)および式(1)で表される化合物を混合することによって製造することができる。混合は、熱可塑性樹脂と式(1)で表される化合物を溶融混合させることによって行ってもよく、式(1)で表される化合物を溶媒に溶解させた状態で、加熱溶融させた樹脂と混合し、溶融樹脂から溶媒を気体の状態で除去することによって行ってもよい。
熱可塑性樹脂(A)と式(1)で表される化合物を溶融混合する場合、例えばタンブラーブレンダー、ヘンシェルミキサー又はスーパーミキサーのような混合機で予め均一に混合した後、単軸押出機や多軸押出機で溶融混練し、押出されたストランドをカッター等で切断して造粒する方法や、ニーダーやバンバリーミキサー等で溶融混練した後に押出機を用いて造粒する方法等が挙げられる。
加熱条件は、用いる熱可塑性樹脂(A)や式(1)で表される化合物、添加剤の種類や配合量、或いは用いる混合機の条件等によっても相違するので、一概には規定できないが、用いる熱可塑性樹脂の結晶融解温度以上、劣化温度未満の温度で1〜600秒加熱されることが望ましい。
式(1)で表される化合物を溶媒に溶解させた状態で、加熱溶融させた樹脂と混合する場合、溶媒としては、式(1)で表される化合物を溶解させるものであれば特に限定されないが、有機溶剤、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、トルエン、キシレン、メシチレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジフェニルエーテル、ジメチルスルホキシド、N,N―ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等が挙げられる。
式(1)で表される化合物を溶媒に溶解させる温度としては特に限定されないが、例えば10〜80℃であってよい。また、式(1)で表される化合物は、溶媒100質量部に対し、例えば10〜200質量部の範囲の量で溶解させることができる。
混合された式(1)で表される化合物は熱可塑性樹脂(A)中に粒子径が5μm以下の粒子として分散した状態、すなわち、粒子径が5μmを超える粒子がない状態が好ましい。熱可塑性樹脂中(A)の式(1)で表される化合物の粒子径が5μmを超えると、十分な抗菌性が得られ難くなる傾向がある。熱可塑性樹脂中の式(1)で表される化合物は、熱可塑性樹脂中において好ましくは粒子径が2.5μm以下の粒子として分散した状態、より好ましくは粒子径が1μm以下の粒子として分散した状態、さらに好ましくは粒子径が0.1μm以下の粒子として分散した状態である。粒子の状態は、走査電子顕微鏡(SEM)で観察して確認することができる。粒子径の測定は、走査電子顕微鏡像において、一つの粒子について最大寸法となる2点間距離を測定する画像解析法により行った。樹脂組成物中の式(1)で表される化合物の粒子径は、フィルムまたはシートの製造過程を経ても変化し難い傾向がある。したがって、樹脂組成物中における式(1)で表される化合物の粒子径と、その樹脂組成物を用いて製造したフィルムまたはシートにおける式(1)で表される化合物の粒子径とは、ほぼ同一となる。
本発明において、樹脂組成物はペレットの形状であることが好ましい。本発明における樹脂組成物のペレットの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、式(1)で表される化合物を含有させた樹脂組成物を押出成形によりシート状に成形し、この得られたシート状成形物をカッター等により適度な大きさに切断してペレットに加工する方法等を用いることができる。
ペレットの形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、角柱状、球状等とすることができる。ペレットの大きさとしては、角柱状の場合は最大辺の長さが1〜20mmであることが好ましく、球状の場合は粒子径が1〜20mmであることが好ましい。ペレットの大きさが上記範囲内にあることで、取扱性が向上し、ペレットの包装作業等が容易になる。
本発明の樹脂組成物はマスターバッチとして使用される。本発明において、マスターバッチとは、式(1)で表される化合物を熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して1質量部以上の高濃度に含有した樹脂ペレットのことをいい、ベース樹脂としての熱可塑性樹脂(B)に混合され、熱可塑性樹脂(B)と共に溶融混練物を成形する。マスターバッチを用いると、式(1)で表される化合物を直接熱可塑性樹脂(B)に添加して成形することと比較して、材料の取り扱い性が容易で秤量精度も向上する。また、マスターバッチを用いると、汎用の成形機を用いて、式(1)で表される化合物の微粒子を含有する成形体を製造できるという利点も有する。
溶融混練物は、マスターバッチとしての樹脂組成物とベース樹脂とを溶融状態で混練することにより得られるものである。本発明における溶融混練物は、溶融状態、固体状態またはそれらの混合状態であってよい。
熱可塑性樹脂(B)としては、マスターバッチに含有される熱可塑性樹脂(A)として上で例示した熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂(B)は、熱可塑性樹脂(A)と同一または異なっていてよく、熱可塑性樹脂(A)と相溶性の高い熱可塑性樹脂が好ましく、熱可塑性樹脂(A)と同一の熱可塑性樹脂がより好ましい。
本発明における溶融混練物は熱可塑性樹脂(B)100質量部に対して上記樹脂組成物を1〜40質量部含有するのが好ましく、10〜30質量部含有するのがより好ましく、15〜25質量部含有するのがさらに好ましい。
溶融混練物は、熱可塑性樹脂(B)100質量部に対して式(1)で示される化合物を好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、さらに好ましくは0.75質量部以上含有するのが好ましい。また、溶融混練物は、熱可塑性樹脂(B)100質量部に対して式(1)で示される化合物を好ましくは12質量部以下、より好ましくは6質量部以下、さらに好ましくは3.75質量部以下、より好ましくは1質量部以下、特に好ましくは1質量部未満含有する。
また、溶融混練物において、式(1)で表される化合物は、粒子径5μm以下の粒子として、より好ましくは粒子径2.5μm以下の粒子として、さらに好ましくは粒子径1μm以下の粒子として分散されている。
本発明における溶融混練物中の樹脂組成物が、熱可塑性樹脂(B)100質量部に対して1質量部未満である場合、本発明のフィルムまたはシートの抗菌性が低下する傾向があり、樹脂組成物が熱可塑性樹脂(B)100質量部に対して40質量部超である場合、樹脂組成物のマスターバッチとしての利用価値が低下し、生産コストが高くなる傾向がある。
本発明のフィルムまたはシートは、式(1)で表される化合物が、好ましくは粒子径が5μm以下の粒子として、より好ましくは粒子径が2.5μm以下の粒子として、さらに好ましくは粒子径が1μm以下の粒子として熱可塑性樹脂(A)および(B)中に分散されている。式(1)で表される化合物の粒子径が5μm以下である場合、フィルムまたはシートにおいて十分な抗菌性が発揮され易くなる傾向がある。粒子径は、上述の走査電子顕微鏡を用いた画像解析法により行うことができる。
本発明のフィルムまたはシートは少なくとも一方の表面の抗菌活性値が2.0以上であるのが好ましく、2.5以上であるのがより好ましく、3.0以上であるのがさらに好ましい。尚、本発明における抗菌活性値はJIS Z 2801 : 2010に準拠して測定したものである。
本発明のフィルムまたはシートは、上記抗菌剤および熱可塑性樹脂以外にも、添加剤を含有していてもよく、添加剤としては、着色剤、難燃剤、熱安定剤、可塑剤、光安定剤(紫外線吸収剤等)、帯電防止剤、分散剤、離型剤等の各種添加剤、繊維状強化剤等の強化剤、および粉末増量剤等の充填剤からなる群から選択される一種以上が挙げられる。
本発明のフィルムまたはシートの厚みとしては、特に限定されるものではなく、例えば、厚さ0.01〜10mmのものが好ましい。フィルムまたはシートの厚みが上記範囲内にあることで、式(1)で表される化合物の抗菌性を発現し易い。
本発明のフィルムまたはシートは、熱可塑性樹脂(A)および式(1)で表される化合物を含有する樹脂組成物と、熱可塑性樹脂(B)とを溶融混練する工程、および、得られた溶融混練物をフィルムまたはシート状に成形する工程を含む製造方法によって製造される。
溶融混練する工程は、樹脂組成物と熱可塑性樹脂(B)とをタンブラーブレンダー、ヘンシェルミキサーまたはスーパーミキサーのような混合機で予め均一に混合した後、単軸押出機や多軸押出機中で溶融混練する方法により行うことができる。
溶融混練は、添加剤の種類や配合量、或いは用いる混合機の条件等によっても相違するので、一概には規定できないが、用いる熱可塑性樹脂の結晶融解温度以上、劣化温度未満の温度で加熱しながら1〜600秒行うことが望ましい。
熱可塑性樹脂(A)と式(1)で表される化合物を含有する樹脂組成物と、熱可塑性樹脂(B)との溶融混練物を、フィルムまたはシート状に成形加工する方法は、公知の方法でよく、例えば、上記溶融混練物を、必要に応じて加熱しながら、Tダイ法、インフレーション法、カレンダー法等でフィルムまたはシート状に成形し、無延伸フィルムまたは無延伸シートを得ることができる。
さらに、得られた無延伸フィルムまたは無延伸シートをロール式一軸延伸、テンター式一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸等の延伸方法により、一軸延伸または二軸延伸のフィルムまたはシートを得ることができる。
また、必要に応じてコロナ処理、火炎処理、プラズマ処理等を施し表面特性を改善することもできる。
本発明のフィルムまたはシートは、積層体としてもよい。積層体は、共押出法、ドライラミネーション法、ワイドイーチラミネーション法、押出ラミネーション法等公知の各種張り合わせ方法等により製造される。積層体を構成するフィルムまたはシートは同一であってもよく、また、必ずしも全ての層が本発明のフィルムまたはシートである必要はない。
本発明のフィルムまたはシートは安全性および抗菌性に優れ、また、抗菌剤が均一に分散されているため、食品、飲料、または医薬品などを包装する包装用フィルム、レトルトフィルム、ラミネートフィルム、シュリンクフィルム、保護フィルム、金属接着フィルム、椅子、ベッド、診察台などの調度品、その他の家具類、電化製品、車両などの表面材、前掛け、帽子類、履物類などの装身具材、壁紙、床材などの内装材などの用途として好適に使用される。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例および比較例に用いた抗菌剤A〜D、ならびに各測定方法を以下に示す。
≪抗菌剤A≫
4−ヒドロキシ安息香酸ブチルエステル(4−ヒドロキシ安息香酸とブチルアルコールとを触媒の存在下で反応させることにより得た)
≪抗菌剤B≫
4−ヒドロキシ安息香酸ヘキシルエステル(4−ヒドロキシ安息香酸とヘキシルアルコールとを触媒の存在下で反応させることにより得た)
≪抗菌剤C≫
ゼオライト銀(富士ケミカル社製、商品名:バクテライト、品番:MP−102SVC13)
≪抗菌剤D≫
ベヘン酸銀(東京化成工業社製)
(測定方法)
(1)抗菌性試験
試験方法:JIS Z 2801 : 2010
試験菌株:大腸菌 Escherichia coli NBRC 3972
試験菌株:黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureus NBRC 12732
実施例および比較例において得られたフィルム表面に、大腸菌および黄色ブドウ球菌をそれぞれ含む菌液を滴下し、その上からポリエチレン製フィルムを密着させ、温度35℃、湿度90%の条件下で24時間培養した。培養後、ポリエチレン製フィルムおよび試験片に付着している菌体をSCDLP培地で洗いだした液(VmL)を1mL取り、希釈(D倍希釈)した液1mLをシャーレに移して、SPC培地約20mLを加え、混合した。培地が固まった後、温度35℃、湿度90%の条件下で40〜48時間培養した後、大腸菌および黄色ブドウ球菌の生菌数をそれぞれカウントした。評価の基準は、抗菌ペレットを含まないポリプロピレン製樹脂成形体(以下、無加工樹脂成形体ともいう)を用いた。試験はそれぞれ3回行い、平均値を算出した。
抗菌試験の評価は以下の方法により算出した。
N=(C×D×V)/ A
N:生菌数(試験片1cmあたり)
C:集落数(採用した2枚のシャーレの集落数平均値)
D:希釈倍数(採用したシャーレに分注した希釈液の希釈倍率)
V:洗い出しに用いたSCDLP培地の液量(mL)
A:被覆フィルムの表面積(cm
ただし、C<1の場合はCを1として生菌数を算出する。
たとえば、V=10mL、A=16cm、D=1の場合、N<0.63と表示する。
R=(U−U)−(A−U)=U−A
R :抗菌活性値
U0:無加工樹脂成形体の接種直後の生菌数の対数値の平均値
Ut:無加工樹脂成形体の24時間後の生菌数の対数値の平均値
At:実施例および比較例において得られた抗菌剤を含む樹脂成形体の24時間後の生菌数の対数値の平均値
抗菌活性評価:抗菌活性値Rが3.0以上を◎、2.0以上3.0未満を○、1.5以上2.0未満を△、1.5未満を×とした。
(2)抗菌剤粒子の観察
実施例および比較例において得られたフィルムの表面を、走査電子顕微鏡(SEM)を用い、倍率を適宜設定して観察した。次の基準で判定を行った。
○:粒子径1μmを超える粒子が観測されなかった。
△:粒子径1μm超え5μm以下の粒子が観測された。
×:粒子径5μmを超える粒子が観測された。
(3)着色性の評価
樹脂成形体を分光測色計(形式CM−3600d(KONICA MINOLTA製)、色彩ソフトウェアCM−S100W Spectra Magic NXを用い、測定方法:反射、視野:10°、主光源:C光源、ジメオトリ:d/8、正反射光処理:SCI+SCE、測定径:LAV(25.4mm)、UV条件:100%の条件でb*を測定し、次の基準で判定を行った。
◎:b*が2未満
○:b*が2以上20未満
△:b*が20以上40未満
×:b*が40以上
[実施例1]
(樹脂組成物の作製)
抗菌剤A100gを150gに50℃にて溶解した。ポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー製、J105G)100質量部に対して、抗菌剤Aが11質量部配合されることとなるように、メタノールに溶解した抗菌剤Aと、200℃の温度で溶融したポリプロピレン樹脂とを二軸押出機(株式会社池貝社製、PCM−30)に供給し、溶融混練し、メタノールを気体の状態で除去することにより得たものをペレット化し、樹脂組成物を得た。
(フィルムの作製)
得られた樹脂組成物とポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー製、J105G)を表1に記載の比率にて混合し、スリットダイを有する東洋精機(株)製ラボプラストミルを用いて、厚さ0.3mmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、抗菌性試験、走査電子顕微鏡を用い10000倍に拡大してフィルム表面の有機系抗菌剤粒子の観察および着色性の評価を行った。走査電子顕微鏡写真を図1に、評価結果を表1に示す。
[実施例2〜4]
フィルムの厚さを表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られた各フィルムについて、抗菌性試験、走査電子顕微鏡にてフィルム表面の有機系抗菌剤粒子の観察および着色性の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例5〜8]
(樹脂組成物の作製)
抗菌剤の種類および割合を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
(フィルムの作製)
樹脂組成物、割合およびフィルムの厚みを表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られた各フィルムについて、抗菌性試験、走査電子顕微鏡を用い10000倍に拡大してフィルム表面の有機系抗菌剤粒子の観察および着色性の評価を行った。実施例5の走査電子顕微鏡写真を図2に、評価結果を表1に示す。
[実施例9〜10]
(樹脂組成物の作製)
抗菌剤Aの比率を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
(フィルムの作製)
得られた樹脂組成物の比率を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られた各フィルムについて、抗菌性試験、走査電子顕微鏡を用い10000倍に拡大してフィルム表面の有機系抗菌剤粒子の観察および着色性の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1〜2]
(樹脂組成物の作製)
表1に示す抗菌剤および割合でポリプロピレン樹脂と各抗菌剤とを二軸押出機(株式会社池貝社製、PCM−30)に供給し、溶融混練して樹脂組成物を得た。
(フィルムの作製)
比較例1及び2において得られた樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られた各フィルムについて、抗菌性試験、走査電子顕微鏡を用い3000倍に拡大して表面の観察および着色性の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
抗菌剤(A)とポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー製、J105G)を表1に記載の比率にて混合し、スリットダイを有する東洋精機(株)製ラボプラストミルを用いて、厚さ0.3mmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、抗菌性試験、走査電子顕微鏡を用い3000倍に拡大してフィルム表面の有機系抗菌剤粒子の観察および着色性の評価を行った。走査電子顕微鏡写真を図3に、結果を表1に示す。
表1に示される通り、実施例1〜10において、熱可塑性樹脂(A)および抗菌剤として式(1)で表される化合物を含有する樹脂組成物をマスターバッチとして用いた実施例1〜10では、抗菌剤の粒子が観察されず、十分な抗菌活性を示し、および変色が少ないことが分かる。これに対し、無機抗菌剤を用いた比較例1及び2では、抗菌剤が均一に分散されておらず、抗菌活性が十分に得られず、変色が多いことが分かる。また、マスターバッチを用いない比較例3では、抗菌剤が均一に分散されておらず、抗菌活性が十分に発揮されていないことが分かる。したがって、本発明のフィルムは、抗菌性が要求される分野において好適に用いることができることが理解される。

Claims (10)

  1. 熱可塑性樹脂(A)および式(1)で表される化合物を含有する樹脂組成物と、熱可塑性樹脂(B)との溶融混練物から構成されるフィルム。
    (Rは水素原子またはアルカリ金属、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基またはアリール基を示す。)
  2. 熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性樹脂(B)がそれぞれ独立して、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、ポリエステルおよび熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載のフィルム。
  3. 熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性樹脂(B)がそれぞれ独立して、ポリプロピレンまたはポリエチレンである、請求項1または2に記載のフィルム。
  4. 式(1)で表される化合物が、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘキシルおよび4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルからなる群から選択される1種以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム。
  5. 式(1)で表される化合物が、4−ヒドロキシ安息香酸ブチルまたは4−ヒドロキシ安息香酸ヘキシルである、請求項1〜4のいずれかに記載のフィルム。
  6. 樹脂組成物が、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して式(1)で表される化合物を1〜30質量部含有する、請求項1〜5のいずれかに記載のフィルム。
  7. 熱可塑性樹脂(B)100質量部および樹脂組成物1〜40質量部の溶融混練物から構成される、請求項1〜6のいずれかに記載のフィルム。
  8. 式(1)で表される化合物が、熱可塑性樹脂中に粒子径5μm以下の粒子として分散した、請求項1〜7のいずれかに記載のフィルム。
  9. 少なくとも一方の表面の抗菌活性値が2.0以上である、請求項1〜8のいずれかに記載のフィルム。
  10. 熱可塑性樹脂(A)および式(1)で表される化合物を含有する樹脂組成物と、熱可塑性樹脂(B)とを溶融混練する工程、および、
    得られた溶融混練物をフィルム状に成形する工程
    を含む、請求項1〜9のいずれかに記載のフィルムの製造方法。
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