JP7204864B1 - 内燃機関制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズによる点火時期の遅角を抑制しつつ、ノックを精度良く検出することができる内燃機関制御装置を得ることを目的とする。【解決手段】ノイズ回避部48は、ノイズ回避処理において、処理前ノック強度Vk1がノイズ判定閾値Vnthよりも小さい場合、ノイズが発生したと判定する。また、ノイズ回避部48は、ノイズ回避処理において、設定期間内にノイズが再び発生したと判定した場合に、点火時期の遅角を禁止する。また、ノイズ回避部48は、少なくとも1つのノック固有周波数成分の処理前ノック強度Vk1が設定期間内にノイズ判定閾値Vnth以上となった場合、及び2つ以上のノック固有周波数成分のノック強度Vk1が基準ノイズ判定閾値Vnthb以上となった場合に、点火時期を遅角することを許容する。【選択図】図3

Description

本開示は、内燃機関制御装置に関するものである。
従来の内燃機関用ノック制御装置では、予め設定されたノイズレベル領域内の振動が連続的に検出された場合に、ノイズによる振動であると判定され、点火時期の遅角処理がキャンセルされる(例えば、特許文献1参照)。
特許第2505638号公報
上記のような従来の内燃機関用ノック制御装置では、低温時に振動のレベルが大きくなるノイズによる点火時期の遅角処理をキャンセルするには、ノイズを判定するためのノイズレベル領域を広く設定する必要がある。しかし、ノイズレベル領域が広いと、低温時にノックが発生した場合にも遅角処理がキャンセルされる恐れがある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ノイズによる点火時期の遅角を抑制しつつ、ノックを精度良く検出することができる内燃機関制御装置を得ることを目的とする。
本開示に係る内燃機関制御装置は、内燃機関の振動を検出するノックセンサからの振動検出信号と、内燃機関のクランク角度を検出するクランク角センサからの角度検出信号とが入力される電子制御装置を備え、電子制御装置は、振動検出信号と角度検出信号とからノック固有周波数成分の振動波形を検出する振動波形検出部と、振動波形のピーク値に基づいて、ノック判定閾値を算出するノック判定閾値算出部と、ピーク値とノック判定閾値とに基づいて、ノイズ回避処理を実行する前のノック強度である処理前ノック強度を算出するノック強度算出部と、内燃機関の暖機状況を示す温度である暖機状況温度に基づいてノイズ判定閾値を算出するとともに、暖機状況温度が設定温度範囲内である場合のノイズ判定閾値として、基準ノイズ判定閾値を算出するノイズ判定閾値算出部と、処理前ノック強度とノイズ判定閾値と基準ノイズ判定閾値とに基づいてノイズ回避処理を実行し、ノイズ回避処理を実行した後のノック強度である処理後ノック強度を算出するノイズ回避部とを有しており、ノイズ回避処理は、ノイズによる点火時期の遅角を回避する処理であり、振動波形検出部、ノック判定閾値算出部、ノック強度算出部、ノイズ判定閾値算出部、及びノイズ回避部のそれぞれは、2つ以上のノック固有周波数成分のそれぞれについて、処理を実行し、ノイズ回避部は、ノイズ回避処理において、処理前ノック強度がノイズ判定閾値よりも小さい場合にノイズが発生したと判定し、設定期間内にノイズが再び発生したと判定した場合に、点火時期の遅角を禁止し、ノイズ回避部は、ノイズ回避処理において、少なくとも1つのノック固有周波数成分の処理前ノック強度が設定期間内にノイズ判定閾値以上となった場合、及び2つ以上のノック固有周波数成分の処理前ノック強度が基準ノイズ判定閾値以上となった場合に、ノックが発生したと判定して点火時期を遅角することを許容する。
本開示の内燃機関制御装置によれば、ノイズによる点火時期の遅角を抑制しつつ、ノックを精度良く検出することができる。
実施の形態1による内燃機関、吸気系、及び排気系を示す概略の構成図である。 図1の内燃機関の制御系を示すブロック図である。 図2の電子制御装置の要部を示すブロック図である。 比較例によるノイズ回避部の動作を示すフローチャートである。 完暖状態における比較例のノイズ回避部によるノック及びノイズの判定領域を示す説明図である。 冷機状態における比較例のノイズ回避部によるノック及びノイズの判定領域を示す説明図である。 実施の形態1のノイズ回避部によるノイズ回避処理を示すフローチャートである。 実施の形態1のノイズ回避部によるノック及びノイズの判定領域を示す説明図である。 実施の形態1の電子制御装置の各機能を実現する処理回路の第1例を示す構成図である。 実施の形態1の電子制御装置の各機能を実現する処理回路の第2例を示す構成図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による内燃機関、吸気系、及び排気系を示す概略の構成図である。実施の形態1の内燃機関1は、車両に搭載されているガソリン機関である。
内燃機関1は、シリンダ2、ピストン3、点火プラグ4、点火コイル5、可変吸気バルブ機構6、インジェクタ7、クランクシャフト8、検出板9、クランク角センサ10、ノックセンサ11、及び水温センサ12を有している。
ピストン3は、シリンダ2内に設けられている。点火プラグ4は、シリンダ2に設けられている。また、点火プラグ4は、シリンダ2内の混合気に点火する。点火コイル5は、点火プラグ4に接続されている。また、点火コイル5は、点火プラグ4が放電するための高電圧を生成する。
可変吸気バルブ機構6は、吸気バルブを有している。吸気バルブは、シリンダ2の吸気ポートを開閉する。また、可変吸気バルブ機構6においては、吸気バルブの開閉タイミング又は吸気バルブのリフト量が制御可能になっている。
インジェクタ7は、シリンダ2の吸気ポートに設けられている。また、インジェクタ7は、吸気ポートに燃料を噴射する。なお、インジェクタ7は、シリンダ2内に燃料を直接噴射できるように配置されてもよい。
クランクシャフト8には、クランクを介してピストン3が連結されている。クランクシャフト8は、ピストン3の往復運動によって回転する。検出板9は、クランクシャフト8に固定されている。これにより、検出板9は、クランクシャフト8と一体に回転する。
クランク角センサ10は、検出板9のエッジを検出する。ノックセンサ11は、内燃機関1の振動を検出する。水温センサ12は、暖機状況温度として、冷却水温を検出する。暖機状況温度は、内燃機関1の暖機状況を示す温度である。冷却水温は、内燃機関1の冷却水の温度である。
吸気系21は、吸気管22、エアフローセンサ23、電子制御式スロットルバルブ24、開度センサ25、サージタンク26、及び吸気圧センサ27を有している。
吸気管22の下流端は、シリンダ2の吸気ポートに接続されている。エアフローセンサ23は、吸気管22に設けられている。また、エアフローセンサ23は、吸入空気流量を検出する。
電子制御式スロットルバルブ24は、エアフローセンサ23よりも内燃機関1側において、吸気管22に設けられている。電子制御式スロットルバルブ24の開度は、吸入空気流量を調整するために電子的に制御される。開度センサ25は、電子制御式スロットルバルブ24の開度を検出する。
サージタンク26は、電子制御式スロットルバルブ24よりも内燃機関1側において、吸気管22に設けられている。また、サージタンク26は、空気の流量の増減を平準化する。吸気圧センサ27は、サージタンク26内の圧力を検出する。
なお、エアフローセンサ23及び吸気圧センサ27のいずれか一方が省略されてもよい。また、電子制御式スロットルバルブ24を通過する吸入空気の温度は、図示しない吸気温センサによって検出される。
排気系31は、排気管32、及び空燃比センサ33を有している。排気管32の上流端は、シリンダ2の排気ポートに接続されている。
空燃比センサ33は、排気管32に設けられている。また、空燃比センサ33は、排気ガスの空燃比を検出する。
排気管32における空燃比センサ33の下流には、図示しない触媒が設けられている。触媒は、排気ガスを浄化する。
図2は、図1の内燃機関1の制御系を示すブロック図である。内燃機関1及び吸気系21を制御する内燃機関制御装置は、電子制御装置41を備えている。
電子制御装置41には、クランク角センサ10からの角度検出信号、ノックセンサ11からの振動検出信号、及び水温センサ12からの水温検出信号が入力される。また、電子制御装置41には、エアフローセンサ23からの流量検出信号、開度センサ25からの開度検出信号、及び吸気圧センサ27からの吸気圧検出信号も入力される。
また、電子制御装置41には、空燃比センサ33からの空燃比検出信号も入力される。また、電子制御装置41には、図示しないバッテリの出力電圧に関する信号、図示しないスタータスイッチのオンオフ信号、図示しない大気圧センサにより測定された大気圧の信号等も入力される。
電子制御装置41は、可変吸気バルブ機構6、インジェクタ7、コイル駆動回路13、及び電子制御式スロットルバルブ24を制御する。コイル駆動回路13は、点火コイル5を駆動する回路である。電子制御装置41は、コイル駆動回路13を制御することによって、点火時期を進遅角制御する。また、電子制御装置41は、図示しない複数のアクチュエータも制御する。
内燃機関1の運転中にノックが発生すると、内燃機関1のボア径、及びノックの振動モードに応じて、ノック固有周波数成分の振動が発生する。このため、電子制御装置41は、ノック固有周波数成分の振動強度を測定することにより、ノックを検出する。また、電子制御装置41は、ノックを検出した場合に、振動強度に応じて点火時期を遅角し、ノックを抑制する。
図3は、図2の電子制御装置41の要部を示すブロック図である。図3では、ノックによる点火時期の遅角制御に関連する部分のみが示されている。
電子制御装置41は、機能ブロックとして、ローパスフィルタ42、A/D変換部43、振動波形検出部44、ノック判定閾値算出部45、ノック強度算出部46、ノイズ判定閾値算出部47、ノイズ回避部48、及びノック補正量算出部49を有している。
ノックセンサ11からの振動検出信号は、ローパスフィルタ42に入力される。クランク角センサ10からの角度検出信号は、振動波形検出部44とノイズ判定閾値算出部47とに入力される。水温センサ12からの水温検出信号は、ノイズ判定閾値算出部47に入力される。
ローパスフィルタ42は、振動検出信号から高周波成分を除去する。そして、ローパスフィルタ42は、振動検出信号の低周波成分のみをA/D変換部43に入力する。振動検出信号の低周波成分は、ノック成分に対応している。
A/D変換部43は、アナログ信号である振動検出信号を、デジタル信号に変換し、振動波形検出部44に入力する。
振動波形検出部44は、振動検出信号の低周波成分と、角度検出信号とから、設定クランク角度領域におけるノック固有周波数成分の振動波形を検出する。即ち、振動波形検出部44は、クランク角度に対応させて、振動波形を検出する。また、振動波形検出部44は、検出した振動波形のピーク値Vpを算出する。設定クランク角度領域は、ノック発生領域に対応するクランク角度の領域である。
ノック判定閾値算出部45は、ピーク値Vpに基づいてノック判定閾値Vthを算出し、算出したノック判定閾値Vthをノック強度算出部46に入力する。
ノック強度算出部46は、ピーク値Vpとノック判定閾値Vthとに基づいて、処理前ノック強度Vk1を算出する。処理前ノック強度Vk1は、ノイズ回避部48におけるノイズ回避処理を実行する前のノック強度である。ノイズ回避処理は、ノイズによる点火時期の遅角を回避する処理である。ノック強度算出部46は、処理前ノック強度Vk1をノイズ回避部48に入力する。
ノイズ判定閾値算出部47は、角度検出信号と水温検出信号とを用いて、ノイズ判定閾値Vnthと基準ノイズ判定閾値Vnthbとを算出する。そして、ノイズ判定閾値算出部47は、ノイズ判定閾値Vnthと基準ノイズ判定閾値Vnthbとをノイズ回避部48に入力する。
ノイズ回避部48は、処理前ノック強度Vk1とノイズ判定閾値Vnthと基準ノイズ判定閾値Vnthbとに基づいて、ノイズ回避処理を実行し、処理後ノック強度Vk2を算出する。処理後ノック強度Vk2は、ノイズ回避処理を実行した後のノック強度である。ノイズ回避処理の詳細については、後述する。ノイズ回避部48は、処理後ノック強度Vk2をノック補正量算出部49に入力する。
ノック補正量算出部49は、処理後ノック強度Vk2に基づいて、点火時期を遅角補正するためのノック補正量θkを算出する。そして、ノック補正量算出部49は、ノック補正量θkをコイル駆動回路13に入力する。
以下、図3の各機能ブロックにおける詳細な処理内容について説明する。A/D変換部43は、一定の時間間隔ごとにA/D変換を実行する。一方、ローパスフィルタ42は、A/D変換部43において全てのレベルの低周波成分を取り込めるように、ゲイン変換機能も有している。
例えば、ローパスフィルタ42は、低周波成分の中心を2.5Vに設定するために、2.5Vにバイアスされている。そして、低周波成分が2.5Vを中心として0V~5Vの範囲内に収まるように、低周波成分のレベルが小さい場合には、ローパスフィルタ42は、2.5Vを中心に低周波成分を増幅する。逆に振動成分が大きい場合には、ローパスフィルタ42は、2.5Vを中心に低周波成分を減衰させる。これにより、ローパスフィルタ42は、全てのレベルの低周波成分をA/D変換部43に入力する。
なお、A/D変換部43における処理は、一定の時間間隔ではなく、常時実行してもよい。この場合、以降の処理において、必要なクランク角度区間のデータのみが振動波形検出部44に入力されてもよい。又は、以降の処理において、必要なクランク角度区間のみについてA/D変換処理が実行され、A/D変換処理後の信号が振動波形検出部44に入力されてもよい。
振動波形検出部44は、デジタル信号処理による周波数解析を行い、ノック固有周波数成分の振動波形を算出する。振動波形検出部44におけるデジタル信号処理としては、公知の演算処理、例えば離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)、又は短時間フーリエ変換(STFT:Short-Time Fourier Transform)が用いられる。
これにより、設定時間ごと又は設定クランク角度ごとに、ノック固有周波数成分のスペクトルが振動波形として算出され、そのスペクトルの最大値が振動波形のピーク値Vpとして算出される。
ノック判定閾値算出部45は、以下の式(1)と式(2)とを用いてノック判定閾値Vthを算出する。
具体的には、ノック判定閾値算出部45は、まず内燃機関1の行程ごとに、ピーク値Vp[n]に対して、フィルタ係数Kbglを用いたフィルタ処理を行う。即ち、ノック判定閾値算出部45は、以下の式(1)により、ピーク値Vpの平均値に相当するバックグランドレベルVbgl[n]を算出する。
Vbgl[n]=Kbgl×Vbgl[n-1]+(1-Kbgl)×Vp[n]・・・(1)
続いて、ノック判定閾値算出部45は、式(1)で求めたバックグランドレベルVbgl[n]とノック判定閾値係数Kthとノック判定閾値オフセットVofsとを用いて、以下の式(2)により、ノック判定閾値Vth[n]を算出する。
Vth[n]=Vbgl[n]×Kth+Vofs ・・・(2)
ここで、ノック判定閾値係数Kthとノック判定閾値オフセットVofsとは、充填効率マップとして予め設定されている。充填効率マップは、回転数と吸入空気流量とから求められる充填効率のマップである。
ノック強度算出部46は、ピーク値Vp[n]とノック判定閾値Vth[n]とを用いて、以下の式(3)により、処理前ノック強度Vk1[n]を算出する。
Vk1[n]=(Vp[n]-Vth[n])/Vth[n] ・・・(3)
処理前ノック強度Vk1[n]は、ノック判定閾値Vth[n]により正規化されている。このため、ピーク値Vpとノック判定閾値Vthとの偏差の大きさ、及びピーク値Vpの大きさが変動しても、常に適切な処理前ノック強度Vk1を算出することができる。また、Vk1[n]≦0である場合は、ノックによる振動もノイズによる振動も発生していないことがわかる。また、Vk1[n]>0である場合は、ノック又はノイズによる振動が発生していることがわかる。
内燃機関1には、ノックに起因したノック振動だけでなく、内燃機関1の運動部分に起因したノイズ振動が発生する。そして、ノイズ振動は、ノック固有周波数の振動に重畳される場合がある。
また、ノイズ振動には、インジェクタ7、吸気バルブ、排気バルブ等の構成部品が作動することに起因して発生する振動と、内燃機関1に固有の振動と、シリンダ2内の混合気の燃焼に起因して発生する振動とがある。内燃機関1に固有の振動には、ピストン3の作動に起因して発生する振動が含まれている。
これらのノイズ振動がノック振動に重畳されることにより、ノック強度算出部46においてノック振動とノイズ振動とを区別できないことがある。
そこで、ノイズ回避部48は、ノイズ回避処理により、ノック振動とノイズ振動とを区別し、処理後ノック強度Vk2[n]を算出する。ノイズ回避処理の詳細については、図4~図8を参照しながら後述する。
ノイズ判定閾値算出部47は、ノイズ判定閾値Vnthと基準ノイズ判定閾値Vnthbを算出する。ノイズ判定閾値算出部47には、回転数-水温マップが予め設定されている。回転数-水温マップは、クランク角センサ10により検出される回転数と、水温センサ12により検出される冷却水温とのマップである。ノイズ判定閾値Vnthは、回転数-水温マップを用いて算出される。
また、ノイズ判定閾値Vnthは、ノイズ振動が発生した場合における振動強度よりも大きな値であり、かつ、ノック振動の振動強度よりも小さな値に設定されている。これにより、ノック振動とノイズ振動とを区別することができる。
基準ノイズ判定閾値Vnthbは、冷却水温が設定温度範囲内である場合のノイズ判定閾値として算出される。設定温度範囲としては、暖機判定温度以上の温度範囲が設定される。暖機判定温度は、内燃機関1が完全に暖機された状態であると判定される最低温度である。即ち、設定温度範囲は、内燃機関1が完全に暖機された状態であると判定される温度範囲である。
以下では、内燃機関1が完全に暖機された状態を「完暖状態」と称する。また、内燃機関1が完全には暖機されておらず、冷却水温が低い状態を「冷機状態」と称する。
ノイズ判定閾値算出部47は、回転数-水温マップを用いて、基準ノイズ判定閾値Vnthbを読み取ってもよい。また、ノイズ判定閾値算出部47には、回転数と基準ノイズ判定閾値Vnthbとの関係を示すテーブルが設定されていてもよい。
シリンダ2の内壁とピストン3との間で発生するピストンスラップによるノイズ振動は、冷機状態において大きくなる。このため、冷機状態におけるノイズ判定閾値Vnthは、完暖状態におけるノイズ判定閾値Vnthよりも大きな値に設定される。つまり、完暖状態におけるノイズ判定閾値を基準ノイズ判定閾値Vnthbとすると、冷機状態ではVnth>Vnthbの関係が成立する。即ち、冷却水温が設定温度範囲内にない場合におけるノイズ判定閾値Vnthは、基準ノイズ判定閾値Vnthbよりも大きな値に設定されている。
ここで、振動波形検出部44、ノック判定閾値算出部45、ノック強度算出部46、ノイズ判定閾値算出部47、及びノイズ回避部48のそれぞれは、2つ以上のノック固有周波数成分のそれぞれについて、処理を実行する。
ノイズ回避部48は、ノイズ回避処理において、処理前ノック強度Vk1がノイズ判定閾値Vnthよりも小さい場合、ノイズが発生したと判定する。また、ノイズ回避部48は、ノイズ回避処理において、設定期間内にノイズが再び発生したと判定した場合に、点火時期の遅角を禁止する。
また、ノイズ回避部48は、ノイズ回避処理において、少なくとも1つのノック固有周波数成分の処理前ノック強度Vk1が設定期間内にノイズ判定閾値Vnth以上となった場合、ノックが発生したと判定して点火時期を遅角することを許容する。また、ノイズ回避部48は、2つ以上のノック固有周波数成分の処理前ノック強度Vk1が基準ノイズ判定閾値Vnthb以上となった場合に、ノックが発生したと判定して点火時期を遅角することを許容する。
ノック補正量算出部49は、以下の式(4)、式(5)、及び式(6)により、処理後ノック強度Vk2[n]に応じたノック補正量θk[n]を算出する。ノック補正量算出部49は、まず遅角量反映係数Kr及び最大遅角量θminを用いて、式(4)により、ノック強度に応じた1点火ごとの遅角量Δθk[n]を算出する。1点火ごとの遅角量Δθkにおいて、負値が遅角側を表す。
Δθk[n]=max(-Vk2[n]×Kr,θmin) ・・・(4)
処理後ノック強度Vk2は、2つ以上のノック固有周波数成分に対してそれぞれ算出されている。以下では、2つのノック周波数成分を用いた場合の例を示す。2つのノック固有周波数成分のうち、低い方のノック固有周波数成分に対応する処理後ノック強度をVk2Lとし、高い方のノック固有周波数成分に対応する処理後ノック強度をVk2Hとする。
1点火ごとの遅角量Δθkは、式(5)の通り、Vk2L及びVk2Hのうち、大きい方の処理後ノック強度が用いて算出される。
Vk2=max(Vk2L,Vk2H) ・・・(5)
次に、ノック補正量算出部49は、進角復帰係数Ka[n]及び最大進角量θmaxを用いて、式(6)により、1点火ごとの遅角量Δθk[n]を積算する。これにより、点火時期のノック補正量θk[n]が算出される。ノック補正量θkにおいて、負値が遅角側を表し、正値が進角側を表す。
θk[n]=min(θk[n-1]+Δθk[n]+Ka[n],θmax) ・・・(6)
ノック補正量算出部49は、最大進角量θmaxにより、ノック振動が発生していないと判定された場合、運転状態に応じて予め設定された最適点火時期、所謂MBT(Minimum advance for the Best Torque)まで、進角復帰させることができる。
以上に述べた処理により、内燃機関1の運転部分に起因したノイズ振動のうち、高い頻度で発生するノイズ振動によって点火時期の遅角が積算されることが回避される。また、ノック振動が発生したときには、適切に遅角することができる。
なお、上記の各式は、実施の形態1の動作を説明するための一例に過ぎず、これらの式に限定されるものではない。例えば、式(5)では、Vk2L及びVk2Hのうち、大きい方の処理後ノック強度がVk2として用いられるが、以下の式(7)の通り、二乗和平方根により算出したノック強度がVk2として用いられてもよい。
Vk2=(Vk2L+Vk2H1/2 ・・・(7)
次に、図4~図8を参照しながら、ノイズ回避部48の機能について詳細に説明する。但し、ノイズ回避部48の機能について、まずは比較例を用いて説明する。
図4は、比較例によるノイズ回避部の動作を示すフローチャートである。比較例によるノイズ回避部は、実施の形態1のノイズ回避処理を行わないノイズ回避部である。比較例によるノイズ回避部は、図4の処理を周期的に繰り返し実行する。
比較例によるノイズ回避部は、ステップS101において、処理前ノック強度Vk1に基づいて、振動が発生しているか否かを判定する。
振動が発生していない場合、ノイズ回避部は、ステップS102において、処理後ノック強度Vk2を0とする。また、ノイズ回避カウンタCnを、以下の式(8)の通り、前回値から1減算して、処理を終了する。
Cn[n]=Cn[n-1]-1 ・・・(8)
ノイズ回避カウンタCnの初期値は、予め設定される正の整数である。また、ノイズ回避カウンタCnは、リセットされることにより初期値に戻される。
一方、振動が発生している場合、即ちVk1>0だった場合、ノイズ回避部は、ステップS103において、処理前ノック強度Vk1がノイズ判定閾値Vnthよりも小さいか否かを判定する。
処理前ノック強度Vk1がノイズ判定閾値Vnth以上である場合、ノイズ回避部は、ノックによる振動が発生していると判定し、ステップS104において、処理後ノック強度Vk2をVk1とする。また、ノイズ回避カウンタCnを前述の式(8)と同様に、前回値から1減算して、処理を終了する。
一方、処理前ノック強度Vk1がノイズ判定閾値Vnthよりも小さい場合、ノイズ回避部は、ステップS105において、ノイズ回避カウンタCnに基づいて、高い頻度でノイズによる振動が発生しているか否かを判定する。つまり、過去の処理においてノイズによる振動が発生していた可能性があると判定してから、設定回数以上の処理が実行されたか否かを判定する。
ノイズ回避カウンタCnの値が0である場合、ノイズ回避部は、ステップS106において、処理後ノック強度Vk2をVk1に設定し、ノイズ回避カウンタCnをリセットして、処理を終了する。処理後ノック強度Vk2をVk1に設定する理由は、ノイズ回避部が、ノックによる振動か高い頻度で発生するノイズによる振動かの判別を行えず、安全側の選択として、ノックによる振動であるとみなすためである。
一方、ノイズ回避カウンタCnの値が0でない場合、ノイズ回避部は、ステップS108において、高い頻度でノイズによる振動が発生している場合の処置として、処理後ノック強度Vk2を0とし、ノイズ回避カウンタCnをリセットして、処理を終了する。
このように、ノイズ回避カウンタCnは、設定期間内に同一気筒でノイズ振動が立て続けに発生しているか否かを判定するためのタイマーである。また、ノイズ回避カウンタCnの初期値は、高い頻度か否かを判別するための閾値である。
比較例のノイズ回避部では、ノイズ判定閾値よりも小さいノック強度の振動がノイズと判定され、処理後ノック強度Vk2が0にされる。これにより、同一気筒において高い頻度で発生するノイズに対して、点火時期の遅角処理がキャンセルされ、高い頻度で発生するノイズによって点火時期の遅角が積算されることが回避される。
但し、比較例のノイズ回避部では、冷機状態に大きくなるピストンスラップによるノイズに対して、点火時期の誤遅角を防止するためには、ノイズ判定閾値Vnthを大きな値に設定する必要がある。しかし、ノイズ判定閾値Vnthを大きな値に設定すると、実際に冷機状態においてノックによる振動が発生した場合にも、遅角処理がキャンセルされてしまうという課題がある。
この課題について、図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、完暖状態における比較例のノイズ回避部によるノック及びノイズの判定領域を示す説明図である。図6は、冷機状態における比較例のノイズ回避部によるノック及びノイズの判定領域を示す説明図である。
図5及び図6では、2つのノック固有周波数成分のうち、低周波数側の処理前ノック強度Vk1Lがx軸とされ、高周波数側の処理前ノック強度Vk1Hがy軸とされている。
図5に示すように、低い方のノック固有周波数成分に対応するノイズ判定閾値VnthLと、高い方のノック固有周波数成分に対応するノイズ判定閾値VnthHとは、完暖状態において発生するノイズによるノック強度よりも大きな値に設定される。これにより、S領域とS/N領域とが区別される。S領域は、ノック発生時のノック強度領域である。S/N領域は、ノック又はノイズ発生時のノック強度領域である。
なお、Vk1L<0かつVk1H<0の領域であるN領域は、どちらの周波数でも振動が発生していない領域である。
一方、図6に示すように、冷機状態においては、ピストンスラップによるノイズが大きくなる。一般的に、ピストンスラップによるノイズは、内燃機関1又は構成部品の個体差、ノックセンサ11と構成部品との設置距離、内燃機関1の運転状態などにより、ノイズ固有周波数成分が変化する場合がある。
そして、様々なケースにおいて、ノイズによる遅角処理のキャンセルを確実に実施しようとすると、ノイズ判定閾値VnthLとノイズ判定閾値VnthHとを完暖状態時よりも高く設定する必要がある。そうした場合には、S領域とS/N領域との境界が高いレベルになり、実際に冷機状態においてノックによる振動が発生した場合にも遅角処理をキャンセルしてしまう。
これに対して、図7は、実施の形態1のノイズ回避部48によるノイズ回避処理を示すフローチャートである。実施の形態1のノイズ回避部48は、図7の処理を周期的に繰り返し実行する。
以下では、図4と異なる点について説明する。ノイズ回避部48は、ステップS105において、ノイズ回避カウンタCnの値が0でない場合、ステップS107において、ノック固有周波数成分ごとに処理前ノック強度Vk1と基準ノイズ判定閾値Vnthbとを比較する。そして、ノイズ回避部48は、2つ以上のノック固有周波数成分においてVk1>Vnthbが成立するか否かを判定する。
2つ以上のノック固有周波数成分においてVk1>Vnthbが成立する場合、ノイズ回避部48は、ノックによる振動が発生していると判定する。そして、ノイズ回避部48は、ステップS104において、処理後ノック強度Vk2をVk1し、ノイズ回避カウンタCnを前回値から1減算して、処理を終了する。
一方、2つ以上のノック固有周波数成分においてVk1>Vnthbが成立するという条件が満たされない場合、ノイズ回避部48は、ノイズによる振動が発生していると判定する。そして、ノイズ回避部48は、ステップS108において、処理後ノック強度Vk2を0とし、ノイズ回避カウンタCnをリセットして、処理を終了する。
ここで、ピストンスラップによるノイズの固有周波数成分は、変化する場合がある。しかし、ピストンスラップによるノイズは、ノックと比較すると、固有周波数成分の周波数帯の幅が狭く、ノックのように振動モード毎に複数の固有周波数成分は持たない特性がある。
このため、複数のノック固有周波数成分において高いレベルのノイズが同時に重畳する可能性は極めて低い。実施の形態1のノイズ回避部48は、このような特性を利用しており、冷機状態においてノイズが大きくなる場合でも、ノイズとノックとを適切に区別して点火時期の遅角処理を実施することができる。
図8は、実施の形態1のノイズ回避部48によるノック及びノイズの判定領域を示す説明図である。図8では、図5及び図6と同様に、2つのノック固有周波数成分のうち、低周波数側の処理前ノック強度Vk1Lがx軸とされ、高周波数側の処理前ノック強度Vk1Hがy軸とされている。
ノイズ判定閾値VnthLとノイズ判定閾値VnthHとは、回転数と冷却水温とのマップとして予め設定されている。そして、冷機状態におけるノイズ判定閾値VnthLとノイズ判定閾値VnthHとは、冷機状態において発生するノイズによるノック強度よりも大きな値に設定されている。
図5及び図6に示した、比較例の場合、ノイズ判定閾値VnthLとノイズ判定閾値VnthHとにより、S領域とS/N領域とが区別されている。これに対して、実施の形態1の場合、基準ノイズ判定閾値VnthbLと基準ノイズ判定閾値VnthbHとが、完暖状態時に発生するノイズによるノック強度よりも大きな値に設定されている。そして、Vk1L>VnthbLと、Vk1H>VnthbHとが同時に成立する場合は、ノックによる振動が発生しているS領域として、点火時期の遅角処理が実施される。
このような内燃機関制御装置では、ノイズ回避部48は、処理前ノック強度Vk1がノイズ判定閾値Vnthよりも小さい場合、ノイズが発生したと判定する。また、ノイズ回避部48は、ノイズ回避処理において、設定期間内にノイズが再び発生したと判定した場合に、点火時期の遅角を禁止する。また、ノイズ回避部48は、ノイズ回避処理において、少なくとも1つのノック固有周波数成分の処理前ノック強度Vk1が設定期間内にノイズ判定閾値Vnth以上となった場合、ノックが発生したと判定して点火時期を遅角することを許容する。また、ノイズ回避部48は、2つ以上のノック固有周波数成分の処理前ノック強度Vk1が基準ノイズ判定閾値Vnthb以上となった場合に、ノックが発生したと判定して点火時期を遅角することを許容する。
このため、低温時に高い頻度で発生するノイズによって点火時期の遅角が積算されることを回避することができる。また、暖機状況によらずにノック発生時には適切に遅角することができる。即ち、ノイズによる点火時期の遅角を抑制しつつ、ノックを精度良く検出することができる。
また、冷却水温が設定温度範囲内にない場合におけるノイズ判定閾値Vnthは、基準ノイズ判定閾値Vnthbよりも大きな値に設定されている。これにより、冷機状態におけるノイズによる点火時期の遅角をより確実に抑制することができる。
また、ノイズ判定閾値算出部47は、回転数-水温マップを用いて、ノイズ判定閾値Vnthを算出する。このため、ノイズ判定閾値Vnthをより容易に算出することができる。
なお、暖機状況温度は、冷却水温に限らず、例えば、潤滑油温であってもよい。
また、基準ノイズ判定閾値Vnthbとして、使用環境において起こり得る最も高い冷却水温又は潤滑油温でのノイズ判定閾値が設定されてもよい。
また、実施の形態1では、ノイズ回避カウンタCnの初期値として行程数が設定され、行程毎にノイズ回避カウンタCnが1ずつ減算される。しかし、ノイズ回避カウンタCnの初期値として初期時間が設定され、行程毎に経過時間が減算されてもよい。この場合、ノイズの頻度の判定基準が、回転数に依存せず、時間を基準として設定される。
また、ノイズ判定閾値Vnthは、回転数により参照するテーブルにおいて予め設定された値と、冷却水温により参照するテーブルにおいて予め設定された係数との積として算出されてもよい。
また、実施の形態1の電子制御装置41の各機能は、処理回路によって実現される。図9は、実施の形態1の電子制御装置41の各機能を実現する処理回路の第1例を示す構成図である。第1例の処理回路100は、専用のハードウェアである。
また、処理回路100は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。また、電子制御装置41の各機能それぞれを個別の処理回路100で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路100で実現してもよい。
また、図10は、実施の形態1の電子制御装置41の各機能を実現する処理回路の第2例を示す構成図である。第2例の処理回路200は、プロセッサ201及びメモリ202を備えている。
処理回路200では、電子制御装置41の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ202に格納される。プロセッサ201は、メモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各機能を実現する。
メモリ202に格納されたプログラムは、上述した各部の手順又は方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。ここで、メモリ202とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。また、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等も、メモリ202に該当する。
なお、上述した各部の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、上述した各部の機能を実現することができる。
1 内燃機関、10 クランク角センサ、11 ノックセンサ、41 電子制御装置、44 振動波形検出部、45 ノック判定閾値算出部、46 ノック強度算出部、47 ノイズ判定閾値算出部、48 ノイズ回避部、49 ノック補正量算出部。

Claims (2)

  1. 内燃機関の振動を検出するノックセンサからの振動検出信号と、前記内燃機関のクランク角度を検出するクランク角センサからの角度検出信号とが入力される電子制御装置
    を備え、
    前記電子制御装置は、
    前記振動検出信号と前記角度検出信号とからノック固有周波数成分の振動波形を検出する振動波形検出部と、
    前記振動波形のピーク値に基づいて、ノック判定閾値を算出するノック判定閾値算出部と、
    前記ピーク値と前記ノック判定閾値とに基づいて、ノイズ回避処理を実行する前のノック強度である処理前ノック強度を算出するノック強度算出部と、
    前記内燃機関の暖機状況を示す温度である暖機状況温度に基づいてノイズ判定閾値を算出するとともに、前記暖機状況温度が設定温度範囲内である場合の前記ノイズ判定閾値として、基準ノイズ判定閾値を算出するノイズ判定閾値算出部と、
    前記処理前ノック強度と前記ノイズ判定閾値と前記基準ノイズ判定閾値とに基づいて前記ノイズ回避処理を実行し、前記ノイズ回避処理を実行した後のノック強度である処理後ノック強度を算出するノイズ回避部と
    を有しており、
    前記設定温度範囲は、完暖状態における温度範囲であり、
    前記暖機状況温度が前記設定温度範囲内にない場合における前記ノイズ判定閾値は、前記基準ノイズ判定閾値よりも大きな値に設定されており、
    前記ノイズ回避処理は、ノイズによる点火時期の遅角を回避する処理であり、
    前記振動波形検出部、前記ノック判定閾値算出部、前記ノック強度算出部、前記ノイズ判定閾値算出部、及び前記ノイズ回避部のそれぞれは、2つ以上の前記ノック固有周波数成分のそれぞれについて、処理を実行し、
    前記ノイズ回避部は、前記ノイズ回避処理において、前記処理前ノック強度が前記ノイズ判定閾値よりも小さい場合にノイズが発生したと判定し、設定期間内にノイズが再び発生したと判定した場合に、点火時期の遅角を禁止し、
    前記ノイズ回避部は、前記ノイズ回避処理において、少なくとも1つの前記ノック固有周波数成分の前記処理前ノック強度が前記設定期間内に前記ノイズ判定閾値以上となった場合、及び2つ以上の前記ノック固有周波数成分の前記処理前ノック強度が前記基準ノイズ判定閾値以上となった場合に、ノックが発生したと判定して点火時期を遅角することを許容する
    内燃機関制御装置。
  2. 前記ノイズ判定閾値算出部には、前記クランク角センサにより検出される回転数と、前記暖機状況温度とのマップが設定されており、
    前記ノイズ判定閾値算出部は、前記マップを用いて、前記ノイズ判定閾値を算出する請求項1記載の内燃機関制御装置。
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