JP7204064B2 - 周波数検出器 - Google Patents
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Description
図1は、実施の形態1にかかる周波数検出器1の構成を示すブロック図である。周波数検出器1は、入力データを受け取る入力線2と、検出結果を送り出す出力線3と、入力データに補正を施す補正演算器4と、FFTを実施するFFT器5と、最大ピークを検出する検出器6と、出力値を選択する選択器7とを備える。ここでFFT器5は、離散フーリエ変換を実施するものであってもよい。
最初のN個 n=0からN-1まで,φn=0 ・・・(1A)
次のN個 n=0からN-1まで,φn=nπ/N ・・・(1B)
位相生成器11の上記処理は、2N回を1つの単位として繰り返される。
ただし、ここでkは指標を表す。
一方、位相生成器11が式(1B)で与えられる位相φを生成し、θn=exp(-jnφ)を入力信号x={x0,x1,…,xN-1}のそれぞれに乗算すると、FFT器5で行うフーリエ変換は、以下の式(3)となる。
補正なしのフーリエ変換と比較すると、フーリエ変換の基本調波の位相増分は2π/Nであり、k倍波の位相増分は2kπ/N、k+1倍波の位相増分は2(k+1)π/Nである。すなわち、式(1B)が表す位相生成器11の位相増分α=π/Nは、補正なしのフーリエ変換おけるk倍波とk+1倍波の位相増分の半分であることがわかる。位相増分は、nを1つ増やしたときの、指数関数の肩の増分だが、言い換えればフーリエ変換で使う信号の周波数と対応している。
周波数=入力データのサンプリング周波数×指標÷2N ・・・(4)
よって、指標が2p+1であるピークの周波数は、サンプリング周波数×(2p+1)÷2Nで求まる。
サンプリング周波数をそのままに、サンプリング時間を倍に増やし、サンプリング点数を2倍にすれば、分解能は2倍になる。実施の形態1にかかる周波数検出器は、サンプリング時間を2倍にすることで、一定の条件下でFFT点数を2倍して得られる結果と等価の結果を出力する。一定の条件とは、受信した信号は、2つの異なった積分区間でみて信号が変動していない、という条件である。
実施の形態1にかかる周波数検出器は、補正演算器4が1つのFIFO型メモリ8を備える構成のものについて述べた。ただし、本開示技術において、1つのFIFO型メモリ8は最低限必要な台数を示したに過ぎず、これに限定したものではない。実施の形態2にかかる周波数検出器は、複数のFIFO型メモリ8(8a、8b)と、その後段に複数の位相回転器13(13a、13b、13c)と、を備える。
位相φ=((n div N)mod 3)×(x mod N)×2π÷(3N)
・・・(5)
ただし、nはサンプリング番号を、divとmodはそれぞれ整数の割算における商と余剰を表す。
以上の動作により、補正演算器4は、入力値に補正を施す。
FIFO型メモリ8aの後段に配置された位相回転器13aは、位相回転器とは名ばかりで、実際には位相を回転しない。位相回転器13aが回転する位相は、0[rad]だと言い換えてもよい。位相回転器13aは、遅延回路に置き換えることができる。また、位相回転器13aは、FIFO型メモリ8aの保持数を変更することによって、なくす構成としてもよい。
FIFO型メモリ8bの後段に配置された位相回転器13bは、以下の式で与えられる位相を回転させる。
最初のN個 n=0からN-1まで,φn=0 ・・・(6A)
次のN個 n=0からN-1まで,φn=2π/3 ・・・(6B)
最後のN個 n=0からN-1まで、φn=4π/3 ・・・(6C)
入力線2に直接つながれた位相回転器13cは、以下の式で与えられる位相を回転させる。
最初のN個 n=0からN-1まで,φn=0 ・・・(7A)
次のN個 n=0からN-1まで,φn=4π/3 ・・・(7B)
最後のN個 n=0からN-1まで、φn=8π/3 ・・・(7C)
周波数=入力データのサンプリング周波数×指標÷3N ・・・(8)
よって、指標が3q+2であるピークの周波数は、サンプリング周波数×(3q+2)÷3Nで求まる。
最初のN個 n=0からN-1まで,φn=0 ・・・(9A)
次のN個 n=0からN-1まで,φn=i×2π/L ・・・(9B)
その次のN個 n=0からN-1まで、φn=i×4π/L ・・・(9C)
…
最後のN個 n=0からN-1まで、φn=i×2(L-1)π/L・・・(9D)
ただし、iは位相演算器の通し番号(0からL-1まで)である。
実施の形態3にかかる周波数検出器は、既出の実施の形態にかかる周波数検出器とは異なる、別の補正演算器4を備える。図3は、実施の形態3にかかる周波数検出器の補正演算器4の構成を示すブロック図である。
実施の形態4にかかる周波数検出器は、既出の実施の形態にかかる周波数検出器とは異なる、別の補正演算器4を備える。図4は、実施の形態4にかかる周波数検出器の補正演算器4の構成を示すブロック図である。
実施の形態5にかかる周波数検出器は、既出の実施の形態にかかる周波数検出器とは異なる、別の補正演算器4を備える。図5は、実施の形態5にかかる周波数検出器の補正演算器4の構成を示すブロック図である。
既出の実施の形態にかかる周波数検出器は、入力線の数を必要最小限の1とした1系統の構成を示したが、これに限定するものではない。実施の形態6にかかる周波数検出器は、入力を2系統として構成されている。図6は、実施の形態6にかかる周波数検出器の構成を示すブロック図である。
すなわち、実施の形態6にかかる周波数検出器は、FIFO型メモリが接続されている加減算器入力に代えて、あらたに入力系統を増やし、加減算器へ直接入力するように構成し、それぞれの入力系統でサンプリングタイミングの異なったN個のサンプリングデータを入力するように構成した。
実施の形態6にかかる周波数検出器は、入力系統を2系統にしたものであるが、入力系統の数はさらに増やしてもよい。実施の形態7にかかる周波数検出器は、入力系統を3系統に増やしたことが特徴である。図7は、実施の形態7にかかる周波数検出器の構成を示すブロック図である。
既出の実施の形態にかかる周波数検出装置は、最大振幅のピーク周波数を検出する動作について説明がなされてきた。従来の周波数検出装置と同様、検出するピーク周波数は同時に複数あってもよい。実施の形態8にかかる周波数検出装置の構成は、実施の形態1にかかるものの構成と同じである(図1参照)。複数のピーク周波数を検出するときの動作は、具体例による検出器6と選択器7と動作によって明らかになる。
既出の実施の形態にかかる周波数検出器は、専用の処理回路を用いることを前提に説明を行ったが、これに限定するものではない。実施の形態9にかかる周波数検出器は、既出の実施の形態にかかる周波数検出器の機能を、一般的なプロセッサを用いて実現する構成を採用する。図9は、実施の形態9にかかる周波数検出装置の構成を示すブロック図である。
15; 外部メモリ 16; 第二FIFO型メモリ 22; セレクタ 23、25; 遅延器 24、26; 入出力器 34; メモリ 35; プロセッサ36。
Claims (7)
- N個のサンプリングデータからN個のフーリエ変換結果を算出するFFT器と、
前記フーリエ変換結果のうち、振幅が極大となる周波数の順番である指標を検出する検出器と、
を備える周波数検出器であって、
入力線を2つに分岐した2つの入力系統と、
前記2つの入力系統の1つに接続され、遅延をさせるためのFIFO型メモリと、
前記FIFO型メモリが介在する入力系統からのN個のサンプリングデータと他の入力系統からの別のN個のサンプリングデータとを加減算する加減算器と、
位相を生成し、生成した前記位相を複素数に変換する位相生成器と、
前記加減算器により加減算されたデータに、前記位相生成器で前記位相から変換された前記複素数を乗算する乗算器と、からなる補正演算器をさらに備え、
前記乗算器から出力されたデータに対して前記フーリエ変換結果の算出を2回以上実施し、それぞれの前記フーリエ変換結果から検出した複数の指標について対応する振幅を比較して、振幅が大きい方の指標を選択することを特徴とする周波数検出器。 - 前記補正演算器の前記加減算器は、加減算器入力をさらに備え、さらにN個のサンプリングデータを加減算し、
前記加減算器の複数の前記加減算器入力のそれぞれに、位相を回転させる位相回転器をさらに備える請求項1に記載の周波数検出器。 - 前記補正演算器の前記加減算器は、加算結果用出力線と減算結果用出力線との2つの出力線を有し、
前記減算結果用出力線は、遅延させるための第二FIFO型メモリに接続され、さらにその後段に前記乗算器に接続され、
前記加算結果用出力線と前記乗算器の出力線とは、それぞれセレクタに接続され、
前記セレクタは、N回毎に選択先を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の周波数検出器。 - 前記補正演算器は、遅延回路をさらに備え、
前記減算結果用出力線に接続されている前記第二FIFO型メモリは、前記FIFO型メモリと統合したことを特徴とする請求項3に記載の周波数検出器。 - 前記補正演算器は、前記FIFO型メモリに代えて、外部メモリを制御するためのメモリ制御器を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の周波数検出器。
- 前記FIFO型メモリが接続されている前記加減算器入力に代えて、あらたに入力系統を増やし、前記加減算器へ直接入力するように構成し、
それぞれの入力系統でサンプリングタイミングの異なったN個のサンプリングデータを入力するように構成したことを特徴とする請求項2に記載の周波数検出器。 - N個のサンプリングデータからN個のフーリエ変換結果を算出する処理を実行し、
前記フーリエ変換結果のうち、振幅が極大となる周波数の順番である指標を検出する処理を実行するプロセッサを備える周波数検出器であって、
前記プロセッサは
メモリに蓄えたデータに対し、補正演算を施すステップと、
前記補正演算を施したN個のサンプリングデータに対してフーリエ変換を実施するステップと、
前記フーリエ変換結果のN個の複素数について、絶対値を算出するステップと、
前記絶対値が最大である指標を選出し、指標を2倍にするステップと、
選出を2回以上実施した場合、直近の2回のうち、振幅が大きい指標を出力するステップと、
からなる処理を実行することを特徴とする周波数検出器。
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---|---|---|---|
PCT/JP2020/040784 WO2022091331A1 (ja) | 2020-10-30 | 2020-10-30 | 周波数検出器 |
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JP7204064B2 true JP7204064B2 (ja) | 2023-01-13 |
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Family Applications (1)
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JP2022558740A Active JP7204064B2 (ja) | 2020-10-30 | 2020-10-30 | 周波数検出器 |
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---|---|---|---|---|
JP2006234811A (ja) | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Nemerix Sa | 入力信号と基準周波数との周波数差を得る方法並びにこの方法を実行する弁別装置、gps受信機及びコンピュータプログラム |
JP2012247304A (ja) | 2011-05-27 | 2012-12-13 | Sonic Corp | 短時間信号のピークパワースペクトルを検出する方法及び装置 |
US20160097671A1 (en) | 2013-05-16 | 2016-04-07 | Endress+Hauser Gmbh+Co. Kg | Fill level measurement with improved distance determination |
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JP3505441B2 (ja) * | 1999-07-30 | 2004-03-08 | 富士通テン株式会社 | Fft信号処理でのピーク周波数算出方法 |
-
2020
- 2020-10-30 JP JP2022558740A patent/JP7204064B2/ja active Active
- 2020-10-30 WO PCT/JP2020/040784 patent/WO2022091331A1/ja active Application Filing
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