JP7206650B2 - 湿式塗装ブース循環水の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、湿式塗装ブース循環水の処理方法に関する。より詳細に、本発明は、湿式塗装ブースにおいて循環水が捕集した余剰塗料(乾性油、樹脂などの塗膜形成成分、界面活性剤、増粘剤などの添加剤、顔料、染料などの着色成分、溶剤などの粘度調整成分)を効率的に除去すること、および循環水の化学的酸素要求量を減少させることができる、湿式塗装ブース循環水の処理方法に関する。
湿式塗装ブースにおいて塗装対象物に塗着しなかった余剰塗料は循環水で捕集される。次いで循環水に捕集された余剰塗料の一部または全部を除去し、余剰塗料の除去された循環水を湿式塗装ブースで再使用する。ここで、湿式塗装ブース循環水に捕集された余剰塗料を除去するための方法が種々提案されている。
例えば、特許文献1は、湿式塗装ブースの循環水中において、蓄積塗料溶剤分解菌と悪臭成分分解菌とを窒素源(例えば、硝酸アンモニウム、尿素等)、燐源(例えば、燐酸カリウム等)、無機塩類(例えば、マグネシウム塩、鉄塩等)、有機増殖因子(例えば、酵母エキス、ペプトン等)などの栄養塩添加量の制御下で増殖させることを特徴とする湿式塗装ブースの処理方法を開示している。
特許文献2は、グルコース水溶液に窒素とリンとを添加した液体培地で、塗料に含まれる有機物成分を分解する微生物を培養し、前記微生物を増殖させた培養液を、塗装ブース循環水に添加することを含む、塗装ブース循環水の処理方法を開示している。
特許文献3は、水性塗料及び/又は溶剤型塗料を含む湿式塗装ブース循環水に、フェノール樹脂とカチオン系ポリマーとを添加して、該循環水中の塗料を凝集処理する方法を開示している。
特許文献4は、バルプ製紙工場などの汚水に、ムコル・ラセモサス(Mucor racemosus)、パエシロマイセス・リラシヌス(Paecitomyces lilacinus)、アスペルギルス・アスタス(Aspergillus ustus)又はトリコデルマ・インハマタム(Trichoderma inhamatum)の株を含む汚水処理組成物、および必要に応じて栄養素を、汚水に加えることを含む、汚水の処理方法を開示している。特許文献4は、前記栄養素として、無機リン酸化合物、特に溶解性ホスホネート又はオルトリン酸塩、好ましくはリン酸、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム又はリン酸三ナトリウム、あるいはリン酸二アンモニウム;アンモニア(NH3)又はアンモニウム塩(NH4 +)、好ましくは無水アンモニア、アンモニア水溶液、硝酸アンモニウム又はリン酸二アンモニウム;微量元素、好ましくはアルミニウム、アンチモン、バリウム、ホウ素、カルシウム、コバルト、銅、鉄、鉛、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、ストロンチウム、チタン、スズ、亜鉛又はジルコニウムを例示している。
特開2001-286800号公報 特開2011-110517号公報 特開2004-337671号公報 特開2015-51432号公報
本発明の目的は、湿式塗装ブースにおいて循環水が捕集した余剰塗料を効率的に除去すること、および循環水の化学的酸素要求量を減少させることができる、湿式塗装ブース循環水の処理方法を提供することである。
上記目的を達成するために検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 余剰塗料と水とを含んでなる循環水に、リン化合物、およびフェノール樹脂を添加することを含む、湿式塗装ブース循環水の処理方法。
〔2〕 余剰塗料と水とを含んでなる循環水に、窒素化合物を添加することをさらに含む、〔1〕に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法。
本発明の処理方法によれば、湿式塗装ブースにおいて循環水が捕集した余剰塗料のうち、乾性油、樹脂などの塗膜形成成分、界面活性剤、増粘剤などの添加剤、顔料、染料などの着色成分などをフロックにして除去し、溶剤などの粘度調整成分などを生分解して除去し、そして循環水の化学的酸素要求量を減少させることができる。
さらに、本発明の処理方法は、ピットなどにおける発泡を抑制することもできる。また、本発明の処理方法は、循環水の清澄化に優れ、循環水の再利用率が高いので、本発明の処理方法を行うと、新たに補充しなければならない水の量が減り且つ循環水ピットから排水処理施設に排出される水の量も減る。
実施例および比較例で使用した試験装置を示す概念図である。
本発明の湿式塗装ブース循環水の処理方法は、余剰塗料と水とを含んでなる循環水にリン化合物およびフェノール樹脂を添加することを含む方法、好ましくは余剰塗料と水とを含んでなる循環水に窒素化合物、リン化合物およびフェノール樹脂を添加することを含む方法である。
本発明の湿式塗装ブース循環水の処理方法を適用可能な湿式塗装ブースとしては、例えば、水膜状の循環水により余剰塗料を捕集する水流板式(水膜式)塗装ブース、シャワー状の循環水により余剰塗料を捕集するシャワー式塗装ブース、水膜式とシャワー式とを組み合わせた水膜・シャワー式塗装ブース、渦巻室における遠心力により分離された余剰塗料を水膜状の循環水に捕集するベンチュリー式塗装ブース等を挙げることができる。
本発明に用いられるフェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類との縮合物またはこれの変性物であって、架橋硬化させる前の物である。フェノール樹脂の具体例としては、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物、クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合物、キシレノールとホルムアルデヒドとの縮合物などを挙げることができる。変性物としては、アルキル変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノールなどを挙げることができる。これらフェノール樹脂はノボラック型であっても、レゾール型であってもよい。フェノール樹脂は1種単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、フェノール樹脂は、分子量その他物性によって特に制限はなく、湿式塗装ブース循環水処理用として一般に使用されているものの中から適宜選択して使用することもできる。本発明において好ましく用いられるフェノール樹脂は、重量平均分子量が、好ましくは100以上10万以下、より好ましくは1000以上5万以下である。
フェノール樹脂は、フェノール樹脂を溶媒若しくは分散媒に溶解若しくは分散(例えば、懸濁、乳化)させて添加してもよい。
フェノール樹脂を溶解若しくは分散させるための溶媒若しくは分散媒としては、アセトン等のケトン、酢酸メチル等のエステル、メタノール等のアルコール、アルカリ水溶液、アミン等を挙げることができる。これら溶媒若しくは分散媒のうち、アルカリ水溶液が好ましい。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などを挙げることができる。フェノール樹脂をアルカリ水溶液に溶解若しくは分散させてなる物は、アルカリ成分の濃度が好ましくは1~25質量%であり、フェノール樹脂の濃度が好ましくは1~50質量%である。
フェノール樹脂(固形分)の添加量は、余剰塗料の不粘着化の観点から、循環水1Lに対して、好ましくは1mg以上、より好ましくは5mg以上である。過度の発泡および運転コストの上昇を抑えるという観点から、フェノール樹脂(固形分)の添加量の上限は、循環水1Lに対して、好ましくは1000mg、より好ましくは200mgである。また、フェノール樹脂(固形分)の添加量は、余剰塗料(固形分)に対して、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上である。また、フェノール樹脂(固形分)の添加量の上限は、余剰塗料(固形分)に対して、好ましくは100質量%、より好ましくは10質量%である。
フェノール樹脂は、水性塗料を捕捉した表面泡末の多い循環水、または表面電位がほとんどゼロの有機溶剤塗料を捕捉した循環水における、水処理に好適である。フェノール樹脂の添加によって、循環水中の余剰塗料の粘着性を下げる(不粘着化する)こと、および発泡を抑制することができる。
本発明に用いられるリン化合物として、好ましくは無機リン化合物、より好ましくはリン酸またはリン酸塩、さらに好ましくはオルトリン酸、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、またはリン酸二水素アンモニウムを挙げることができる。これらのうち、オルトリン酸が好ましい。
リン化合物は、BOD(生物化学的酸素要求量)100質量部に対して、リン化合物に由来するリン元素が、好ましくは0.5~8質量部、より好ましくは0.6~4質量部、さらに好ましくは0.7~2質量部となる、量で添加する。
リン化合物は、リン化合物そのままを循環水に添加してもよいし、リン化合物を溶媒若しくは分散媒に溶解若しくは分散させて添加してもよい。
リン化合物を溶解若しくは分散させるための溶媒若しくは分散媒は、特に限定されないが、例えば、アセトン等のケトン、酢酸メチル等のエステル、メタノール等のアルコール、水などを挙げることができる。これらのうち、CODを増加させない点で、水が好ましい。
本発明に必要に応じて用いられる窒素化合物として、好ましくは無機窒素化合物、より好ましくは尿素、アンモニア(NH3)、アンモニウム塩(NH4 +)、硝酸塩(NO3 -)又は亜硝酸塩(NO2 2-)、さらに好ましくは無水アンモニア、アンモニア水溶液、硝酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、硝酸アルミニウムまたは尿素を挙げることができる。なお、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムはリン化合物および窒素化合物として用いられる。また、硝酸アルミニウムは窒素化合物および無機凝結剤として用いられる。これらのうち、尿素、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、硝酸アンモニム、硝酸アルミニウムが好ましい。
窒素化合物は、リン化合物に由来するリン元素1質量部に対して、窒素化合物に由来する窒素元素が、好ましくは2~20質量部、より好ましくは3~15質量部、さらにより好ましくは4~15質量部となる、量で添加する。窒素化合物の添加によって、CODの低減効果が高まる。
窒素化合物は、窒素化合物そのままを循環水に添加してもよいし、窒素化合物を溶媒若しくは分散媒に溶解若しくは分散させて添加してもよい。
窒素化合物を溶解若しくは分散させるための溶媒若しくは分散媒は、特に限定されないが、例えば、アセトン等のケトン、酢酸メチル等のエステル、メタノール等のアルコール、水などを挙げることができる。これらのうち、COD(化学的酸素要求量)を増加させない点で、水が好ましい。
本発明の処理方法は、凝結剤を前記循環水に添加することをさらに含むことが好ましい。凝結剤は、水中の微細微粒子の荷電を中和して凝結させる作用を有するものである。凝結剤は、有機凝結剤と無機凝結剤とに大別される。
有機凝結剤としては、アルギン酸ソーダ;キチン・キトサン系凝結剤;TKF04株、BF04などのバイオ凝結剤;ポリエチレンイミン、カチオン変性ポリアクリルアミド、ポリアミン、ポリアミンスルホン、ポリアミド、ポリアルキレンポリアミン、アミン架橋重縮合体、ポリアクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド(DADMAC)重合物、アルキルアミンとエピクロルヒドリンとの重縮合物、アルキレンジクロライドとポリアルキレンポリアミンとの重縮合物、ジシアンジアミドとホルマリンとの重縮合物、DAM(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)の酸塩又は四級アンモニウム塩のホモポリマー又はコポリマー、DAA(ジメチルアミノエチルアクリレート)の酸塩又は四級アンモニウム塩のホモポリマー又はコポリマー、ポリビニルアミジン、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドとの共重合物、メラミンとアルデヒドとの重縮合物、ジシアンジアミドとアルデヒドとの重縮合物、ジシアンジアミドとジエチレントリアミンとの重縮合物などのカチオン系高分子凝結剤などを挙げることができる。これらのうち、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド(DADMAC)重合物、アルキルアミンとエピクロルヒドリンとの重縮合物が好ましい。カチオン系高分子凝結剤は、例えば、重量平均分子量が、好ましくは1千以上100万以下、より好ましくは5千以上30万以下である。
無機凝結剤としては、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、ポリアルミニウムヒドロキシクロライド、擬ベーマイトアルミナゾル(AlO(OH))などのアルミニウム系凝結剤;水酸化第一鉄、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、鉄-シリカ無機高分子凝結剤などの鉄塩系凝結剤;塩化亜鉛などの亜鉛系凝結剤;活性ケイ酸、ポリシリカ鉄凝結剤などを挙げることができる。これらのうち、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、ポリアルミニウムヒドロキシクロライドが好ましい。
凝結剤の循環水への添加量は、余剰塗料の凝固フロックの形成状態に応じて適宜調整することができる。凝結剤の循環水への添加量は、フェノール樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01~30質量部、より好ましくは0.5~20質量部である。
カチオン系高分子凝結剤を使用する場合、その添加量は、例えば、フェノール樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01~20質量部、より好ましくは0.5~10質量部である。また、カチオン系高分子凝結剤の添加量は、例えば、循環水に対するコロイド当量値として、好ましくは0.001~1meq/L、より好ましくは0.002~0.5meq/Lである。
無機凝結剤を使用する場合、その添加量は、フェノール樹脂100質量部に対して金属酸化物換算で、好ましくは0.01~100質量部、より好ましくは1~50質量部である。
凝結剤の作用によって得られる凝固フロックを凝集させて粗大フロックを形成させることが、沈降分離や遠心分離を容易にするという観点から好ましい。
本発明の処理方法においては、粗大フロックの形成のために、高分子凝集剤を前記循環水に添加することができる。高分子凝集剤は、アニオン、カチオンまたは両性のポリマーからなるものである。係るポリマーは、重量平均分子量が、通常、100万超、好ましくは500万以上のものである。
アニオンポリマーからなる高分子凝集剤としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ソーダ・アミド誘導体、ポリアクリルアミド部分加水分解物、部分スルホメチル化ポリアクリルアミド、ポリ(2-アクリルアミド)-2-メチルプロパン硫酸塩などを挙げることができる。
カチオンポリマーからなる高分子凝集剤としては、ポリアミノアルキルアクリレート、ポリアミノアルキルメタクリレート、ポリエチレンイミン、ハロゲン化ポリジアリルアンモニウム、キトサン、尿素-ホルマリン樹脂、アクリルアミド/[2-(アクリロイルオキシ)エチル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド/[2-(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドの共重合体、アクリルアミド/[3-(アクリロイルオキシ)プロピル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド/[2-(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドの共重合体、アクリルアミド/[2-(アクリロイルオキシ)エチル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド/[3-(アクリロイルオキシ)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドの共重合体、アクリルアミド/[3-(アクリロイルオキシ)プロピル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド/[3-(アクリロイルオキシ)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドの共重合体などを挙げることができる。
両性ポリマーからなる高分子凝集剤としては、(メタ)アクリルアミドと4級アンモニウムアルキル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸ナトリウムとの共重合体;アクリルアミドとアミノアルキルメタクリレートとアクリル酸ナトリウムの共重体などを挙げることができる。
高分子凝集剤は、ハンドリング性の観点より、液状品を用いることが好ましい。高分子凝集剤の液状品としては、W/O型エマルジョンとディスパージョンとを用いることができる。ディスパージョンは、高塩類濃度の水系媒体中に高分子凝集剤粒子が分散したものである。このため、CODの低減の観点からはディスパージョンを用いることが好ましい。ただし、W/O型エマルジョンは種類が多く、このため、凝集効果の点ではW/O型エマルジョンの方が好ましい。
高分子凝集剤の添加量は、粗大フロックの形成状態に応じて適宜調整することができる。高分子凝集剤の添加量は、例えば、フェノ-ル樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01~20質量部、より好ましくは0.5~10質量部である。また、高分子凝集剤の添加量は、例えば、循環水に対するコロイド当量値として、好ましくは0.001~1meq/L、より好ましくは0.002~0.5meq/Lである。高分子凝集剤(固形分)の添加量は、余剰塗料(固形分)に対して、好ましくは0.1~10質量%、より好ましくは0.2~3質量%である。
本発明の処理方法においては、さらに不粘着化剤、pH調整剤、好気性微生物、酸素(空気)などを前記循環水に添加することができる。
不粘着化剤としては、アルミナゾル、セピオライト、カルボン酸系重合体、タンニンアルカリ溶液、タンニン基重合体、メラミンホルムアルデヒド樹脂、メラミンジシアンジアミド樹脂、ベントナイト、ヘクトライト、直鎖型カチオン性ポリアミン、亜鉛酸ナトリウムなどを挙げることができる。
pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの水溶性アルカリ金属化合物;塩酸、硫酸、硝酸;などを挙げることができる。循環水のpHは、好ましくは5~9、より好ましくは6~8.5、さらに好ましくは7~8に調整する。
好気性微生物としては、ズーグレア、シュードモナス、バチルスなどの細菌;ツリガネ虫、ワムシなどの原生動物などを挙げることができる。
酸素または空気は、曝気装置、バブル発生装置などを用いて添加することができる。酸素または空気の添加によって、CODの低下効果が向上する。循環水の酸素濃度は、特に限定されないが、好ましくは1.2~10mg-O2/L、より好ましくは1.5~8mg-O2/Lに調整することが好ましい。
リン化合物、窒素化合物、フェノール樹脂、凝結剤、凝集剤、不粘着化剤、pH調整剤、好気性微生物、酸素(空気)などを循環水に添加する位置は、特に限定されない。例えば、塗装ブース、塗装ブースから循環水ピットへの移送管、循環水ピット、循環水ピットから塗装ブースへの移送管などを挙げることができる。また、循環水の温度は、好ましくは0~70℃、より好ましくは0~60℃、さらに好ましくは0~40℃に調整することが好ましい。
上記の方法によって生成した凝固フロックまたは粗大フロックは公知の方法によって循環水から分離除去される。このようにして、湿式塗装ブースを循環する水の除濁をすることができる。
次に、実施例を示して、本発明をより具体的に説明する。但し、以下の実施例は本発明の一実施形態を示すに過ぎず、本発明を以下の実施例に限定するものでない。用いた薬剤は以下の通りであり、実施例においての薬剤の添加量は有効成分としての添加量ではなく、製品(水溶液)としての添加量である。
フェノール樹脂のアルカリ溶液:ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量=約2000)20質量部および48%苛性ソーダ10質量部を純水70質量部に添加し、加温して溶解させた。得られた液を室温に戻して、フェノール樹脂アルカリ溶液を得た。
PAC:ポリ塩化アルミニウム水溶液(Al23換算10質量%)
有機凝結剤:アルキルアミンエピクロルヒドリン縮合物水溶液(有効成分濃度50質量%)
リン化合物:オルトリン酸の75質量%水溶液
窒素化合物:尿素30質量部、リン酸水素アンモニウム10質量部、硝酸アンモニウム0.5質量部および水59.5質量部の混合物
実施例1
循環水ピットから塗装ブース循環水500mlを採取し、1Lポリビンに入れた。これに自動車用水性ベース塗料5000mgを添加して、試験液を得た。試験液の水質は、溶解性CODMnが6600mg/L、BODが3900mg/L、ケルダール窒素が390mg/L、総リンが18mg/Lであった。
試験液に、フェノール樹脂アルカリ溶液245mg、PAC250mg、および有機凝結剤25mgを添加した。硫酸または苛性ソーダを用いてpHを7に調整した。これにリン化合物をBOD100質量部に対してリン元素1質量部となる割合で添加した。図1に示すように、ポリビンに空気を1L/分で供給して、室温下で7日間曝気した。曝気後の液の水質は、溶解性CODMnが3600mg/Lであった。曝気中に若干の発泡があったが、曝気を終了させると2分間以内に消泡した。
実施例2
リン化合物を添加した後、窒素化合物をBOD100質量部に対して窒素元素5質量部となる割合で添加した以外は実施例1と同じ方法で7日間曝気した。
曝気後の液の水質は、溶解性CODMnが2200mg/Lであった。曝気中に若干の発泡があったが、曝気を終了させると2分間以内に消泡した。
比較例1
リン化合物を添加しなかった以外は実施例1と同じ方法で7日間曝気した。
曝気後の液の水質は、溶解性CODMnが3800mg/Lであった。曝気中に若干の発泡があったが、曝気を終了させると2分間以内に消泡した。
比較例2
フェノール樹脂アルカリ溶液245mg、PAC250mg、および有機凝結剤25mgを、PAC300mg、および有機凝結剤25mgに変えた以外は、実施例1と同じ方法で7日間曝気した。
曝気後の液の水質は、溶解性CODMnが3700mg/Lであった。曝気中に多量の発泡があった。曝気を終了させて2分間経過した後でも、曝気終了時の泡量の約50%の泡が残っていた。
以上の結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように、本発明の処理方法(実施例1、2)は、循環水が捕集した余剰塗料、特に化学的酸素要求量を増加させる有機物質を効率的に除去することができ、循環水の化学的酸素要求量を減少させることができる。
Figure 0007206650000001
1:ポリビン
2:空気供給用のチューブ
3:混合液
4:泡

Claims (2)

  1. 余剰塗料と水とを含んでなる循環水に、無機リン化合物、および重量平均分子量1000超のフェノール樹脂を添加すること、
    循環水のpHを7~8に調整すること、および
    曝気を行って循環水のCODを低減すること
    を含む、湿式塗装ブース循環水の処理方法。
  2. 余剰塗料と水とを含んでなる循環水に、窒素化合物を添加することをさらに含む、請求項1に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法。
JP2018126061A 2018-07-02 2018-07-02 湿式塗装ブース循環水の処理方法 Active JP7206650B2 (ja)

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