JP7204033B1 - 巻上機のフィルター装置 - Google Patents

Abstract

【課題】フィルター交換のための作業スペースを小さくすることができる巻上機のフィルター装置を得る。【解決手段】この巻上機のフィルター装置２は、巻上機のステータカバー１に固定され、ねじ穴３０１が形成されたフィルターカバー３と、ねじ穴３０１に挿入されるねじ部４０２を有する回転板４と、回転板４に設けられた複数のフィルター６と、を備え、複数のフィルター６は、周方向Ｄ３に沿って並んでおり、ねじ部４０２がねじ穴３０１に挿入されている状態で、回転板４が周方向Ｄ３に回転することによって、複数のフィルター６がフィルターカバー３に対して周方向Ｄ３に移動する。【選択図】図２

Description

本開示は、巻上機のフィルター装置に関する。

従来、巻上機のステータカバーに固定された固定部材と、固定部材に設けられた複数のフィルターと、を備えている巻上機のフィルター装置が知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２０１３－２０１８０６号公報

しかしながら、特許文献１に記載の構成では、それぞれのフィルターが設けられている固定部材の周囲に、フィルターの交換のための作業スペースを設けなくてはならない。これにより、作業スペースが大きくなってしまうという課題があった。

本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、フィルターの交換のための作業スペースを小さくすることができる巻上機のフィルター装置を提供するものである。

本開示に係る巻上機のフィルター装置は、巻上機のステータカバーに固定され、ねじ穴が形成された固定部材と、ねじ穴に挿入されるねじ部を有する回転板と、回転板に設けられた複数のフィルターと、回転板に設けられた複数の取付板と、を備え、複数のフィルターは、ねじ部の周方向に沿って並んでおり、ねじ部がねじ穴に挿入されている状態で、回転板が周方向に回転することによって、複数のフィルターが固定部材に対して周方向に移動し、複数の取付板は、周方向に沿って並んでおり、複数のフィルターのそれぞれは、複数の取付板のそれぞれに１つずつ着脱可能に保持されており、複数の取付板のそれぞれには、ねじ部の径方向における外側を向いた開口部が形成されており、複数のフィルターのそれぞれは、複数の取付板のうちの対応する取付板に対して開口部を通って着脱される。

本開示に係る巻上機のフィルター装置によれば、フィルターの交換のための作業スペースを小さくすることができる。

実施の形態１に係る巻上機を示す斜視図である。 図１の巻上機を示す正面図である。 図２のＩＩＩ－ＩＩＩ線に沿った矢視断面図である。 図３の巻上機の要部を示す拡大図である。 図２のフィルター装置を示す正面図である。 図５のフィルター装置を示す分解正面図である。 図５のＶＩＩ－ＶＩＩ線に沿った矢視断面図である。 図７のフィルター装置を示す拡大図である。 図１のフィルターカバーを示す正面図である。 図９のＸ－Ｘ線に沿った矢視断面図である。 図１の回転板を示す正面図である。 図１１のＸＩＩ－ＸＩＩ線に沿った矢視断面図である。 図１の取付板を示す正面図である。 図１３のＸＩＶ－ＸＩＶ線に沿った矢視断面図である。 図１の蓋部材を示す正面図である。 図１５の蓋部材を示す側面図である。

実施の形態１．
図１は、実施の形態１に係る巻上機を示す斜視図である。図２は、図１の巻上機を示す正面図である。図３は、図２のＩＩＩ－ＩＩＩ線に沿った矢視断面図である。図４は、図３の巻上機の要部を示す拡大図である。実施の形態１に係る巻上機は、ステータカバー１と、フィルター装置２と、を備えている。

フィルター装置２は、フィルターカバー３と、回転板４と、複数の取付板５と、複数のフィルター６と、複数の第１金網７と、複数の第２金網８と、複数の蓋部材９と、を備えている。

実施の形態１に係る巻上機のフィルター装置２では、取付板５、フィルター６、第１金網７、第２金網８、および、蓋部材９のそれぞれの数は、６個となっている。

フィルターカバー３は、ステータカバー１に固定された固定部材となっている。フィルターカバー３は、円筒形状に形成されているステータカバー１の軸方向一端部に固定されている。ステータカバー１に対するフィルターカバー３の固定は、溶接によって行われている。なお、ステータカバー１に対するフィルターカバー３の固定は、溶接に限らず、その他の方法によって固定されてもよい。ステータカバー１の軸方向は、後述するねじ部４０２の軸方向Ｄ１と同一である。フィルター装置２の周囲には、後述する作業スペースＳが設けられている。

図５は、図２のフィルター装置２を示す正面図である。図６は、図５のフィルター装置２を示す分解正面図である。図７は、図５のＶＩＩ－ＶＩＩ線に沿った矢視断面図である。図８は、図７のフィルター装置２を示す拡大図である。回転板４は、フィルターカバー３に着脱可能に設けられている。

複数の取付板５、複数のフィルター６、複数の第１金網７、複数の第２金網８、および、複数の蓋部材９は、回転板４に設けられている。１つの取付板５、１つのフィルター６、１つの第１金網７、１つの第２金網８、および、１つの蓋部材９が一組となって、回転板４に設けられている。

具体的には、第１金網７と第２金網８との間に取付板５が挟まれた状態で、複数のボルト１０を介して、取付板５、第１金網７、および、第２金網８が回転板４に取り付けられている。フィルター６は、対応する取付板５に着脱可能に保持されている。蓋部材９は、対応する取付板５に着脱可能に設けられている。第２金網８は、対応する取付板５と回転板４との間に配置されている。

複数の取付板５、複数のフィルター６、複数の第１金網７、複数の第２金網８、および、複数の蓋部材９のそれぞれは、後述するねじ部４０２の周方向Ｄ３に並んでいる。

図９は、図１のフィルターカバー３を示す正面図である。図１０は、図９のＸ－Ｘ線に沿った矢視断面図である。フィルターカバー３は、円板形状に形成されている。

フィルターカバー３の径方向の中心部分には、ねじ穴３０１が形成されている。ねじ穴３０１は、フィルターカバー３の板厚方向にフィルターカバー３を貫通している。フィルターカバー３の径方向は、後述するねじ部４０２の径方向Ｄ２と同一である。フィルターカバー３の板厚方向は、後述するねじ部４０２の軸方向Ｄ１と同一である。

フィルターカバー３の径方向の中間部分には、複数の吸気口３０２が形成されている。吸気口３０２の数は、６個となっている。複数の吸気口３０２は、フィルターカバー３の周方向に沿って並んでいる。複数の吸気口３０２のそれぞれは、フィルターカバー３の板厚方向にフィルターカバー３を貫通している。フィルターカバー３の周方向は、後述するねじ部４０２の周方向Ｄ３と同一である。

図１１は、図１の回転板４を示す正面図である。図１２は、図１１のＸＩＩ－ＸＩＩ線に沿った矢視断面図である。回転板４は、回転板本体４０１と、ねじ部４０２と、を備えている。回転板本体４０１は、円板形状に形成されている。

回転板本体４０１の径方向の中間部分には、複数の吸気口４０３が形成されている。吸気口４０３の数は、６個となっている。複数の吸気口４０３は、回転板本体４０１の周方向に並んでいる。複数の吸気口４０３のそれぞれは、回転板本体４０１の板厚方向に回転板本体４０１を貫通している。回転板本体４０１の径方向は、後述するねじ部４０２の径方向Ｄ２と同一である。回転板本体４０１の周方向は、後述するねじ部４０２の周方向Ｄ３と同一である。回転板本体４０１の板厚方向は、後述するねじ部４０２の軸方向Ｄ１と同一である。

回転板本体４０１には、複数の取付穴４０４が形成されている。複数の取付穴４０４のそれぞれは、回転板本体４０１の板厚方向に回転板本体４０１を貫通している。複数の取付穴４０４のそれぞれに１つずつ挿入された複数のボルト１０を介して、複数の取付板５、複数の第１金網７、および、複数の第２金網８のそれぞれが回転板本体４０１に取り付けられている。

回転板本体４０１の板厚方向を向く回転板本体４０１の一対の面における一方の面を第１面４０５とし、回転板本体４０１の板厚方向を向く回転板本体４０１の一対の面における他方の面を第２面４０６とする。第１面４０５は、回転板本体４０１におけるフィルターカバー３とは反対側の面であり、第２面４０６は、回転板本体４０１におけるフィルターカバー３側の面である。

第１面４０５には、複数の溝４０７が形成されている。溝４０７の数は、６個となっている。複数の溝４０７のそれぞれは、回転板本体４０１の径方向の中間部分に形成されている。また、複数の溝４０７のそれぞれは、回転板本体４０１の径方向に延びている。複数の溝４０７は、回転板本体４０１の周方向に沿って並んでいる。

ねじ部４０２は、第２面４０６に配置されている。また、ねじ部４０２は、回転板本体４０１の径方向の中心部分に配置されている。ねじ部４０２は、回転板本体４０１から回転板本体４０１の板厚方向に突出している。

ねじ部４０２の軸線に沿った方向を軸方向Ｄ１とする。ねじ部４０２の軸線に直交する平面においてねじ部４０２の軸線を中心とする円の半径に沿った方向を径方向Ｄ２とする。ねじ部４０２の軸線に直交する平面においてねじ部４０２の軸線を中心とする円の円周に沿った方向を周方向Ｄ３とする。

ねじ部４０２は、フィルターカバー３のねじ穴３０１に挿入可能となっている。ねじ部４０２がねじ穴３０１に挿入されることによって、回転板４がフィルターカバー３に支持される。ねじ部４０２がねじ穴３０１にねじ込まれることによって、回転板４がフィルターカバー３に固定される。回転板４がフィルターカバー３に固定された状態では、フィルターカバー３の吸気口３０２および回転板４の吸気口４０３が軸方向Ｄ１に互いに重なっている。

図１３は、図１の取付板５を示す正面図である。図１４は、図１３のＸＩＶ－ＸＩＶ線に沿った矢視断面図である。取付板５には、吸気口５０１が形成されている。吸気口５０１は、取付板５の板厚方向に取付板５を貫通している。回転板４の吸気口４０３および取付板５の吸気口５０１は、軸方向Ｄ１に互いに重なっている。取付板５の板厚方向は、ねじ部４０２の軸方向Ｄ１と同一である。

取付板５には、複数の取付穴５０２が形成されている。複数の取付穴５０２は、取付板５の板厚方向に取付板５を貫通している。複数の取付穴４０４のそれぞれに１つずつ挿入された複数のボルト１０が複数の取付穴５０２のそれぞれに１つずつ挿入されることによって、取付板５が回転板本体４０１に取り付けられる。

取付板５の内側には、対応するフィルター６が配置される空間５０３が形成されている。取付板５には、径方向Ｄ２における外側を向いた開口部５０４が形成されている。開口部５０４は、空間５０３に繋がっている。フィルター６は、対応する取付板５に対して開口部５０４を通って着脱される。

図１５は、図１の蓋部材９を示す正面図である。図１６は、図１５の蓋部材９を示す側面図である。蓋部材９は、変形可能なグロメットである。蓋部材９の変形には、伸縮変形および湾曲変形が含まれている。

蓋部材９は、対応する取付板５に着脱可能に設けられている。蓋部材９は、対応する取付板５の開口部５０４を開閉する。具体的には、対応する取付板５に蓋部材９が取り付けられることによって、対応する取付板５の開口部５０４が閉じられ、対応する取付板５から蓋部材９が取り外されることによって、対応する取付板５の開口部５０４が開く。

蓋部材９は、長尺形状に形成されている。蓋部材９の長手方向に対して垂直な平面で切った蓋部材９の断面形状は、Ｔ字形状となっている。蓋部材９は、開口部５０４を開閉する蓋本体９０１と、蓋本体９０１に設けられた突起部９０２と、を備えている。

蓋本体９０１が開口部５０４を閉じている場合に、蓋本体９０１は、周方向Ｄ３に沿うように湾曲する。また、蓋本体９０１が開口部５０４を閉じている場合に、突起部９０２は、開口部５０４を通って取付板５の内側に挿入される。突起部９０２が弾性変形しながら開口部５０４に挿入されることによって、蓋部材９が取付板５に取り付けられる。

次に、実施の形態１に係る巻上機のフィルター装置２におけるフィルター６を交換する手順について説明する。まず、複数のフィルター６のうちで交換を行うフィルター６を決定する。その後、交換を行うフィルター６の位置の周囲に、フィルター６の交換のための作業スペースＳが位置するように、回転板４を回転させる。この時、作業者の指を回転板４の溝４０７に入れることによって、作業者は、回転板４を容易に回転させることができる。

その後、交換を行うフィルター６に対応する取付板５から蓋部材９を取り外し、対応する取付板５の開口部５０４を開く。この時、作業者が蓋部材９の蓋本体９０１を掴むことによって、作業者は、取付板５から蓋部材９を容易に取り外すことができる。

その後、交換を行うフィルター６を径方向Ｄ２の外側に向かって移動させ、対応する取付板５から交換を行うフィルター６を取り出す。その後、新しいフィルター６を径方向Ｄ２の内側に向かって移動させ、対応する取付板５に新しいフィルター６を取り付ける。

その後、新しいフィルター６が取り付けられた取付板５に蓋部材９を取り付けることによって、取付板５の開口部５０４を閉じる。

その後、次に交換するフィルター６を決定し、次に交換を行うフィルター６の位置の周囲に、フィルター６の交換のための作業スペースＳが位置するように、回転板４を回転させる。全てのフィルター６の交換は、作業スペースＳにおいて１つずつ行われる。全てのフィルター６が交換されることによって、実施の形態１に係る巻上機のフィルター装置２におけるフィルター６を交換する手順が終了する。

以上説明したように、実施の形態１に係る巻上機のフィルター装置２は、フィルターカバー３と、回転板４と、複数のフィルター６と、を備えている。フィルターカバー３は、巻上機のステータカバー１に固定されている。フィルターカバー３には、ねじ穴３０１が形成されている。回転板４は、ねじ穴３０１に挿入されるねじ部４０２を有している。複数のフィルター６は、回転板４に設けられている。複数のフィルター６は、周方向Ｄ３に沿って並んでおり、ねじ部４０２がねじ穴３０１に挿入されている状態で、回転板４が周方向Ｄ３に回転することによって、複数のフィルター６がフィルターカバー３に対して周方向Ｄ３に移動する。この構成によれば、回転板４を周方向Ｄ３に回転させることによって、交換を行うフィルター６の位置の周囲に、フィルター６の交換のための作業スペースＳが位置するように、交換を行うフィルター６を移動させることができる。これにより、複数のフィルター６が周方向Ｄ３に回転することができないフィルター装置と比較して、フィルター６の交換のための作業スペースＳを小さくすることができる。

また、実施の形態１に係る巻上機のフィルター装置２は、回転板４に設けられた複数の取付板５を備えている。複数の取付板５は、周方向Ｄ３に沿って並んでおり、複数のフィルター６のそれぞれは、複数の取付板５のそれぞれに１つずつ着脱可能に保持されている。この構成によれば、複数のフィルター６を１つずつ回転板４に設けることができる。これにより、フィルター６の交換のための作業スペースＳを小さくすることができる。

また、複数の取付板５のそれぞれには、径方向Ｄ２における外側を向いた開口部５０４が形成されており、複数のフィルター６のそれぞれは、複数の取付板５のうちの対応する取付板５に対して開口部５０４を通って着脱される。この構成によれば、フィルター６の交換のための作業スペースＳをフィルター６に対して径方向Ｄ２に隣り合う領域に設けることができる。これにより、ステータカバー１の軸方向においてフィルター６に隣り合う領域に他の機器が設置されている場合であっても、フィルター６を容易に交換することができる。

また、実施の形態１に係る巻上機のフィルター装置２は、複数の取付板５のそれぞれに１つずつ設けられた複数の蓋部材９を備えている。複数の蓋部材９のそれぞれは、複数の取付板５のうちの対応する取付板５の開口部５０４を開閉する。この構成によれば、蓋部材９によって開口部５０４が閉じられることによって、フィルター６が取付板５から外れることを抑制することができる。また、蓋部材９が取付板５から取り外されることによって、取付板５にフィルター６を容易に着脱することができる。

また、複数の蓋部材９のそれぞれは、変形可能なグロメットである。この構成によれば、取付板５の形状に対応して蓋部材９を変形させて、蓋部材９を取付板５に取り付けることができる。これにより、フィルター６が取付板５から外れることをより確実に抑制することができる。

以上、好ましい各実施の形態に係る巻上機のフィルター装置について説明したが、上述した各実施の形態に係る巻上機のフィルター装置に制限されることはない。特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した各実施の形態に係る巻上機のフィルター装置に種々の変形および変換を加えることができる。

１ ステータカバー、２ フィルター装置、３ フィルターカバー（固定部材）、４ 回転板、５ 取付板、６ フィルター、７ 第１金網、８ 第２金網、９ 蓋部材、１０ ボルト、３０１ ねじ穴、３０２ 吸気口、４０１ 回転板本体、４０２ ねじ部、４０３ 吸気口、４０４ 取付穴、４０５ 第１面、４０６ 第２面、４０７ 溝、５０１ 吸気口、５０２ 取付穴、５０３ 空間、５０４ 開口部、９０１ 蓋本体、９０２ 突起部。

Claims (3)

1. 巻上機のステータカバーに固定され、ねじ穴が形成された固定部材と、
   前記ねじ穴に挿入されるねじ部を有する回転板と、
   前記回転板に設けられた複数のフィルターと、
   前記回転板に設けられた複数の取付板と、
   を備え、
   前記複数のフィルターは、前記ねじ部の周方向に沿って並んでおり、
   前記ねじ部が前記ねじ穴に挿入されている状態で、前記回転板が前記周方向に回転することによって、前記複数のフィルターが前記固定部材に対して前記周方向に移動し、
   前記複数の取付板は、前記周方向に沿って並んでおり、
   前記複数のフィルターのそれぞれは、前記複数の取付板のそれぞれに１つずつ着脱可能に保持されており、
   前記複数の取付板のそれぞれには、前記ねじ部の径方向における外側を向いた開口部が形成されており、
   前記複数のフィルターのそれぞれは、前記複数の取付板のうちの対応する取付板に対して前記開口部を通って着脱される巻上機のフィルター装置。
2. 前記複数の取付板のそれぞれに１つずつ設けられた複数の蓋部材を備え、
   前記複数の蓋部材のそれぞれは、前記複数の取付板のうちの対応する取付板の前記開口部を開閉する請求項１に記載の巻上機のフィルター装置。
3. 前記複数の蓋部材のそれぞれは、変形可能なグロメットである請求項２に記載の巻上機のフィルター装置。

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