JP7207653B2 - コネクタ端子およびカードエッジコネクタ - Google Patents

コネクタ端子およびカードエッジコネクタ Download PDF

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Description

本発明は、コネクタ端子およびカードエッジコネクタに関する。
カードエッジコネクタは、コネクタ端子の弾性接触片が互いに対向して配置されており、対向する弾性接触片の間に回路基板を挿入して、回路基板の電極部と弾性接触片とを接触させることで、これらの間の導通を確保するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013-93133号公報
カードエッジコネクタの接続相手となる回路基板の中には、例えば車載用の部品として用いられるもののように、その端縁に面取り加工等が施されていないものが存在する。このような回路基板を弾性接触片の間に挿入する場合、回路基板の端縁のエッジ部分が、弾性接触片の表面(例えば、メッキ被膜)を削ってしまうおそれがある。弾性接触片の表面の損傷は、回路基板との電気的接続を損なう要因となり得るため、その電気的接続を確保する際の信頼性向上を図る上では好ましくない。
本発明は、カードエッジコネクタを用いて回路基板との接続を確保する際の信頼性向上が図れる技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
回路基板の端縁部と嵌合するように構成されたカードエッジコネクタで用いられ、前記回路基板に配された電極部と接触する弾性接触片を有して構成されるコネクタ端子であって、
前記弾性接触片は、当該弾性接触片が分割されてなる複数の分割片部を有するとともに、当該複数の分割片部のうち一片以上が一つの前記電極部と接触するように構成されており、
前記複数の分割片部は、前記電極部または前記電極部以外の箇所との各分割片部の接触箇所が、回路基板挿入方向の前後にオフセット配置されている
コネクタ端子が提供される。
本発明によれば、カードエッジコネクタを用いて回路基板との接続を確保する際の信頼性向上が図れるようになる。
本発明の一実施形態に係るカードエッジコネクタの全体構成の一例を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るカードエッジコネクタにおけるハウジング部の構成例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るカードエッジコネクタにおけるコネクタ端子の構成例を示す説明図であり、(a)は全体構成を示す斜視図、(b)は要部構成を示す側断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るコネクタ端子およびカードエッジコネクタについて、図面を参照しながら説明する。
(1)カードエッジコネクタの全体構成
まず、カードエッジコネクタの全体構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るカードエッジコネクタの全体構成の一例を示す平面図である。
カードエッジコネクタ10は、エッジコネクタソケットまたはスロットとも呼ばれるもので、端縁近傍に電極部(電気接点)21が形成された回路基板20と対で用いられる雌型のコネクタである。このようなカードエッジコネクタ10は、回路基板20に直接嵌合することになるので、構成の複雑化や製品コスト低減等を図る上で非常に有用なものとなる。
(回路基板)
ここで、カードエッジコネクタ10の嵌合相手となる回路基板20について、簡単に説明する。回路基板20は、プリント基板とも呼ばれるもので、絶縁体の板状部材に導体の配線が形成されてなるものである。また、回路基板20には、カードエッジコネクタ10との電気的接続のために、当該回路基板20の配線と導通する複数の電極部21が形成されている。
本実施形態において、電極部21は、以下のように配置されている。回路基板20の一端縁22には平面視凹状となる切欠きが形成されており、その凹状の底部となる基板端縁23の近傍に、当該基板端縁23に沿って並ぶように複数(例えば6個)の電極部21が配置されている。なお、凹状の両側の端縁部に形成される各コネクタガイド部24は、詳細を後述するように、カードエッジコネクタ10におけるガイド部113との係合箇所として機能する。
また、各電極部21が並ぶ方向の両側部には、平面視凹状となる切欠きによって形成されるニゲ部25a,25bが配置されている。ニゲ部25a,25bの配置によって、各電極部21が沿う基板端縁23は、平面視凸状となるコネクタ嵌合部26の頂部に位置することになる。なお、このコネクタ嵌合部26は、詳細を後述するように、カードエッジコネクタ10における嵌合部111との嵌合箇所として機能する。そのときに、各ニゲ部25a,25bは、カードエッジコネクタ10のハウジング部11との干渉を回避する箇所として機能する。
各ニゲ部25a,25bについては、それぞれの形成幅が異なるように形成することが考えられる。その場合に、コネクタ嵌合部26は、平面視したときに各コネクタガイド部24に対して中心振り分けではなく非対称に配置されることになる。
ただし、各ニゲ部25a,25bの形成幅は、それぞれが同一でも構わない。その場合に、コネクタ嵌合部26は、平面視したときに各コネクタガイド部24に対して中心振り分けで対称に配置されることになる。
さらに、各電極部21が配置されたコネクタ嵌合部26には、係合穴27が形成されている。この係合穴27は、詳細を後述するように、カードエッジコネクタ10のハウジング部11に形成されたロック機構部112と係合するためのものである。
(コネクタ構成)
このような回路基板20の嵌合相手となるカードエッジコネクタ10は、大別すると、ハウジング部11と、そのハウジング部11に収容されるコネクタ端子12(ただし、図1では不図示)と、コネクタ端子12の脱落を防止するためのリテーナ13と、を備えて構成されている。
以下、カードエッジコネクタ10の各構成要素について、順に詳しく説明する。なお、リテーナ13については、公知技術を利用して構成したものであればよく、ここではその詳細な説明を省略する。
(2)ハウジング部の構成
図2は、本実施形態に係るカードエッジコネクタにおけるハウジング部の構成例を示す斜視図である。
ハウジング部11は、絶縁性を有する樹脂材料(例えば、ポリブチレンテレフタレート:PBT)の一体成型加工によって形成され、内部にコネクタ端子12を収容し得るように構成されている。さらに詳しくは、ハウジング部11は、コネクタ端子12を内包するための収容空間を有するとともに、その収容空間へのコネクタ端子12の挿入側をリテーナ13によって封止し得るように構成されている。
また、ハウジング部11は、コネクタ端子12の挿入側(すなわち、リテーナ13の装着側)とは反対の側に、回路基板20のコネクタ嵌合部26と嵌合する嵌合部111を有している。嵌合部111は、コネクタ嵌合部26を挿入可能な開口を有し、その開口内にコネクタ端子12が有する詳細を後述の弾性接触片124(ただし、図2では不図示)が位置するようになっている。したがって、コネクタ嵌合部26と嵌合すると、嵌合部111では、そのコネクタ嵌合部26に配置された各電極部21と、当該嵌合部111に位置するコネクタ端子12の弾性接触片124とが、互いに接触することになる。
さらに、ハウジング部11には、コネクタ嵌合部26と嵌合した際に、その嵌合状態を維持すべく、当該コネクタ嵌合部26の係合穴27と係合するロック機構部112が形成されている。なお、ロック機構部112の詳細については、公知技術を利用して構成したものであればよく、ここではその説明を省略する。
また、本実施形態において、ハウジング部11は、嵌合部111の両側方に、嵌合部111への回路基板20のコネクタ嵌合部26の挿入方向に沿って延びる溝状のガイド部113を有している。ガイド部113は、その溝幅が回路基板20を挟み込む(挟持)するものとなっており、回路基板20のコネクタガイド部24と係合し得るように構成されている。つまり、ガイド部113は、嵌合部111との嵌合箇所(すなわちコネクタ嵌合部26)以外の箇所であるコネクタガイド部24と係合し得るように構成されている。
ガイド部113と嵌合部111とは、以下のような位置関係となるように、それぞれが配置されている。すなわち、ハウジング部11において、嵌合部111と嵌合する回路基板20のコネクタ嵌合部26の端縁が当該嵌合部111に位置する弾性接触片124と接触するよりも先に、当該回路基板20のコネクタガイド部24とガイド部113とが係合するように、嵌合部111およびガイド部113の位置関係が設定されている。さらに具体的には、回路基板20の一端縁22とコネクタ嵌合部26の頂部である基板端縁23との間の距離L1よりも、嵌合部111に位置する弾性接触片124の接触箇所とガイド部113の当該嵌合部111側の端縁位置との間の距離L2のほうが小さくなるように、ハウジング部11が形成されている。
また、ガイド部113は、ハウジング部11の少なくとも二箇所(具体的には、嵌合部111の両側方の二箇所)に配置されている。
そして、例えば、嵌合相手となる回路基板20において、一方のニゲ部25aの形成幅L5と他方のニゲ部25bの形成幅L6とが互いに異なっており(例えば、L5<L6)、コネクタ嵌合部26が非対称配置されている場合であれば、ハウジング部11において、これら二箇所のガイド部113に対して嵌合部111が非対称配置されるように、嵌合部111およびガイド部113の位置関係が設定されている。さらに具体的には、一方のガイド部113の形成面と当該面に近い嵌合部111の開口端縁との間の距離L3と、他方のガイド部113の形成面と当該面に近い嵌合部111の開口端縁との間の距離L4とが、互いに異なる距離となるように(例えば、L3<L4)、嵌合部111が配置されてハウジング部11が形成されている。
ただし、例えば、回路基板20において、各ニゲ部25a,25bの形成幅が同一であり(例えば、L5=L6)、コネクタ嵌合部26が対称配置されている場合であれば、ハウジング部11においても、これら二箇所のガイド部113に対して嵌合部111が対称配置されるように、嵌合部111およびガイド部113の位置関係が設定されているものとする。さらに具体的には、それぞれの距離L3,L4が同一となるように(例えば、L3=L4)、嵌合部111が配置されてハウジング部11が形成されている。
(3)コネクタ端子の構成
続いて、コネクタ端子12の構成例について説明する。
図3は、本実施形態に係るコネクタ端子の構成例を示す説明図である。
コネクタ端子12は、導電性を有する金属板(例えば、銅板もしくは銅合金板、またはこれらのいずれかにめっき処理を施したもの)への抜き加工および曲げ加工によって形成され、カードエッジコネクタ10のハウジング部11に内装されるものである。つまり、コネクタ端子12は、回路基板20のコネクタ嵌合部26と嵌合するように構成されたカードエッジコネクタ10において、そのカードエッジコネクタ10のハウジング部11に収容されて用いられるように構成されている。なお、ハウジング部11には、回路基板20における電極部21の数と対応する数(例えば、電極部21と同数の6個)のコネクタ端子12が収容されるようになっている。
ハウジング部11に収容される各コネクタ端子12は、いずれも、例えば、図3(a)に示すように構成されている。すなわち、コネクタ端子12は、大別すると、接続部121と、ワイヤバレル部122と、インシュレーションバレル部123と、を備えて構成されている。そして、接続部121には、回路基板20のコネクタ嵌合部26に配された電極部21と接触するための弾性接触片124が設けられている。つまり、コネクタ端子12は、コネクタ嵌合部26に配された電極部21と接触する弾性接触片124を有して構成されている。
接続部121は、回路基板20のコネクタ嵌合部26に配された電極部21との電気的接続を確保するためのもので、第1コンタクト部121aと、第2コンタクト部121bと、連結部121cと、を有して構成されている。第1コンタクト部121aと第2コンタクト部121bとは、所定の間隔を空けて並ぶように、連結部121cによって連結されている。これにより、ハウジング部11の嵌合部111に回路基板20のコネクタ嵌合部26が嵌合した際に、第1コンタクト部121aがコネクタ嵌合部26の一方の面側に位置し、第2コンタクト部121bがコネクタ嵌合部26の他方の面側に位置するようになっている。つまり、第1コンタクト部121aと第2コンタクト部121bとの間に、回路基板20のコネクタ嵌合部26が介在することになる。なお、第1コンタクト部121aおよび第2コンタクト部121bのそれぞれには、介在するコネクタ嵌合部26の側に向けて突出するように配された弾性接触片124が設けられている。弾性接触片124については、詳細を後述する。
ワイヤバレル部122は、接続部121の一端側(接続相手となる回路基板20の挿入側とは反対側)に位置するように配されており、図示せぬ電線の端縁近傍で露出する芯線と接続され得るように構成された、いわゆるオープンバレル形式のものである。ただし、必ずしも圧着により接続されるオープン形式である必要はなく、例えば、圧接やはんだ付けにより接続されるものや、クローズ形式のものであっても構わない。
インシュレーションバレル部123は、ワイヤバレル部122よりもさらに接続部121から離れた側に位置するように配されており、電線の絶縁被覆部を固定され得るように構成されたオープンバレル形式のものである。ただし、インシュレーションバレル部123についても、ワイヤバレル部122と同様に、必ずしも圧着により接続されるオープン形式である必要はなく、例えば、圧接により接続されるものや、クローズ形式のものであっても構わない。
弾性接触片124は、図3(b)に示すように、第1コンタクト部121aおよび第2コンタクト部121bのそれぞれに設けられている。それぞれの弾性接触片124は、略同様の形状に形成されている。具体的には、第2コンタクト部121bにおける弾性接触片124を例に挙げると、その弾性接触片124は、第2コンタクト部121bの底部に立設された折り返し部124aから斜め上方側に向けて延びるとともに、その延設先に位置する湾曲部にて湾曲し、その先が斜め下方側に向けて延びており、その延設先となる先端が非固定端(自由端)となっている。このような形状は、第1コンタクト部121aにおける弾性接触片124についても同様である。このような形状により、第1コンタクト部121aおよび第2コンタクト部121bは、いずれも、片持ちの板バネとして機能し得ることになる。
ただし、第1コンタクト部121aにおける弾性接触片124と第2コンタクト部121bにおける弾性接触片124とは、それぞれが互いに対向するように配置されている。つまり、各弾性接触片124は、第1コンタクト部121aと第2コンタクト部121bとの間の空間を挟んで対称に配置されている。このような配置によって、各弾性接触片124は、第1コンタクト部121aと第2コンタクト部121bとの間に回路基板20のコネクタ嵌合部26を挿入すると、折り返し部124aの曲げの度合いが高くなる方向に弾性変形する。そして、さらにコネクタ嵌合部26を挿入すると、各弾性接触片124の湾曲部にて当該コネクタ嵌合部26を挟持するようになっている。
ところで、本実施形態において、各弾性接触片124は、図3(a)および(b)に示すように、当該弾性接触片124が分割されてなる複数(例えば二つ)の分割片部124b,124cを有している。そして、これらの分割片部124b,124cのうち一片以上が一つの電極部21と接触するように構成されている。つまり、コネクタ嵌合部26における複数の電極部21に対応して複数の弾性接触片124が並んで配置されていることに加えて、一つの電極部21に対して複数の分割片部124b,124cのうち一片以上が接触するように各弾性接触片124が分割されているのである。なお、ここでいう「一片以上が接触する」とは、複数の分割片部124b,124cの一片以上が電極部21と接触し他が電極部21以外の箇所と接触する態様と、複数の分割片部124b,124cの全てが一つの電極部21と接触する態様との両方を含むが、複数の分割片部124b,124cがそれぞれ別々の電極部21と接触する態様については含まないものとする。
各分割片部124b,124cは、電極部21との接触箇所124d,124eが、回路基板挿入方向の前後にオフセット配置されている。ここでいう回路基板挿入方向とは、ハウジング部11の嵌合部111と回路基板20のコネクタ嵌合部26とを嵌合させる際における嵌合部111へのコネクタ嵌合部26の挿入方向(すなわち、第1コンタクト部121aと第2コンタクト部121bとの間にコネクタ嵌合部26を挿入する際の挿入方向)のことである(図中矢印参照)。電極部21との接触箇所124d,124eは、各分割片部124b,124cにおける湾曲部の頂部近傍である。オフセット配置とは、回路基板挿入方向の異なる位置に配置されていることをいう。つまり、各分割片部124b,124cは、一方の分割片部124bにおける接触箇所124dと他方の分割片部124cにおける接触箇所124eとが回路基板挿入方向の互いに異なる位置にオフセットして配されるように、それぞれの曲げ形状が形成されている。
このような分割片部124b,124cに加えて、各弾性接触片124は、非分割領域部124fを有している。非分割領域部124fは、弾性接触片124が弾性変形する際の支点となる折り返し部124aに連設され、折り返し部124aと各分割片部124b,124cとの間に位置するように配されたものである。つまり、弾性接触片124は、弾性変形する際の支点の側に非分割領域部124fを有し、その支点から離れる側に各分割片部124b,124cを有して構成されている。このように、分割されていない非分割領域部124fを支点の側に有することで、弾性接触片124では、一方の分割片部124bへの外力の影響が他方の分割片部124cにも及び得る。具体的には、例えば、一方の分割片部124bに外力が加わると、これに応じて弾性接触片124の弾性変形が生じ得るが、その弾性変形の支点となる折り返し部124aと分割片部124bとの間に非分割領域部124fが介在していることで、弾性変形の影響が他方の分割片部124cにも及ぶことになる。
また、各分割片部124b,124cは、弾性変形の支点となる折り返し部124aから離れる側の端縁が非固定端(自由端)124gとして形成されている。このように、一方の端縁が非固定端124gであれば、各分割片部124b,124cのいずれにおいても、外力に応じた弾性変形に支障を来してしまうことがない。
なお、各分割片部124b,124cの非固定端124gは、図3(b)に示すように、端縁近傍が湾曲しているとともに、その湾曲した部分の頂部近傍が第1コンタクト部121aまたは第2コンタクト部121bの底部に接するような形状に形成されていることが好ましい。このような形状であれば、非固定端124gは、弾性接触片124の弾性変形に対して反力を生じさせることになる。つまり、非固定端124gは、弾性接触片124が弾性変形した際に当該弾性変形に対して反力を生じさせる形状に形成されていることが好ましい。ただし、必ずしもかかる形状である必要はなく、反力を生じさせない形状に形成されていても構わない。
以上のように構成された各分割片部124b,124cは、それぞれが互いに異なる曲げ形状を有している。したがって、各分割片部124b,124cは、それぞれが固有振動数の異なる形状に形成されていることになる。ここでいう固有振動数とは、各分割片部124b,124cが持つ固有の共振周波数のことである。なお、ここでは、曲げ形状が互いに異なることで各分割片部124b,124cの固有振動数が異なる場合を例に挙げたが、これに限定されることはなく、他の手法で固有振動数を相違させるようにしても構わない。具体的には、例えば、各分割片部124b,124cの形成幅が互いに異なることで固有振動数を相違させたり、また曲げ形状を形成する前の展開長が互いに異なることで固有振動数を相違させたり、形成板厚が互いに異なることで固有振動数を相違させたり、曲げ形状、形成幅、形成板厚および展開長の組み合わせを適宜相違させることで固有振動数を相違させたりしても構わない。
(4)カードエッジコネクタの使用態様
次に、上述した構成のカードエッジコネクタ10の使用態様について説明する。
(基本的な態様)
カードエッジコネクタ10の使用に際しては、まず、ハウジング部11の嵌合部111に回路基板20のコネクタ嵌合部26を挿入させる。これにより、回路基板20のコネクタ嵌合部26は、ハウジング部11に収容されたコネクタ端子12にて互いに対向する各弾性接触片124の間に挿入され、各弾性接触片124を弾性変形させる。そして、ハウジング部11のロック機構部112がコネクタ嵌合部26の係合穴27と係合するまで挿入すると、コネクタ嵌合部26における電極部21は、コネクタ端子12の弾性接触片124と接触した状態、すなわちコネクタ端子12との電気的接続を確保した状態となる。このように、カードエッジコネクタ10は、ハウジング部11の嵌合部111と回路基板20のコネクタ嵌合部26との嵌合により、そのコネクタ嵌合部26における電極部21とハウジング部11に収容されたコネクタ端子12との電気的接続を確保した状態で、使用されることになる。
(挿入案内の態様)
ところで、カードエッジコネクタ10の使用に際して、対向する弾性接触片124の間に回路基板20のコネクタ嵌合部26を挿入する場合に、その挿入方向に傾き等が生じていると、コネクタ嵌合部26の基板端縁23が弾性接触片124と干渉して、弾性接触片124に座屈変形等が生じてしまうおそれがある。このことは、カードエッジコネクタ10による回路基板20との電気的接続についての信頼性が損なわれることに繋がり得る。
この点、本実施形態のカードエッジコネクタ10においては、ハウジング部11がガイド部113を有している。そして、コネクタ嵌合部26の基板端縁23が弾性接触片124と接触するよりも先に、回路基板20のコネクタガイド部24とガイド部113とが係合するように、ハウジング部11における嵌合部111およびガイド部113の位置関係が設定されている。したがって、コネクタ嵌合部26の基板端縁23が弾性接触片124と接触する際には、ガイド部113が回路基板20のコネクタガイド部24を案内していることになる。つまり、ガイド部113の案内により挿入方向に傾き等が生じてしまうのを抑制でき、その傾き等に起因する弾性接触片124への干渉を未然に防止することが可能となる。
また、本実施形態において、回路基板20のコネクタガイド部24を案内するガイド部113は、ハウジング部11の少なくとも二箇所(具体的には、嵌合部111の両側方の二箇所)に配置されている。
そして、例えば、これら二箇所のガイド部113に対して嵌合部111が非対称配置されるように、嵌合部111およびガイド部113の位置関係が設定されており、これに伴い、回路基板20のコネクタ嵌合部26に付随する各ニゲ部25a,25bについても、それぞれの形成幅が異なっている場合であれば、ハウジング部11の嵌合部111へのコネクタ嵌合部26の挿入に際しては、上述の非対称配置によって逆刺しが防止されることになる。つまり、ガイド部113は、挿入方向の傾き等の抑制する機能のみならず、逆刺しを防止する機能も兼ね備えていることになる。ガイド部113にこれらの機能を担わせることで、ハウジング部11の構成が複雑化してしまうのを抑制し得るようになる。
一方、例えば、二箇所のガイド部113に対して嵌合部111が対称配置され、これに伴い回路基板20の各ニゲ部25a,25bの形成幅が同一の場合であれば、どちらの向きでも挿入し得るようになるので、挿入方向の傾き等を抑制しつつ、挿入方向の自由度を十分に確保し得るようになる。
さらに、本実施形態において、コネクタ端子12における弾性接触片124は、複数(例えば二つ)の分割片部124b,124cに分割されており、これらの分割片部124b,124cのうち一片以上が一つの電極部21と接触する。そして、分割されたそれぞれの分割片部124b,124cは、電極部21またはコネクタ嵌合部26における電極部21以外の箇所との接触箇所124d,124eが、回路基板挿入方向の前後にオフセット配置されている。その場合に、例えば、各接触箇所124d,124eがいずれも電極部21と接触していれば、電極部21との接触箇所が冗長性を有することになる。したがって、例えば、挿入方向の傾き等に起因して、ある分割片部124bに座屈変形等が生じた場合であっても、他の分割片部124cによって電極部21との電気的接続が確保されることになり、その電気的接続の信頼性が損なわれてしまうことがない。
(弾性変形の態様)
既述のように、カードエッジコネクタ10は、回路基板20に直接嵌合することになるので、構成の複雑化や製品コスト低減等を図る上で非常に有用なものとなる。そのため、カードエッジコネクタ10は、例えば、車載用の部品として用いられることがある。車載用の場合、カードエッジコネクタ10の接続相手となる回路基板20の中には、その端縁に面取り加工等が施されていないものが存在する。つまり、コネクタ嵌合部26については、基板端縁23に面取り加工等が施されていないものがあり得る。このようなコネクタ嵌合部26を弾性接触片124の間に挿入する場合、そのコネクタ嵌合部26の基板端縁23のエッジ部分が、弾性接触片124の表面(例えば、めっきの被膜)を削ってしまうおそれがある。弾性接触片124の表面の損傷は、回路基板20との電気的接続を損なう要因となり得るため、その電気的接続を確保する際の信頼性向上を図る上では好ましくない。
この点、本実施形態のカードエッジコネクタ10におけるコネクタ端子12は、弾性接触片124が複数(例えば二つ)の分割片部124b,124cに分割されており、これらの分割片部124b,124cのうち一片以上が一つの電極部21と接触する。そして、分割されたそれぞれの分割片部124b,124cは、電極部21またはコネクタ嵌合部26における電極部21以外の箇所との接触箇所124d,124eが、回路基板挿入方向の前後にオフセット配置されている。そのため、コネクタ嵌合部26を弾性接触片124の間に挿入する場合、そのコネクタ嵌合部26の基板端縁23のエッジ部分は、分割されたそれぞれの分割片部124b,124cに対して順次(すなわち段階的に)接触することになる。このように、各分割片部124b,124cに対してコネクタ嵌合部26の基板端縁23のエッジ部分が段階的に接触すれば、例えば、挿入方向手前側の分割片部124bの表面に損傷等が生じても、挿入方向奥側の分割片部124cの表面には損傷等が生じないようにする、といったことが実現可能となる。つまり、挿入方向手前側の分割片部124bに犠牲的な役割を担わせることで、挿入方向奥側の分割片部124cを保護して当該分割片部124cによる良好な接続状態を確保する、といったことが実現可能となる。したがって、例えば、コネクタ嵌合部26の基板端縁23に面取り加工等が施されていない場合に、挿入方向手前側の分割片部124bの表面に損傷等が生じても、挿入方向奥側の分割片部124cによって電極部21との電気的接続が確保されることになり、その電気的接続の信頼性が損なわれてしまうことがない。
特に、本実施形態において、弾性接触片124は、弾性変形する際の支点の側に非分割領域部124fを有し、その支点から離れる側に各分割片部124b,124cを有している。このように、非分割領域部124fを支点の側に有することで、弾性接触片124では、一方の分割片部124bへの外力の影響が他方の分割片部124cにも及び、これにより各分割片部124b,124cが連動することになる。つまり、挿入方向手前側の分割片部124bにコネクタ嵌合部26の基板端縁23が当接すると、折り返し部124aを支点として弾性変形が生じるとともに、これに挿入方向奥側の分割片部124cも連動する。そのため、コネクタ嵌合部26の基板端縁23が挿入方向奥側の分割片部124cまで到達したときには、その分割片部124cに対するエッジ部分の当接力が緩和される。したがって、各分割片部124b,124cを連動させる非分割領域部124fの存在により、例えば、挿入方向手前側の分割片部124bの表面に損傷等が生じても、挿入方向奥側の分割片部124cの表面には損傷等が生じないようにする、といったことの確実化が図れるようになる。
また、本実施形態において、各分割片部124b,124cは、弾性変形の支点となる折り返し部124aから離れる側の端縁が非固定端(自由端)124gとして形成されている。そのため、片持ちの板バネとして機能する弾性接触片124が、外力に応じて、折り返し部124aを支点として弾性変形する場合に、各分割片部124b,124cのいずれにおいても、外力に応じた弾性変形に支障を来してしまうことがない。つまり、コネクタ嵌合部26の端縁の当接タイミングが各分割片部124b,124cで異なる場合であっても、各分割片部124b,124cのそれぞれに適切な弾性変形が生じることになる。しかも、各分割片部124b,124cのそれぞれに適切な弾性変形が生じるので、回路基板20との電気的接続の信頼性が損なわれてしまうこともない。
さらに、本実施形態において、各分割片部124b,124cの非固定端124gは、弾性接触片124の弾性変形に対して反力を生じさせる形状に形成しても構わない。このように、非固定端124gが弾性変形に対して反力を生じさせるようになっていれば、各分割片部124b,124cにおける電極部21との接触箇所124d,124eは、弾性変形が戻ろうとする力に加えて、非固定端124gが生じさせる反力によっても、電極部21の側に向けて押圧される。つまり、各分割片部124b,124cの接触箇所124d,124eは、非固定端124gが生じさせる反力によって、電極部21の側への押圧力が増大する。したがって、各分割片部124b,124cの接触箇所124d,124eは、確実に電極部21と接触することになり、回路基板20との電気的接続の信頼性が損なわれてしまうのを回避する上で好適である。ただし、必ずしも反力を生じさせる必要はなく、電極部21との接触状況によっては、反力を生じさせない形状としても構わない。
(接続後の態様)
既述のように、カードエッジコネクタ10は、例えば、車載用の部品として用いられることがある。車載用のカードエッジコネクタ10は、振動環境下で用いられる。振動環境下では、片持ちの板バネとして機能するコネクタ端子12の弾性接触片124に共振が生じてしまうおそれがある。弾性接触片124の共振は、回路基板20との電気的接続を損なう要因となり得るため、その電気的接続を確保する際の信頼性向上を図る上では好ましくない。
この点、本実施形態のカードエッジコネクタ10におけるコネクタ端子12は、各分割片部124b,124cのそれぞれが固有振動数の異なる形状に形成されている。そのため、例えば振動環境下で用いられる場合であっても、分割した各分割片部124b,124cのそれぞれの共振点が互いに相違することになる。つまり、ある分割片部124bに共振が生じても、他の分割片部124cには共振が生じない、といったことが実現可能となる。したがって、共振が生じない分割片部124cによって電極部21との電気的接続が確保されるので、例えば振動環境下で用いられる場合であっても、回路基板20との電気的接続が損なわれてしまうのを抑制することができる。
特に、本実施形態において、各分割片部124b,124cは、曲げ形状が互いに異なることで、固有振動数が異なる形状となっている。したがって、各分割片部124b,124cは、それぞれの接触箇所124d,124eのオフセット配置を実現しつつ、それぞれの共振点を互いに相違させることが可能となる。つまり、各分割片部124b,124cの曲げ形状によってそれぞれの固有振動数を相違させるようにすれば、挿入時の損傷等の防止による電気的接続の信頼性向上と、振動環境下での共振抑制による電気的接続の信頼性向上とについて、これらの両立が図れるようになる。
ただし、各分割片部124b,124cの固有振動数は、必ずしも曲げ形状によるものではなく、各分割片部124b,124cの形成幅、形成板厚、展開長、これらの組み合わせ等によって互いに相違させるようにしてもよい。つまり、どのような手法であっても、各分割片部124b,124cの固有振動数が相違していれば、振動環境下での共振抑制による電気的接続の信頼性向上が図れるようになる。
(5)本実施形態により得られる効果
本実施形態によれば、以下に示す一つまたは複数の効果が得られる。
(a)本実施形態では、コネクタ嵌合部26の基板端縁23が弾性接触片124と接触するよりも先に、回路基板20のコネクタガイド部24とハウジング部11のガイド部113とが係合するように、ハウジング部11における嵌合部111およびガイド部113の位置関係が設定されている。そのため、コネクタ嵌合部26の基板端縁23が弾性接触片124と接触する際には、ガイド部113が回路基板20のコネクタガイド部24を案内していることになるので、ガイド部113の案内により挿入方向に傾き等が生じてしまうのを抑制できる。したがって、その傾き等に起因する弾性接触片124への干渉を未然に防止することが可能となり、カードエッジコネクタ10を用いて回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上が図れる。
(b)本実施形態では、ガイド部113がハウジング部11の少なくとも二箇所に配置されており、これら二箇所のガイド部113に対して嵌合部111が非対称配置されるように、ハウジング部11における嵌合部111およびガイド部113の位置関係を設定することができる。その場合、ハウジング部11の嵌合部111へのコネクタ嵌合部26の挿入に際しては、上述の非対称配置によって逆刺しが防止されることになる。つまり、ガイド部113は、挿入方向の傾き等の抑制する機能のみならず、逆刺しを防止する機能も兼ね備えていることになる。したがって、カードエッジコネクタ10を用いて回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上を図る上で非常に好適なものとなる。
一方、本実施形態では、ガイド部113がハウジング部11の少なくとも二箇所に配置されているので、二箇所のガイド部113に対して嵌合部111が対称配置されるように、ハウジング部11における嵌合部111およびガイド部113の位置関係を設定することもできる。その場合、どちらの向きでも挿入し得るようになるので、挿入方向の傾き等を抑制しつつ、挿入方向の自由度を十分に確保し得るようになる。
(c)本実施形態では、コネクタ端子12における弾性接触片124が複数の分割片部124b,124cに分割されており、これらの分割片部124b,124cのうち一片以上が一つの電極部21と接触する。そして、分割されたそれぞれの分割片部124b,124cは、電極部21またはコネクタ嵌合部26における電極部21以外の箇所との接触箇所124d,124eが、回路基板挿入方向の前後にオフセット配置されている。その場合に、例えば、各接触箇所124d,124eがいずれも電極部21と接触していれば、電極部21との接触箇所が冗長性を有することになり、例えば、挿入方向の傾き等に起因して、ある分割片部124bに座屈変形等が生じた場合であっても、他の分割片部124cによって電極部21との電気的接続が確保され、その電気的接続の信頼性が損なわれてしまうことがない。つまり、カードエッジコネクタ10を用いて回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上を図る上で非常に好適なものとなる。
(d)本実施形態では、コネクタ端子12における弾性接触片124が複数の分割片部124b,124cに分割されており、これらの分割片部124b,124cのうち一片以上が一つの電極部21と接触する。そして、分割されたそれぞれの分割片部124b,124cは、電極部21またはコネクタ嵌合部26における電極部21以外の箇所との接触箇所124d,124eが、回路基板挿入方向の前後にオフセット配置されている。そのため、各分割片部124b,124cに対してコネクタ嵌合部26の基板端縁23のエッジ部分が順次(すなわち段階的に)接触することになり、例えば、コネクタ嵌合部26の基板端縁23に面取り加工等が施されていない場合であっても、少なくとも挿入方向奥側の分割片部124cについては、その表面に損傷等が生じないようにすることができる。つまり、少なくとも挿入方向奥側の分割片部124cよって電極部21との電気的接続が確保されるので、その電気的接続の信頼性が損なわれてしまうことがない。このように、本実施形態では、接続相手となる回路基板20のコネクタ嵌合部26の基板端縁23がどのような状態であっても、そのコネクタ嵌合部26を挿入する際の弾性接触片124(特に、挿入方向奥側の分割片部124c)の表面の損傷を抑制できるので、回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上が図れる。
(e)本実施形態では、コネクタ端子12における弾性接触片124が、弾性変形する際の支点の側に非分割領域部124fを有し、その支点から離れる側に各分割片部124b,124cを有している。そのため、各分割片部124b,124cを連動させることが可能になり、例えば、挿入方向手前側の分割片部124bの表面に損傷等が生じても、挿入方向奥側の分割片部124cの表面には損傷等が生じないようにする、といったことの確実化が図れる。これにより、カードエッジコネクタ10を用いて回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上を図る上で非常に好適なものとなる。
(f)本実施形態では、コネクタ端子12の弾性接触片124における分割片部124b,124cの端縁が非固定端(自由端)124gとして形成されているため、弾性変形に支障を来してしまうことがない。つまり、コネクタ嵌合部26の基板端縁23の当接タイミングが各分割片部124b,124cで異なる場合であっても、各分割片部124b,124cのそれぞれに適切な弾性変形が生じる。したがって、カードエッジコネクタ10を用いて回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上を図る上で非常に好適なものとなる。
(g)本実施形態では、コネクタ端子12の弾性接触片124における分割片部124b,124cの非固定端124gが、弾性接触片124の弾性変形に対して反力を生じさせる形状に形成されているため、分割片部124b,124cの接触箇所124d,124eにおける電極部21の側への押圧力の増大が図れる。したがって、分割片部124b,124cの接触箇所124d,124eが確実に電極部21と接触することになり、カードエッジコネクタ10を用いて回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上を図る上で非常に好適なものとなる。ただし、必ずしも反力を生じさせる必要はなく、電極部21との接触状況によっては、反力を生じさせない形状としても構わない。
(h)本実施形態では、コネクタ端子12における弾性接触片124が複数の分割片部124b,124cに分割されており、これらの分割片部124b,124cのそれぞれが固有振動数の異なる形状に形成されている。そのため、例えば振動環境下で用いられる場合であっても、分割した各分割片部124b,124cのそれぞれの共振点が互いに相違するので、ある分割片部124bに共振が生じても、他の分割片部124cには共振が生じない、といったことが実現可能となる。したがって、例えば振動環境下であっても、コネクタ端子12と回路基板20との電気的接続が損なわれてしまうのを抑制することができ、回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上が図れる。
(i)特に、本実施形態で説明したように、各分割片部124b,124cの曲げ形状が互いに異なることで、それぞれの固有振動数が異なる形状となっていれば、各分割片部124b,124cのそれぞれの接触箇所124d,124eのオフセット配置を実現しつつ、それぞれの共振点を互いに相違させることが可能となる。つまり、挿入時の損傷等の防止による電気的接続の信頼性向上と、振動環境下での共振抑制による電気的接続の信頼性向上とについて、これらの両立が図れるので、カードエッジコネクタ10を用いて回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上を図る上で非常に好適なものとなる。
(6)変形例等
以上、本発明の一実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上述の実施形態では、ハウジング部11の少なくとも二箇所(具体的には、嵌合部111の両側方の二箇所)にガイド部113が配置されている場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、ガイド部113は、ハウジング部11の一箇所のみに設けられている場合であっても、回路基板20のコネクタガイド部24を案内することで、挿入方向の傾き等を抑制することが可能である。ただし、上述の実施形態で説明したように、ガイド部113が少なくとも二箇所に配置されていると、非対称配置による逆刺し防止機能を実現し得る点で好ましい。
また、上述の実施形態では、ガイド部113がハウジング部11の両側方に設けられており、そのガイド部113が嵌合部111との嵌合箇所(すなわちコネクタ嵌合部26)以外の箇所であるコネクタガイド部24と係合し得る場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、ガイド部113は、例えば、嵌合部111に内包されるように配置され、その嵌合部111との嵌合箇所である回路基板20のコネクタ嵌合部26と係合し得るように構成されていてもよく、その場合であっても挿入方向に傾き等が生じてしまうのを有効に抑制することができる。
また、上述の実施形態では、コネクタ端子12が第1コンタクト部121aと第2コンタクト部121bとを有し、それぞれに設けられた弾性接触片124が互いに対向するように配置されている場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、コネクタ端子12は、電極部21と接触する一つの弾性接触片124を有して構成されたものであってもよい。その場合であっても、弾性接触片124が複数(例えば二つ)の分割片部124b,124cに分割されており、これらの分割片部124b,124cの接触箇所124d,124eがオフセット配置されていれば、回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上を図る上で非常に好適なものとなる。
また、上述の実施形態では、主として、弾性接触片124が二つの分割片部124b,124cに分割されている場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、弾性接触片124は、三つ以上の分割片部に分割されていてもよい。ただし、コネクタ端子12の構成が複雑化してしまうのを抑制し、また電極部21との接触面積を十分に確保する上では、上述の実施形態で説明したように、弾性接触片124が二つの分割片部124b,124cに分割されていることが好ましい。
また、上述の実施形態では、カードエッジコネクタ10が回路基板20のコネクタ嵌合部26と嵌合する場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、カードエッジコネクタ10は、電極部21が配された回路基板20のエッジ部(例えば、突出していないエッジ部)と直接嵌合するものであればよい。その場合であっても、電極部21と接触する弾性接触片124が複数の分割片部124b,124cに分割されていれば、その弾性接触片124を有するコネクタ端子12は、回路基板20との接続を確保する際の信頼性向上を図る上で非常に好適なものとなる。
(7)本発明の好ましい態様
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
回路基板と嵌合する嵌合部を有するハウジング部と、
前記回路基板に形成された電極部と接触する弾性接触片を有し、前記弾性接触片が前記嵌合部に位置するように前記ハウジング部に収容されるコネクタ端子と、を備え、
前記ハウジング部は、
前記回路基板における前記嵌合部との嵌合箇所または当該嵌合箇所以外の箇所と係合するガイド部を有しており、
前記嵌合部と嵌合する前記回路基板が当該嵌合部に位置する前記弾性接触片と接触するよりも先に、当該回路基板と前記ガイド部とが係合するように、前記嵌合部および前記ガイド部の位置関係が設定されている
カードエッジコネクタが提供される。
(付記2)
好ましくは、
前記ガイド部は、前記ハウジング部の少なくとも二箇所に配置されており、
前記二箇所の前記ガイド部に対して前記嵌合部が非対称配置されるように、前記嵌合部および前記ガイド部の位置関係が設定されている
付記1に記載のカードエッジコネクタが提供される。
(付記3)
好ましくは、
前記ガイド部は、前記ハウジング部の少なくとも二箇所に配置されており、
前記二箇所の前記ガイド部に対して前記嵌合部が対称配置されるように、前記嵌合部および前記ガイド部の位置関係が設定されている
付記1に記載のカードエッジコネクタが提供される。
(付記4)
好ましくは、
前記弾性接触片は、当該弾性接触片が分割されてなる複数の分割片部を有するとともに、当該複数の分割片部のうち一片以上が一つの前記電極部と接触するように構成されており、
前記複数の分割片部は、前記電極部または前記電極部以外の箇所との各分割片部の接触箇所が、回路基板挿入方向の前後にオフセット配置されている
付記1から3のいずれか1態様に記載のカードエッジコネクタが提供される。
(付記5)
本発明の他の態様によれば、
回路基板の端縁部と嵌合するように構成されたカードエッジコネクタで用いられ、前記回路基板に配された電極部と接触する弾性接触片を有して構成されるコネクタ端子であって、
前記弾性接触片は、当該弾性接触片が分割されてなる複数の分割片部を有するとともに、当該複数の分割片部のうち一片以上が一つの前記電極部と接触するように構成されており、
前記複数の分割片部は、前記電極部または前記電極部以外の箇所との各分割片部の接触箇所が、回路基板挿入方向の前後にオフセット配置されている
コネクタ端子が提供される。
(付記6)
好ましくは、
前記弾性接触片は、弾性変形する際の支点の側に非分割領域部を有し、前記支点から離れる側に前記複数の分割片部を有する
付記5に記載のコネクタ端子が提供される。
(付記7)
好ましくは、
前記分割片部は、前記支点から離れる側の端縁が非固定端として形成されている
付記5に記載のコネクタ端子が提供される。
(付記8)
好ましくは、
前記分割片部の前記非固定端は、前記弾性接触片が弾性変形した際に当該弾性変形に対して反力を生じさせる形状に形成されている
付記6に記載のコネクタ端子が提供される。
(付記9)
本発明のさらに他の態様によれば、
回路基板の端縁部と嵌合するように構成されたカードエッジコネクタで用いられ、前記回路基板に配された電極部と接触する弾性接触片を有して構成されるコネクタ端子であって、
前記弾性接触片は、当該弾性接触片が分割されてなる複数の分割片部を有するとともに、当該複数の分割片部のうち一片以上が一つの前記電極部と接触するように構成されており、
前記複数の分割片部は、各分割片部のそれぞれが固有振動数の異なる形状に形成されている
コネクタ端子が提供される。
(付記10)
好ましくは、
前記複数の分割片部は、曲げ形状が互いに異なることで、固有振動数が異なる形状となっている
付記9に記載のコネクタ端子が提供される。
(付記11)
好ましくは、
前記複数の分割片部は、形成幅が互いに異なることで、固有振動数が異なる形状となっている
付記9または10に記載のコネクタ端子が提供される。
(付記12)
好ましくは、
前記複数の分割片部は、展開長が互いに異なることで、固有振動数が異なる形状となっている
付記9から11のいずれか1態様に記載のコネクタ端子が提供される。
(付記13)
好ましくは、
前記複数の分割片部は、形成板厚が互いに異なることで、固有振動数が異なる形状となっている
付記9から12のいずれか1態様に記載のコネクタ端子が提供される。
(付記14)
本発明のさらに他の態様によれば、
付記4から13のいずれか1態様に記載のコネクタ端子と、
前記コネクタ端子を収容するハウジング部と、
を備えて構成されたカードエッジコネクタが提供される。
10…カードエッジコネクタ、11…ハウジング部、12…コネクタ端子、13…リテーナ、20…回路基板、21…電極部、23…基板端縁、24…コネクタガイド部、25a,25b…ニゲ部、26…コネクタ嵌合部、111…嵌合部、113…ガイド部、121…接続部、121a…第1コンタクト部、121b…第2コンタクト部、121c…連結部、124…弾性接触片、124a…折り返し部、124b,124c…分割片部、124d,124e…接触箇所、124f…非分割領域部、124g…非固定端

Claims (4)

  1. 回路基板の端縁部と嵌合するように構成されたカードエッジコネクタで用いられ、前記回路基板に配された電極部と接触する弾性接触片を有して構成されるコネクタ端子であって、
    第1コンタクト部と、第2コンタクト部と、これらを所定の間隔を空けて並べて連結する連結部と、を有し、前記第1コンタクト部と前記第2コンタクト部との間に、前記回路基板の端縁部が介在するよう構成されており、
    前記弾性接触片は、前記第1コンタクト部および前記第2コンタクト部のうち少なくともいずれかの底部から折り返されて前記回路基板の端縁部の側に向けて突出するように設けられ、当該弾性接触片が分割されてなる複数の分割片部を有するとともに、当該複数の分割片部のうち一片以上が一つの前記電極部と接触するように構成されており、
    前記複数の分割片部は、前記電極部または前記電極部以外の箇所との各分割片部の接触箇所が、回路基板挿入方向の前後にオフセット配置されており、
    前記弾性接触片は、弾性変形する際の支点の側に非分割領域部を有し、前記支点から離れる側に前記複数の分割片部を有しており、前記非分割領域部を有することで、ある前記分割片部への外力の影響が他の前記分割片部にも及んで前記複数の分割片部が連動するように構成されている
    コネクタ端子。
  2. 前記分割片部は、前記支点から離れる側の端縁が非固定端として形成されている
    請求項1に記載のコネクタ端子。
  3. 前記分割片部の前記非固定端は、前記弾性接触片が弾性変形した際に当該弾性変形に対
    して反力を生じさせる形状に形成されている
    請求項2に記載のコネクタ端子。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のコネクタ端子と、
    前記コネクタ端子を収容するハウジング部と、
    を備えて構成されたカードエッジコネクタ。
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