JP2021126388A - 義歯用アバットメントの保持アタッチメント、切削加工機、および義歯用アバットメントの製作方法 - Google Patents

義歯用アバットメントの保持アタッチメント、切削加工機、および義歯用アバットメントの製作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】切削加工機に対する義歯用アバットメントの切削前材料の向きを容易に決めることができる義歯用アバットメントの保持アタッチメントを提供する。【解決手段】本発明に係る保持アタッチメント100は、切削前材料の被保持部が挿入される略円柱孔状の保持部Hdと、切削加工機のワーク装着機構に装着される装着部110Aとを備えている。装着部110Aは、切削加工機のワーク装着機構に設けられた少なくとも1つのピン挿入孔に挿入される少なくとも1つのピン111と、切削加工機のワーク装着機構に設けられた少なくとも1つの回転止めに係止される少なくとも1つの係止部とを備えている。切削前材料の位置基準部は、被保持部の略円柱状の外周面から凹むように形成されている。保持部Hdは、切削前材料の位置基準部に嵌合するように形成された嵌合部Hd2を備えている。【選択図】図6

Description

本発明は、義歯用アバットメントを保持するアタッチメントと、上記アタッチメントを備えた切削加工機と、義歯用アバットメントの製作方法とに関する。
従来から、歯槽骨に固定されるインプラント(フィクスチャー)とクラウン(人工歯冠)とを備えた義歯が知られている。アバットメントは、インプラントとクラウンとの間に配置され、インプラントとクラウンとを連結している。例えば特許文献1には、インプラントに挿入される軸部と、クラウンに挿入される本体部とを備えたアバットメントが開示されている。特許文献1に記載されたアバットメントは、ジルコニア等のセラミックスやチタン合金によって形成されている。特許文献1には、ジルコニア粉末を焼結させてアバットメントを製作する方法や、チタン合金材料を切削加工してアバットメントを製作する方法が開示されている。
特開2019−188197号公報
アバットメントには予め成形された既製品が存在するが、プリミルドブロックと呼ばれる切削前材料を切削加工することによって所望の形状に成形することも一般に行われている。図1は、インプラント用の義歯1の構成を示す模式図であり、図2および図3は、プリミルドブロックの斜視図である。そのうち図2は、第1のタイプのプリミルドブロック300の斜視図である。図3は、第2のタイプのプリミルドブロック400の斜視図である。ただし、図2および図3に示すプリミルドブロックの形状は例示に過ぎず、プリミルドブロックは種々の形状を取り得る。図2に示すように、例えば、第1のタイプのプリミルドブロック300は、被切削部320と軸部330とを有している。被切削部320は切削加工されて、図1に示すようなアバットメント4の本体部4aに成形される。アバットメント4の本体部4aは、クラウン2に挿入される。軸部330は、一般的には切削加工されず、そのままアバットメント4の軸部4bとなる。軸部330は、例えば六角柱状や八角柱状に形成されており、軸線周りの向きを有している。アバットメント4の軸部4bは、インプラント3に挿入される。第2のタイプのプリミルドブロック400も同様に構成されている。
図2に示すように、第1のタイプのプリミルドブロック300は、軸部330が形成された端部とは逆側の端部に被保持部310を備えている。多くの場合、プリミルドブロック300の切削加工時、被保持部310は切削加工機によって保持される。第2のタイプのプリミルドブロック400の場合は、被切削部420と被保持部410との間に段差等は形成されず、被切削部420と被保持部410とは連続的に構成されている。第2のタイプのプリミルドブロック400の切削加工時には、切削加工機によって被保持部410が保持される。
図2および図3に示すように、被保持部310および410は略円柱状に構成されている。ただし、被保持部310および410には、回転位置の基準を示す部位が形成されている。第1のタイプのプリミルドブロック300の場合には、被保持部310の外周面311に、回転位置の基準としてDカット面312が形成されている。第2のタイプのプリミルドブロック400の場合には、被保持部410の外周面411に、回転位置の基準として凹部412が形成されている。プリミルドブロック300および400の回転位置の基準部(Dカット面312、凹部412)は、それぞれ、被保持部310、410の略円柱状の外周面311、411から凹むように形成されている。プリミルドブロック300および400には、軸線周りの回転方向に関して向きが存在する。
本発明の目的は、切削加工機に対する義歯用アバットメントの切削前材料の向きを容易に決めることができる義歯用アバットメントの保持アタッチメントを提供することである。また、そのような保持アタッチメントを備えた切削加工機と、そのような保持アタッチメントを使用した義歯用アバットメントの製作方法とを提供することである。
ここに開示する義歯用アバットメントの保持アタッチメントは、1つの回転位置に位置基準部が設けられた略円柱状の被保持部と、前記被保持部と同軸の円柱状に形成された被切削部と、を備えた義歯用アバットメントの切削前材料を保持するアタッチメントであって、前記切削前材料の前記被保持部が挿入される略円柱孔状の保持部と、切削加工機のワーク装着機構に装着される装着部と、を備えている。前記装着部は、前記切削加工機の前記ワーク装着機構に設けられた少なくとも1つのピン挿入孔に挿入される少なくとも1つのピンと、前記切削加工機の前記ワーク装着機構に設けられた少なくとも1つの回転止めに係止される少なくとも1つの係止部と、を備えている。前記切削前材料の前記位置基準部は、前記被保持部の略円柱状の外周面から凹むように形成されている。前記保持部は、前記切削前材料の前記位置基準部に嵌合するように形成された嵌合部を備えている。
上記保持アタッチメントによれば、保持アタッチメントのピンおよび係止部がそれぞれ切削加工機のピン挿入孔および回転止めに対応しているため、切削加工機に対する保持アタッチメントの向きを容易に決めることができる。また、保持アタッチメントの嵌合部が切削前材料の位置基準部に嵌合しているため、保持アタッチメントに対する切削前材料の向きを容易に決めることができる。そのため、かかる保持アタッチメントによれば、切削加工機に対する義歯用アバットメントの切削前材料の向きを容易に決めることができる。
インプラント用の義歯の構成を示す模式図である。 第1のタイプのプリミルドブロックの斜視図である。 第2のタイプのプリミルドブロックの斜視図である。 一実施形態に係る切削加工機の正面図である。 ワーク保持機構付近の斜視図である。 第1実施形態に係るアタッチメントの左前方からの斜視図である。 第1実施形態に係るアタッチメントの右前方からの斜視図である。 本体と位置決め部材とを分離した状態を示す斜視図である。 アタッチメントの縦断面図である。 第2実施形態に係るアタッチメントの左前方からの斜視図である。
以下、図面を参照しながら、いくつかの実施形態に係る義歯用アバットメントの保持アタッチメント(以下、アタッチメント)および一実施形態に係る切削加工機について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
[切削加工機の構成]
まず、一実施形態に係る切削加工機について説明する。図4は、一実施形態に係る切削加工機10の正面図である。以下の説明では、切削加工機10を正面から見たときに、切削加工機10から遠ざかる方を前方、切削加工機10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、切削加工機10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。
図4に示すように、切削加工機10は、箱状に形成されている。切削加工機10は、ケース本体20と、フロントカバー21とを備えている。フロントカバー21は、ケース本体20の前端に上下方向に移動自在に設けられている。フロントカバー21が上方に移動してフロントカバー21が開くと、ケース本体20の内部空間と外部とが連通する。フロントカバー21が下方に移動してフロントカバー21が閉じると、ケース本体20の内部空間は外部から隔離される。図4では、フロントカバー21が上方に移動して内部空間が外部と連通している状態が示されている。
図4に示すように、切削加工機10は、主軸30と、ツールマガジン40と、ワーク装着機構50と、回転装置60と、クーラント供給装置70と、移動装置80と、を備えている。
主軸30は、切削ツールTを保持して回転させるように構成されている。主軸30に把持された切削ツールTは、上下方向に延びる軸線周りに回転される。切削ツールTとしては、刃の形状や太さが異なる複数種類のものが用いられてよい。切削ツールTは、例えば、エンドミルである。図4に示すように、主軸30は、スピンドル31と、ツール把持部32とを備えている。
スピンドル31は、上下方向に延びている。スピンドル31は、上下方向に延びる軸線周りに回転するように構成されている。スピンドル31は、図示しない駆動部によって回転される。ツール把持部32は、スピンドル31の下端に設けられている。ツール把持部32は、切削ツールTを把持する。ツール把持部32は、スピンドル31とともに回転する。それにより、ツール把持部32に把持された切削ツールTも回転する。ツール把持部32は、ここでは、図示しないコレットチャックを備えている。
ツールマガジン40、ワーク装着機構50、回転装置60、およびクーラント供給装置70は一体的に構成されている。図5は、ワーク装着機構50付近の斜視図である。図5に示すように、ツールマガジン40は、複数の切削ツールTを収容可能に構成されている。ツールマガジン40は、複数のストッカー41を備えている。複数のストッカー41は、それぞれ1つの切削ツールTを収容する円柱状の孔である。
ワーク装着機構50には、被切削物が装着される。義歯用アバットメントの加工の場合には、ワーク装着機構50には、アバットメント保持用のアタッチメントが装着される。図5に示すように、ワーク装着機構50は、第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aを備えている。第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aは、いずれも、ワーク装着機構50の左端から右方に延びている。第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aは、いずれも断面が円形の孔である。第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aは、一列に並んで配置されている。
図5に示すように、第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aそれぞれの円周方向外方には、第1回転止め51B、第2回転止め52B、および第3回転止め53Bが設けられている。第1回転止め51B、第2回転止め52B、および第3回転止め53Bは、いずれも、ワーク装着機構50の左端から左方に突起している。第1回転止め51B、第2回転止め52B、および第3回転止め53Bは、いずれも円柱状に構成されている。
ワーク装着機構50は、第1固定ネジ51C、第2固定ネジ52C、および第3固定ネジ53Cを備えている。第1固定ネジ51C、第2固定ネジ52C、および第3固定ネジ53Cは、それぞれ、第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aの側面に貫通したネジ孔(図示せず)に噛み合っている。第1固定ネジ51C、第2固定ネジ52C、および第3固定ネジ53Cは、図示しないネジ孔に噛み合うことにより、第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aに挿入された被切削物またはアタッチメントを押さえる部材である。
回転装置60は、主軸30の軸線方向(ここでは上下方向)と直交する方向(ここでは左右方向)に延びる回転軸61周り(図5のA方向およびB方向)にワーク装着機構50を回転させるように構成されている。回転軸61は、図示しない駆動部によって回転される。駆動部は、例えば、サーボモータである。ワーク装着機構50は、回転装置60によりA方向およびB方向に回転され、所望の角度に位置決めされる。
クーラント供給装置70(図4参照、図5では図示省略)は、ワーク装着機構50の左端よりも左方の被切削物が装着される位置に向かってクーラントを放出する。図4に示すように、クーラント供給装置70は、被切削物の装着位置に向かって開口したクーラントノズル71を備えている。切削加工中の被切削物にクーラントを浴びせることにより、切削熱によって熱くなった被切削物が冷却される。
移動装置80は、主軸30を左右方向および上下方向に移動させるとともに、ツールマガジン40、ワーク装着機構50、回転装置60、およびクーラント供給装置70を前後方向に移動させるように構成されている。図4に示すように、移動装置80は、第1移動機構81と、第2移動機構82と、第3移動機構83とを備えている。第1移動機構81は、主軸30を左右方向に移動させる。第2移動機構82は、主軸30を上下方向に移動させる。第3移動機構83は、ツールマガジン40、ワーク装着機構50、回転装置60、およびクーラント供給装置70を前後方向に移動させる。
なお、本実施形態では、移動装置80は、主軸30を左右方向および上下方向に移動させ、ツールマガジン40、ワーク装着機構50、回転装置60、およびクーラント供給装置70を前後方向に移動させるように構成されているが、移動装置80の構成は、これに限定されない。移動装置80は、主軸30および回転装置60(回転装置60に保持されたワーク装着機構50を含む)のうちの少なくとも一方を移動させて両者の位置関係を変化させることができれば足り、それ以上限定されない。例えば、移動装置80は、主軸30を左右方向、前後方向、および上下方向に移動させるように構成されていてもよい。
以上、一実施形態に係る切削加工機10について説明したが、上記は単なる一例示に過ぎない。切削加工機の構成は特に限定されない。
[プリミルドブロックの構成]
次に、義歯用アバットメントのプリミルドブロックについて説明する。プリミルドブロックは、義歯用アバットメントの切削前材料の一例である。以下では、第1のタイプのプリミルドブロック300と、第2のタイプのプリミルドブロック400とについて説明する。
図2に示すように、第1のタイプのプリミルドブロック300は、略円柱状の被保持部310と、被保持部310と同軸の円柱状に形成された被切削部320と、軸部330とを備えている。プリミルドブロック300は、ここでは、チタン合金によって形成されている。ただし、プリミルドブロック300の材料は、例えばコバルトクロム合金等であってもよく、特に限定されるわけではない。被保持部310は、プリミルドブロック300の一方の端部に形成されている。略円柱状の被保持部310の1つの回転位置には、軸線周りの回転位置の基準を示す位置基準部が設けられている。第1のタイプのプリミルドブロック300においては、位置基準部は、被保持部310の略円柱状の外周面311の一部が平面状に欠落したDカット面312である。
被切削部320は円柱状に構成されている。被切削部320の外周面には、回転位置の基準となる部位は形成されていない。被切削部320の直径は、被保持部310の直径よりも大きい。
第1のタイプのプリミルドブロック300の被保持部310と逆側の端部には、インプラント3(図1参照)に挿入される軸部330が形成されている。軸部330は、ここでは、八角柱状に構成されている。詳しくは後述するが、プリミルドブロック300の切削加工時には、被保持部310のDカット面312を軸線周りの向きの基準とする。Dカット面312の向きと軸部330の向きとの関係は予め定まっているため、切削加工終了後のプリミルドブロック300では、軸部330は、他の部分に対して所望の向きを向く。第1のタイプのプリミルドブロック300に対応するインプラント3には、軸部330の断面形状に対応する断面形状を有する孔(図示せず)が形成されている。このインプラント3の孔に軸部330が挿入されることにより、インプラント3とアバットメント4(図1参照)の軸線周りの向きを合わせることができる。
図3に示すように、第2のタイプのプリミルドブロック400も、略円柱状の被保持部410と、被保持部410と同軸の円柱状に形成された被切削部420とを備えている。ただし、第2のタイプのプリミルドブロック400では、被保持部410の直径と被切削部420の直径とは同じである。また、被保持部410と被切削部420との間には、段差等の境界を示す構成は存在しない。被保持部410と被切削部420とは、連続的に構成されている。プリミルドブロック400も、ここでは、チタン合金によって形成されている。ただし、プリミルドブロック400の材料も、特に限定されるわけではない。
被保持部410は、プリミルドブロック400の一方の端部に形成されている。略円柱状の被保持部410の1つの回転位置には、軸線周りの回転位置の基準を示す位置基準部として、凹部412が設けられている。凹部412は、被保持部410の略円柱状の外周面411の一部に形成されている。凹部412は、外周面411よりも被保持部410の円周方向の内方に凹んでいる。凹部412は、外周面411からプリミルドブロック400の中心軸の方に向かって延びている。凹部412は、プリミルドブロック400の上記一方の端部に露出するように形成されている。凹部412は、ここでは、プリミルドブロック400の上記一方の端部に形成され、法線方向に延びる溝である。
被切削部420は円柱状に構成されている。第1のタイプのプリミルドブロック300と同様に、被切削部420の外周面には、回転位置の基準となる部位は形成されていない。なお、被保持部410と被切削部420との境界を定める必要は特にないが、便宜上、被保持部410は、プリミルドブロック400用の保持アタッチメント200(図10参照)に挿入される部分を意味することとする。被保持部410は、少なくとも凹部412を含んでいる。なお、かかる凹部を備えるプリミルドブロックにおいても、被保持部と被切削部との間には、明瞭な境界、例えば段差が設けられていてもよい。
プリミルドブロック400の被保持部410と逆側の端部にも、軸部430が形成されている。軸部430は、ここでは、八角柱状に構成されている。これも詳しくは後述するが、プリミルドブロック400の切削加工時には、被保持部410の凹部412を軸線周りの向きの基準とする。凹部412の向きと軸部430の向きとの関係は予め定まっているため、切削加工終了後のプリミルドブロック400では、軸部430は、他の部分に対して所望の向きを向く。第2のタイプのプリミルドブロック400に対応するインプラント3には、軸部430の断面形状に対応する断面形状を有する図示しない孔が形成されている。このインプラント3の孔に軸部430が挿入されることにより、インプラント3とアバットメント4の軸線周りの向きを合わせることができる。
第1のタイプのプリミルドブロック300の位置基準部としてのDカット面312、および、第2のタイプのプリミルドブロック400の位置基準部としての凹部412は、いずれも、被保持部310、410の略円柱状の外周面311、411から凹むように形成されている。
[アタッチメントの第1実施形態]
第1実施形態に係る義歯用アバットメントの保持アタッチメント(以下では単にアタッチメントとも呼ぶ)は、第1のタイプのプリミルドブロック300に対応する。図6は、第1実施形態に係るアタッチメント100の左前方からの斜視図である。図7は、第1実施形態に係るアタッチメント100の右前方からの斜視図である。図6および図7の前後左右上下は、図5の前後左右上下とそれぞれ一致している。図6および図7は、アタッチメント100を切削加工機10に取り付ける向きで図示している。なお、図8〜図10の方向についても同様である。
図6に示すように、本実施形態に係るアタッチメント100は、本体110と位置決め部材120とを備えている。図8は、本体110と位置決め部材120とを分離した状態を示す斜視図である。図8に示すように、本体110と位置決め部材120とは2本の固定ネジ130を締結することによって一体化される。本体110と位置決め部材120とは、2本の固定ネジ130を外すことによって分離可能である。位置決め部材120は、本体110と着脱可能に構成されている。本体110および位置決め部材120は、例えば、ステンレス鋼で形成されている。ただし、アタッチメント100の材料は特に限定されない。
図7に示すように、本体110の右端、すなわち切削加工機10のワーク装着機構50と対面する側の端部には、装着部110Aが設けられている。装着部110Aは、切削加工機10のワーク装着機構50に装着されるように構成されている。図7に示すように、装着部110Aは、ユニバーサルピン111と、係止溝112と、第1逃げ部113と、第2逃げ部114とを備えている。ユニバーサルピン111は、ワーク装着機構50に設けられた第2挿入孔52Aに挿入されるピンである。ユニバーサルピン111は、左右方向に延びている。ユニバーサルピン111は、本体110の右端面の中央部に設けられている。図7に示すように、ユニバーサルピン111の伸長方向の途中には、円周溝111aが形成されている。円周溝111aは、ユニバーサルピン111の外周面の一部に、全周にわたって形成されている。ユニバーサルピン111をワーク装着機構50の第2挿入孔52Aに挿入し、第2固定ネジ52Cを締め込むと、第2固定ネジ52Cの先端が円周溝111aに嵌合する。これにより、本体110がワーク装着機構50に固定される。
係止溝112は、切削加工機10のワーク装着機構50に設けられた回転止めに係止される係止部の一例である。図7に示すように、係止溝112は、ユニバーサルピン111と本体110の短手方向に並んでいる。係止溝112は、本体110の右端面から凹んでいる。ユニバーサルピン111をワーク装着機構50の第2挿入孔52Aに挿入しながら本体110をユニバーサルピン111の軸線方向周りに回転させると、1つの回転位置において、係止溝112と第2回転止め52Bとが嵌合する。この回転位置でのみ、ユニバーサルピン111を第2挿入孔52Aに完全に挿入することができる。これにより、ワーク装着機構50に対する本体110の向きが決定される。第1逃げ部113および第2逃げ部114は、それぞれ、第1回転止め51Bおよび第2回転止め52Bと本体110との干渉を避けるための凹部である。
なお、装着部は、切削加工機のワーク装着機構に設けられた少なくとも1つのピン挿入孔に挿入される少なくとも1つのピンと、ワーク装着機構に設けられた少なくとも1つの回転止めに係止される少なくとも1つの係止部とを備えていればよく、上記した構成には限定されない。ここに例示した切削加工機10は、ピン挿入孔として第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aを備えている。装着部は、このうちの1つ以上にピン挿入孔に挿入される1つ以上のピンを備えていればよい。ここに例示した切削加工機10は、本来の回転止めとして第1回転止め51B、第2回転止め52B、および第3回転止め53Bを備えているが、第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aも回転止めとして機能させることができる。ワーク装着機構の回転止めは、凸部である必要はなく、凹部であってもよい。よって、例えば、第1挿入孔51A、第2挿入孔52A、および第3挿入孔53Aのうちの1つに装着部のピンを挿入し、他の1つまたは2つに回転止め用の突起を挿入することもできる。ワーク装着機構の構成および装着部の構成は限定されない。
図8に示すように、本体110には、左面と上面とに跨るように形成された段部110Bが設けられている。段部110Bは、本体110の上面から凹んだ凹部であり、本体110の左端から右方に向かって延びている。ここでは、段部110Bは、本体110の左端に切り抜けている。ただし、段部110Bは、例えば、本体110の上面の内方に形成されていてもよい。段部110Bは、位置決め部材120が装着される部位である。段部110Bの上面には、本体110と位置決め部材120とを締結する2つの固定ネジ130が噛み合う2つのネジ孔110Cが開口している。
段部110Bには、円形溝110Dが設けられている。円形溝110Dは、プリミルドブロック300の被保持部310の円弧部分(被保持部310のDカット面312以外の部分)に対応する断面形状を有している。なお、円形溝は、被保持部310の円弧部分の一部に対応する部分と、それよりも円周方向の外方に逃げた部分とを有していてもよい。円形溝110Dは、左右方向に延びている。本体110が切削加工機10に装着された状態では、円形溝110Dの中心軸は、回転装置60の回転軸61と一致している。そのため、回転装置60を回転させると、円形溝110Dは、自身の中心軸周りに偏心なく回転する。
位置決め部材120は、ここでは、平板状に構成されている。位置決め部材120の段部110Bに載置される面は、プリミルドブロック300の被保持部310のDカット面312に対応するフラット面121を構成している。位置決め部材120は、2つの固定ネジ130が係合される2つのネジ座部122と、平先ネジ140が噛み合うネジ孔123とを備えている。ネジ孔123は、位置決め部材120を貫通している。ネジ孔123は、一端がフラット面121に開口し、他端がフラット面121の裏面に開口している。
図6に示すように、位置決め部材120を本体110に装着すると、円形溝110Dとフラット面121とによって、Dカット面Hd2が形成された略円柱状の保持部Hdが形成される。保持部Hdは、プリミルドブロック300の被保持部310が挿入される略円柱孔状の孔である。保持部Hdは、円弧部分Hd1と、Dカット面Hd2とを備えている。円弧部分Hd1は、本体110に形成された円形溝110Dによって構成されている。Dカット面Hd2は、プリミルドブロック300のDカット面312に嵌合する嵌合部であって、Dカット面312と対応するように保持部Hdの円柱孔の一部が平面状に欠落した面である。Dカット面Hd2は、位置決め部材120に形成されたフラット面121によって構成されている。
平先ネジ140は、プリミルドブロック300の被保持部310をDカット面Hd2に直交する方向に押圧して保持部Hdに押し当てる押圧部材の一例である。図9は、アタッチメント100の縦断面図である。図9に示すように、ここでは、平先ネジ140は、被保持部310のDカット面312(図2参照)をDカット面312に垂直に押圧するように構成されている。ただし、押圧部材は、例えば、被保持部310の円弧部分をDカット面312に垂直に押圧して、被保持部310のDカット面312を保持部HdのDカット面Hd2に押し付けてもよい。平先ネジ140は、外面にネジが形成されたネジ部141と、ネジ部141を位置決め部材120のネジ孔123に噛み合わせたときにプリミルドブロック300のDカット面312に当接する平坦な先端部142とを有している。平先ネジ140を締めると、先端部142が被保持部310のDカット面312を押圧する。
[プリミルドブロックの装着]
プリミルドブロック300を切削加工機10のワーク装着機構50に装着する際には、例えば、まずプリミルドブロック300をアタッチメント100に装着する。プリミルドブロック300のアタッチメント100への装着においては、アタッチメント100の保持部Hdにプリミルドブロック300の被保持部310を挿入する。被保持部310は、Dカット面312の向きとDカット面Hd2の向きとが一致する回転位置以外では保持部Hdに挿入できない。そのため、アタッチメント100に対するプリミルドブロック300の回転位置が決定する。このとき、2つの固定ネジ130を少し緩めていてもよい。これにより、プリミルドブロック300をアタッチメント100に装着しやすくなる。その場合には、被保持部310の挿入後、2つの固定ネジ130を再度締めるとよい。
プリミルドブロック300の被切削部320は被保持部310よりも直径が大きいため、プリミルドブロック300は、被保持部310がアタッチメント100の左端面に突き当たるまでアタッチメント100に挿入される。その後、平先ネジ140を締め込む。これにより、平先ネジ140の平坦な先端部142が被保持部310のDカット面312を押圧する。これにより、プリミルドブロック300がアタッチメント100に固定される。また、プリミルドブロック300の被切削部320とアタッチメント100の保持部Hdとの間に僅かなガタがある場合でも、平先ネジ140による押圧により、アタッチメント100に対するプリミルドブロック300の回転位置合わせが精密に行われる。
次に、プリミルドブロック300を取り付けた状態のアタッチメント100を切削加工機10に装着する。このプロセスでは、係止溝112と第2回転止め52Bとが嵌合するアタッチメント100の回転位置で、ユニバーサルピン111をワーク装着機構50の第2挿入孔52Aに挿入する。この回転位置でのみ、ユニバーサルピン111を第2挿入孔52Aに完全に挿入することができる。これにより、ワーク装着機構50に対するアタッチメント100の向きが決定される。アタッチメント100は、アタッチメント100の右端面とワーク装着機構50の左端面とが突き当たるまで挿入される。アタッチメント100を上記位置まで挿入した後、第2固定ネジ52Cを締め込む。これにより、アタッチメント100がワーク装着機構50に固定される。アタッチメント100が切削加工機10に装着された状態では、プリミルドブロック300の軸線と回転装置60の回転軸61の軸線とは一致している。
このように、本実施形態に係るアタッチメント100は、プリミルドブロック300のDカット面312と対応するように保持部Hdの円柱孔の一部が平面状に欠落したDカット面Hd2を備えているため、アタッチメント100に対するプリミルドブロック300の回転位置を容易に合わせることができる。また、アタッチメント100の装着部110Aにより、切削加工機10に対するアタッチメント100の回転位置を容易に合わせることができる。その結果、切削加工機10に対するプリミルドブロック300の回転位置を容易に合わせることができる。
本実施形態では、アタッチメント100の本体110には、保持部Hdの円柱孔の円弧部分Hd1が形成され、本体110と着脱可能な位置決め部材120には、保持部HdのDカット面Hd2を構成するフラット面121が形成される。保持部Hdは、位置決め部材120を本体110に装着することによって形成されている。かかる構成によれば、保持部Hdの円柱孔の円弧部分Hd1およびDカット面Hd2を製作するのが容易である。例えば、一体のアタッチメントに切削加工によって円弧部分とDカット面とを含む略円柱状の孔を形成しようとする場合、例えば、円弧部分よりもかなり細いエンドミルによるミーリング加工などが必要となる。本体110に円弧部分Hd1を形成し、位置決め部材120にDカット面Hd2を形成する方法によれば、円弧部分とDカット面とを含む略円柱状の孔をそれよりも簡単に製作できる。
本実施形態に係るアタッチメント100は、プリミルドブロック300の被保持部310をDカット面312に直交する方向に押圧して保持部Hdに押し当てる押圧部材として平先ネジ140を備えている。かかる構成によれば、プリミルドブロック300がアタッチメント100に固定される。また、平先ネジ140による押圧により、アタッチメント100に対するプリミルドブロック300の回転位置合わせが精密に行われる。
より具体的には、平先ネジ140は、外面にネジが形成されたネジ部141を有しており、アタッチメント100は、平先ネジ140のネジ部141に噛み合うとともに一端がDカット面Hd2に開口したネジ孔123を備えている。かかる構成によれば、平先ネジ140の先端部142がプリミルドブロック300のDカット面312に当接する。プリミルドブロック300のDカット面312が押されることにより、アタッチメント100に対するプリミルドブロック300の回転位置合わせがより精密に行われやすい。
さらに、平先ネジ140は、ネジ部141をネジ孔123に噛み合わせたときにプリミルドブロック300のDカット面312に当接する平坦な先端部142を有している。そのため、平面であるプリミルドブロック300のDカット面312を法線方向に平面で押すことになる。そこで、アタッチメント100に対するプリミルドブロック300の回転位置合わせがより精密に行われやすい。
なお、上記説明では、切削加工機10のワーク装着機構50にアタッチメント100を装着するステップよりも、アタッチメント100にプリミルドブロック300を装着するステップの方が先に行われたが、両ステップの順番は逆であってもよい。
[プリミルドブロックの切削加工]
プリミルドブロック300の材料であるチタン合金は加工が比較的難しいと言われている材料である。特に、チタン合金は熱伝導率が小さいため、切削熱が切削ツールおよび被切削物にこもりやすい。そのため、切削ツールの寿命が短い傾向がある。
本実施形態では、旋盤のようにプリミルドブロック300を回転させることにより、切削熱が切削ツールTおよびプリミルドブロック300にこもりにくくしている。本実施形態に係る義歯用アバットメント4の製作プロセスは、既に説明したように、アタッチメント100の保持部Hdにプリミルドブロック300の被保持部310を装着するステップと、切削加工機10のワーク装着機構50にアタッチメント100の装着部110Aを装着するステップとを含んでいる。本実施形態では、その後、切削加工機10の回転装置60を駆動して、ワーク装着機構50に装着されたアタッチメント100およびプリミルドブロック300を回転させる。また、主軸30を駆動して切削ツールTを回転させる。本実施形態では、アタッチメント100およびプリミルドブロック300を回転させた状態で、回転させた状態の切削ツールTをプリミルドブロック300に接触させてプリミルドブロック300を切削する。なお、少なくともプリミルドブロック300が切削されている間は、プリミルドブロック300にクーラントが浴びせられている。
プリミルドブロック300を回転させることにより、切削ツールTによって切削されている部分が円周方向に沿って刻々変化する。そのため、被切削部分が冷却される時間が生まれる。切削ツールTも、プリミルドブロック300の冷却された場所に当接するため、熱を持ちにくい。これにより、プリミルドブロック300および切削ツールTから切削熱が逃げる。その結果、切削ツールTの寿命が長くなる。
なお、アタッチメント100およびプリミルドブロック300を回転させるのは、切削中の常時でなくてもよい。アタッチメント100およびプリミルドブロック300を回転させる必要がないときには、アタッチメント100およびプリミルドブロック300を回転させなくてもよい。
[アタッチメントの第2実施形態]
第2実施形態に係る義歯用アバットメントのアタッチメントは、第2のタイプのプリミルドブロック400に対応する。図10は、第2実施形態に係るアタッチメント200の左前方からの斜視図である。図10に示すように、アタッチメント200の右端部には、装着部210が設けられている。装着部210の構成は、第1実施形態と同じであってもよく、異なっていてもよい。ここでは、装着部210の説明は省略する。
図10に示すように、本実施形態に係るアタッチメント200では、プリミルドブロック400の凹部412に嵌合する嵌合部は、凹部412に対応するように突出した突起部である。突起部は、ここでは、保持部220の円形孔221に立てられた位置決めピン222である。位置決めピン222は、例えば、円形孔221に設けられた孔に圧入されているとよい。ただし、突起部の構成は、このようなものに限定されない。プリミルドブロック400の凹部412が位置決めピン222に嵌合するようにプリミルドブロック400をアタッチメント200に挿入することにより、アタッチメント200に対するプリミルドブロック400の回転位置を合わせることができる。
図10に示すように、本実施形態に係るアタッチメント200は、突起部としての位置決めピン222と向かい合うように配置され、プリミルドブロック400の被保持部410を保持部220の円柱孔の法線方向に押圧する平先ネジ230を備えている。アタッチメント200には、平先ネジ230が噛み合うネジ孔が形成されている。ネジ孔は、アタッチメント200の外面から保持部220まで貫通している。平先ネジ230を締め込むことにより、平先ネジ230の先端部がプリミルドブロック400を保持部220に押し当てる。これにより、プリミルドブロック400がアタッチメント200に固定される。また、平先ネジ230による押圧により、アタッチメント200に対するプリミルドブロック400の回転位置合わせが精密に行われる。
なお、プリミルドブロック400の被保持部410を保持部220の円柱孔の法線方向に押圧する押圧部材は、先端が平坦な平先ネジ230には限定されない。押圧部材は、ネジによるものにも限定されない。押圧部材は、例えば、スプリング等の弾性部材によってプリミルドブロック400の被保持部410を押圧するように構成されていてもよい。
以上、いくつかの実施形態に係る義歯用アバットメントの保持アタッチメントおよび切削加工機について説明した。しかし、義歯用アバットメントの保持アタッチメントおよび切削加工機は上記したものに限定されない。また、義歯用アバットメントの製作方法も、上記したものには限定されない。
例えば、上記した実施形態では、第1実施形態に係るアタッチメント100は、本体110と位置決め部材120とに分離されていたが、一体であってもよい。第2実施形態に係るアタッチメント200は一体に構成されていたが、複数の部品に分離できるように構成されていてもよい。
上記した実施形態では、プリミルドブロック300または400は、切削加工機10により回転されながら切削されたが、回転されながら切削されなくてもよい。
さらに、上記した実施形態は、特に言及された場合を除き、義歯用アバットメントの保持アタッチメントおよび切削加工機の構成を限定しない。また、上記した実施形態は、特に言及された場合を除き、義歯用アバットメントの製作方法を限定しない。
1 義歯
4 アバットメント
10 切削加工機
30 主軸
50 ワーク装着機構
60 回転装置
80 移動装置
T 切削ツール
100 アタッチメント(第1実施形態)
110 本体
110A 装着部
110D 円形溝
111 ユニバーサルピン(ピン)
112 係止溝(係止部)
120 位置合わせ部材
121 フラット面
140 平先ネジ(押圧部材)
Hd 保持部
Hd1 円弧部分
Hd2 Dカット面(第2カット面、嵌合部)
200 アタッチメント(第2実施形態)
210 装着部
220 保持部
222 位置合わせピン(突起部)
230 平先ネジ(押圧部材)
300 第1のタイプのプリミルドブロック(切削前材料)
310 被保持部
312 Dカット面(第1カット面)
320 被切削部
400 第2のタイプのプリミルドブロック(切削前材料)
410 被保持部
412 凹部
420 被切削部

Claims (10)

  1. 1つの回転位置に位置基準部が設けられた略円柱状の被保持部と、前記被保持部と同軸の円柱状に形成された被切削部と、を備えた義歯用アバットメントの切削前材料を保持するアタッチメントであって、
    前記切削前材料の前記被保持部が挿入される略円柱孔状の保持部と、
    切削加工機のワーク装着機構に装着される装着部と、
    を備え、
    前記装着部は、
    前記切削加工機の前記ワーク装着機構に設けられた少なくとも1つのピン挿入孔に挿入される少なくとも1つのピンと、
    前記切削加工機の前記ワーク装着機構に設けられた少なくとも1つの回転止めに係止される少なくとも1つの係止部と、
    を備え、
    前記切削前材料の前記位置基準部は、前記被保持部の略円柱状の外周面から凹むように形成されており、
    前記保持部は、前記切削前材料の前記位置基準部に嵌合するように形成された嵌合部を備えている、
    義歯用アバットメントの保持アタッチメント。
  2. 前記切削前材料の前記位置基準部は、前記被保持部の略円柱状の外周面の一部が平面状に欠落した第1カット面であり、
    前記嵌合部は、前記第1カット面と対応するように前記保持部の円柱孔の一部が平面状に欠落した第2カット面である、
    請求項1に記載の義歯用アバットメントの保持アタッチメント。
  3. 前記装着部が設けられた本体と、
    前記本体と着脱可能に構成された位置決め部材と、を備え、
    前記本体には、前記保持部の略円柱孔の円弧部分が形成され、
    前記位置決め部材には、前記第2カット面を構成するフラット面が形成され、
    前記保持部は、前記位置決め部材を前記本体に装着することによって形成されている、
    請求項2に記載の義歯用アバットメントの保持アタッチメント。
  4. 前記切削前材料の前記被保持部を前記第1カット面に直交する方向に押圧して前記保持部に押し当てる押圧部材を備えている、
    請求項2または3に記載の義歯用アバットメントの保持アタッチメント。
  5. 前記押圧部材は、外面にネジが形成されたネジ部を有し、
    前記ネジ部に噛み合うとともに一端が前記第2カット面に開口したネジ孔を備えている、
    請求項4に記載の義歯用アバットメントの保持アタッチメント。
  6. 前記押圧部材は、前記ネジ部を前記ネジ孔に噛み合わせたときに前記切削前材料の前記第1カット面に当接する平坦な先端部を有している、
    請求項5に記載の義歯用アバットメントの保持アタッチメント。
  7. 前記切削前材料の前記位置基準部は、前記被保持部の略円柱状の外周面の一部に形成された凹部であり、
    前記嵌合部は、前記凹部に対応するように突出した突起部である、
    請求項1に記載の義歯用アバットメントの保持アタッチメント。
  8. 前記突起部と向かい合うように配置され、前記切削前材料の前記被保持部を前記保持部の略円柱孔の法線方向に押圧する押圧部材を備えている、
    請求項7に記載の義歯用アバットメントの保持アタッチメント。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つに記載の保持アタッチメントと、
    切削ツールを保持して回転させる主軸と、
    前記保持アタッチメントの前記装着部が装着されるワーク装着機構と、
    前記主軸の軸線方向と直交する方向に延びる回転軸周りに前記ワーク装着機構を回転させる回転装置と、
    前記主軸および前記回転装置のうちの少なくとも一方を移動させて前記主軸と前記回転装置との位置関係を変化させる移動装置と、
    を備えた、切削加工機。
  10. 請求項9に記載の切削加工機によって義歯用アバットメントを製作する方法であって、
    前記保持アタッチメントの前記保持部に前記切削前材料の前記被保持部を装着するステップと、
    前記切削加工機の前記ワーク装着機構に前記保持アタッチメントの前記装着部を装着するステップと、
    前記回転装置を駆動して、前記ワーク装着機構に装着された前記保持アタッチメントおよび前記切削前材料を回転させるステップと、
    前記主軸を駆動して前記切削ツールを回転させるステップと、
    前記保持アタッチメントおよび前記切削前材料を回転させた状態で、回転させた状態の前記切削ツールを前記切削前材料に接触させるステップと、
    を含む、
    義歯用アバットメントの製作方法。
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