[第1実施形態]
弾球遊技機の第1実施形態について説明する。本発明の実施形態として、第1実施形態に係る弾球遊技機を適用した封入循環式のぱちんこ遊技機(管理遊技機)PM1を図1に示すとともに、このぱちんこ遊技機PM1に設けられる遊技盤20を図2に示しており、まず、これらの図を参照してぱちんこ遊技機PM1の全体構成について説明する。なお、以降の説明においては、便宜上、図1の各矢印で示す方向をそれぞれ、前後方向、左右方向、上下方向と称して説明する。
[遊技機の全体構成]
封入循環式のぱちんこ遊技機PM1は、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1と、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2とを主体に構成される。前枠2は、外枠1および前枠2の左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより、外枠1の前側開口部に対して横開き開閉および着脱が可能に取り付けられる。また、前枠2は、右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して、常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2には、この前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠5が上下のヒンジ機
構3a,3bを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられる。ガラス枠5は、上述の施錠装置4を利用して、常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。前枠2の前面側には、遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の複層ガラス5aを通して遊技盤20の正面の遊技領域PA1を視認可能に臨ませるようになっている。
ガラス枠5の上部には、遊技の展開状況に応じて発光する演出ランプ7や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生させるスピーカ8が設けられている。ガラス枠5の下部には、複層ガラス5aよりも前方に突出して膨らむ膨出部16(図3も参照)が形成され、この膨出部16の中央に、所定の演出操作を行うためのボタンやスイッチ、ダイヤル等の演出ボタンユニット11が取り付けられる。
前枠2の右下部には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル9が設けられている。前枠2の下部におけるガラス枠5の後側の領域には、遊技球を遊技領域PA1へ向けて打ち出す発射機構101等が設けられる遊技補助領域100(図5を参照)が形成されている。なお、遊技補助領域100の詳細については後述する。
遊技盤20は、図2に示すように、板状のベース部材21と、ベース部材21の前面側に取り付けられた内レール部材22および外レール部材23とを有している。ベース部材21の前面に、左側の領域が内レール部材22に囲まれるとともに、上側および右側の領域が外レール部材23に囲まれた遊技領域PA1が形成される。内レール部材22と外レール部材23との間に、発射機構101が設けられる側から遊技領域PA1の上部へと繋がる発射通路24が形成される。遊技領域PA1には、複数の釘25や風車26とともに、第1始動入賞装置31、第2始動入賞装置32、左側一般入賞装置33、右側一般入賞装置34、大入賞装置35等の各種入賞装置や、作動ゲート装置36が配設されている。また、遊技領域PA1の略中央にセンター飾り27が配設される。ベース部材21の後面側に、画像表示装置28および上下の可動演出装置29,30等が取り付けられ、センター飾り27の開口部分を通じて、画像表示装置28の画面および上下の可動演出装置29,30の前面側を前方から視認可能に構成されている。
遊技領域PA1の下端部には、各種入賞装置31~35の入賞口に入球せずに流下した遊技球が通過可能なアウト口39が設けられている。各種入賞装置31~35の入賞口に入球した遊技球又はアウト口39に流入した遊技球は、遊技盤20に前後貫通して形成された貫通孔(図示せず)を通じて遊技盤20の後面側へ流下し、遊技盤20の後面側から下方に延びる各通路部を経て、発射機構101により打ち出される遊技球が収容される遊技球収容部103(図5を参照)に戻される。
遊技盤20の後側には、ぱちんこ遊技機PM1の作動を統括的に制御する主制御基板(図示せず)や、遊技展開に応じた画像表示、効果照明、効果音等の演出全般の制御を行う副制御基板(図示せず)等が取り付けられている。前枠2の後側には、遊技施設側から受電して各種制御装置や電気・電子部品に電力を供給する電源基板(図示せず)等が取り付けられている。これらの制御装置とぱちんこ遊技機PM1各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)で接続されて、ぱちんこ遊技機PM1が作動可能に構成されている。
また、図1に示すように、ぱちんこ遊技機PM1には、これに隣接してカードユニットCU1が併設されている。カードユニットCU1は、ぱちんこ遊技機PM1と双方向通信可能に構成されており、プリペイドカードや会員カード(以下、単に「カード」とも称する)を受け付けて、該カードの記録情報により特定される遊技者保有の有価価値(カード残高)を遊技に使用可能な遊技球数(持球数)に変換して、ぱちんこ遊技機PM1に所定
個数だけ封入されている遊技球を循環使用して遊技を行い得るようになっている。ぱちんこ遊技機PM1では、遊技を行うのに必要な遊技価値(カード残高)は、カードユニットCU1および遊技機内に設けられた制御装置(遊技者の手で直接触れることが不可能な制御ソフト)による数値データのみによって管理される。カードユニットCU1には、現金たる紙幣を投入するための紙幣投入口MN1、会員カードやプリペイドカードを投入するためのカード投入口CR1、投入されたカードの読み取り・書き込み機能を有するカードリーダライタ(図示せず)、カード残高を限度として球貸し動作を要求するための球貸しボタンRN1等が設けられている。
[遊技補助領域の構成]
次に、ガラス枠5の膨出部16および、この膨出部16に覆われる前枠2の遊技補助領域100について、図3~図5を追加参照して説明する。膨出部16は、図1および図3に示すように、ガラス枠5の下部に、複層ガラス5aよりも前方に突出する半球状に形成される。前述したように、膨出部16の中央に、演出ボタンユニット11が取り付けられる。図3に示すように、膨出部16の上部における演出ボタンユニット11の周辺部に、水平面状に拡がる平面部17が形成される。平面部17の右側に、演出に関する設定操作等を行うための十字キー12が設けられる。平面部17の左前側に、持球数に関する情報をカードに書き込む操作を行うための計数ボタン13が設けられる。計数ボタン13が操作されると、カードユニットCU1のカード投入口CR1に投入されているカードに、遊技終了時(返却要求時)に確定した最終的な持球数が記憶され、このカード投入口CR1から当該カードが排出される。
平面部17の左後側に、持球数に関する情報を表示可能な遊技球数表示装置14が設けられる。遊技球数表示装置14は、持球数に関する情報を7セグメント表示するものである。遊技球数表示装置14は、6桁の数字等を表示可能な7セグメントLEDを用いて構成される。持球数に関する情報として、例えば、持球数を示す6桁までの数字を、情遊技球数表示装置14で表示することが可能である。また、図4に示すように、遊技球数表示装置14の表示面は、平面部17に対し傾斜して上前方を向くように配置される。これにより、遊技者は、遊技球数表示装置14の上前方から、遊技球数表示装置14に表示される持球数に関する情報を視認しやすくなる。
図5に示すように、前枠2の下部における膨出部16の後側の領域には、膨出部16に覆われた比較的広い内部空間を形成する遊技補助領域100が形成される。この遊技補助領域100に、発射機構101と、球送り機構116と、遊技球収容部103と、研磨部102と、ファール球収容部104と、移送装置105とが設けられる。
発射機構101は、遊技球を遊技領域PA1へ向けて左上方に打ち出す。発射機構101と遊技盤20の外レール部材23との間に、発射機構101により打ち出されて遊技領域PA1に達しなかった遊技球が落入するファール球回収口111が設けられる。ファール球回収口111に落入した遊技球は、ファール球回収通路部131を流下してファール球収容部104の内部に流入する。
球送り機構116は、発射機構101の前側に重なって配置される。球送り機構116は、遊技球収容部103に収容された遊技球を1球ずつ発射機構101へ送る。球送り機構116の前部に、遊技球収容部103の内部から流出した遊技球が球送り機構116の内部側へ通過する発射球入口116aが設けられる。
遊技球収容部103は、遊技盤20のアウト口39よりも下側で、球送り機構116の発射球入口116aよりも上側に配置される。遊技球収容部103は、内部に遊技球を収容して停留させることが可能な密閉型のタンク状に形成される。遊技球収容部103の前
部に、遊技球収容部103の内部を視認可能な視認窓103wが設けられる。これにより、前枠2に対してガラス枠5を開いた状態で、ぱちんこ遊技機PM1の前方から視認窓103wを介して遊技球収容部103の内部を視認することができる。そのため、遊技球収容部103の内部における遊技球の有無や、遊技球収容部103に収容された遊技球の溜まり具合を容易に確認することができる。
なお、視認窓103wは、遊技球収容部103の前部に、左右に並んで複数設けられるようにしてもよい。このようにすれば、前枠2に対してガラス枠5を開いた状態で、ぱちんこ遊技機PM1の前方側の複数の方向から視認窓103wを介して遊技球収容部103の内部を視認することができる。そのため、遊技球収容部103の内部における遊技球の有無や、遊技球収容部103に収容された遊技球の溜まり具合をより容易に確認することができる。また、遊技球収容部103の内部を明るくする照明装置等を設ける必要もない。
研磨部102は、遊技盤20のアウト口39よりも下側で、遊技球収容部103よりも上側に配置される。研磨部102は、各種入賞装置31~35の入賞口に入球するかアウト口39を通過した後、詳細は後述する各通路部を経て遊技球収容部103に戻る遊技球を研磨(洗浄)する。これにより、発射機構101によって遊技球が遊技領域PA1へ打ち出されるたびに、研磨部102で遊技球を研磨することが可能になり、常にきれいな遊技球を用いて遊技を行うことができる。
ファール球収容部104は、遊技球収容部103および、球送り機構116の発射球入口116aよりも下側に配置される。ファール球収容部104は、内部に遊技球を収容して停留させることが可能な密閉型のタンク状に形成される。移送装置105は、ファール球収容部104と遊技球収容部103との間に配置される。移送装置105は、ファール球収容部104に収容された遊技球を上昇させて遊技球収容部103に送る。
また、遊技補助領域100における遊技球収容部103よりも下側の部分に、遊技球収容部103等から排出された遊技球が貯留される回収箱118が着脱可能に取り付けられる。これにより、遊技球収容部103等から排出された遊技球を容易に回収することができる。
[各通路部の構成]
次に、遊技球が流下する各通路部の構成について、図6~8を追加参照して説明する。なお、第1実施形態において、遊技球は、オーステナイト系ステンレスを用いて形成される。このように、非磁性体の遊技球を用いることで、磁石を用いた遊技球に対する不正行為を防止することができる。
図6に示すように、遊技球収容部103の下側に、球送り機構116の発射球入口116aと遊技球収容部103とに繋がる球送り通路部127が設けられる。球送り通路部127は、遊技球収容部103の内部から流出した遊技球を一列で発射球入口116aへ流下させる。球送り通路部127に、発射球カウントセンサ145が設けられる。発射球カウントセンサ145は、例えば光学センサ等を用いて構成され、遊技球収容部103の内部から流出して球送り通路部127を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。
遊技盤20の後面側に、アウト口39に繋がるアウト口回収通路部121が設けられる。アウト口回収通路部121は、アウト口39を通過して遊技盤20の後面側に達した遊技球を集めて遊技盤20の下方へ流下させる。アウト口回収通路部121における遊技球が一列で流下する部分に、アウト口カウントセンサ141が設けられる。アウト口カウン
トセンサ141は、例えば光学センサ等を用いて構成され、アウト口回収通路部121を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。アウト口回収通路部121におけるアウト口カウントセンサ141の上流側近傍に、アウト口回収通路部121を開閉可能なアウト口通路シャッター161が設けられる。
アウト口通路シャッター161は、図8(A)および図8(B)に示すように、アウト口回収通路部121を開閉可能な通路閉鎖部材161aと、バネ等の付勢手段(図示せず)と、通路閉鎖部材161aを駆動する駆動部161bとを有している。通路閉鎖部材161aは、薄い平板状に形成され、アウト口回収通路部121を開通する開通位置(図8(A)を参照)と、アウト口回収通路部121を閉塞する不通位置(図8(B)を参照)との間で往復移動することができるようになっている。バネ等の付勢手段は、通路閉鎖部材161aが不通位置に移動するように付勢力を加える。駆動部161bは、例えばソレノイド等を用いて構成され、付勢手段の付勢力に抗して通路閉鎖部材161aを不通位置から開通位置へ移動させることができるようになっている。
これにより、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、図8(A)に示すように、アウト口通路シャッター161は、アウト口回収通路部121を開通して、アウト口回収通路部121を流下する遊技球Bがアウト口カウントセンサ141を通過することを可能にする。一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、図8(B)に示すように、アウト口通路シャッター161は、アウト口回収通路部121を不通にして、アウト口回収通路部121を流下する遊技球Bがアウト口カウントセンサ141を通過することを規制する。
図6に示すように、遊技盤20の後面側に、各種入賞装置31~35の入賞口38に繋がる入賞口回収通路部122が設けられる。入賞口回収通路部122は、各種入賞装置31~35の入賞口38を通過して遊技盤20の後面側に達した遊技球を集めて遊技盤20の下方へ流下させる。入賞口回収通路部122における遊技球が一列で流下する部分に、入賞口カウントセンサ142が設けられる。入賞口カウントセンサ142は、例えば光学センサ等を用いて構成され、入賞口回収通路部122を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。入賞口回収通路部122における入賞口カウントセンサ142の上流側近傍に、入賞口回収通路部122を開閉可能な入賞口通路シャッター162が設けられる。
入賞口通路シャッター162は、アウト口通路シャッター161と同様に構成される。すなわち、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、入賞口通路シャッター162は、入賞口回収通路部122を開通して、入賞口回収通路部122を流下する遊技球が入賞口カウントセンサ142を通過することを可能にする。一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、入賞口通路シャッター162は、入賞口回収通路部122を不通にして、入賞口回収通路部122を流下する遊技球が入賞口カウントセンサ142を通過することを規制する。
遊技盤20の下方に、アウト口回収通路部121と入賞口回収通路部122との合流部(下流端部)に繋がる第1遊技済球循環通路部123が設けられる。第1遊技済球循環通路部123は、アウト口回収通路部121もしくは入賞口回収通路部122を通過した遊技球を研磨部102へ流下させる。第1遊技済球循環通路部123の中間部に、磁性体除去部106が設けられる。
磁性体除去部106は、図7(A)および図7(B)に示すように、電磁石ユニット107を用いて構成される。電磁石ユニット107は、第1遊技済球循環通路部123の中間部上側に突出して設けられた磁性体受容部123aに取り付けられる。図7(A)に示
すように、電磁石ユニット107は、第1遊技済球循環通路部123を流下する非磁性体の(正規の)遊技球Bをそのまま通過させるが、第1遊技済球循環通路部123を流下する磁性体の(非正規の)遊技球Bmを磁力により上方へ引き付ける。そして、電磁石ユニット107は、単数もしくは複数の磁性体の遊技球Bmを磁性体受容部123aで吸着保持することができるようになっている。これにより、磁性体の遊技球Bmのみを第1遊技済球循環通路部123で流下することを規制可能であるため、非磁性体の遊技球Bに磁性体の遊技球Bmを混入させて行われる磁石を用いた不正行為を防止することができる。
磁性体受容部123aは、透明の樹脂材料等を用いて、磁性体受容部123aおよび第1遊技済球循環通路部123の内側を視認可能に形成される。電磁石ユニット107が取り付けられた磁性体受容部123aは、ぱちんこ遊技機PM1(電磁石ユニット107)が電源オンの状態でも、第1遊技済球循環通路部123に対して着脱させることができるようになっている。これにより、磁性体の遊技球Bmが電磁石ユニット107により磁性体受容部123aで吸着保持されているか否かを確認することができる。そして、第1遊技済球循環通路部123に対して離脱させた磁性体受容部123aから磁性体の遊技球Bmを取り除くようにすれば、磁性体の遊技球Bmを第1遊技済球循環通路部123から排除することができる。
図6に示すように、第1遊技済球循環通路部123における磁性体除去部106の下流側に、磁性体通路切替部108が設けられる。磁性体通路切替部108は、第1遊技済球循環通路部123を流下して磁性体通路切替部108に達した遊技球を、第1遊技済球循環通路部123の下流部と磁性体排出通路部128のうちいずれか一方へ選択的に導くことができるようになっている。
例えば、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、磁性体通路切替部108は、第1遊技済球循環通路部123を流下して磁性体通路切替部108に達した遊技球を磁性体排出通路部128へ導く。磁性体通路切替部108により磁性体排出通路部128へ導かれた遊技球は、磁性体排出通路部128を流下して各通路部(第1遊技済球循環通路部123等)の外部側に排出され、回収箱118に貯留される。このとき、磁性体通路切替部108に達する遊技球の殆どは、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のときに電磁石ユニット107により磁性体受容部123aで吸着保持され、ぱちんこ遊技機PM1(電磁石ユニット107)が電源オフの状態になることで、磁性体受容部123aから第1遊技済球循環通路部123に落下して戻った磁性体の遊技球Bmである。これにより、磁性体の遊技球Bmを容易に各通路部の外部側に排出することができる。
一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、磁性体通路切替部108は、第1遊技済球循環通路部123を流下して磁性体通路切替部108に達した遊技球を第1遊技済球循環通路部123の下流部へ導く。磁性体通路切替部108により第1遊技済球循環通路部123の下流部へ導かれた遊技球は、第1遊技済球循環通路部123の下流部を流下して、第1遊技済球循環通路部123の下流端に設けられた研磨通路切替部109に達する。研磨通路切替部109は、第1遊技済球循環通路部123を流下して研磨通路切替部109に達した遊技球を、戻り通路部124と第2遊技済球循環通路部125のうちいずれか一方へ選択的に導くことができるようになっている。戻り通路部124は、研磨通路切替部109から導かれた遊技球を遊技球収容部103へ戻るように流下させる。
第2遊技済球循環通路部125は、研磨通路切替部109から導かれた遊技球を一列で研磨部102へ流下させる。第2遊技済球循環通路部125の下流側に、研磨前カウントセンサ143が設けられる。研磨前カウントセンサ143は、例えば光学センサ等を用いて構成され、第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。第2遊技済球循環通路部125における研磨前カウント
センサ143の上流側近傍に、第2遊技済球循環通路部125を開閉可能な研磨前シャッター163が設けられる。
研磨前シャッター163は、アウト口通路シャッター161と同様に構成される。すなわち、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、研磨前シャッター163は、第2遊技済球循環通路部125を開通して、第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球が研磨前カウントセンサ143を通過することを可能にする。一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、研磨前シャッター163は、第2遊技済球循環通路部125を不通にして、第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球が研磨前カウントセンサ143を通過することを規制する。
研磨部102と遊技球収容部103との間に、研磨後流入通路部126が設けられる。研磨後流入通路部126は、研磨部102により研磨(洗浄)された遊技球を遊技球収容部103へ戻るように流下させる。研磨後流入通路部126の下流側に、研磨後流入カウントセンサ144が設けられる。研磨後流入カウントセンサ144は、例えば光学センサ等を用いて構成され、研磨後流入通路部126を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。研磨後流入通路部126における研磨後流入カウントセンサ144の上流側近傍に、研磨後流入通路部126を開閉可能な研磨後流入シャッター164が設けられる。
研磨後流入シャッター164は、アウト口通路シャッター161と同様に構成される。すなわち、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、研磨後流入シャッター164は、研磨後流入通路部126を開通して、研磨後流入通路部126を流下する遊技球が研磨後流入カウントセンサ144を通過することを可能にする。一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、研磨後流入シャッター164は、研磨後流入通路部126を不通にして、研磨後流入通路部126を流下する遊技球が研磨後流入カウントセンサ144を通過することを規制する。
遊技補助領域100におけるファール球収容部104の上方に、ファール球回収口111と繋がるファール球回収通路部131が設けられる。ファール球回収通路部131は、ファール球回収口111に落入した遊技球を集めてファール球収容部104へ流下させる。ファール球回収通路部131における遊技球が一列で流下する部分に、ファール球流入カウントセンサ151が設けられる。ファール球流入カウントセンサ151は、例えば光学センサ等を用いて構成され、ファール球回収通路部131を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。ファール球回収通路部131におけるファール球流入カウントセンサ151の上流側近傍に、ファール球回収通路部131を開閉可能なファール球流入シャッター171が設けられる。
ファール球流入シャッター171は、アウト口通路シャッター161と同様に構成される。すなわち、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、ファール球流入シャッター171は、ファール球回収通路部131を開通して、ファール球回収通路部131を流下する遊技球がファール球流入カウントセンサ151を通過することを可能にする。一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、ファール球流入シャッター171は、ファール球回収通路部131を不通にして、ファール球回収通路部131を流下する遊技球がファール球流入カウントセンサ151を通過することを規制する。
ファール球収容部104の下部に、移送装置105の下部とファール球収容部104とに繋がるファール球循環通路部132が設けられる。ファール球循環通路部132は、ファール球収容部104の内部から流出した遊技球を一列で移送装置105の下部へ流下させる。ファール球循環通路部132に、移送前カウントセンサ152が設けられる。移送
前カウントセンサ152は、例えば光学センサ等を用いて構成され、ファール球循環通路部132を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。ファール球循環通路部132における移送前カウントセンサ152の上流側近傍に、ファール球循環通路部132を開閉可能な移送前シャッター172が設けられる。
移送前シャッター172は、アウト口通路シャッター161と同様に構成される。すなわち、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、移送前シャッター172は、ファール球循環通路部132を開通して、ファール球循環通路部132を流下する遊技球が移送前カウントセンサ152を通過することを可能にする。一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、移送前シャッター172は、ファール球循環通路部132を不通にして、ファール球循環通路部132を流下する遊技球が移送前カウントセンサ152を通過することを規制する。
移送装置105の上部と遊技球収容部103との間に、移送後流入通路部133が設けられる。移送後流入通路部133は、移送装置105から送られた遊技球を遊技球収容部103へ戻るように流下させる。移送後流入通路部133の下流側に、移送後流入カウントセンサ153が設けられる。移送後流入カウントセンサ153は、例えば光学センサ等を用いて構成され、移送後流入通路部133を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。移送後流入通路部133における移送後流入カウントセンサ153の上流側近傍に、移送後流入通路部133を開閉可能な移送後流入シャッター173が設けられる。
移送後流入シャッター173は、アウト口通路シャッター161と同様に構成される。すなわち、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、移送後流入シャッター173は、移送後流入通路部133を開通して、移送後流入通路部133を流下する遊技球が移送後流入カウントセンサ153を通過することを可能にする。一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、移送後流入シャッター173は、移送後流入通路部133を不通にして、移送後流入通路部133を流下する遊技球が移送後流入カウントセンサ153を通過することを規制する。
なお、遊技球収容部103の下側に、球抜き装置(図示せず)と、遊技球排出通路部129とが設けられる。球抜き装置は、所定の操作によって、遊技球収容部103に収容された遊技球を遊技球排出通路部129に流出させることができるようになっている。また、遊技球排出通路部129の中間部と遊技球収容部103との間に、オーバーフロー通路部130が形成される。オーバーフロー通路部130は、遊技球収容部103が遊技球で満杯になった場合に、遊技球収容部103で収容しきれない遊技球を遊技球排出通路部129へ流下させる。これにより、遊技球収容部103の内部に余剰な数の遊技球が流入して、遊技球収容部103の内部での遊技球の詰まりや、遊技球収容部103の破損が生じることを防止することができる。
球抜き装置(図示せず)もしくはオーバーフロー通路部130を介して、遊技球収容部103の内部から遊技球排出通路部129に流出した遊技球は、遊技球排出通路部129を流下して遊技球収容部103の外部側に排出され、回収箱118に貯留される。遊技球排出通路部129の下流側に、遊技球排出カウントセンサ147が設けられる。遊技球排出カウントセンサ147は、例えば光学センサ等を用いて構成され、遊技球排出通路部129を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。遊技球排出通路部129における遊技球排出カウントセンサ147の上流側近傍に、遊技球排出シャッター167が設けられる。
遊技球排出シャッター167は、アウト口通路シャッター161と同様に構成される。
すなわち、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、遊技球排出シャッター167は、遊技球排出通路部129を開通して、遊技球排出通路部129を流下する遊技球が遊技球排出カウントセンサ147を通過することを可能にする。一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、遊技球排出シャッター167は、遊技球排出通路部129を不通にして、遊技球排出通路部129を流下する遊技球が遊技球排出カウントセンサ147を通過することを規制する。これにより、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態の場合にのみ、遊技球収容部103に収容された遊技球を、遊技球収容部103の外部側に排出することができる。そのため、遊技球収容部103に収容された遊技球の一部が排出されても、遊技球収容部103に収容された残りの遊技球の数を検知することができる。
また、図6の二点鎖線で示すように、ファール球収容部104に、球抜き装置(図示せず)と、ファール球排出通路部134とが設けられてもよい。球抜き装置は、所定の操作によって、ファール球収容部104に収容された遊技球をファール球排出通路部134に流出させることができるようになっている。球抜き装置を介して、ファール球収容部104の内部からファール球排出通路部134に流出した遊技球は、ファール球排出通路部134を流下してファール球収容部104の外部側に排出される。
またこの場合、ファール球排出通路部134に、ファール球排出カウントセンサ154が設けられてもよい。ファール球排出通路部134におけるファール球排出カウントセンサ154の上流側近傍に、ファール球排出シャッター174が設けられてもよい。ファール球排出カウントセンサ154は、例えば光学センサ等を用いて構成され、ファール球排出通路部134を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。ファール球排出シャッター174は、アウト口通路シャッター161と同様に構成される。すなわち、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態のとき、ファール球排出シャッター174は、ファール球排出通路部134を開通して、ファール球排出通路部134を流下する遊技球がファール球排出カウントセンサ154を通過することを可能にする。一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のとき、ファール球排出シャッター174は、ファール球排出通路部134を不通にして、ファール球排出通路部134を流下する遊技球がファール球排出カウントセンサ154を通過することを規制する。
以上のように構成される、封入循環式のぱちんこ遊技機PM1は、外枠1が遊技施設の遊技島(図示せず)に固定設置され、前枠2、ガラス枠5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、遊技球収容部103に収容された遊技球が、球送り機構116によって1球ずつ発射機構101に送り出され、当該発射機構101により遊技領域PA1に向けて打ち出される。
このとき、球送り機構116の作動に応じて、遊技球収容部103に収容された遊技球が1球ずつ球送り通路部127に流出する。遊技球収容部103の内部から流出した遊技球は、球送り通路部127を流下して球送り機構116の発射球入口116aを通る。発射球カウントセンサ145は、遊技球収容部103の内部から流出して球送り通路部127を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板に設けられた遊技球管理手段(図示せず)は、発射球カウントセンサ145から入力される検出信号に基づいて、遊技球収容部103の内部から流出する遊技球の数をカウントすることができる。
遊技領域PA1を転動流下する遊技球が、各種入賞装置31~35のいずれかの入賞口38に入球すると、遊技盤20の貫通孔(図示せず)を通過して遊技盤20の後面側に達し、入賞口回収通路部122を流下する。入賞口カウントセンサ142は、入賞口回収通路部122を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。
主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、入賞口カウントセンサ142から入力される検出信号に基づいて、各種入賞装置31~35の入賞口38に入球して遊技球収容部103に戻る遊技球の数をカウントすることができる。
遊技領域PA1を転動流下する遊技球が、各種入賞装置31~35の入賞口38に入球できずに、アウト口39に流入すると、遊技盤20の貫通孔(図示せず)を通過して遊技盤20の後面側に達し、アウト口回収通路部121を流下する。アウト口カウントセンサ141は、アウト口回収通路部121を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、アウト口カウントセンサ141から入力される検出信号に基づいて、アウト口39を通過して遊技球収容部103に戻る遊技球の数をカウントすることができる。
アウト口回収通路部121もしくは入賞口回収通路部122を通過した遊技球は、第1遊技済球循環通路部123の上流部を流下して磁性体除去部106に達する。このとき、遊技球が非磁性体の(正規の)遊技球Bである場合、そのまま磁性体除去部106を通過することができる。一方、遊技球が磁性体の(非正規の)遊技球Bmである場合、磁性体除去部106の電磁石ユニット107により磁性体受容部123aで吸着保持される。磁性体除去部106を通過した遊技球は、磁性体通路切替部108を介して第1遊技済球循環通路部123の下流部を流下し、研磨通路切替部109に達する。
研磨通路切替部109は、所定の非研磨状態の場合、第1遊技済球循環通路部123を流下して研磨通路切替部109に達した遊技球を、戻り通路部124へ導く。所定の非研磨状態には、研磨部102が異常を示す状態、特別遊技状態(大当り遊技状態)、遊技が開始されてから所定の経過時間が経過していない状態、遊技が開始されてから所定の数の遊技球が打ち出されていない状態等がある。研磨通路切替部109により戻り通路部124へ導かれた遊技球は、研磨部102を介さずに、戻り通路部124を流下して遊技球収容部103の内部に流入する。これにより、研磨部102が異常等により作動していなくても、遊技球を滞留させることなく遊技球収容部103へ戻すことができる。また、発射機構101により打ち出される遊技球が欠かせない特別遊技状態のときに、遊技球を短時間で遊技球収容部103へ戻すことができる。また、研磨部102による遊技球の研磨(洗浄)を適切なタイミングでのみ行うことができるため、研磨部102の作動時間を低減させて、ぱちんこ遊技機PM1の省電力化および低騒音化を図ることが可能になる。
研磨通路切替部109は、所定の研磨状態の場合、第1遊技済球循環通路部123を流下して研磨通路切替部109に達した遊技球を、第2遊技済球循環通路部125へ導く。所定の研磨状態には、研磨部102が正常を示す状態、通常の遊技状態、遊技が開始されてから所定の経過時間が経過している状態、遊技が開始されてから所定の数以上の遊技球が打ち出された状態等がある。研磨通路切替部109により第2遊技済球循環通路部125へ導かれた遊技球は、第2遊技済球循環通路部125を流下して研磨部102に達する。研磨前カウントセンサ143は、第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、研磨前カウントセンサ143から入力される検出信号に基づいて、研磨部102に流入する遊技球の数をカウントすることができる。
研磨部102は、第2遊技済球循環通路部125から流入する遊技球を研磨(洗浄)して研磨後流入通路部126に送る。研磨部102により研磨された遊技球は、研磨後流入通路部126を流下して遊技球収容部103の内部に流入する。研磨後流入カウントセンサ144は、研磨後流入通路部126を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、研磨後流入カウントセンサ144から入力される検出信号に基づいて、各種入賞装置31~35の入賞口
38に入球するかアウト口39を通過し、研磨部102により研磨されて遊技球収容部103に戻る遊技球の数をカウントすることができる。
また、主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、研磨後流入カウントセンサ144から入力される検出信号に基づいて、研磨部102から流出する遊技球の数をカウントすることができる。これにより、主制御基板の遊技球管理手段が、研磨前カウントセンサ143を用いて研磨部102に流入する遊技球の数をカウントし、研磨後流入カウントセンサ144を用いて研磨部102から流出する遊技球の数をカウントすることで、研磨部102に滞留する遊技球の数や、研磨部102に滞留する遊技球の滞留時間等を検知することができる。そのため、研磨部102における遊技球の詰まりや故障等のトラブルを早期に発見することが可能になる。
発射機構101により打ち出されて遊技領域PA1に達しなかった遊技球は、ファール球回収口111に落入する。ファール球回収口111に落入した遊技球は、ファール球回収通路部131を流下してファール球収容部104の内部に流入する。ファール球流入カウントセンサ151は、ファール球回収通路部131を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、ファール球流入カウントセンサ151から入力される検出信号に基づいて、ファール球収容部104に一時的に収容される遊技球の数をカウントすることができる。
ファール球収容部104に一時的に収容された遊技球は、ファール球循環通路部132に流出する。ファール球収容部104の内部から流出した遊技球は、ファール球循環通路部132を流下して移送装置105に達する。移送前カウントセンサ152は、ファール球循環通路部132を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、移送前カウントセンサ152から入力される検出信号に基づいて、ファール球収容部104の内部から流出する遊技球の数をカウントすることができる。
移送装置105は、ファール球循環通路部132から流入する遊技球を、ファール球循環通路部132よりも上方に配置された移送後流入通路部133まで上昇させて送る。移送装置105から送られた遊技球は、移送後流入通路部133を流下して遊技球収容部103の内部に流入する。移送後流入カウントセンサ153は、移送後流入通路部133を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、移送後流入カウントセンサ153から入力される検出信号に基づいて、ファール球回収口111に落入し、移送装置105により送られて遊技球収容部103に戻る遊技球の数をカウントすることができる。
以上で説明したように、各種入賞装置31~35の入賞口38に入球するかアウト口39を通過した遊技球は、重力の作用により第1遊技済球循環通路部123および第2遊技済球循環通路部125等を流下し、研磨部102により研磨されて遊技球収容部103に戻る。ファール球回収口111に落入した遊技球は、ファール球収容部104に一時的に収容され、移送装置105により送られて遊技球収容部103に戻る。このように、本実施形態によれば、移送装置105がファール球収容部104に収容された遊技球のみを遊技球収容部103に送るように構成されるため、移送装置105の構造を単純にすることができ、移送装置105を小さくすることが可能になる。そのため、封入循環式のぱちんこ遊技機PM1の下部(遊技補助領域100)における内部構造を簡素化することが可能になる。
また、主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)が、発射球カウントセンサ145を用いて遊技球収容部103の内部から流出する遊技球の数をカウントし、アウト口カウント
センサ141、入賞口カウントセンサ142、研磨後流入カウントセンサ144、および移送後流入カウントセンサ153を用いて遊技球収容部103の内部に流入する遊技球の数をカウントすることで、遊技球収容部103に収容され得る、すなわち、ぱちんこ遊技機PM1の各通路部を循環する遊技球の数を検知することができる。これにより、例えば、ぱちんこ遊技機PM1の初期設定時に、遊技球を外部からアウト口39に流入させて遊技球収容部103に補給することができる。このとき、主制御基板の遊技球管理手段が、アウト口カウントセンサ141を用いて遊技球収容部103の内部に流入する遊技球の数をカウントすることで、遊技球収容部103に補給された遊技球の数を検知することができる。
なおこの場合、初期設定時に限らず、遊技球を遊技球収容部103に補給可能な状態として遊技球補給モードを設定し、当該遊技球補給モードのときに遊技球を補給するようにしてもよい。また、アウト口カウントセンサ141に限らず、他のセンサ(例えば、研磨後流入カウントセンサ144)を用いて遊技球収容部103の内部に流入する遊技球の数をカウントしてもよく、専用の補給カウントセンサを用いて遊技球収容部103の内部に流入する遊技球の数をカウントしてもよい。また、アウト口39に限らず、アウト口39や入賞口38等とは別に、遊技球を補給するための遊技球補給口を設けるようにしてもよい。
また例えば、遊技球収容部103の内部から流出する遊技球の数と、遊技球収容部103の内部に流入する遊技球の数と差が、所定の許容個数を超える場合に、不図示の報知手段を用いて異常を報知することが可能である。このような場合として、例えば、図7(B)に示すように、電磁石ユニット107により磁性体受容部123aで吸着保持された、多数個の磁性体の遊技球Bmが第1遊技済球循環通路部123を塞ぎ、遊技球が第1遊技済球循環通路部123等を流下して循環することが不可能になる場合等がある。
主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)が、ファール球流入カウントセンサ151を用いてファール球収容部104の内部に流入する遊技球の数をカウントし、移送前カウントセンサ152を用いてファール球収容部104の内部から流出する遊技球の数をカウントすることで、ファール球収容部104に一時的に収容される遊技球の数を検知することができる。これにより、移送装置105は、遊技球がファール球循環通路部132を流下してファール球収容部104に収容されたことをファール球流入カウントセンサ151が検出すると作動を開始し、ファール球収容部104から遊技球が無くなってから所定時間が経過すると、その作動を停止するようになっている。そのため、移送装置105を適切なタイミングでのみ作動させることができるため、移送装置105の作動時間を低減させて、ぱちんこ遊技機PM1の省電力化および低騒音化を図ることが可能になる。また、移送装置105の故障を抑えることも期待できる。
ところで、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態から電源オフの状態になる場合、電断処理の際、アウト口通路シャッター161は、アウト口カウントセンサ141による遊技球の検出が無効になるまでの間に、アウト口回収通路部121を不通にして、アウト口回収通路部121を流下する遊技球がアウト口カウントセンサ141を通過することを規制する。同様の処理として、入賞口通路シャッター162は、入賞口カウントセンサ142による遊技球の検出が無効になるまでの間に、入賞口回収通路部122を不通にして、入賞口回収通路部122を流下する遊技球が入賞口カウントセンサ142を通過することを規制する。
研磨前シャッター163は、研磨前カウントセンサ143による遊技球の検出が無効になるまでの間に、第2遊技済球循環通路部125を不通にして、第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球が研磨前カウントセンサ143を通過することを規制する。研磨
後流入シャッター164は、研磨後流入カウントセンサ144による遊技球の検出が無効になるまでの間に、研磨後流入通路部126を不通にして、研磨後流入通路部126を流下する遊技球が研磨後流入カウントセンサ144を通過することを規制する。
ファール球流入シャッター171は、ファール球流入カウントセンサ151による遊技球の検出が無効になるまでの間に、ファール球回収通路部131を不通にして、ファール球回収通路部131を流下する遊技球がファール球流入カウントセンサ151を通過することを規制する。移送前シャッター172は、移送前カウントセンサ152による遊技球の検出が無効になるまでの間に、ファール球循環通路部132を不通にして、ファール球循環通路部132を流下する遊技球が移送前カウントセンサ152を通過することを規制する。移送後流入シャッター173は、移送後流入カウントセンサ153による遊技球の検出が無効になるまでの間に、移送後流入通路部133を不通にして、移送後流入通路部133を流下する遊技球が移送後流入カウントセンサ153を通過することを規制する。
一方、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態から電源オンの状態になる場合、電断復帰処理の際、アウト口通路シャッター161は、アウト口カウントセンサ141による遊技球の検出が有効になってから、アウト口回収通路部121を開通して、アウト口回収通路部121を流下する遊技球がアウト口カウントセンサ141を通過することを可能にする。同様の処理として、入賞口通路シャッター162は、入賞口カウントセンサ142による遊技球の検出が有効になってから、入賞口回収通路部122を開通して、入賞口回収通路部122を流下する遊技球が入賞口カウントセンサ142を通過することを可能にする。
研磨前シャッター163は、研磨前カウントセンサ143による遊技球の検出が有効になってから、第2遊技済球循環通路部125を開通して、第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球が研磨前カウントセンサ143を通過することを可能にする。研磨後流入シャッター164は、研磨後流入カウントセンサ144による遊技球の検出が有効になってから、研磨後流入通路部126を開通して、研磨後流入通路部126を流下する遊技球が研磨後流入カウントセンサ144を通過することを可能にする。
ファール球流入シャッター171は、ファール球流入カウントセンサ151による遊技球の検出が有効になってから、ファール球回収通路部131を開通して、ファール球回収通路部131を流下する遊技球がファール球流入カウントセンサ151を通過することを可能にする。移送前シャッター172は、移送前カウントセンサ152による遊技球の検出が有効になってから、ファール球循環通路部132を開通して、ファール球循環通路部132を流下する遊技球が移送前カウントセンサ152を通過することを可能にする。移送後流入シャッター173は、移送後流入カウントセンサ153による遊技球の検出が有効になってから、移送後流入通路部133を開通して、移送後流入通路部133を流下する遊技球が移送後流入カウントセンサ153を通過することを可能にする。
これにより、ぱちんこ遊技機PM1が、電源オンの状態から一時的に電源オフの状態となり、再び電源オンの状態になっても、遊技球収容部103に収容され得る、すなわち、ぱちんこ遊技機PM1の各通路部を循環する遊技球の数を、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフになる前の状態から継続的に検知することができる。また、研磨部102に滞留する遊技球の数や、ファール球収容部104に一時的に収容される遊技球の数を、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフになる前の状態から継続的に検知することができる。
また、ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態から電源オフの状態になる場合、研磨前シャッター163は、第2遊技済球循環通路部125を不通にして、第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球が研磨前カウントセンサ143を通過することを規制する。
これにより、ぱちんこ遊技機PM1を輸送する際に、第2遊技済球循環通路部125に残留していた遊技球が研磨部102に流入することに起因して、研磨部102の内部が破損することを防止することができる。
ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態から電源オフの状態になる場合、研磨後流入シャッター164は、研磨後流入通路部126を不通にして、研磨後流入通路部126を流下する遊技球が研磨後流入カウントセンサ144を通過することを規制する。移送後流入シャッター173は、移送後流入通路部133を不通にして、移送後流入通路部133を流下する遊技球が移送後流入カウントセンサ153を通過することを規制する。これにより、ぱちんこ遊技機PM1を輸送する際に、研磨後流入通路部126または移送後流入通路部133に残留していた遊技球が遊技球収容部103に流入することに起因して、遊技球収容部103の内部が破損することを防止することができる。
ぱちんこ遊技機PM1が電源オンの状態から電源オフの状態になる場合、ファール球流入シャッター171は、ファール球回収通路部131を不通にして、ファール球回収通路部131を流下する遊技球がファール球流入カウントセンサ151を通過することを規制する。これにより、ぱちんこ遊技機PM1を輸送する際に、ファール球回収通路部131に残留していた遊技球がファール球収容部104に流入することに起因して、ファール球収容部104の内部が破損することを防止することができる。
[第1実施形態における特徴構成]
第1実施形態において、ぱちんこ遊技機PM1は、遊技盤20の下方で遊技球収容部103よりも下側に設けられ、ファール球回収口111に落入した遊技球が収容されるファール球収容部104と、ファール球収容部104に収容された遊技球を遊技球収容部103に送る移送装置105とを備えている。これにより、移送装置105がファール球収容部104に収容された遊技球のみを遊技球収容部103に送るように構成されるため、移送装置105の構造を単純にすることができ、移送装置105を小さくすることが可能になる。そのため、封入循環式のぱちんこ遊技機PM1の下部(遊技補助領域100)における内部構造を簡素化することが可能になる。
また、移送装置105は、遊技球がファール球収容部104に収容されたことをファール球流入カウントセンサ151が検出すると作動し、ファール球収容部104から遊技球が無くなると停止するようになっている。これにより、移送装置105を適切なタイミングでのみ作動させることができるため、移送装置105の作動時間を低減させて、ぱちんこ遊技機PM1の省電力化および低騒音化を図ることが可能になる。また、移送装置105の故障を抑えることも期待できる。
第1遊技済球循環通路部123の下流端に、第1遊技済球循環通路部123を流下する遊技球を研磨部102を介さずに遊技球収容部103へ戻すことが可能な研磨通路切替部109が設けられている。これにより、研磨部102が異常等により作動していなくても、遊技球を滞留させることなく遊技球収容部103へ戻すことができる。また、発射機構101により打ち出される遊技球が欠かせない特別遊技状態のときに、遊技球を短時間で遊技球収容部103へ戻すことができる。また、研磨部102による遊技球の研磨(洗浄)を適切なタイミングでのみ行うことができるため、研磨部102の作動時間を低減させて、ぱちんこ遊技機PM1の省電力化および低騒音化を図ることが可能になる。
ぱちんこ遊技機PM1は、遊技球収容部103から流出して球送り通路部127を流下する遊技球を検出する発射球カウントセンサ145と、研磨後流入通路部126を流下して遊技球収容部103に流入する遊技球を検出する研磨後流入カウントセンサ144と、移送後流入通路部133を流下して遊技球収容部103に流入する遊技球を検出する移送
後流入カウントセンサ153とを備えている。これにより、発射球カウントセンサ145を利用して遊技球収容部103から流出する遊技球の数をカウントし、研磨後流入カウントセンサ144および移送後流入カウントセンサ153を利用して遊技球収容部103に流入する遊技球の数をカウントすることで、遊技球収容部103に収容され得る、すなわち、ぱちんこ遊技機PM1の各通路部を循環する遊技球の数を検知することができる。
また、研磨後流入通路部126における研磨後流入カウントセンサ144の上流側に、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のときに研磨後流入通路部126を流下する遊技球が研磨後流入カウントセンサ144を通って遊技球収容部103に流入することを規制する研磨後流入シャッター164が設けられる。移送後流入通路部133における移送後流入カウントセンサ153の上流側に、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のときに移送後流入通路部133を流下する遊技球が移送後流入カウントセンサ153を通って遊技球収容部103に流入することを規制する移送後流入シャッター173が設けられる。これにより、ぱちんこ遊技機PM1を輸送する際に、研磨後流入通路部126や移送後流入通路部133等に残留していた遊技球が、遊技球収容部103に流入することに起因して、遊技球収容部103の内部が破損することを防止することができる。また、ぱちんこ遊技機PM1が、電源オンの状態から一時的に電源オフの状態となり、再び電源オンの状態になっても、遊技球収容部103に収容され得る、すなわち、ぱちんこ遊技機PM1の各通路部を循環する遊技球の数を、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフになる前の状態から継続的に検知することができる。
ぱちんこ遊技機PM1は、第2遊技済球循環通路部125を流下して研磨部102に達する遊技球を検出する研磨前カウントセンサ143と、研磨部102により研磨されて研磨後流入通路部126を流下する遊技球を検出する研磨後流入カウントセンサ144とを備えている。これにより、研磨前カウントセンサ143を利用して研磨部102に流入する遊技球の数をカウントし、研磨後流入カウントセンサ144を利用して研磨部102から流出する遊技球の数をカウントすることで、研磨部102に滞留する遊技球の数や、研磨部102に滞留する遊技球の滞留時間等を検知することができる。そのため、研磨部102における遊技球の詰まりや故障等のトラブルを早期に発見することが可能になる。
また、第2遊技済球循環通路部125における研磨前カウントセンサ143の上流側に、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のときに第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球が研磨前カウントセンサ143を通って研磨部102に達することを規制する研磨前シャッター163が設けられる。これにより、ぱちんこ遊技機PM1を輸送する際に、第2遊技済球循環通路部125等に残留していた遊技球が、研磨部102に流入することに起因して、研磨部102の内部が破損することを防止することができる。
[第1実施形態の変形例]
上述の第1実施形態において、研磨部102は、遊技盤20のアウト口39よりも下側で、遊技球収容部103よりも上側に配置されているが、これに限られるものではない。例えば、図9および図10に示すように、研磨部202が、遊技補助領域200における遊技球収容部103よりも下側に配置されてもよい。
なおこの場合、研磨部202とファール球収容部104との間に、研磨後流入通路部226が設けられる。研磨後流入通路部226は、研磨部202により研磨(洗浄)された遊技球をファール球収容部104へ流下させる。研磨後流入通路部226の下流側に、研磨後流入カウントセンサ244が設けられる。研磨後流入カウントセンサ244は、第1実施形態の研磨後流入カウントセンサ144と同様に構成される。研磨後流入通路部226における研磨後流入カウントセンサ244の上流側近傍に、研磨後流入通路部226を開閉可能な研磨後流入シャッター264が設けられる。研磨後流入シャッター264は、
第1実施形態の研磨後流入シャッター164と同様に構成される。
またこの場合、図10の破線で示すように、遊技球収容部103の下部に、研磨部202と遊技球収容部103とに繋がる循環研磨用通路部235が設けられる。循環研磨用通路部235は、遊技球収容部103の内部から流出した遊技球を一列で研磨部202へ流下させる。循環研磨用通路部235に、循環研磨用カウントセンサ(図示せず)が設けられる。循環研磨用カウントセンサは、例えば光学センサ等を用いて構成され、循環研磨用通路部235を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。循環研磨用通路部235の上流端(遊技球収容部103の流出口の部分)に、循環研磨用通路部235を開閉可能な循環研磨用シャッター(図示せず)が設けられる。
循環研磨用シャッター(図示せず)は、アウト口通路シャッター161と同様に構成される。但し、特定の契機、例えば、遊技が行われない状態が所定時間以上経過したときや、電源断の状態から復帰するときに、循環研磨用シャッターは、循環研磨用通路部235を開通して、遊技球収容部103に収容された遊技球が循環研磨用通路部235に流出することを可能にする。一方、上述した特定の契機以外のときに、循環研磨用シャッターは、循環研磨用通路部235を不通にして、遊技球収容部103に収容された遊技球が循環研磨用通路部235に流出することを規制する。
この変形例において、遊技領域PA1を転動流下する遊技球が、各種入賞装置31~35のいずれかの入賞口38に入球すると、遊技盤20の貫通孔(図示せず)を通過して遊技盤20の後面側に達し、上述の第1実施形態と同様に、入賞口回収通路部122を流下する。遊技領域PA1を転動流下する遊技球が、各種入賞装置31~35の入賞口38に入球できずに、アウト口39に流入すると、遊技盤20の貫通孔(図示せず)を通過して遊技盤20の後面側に達し、上述の第1実施形態と同様にして、アウト口回収通路部121を流下する。アウト口回収通路部121もしくは入賞口回収通路部122を通過した遊技球は、上述の第1実施形態と同様に、第1遊技済球循環通路部123を流下し、研磨通路切替部109に達する。
研磨通路切替部109は、上述の第1実施形態と同様に、第1遊技済球循環通路部123を流下して研磨通路切替部109に達した遊技球を、戻り通路部124と第2遊技済球循環通路部125のうちいずれか一方へ選択的に導く。研磨通路切替部109により第2遊技済球循環通路部125へ導かれた遊技球は、第2遊技済球循環通路部125を流下して研磨部202に達する。研磨前カウントセンサ143は、第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、研磨前カウントセンサ143から入力される検出信号に基づいて、研磨部202に流入する遊技球の数をカウントすることができる。
研磨部202は、第2遊技済球循環通路部125から流入する遊技球を研磨(洗浄)して研磨後流入通路部226に送る。研磨部202により研磨された遊技球は、研磨後流入通路部226を流下してファール球収容部104の内部に流入する。研磨後流入カウントセンサ244は、研磨後流入通路部226を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、研磨後流入カウントセンサ244から入力される検出信号に基づいて、各種入賞装置31~35の入賞口38に入球するかアウト口39を通過し、研磨部202により研磨されてファール球収容部104に一時的に収容される遊技球の数をカウントすることができる。
また、主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、研磨後流入カウントセンサ244から入力される検出信号に基づいて、研磨部202から流出する遊技球の数をカウントすることができる。このように、研磨前カウントセンサ143を用いて研磨部202に流入
する遊技球の数をカウントし、研磨後流入カウントセンサ244を用いて研磨部202から流出する遊技球の数をカウントすることで、研磨部202に滞留する遊技球の数や、研磨部202に滞留する遊技球の滞留時間等を検知することができる。そのため、研磨部202における遊技球の詰まりや故障等のトラブルを早期に発見することが可能になる。
上述の第1実施形態と同様に、ファール球回収口111に落入した遊技球は、ファール球回収通路部131を流下してファール球収容部104の内部に流入する。ファール球流入カウントセンサ151は、ファール球回収通路部131を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、ファール球流入カウントセンサ151から入力される検出信号に基づいて、ファール球回収口111に落入し、ファール球収容部104に一時的に収容される遊技球の数をカウントすることができる。
ファール球収容部104に一時的に収容された遊技球は、ファール球循環通路部132に流出する。ファール球収容部104の内部から流出した遊技球は、ファール球循環通路部132を流下して移送装置105に達する。移送前カウントセンサ152は、ファール球循環通路部132を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、移送前カウントセンサ152から入力される検出信号に基づいて、ファール球収容部104の内部から流出する遊技球の数をカウントすることができる。
移送装置105は、ファール球循環通路部132から流入する遊技球を、ファール球循環通路部132よりも上方に配置された移送後流入通路部133まで上昇させて送る。移送装置105から送られた遊技球は、移送後流入通路部133を流下して遊技球収容部103の内部に流入する。移送後流入カウントセンサ153は、移送後流入通路部133を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、移送後流入カウントセンサ153から入力される検出信号に基づいて、各種入賞装置31~35の入賞口38に入球するかアウト口39を通過し、もしくはファール球回収口111に落入して、移送装置105により送られて遊技球収容部103に戻る遊技球の数をカウントすることができる。
上記の変形例では、各種入賞装置31~35の入賞口38に入球するかアウト口39を通過した遊技球は、研磨部202により研磨されてファール球収容部104に一時的に収容され、移送装置105により送られて遊技球収容部103に戻る。ファール球回収口111に落入した遊技球は、ファール球収容部104に一時的に収容され、移送装置105により送られて遊技球収容部103に戻る。このように、研磨部202が遊技球収容部103よりも下側に配置される場合であっても、移送装置105がファール球収容部104に収容された遊技球のみを遊技球収容部103に送るように構成されるため、移送装置105の構造を単純にすることができ、移送装置105を小さくすることが可能になる。そのため、封入循環式のぱちんこ遊技機において、ぱちんこ遊技機の下部(遊技補助領域200)における内部空間を簡素化して小さくすることができる。
なお、主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)が、発射球カウントセンサ145を用いて遊技球収容部103の内部から流出する遊技球の数をカウントし、アウト口カウントセンサ141、入賞口カウントセンサ142、および移送後流入カウントセンサ153を用いて遊技球収容部103の内部に流入する遊技球の数をカウントすることで、遊技球収容部103に収容され得る、すなわち、ぱちんこ遊技機PM1の各通路部を循環する遊技球の数を検知することができる。
主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)が、ファール球流入カウントセンサ151お
よび研磨後流入カウントセンサ244を用いてファール球収容部104の内部に流入する遊技球の数をカウントし、移送前カウントセンサ152を用いてファール球収容部104の内部から流出する遊技球の数をカウントすることで、ファール球収容部104に一時的に収容される遊技球の数を検知することができる。これにより、移送装置105は、遊技球がファール球循環通路部132を流下してファール球収容部104に収容されたことをファール球流入カウントセンサ151が検出するか、遊技球が研磨後流入通路部226を流下してファール球収容部104に収容されたことを研磨後流入カウントセンサ244が検出すると作動を開始し、ファール球収容部104から遊技球が無くなってから所定時間が経過すると、その作動を停止するようになっている。そのため、移送装置105を適切なタイミングでのみ作動させることができるため、移送装置105の作動時間を低減させて、ぱちんこ遊技機の省電力化および低騒音化を図ることが可能になる。また、移送装置105の故障を抑えることも期待できる。
また、特定の契機(例えば、遊技が行われない状態が所定時間以上経過したときや、電源断の状態から復帰するとき)に、循環研磨用シャッター(図示せず)は、所定の循環研磨時間が経過するまでの間だけ、循環研磨用通路部235を開通して、遊技球収容部103に収容された遊技球が循環研磨用通路部235に流出することを可能にする。一方、上述した特定の契機以外のときに、循環研磨用シャッターは、循環研磨用通路部235を不通にして、遊技球収容部103に収容された遊技球が循環研磨用通路部235に流出することを規制する。なお、循環研磨用シャッターは、循環研磨用通路部235を開通する際、特別遊技状態(大当り遊技状態)になると、循環研磨用通路部235を開通することを中止して不通にするようにしてもよい。
循環研磨用シャッター(図示せず)により循環研磨用通路部235が開通されて、遊技球収容部103の内部から流出した遊技球は、循環研磨用通路部235を流下して研磨部202に達する。循環研磨用カウントセンサ(図示せず)は、循環研磨用通路部235を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、循環研磨用カウントセンサから入力される検出信号に基づいて、研磨部202に流入する遊技球の数をカウントすることができる。
研磨部202は、第2遊技済球循環通路部125から流入する遊技球を研磨(洗浄)して研磨後流入通路部226に送る。研磨部202により研磨された遊技球は、研磨後流入通路部226を流下してファール球収容部104の内部に流入する。研磨後流入カウントセンサ244は、研磨後流入通路部226を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、研磨後流入カウントセンサ244から入力される検出信号に基づいて、遊技球収容部103の内部から循環研磨用通路部235へ流出し、研磨部202により研磨されてファール球収容部104に一時的に収容される遊技球の数をカウントすることができる。
ファール球収容部104に一時的に収容された遊技球は、ファール球循環通路部132に流出する。ファール球収容部104の内部から流出した遊技球は、ファール球循環通路部132を流下して移送装置105に達する。移送前カウントセンサ152は、ファール球循環通路部132を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、移送前カウントセンサ152から入力される検出信号に基づいて、ファール球収容部104の内部から流出する遊技球の数をカウントすることができる。
移送装置105は、ファール球循環通路部132から流入する遊技球を、ファール球循環通路部132よりも上方に配置された移送後流入通路部133まで上昇させて送る。移送装置105から送られた遊技球は、移送後流入通路部133を流下して遊技球収容部1
03の内部に流入する。移送後流入カウントセンサ153は、移送後流入通路部133を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、移送後流入カウントセンサ153から入力される検出信号に基づいて、遊技球収容部103の内部から循環研磨用通路部235へ流出し、移送装置105により送られて遊技球収容部103に戻る遊技球の数をカウントすることができる。
以上で説明したように、研磨部202が、遊技補助領域200における遊技球収容部103よりも下側に配置されることで、例えば、循環研磨用通路部235を設けることができる等、ぱちんこ遊技機の設計の自由度を高めることができる。また例えば、発射機構101とアウト口39との高さ方向の間隔が小さい場合に、遊技球収容部103よりも上側に研磨部202を配置する必要がないため、遊技球収容部103の設置スペースを容易に確保することができる。また、研磨部202と遊技球収容部103との間隔を広げることができるため、研磨部202の作動時に発生する振動を遊技球収容部103に伝わりにくくすることが可能になり、遊技球収容部103から発射機構101(球送り機構116)に向けて遊技球を安定して流下させることができる。
また、上記の変形例では、以上で述べた効果に限らず、上述の第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。例えば、第1遊技済球循環通路部123の下流端に研磨通路切替部109が設けられているため、研磨部202が異常等により作動していなくても、遊技球を滞留させることなく遊技球収容部103へ戻すことができる。また、発射機構101により打ち出される遊技球が欠かせない特別遊技状態のときに、遊技球を短時間で遊技球収容部103へ戻すことができる。また、研磨部202による遊技球の研磨(洗浄)を適切なタイミングでのみ行うことができるため、研磨部202の作動時間を低減させて、ぱちんこ遊技機の省電力化および低騒音化を図ることが可能になる。
また例えば、上述の第1実施形態と同様に、ぱちんこ遊技機が、電源オンの状態から一時的に電源オフの状態となり、再び電源オンの状態になっても、遊技球収容部103に収容され得る、すなわち、ぱちんこ遊技機の各通路部を循環する遊技球の数を、ぱちんこ遊技機が電源オフになる前の状態から継続的に検知することができる。また、研磨部202に滞留する遊技球の数や、ファール球収容部104に一時的に収容される遊技球の数を、ぱちんこ遊技機が電源オフになる前の状態から継続的に検知することができる。
ぱちんこ遊技機が電源オンの状態から電源オフの状態になる場合、研磨前シャッター163は、第2遊技済球循環通路部125を不通にして、第2遊技済球循環通路部125を流下する遊技球が研磨前カウントセンサ143を通過することを規制する。これにより、ぱちんこ遊技機を輸送する際に、第2遊技済球循環通路部125に残留していた遊技球が研磨部202に流入することに起因して、研磨部202の内部が破損することを防止することができる。
ぱちんこ遊技機が電源オンの状態から電源オフの状態になる場合、移送後流入シャッター173は、移送後流入通路部133を不通にして、移送後流入通路部133を流下する遊技球が移送後流入カウントセンサ153を通過することを規制する。これにより、ぱちんこ遊技機を輸送する際に、移送後流入通路部133に残留していた遊技球が遊技球収容部103に流入することに起因して、遊技球収容部103の内部が破損することを防止することができる。
ぱちんこ遊技機が電源オンの状態から電源オフの状態になる場合、研磨後流入シャッター264は、研磨後流入通路部226を不通にして、研磨後流入通路部226を流下する遊技球が研磨後流入カウントセンサ244を通過することを規制する。ファール球流入シ
ャッター171は、ファール球回収通路部131を不通にして、ファール球回収通路部131を流下する遊技球がファール球流入カウントセンサ151を通過することを規制する。これにより、ぱちんこ遊技機を輸送する際に、研磨後流入通路部226またはファール球回収通路部131に残留していた遊技球がファール球収容部104に流入することに起因して、ファール球収容部104の内部が破損することを防止することができる。
上述の第1実施形態において、前枠2が、外枠1の前側開口部に対して開閉可能に取り付けられているが、これに限られるものではない。例えば、前枠2が、箱状に形成された筐体の前側開口部に対して開閉可能に取り付けられ、前枠2の後側が全体的に筐体に覆われるようにしてもよい。
上述の第1実施形態において、遊技球は、オーステナイト系ステンレスを用いて形成されているが、これに限られるものではない。例えば、遊技球は、従来の遊技球と同様、鋼材を用いて形成されてもよい。この場合、磁性体の遊技球を用いることになるため、第1遊技済球循環通路部123に、磁性体受容部123aおよび磁性体除去部106や、磁性体通路切替部108を設けなくてもよい。
上述の第1実施形態において、第1遊技済球循環通路部123と第2遊技済球循環通路部125との間に、研磨通路切替部109が設けられているが、これに限られるものではない。例えば、研磨通路切替部109および戻り通路部124を設けずに、第1遊技済球循環通路部123の下流端に達した全ての遊技球が、第2遊技済球循環通路部125を流下して研磨部102に達するようにしてもよい。
上述の第1実施形態において、遊技球収容部103は、密閉型のタンク状に形成されているが、これに限られるものではなく、例えば、遊技球を1列で流下させることが可能なダクト状に形成されてもよい。ファール球収容部104も、密閉型のタンク状に形成されているが、これに限られるものではなく、例えば、遊技球を1列で流下させることが可能なダクト状に形成されてもよい。
上述の第1実施形態において、研磨部102と遊技球収容部103とが別体に設けられているが、これに限られるものではない。例えば、研磨部と遊技球収容部とが一体的に形成されもよい。この場合、研磨部と遊技球収容部とに加えて研磨通路切替部が一体的に形成されるようにしてもよい。
上述の第1実施形態において、ぱちんこ遊技機PM1の初期設定時に、遊技球を外部からアウト口39に流入させて遊技球収容部103に補給することを例示したが、これに限られるものではない。例えば、ぱちんこ遊技機PM1の初期設定時に、遊技球を外部から各種入賞装置31~35のいずれかの入賞口38に入球させて遊技球収容部103に補給するようにしてもよい。また、ぱちんこ遊技機PM1が電源オフの状態のときに、遊技球を外部からアウト口39に流入(または入賞口38に入球)させた場合、アウト口39を通過(または入賞口38に入球)した遊技球をぱちんこ遊技機PM1の外部に排出する排出手段が設けられてもよい。
上述の第1実施形態において、遊技球管理手段(図示せず)は、主制御基板(図示せず)に設けられているが、これに限られるものではなく、例えば、副制御基板(図示せず)に設けられるようにしてもよい。
上述の第1実施形態において、ぱちんこ遊技機PM1に隣接してカードユニットCU1が併設されているが、これに限られるものではない。例えば、カードユニットCU1が、ぱちんこ遊技機PM1に一体的に設けられるようにしてもよい。また、カードユニットC
U1の球貸しボタンRN1が、カードユニットCU1ではなく、ぱちんこ遊技機PM1に設けられてもよい。
[第2実施形態]
弾球遊技機の第2実施形態について説明する。参考の実施形態として、第2実施形態に係る弾球遊技機を適用した封入循環式のぱちんこ遊技機(管理遊技機)PM2を図11および図13に示すとともに、このぱちんこ遊技機PM2に設けられる遊技盤520を図12に示しており、まず、これらの図を参照してぱちんこ遊技機PM2の全体構成について説明する。なお、以降の説明においては、便宜上、図11の各矢印で示す方向をそれぞれ、前後方向、左右方向、上下方向と称して説明する。
[遊技機の全体構成]
封入循環式のぱちんこ遊技機PM2は、図11に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠501と、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠502とを主体に構成される。前枠502は、外枠501および前枠502の左側縁部に配設された上下のヒンジ機構503a,503bにより、外枠501の前側開口部に対して横開き開閉および着脱が可能に取り付けられる。また、前枠502は、右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置504を利用して、常には外枠501と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠502には、この前枠502の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠505が上下のヒンジ機構503a,503bを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられる。ガラス枠505は、上述の施錠装置504を利用して、常には前枠502の前面を覆う閉鎖状態に保持される。前枠502の前面側には、遊技盤520が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠505の複層ガラス505aを通して遊技盤520の正面の遊技領域PA2を視認可能に臨ませるようになっている。
ガラス枠505の上部には、遊技の展開状況に応じて発光する演出ランプ507や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生させるスピーカ508が設けられている。ガラス枠505の下部には、複層ガラス505aよりも前方に突出して膨らむ膨出部516(図14も参照)が形成され、この膨出部516の中央に、所定の演出操作を行うためのボタンやスイッチ、ダイヤル等の演出ボタンユニット511が取り付けられる。
前枠502の右下部には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル509が設けられている。前枠502の下部におけるガラス枠505の後側の領域には、遊技球を遊技領域PA2へ向けて打ち出す発射機構601等が設けられる遊技補助領域600(図16を参照)が形成されている。なお、遊技補助領域600の詳細については後述する。
遊技盤520は、図12に示すように、板状のベース部材521と、ベース部材521の前面側に取り付けられた内レール部材522および外レール部材523とを有している。ベース部材521の前面に、左側の領域が内レール部材522に囲まれるとともに、上側および右側の領域が外レール部材523に囲まれた遊技領域PA2が形成される。内レール部材522と外レール部材523との間に、発射機構601が設けられる側から遊技領域PA2の上部へと繋がる発射通路524が形成される。遊技領域PA2には、複数の釘525や風車526とともに、第1始動入賞装置531、第2始動入賞装置532、左側一般入賞装置533、右側一般入賞装置534、大入賞装置535等の各種入賞装置や、作動ゲート装置536が配設されている。また、遊技領域PA2の略中央にセンター飾り527が配設される。ベース部材521の後面側に、画像表示装置528および上下の可動演出装置529,530等が取り付けられ、センター飾り527の開口部分を通じて、画像表示装置528の画面および上下の可動演出装置529,530の前面側を前方か
ら視認可能に構成されている。
遊技領域PA2の下端部には、各種入賞装置531~535の入賞口に入球せずに流下した遊技球が通過可能なアウト口539が設けられている。各種入賞装置531~535の入賞口に入球した遊技球又はアウト口539に流入した遊技球は、遊技盤520に前後貫通して形成された貫通孔(図示せず)を通じて遊技盤520の後面側へ流下し、さらに前枠502の下部の遊技済球回収通路部605(図16を参照)を流下して、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。
続いて、ぱちんこ遊技機PM2の後面側の基本構造を説明する。図13に示すように、前枠502の後面側には、中央に前後連通する窓口を有して前枠502よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏機構盤540が取り付けられている。裏機構盤540の各部には、遊技施設側から供給される遊技球を貯留するタンク部材543、タンク部材543から供給される遊技球を流下させる樋部材544、樋部材544を流下する遊技球を払い出す払出ユニット545、払出ユニット545から払い出された遊技球を発射通路部604(図16を参照)へ流下させる裏側通路部材546等が設けられている。また、裏機構盤540には、遊技盤520の後側を全体的に覆う遊技盤カバー549が取り付けられる。
遊技盤520の後側には、ぱちんこ遊技機PM2の作動を統括的に制御する主制御基板(図示せず)や、遊技展開に応じた画像表示、効果照明、効果音等の演出全般の制御を行う副制御基板(図示せず)等が取り付けられている。これに対して、裏機構盤540の後側には、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板552や、遊技施設側から受電して各種制御装置や電気・電子部品に電力を供給する電源基板553等が取り付けられている。これらの制御装置とぱちんこ遊技機PM2各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)で接続されて、ぱちんこ遊技機PM2が作動可能に構成されている。
また、図11に示すように、ぱちんこ遊技機PM2には、これに隣接してカードユニットCU2が併設されている。カードユニットCU2は、ぱちんこ遊技機PM2と双方向通信可能に構成されており、プリペイドカードや会員カード(以下、単に「カード」とも称する)を受け付けて、該カードの記録情報により特定される遊技者保有の有価価値(カード残高)を遊技に使用可能な遊技球数(持球数)に変換して、遊技施設の遊技島(図示せず)とぱちんこ遊技機PM2との間で遊技球を循環使用して遊技を行い得るようになっている。ぱちんこ遊技機PM2では、遊技を行うのに必要な遊技価値(カード残高)は、カードユニットCU2および遊技機内に設けられた制御装置(遊技者の手で直接触れることが不可能な制御ソフト)による数値データのみによって管理される。カードユニットCU2には、現金たる紙幣を投入するための紙幣投入口MN2、会員カードやプリペイドカードを投入するためのカード投入口CR2、投入されたカードの読み取り・書き込み機能を有するカードリーダライタ(図示せず)、カード残高を限度として球貸し動作を要求するための球貸しボタンRN2等が設けられている。
[遊技補助領域の構成]
次に、ガラス枠505の膨出部516および、この膨出部516に覆われる前枠502の遊技補助領域600について、図14~図16を追加参照して説明する。膨出部516は、図11および図14に示すように、ガラス枠505の下部に、複層ガラス505aよりも前方に突出する半球状に形成される。前述したように、膨出部516の中央に、演出ボタンユニット511が取り付けられる。図14に示すように、膨出部516の上部における演出ボタンユニット511の周辺部に、水平面状に拡がる平面部517が形成される。平面部517の右側に、演出に関する設定操作等を行うための十字キー512が設けられる。平面部517の左前側に、持球数に関する情報をカードに書き込む操作を行うための計数ボタン513が設けられる。計数ボタン513が操作されると、カードユニットC
U2のカード投入口CR2に投入されているカードに、遊技終了時(返却要求時)に確定した最終的な持球数が記憶され、このカード投入口CR2から当該カードが排出される。
平面部517の左後側に、持球数に関する情報を表示可能な遊技球数表示装置514が設けられる。遊技球数表示装置514は、持球数に関する情報を7セグメント表示するものである。遊技球数表示装置514は、6桁の数字等を表示可能な7セグメントLEDを用いて構成される。持球数に関する情報として、例えば、持球数を示す6桁までの数字を、情遊技球数表示装置514で表示することが可能である。また、図15に示すように、遊技球数表示装置514の表示面は、平面部517に対し傾斜して上前方を向くように配置される。これにより、遊技者は、遊技球数表示装置514の上前方から、遊技球数表示装置514に表示される持球数に関する情報を視認しやすくなる。
図16に示すように、前枠502の下部における膨出部516の後側の領域には、膨出部516に覆われた比較的広い内部空間を形成する遊技補助領域600が形成される。この遊技補助領域600に、発射機構601と、球送り機構616と、発射通路部603とが設けられる。
発射機構601は、遊技球を遊技領域PA2へ向けて左上方に打ち出す。球送り機構616は、発射機構601の前側に重なって配置される。球送り機構616は、発射通路部603を流下する遊技球を1球ずつ発射機構601へ送る。球送り機構616と発射機構601との間に、球送りカウントセンサ604が設けられる。球送りカウントセンサ604は、球送り機構616から発射機構601へ送られる遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。発射通路部603は、払出ユニット545から払い出されて裏側通路部材546を流下した遊技球を球送り機構616へ流下させる。
発射通路部603は、例えば、透明の樹脂材料を用いて密閉型のダクト状に形成され、遊技球が流下する発射通路部603の内部を外部側から視認することができるようになっている。また、球送り機構616と繋がる発射通路部603の下流端部近傍に、球抜き装置(図示せず)と、遊技球排出通路部(図示せず)とが設けられる。球抜き装置は、所定の操作によって、発射通路部603の内部で停留する遊技球を遊技球排出通路部に流出させることができるようになっている。球抜き装置により発射通路部603の内部から遊技球排出通路部に流出した遊技球は、遊技球排出通路部を通じて遊技補助領域600の後側へ流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。遊技球排出通路部に、遊技球排出センサ(図示せず)が設けられる。遊技球排出センサは、遊技球排出通路部を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。
発射機構601と遊技盤520の外レール部材523との間に、発射機構601により打ち出されて遊技領域PA2に達しなかった遊技球が落入するファール球回収口611が設けられる。ファール球回収口611に落入した遊技球は、ファール球回収通路部612を通じて遊技補助領域600の後側へ流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。ファール球排出通路部612に、ファール球カウントセンサ613が設けられる。ファール球カウントセンサ613は、ファール球排出通路部612を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。
前枠502の下部に位置する遊技補助領域600の後側に、遊技済球回収通路部605が設けられる。各種入賞装置531~535の入賞口に入球した遊技球又はアウト口539に流入した遊技球は、前述したように、遊技済球回収通路部605を流下して、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。遊技済球回収通路部605に、遊技済球カウントセンサ606が設けられる。遊技済球カウントセンサ606は、遊技済球回収通路部605を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。
以上のように構成される、封入循環式のぱちんこ遊技機PM2は、外枠501が遊技施設の遊技島(図示せず)に固定設置され、前枠502、ガラス枠505等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、必要に応じてカードユニットCU2の球貸しボタンRN2を押し操作した後、発射ハンドル509を回動操作することにより遊技が開始される。なお、本実施形態で使用される遊技島は、従来の遊技島と同様に構成され、ぱちんこ遊技機PM2から排出された遊技球を回収する回収装置(図示せず)と、回収装置により回収された遊技球を研磨(洗浄)しつつ上昇させる研磨装置(図示せず)と、研磨装置により上昇した遊技球をぱちんこ遊技機PM2のタンク部材543に補給する補給装置(図示せず)とを備えている。本実施形態で使用される遊技球も、従来の遊技球と同じ構成である。
球貸しボタンRN2が操作されると、球貸しボタンRN2の操作信号がカードユニットCU2からぱちんこ遊技機PM2に送信される。球貸しボタンRN2の操作信号がぱちんこ遊技機PM2に送信されると、ぱちんこ遊技機PM2の払出制御基板552は、払出ユニット545に払い出し信号を送信する。払出ユニット545は、払出制御基板552から送信された払い出し信号に応じて、樋部材544を流下する(もしくは、樋部材544における払出ユニット545の近傍で停留する)遊技球を裏側通路部材546へ払い出す。
払出ユニット545から払い出された遊技球は、裏側通路部材546を流下して発射通路部603に達する。発射通路部603に達した遊技球は、発射通路部603を流下して球送り機構616の近傍で一時的に停留する。なお、払出ユニット545から払い出される遊技球の数は、遊技者が任意に設定することが可能である。また、払出ユニット545から払い出されて発射通路部603に流入可能な遊技球の数は、発射通路部603で遊技球の詰まり等が生じない流入上限数に予め設定されている。
発射ハンドル509が回動操作されると、発射通路部603における球送り機構616の近傍で停留する遊技球が、球送り機構616によって1球ずつ発射機構601に送り出され、当該発射機構601により遊技領域PA2に向けて打ち出される。このとき、球送りカウントセンサ604は、球送り機構616から発射機構601へ送られる遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板に設けられた遊技球管理手段(図示せず)は、球送りカウントセンサ604から入力される検出信号に基づいて、発射機構601により打ち出される遊技球の数をカウントすることができる。
遊技領域PA2を転動流下する遊技球が、各種入賞装置531~535のいずれかの入賞口に入球すると、遊技盤520の貫通孔(図示せず)を通過して遊技盤520の後面側に達する。遊技領域PA2を転動流下する遊技球が、各種入賞装置531~535の入賞口に入球できずに、アウト口539に流入すると、遊技盤520の貫通孔(図示せず)を通過して遊技盤520の後面側に達する。各種入賞装置531~535の入賞口に入球するかアウト口539を通過して、遊技盤520の後面側に達した遊技球は、遊技済球回収通路部605を流下して、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。遊技済球カウントセンサ606は、遊技済球回収通路部605を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、遊技済球カウントセンサ606から入力される検出信号に基づいて、各種入賞装置531~535の入賞口に入球するかアウト口539を通過した遊技球の数をカウントすることができる。
発射機構601により打ち出されて遊技領域PA2に達しなかった遊技球は、ファール球回収口611に落入する。ファール球回収口611に落入した遊技球は、ファール球回収通路部612を流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。ファール球カウン
トセンサ613は、ファール球排出通路部612を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、ファール球カウントセンサ613から入力される検出信号に基づいて、ファール球回収口611に落入した遊技球の数をカウントすることができる。
なお、球抜き装置(図示せず)の操作によって、発射通路部603の内部で停留する遊技球を遊技球排出通路部(図示せず)に流出させる場合がある。球抜き装置により発射通路部603の内部から流出した遊技球は、遊技球排出通路部を流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。遊技球排出センサ(図示せず)は、遊技球排出通路部を流下する遊技球を検出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、遊技球排出センサから入力される検出信号に基づいて、球抜き装置により発射通路部603の内部から流出した遊技球の数をカウントすることができる。
ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出された遊技球は、遊技島(図示せず)の内部側で落下する。遊技島の回収装置(図示せず)は、ぱちんこ遊技機PM2から排出された遊技球を回収する。遊技島の研磨装置(図示せず)は、回収装置により回収された遊技球を研磨(洗浄)しつつ上昇させる。遊技島の補給装置(図示せず)は、研磨装置により上昇した遊技球をぱちんこ遊技機PM2のタンク部材543に補給する。タンク部材543に補給された遊技球は、樋部材544を流下し、払出ユニット545により払い出されると、裏側通路部材546を流下して発射通路部603へ戻る。
以上で説明したように、各種入賞装置531~535の入賞口に入球するかアウト口539を通過して、遊技盤520の後面側に達した遊技球は、遊技済球回収通路部605を流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。ファール球回収口611に落入した遊技球は、ファール球回収通路部612を流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。なお、球抜き装置(図示せず)により発射通路部603の内部から流出した遊技球は、遊技球排出通路部(図示せず)を流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。このように、本実施形態によれば、発射機構601により遊技領域PA2に向けて打ち出される遊技球が、最終的に、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出されるように構成されるため、第1実施形態で説明したような移送装置を設ける必要がなくなる。そのため、封入循環式のぱちんこ遊技機PM2の下部(遊技補助領域600)における内部構造を簡素化することが可能になる。
また、主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)が、球送りカウントセンサ604を用いて球送り機構616から発射機構601へ送られる遊技球の数をカウントすることで、発射通路部603に停留する遊技球の数、すなわち、発射機構601により打ち出すことが可能な遊技球の数を検知することができる。主制御基板の遊技球管理手段が、ファール球カウントセンサ613を用いてファール球回収口611に落入した遊技球の数をカウントすることで、ファール球回収口611に落入した遊技球の数に応じて、発射機構601により打ち出すことが可能な遊技球の数を加算調整することができる。主制御基板の遊技球管理手段が、遊技球排出センサ(図示せず)を用いて球抜き装置(図示せず)により発射通路部603の内部から流出した遊技球の数をカウントすることで、発射通路部603の内部から流出した遊技球の数に応じて、発射機構601により打ち出すことが可能な遊技球の数を加算調整することができる。主制御基板の遊技球管理手段で検知される、発射機構601により打ち出すことが可能な遊技球の数は、残球数として遊技球数表示装置514に表示される。
なお、各種入賞装置531~535の内部に、各種入賞センサ(図示せず)が設けられている。各種入賞センサは、各種入賞装置531~535の入賞口に入球した遊技球を検
出し、検出信号を主制御基板(図示せず)へ出力する。主制御基板の遊技球管理手段(図示せず)は、各種入賞センサから入力される検出信号に基づいて、カードの記録情報により特定される遊技者保有の有価価値(カード残高)に、例えば持球数を増加させる等の特典を付与する。そのため、各種入賞センサから検出信号が出力されても、払出制御基板552は、払出ユニット545に払い出し信号を送信しない。
そこで、払出制御基板552が払い出し信号を送信可能なモードとして、手動球貸しモードと、自動球貸しモードとが設定される。手動球貸しモードでは、球貸しボタンRN2から操作信号が送信される場合にのみ、払出制御基板552が払い出し信号を送信する。自動球貸しモードでは、球貸しボタンRN2から操作信号が送信される場合に加え、(主制御基板の遊技球管理手段で検知される)発射機構601により打ち出すことが可能な遊技球の数が所定の残球数よりも少ない場合に、払出制御基板552が払い出し信号を送信する。そして、主制御基板は、通常の遊技状態の場合に手動補給モードに移行し、特別遊技状態(大当り遊技状態)の場合に自動補給モードに移行するように制御を行う。これにより、発射機構101により打ち出される遊技球が欠かせない特別遊技状態のときに、発射通路部603を流下する遊技球が不足するのを防止することができる。なお、主制御基板が手動補給モードと自動補給モードとにモードを移行する制御を行うか否かを、遊技者が設定操作可能に構成されてもよい。
[第2実施形態における特徴構成]
第2実施形態において、各種入賞装置531~535の入賞口に入球するかアウト口539を通過して、遊技盤520の後面側に達した遊技球は、遊技済球回収通路部605を流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。ファール球回収口611に落入した遊技球は、ファール球回収通路部612を流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。なお、球抜き装置(図示せず)により発射通路部603の内部から流出した遊技球は、遊技球排出通路部(図示せず)を流下し、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出される。これにより、発射機構601により遊技領域PA2に向けて打ち出される遊技球が、最終的に、ぱちんこ遊技機PM2の後方へ排出されるように構成されるため、第1実施形態で説明したような移送装置を設ける必要がなくなる。そのため、封入循環式のぱちんこ遊技機PM2の下部(遊技補助領域600)における内部構造を簡素化することが可能になる。
上述の第2実施形態において、遊技球管理手段(図示せず)は、主制御基板(図示せず)に設けられているが、これに限られるものではなく、例えば、副制御基板(図示せず)に設けられるようにしてもよい。
上述の第2実施形態において、ぱちんこ遊技機PM2に隣接してカードユニットCU2が併設されているが、これに限られるものではない。例えば、カードユニットCU2が、ぱちんこ遊技機PM2に一体的に設けられるようにしてもよい。また、カードユニットCU2の球貸しボタンRN2が、カードユニットCU2ではなく、ぱちんこ遊技機PM2に設けられてもよい。
上述の各実施形態において、封入循環式の弾球遊技機の一例として、ぱちんこ遊技機を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、アレンジボール、雀球遊技機などについても同様に適用し、同様の効果を得ることができる。