JP7204908B2 - 計測装置、計測方法、およびプログラム - Google Patents

計測装置、計測方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、計測装置、計測方法、およびプログラムに関する。
従来、生体の診断のために、断層画像等を取得する方法がある(特許文献1-3参照)。このような方法の1つとして、生体の周囲に複数の電極を配置し、電流を流して測定した他の電極間の電位差によって、生体内の電気伝導度の分布を検出し、当該分布から生体の断面の画像を得る電気インピーダンストモグラフィー(EIT)がある。
特許文献1 米国特許出願公開第2017/0303991号明細書
特許文献2 国際公開第2011/086512号
特許文献3 国際公開第2010/113067号
解決しようとする課題
しかし、EITは、計測のための電極を生体に接触させて配置する必要があるため、配置可能な電極の数によって得られる情報量が限定される。また、生体の表面状態(例えば発汗等)によって電極の接触抵抗が変化して、測定値に影響を与える。
一般的開示
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、計測装置を提供する。計測装置は、生体に接触する複数の電極を有する電極ユニットを備えてよい。計測装置は、複数の磁気センサセルを有し、三次元空間内の複数の箇所において3軸方向の入力磁場を検出可能な磁気センサアレイを備えてよい。計測装置は、複数の電極のうちの少なくとも1つの電極対により生体に電流を流す電流印加部を備えてよい。計測装置は、生体に電流を流している間に磁気センサアレイが生体から検出した入力磁場に基づく計測データを取得する計測データ取得部を備えてよい。計測装置は、計測データに基づいて生体内に流れる電流を推定する推定部を備えてよい。
電流印加部は、少なくとも1つの電極対により生体に交流電流を流してよい。計測装置は、少なくとも1つの電極対により生体に流れる電流と、計測データ取得部による計測データの取得とを同期する制御部を備えてよい。磁気センサアレイは、電極ユニットと非接触に配置されてよい。磁気センサアレイは、電極ユニットに対して対向して配置されてよい。複数の電極は、生体に接触して並んで配置されてよい。電流印加部は、複数の電極のうち2つの電極からなる電極対に電流を印加して生体に電流を流してよい。電流印加部は、複数の電極のうち電極対となる2つの電極を変えながら順に電流を印加して生体に電流を流してよい。たとえば、電流印加部は、隣接する2つの電極からなる電極対に、電極を1つ毎にずらしながら順に電流を印加して生体に電流を流してよい。推定部は、計測データによって示される磁場の空間分布を、生体からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離する信号空間分離部を備えてよい。推定部は、分離した測定対象磁場に基づいて、生体内に流れる電流を算出する計算部を備えてよい。複数の磁気センサセルはそれぞれ、磁気抵抗素子と磁気抵抗素子の両端に配置された磁気収束板とを有する磁気センサを複数有してよい。信号空間分離部は、磁場の空間分布を、正規直交関数の空間分布を持つ磁場を磁気センサアレイで検出したときに複数の磁気センサのそれぞれが出力する信号ベクトルを基底ベクトルとして分離してよい。磁気センサアレイは、曲面状に配置されてよい。
信号空間分離部は、生体の重心が配置されるべき位置よりも磁気センサアレイに近い位置を座標原点に設定した場合の磁場の空間分布を、生体からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離してよい。信号空間分離部は、生体の重心が配置されるべき位置よりも磁気センサアレイに近い複数の位置のそれぞれを座標原点に設定した場合に対応する異なる複数の磁場の空間分布のそれぞれを、生体からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離してよい。推定部は、異なる複数の磁場の空間分布にそれぞれ対応する生体内の異なる複数の領域を流れる電流を算出してよい。
本発明の第2の態様においては、計測方法を提供する。計測方法は、生体に接触する電極ユニットの複数の電極のうちの少なくとも1つの電極対により生体に電流を流す段階を備えてよい。計測方法は、三次元空間内の複数の箇所において3軸方向の入力磁場を検出可能な磁気センサアレイにより生体から検出した入力磁場に基づく計測データを、生体に電流を流している間に取得する段階を備えてよい。計測方法は、計測データに基づいて、生体内に流れる電流を推定する段階を備えてよい。
本発明の第3の態様においては、プログラムを提供する。プログラムは、コンピュータにより実行されて、コンピュータを、計測データによって示される磁場の空間分布を、生体からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離する信号空間分離部として機能させてよい。計測データは、生体に接触する少なくとも1つの電極対により生体に電流を流している間に、三次元空間内の複数の箇所において3軸方向の入力磁場を検出可能な磁気センサアレイにより生体から検出した入力磁場に基づいてよい。プログラムは、コンピュータにより実行されて、コンピュータを、分離した測定対象磁場に基づいて、生体内に流れる電流を算出する計算部として機能させてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態に係る計測装置10の構成を示す。 本実施形態に係る磁気センサユニット110の構成を示す。 本実施形態に係る磁気センサアレイ210中の磁気センサセル220の構成および配置を示す。 本実施形態に係る磁気抵抗素子を有する磁気センサの入出力特性の一例を示す。 本実施形態に係るセンサ部300の構成例を示す。 本実施形態に係るセンサ部300の入出力特性の一例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ520の構成例を示す。 本実施形態に係る計測装置10の構成を示す。 本実施形態の計測装置10が曲面状に配置された磁気センサアレイ210を用いて磁場を計測する例を示す。 本実施形態の計測装置10の複数の電極800の配置例を示す。 本実施形態の計測装置10の一部のXZ平面に平行な断面の説明図を示す。 XZ平面に平行な断面における、本実施形態の計測装置10で検出した磁場と電流の分布を示す。 本実施形態に係る計測装置10の計測フローを示す。 本実施形態に係る計測装置10の変形例を示す。 実施形態の計測装置10による計測方法の変形例を説明するための説明図を示す。 実施形態の計測装置10による計測方法の変形例を説明するための説明図を示す。 本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る計測装置の構成を示す。計測装置10は、被験者等の生体50に電流を流して生じた磁場を計測し、計測した磁場を用いて、生体50内の電流を推定する。計測装置10は、生体50の断面画像の取得のために用いられてよい。
計測装置10は、本体部20と、情報処理部30とを備える。本体部20は、生体50に電流を流して磁場をセンシングするためのコンポーネントであり、電流印加ユニット100と、磁気センサユニット110と、ヘッド120と、駆動部125と、ベース部130と、ポール部140とを有する。
電流印加ユニット100は、計測時に生体50の表面に接触して配置され、生体50に電流を流す。磁気センサユニット110は、計測時に生体50の計測対象(一例として被験者の肺等)に向かう位置に配置され、生体50からの磁場をセンシングする。ヘッド120は、磁気センサユニット110を支持し、磁気センサユニット110を生体50に対向させる。駆動部125は、磁気センサユニット110およびヘッド120の間に設けられ、キャリブレーションを行う場合にヘッド120に対する磁気センサユニット110の向きを変更する。本実施形態に係る駆動部125は、図中のZ軸を中心に磁気センサユニット110を360度回転させることができる第1アクチュエータと、Z軸と垂直な軸(図中の状態においてはX軸)を中心に磁気センサユニット110を回転させる第2アクチュエータとを含み、これらを用いて磁気センサユニット110の方位角および天頂角を変更する。なお、磁気センサユニット110は、さらに図中のY軸を中心に計測対象の周囲を回転可能であってよい。
ベース部130は、他の部品を支える基台である。生体50である被験者は、測定時に当該ベース部130上に立ってもよいし、ベース部130の前に座ってもよい。ポール部140は、ヘッド120を生体50の計測対象の高さに支持する。ポール部140は、磁気センサユニット110の高さを生体50の計測対象の高さに調整するべく上下方向に伸縮可能であってよい。
情報処理部30は、本体部20による計測データを処理して表示・印刷等により出力するためのコンポーネントである。情報処理部30は、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ワークステーション、サーバコンピュータ、または汎用コンピュータ等のコンピュータであってよく、複数のコンピュータが接続されたコンピュータシステムであってもよい。これに代えて、情報処理部30は、特定の情報処理用に設計された専用コンピュータであってもよく、専用回路によって実現された専用ハードウェアであってもよい。
図2は、本実施形態に係る磁気センサユニット110の構成を示す。磁気センサユニット110は、磁気センサアレイ210およびセンサデータ収集部230を有する。磁気センサアレイ210は、磁場を3軸方向で検出可能な複数の磁気センサセル220を三次元に配列して構成される。複数の磁気センサセル220は、一例として、各々が磁気抵抗素子と、磁気抵抗素子の一端および他端の少なくとも一方に配置された磁気収束板とを有する磁気センサを複数有する。なお、磁気収束板は、磁気抵抗素子の両端に配置される方が、後述する磁場の空間分布のサンプリング精度を高くすることができる点で好適である。本図において、磁気センサアレイ210は、X方向、Y方向およびZ方向のそれぞれに複数の磁気センサセル220(例えば、X方向に8個、Y方向に8個、およびZ方向に2個の計128個の磁気センサセル220)が平面状に配置されている。
センサデータ収集部230は、磁気センサアレイ210に含まれる複数の磁気センサセル220に電気的に接続され(図示せず)、複数の磁気センサセル220からの計測データ(検出信号)を収集、処理して情報処理部30へと供給する。
図3は、本実施形態に係る磁気センサアレイ210中の磁気センサセル220の構成および配置を示す。各磁気センサセル220は、各々が磁気抵抗素子を有する複数のセンサ部300x~z(以下、「センサ部300」と総称する)を有する。本実施形態において、センサ部300xはX軸方向に沿って配置されX軸方向の磁場を検出可能である。また、センサ部300yはY軸方向に沿って配置されY軸方向の磁場を検出可能である。また、センサ部300zはZ軸方向に沿って配置されZ軸方向の磁場を検出可能である。本図において一点鎖線で示される拡大図によって示されるように、本実施形態において、各センサ部300は、それぞれ、磁気抵抗素子の両端に磁気収束板が配置されている。したがって、各センサ部300は、磁気収束板に挟まれた狭い位置に配置された磁気抵抗素子を用いて磁場の空間分布をサンプリングすることにより、各軸方向において、空間におけるサンプリング点を明確にすることができる。各センサ部300の構成の詳細については後述する。
複数の磁気センサセル220は、X軸方向に沿ってΔx、Y軸方向に沿ってΔy、Z軸方向に沿ってΔzの間隔でそれぞれ等間隔に配列されている。磁気センサアレイ210における各磁気センサセル220の位置は、X方向の位置i、Y方向の位置j、およびZ方向の位置kの組[i,j,k]により表される。ここで、iは0≦i≦Nx-1を満たす整数であり(NxはX方向に配列された磁気センサセル220の個数を示す)、jは0≦j≦Ny-1を満たす整数であり(NyはY方向に配列された磁気センサセル220の個数を示す)、kは0≦k≦Nz-1を満たす整数である(NzはZ方向に配列された磁気センサセル220の個数を示す)。
本図において、センサ部300x、300y、および300zにより検出する磁場の3軸方向と、磁気センサセル220を配列する三次元の方向とが同一方向である。これにより、測定磁場の分布の各成分の把握が容易となる。また、センサ部300x、300y、および300zは、各磁気センサセル220内において、磁気センサセル220を配列する三次元方向それぞれから見て互いに重ならず、かつ、複数のセンサ部300の間に設けるギャップ側に一端が設けられ、他端が当該ギャップから離れるように3軸方向の各軸方向に延伸して配置されていることが好ましい。一例として、本図において、磁気センサセル220の正面視左下の角部に空隙(ギャップ)が設けられ、センサ部300x、300y、および300zは、一端が当該空隙に接するように設けられ、他端が当該空隙から離れるようにX軸、Y軸、およびZ軸方向の各軸方向に延伸して配置されている例を示す。本図において、センサ部300x、300y、および300zが、立方体状の磁気センサセル220の一角部から互いに垂直な3辺に沿って配置され、該一角部に空隙が設けられている。また、後に述べるセンサ部300x、300y、および300zが有するコイルまたは磁性体が、互いに重ならないように配置されていることが好ましい。これにより、測定点を明確にでき、測定磁場の各成分の把握がさらに容易となる。また、さらにセンサ部300x、300y、および300zが有する他軸感度を互いに等価なものとみなすことができ、後述の線形代数の較正演算が容易となる。この他軸感度は、センサ部300x、300y、および300zが有するコイル、または磁性体による相互干渉によって発生するものである。しかしながら、検出する磁場の3軸方向と磁気センサセル220を配列する三次元の方向とは異なっていてもよい。両者が異なる場合、磁気センサセル220内におけるセンサ部300の配置や、磁気センサセル220の配列方向に制約を受けることがなく、磁気センサアレイ210の設計の自由度を増すことができる。
図4は、本実施形態に係る磁気抵抗素子を有する磁気センサの入出力特性の一例を示す。本図は、横軸が磁気センサに入力する入力磁場の大きさBを示し、縦軸が磁気センサの検出信号の大きさV_xMR0を示す。磁気センサは、例えば、巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magneto-Resistance)素子またはトンネル磁気抵抗(TMR:Tunnel Magneto-Resistance)素子等を有し、予め定められた一軸方向の磁場の大きさを検出する。
このような磁気センサは、入力磁場Bに対する検出信号V_xMR0の傾きである磁気感度が高く、10pT程度の微小な磁場を検出することができる。その一方で、磁気センサは、例えば、入力磁場Bの絶対値が1μT程度で検出信号V_xMR0が飽和してしまい、入出力特性の直線性が良好な範囲が狭い。そこで、このような磁気センサにフィードバック磁場を発生させる閉ループを加えると、磁気センサの直線性を改善することができる。このような磁気センサについて次に説明する。
図5は、本実施形態に係るセンサ部300の構成例を示す。センサ部300は、複数の磁気センサセル220のそれぞれの内部に設けられ、磁気センサ520と、磁場生成部530と、出力部540とを有する。なお、センサ部300の一部、例えば増幅回路532および出力部540は、磁気センサセル220側ではなくセンサデータ収集部230側に設けられてもよい。
磁気センサ520は、図4で説明した磁気センサと同様に、GMR素子またはTMR素子等の磁気抵抗素子を有する。また、磁気センサ520は、磁気抵抗素子の両端に配置された磁気収束板を有する。磁気センサ520が有する磁気抵抗素子は、感磁軸の正の方向を+X方向とした場合に、+X方向の磁場が入力すると抵抗値が増加し、-X方向の磁場が入力すると抵抗値が減少するように形成されてよい。即ち、磁気センサ520が有する磁気抵抗素子の抵抗値の変化を観測することにより、当該磁気センサ520に入力する磁場Bの大きさを検出することができる。例えば、磁気センサ520の磁気感度をSとすると、磁気センサ520の入力磁場Bに対する検出結果は、S×Bと算出できる。なお、磁気センサ520は、一例として、電源等が接続され、抵抗値の変化に応じた電圧降下を、入力磁場の検出結果として出力する。磁気センサ520の構成の詳細については後述する。
磁場生成部530は、磁気センサ520が検出した入力磁場を低減させるフィードバック磁場を磁気センサ520に与える。磁場生成部530は、例えば、磁気センサ520に入力する磁場Bとは逆向きで、絶対値が当該入力磁場と略同一のフィードバック磁場B_FBを発生させ、入力磁場を打ち消すように動作する。磁場生成部530は、増幅回路532と、コイル534とを含む。
増幅回路532は、磁気センサ520の入力磁場の検出結果に応じた電流をフィードバック電流I_FBとして出力する。磁気センサ520が有する磁気抵抗素子が、少なくとも1つの磁気抵抗素子を含むブリッジ回路により構成される場合、増幅回路532の入力端子対には、ブリッジ回路の出力がそれぞれ接続される。そして、増幅回路532は、ブリッジ回路の出力に応じた電流をフィードバック電流I_FBとして出力する。増幅回路532は、例えば、トランスコンダクタンスアンプを含み、磁気センサ520の出力電圧に応じたフィードバック電流I_FBを出力する。例えば、増幅回路532の電圧・電流変換係数をGとすると、フィードバック電流I_FBは、G×S×Bと算出できる。
コイル534は、フィードバック電流I_FBに応じたフィードバック磁場B_FBを発生させる。コイル534は、磁気センサ520が有する磁気抵抗素子および磁気抵抗素子の両端に配置された磁気収束板を取り囲むように巻かれている。コイル534は、磁気センサ520の全体にわたって均一のフィードバック磁場B_FBを発生させることが望ましい。例えば、コイル534のコイル係数をβとすると、フィードバック磁場B_FBは、β×I_FBと算出できる。ここで、フィードバック磁場B_FBは、入力磁場Bを打ち消す向きに発生するので、磁気センサ520に入力する磁場は、B-B_FBに低減されることになる。したがって、フィードバック電流I_FBは、次式のように示される。
Figure 0007204908000001
(数1)式をフィードバック電流I_FBについて解くと、センサ部300の定常状態におけるフィードバック電流I_FBの値を算出することができる。磁気センサ520の磁気感度Sおよび増幅回路532の電圧・電流変換係数Gが十分に大きいとすると、(数1)式から次式が算出される。
Figure 0007204908000002
出力部540は、磁場生成部530がフィードバック磁場B_FBを発生するために流すフィードバック電流I_FBに応じた出力信号V_xMRを出力する。出力部540は、例えば、抵抗値Rの抵抗性素子を有し、当該抵抗性素子にフィードバック電流I_FBが流れることによって生じる電圧降下を出力信号V_xMRとして出力する。この場合、出力信号V_xMRは、(数2)式より次式のように算出される。
Figure 0007204908000003
以上のように、センサ部300は、外部から入力する磁場を低減させるフィードバック磁場を発生するので、磁気センサ520に実質的に入力する磁場を低減させる。これにより、センサ部300は、例えば、磁気センサ520として図4の特性を有する磁気抵抗素子を用い、入力磁場Bの絶対値が1μTを超えても、検出信号V_xMRが飽和することを防止できる。このようなセンサ部300の入出力特性を次に説明する。
図6は、本実施形態に係るセンサ部300の入出力特性の一例を示す。本図は、横軸がセンサ部300に入力する入力磁場の大きさBを示し、縦軸がセンサ部300の検出信号の大きさV_xMRを示す。センサ部300は、磁気感度が高く、10pT程度の微小な磁場を検出することができる。また、センサ部300は、例えば、入力磁場Bの絶対値が100μTを超えても、検出信号V_xMRの良好な直線性を保つことができる。
即ち、本実施形態に係るセンサ部300は、例えば、入力磁場Bの絶対値が数百μT以下といった、予め定められた入力磁場Bの範囲において、当該入力磁場Bに対する検出結果が線形性を有するように構成される。このようなセンサ部300を用いることにより、例えば、生体50からの微弱な磁気的信号を簡便に検出することができる。
図7は、本実施形態に係る磁気センサ520の構成例を示す。一例として、本実施形態に係る磁気センサ520は、磁気抵抗素子702と、磁気抵抗素子702の一端および他端に配置された磁気収束板704、706を有する。磁気収束板704、706は磁気抵抗素子702を間に挟むように配置されている。すなわち、磁気抵抗素子702の両端に磁気収束板が配置されている。図7において、正面視で感磁軸に沿って磁気抵抗素子702の右端に配置されている磁気収束板704が、感磁軸の正側に設けられた磁気収束板であり、磁気抵抗素子702の左端に配置されている磁気収束板706が、感磁軸の負側に設けられた磁気収束板である。感磁軸の負側から正側に向かって磁場が磁気収束板704、706に入力すると、磁気抵抗素子702の抵抗が増加または減少してよい。なお、感磁軸は、磁気抵抗素子702を形成する磁化固定層で固定された磁化の方向に沿っていてよい。磁気収束板704、706は、例えば鉄等の軟磁性体材料により構成される。軟磁性体材料により構成される磁気収束板704、706を磁気抵抗素子702の一端および他端に配置することにより、磁気抵抗素子702を通過する磁力線を増やすことができ、これにより磁気センサ520の感度を高めることができる。
なお、本図においては、磁気収束板が、磁気抵抗素子702の一端および他端の両方に配置された例を示したが、磁気収束板は磁気抵抗素子702の一端および他端のいずれか一方のみに設けられてもよい。しかしながら、磁気センサ520の感度をより高めるためには磁気抵抗素子702の一端および他端の両方に磁気収束板を設けることが好ましい。また、磁気抵抗素子702の一端および他端の両方に磁気収束板を設けると、2つの磁気収束板704および706に挟まれた狭い位置に配置される磁気抵抗素子702の位置が感磁部、すなわち、空間サンプリング点となるため、感磁部が明確となり、後述する信号空間分離技術との親和性をより高めることができる。このように、磁気抵抗素子702の両端に磁気収束板704および706が配置された磁気センサ520を各センサ部300に用いることにより、本実施形態に係る計測装置10は、図3に示されるように、各軸方向において、両端を磁気収束板に挟まれた極めて狭い(例えば100μm以下)位置において、磁場の空間分布をサンプルすることができるので、生体磁場を計測するSQUIDコイル(~2cm)を使用して磁場の空間分布をサンプリングする場合に比べて、サンプリングの精度(位置精度)が高くなる。
図8は、本実施形態に係る計測装置10の構成を示す。一例として、図1に示す本体部20の電流印加ユニット100は、複数の電極800と、電流印加部810とを有し、磁気センサユニット110は、磁気センサアレイ210と、センサデータ収集部230とを有し、情報処理部30は、推定部870を有する。なお、本願の電極ユニットは、少なくとも複数の電極800を含むものであればよく、例えば電流印加ユニット100であってもよい。
複数の電極800(1)~(5)は、電流印加部810に電気的に接続され、生体50の測定対象に対応する位置に接触して配置される。複数の電極800は、生体50の表面に、一列に並んで配置されてよく、または二次元で並んで配置されてよい。例えば、複数の電極800は、図1のX軸またはY軸方向に一列に並んで配置されてよく、または、図1のX軸方向およびY軸方向にそれぞれ複数並んで配置されてよい。なお、電極800は、2個以上であればよく、特に限定されない。
電流印加部810は、磁気センサユニット110に接続され、複数の電極800のうちの少なくとも1つの電極対により生体50に電流を流す。電流印加部810は、少なくとも1つの電極対により生体50に交流電流を流してよい。電流印加部810は、電極対に交流電流を供給するための交流電源を有してよく、または外部の交流電源に接続されてよい。電流印加部810は、磁気センサユニット110の制御部820からの同期信号に応じて、複数の電極800の電極対に電流を流してよい。電流印加部810は、一例として同期信号に同期して1mA以下の交流電流を生体50に流してよい。
磁気センサアレイ210は、複数の磁気センサセル220を有し、三次元空間内の複数の箇所において3軸方向の入力磁場を検出可能である。複数の磁気センサセル220のそれぞれは、上述のとおり複数のセンサ部300x~zを有する。本図においては、磁気センサアレイ210が各次元方向に有する複数の磁気センサセル220のうち、位置[i,j,k]、[i+1,j,k]、[i,j+1,k]、および、[i,j,k+1]に関する部分を示す。
センサデータ収集部230は、制御部820と、複数の計測データ取得部830と、複数のAD変換器840と、クロック発生器842と、較正演算部850と、記憶部860とを有する。
制御部820は、電流印加部810と、複数の計測データ取得部830とにそれぞれ接続され、電流印加部810と計測データ取得部830との同期検波を制御する。制御部820は、少なくとも1つの電極対により生体50に流れる電流と、計測データ取得部830による計測データの取得とを同期する。制御部820は、共通の同期信号を電流印加部810と各計測データ取得部830とに出力し、電流印加部810により電流を流すタイミングを、複数の計測データ取得部830により各センサセルからの計測データを取得するタイミングを一致させてよい。制御部820は、一例として10~100KHzの周波数の同期信号を出力する。
複数の計測データ取得部830は、それぞれ、対応する磁気センサセル220の複数のセンサ部300x~zと、対応するAD変換器840とに接続される。計測データ取得部830は、生体50に電流を流している間に磁気センサアレイ210の磁気センサセル220が生体50から検出した入力磁場に基づく計測データを取得する。計測データ取得部830は、それぞれ、対応する磁気センサセル220の複数のセンサ部300x~zが出力した計測データを、制御部820からの同期信号に応じて取得してよい。計測データ取得部830は、計測データに同期信号を乗算して出力してよい。計測データ取得部830は、さらに、乗算した計測データに対して、ローパスフィルタリング等の処理を行ってよい。
複数のAD変換器840は、それぞれ、クロック発生器842と、対応する較正演算部850とに接続され、対応する計測データ取得部830が取得したアナログの信号(図6の計測データV_xMR)をデジタルの計測データ(Vx,Vy,Vz)に変換する。ここで、Vx、Vy、およびVzは、センサ部300x、300y、および300zからの計測データをデジタルに変換した計測値(例えばデジタルの電圧値)である。
クロック発生器842は、サンプリングクロックを発生させ、共通のサンプリングクロックを複数のAD変換器840のそれぞれへ供給する。そして、複数のAD変換器840のそれぞれは、クロック発生器842から供給された共通のサンプリングクロックに応じてアナログデジタル変換を行う。したがって、異なる位置に設けられた3軸のセンサ部300x~zの出力をそれぞれアナログデジタル変換する複数のAD変換器840の全てが同期動作をする。これにより、複数のAD変換器840は、異なる空間に設けられた3軸のセンサ部300x~zの検出結果を同時にサンプリングすることができる。
複数の較正演算部850は、それぞれ、対応する記憶部860に接続され、AD変換器840からの計測データを較正パラメータを用いて較正し、較正したデータを記憶部860に出力する。較正演算部850による計測データの較正の概要は以下のとおりである。位置[i,j,k]にある磁気センサセル220に入力される磁場をB(Bx,By,Bz)とし、センサ部300x、300y、300zによる3軸磁気センサの検出結果をV(Vx,Vy,Vz)とする。この場合、3軸磁気センサの磁気センサ特性を行列Sとすると、3軸磁気センサの検出結果Vは次式のように示すことができる。
Figure 0007204908000004
ここで、Sxx、Syy、Szzは、それぞれセンサ部300x、300y、300zの主軸方向の感度を表し、Sxy、Sxz、Syx、Syz、Szx、Szyは他軸方向の感度を表している。また、Vos,x、Vos,y、Vos,zは、それぞれセンサ部300x、300y、300zの主軸方向のオフセットを表している。なお、3軸磁気センサの検出結果であるV(Vx,Vy,Vz)は、生体50に印加される交流電流と同期して検出されるため、これらのオフセットについては、無視することも可能である。
センサ部300のそれぞれが、検出すべき入力磁場の範囲において、当該入力磁場に対する検出結果が線形性を有するので、行列Sの各要素は、入力磁場Bの大きさとは無関係な略一定の係数となる。また、センサ部300が他軸感度を有していても、当該センサ部300の検出結果が線形性を有していれば、行列Sの各要素は、入力磁場Bの大きさとは無関係な略一定の係数となる。
したがって、較正演算部850は、行列Sの逆行列S-1とオフセット(Vos,x,Vos,y,Vos,z)とを用いることで、次式のように、計測データV(Vx,Vy,Vz)を元の入力される磁場を示す磁場計測データB(Bx,By,Bz)に変換することができる。なお、この変換は、センサ部300x~zが上述の磁気収束板を備えている場合も成立する。これは、磁気センサセル220がセンサ部300x~zを利用した3軸磁気センサとして構成されるためであり、線形代数を利用した変換が可能となるからである。
Figure 0007204908000005
較正演算部850は、環境磁場計測データを用いて行列Sの逆行列S-1およびオフセット(Vos,x,Vos,y,Vos,z)を算出し、計測データ取得部830で取得した計測データを、これらの較正パラメータを用いて計測データBに変換して記憶部860に供給する。
以上のように、各センサ部300が線形性を有するので、較正演算部850は、略一定の係数を用いて計測データを計測データBに変換することができる。すなわち、較正演算部850が用いる略一定の係数は、環境磁場データを用いて一組の較正パラメータとして定めることができる。
記憶部860は、推定部870に接続され、較正演算部850によって較正された計測データBを記憶し、推定部870に供給する。
推定部870は、記憶部860からの計測データに基づいて、生体50内に流れる電流を推定する。推定部870は、基底ベクトル記憶部880と、信号空間分離部890と、計算部895とを有する。
基底ベクトル記憶部880は、信号空間分離部890に接続され、信号空間分離部890が磁場計測データBを信号分離するために必要な基底ベクトルを予め記憶し、これを信号空間分離部890へ供給する。
信号空間分離部890は、記憶部860と計算部895とに接続され、記憶部860が出力した計測データによって示される磁場の空間分布を、生体50からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離する。信号空間分離部890は、例えば、計測データBによって示される磁場の空間分布を、正規直交関数の空間分布を持つ磁場を磁気センサアレイ210で検出したときに複数の磁気センサ520のそれぞれが出力する信号ベクトルを基底ベクトルとして信号分離する。信号空間分離部890は、信号分離に必要な基底ベクトルを、基底ベクトル記憶部880から取得する。そして、信号空間分離部890は、基底ベクトル記憶部880から取得した基底ベクトルを用いて、計測データBによって示される磁場の空間分布を、測定対象磁場と外乱磁場とに信号分離し、外乱磁場を抑制して測定対象磁場を算出する。信号空間分離部890は、磁気センサアレイ210が配置されていない生体50の表面上の複数の磁場位置における測定対象磁場を算出して、これを出力してよい。
計算部895は、信号空間分離部890からの測定対象磁場を示すデータを受け取り、測定対象磁場に基づいて、生体50内に流れる電流を算出する。計算部895は、生体50の表面上の複数の位置における測定対象磁場から、電極対により電流が流された生体50における電流値の分布を算出してよい。
図9は、本実施形態の計測装置10が曲面状に配置された磁気センサアレイ210を用いて磁場を計測する例を示す。磁気センサアレイ210は、X方向、Y方向およびZ方向のそれぞれに複数の磁気センサセル220(例えば、X方向に12個、Y方向に8個、およびZ方向に2個の計192個の磁気センサセル220)が曲面状に配置されている。各磁気センサセル220は、三次元格子空間における曲面形状に含まれる格子点にそれぞれ配置されている。なお、ここで、格子点とは、X方向、Y方向およびZ方向にそれぞれ予め定められた間隔で等間隔に設けられた格子状の点である。一例として、各磁気センサセル220は、X方向、Y方向およびZ方向のいずれか一の方向から見たときに、一の方向に直交する方向に凸を有する曲面に沿うように配置されている。本図においては、各磁気センサセル220が、Y方向から見たときに、Z軸のプラス方向に凸を有する曲面に沿うように配置されている例を示す。この際、磁気センサアレイ210は、例えば、各磁気センサセル220の各頂点が、Z軸のプラス方向に凸を有する予め定められた曲面を超えない範囲で、できる限りZ軸のマイナス方向に配置されるように、各磁気センサセル220を三次元格子空間における格子点にそれぞれ配置することで、Z軸のプラス方向に凸を有する曲面形状を形成してよい。
計測装置10は、Y軸方向の中心位置が複数の電極800が配置された位置と一致し、生体50(被験者の胸部等)のX軸方向の中心位置が曲面の中心に位置するように、磁気センサアレイ210を配置して磁場を計測する。これにより、計測装置10は、測定対象磁場源である生体50に近い位置で計測した計測データBを用いて信号空間分離することで、高精度に測定対象磁場と外乱磁場とを分離することができる。なお、この際、磁気センサアレイ210は、曲面の曲率が被験者の胸部周りの曲率と略同等であると、測定対象磁場源である生体50により近い位置で磁場を計測できるため、好ましい。
図10は、本実施形態の計測装置10の複数の電極800の配置例を示す。複数の電極800(1)~(5)は、生体50の磁気センサアレイ210が配置された側とは反対側(例えば、被験者の背中側)に接触してX軸方向に一列に配置される。複数の電極800は、例えば、ベルトに一列に露出して固定されてよく、当該ベルトを生体50に巻いて固定することで生体50に接触した状態で配置されてよい。
図11は、本実施形態の計測装置10の一部のXZ平面に平行な断面を示す。図11において生体50内の点線の矢印は、生体50内の二次電流の流れを概略的に示す。計測装置10は、複数の電極800が、生体50の一方側に接触し、磁気センサアレイ210が、生体50の他方側における入力磁場を検出する。計測装置10は、例えば2つの電極800(2)および(3)からなる電極対に交流電流を流し、これにより生体50内に二次電流が流れる。計測装置10は、電極対により交流電流を流している間に生じる磁場を、磁気センサアレイ210で検出し、検出した磁場から生体50内の電流の分布を算出することができる。なお、磁気センサアレイ210は、複数の電極800を含む電極ユニットと非接触に配置され、電極ユニットに対して対向して配置される。これにより、磁気センサアレイ210は、検出する生体50からの磁場に対する、電極ユニット自体に流れる電流からの影響を効率的に低減することができる。
図12は、XZ平面に平行な断面における、本実施形態の計測装置10で検出した磁場と電流の分布を示す。本実施形態の計測装置10の信号空間分離部890は、磁気センサアレイ210で検出した磁場に基づいて、生体50の表面におけるM個(M≧1)の磁場位置1200の測定対象磁場を算出することができる。これにより計算部895は、当該M個の磁場位置1200の磁場を用いて、生体50内のN個(N≧1)の位置(ボクセル)の電流J1~JNを算出することができる。なお、当該磁場位置1200は、Y軸方向において、複数の電極800が配置された位置と略同一であってよい。
図13は、本実施形態に係る計測装置10の計測フローを示す。
ステップ1300において、基底ベクトル記憶部880は、基底ベクトルを記憶する。一例として、基底ベクトル記憶部880は、測定対象磁場の測定前に、球面調和関数の空間分布を持つ磁場を磁気センサアレイ210で検出したときに複数の磁気センサ520のそれぞれが出力する信号ベクトルを基底ベクトルとして記憶する。すなわち、基底ベクトル記憶部880は、空間内の予め定められた点を座標原点に指定した時に球面調和関数を空間サンプリングして得られる磁場信号ベクトルを基底ベクトルとして記憶する。ここで、球面調和関数とは、n次元ラプラス方程式の解となる斉次多項式を単位球面に制限することで得られる関数であり、球面上での正規直交性を有する。なお、基底ベクトル記憶部880は、計測装置10による信号空間分離(ステップ1330)の前に、基底ベクトルを記憶しておけばよい。また、基底ベクトル記憶部880は、シミュレーション結果等により予め決められている信号ベクトルを基底ベクトルとして記憶してもよい。
次に、ステップ1310において、計測装置10は、生体50に電流を流している間に検出した入力磁場に基づく計測データを取得する。制御部820は、同期検波のために同期信号を電流印加部810および計測データ取得部830に出力してよい。制御部820は、ユーザにより設定された周波数または予め定められた周波数の同期信号を出力してよい。
電流印加部810は、同期信号を受信している期間に、同期信号と同じ周波数の交流電流を電極対により生体50に流し、一方、計測データ取得部830は、同期信号を受信している期間に計測データを取得してよい。電流印加部810は、複数の電極800のうち隣接する2つの電極からなる電極対に電流を印加して生体に電流を流してよい。例えば、電流印加部810は、隣接する2つの電極800からなる電極対に、電極800を1つ毎にずらしながら順に電流を印加して生体50に電流を流してよい。具体的には、電流印加部810は、図11における、電極800(1)および(2)、電極800(2)および(3)、電極800(3)および(4)、電極800(4)および(5)の電極対の順で、同期信号の1または複数周期毎に電極対を切り替えて電流を流すことで、全ての組み合わせの電極対から電流を生体50に流してよい。
計測データ取得部830は、電極対毎に計測した計測データについて、同期信号を乗算して取得してよい。計測データ取得部830は、同期信号を乗算した計測データを、アナログローパスフィルタによってフィルタリングして出力してよい。
複数のAD変換器840は、それぞれ、取得した計測データをアナログデジタル変換して出力する。較正演算部850は、取得した計測データを較正して記憶部860に出力してよい。較正演算部850は、較正前に、計測データを、デジタルローパスフィルタによりフィルタリングしてよい。信号空間分離部890は、較正された計測データBを、記憶部860から取得する。
ステップ1320において、信号空間分離部890は、ステップ1300において基底ベクトル記憶部880が基底ベクトルとして記憶した信号ベクトルを、基底ベクトル記憶部880から取得する。なお、本フローにおいて、ステップ1310とステップ1320とはどちらが先に行われてもよい。
ステップ1330において、信号空間分離部890は、ステップ1310において取得した磁場計測データBによって示される磁場の空間分布を、ステップ1320において取得した信号ベクトルを基底ベクトルとして利用して級数展開する。そして、信号空間分離部890は、級数展開によって得られたベクトルから、磁場の空間分布を測定対象磁場と外乱磁場とに信号分離する。なお、正規直交関数は球面調和関数であってよい。また、信号空間分離部890は、信号分離するにあたって、基底ベクトルの係数を最小2乗法により計算する。
そして、ステップ1340において、信号空間分離部890は、ステップ1330において信号分離した結果に基づいて、外乱磁場を抑制して測定対象磁場だけを算出して計算部895に出力する。以下、これについて詳細に説明する。
静磁場B(r)は、ラプラス方程式Δ・V(r)=0を満たすポテンシャルV(r)を用いて、次式のように、ポテンシャルV(r)の空間勾配(gradient)として求められる。ここで、rは座標原点からの位置を表す位置ベクトルであり、Δはラプラシアンであり、μは透磁率であり、∇はベクトル微分演算を表す演算子である。
Figure 0007204908000006
そして、ラプラス方程式の解は、一般に、正規直交関数系である球面調和関数Yl,m(θ,φ)を使った級数展開の形での解を持つため、ポテンシャルV(r)は次式で表すことができる。ここで、|r|は位置ベクトルrの絶対値(座標原点からの距離)であり、θおよびφは球座標における2つの偏角であり、lは方位量子数であり、mは磁気量子数であり、αおよびβは多極モーメントであり、LinおよびLoutはそれぞれ生体50から見て磁気センサアレイ210の手前の空間と奥の空間のそれぞれについての級数の数である。方位量子数lは正の整数をとり、磁気量子数mは-lから+lまでの整数をとる。すなわち、例えばlが1のとき、mは-1、0、および1であり、例えばlが2のとき、mは-2、-1、0、1、および2である。なお、磁場においては単磁極が存在しないことから、(数7)において方位量子数lは、0からではなく1から始まっている。(数7)における第1項は、座標原点からの距離に反比例する項であり、生体50から見て磁気センサアレイ210の手前の空間に存在するポテンシャルを示している。また、(数7)における第2項は、座標原点からの距離に比例する項であり、生体50から見て磁気センサアレイ210の奥の空間に存在するポテンシャルを示している。
Figure 0007204908000007
したがって、(数6)および(数7)によれば、静磁場B(r)は、次式で表すことができる。ここで、(数8)における第1項は、被験者から見て磁気センサアレイ210の手前の空間に存在する磁場源(測定対象磁場)を示している。また、(数8)における第2項は、生体50から見て磁気センサアレイ210の奥の空間に存在する磁場源が作る外乱磁場を示している。
Figure 0007204908000008
球面調和関数を使った級数展開の形でラプラス方程式の解を表した場合、その一般解は無限級数となるが、生体50からの磁場を計測するのに十分なSNR(信号ノイズ比、すなわち、外乱磁場及びセンサノイズに対する測定対象磁場信号の比)が得られればよく、実際には10項程度の級数で表せば十分であると言われている。また、例えば脳磁計における信号空間分離の級数については、Lin=8、Lout=3程度でよいと言われている。したがって、本実施形態においても、Lin=8、Lout=3の場合を一例として説明する。しかしながら、LinおよびLoutの値は、これに限定されるものではなく、外乱磁場を十分抑制し測定対象磁場だけを算出するのに十分な、いかなる数値であってもよい。
ここで、各磁気センサセル220におけるセンサ部300x、y、およびzの感磁軸方向と磁気感度を表すベクトルを、それぞれ、nx、ny、およびnzとし、添字tを転置行列として、al,mおよびbl,mを次式のように定義する。すなわち、al,mおよびbl,mを、センサ部300x、y、およびzの感磁軸方向と磁気感度を表す各ベクトル)nx、ny、nzと、三次元のベクトル信号である球面調和関数との内積を成分として有するベクトルとして定義する。これは、各磁気センサセル220において、球面調和関数を直交座標系でサンプリングすることを意味している。なお、このal,mおよびbl,mは磁気センサセル220の個数を3倍した数の次元を持つベクトルとなる。また、各センサ部300の感磁軸方向と磁気感度を表す各ベクトルnx、ny、nzは、先述した主軸方向の感度、および、他軸方向の感度と対応したベクトルでよい。nxは、Sxx、Sxy、Sxzに対応してよい。nyは、Syx、Syy、Syzに対応してよい。nzは、Szx、Szy、Szzに対応してよい。このように、センサ部300x、y、およびzの主軸方向の感度と他軸方向の感度補正を含めて計算されたal,mおよびbl,mの値は基底ベクトル記憶部880に記憶される。基底ベクトル記憶部880が、磁気感度(主軸感度、他軸感度)の補正を含めて計算されたal,mおよびbl,mの値を記憶する本実施形態に係る磁気計測装置10は、動作時に、取得された計測データに対して較正演算部850における補正を行うことで、各磁気センサセル220の磁気感度(主軸感度、他軸感度)の補正を行うことが可能となる。
Figure 0007204908000009
そうすると、ある時刻に磁気センサセルアレイ210において出力されるセンサ出力ベクトルΦは、以下の式で表すことができる。
Figure 0007204908000010
さらに、Sin、Sout、Xin、およびXoutをそれぞれ次のように定義する。すなわち、Sinを、l=1からl=Linまで、各lにおいてm=-lからlまでの整数をとった時の各ベクトルaを順に列に並べた、計Lin・(Lin+2)列のベクトルと定義する。また、Soutを、l=1からL=Loutまで、各lにおいてm=-lからlまでの整数をとった時の各ベクトルbを順に列に並べた、計Lout・(Lout+2)列のベクトルと定義する。また、Xinを、l=1からl=Linまで、各lにおいてm=-lからlまでの整数をとった時の各多極モーメントαを順に列に並べたベクトルを転置した、計Lin・(Lin+2)行のベクトルと定義する。また、Xoutを、l=1からl=Linまで、各lにおいてm=-1からlまでの整数をとった時の各多極モーメントβを順に列に並べたベクトルを転置した、計Lout・(Lout+2)行のベクトルと定義する。
Figure 0007204908000011
そうすると、センサ出力ベクトルΦは、次式に示すように、行列Sと縦ベクトルXの内積の形で表すことができる。ここで、行列Sは、基底ベクトルを示し、例えば、ステップ1320において、信号空間分離部890が基底ベクトル記憶部880から取得したものである。また、縦ベクトルXは、基底ベクトルに係る係数を示す。
Figure 0007204908000012
この(数12)で得られたセンサ出力ベクトルΦのモデル式に基づいて、次式を用いてΦ=S・Xを最小2乗近似で満たす縦ベクトルXを決定する。これにより、信号空間分離部890は、磁場の空間分布を解くことができる。
Figure 0007204908000013
本実施形態において、図12に示すように、生体50の表面上の複数の磁場位置1200の磁場を算出する場合には、(数13)で求めたXを用いた(数14)により、センサ出力ベクトルΦに基づいて、当該複数の磁場位置1200のベクトルrにおける磁場を算出することができる。(数14)において、第1項は、生体50の表面上の磁場位置1200の測定対象磁場を示し、第2項は外乱磁場を示す。
Figure 0007204908000014
本実施形態に係る信号空間分離部890は、複数の磁場位置1200(1)~(M)のそれぞれについて(数14)を用いて磁場を算出することができる。信号空間分離部890は、外乱磁場成分(すなわち、(数14)における第2項の成分)を抑制した結果を出力する。信号空間分離部890は、磁場位置1200のベクトルrにおける測定対象磁場、すなわち、(数14)における第1項の成分だけを出力してよい。
次に、ステップ1350において、計算部895は、信号空間分離部890からの測定対象磁場成分の磁場データBに基づいて生体50内に流れる電流を算出する。計算部895は、信号空間分離部890からのM個の磁場データB1~BMから、図12に示すようなN個の電流J1~JNを求めてよい。まず、電流から磁場に変換する順問題は、リードフレーム行列Lを用いて(数15)のように表すことができる。ここで、磁場B1~BM、および電流J1~JNは、それぞれ3次元ベクトルである。リードフレーム行列Lの行列要素の値は、生体50をモデル化する有限要素法(FEM)によって算出されてよい。
Figure 0007204908000015
計算部895は、順問題でリードフレーム行列を算出した後に、その逆問題としてN個の電流J1~JNを算出してよい。計算部895は、逆問題において、(数16)に示すような2乗誤差を最小にするように、(数17)に示す式で電流J1~JNをそれぞれ算出することができる。
Figure 0007204908000016
Figure 0007204908000017
以上のように、計算部895は、生体50内の複数位置における電流を算出して生体50内の電流分布を出力することができる。ステップ1310は、繰り返し実行されてよく、全ての電極対に対応する計測データを取得した後にも、同様に、電流対毎の計測データの取得を繰り返してよい。ステップ1330~1350は、ステップ1310と並行に行われてよく、電流印加および磁場測定しながらリアルタイムで算出結果を出力することができる。また、本実施形態の計測装置10は、例えば、情報処理部30のディスプレイ等により、EITの技術の一部を用いて、算出結果の電流分布に応じた生体50内のインピーダンス分布を示す画像を生成して表示することができる。
本実施形態の計測装置10は、信号空間分離部890により外乱磁場を抑制して、生体50の外表面上の磁場を精度よく検出することができる。本実施形態の計測装置10は、磁気センサアレイ210の磁場検出結果に基づいて、生体50の外表面上の多数の位置の磁場を算出することができるため、分解能を高めることができる。
図14は、本実施形態に係る計測装置10の変形例の一部を示す。図14の計測装置10は、図1の計測装置10と同様の構成を有し、ただし、電流印加ユニット100と磁気センサユニット110とが腹巻き状に固定される。
図14の計測装置10は、電流印加ユニット100の少なくとも1部と磁気センサユニット110の少なくとも1部とを生体50に固定するための固定部1300を有する。固定部1300は、中空部分の直径が変更可能な円筒状であってよく、生体50が中空部分に入って固定されることで、生体50と電流印加ユニット100の少なくとも1部および磁気センサユニット110の少なくとも1部との位置関係を固定してよい。一例として、電流印加ユニット100の複数の電極800は、固定部1300の一方の側に生体50に接触するように固定され、磁気センサユニット110の磁気センサアレイ210は、固定部1300の他方の側に固定されてよい。図14の計測装置10は、図1に示すヘッド120と、駆動部125と、ベース部130と、ポール部140とを有さなくてもよい。
なお、いずれの実施形態においても、磁気センサアレイ210は生体50に接触しても接触していなくてもよい。また、計測装置10は、本体部20における、電極800および磁気センサアレイ210以外の少なくとも1つの構成が、情報処理部30に含まれてもよい。
図15および図16は、実施形態の計測装置10による計測方法の変形例を説明するための説明図を示す。変形例の計測方法は、図1~図14において説明した計測方法と同様の工程を有してよく、計測装置10によって実行されてよい。ただし、図1~図14において説明した計測方法では、信号空間分離部890は、生体50の重心が配置されるべき位置を座標原点に設定したが、変形例の計測方法において信号空間分離部890は、生体50の重心が配置されるべき位置よりも磁気センサアレイ210に近い複数の位置をそれぞれ座標原点として設定する。以下、図1~図14において説明した計測方法と異なる点について主に述べる。
図13のステップ1300では、基底ベクトル記憶部880は、生体50の重心が配置されるべき位置よりも磁気センサアレイ210に近い位置を座標原点に指定した時に球面調和関数を空間サンプリングして得られる磁場信号ベクトルを基底ベクトルとして記憶する。図15においては、生体50の重心が配置されるべき位置よりも磁気センサアレイ210に近く、当該位置よりもX方向でプラス方向(左側)にずれた位置を座標原点として設定する。図16においては、生体50の重心が配置されるべき位置よりも磁気センサアレイ210に近く、当該位置よりもX方向でマイナス方向(右側)にずれた位置を座標原点として設定する。図15および16の座標原点は、図1~図14において説明した計測方法の座標原点と同じ、XZ平面に平行な断面に設定されてよい。基底ベクトル記憶部880は、図15の左側の信号ベクトルと図16の右側の信号ベクトルとをそれぞれ基底ベクトルとして記憶してよい。
ここで、生体50の重心は、例えば、生体50において電極が接触している位置におけるXZ平面に平行な断面の重心、当該断面におけるX方向の最大幅の中心位置、または当該断面におけるZ方向の最大幅の中心位置であってよい。
ステップ1320において、信号空間分離部890は、ステップ1300において基底ベクトル記憶部880が基底ベクトルとして記憶した右側および左側の信号ベクトルを、それぞれ基底ベクトル記憶部880から取得する。
ステップ1330において、信号空間分離部890は、ステップ1310において取得した磁場計測データBによって示される磁場の空間分布を、ステップ1320において取得した右側および左側の信号ベクトルを基底ベクトルとしてそれぞれ利用して級数展開する。そして、信号空間分離部890は、級数展開によって得られたベクトルから、右側および左側の磁場の空間分布を、それぞれ、測定対象磁場と外乱磁場とに信号分離する。これにより、信号空間分離部890は、生体50の重心が配置されるべき位置よりも磁気センサアレイ210に近い複数の位置のそれぞれを座標原点に設定した場合に対応する異なる複数の磁場の空間分布のそれぞれを、生体50からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離してよい。
ステップ1340において、信号空間分離部890は、ステップ1330において信号分離した結果に基づいて、外乱磁場を抑制して、右側および左側の測定対象磁場だけをそれぞれ算出して計算部895に出力する。右側および左側の測定対象磁場の計算は、それぞれ、(数6)~(数14)を用いて同様に実施されてよい。
次に、ステップ1350において、計算部895は、信号空間分離部890からの右側および左側の測定対象磁場成分の磁場データBに基づいて、それぞれ生体50内に流れる電流を算出する。これにより、推定部870の計算部895は、異なる複数の磁場の空間分布にそれぞれ対応する生体50内の異なる複数の領域(生体50内の右側および左側の領域)を流れる電流を算出してよい。
本実施形態において、座標原点を磁気センサアレイ210により近くすることで、数13の解^Xinに対応した信号源が存在する信号源空間が狭くなるため、式(例えば(数15)等)の不適切度合いが低減され、信号源空間に含まれる電流要素について高精度の検出が可能となる。例えば、生体50の内部の右側と左側の領域に流れる電流の分布(または生体50内のインピーダンス分布を示す2つの画像)を比較することで、これらの領域の異常を推定することができる。従って、変形例の計測方法は、一例として、肺水腫等の肺の診断に好適である。図15においては、二つの電極800(2)と800(3)のあいだで電流が注入されるため、生体50内において、これら電極800(2)と800(3)付近を流れる電流や電極800(2)と800(3)につながる電流ケーブルに起因した磁場がセンサベクトル信号Φにおいて支配的な成分となってしまう。しかし、本実施形態において、座標原点を磁気センサアレイ210により近くすることで、信号源空間を狭めることができるため、信号源空間に含まれ、計測したい対象となる信号源(電流要素)に対する計測の精度を高めることが可能となる。
なお、図1~16に係る実施形態において、各磁気センサセル220は、磁場を3軸方向で検出可能でなくてもよく、磁気センサアレイ210は、磁気センサアレイ210全体として、磁場を3軸方向で検出可能であればよい。
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
図17は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インターフェイス2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
通信インターフェイス2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェイス2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェイス2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 計測装置
20 本体部
30 情報処理部
50 生体
100 電流印加ユニット
110 磁気センサユニット
120 ヘッド
125 駆動部
130 ベース部
140 ポール部
210 磁気センサアレイ
220 磁気センサセル
230 センサデータ収集部
300 センサ部
520 磁気センサ
530 磁場生成部
532 増幅回路
534 コイル
540 出力部
702 磁気抵抗素子
704 磁気収束板
706 磁気収束板
800 電極
810 電流印加部
820 制御部
830 計測データ取得部
840 AD変換器
842 クロック発生器
850 較正演算部
860 記憶部
870 推定部
880 基底ベクトル記憶部
890 信号空間分離部
895 計算部
1200 磁場位置
1300 固定部
2200 コンピュータ
2201 DVD-ROM
2210 ホストコントローラ
2212 CPU
2214 RAM
2216 グラフィックコントローラ
2218 ディスプレイデバイス
2220 入/出力コントローラ
2222 通信インターフェイス
2224 ハードディスクドライブ
2226 DVD-ROMドライブ
2230 ROM
2240 入/出力チップ
2242 キーボード

Claims (13)

  1. 生体に接触する複数の電極を有する電極ユニットと、
    複数の磁気センサセルを有し、三次元空間内の複数の箇所において3軸方向の入力磁場を検出可能な磁気センサアレイと、
    前記複数の電極のうちの少なくとも1つの電極対により前記生体に電流を流す電流印加部と、
    前記生体に電流を流している間に前記磁気センサアレイが前記生体から検出した前記入力磁場に基づく計測データを取得する計測データ取得部と、
    前記計測データに基づいて、前記生体内に流れる電流を推定する推定部とを備え
    前記推定部は、
    前記計測データによって示される磁場の空間分布を、前記生体からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離する信号空間分離部と、
    分離した前記測定対象磁場に基づいて、前記生体内に流れる電流を算出する計算部とを備え、
    前記複数の磁気センサセルはそれぞれ、磁気抵抗素子と磁気収束板とを有する複数の磁気センサを有し、
    前記信号空間分離部は、前記磁場の空間分布を、正規直交関数の空間分布を持つ磁場を前記磁気センサアレイで検出したときに前記磁気センサのそれぞれが出力する信号ベクトルを基底ベクトルとして分離する
    計測装置。
  2. 生体に接触する複数の電極を有する電極ユニットと、
    複数の磁気センサセルを有し、三次元空間内の複数の箇所において3軸方向の入力磁場を検出可能な磁気センサアレイと、
    前記複数の電極のうちの少なくとも1つの電極対により前記生体に電流を流す電流印加部と、
    前記生体に電流を流している間に前記磁気センサアレイが前記生体から検出した前記入力磁場に基づく計測データを取得する計測データ取得部と、
    前記計測データに基づいて、前記生体内に流れる電流を推定する推定部とを備え、
    前記推定部は、
    前記計測データによって示される磁場の空間分布を、前記生体からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離する信号空間分離部と、
    分離した前記測定対象磁場に基づいて、前記生体内に流れる電流を算出する計算部とを備え、
    前記信号空間分離部は、前記生体の重心が配置されるべき位置よりも前記磁気センサアレイに近い位置を座標原点に設定した場合の前記磁場の空間分布を、前記生体からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離する
    計測装置。
  3. 前記磁気収束板は、前記磁気抵抗素子の両端に配置される請求項1に記載の計測装置。
  4. 前記電流印加部は、前記少なくとも1つの電極対により前記生体に交流電流を流す請求項1から3のいずれか一項に記載の計測装置。
  5. 前記少なくとも1つの電極対により前記生体に流れる電流と、前記計測データ取得部による前記計測データの取得とを同期する制御部を備える
    請求項1から4のいずれか一項に記載の計測装置。
  6. 前記磁気センサアレイは、前記電極ユニットと非接触に配置される
    請求項1からのいずれか一項に記載の計測装置。
  7. 前記磁気センサアレイは、前記電極ユニットに対して対向して配置される
    請求項に記載の計測装置。
  8. 前記複数の電極は、前記生体に接触して並んで配置され、前記電流印加部は、前記複数の電極のうち2つの電極からなる電極対に電流を印加して前記生体に電流を流す
    請求項1からのいずれか一項に記載の計測装置。
  9. 前記電流印加部は、隣接する2つの電極からなる電極対に、電極を1つ毎にずらしながら順に電流を印加して前記生体に電流を流す
    請求項に記載の計測装置。
  10. 前記信号空間分離部は、前記生体の重心が配置されるべき位置よりも前記磁気センサアレイに近い複数の位置のそれぞれを座標原点に設定した場合に対応する異なる複数の前記磁場の空間分布のそれぞれを、前記生体からの測定対象磁場と外乱磁場とに分離し、
    前記推定部は、異なる複数の前記磁場の空間分布にそれぞれ対応する前記生体内の異なる複数の領域を流れる電流を算出する
    請求項に記載の計測装置。
  11. 前記磁気センサアレイは、曲面状に配置される
    請求項1から10のいずれか一項に記載の計測装置。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の計測装置を用いた計測方法であって、前記計測方法は、
    生体に接触する電極ユニットの複数の電極のうちの少なくとも1つの電極対により前記生体に電流を流す段階と、
    三次元空間内の複数の箇所において3軸方向の入力磁場を検出可能な磁気センサアレイにより前記生体から検出した入力磁場に基づく計測データを、前記生体に電流を流している間に取得する段階と、
    前記計測データに基づいて、前記生体内に流れる電流を推定する段階とを備える
    計測方法。
  13. コンピュータにより実行されて、前記コンピュータを、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の計測装置
    として機能させるためのプログラム。
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